次に、本実施例2にかかる表示装置の構成について説明する。図2は、本実施例2にかかる表示装置の構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、この表示装置100は、光制御部110、光源120a〜120n、ドライバ130a〜130n、記憶部140、表示制御装置150を有する。
光制御部110は、例えば、液晶パネルであり、画素ごとに光の透過率を変化させる。光源120a〜120nは、例えば、LED(Light Emitting Diode)であり、光制御部110に対して光を供給する。光源120a〜120nは、例えば、図3に示す光制御部110の辺の一つに沿って一列に配置される。ここで、光制御部110の辺の一つとは、図3に示す光制御部110の水平方向の下側の辺をさす。光源120a〜120nを一列に配置することで、複数の光源が発光している時に、光制御部110の全面に渡って概ね一様な輝度を得ることができる。さらには光源120の数や配置方法は、部品コストなどに応じて適宜変更可能である。なお、光源120の数が12個である場合には、光源120a〜120lまで存在することとなる。
ドライバ130a〜130nは、表示制御装置150から指示された光源120の発光量に基づいて、光源120を駆動する。なお、図2では、光源120とドライバ130とが一対一で設けられているが、複数の光源220に対して1つのドライバ230を設けるようにしてもよい。
記憶部140は、発光パターンデータ140aと発光量履歴データ140bとを記憶する。例えば、記憶部140は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置である。
ここで、発光パターンデータ140aは、光源120から様々な発光量の光が光制御部110に照射された場合に、光制御部110上に形成される発光パターンのデータである。例えば、発光パターンは、ある光源120を100%の強度で点灯させた場合に、光制御部120の各点にどれだけの輝度の光が供給されるのかを示す。
図3は、各光源の発光パターンの一例を示す図である。例えば、光源120aから光制御部110に光が照射された場合には、発光パターン10aのようなパターンが形成される。この発光パターン10aは、光源120aにより光制御部110に供給される光の分布を示す。発光パターン10aは、光源110aと光制御部110との距離が最も近い図3の左下隅が最も明るくなり、図3右下隅が最も暗くなる。
図3に示すように、光源120bから光制御部110に光が照射された場合には、発光パターン10bのようなパターンが形成される。この発光パターン10bは、光源120bにより光制御部110に供給される光の分布を示す。発光パターン10bは、光源120bと光制御部110との距離が最も近い図3の左下隅からやや内側が最も明るくなり、図3の右下隅が最も暗くなる。
図3に示すように、光源120nから光制御部110に光が照射された場合には、発光パターン10nに示すようなパターンが形成される。この発光パターン10nは、光源120nにより光制御部110に供給される光の分布を示す。発光パターン10nは、光源120nと光制御部110との距離が最も近い図3の右下隅が最も明るくなり、図3の左下隅からやや上側が最も暗くなる。
なお、記憶部140は、12個全ての光源120を100%で発光させた時の光制御部110上の点の輝度が「1」となるように、発光パターンデータの値を正規化してもよい。
発光量履歴データ140bは、各光源120a〜120nの発光量の履歴を記憶する。図4は、発光量履歴データ140bのデータ構造の一例を示す図である。図4に示すように、この発光量履歴データ140bは、光源を識別する光源識別情報と、フレーム毎の発光量の履歴を示す発光量履歴とを有する。図4に示す例では、光源120aの発光量が50%、55%、60%の順に変化している。また、光源120bの発光量が50%、50%、60%の順に変化している。また、光源120cの発光量が50%、50%、60%の順に変化している。
図2の説明に戻る。表示制御装置150は、入力画像に基づいて光制御部110の透過率および光源120の発光量を演算する。そして、表示制御装置150は、演算した透過率となるように、光制御部110の透過率を制御する。また、表示制御装置150は、演算した発光量をドライバ130に出力する。表示制御装置150は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路に対応する。または、表示制御装置150は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの電子回路に対応する。
ここで、表示制御装置150について具体的に説明する。図2に示すように、表示制御装置150は、フレームメモリ151、縮小画像生成部152、発光量演算部153、発光量制御部154、画像補正部155、透過率制御部156を有する。
フレームメモリ151は、入力画像を受け付け、受け付けた入力画像を記憶する。たとえば、入力画像のサイズを縦720×横480とする。また、入力画像は、画素毎にRGB値を有しているものとする。
縮小画像生成部152は、フレームメモリ151に記憶されている入力画像を読み込み、読み込んだ入力画像の縮小画像を生成する。なお、縮小画像生成部152は、後述する発光量演算部153による処理時間を軽減することを目的として縮小画像を生成する。
まず、縮小画像生成部152は、入力画像の各画素に割り当てられたRGB(Red Green Blue)値を参照し、R、G、B値の中の最大値を求める。そして、縮小画像生成部152は、求めたR、G、B値の中の最大値を該当画素の画素値として設定する。例えば、第1の画素に割り当てられたRGB値がそれぞれ250、100、50の場合には、最大値は「250」である。この場合には、縮小画像生成部152は、第1の画素の画素値を250に設定する。このようにして、縮小画像生成部152は、入力画像に含まれる画素毎に1つの画素値を設定する。
続いて、縮小画像生成部152は、例えば、サイズが縦720×横480の入力画像を間引きすることで、サイズ縦90×横60の縮小画像を生成する。具体的に、縮小画像生成部152は、入力画像において、8ライン毎に1ライン読み込み、8画素毎に1画素読み込む間引きを行う。縮小画像の各画素には、それぞれ上述した画素値が設定されている。なお、縮小画像生成部152は、パイリニア等の他の方式を利用して入力画像から縮小画像を生成してもよい。
発光量演算部153は、発光パターンデータ140a、発光量履歴データ140b、縮小画像のデータに基づいて各光源120の発光量を算出する。
まず、発光量演算部153は、各光源120の発光量の初期値を設定する。例えば、発光量演算部153は、前回の入力画像に対して設定した光源120の発光量を、次の入力画像に対する光源120の発光量の初期値とする。一般に、前後する入力画像は類似することが多い。このため、前回の発光量を次の発光量の初期値として用いることで、発光量演算部153は、光源120の設定を早期に完了することができる。また、前回と同様の発光量となることが期待されるため、入力画像毎に発光量が変動し、光制御部110にフリッカなどの発生を防止できる。なお、入力画像が一番目の画像である場合には、予め設定した発光量を初期値とする。たとえば、発光量100%を初期値とする。
続いて、発光量演算部153は、縮小画像を、各光源120の光の照射方向と垂直な直線によって縮小画像を複数の領域に分割する。なお、発光量演算部153は、光源120からの距離が長くなるに従って、領域の縦方向の幅を広くしてもよい。
図5は、縮小画像のライン分割を説明するための図である。図5に示す矢印は、光源120の照射方向を示す。図5に示すように、発光量演算部153は、光源120からの距離が長くなるに従って領域の縦方向の幅が広くなるように、縮小画像40を分割する。図5に示す例では、発光量演算部153は、上記のように縮小画像40を分割することで、領域40a、40b、40c、40dを生成する。なお、図5に示した分割方法は一例である。例えば、発光量演算部153は、各領域の幅が均等になるように、縮小画像40を分割してもよい。
次に、発光量演算部153は、分割された縮小画像の領域毎にライン情報を生成する。具体的に、発光量演算部153は、光源120の配列方向と垂直な方向に領域の画素値をスキャンし、スキャンした画素値のうち、最大の画素値を検出する。かかる処理を発光量演算部153が、領域の列毎に実行することで、該当領域の列毎の最大画素値を抽出したライン情報を生成する。発光量演算部153は、上記処理を分割した領域ごとに実行することで、領域毎のライン情報を生成する。なお、図5に示したような領域の分割を行わない場合には、ライン情報は、縮小画像の各行に含まれる画素値そのものとなる。
図6は、ライン情報の生成例を説明するための図である。図6では、縮小画像40の領域40cについてライン情報41cを生成する場合を例にして説明する。発光量演算部153は、光源120の配列方向41と垂直な方向に領域40cの画素値をスキャンし、スキャンした画素値のうち、最大の画素値を検出する。かかる処理を発光量演算部153が、領域40cの列毎に実行することで、領域40cの列毎の最大画素値を抽出したライン情報41cを生成する。縮小画像40のサイズが縦90×横60である場合には、ライン情報は、60の画素値を有する。
続いて、発光量演算部153は、縮小画像の各領域のうち、光源120に最も近い領域のライン情報を取得して、以降の処理を実行する。ここで、光源120に最も近い領域のライン情報を選択する理由について説明する。各光源120と光制御部110との距離が近いほど、各光源120の発光パターンがシャープであり、発光パターンの境界が明確となる。これに対して、各光源120と光制御部110との距離が遠いほど、各光源220の発光パターンがブロードとなり、発光パターンの境界が曖昧なものとなる。
各光源120の発光パターンがブロードとなる領域は、いずれかの光源120の発光量を抑えても、該当領域に対応する合成発光パターンは余り変化しない。ここで、合成発光パターンは、各光源120の発光パターンを合成したものである。一方、各光源120の発光パターンがシャープとなる領域は、該当領域に対応する合成発光パターンは大きく変化する。このため、縮小画像の一番下の領域40aは、各光源120の発光量の変化の影響を受けやすい個所であるため、領域40aのライン情報を優先的に処理すべきである。
ライン情報の取得後、発光量演算部153は、ライン情報が有する各画素値を輝度相当値に変換する。具体的に、発光量演算部153は、以下の式(1)を用いて輝度相当値を算出する。
輝度相当値=(画素値/画素最大値)^2.2・・・(1)
なお、発光量演算部153は、輝度∝(画素値^2.2)という比例関係が成り立つことを前提として、式(1)を用いて輝度相当値を算出する。また、式(1)において、8ビットの画像であれば、画素最大値は255となる。
輝度相当値を算出した後、発光量演算部153は、輝度相当値を光源220の配列方向に走査して、輝度分布パターンを算出する。この輝度分布パターンは、ライン情報上の輝度相当値の分布を示すものである。
輝度分布パターンを算出した後、発光量演算部153は、各光源120の発光パターンを合成することで、合成発光パターンを算出する。発光量演算部153は、各光源の初期値を100%に設定した場合には、各光源120の発光量が100%であるときの各光源120の発光パターンデータ140aを記憶部から取り込んで合成発光パターンを算出する。
合成発光パターンを算出した後に、発光量演算部153は、かかる合成発光パターンを、ライン情報のサイズに合わせて換算する。例えば、ライン情報の画素数が60画素相当の場合には、合成発光パターンを60画素相当の合成発光パターンに換算する。そして、発光量演算部153は、換算後の合成発光パターンと輝度分布パターンとを比較し、比較結果に応じて、各光源120の発光量を演算する。
図7は、輝度分布パターンと合成発光パターンとの比較例を示す図である。図7の横軸は位置に対応し、縦軸は輝度に対応する。また、図7において、d1、d2、d3、d4、・・・はそれぞれ、ある発光量で発光した光源部120の発光パターンである。合成発光パターンDは、各発光パターンd1、d2、d3、d4、・・・を合成したものである。図7のCは輝度分布パターンである。
発光量演算部153は、合成発光パターンが輝度分布パターンを比較し、合成発光パターンが輝度分布パターンを上回っているか否かを判定する。発光量演算部153は、発光パターンが輝度分布パターンを上回っている場合には、光源120の発光量を下げる下げ幅調整処理を実行する。一方、発光量演算部153は、発光パターンが輝度分布パターンを下回っている場合には、光源120の発光量を上げる上げ幅調整処理を実行する。図7に示す例では、合成発光パターンDが輝度発光パターンCを上回っているので、発光量演算部153は、下げ幅調整処理を実行する。以下において、下げ幅調整処理の説明をした後に、上げ幅調整処理の説明を行う。
図8および図9は、下げ幅調整処理を説明するための図である。図8および図9の縦軸は輝度に対応し、横軸は光源120の設置された位置に対応する。図8に示すように、発光量演算部153は、光源120aを選択し、合成発光パターンが輝度分布パターンを上回る範囲で、光源120aの発光量を下げることが可能な最大の下げ幅を算出する。
具体的に、発光量演算部153は、光源120aの発光量を10%下げた時の合成発光パターンを算出し、算出した合成発光パターンと輝度分布パターンとを比較する。そして、発光量演算部153は、合成発光パターンと輝度分布との間に余裕がある場合には、光源120aの発光量を5%下げた時の合成発光パターンを算出し、算出した合成発光パターンと輝度分布パターンとを比較する。ここで、合成発光パターンと輝度分布パターンとの間に余裕がある場合とは、例えば、合成発光パターンが輝度分布パターンを上回っており、光源120aの発光量をまだ下げる余裕があることを意味する。このようにして、発光量演算部153は、光源120aの発光量を少しずつ下げていき、合成発光パターンが輝度分布パターンを上回る範囲で、光源120aの発光量を下げることが可能な最大の下げ幅を算出する。
なお、発光量演算部153は、光源120aの発光量を下げると合成発光パターンが輝度分布パターンを下回ってしまう部分がある場合には、発光量演算部153は、次の光源120bについての最大の下げ幅算出に移る。発光量演算部153は、以上の処理を繰り返し行う。なお、ある光源120の発光量を下げた場合に、他の光源120それぞれが下げられる発光量の度合いを余裕度とする。
一方、発光量演算部153は、光源120aの発光量を下げても合成発光パターンが輝度分布パターンを下回らない場合について説明する。発光量演算部153は、図8に示すように、算出した下げ幅に応じて光源120aの発光量を下げた後の合成発光パターンb1を作成する。なお、合成発光パターンbは、光源120aの発光量を下げる前の合成発光パターンである。
続いて、発光量演算部153は、図8に示すように、合成発光パターンb1と輝度分布パターンaとを比較し、光源120bから光源120nの発光量をどれくらい下げることができる余裕があるかを算出する。つまり、発光量演算部153は、余裕度を算出する。
なお、発光量演算部153は、発光量を下げる量として、例えば、最大20%のような制限を設定してもよい。発光量を大きく減少させると、前後して表示される画像のばらつきが大きくなり、フリッカ等の不具合が生じることがあるからである。
例えば、図8の上下方向のブロック矢印で示すように、発光量演算部153は、光源120a〜120nの設置位置に対応する領域で、合成発光パターンb1と輝度分布パターンaとの差を算出する。つまり、発光量演算部153は、光源120b〜120nの設置位置に対応する領域で、合成発光パターンから供給される輝度と、輝度分布パターンにより要求される輝度との差をそれぞれ算出する。そして、発光量演算部153は、光源120ごとに算出した各下げ幅を加算することにより余裕度を算出する。
発光量演算部153は、光源120aの発光量を下げた時の余裕度の算出が完了すると、光源120bについて同様の処理を実行する。例えば、図9に示すように、発光量演算部153は、合成発光パターンbが輝度分布パターンaを上回る範囲で、光源120bの発光量を下げることが可能な最大の下げ幅を算出する。
なお、発光量演算部153は、光源120bの発光量を下げると合成発光パターンが輝度分布パターンを下回ってしまう部分がある場合には、余裕度の算出を行わない。発光量演算部153は、次の光源120cについての最大の下げ幅演算に移る。
一方、発光量演算部153は、光源120bの発光量を最大の下げ幅だけ下げても合成発光パターンが輝度分布パターンを下回らない場合について説明する。図9に示すように、発光量演算部153は、最大の下げ幅に応じて光源120bの発光量を下げた後の合成発光パターンb2を作成する。そして、発光量演算部153は、合成発光パターンb2と輝度分布パターンaとを比較し、各光源120の余裕度を算出する。
例えば、図9の上下方向のブロック矢印で示すように、光源120a、光源120c〜120nの設置位置に対応する領域で、合成発光パターンb2と輝度分布パターンとの差を算出する。つまり、発光量演算部153は、光源120a、光源120c〜120nの設置位置に対応する領域で、合成発光パターンb2から供給される輝度と、輝度分布パターンaにより要求される輝度との差をそれぞれ算出する。そして、発光量演算部153は、光源120の設置位置に対応する領域で算出した各下げ幅を加算することにより、発光量を下げられる度合いを示す余裕度を算出する。
発光量演算部153は、上述してきた光源120aおよび光源120bの発光量を下げた時の余裕度の算出を、残りのすべての光源120c〜120nについて行う。
そして、発光量演算部153は、光源120aから光源120nに対してそれぞれ算出した余裕度の中から余裕度が最大であった光源120を選択する。そして、発光量演算部153は、選択した光源120の発光量を算出済みの下げ幅に応じて仮決定する。発光量演算部153は、発光量が仮決定された光源120を選択対象外に設定する。そして、発光量演算部153は、選択対象対に設定された光源120が仮決定した発光量で発光しているものとして、選択対象外とされていない残りの光源120について上述してきた処理を繰り返し実行する。このようにして、発光量演算部153は、余裕度が最大となる光源120を見つけだすことで発光量をできるだけ下げる。
なお、輝度ムラ等が生じることを防止するため、隣接する光源の発光強度の下げ幅の差が所定量以下となるように調整することとしてもよい。また、フレームメモリ151が受付けた画像が、輝度ムラが目立つ画像であった場合は、発光量演算部153は各光源の発光量を同一値にしても良い。なお、輝度ムラが目立つ画像とは、例えば画素値が平坦な領域が所定よりも広い画像などである。
一方、発光量演算部153は、余裕度を算出できた光源120がなかった場合には、下げ幅調整処理を終了する。なぜなら、余裕度が算出できた光源120がないということは、発光量を下げる調整が可能な光源がなかったことと同意であるからである。
発光量演算部153は、例えば、図8に示すように、光源120aの発光量を最大に下げた時に算出された余裕度が最大であったとする。この場合は、発光量演算部153は、光源120aを選択する。光源120aを選択後、発光量演算部153は、算出した最大の下げ幅に応じて光源120aの発光量を仮決定する。例えば、光源120aの最大の下げ幅が19%の場合には、光源120aの発光量を現在の発光量から19%下げた発光量に仮決定する。
そして、発光量演算部153は、光源120aを選択対象外に設定した後、光源120aが−19%の発光量で発光しているものとして、選択対象外とされていない残りの光源120b〜120nについて上述した処理を実行する。発光量演算部153は、選択対象となる光源120が残されている場合には、選択対象の光源120の中から一つの光源120を選択し、上述した選択対象外に設定するまでの処理を実行する。一方、検索の結果、選択対象の光源120が残っていない場合には、発光量演算部153は、下げ幅調整処理を終了する。
選択対象外とされていない残りの光源120b〜120nについて上述してきた処理を実行した結果、例えば、光源220bの発光量を最大に下げた時に算出された余裕度が最大であった場合には、次に、発光量演算部153は、光源120bを選択する。光源120bを選択後、発光量演算部153は、算出した最大の下げ幅に応じて光源120bの発光量を仮決定する。例えば、光源120bの最大の下げ幅が15%の場合には、光源120bの発光量を現在の発光量から15%下げた発光量に仮決定する。
発光強度を仮決定した光源220bを選択対象外に設定した後、発光量演算部153は、光源120bが−15%の発光量で発光しているものとして、選択対象外とされていない残りの光源120c〜120nについて上述してきた処理を実行する。
次に、発光量演算部153が実行する上げ幅調整処理について説明する。発光量演算部153は、合成発光パターンと輝度分布パターンとの比較の結果、最も光量が不足している部分を見つけだす。そして、発光量演算部153は、その部分に最も近い光源120を調整対象の光源として選択する。
発光量演算部153は、調整対象として選択した光源120の現在の発光量に所定量を加えたものに仮決定する。例えば、発光量演算部153は、現在の発光量よりも5%だけ高い発光量に仮決定する。なお、発光量演算部153は、仮決定する発光量の上限を、現在の発光量から20%増しの発光量としてもよい。
調整対象として選択された光源120の発光量を所定の発光量に仮決定した後、発光量演算部153は、選択した光源120の発光量を所定の強度に仮決定した場合の合成発光パターンを改めて算出する。
そして、発光量演算部153は、改めて算出した合成発光パターンと輝度分布パターンとを比較して、該当部分の光量不足が解消したかを判定する。ここで、該当部分とは、上記のように、合成発光パターンと輝度分布パターンとの比較の結果、最も光量が不足している部分を意味する。判定の結果、発光量演算部153は、光量不足が解消している場合には、発光量演算部153は、合成発光パターンと輝度分布パターンとの比較結果の中から、最初に選択した部分以外で最も光量が不足している部分を見つけだす。発光量演算部153は、光量が不足している部分がない場合には、発光量演算部153は、発光量演算部153は、上げ幅調整処理を終了する。
一方、発光量演算部153は、光量が不足している他の部分を見つけだした場合には、発光量が上限に達しているか否かを判定する。例えば、発光量演算部153は、発光量の上限を、現在の発光量よりも20%だけ高い発光量とする。発光量演算部153は、発光量が上限に達していない場合には、該当する光源120の発光量をさらに高めた発光量に仮決定する。そして、発光量演算部153は、上記と同様にして、合成発光パターンをあらためて算出し、光量不足が解消されているか否かを判定する。
一方、発光量演算部153は、選択した光源120の発光量が上限に達している場合には、選択対象の光源120に隣接する光源120を新たな選択対象とする。そして、発光量演算部153は、新たに選択した光源120に対して、上記と同様の処理を実行する。つまり、発光量演算部153は、選択した光源120の発光量を高めた後、合成発光パターンと輝度分布パターンとを比較して、光量の不足が解消されたか否かを判定する。なお、新たに選択した光源120の発光量が上限に達している場合には、かかる光源120に隣接する光源を選択し、上記と同様の処理を実行する。
一つのライン情報について下げ幅調整処理あるいは上げ幅調整処理を完了すると、発光量演算部153は、全てのライン情報について処理を完了したか否かを判定する。発光量演算部153は、全てのライン情報について処理を完了していない場合には、未処理のライン情報に対して、上記下げ幅調整処理あるいは上げ幅調整処理を実行する。
一方、全てのライン情報について処理が完了している場合には、発光量演算部153は、光源120毎に算出した仮発光量と、前回の光源120毎の発光量とを比較して、各光源120の最終的は発光量を特定する。前回の光源120毎の発光量は、発光量履歴データ140bに記憶されている。
ここで、前回の発光量から今回の発光量への変化は、下記の4つのパターンに分類することができる。
(1)全ての光源の発光量が前回と比較して変化がない。
(2)一部の光源の発光量が前回と比較して変化しておらず、残りの光源の発光量が前回と比較して増加する。
(3)一部の光源の発光量が前回と比較して変化しておらず、残りの光源の発光量が前回と比較して減少する。
(4)一部の光源の発光量が前回と比較して増加し、残りの光源の発光量が前回と比較して減少する。
発光量演算部153は、前回の発光量から仮発光量への変化が上記(1)〜(3)のパターンに対応する場合には、今回仮決定した仮発光量を最終的な発光量に決定する。そして、発光量演算部153は、最終的に決定した発光量を各光源120の情報と対応付けて、発光量調整部154、画像補正部155に出力する。また、発光量演算部153は、最終的に決定した発光量を各光源120と対応付けて発光量履歴データ140bに記憶する。
一方、発光量演算部153は、前回の発光量から仮発光量への変化が上記(4)のパターンに対応する場合には、各光源120に対応する仮発光量の値を修正する。具体的に、発光量演算部153は、各仮発光量のうち、前回の発光量と比較して増加する仮発光量をそのまま最終的な発光量に決定する。一方、発光量演算部153は、前回の発光量と比較して減少する仮発光量については、前回の発光量を最終的な発光量に決定する。発光量演算部153は、最終的に決定した発光量を各光源120の情報と対応付けて、発光量調整部154、画像補正部155に出力する。また、発光量演算部153は、最終的に決定した発光量を各光源120と対応付けて発光量履歴データ140bに記憶する。
なお、発光量演算部153は、以下の第1、2方法により、最終的な発光量を決定してもよい。まず、第1方法について説明する。発光量演算部153は、許容範囲をあらかじめ設定しておく。そして、発光量演算部153は、前回の発光量から仮発光量への変化量の中で、最も増加した変化量を基準にして、変化量の許容範囲を定める。
例えば、許容範囲が15%であり、最も変化量が増加したものを+10%とする。この場合、発光量演算部153は、変化の許容範囲を+10%〜−5%に設定する。この場合、前回の発光量から仮発光量への変化が+10%〜−5%に含まれている場合には、仮発光量をそのまま最終的な発光量に決定する。一方、前回の発光量から仮発光量への変化が+10%〜−5%に含まれていない場合には、許容範囲に含まれるように、仮発光量を修正し、修正した仮発光量を最終的な発光量として決定する。例えば、前回の発光量から仮発光量への変化が+10%を超える仮発光量は、前回の発光量に発光量を10%加算した発光量を最終的な発光量として決定する。また、例えば、前回の発光量から仮発光量への変化が−5%を超える仮発光量は、前回の発光量から発光量を−5%削減した発光量を最終的な発光量として決定する。
続いて、第2方法について説明する。発光量演算部153は、前回の発光量から仮発光量への変化の方向が、プラス側であるかマイナス側であるかを光源毎に判定する。そして、発光量演算部153は、プラス側またはマイナス側のうち少ないほうの方向に分類される光源において、仮発光量での発光を禁止する制限を設ける。例えば、発光量演算部153は、プラス側に変化する光源がマイナス側に変化する光源よりも多い場合に、プラス側に変化する仮発光量をそのまま最終的な発光量に決定する。一方、発光量演算部153は、マイナス側に変化する発光量を制限し、かかる仮発光量に対応する光源の発光量を、前回と同様の発光量として最終決定する。
発光量制御部154は、発光量演算部153による光源120毎の発光量に応じて、ドライバ130を制御する。発光量制御部154は、発光量演算部153から取得した発光量を、該当するドライバ130に出力する。例えば、発光量制御部154は、光源120aの発光量をドライバ130aに出力する。
画像補正部155は、発光量演算部153から取得する光源120毎の発光量に基づいて、入力画像の画素値を補正する。例えば、画像補正部155は、以下に示す式(2)を用いて画像を補正する。
補正後の画素値=補正前の画素値×(1/W)^(1/2.2)・・・(2)
式(2)に示すWは、減光率を示す。
透過率制御部156は、画像補正部155によって補正された入力画像の各画素に基づいて、各画素に対応する光制御部110の透過率を制御する。
次に、本実施例2にかかる表示装置100の処理手順について説明する。図10は、本実施例2にかかる表示装置100の処理手順を示すフローチャートである。図10に示すフローチャートは、例えば、外部の装置から入力画像を取得した場合に、処理を開始する。また、各光源の発光量の初期値は、発光量履歴データ140bに記憶されているものとする。また、図10の説明では一例として、光源120の個数を12個とする。
図10に示すように、表示装置100は、入力画像を取得したか否かを判定する(ステップS101)。表示装置100は、入力画像を取得していない場合には(ステップS101,No)、再度ステップ101に移行する。
表示装置100は、入力画像を取得した場合には(ステップS101,Yes)、縮小画像を生成し(ステップS102)、ライン情報を生成する(ステップS103)。表示装置100は、ライン情報を選択し(ステップS104)、ライン情報に含まれる画素値を輝度相当値に変換する(ステップS105)。
表示装置100は、ライン情報の輝度分布パターンを算出し(ステップS106)、12個の光源120の各発光パターンを合成し、合成発光パターンを算出する(ステップS107)。
表示装置100は、合成発光パターンが輝度分布パターンを上回っている場合には(ステップS108,Yes)、一番下のライン情報か否かを判定する(ステップS109)。表示装置100は、一番下のライン情報の場合には(ステップS109,Yes)、ステップS111に移行する。
一方、表示装置100は、一番下のライン情報ではない場合には(ステップS109,No)、下げ幅調整処理を実行する(ステップS110)。表示装置100は、全ライン情報について処理が完了していない場合には(ステップS111,No)、再度ステップS104に移行する。
表示装置100は、全ライン情報について処理が完了した場合には(ステップS111,Yes)、発光量決定処理を実行する(ステップS112)。表示装置100は、発光量に基づいてドライバ130を制御し(ステップS113)、再度ステップS101に移行する。
ところで、表示装置100は、ステップS108において、合成発光パターンが輝度分布パターンを上回らない場合には(ステップS108,No)、上げ幅調整処理を実行し(ステップS114)、ステップS111に移行する。
次に、図10のステップ110に示した下げ幅調整処理、ステップS114に示した上げ幅調整処理、ステップS112に示した発光量決定処理について順に説明する。まず、下げ幅調整処理について説明する。図11は、本実施例2にかかる下げ幅調整処理の処理手順を示すフローチャートである。
図11に示すように、発光量演算部153は、削減量を初期値に設定し(ステップS121)、全ての光源を選択対象に設定する(ステップS122)。例えば、発光量演算部153は、削減量の初期値を0に設定する。
発光量演算部153は、選択対象の光源を一つ選択し(ステップS123)、選択した光源の発光量を5%削減する(ステップS124)。発光量演算部153は、12個の光源の各発光パターンを合成し、合成発光パターンを算出する(ステップS125)。
発光量演算部153は、ライン情報の輝度分布パターンと合成発光パターンとを比較し(ステップS126)、輝度分布パターンを合成発光パターンが下回るか否かを判定する(ステップS127)。発光量演算部153は、輝度分布パターンを合成発光パターンが下回る場合には(ステップS127,Yes)、選択した光源の発光量を5%増加し(ステップS128)、各光源の発光量を仮決定する(ステップS129)。そして、発光量演算部153は、下げ幅調整処理を終了する。
一方、発光量演算部153は、輝度分布パターンを合成発光パターンが下回らない場合には(ステップS127,No)、削減量が20%以上、または、発光量が0%未満であるか否かを判定する(ステップS130)。
発光量演算部153は、ステップS130の条件を満たす場合には(ステップS130,Yes)、ステップS128に移行する。一方、発光量演算部153は、ステップS130の条件を満たさない場合には(ステップS130,No)、未選択の光源を一つ選択し(ステップS131)、再度ステップS124に移行する。なお、発光量演算部153は、上記余裕度を光源毎に算出し、かかる余裕度を利用して、未選択の光源を選択してもよい。
次に、上げ幅調整処理について説明する。図12は、本実施例2にかかる上げ幅調整処理の処理手順を示すフローチャートである。図12に示すように、発光量演算部153は、増加量を初期値に設定し(ステップS141)、全ての光源を選択対象に設定する(ステップS142)。例えば、発光量演算部153は、増加量の初期値を0に設定する。
発光量演算部153は、選択対象の光源を一つ選択し(ステップS143)、選択した光源の発光量を5%増加する(ステップS144)。発光量演算部153は、12個の光源の各発光パターンを合成し、合成発光パターンを算出する(ステップS145)。
発光量演算部153は、ライン情報の輝度分布パターンと合成発光パターンとを比較し(ステップS146)、輝度分布パターンを合成発光パターンが上回るか否かを判定する(ステップS147)。輝度分布パターンを合成発光パターンが上回る場合には(ステップS147,Yes)、各光源の発光量を仮決定する(ステップS148)。そして、発光量演算部153は、上げ幅調整処理を終了する。
一方、発光量演算部153は、輝度分布パターンを合成発光パターンが上回らない場合には(ステップS147,No)、増加量が20%以上、または、発光量が100%以上であるか否かを判定する(ステップS149)。
発光量演算部153は、ステップS149の条件を満たす場合には(ステップS149,Yes)、ステップS148に移行する。一方、発光量演算部153は、ステップS149の条件を満たさない場合には(ステップS149,No)、未選択の光源を一つ選択し(ステップS150)、再度ステップS144に移行する。
次に、発光量決定処理について説明する。図13は、本実施例2にかかる発光量決定処理の処理手順を示すフローチャートである。図13に示すように、発光量演算部153は、一つ前のフレームにおける各光源の発光量と、仮決定した仮発光量とを比較する(ステップS161)。
発光量演算部153は、前回の発光量と比較して、発光量が増加する光源と発光量が減少する光源とが混在するか否かを判定する(ステップS162)。発光量演算部153は、発光量が増加する光源と発光量が減少する光源とが混在しない場合には(ステップS162,No)、仮決定した発光量を最終的な発光量に設定する(ステップS163)。そして、発光量演算部153は、発光量決定処理を終了する。
一方、発光量演算部153は、発光量が増加する光源と発光量が減少する光源とが混在する場合には(ステップS162,Yes)、仮発光量のうち、発光量が減少する仮発光量を特定する(ステップS164)。そして、発光量演算部153は、特定した仮発光量を、一つ前のフレームの発光量に修正し(ステップS165)、ステップS163に移行する。
本実施例2にかかる表示装置100は、光源120毎に、前回の各発光量と各仮発光量との比較結果に基づいて、前回の発光量からの変化の方向に制限を設け、この制限に基づいて今回の発光量を最終的に決定している。例えば、前回の各発光量と各仮発光量との変化の方向が光源毎に同一でない場合には、表示装置100は、明るい方向に変化する仮発光量のみを最終的な発光量として採用し、そのほかの発光量を前回の発光量と同じ発光量とする。このように、表示装置100が最終的な発光量を調整することで、同一画面上に、輝度が明るく変化する領域と輝度が暗く変化する領域とが混在することを防止し、白いちらつきと黒いちらつきが同時に発生することを防止することができる。
次に、本実施例3にかかる表示装置について説明する。図14は、本実施例3にかかる表示装置の構成を示す機能ブロック図である。図14に示すように、この表示装置200は、光制御部210、光源220a〜220n、ドライバ230a〜230n、記憶部240、表示制御装置250を有する。
このうち、光制御部210、光源220a〜220n、ドライバ230a〜230nに関する説明は、上記実施例2で説明した光制御部110、光源120a〜220n、ドライバ130a〜130nに関する説明と同様である。このため、光制御部210、光源220a〜220n、ドライバ230a〜230nに関する説明は、省略する。
記憶部240は、発光パターンデータ240aを記憶する。記憶部240は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置である。発光パターンデータ240aに関する説明は、実施例2で説明した発光パターンデータ140aに関する説明と同様である。
表示制御装置250は、入力画像に基づいて光制御部210の透過率および光源220の発光量を演算する。そして、表示制御装置250は、演算した透過率となるように、光制御部210の透過率を制御する。また、表示制御装置250は、演算した発光量となるように、ドライバ230を制御する。表示制御装置250は、ASICやFPGAなどの集積回路に対応する。または、表示制御装置250は、CPUやMPUなどの電子回路に対応する。
ここで、表示制御装置250について具体的に説明する。図14に示すように、表示制御装置250は、フレームメモリ251、縮小画像生成部252、場面検出部253、発光量演算部254、発光量制御部255、画像補正部256、透過率制御部257を有する。
このうち、フレームメモリ251、縮小画像生成部252、発光量制御部255に関する説明は、上記実施例2で説明したフレームメモリ151、縮小画像生成部152、発光量制御部154に関する説明と同様である。また、画像補正部256、透過率制御部257に関する説明は、上記実施例2で説明した画像補正部155、透過率制御部156に関する説明と同様である。
場面検出部253は、映像の場面が今後明るく変化するか否かを判定し、判定結果を発光量演算部254に出力する。例えば、場面検出部253は、フレームメモリ251に格納される前後の入力画像のハイライトの画素値の変化を検出し、このハイライトの画素値の変化が閾値以上となる場合に、場面が今後明るく変化すると判定する。ここで、ハイライトは、入力画像のうち、画素値が最も大きくなる領域に対応する。
なお、場面検出部253は、前後の入力画像を分割し、分割した各領域のハイライトの画素値の変化に基づいて、場面が今後明るく変化するか否かを判定してもよい。例えば、場面検出部253は、前後の入力画像を右側と左側に2分割し、右側のハイライトの画素値の変化と、左側のハイライトの画素値の変化がともに閾値以上となる場合に、場面が今後明るく変化すると判定する。
発光量演算部254は、発光パターンデータ240a、縮小画像のデータおよび場面検出部253の判定結果に基づいて、各光源220の発光量を算出する。発光量演算部254は、各光源220の発光量を発光量制御部255に出力する。以下において、場面検出部253が今後明るく変化すると判定した場合と、今後明るく変化しないと判定した場合に分けて、発光量演算部254の処理を説明する。
まず、場面検出部253が今後明るく変化すると判定した場合の発光量演算部254の処理について説明する。この場合には、発光量演算部254は、上げ幅調整処理のみを実行し、下げ幅調整処理をスキップする。上げ幅調整処理に関する処理は、上記実施例2で説明した上げ幅調整処理と同様である。なお、発光量演算部254は、上げ幅調整処理で仮決定した仮発光量を、そのまま実際の発光量として決定する。このように、発光量演算部254は、場面が今後明るくなる場合には、下げ幅調整処理をスキップすることで、全ての光源が暗く変化しないようにすることができる。このため、白いちらつきと黒いちらつきが同時に発生することを防止でき、画面劣化の問題を解消することができる。
続いて、場面検出部253が今後明るく変化しないと判定した場合の発光量演算部254の処理について説明する。この場合には、発光量演算部254は、実施例2と同様にして、上げ幅調整処理と下げ幅調整処理を実行する。なお、発光量演算部254は、上げ幅調整処理または下げ幅調整処理で仮決定した仮発光量を、そのまま実際の発光量として決定する。
次に、本実施例3にかかる表示装置200の処理手順について説明する。図15は、本実施例3にかかる表示装置200の処理手順を示すフローチャートである。図15に示すフローチャートは、例えば、外部の装置から入力画像を取得した場合に、処理を開始する。また、各光源の発光量の初期値は、光源220毎に予め設定されているものとする。
図15に示すように、表示装置200は、入力画像を取得したか否かを判定する(ステップS201)。表示装置200は、入力画像を取得していない場合には(ステップS201,No)、再度ステップS201に移行する。
表示装置200は、入力画像を取得した場合には(ステップS201,Yes)、縮小画像を生成し(ステップS202)、ライン情報を生成する(ステップS203)。表示装置200は、ライン情報を選択し(ステップS204)、ライン情報に含まれる画素値を輝度相当値に変換する(ステップS205)。
表示装置200は、ライン情報の輝度分布パターンを算出し(ステップS206)、12個の光源220の各発光パターンを合成し、合成発光パターンを算出する(ステップS207)。
表示装置200は、合成発光パターンが輝度分布パターンを上回っている場合には(ステップS208,Yes)、一番下のライン情報か否かを判定する(ステップS209)。表示装置200は、一番下のライン情報の場合には(ステップS209,Yes)、ステップS212に移行する。
一方、表示装置200は、一番下のライン情報ではない場合には(ステップS209,No)、場面が明るく変化する方向であるか否かを判定する(ステップS210)。表示装置200は、場面が明るく変化する方向である場合には(ステップS210,Yes)、ステップS212に移行する。
一方、表示装置200は、場面が明るく変化する方向でない場合には(ステップS210,No)、下げ幅調整処理を実行する(ステップS211)。表示装置200は、全ライン情報について処理が完了していない場合には(ステップS212,No)、再度ステップS204に移行する。
表示装置200は、全ライン情報について処理が完了した場合には(ステップS212,Yes)、発光量に基づいてドライバ130を制御し(ステップS213)、再度ステップS201に移行する。
ところで、表示装置200は、ステップS208において、合成発光パターンが輝度分布パターンを上回らない場合には(ステップS208,No)、上げ幅調整処理を実行し(ステップS214)、ステップS212に移行する。
次に、図15のステップ212に示した下げ幅調整処理、ステップS214に示した上げ幅調整処理について順に説明する。まず、下げ幅調整処理について説明する。図16は、本実施例3にかかる下げ幅調整処理の処理手順を示すフローチャートである。
図16に示すように、発光量演算部254は、削減量を初期値に設定し(ステップS221)、全ての光源を選択対象に設定する(ステップS222)。例えば、発光量演算部254は、削減量の初期値を0に設定する。
発光量演算部254は、選択対象の光源を一つ選択し(ステップS223)、選択した光源の発光量を5%削減する(ステップS224)。発光量演算部254は、12個の光源の各発光パターンを合成し、合成発光パターンを算出する(ステップS225)。
発光量演算部254は、ライン情報の輝度分布パターンと合成発光パターンとを比較し(ステップS226)、輝度分布パターンを合成発光パターンが下回るか否かを判定する(ステップS227)。発光量演算部254は、輝度分布パターンを合成発光パターンが下回る場合には(ステップS227,Yes)、選択した光源の発光量を5%増加し(ステップS228)、各光源の発光量を決定する(ステップS229)。
一方、発光量演算部254は、輝度分布パターンを合成発光パターンが下回らない場合には(ステップS227,No)、削減量が20%以上、または、発光量が0%未満であるか否かを判定する(ステップS230)。
発光量演算部254は、ステップS230の条件を満たす場合には(ステップS2300,Yes)、ステップS228に移行する。一方、発光量演算部254は、ステップS230の条件を満たさない場合には(ステップS230,No)、未選択の光源を一つ選択し(ステップS231)、再度ステップS224に移行する。
次に、図15のステップS214に示した上げ幅調整処理について説明する。図17は、本実施例3にかかる上げ幅調整処理の処理手順を示すフローチャートである。図17に示すように、発光量演算部254は、増加量を初期値に設定し(ステップS241)、全ての光源を選択対象に設定する(ステップS242)。例えば、発光量演算部254は、増加量の初期値を0に設定する。
発光量演算部254は、選択対象の光源を一つ選択し(ステップS243)、選択した光源の発光量を5%増加する(ステップS244)。発光量演算部254は、12個の光源の各発光パターンを合成し、合成発光パターンを算出する(ステップS245)。
発光量演算部254は、ライン情報の輝度分布パターンと合成発光パターンとを比較し(ステップS246)、輝度分布パターンを合成発光パターンが上回るか否かを判定する(ステップS247)。輝度分布パターンを合成発光パターンが上回る場合には(ステップS247,Yes)、各光源の発光量を決定する(ステップS248)。そして、発光量演算部254は、上げ幅調整処理を終了する。
一方、発光量演算部254は、輝度分布パターンを合成発光パターンが上回らない場合には(ステップS247,No)、増加量が20%以上、または、発光量が100%以上であるか否かを判定する(ステップS249)。
発光量演算部254は、ステップS249の条件を満たす場合には(ステップS249,Yes)、ステップS248に移行する。一方、発光量演算部254は、ステップS249の条件を満たさない場合には(ステップS249,No)、未選択の光源を一つ選択し(ステップS250)、再度ステップS244に移行する。
本実施例3にかかる表示装置200は、場面が今後明るく変化すると判定した場合には、下げ幅調整処理をスキップし、上げ幅調整処理のみを実行する。このため、場面が今後明るく変化する場合には、発光量はプラス方向にのみ変化し、マイナス方向には変化しなくなる。このため、同一画面上に、輝度が明るく変化する領域と輝度が暗く変化する領域とが混在することを防止し、白いちらつきと黒いちらつきが同時に発生することを防止することができる。
また、本実施例3にかかる表示装置200は、仮発光量をそのまま実際の発光量として特定するため、仮発光量を採用するか否かを判定するための処理を行わなくてよい。このため、発光量を迅速に決定することができる。
なお、本実施例3では、発光量演算部254が、場面が明るく変化する場合に、下げ幅調整処理をスキップしていたが、これに限定されるものではない。例えば、発光量演算部254は、上げ幅調整処理の発光量の変化幅と比較して、下げ幅調整処理の発光量の変化幅を小さく設定するようにしてもよい。例えば、発光量演算部254は、上げ幅調整処理において、発光量の増加量を+30%まで許可する。これに対して、下げ幅調整処理において、発光量の削減量を−5%まで許可する。
次に、本実施例4にかかる表示装置について説明する。図18は、本実施例4にかかる表示装置の構成を示す機能ブロック図である。図18に示すように、この表示装置300は、光制御部310、光源320a〜320n、ドライバ330a〜330n、記憶部340、表示制御装置350を有する。
このうち、光制御部310、光源320a〜320n、ドライバ330a〜330n、記憶部340に関する説明は、上記実施例2で説明した光制御部110、光源120a〜120n、ドライバ130a〜130n、記憶部140に関する説明と同様である。このため、光制御部310、光源320a〜320n、ドライバ330a〜330n、記憶部340に関する説明は省略する。
表示制御装置350は、入力画像に基づいて光制御部310の透過率および光源320の発光量を演算する。そして、表示制御装置250は、演算した透過率となるように、光制御部310の透過率を制御する。また、表示制御装置350は、演算した発光量となるように、ドライバ330を制御する。表示制御装置350は、ASICやFPGAなどの集積回路に対応する。または、表示制御装置350は、CPUやMPUなどの電子回路に対応する。
ここで、表示制御装置350について具体的に説明する。図18に示すように、表示制御装置350は、フレームメモリ351、縮小画像生成部352、発光量演算部353、発光量制御部354、画像補正部355、透過率制御部356を有する。
このうち、フレームメモリ351、縮小画像生成部352、発光量制御部354に関する説明は、上記実施例2で説明したフレームメモリ151、縮小画像生成部152、発光量制御部154に関する説明と同様である。また、画像補正部355、透過率制御部356に関する説明は、上記実施例2で説明した画像補正部155、透過率制御部156に関する説明と同様である。
発光量演算部353は、各光源320の発光量を演算する。以下において、発光量演算部353の処理について具体的に説明する。まず、発光量演算部353は、上記実施例2の発光量演算部153と同様の方法を用いて、各光源の仮発光量を算出する。
ここで、単一の光源320において、前回の発光量の変化と今回の発光量の変化は、下記の4つのパターンに分類することができる。なお、前回の発光量の変化とは、前々回の光源320の発光量と比較した前回の光源320の発光量の変化である。今回の発光量の変化とは、今回の光源320の発光量を仮発光量と仮定し、前回の光源320の発光量と比較した今回の光源230の発光量の変化である。前々回の光源320の発光量および前回の光源の発光量の情報は、発光量履歴データ340bに格納されている。
(1)前回の発光量の変化なし。
(2)今回の発光量の変化なし。
(3)前回の発光量の変化の方向と、今回の発光量の変化の方向とが同方向。
(4)前回の発光量の変化の方向と、今回の発光量の変化の方向とが逆方向。
発光量演算部353は、前回の発光量の変化と今回の発光量の変化を判定し、上記(1)〜(4)のパターンのうちいずれのパターンに対応するのかを判定する。発光量演算部353は、上記(1)〜(3)のパターンに対応すると判定した場合には、今回仮決定した仮発光量を最終的な発光量に決定する。
一方、発光量演算部353は、前回の発光量の変化と今回の発光量の変化が、上記(4)のパターンに対応すると判定した場合には、該当光源320の仮発光量の値を修正する。例えば、発光量演算部353は、該当光源320の仮発光量を前回の発光量に修正する。発光量演算部353は、上記処理を光源320a〜320nに対してそれぞれ実行し、各光源320の最終的な発光量を決定する。
そして、発光量演算部353は、最終的に決定した発光量を光源320の情報と対応付けて、発光量制御部354、画像補正部355に出力する。また、発光量演算部353は、最終的に決定した発光量を各光源320と対応付けて発光量履歴データ340bに記憶する。
なお、発光量演算部353は、下記の第1、2、3方法により、最終的な発光量を決定してもよい。まず、第1の方法について説明する。発光量演算部353は、上記(4)のパターンに対応すると判定した場合には、今回の発光量の変化の方向がマイナス方向の場合に限り、仮発光量を修正する。発光量演算部353は、今回の発光量の変化の方向がプラス方向の場合には、上記(4)のパターンに対応する場合でも、仮発光量の修正を行わず、仮発光量を最終的な発光量として決定する。このように、発光量演算部353が仮発光量の修正を行うことで、入力画像がつぶれる危険性を回避することができる。
続いて、第2方法について説明する。発光量演算部353は、上記(4)のパターンに対応すると判定した場合に、前回の発光量からの変化量が閾値に含まれるように仮発光量を修正する。例えば、前々回の発光量がN1%、前回の発光量がN2%の場合には、変化量はN1%−N2%となる。この場合には、発光量演算部353は、N1%+(N1%−N2%)−T〜N1%+(N1%+N2%)−Tに含まれるように、仮発光量を修正する。上記Tは所定値である。
続いて、第3方法について説明する。発光量演算部353は、各光源320の発光量の平均値を利用して、各光源の発光量をまとめて決定する。ここで、前々回の各光源320の発光量の平均値をA2とし、前回の各光源320の発光量の平均値をA1とし、今回の各光源320の仮発光量の平均値をAとする。この場合、前回の発光量の変化量C1は、
C1=A1−A2となり、
今回の発光量の変化量C2は、
C=A−A1
となる。
ここで、発光量演算部353は、変化量Cから変化量C1を減算した値が閾値T以上の場合には、各光源320の仮発光量からそれぞれ「C−C1−T」を差し引いた値を最終的な発光量として決定する。例えば、発光量演算部353は、閾値Tを10%とする。なお、仮発光量から「C−C1−T」を差し引いた値が0%未満になる場合には、発光量演算部353は、最終的な発光量を0%とする。
一方、発光量演算部353は、変化量Cから変化量C1を減算した値が閾値−T未満の場合には、各光源320の仮発光量にそれぞれ「C−C1+T」を加えた値を最終的な発光量として決定する。例えば、発光量演算部353は、閾値−Tを−10%とする。なお、仮発光量に「C−C1−T」を加えた値が100%以上となる場合には、発光量演算部353は、最終的な発光量を100%とする。このように、発光量演算部353が、各光源の最終的な発光量を纏めて決定することで、処理を簡素化することができる。
次に、本実施例4にかかる表示装置300の処理手順について説明する。図19は、本実施例4にかかる表示装置300の処理手順を示すフローチャートである。図19に示すフローチャートは、例えば、外部の装置から入力画像を取得した場合に、処理を開始する。また、各光源の発光量の初期値は、発光量履歴データ340bに記憶されているものとする。また、図19の説明では一例として、光源320の個数を12個とする。
図19に示すように、表示装置300は、入力画像を取得したか否かを判定する(ステップS301)。表示装置300は、入力画像を取得していない場合には(ステップS301,No)、再度ステップS301に移行する。
表示装置300は、入力画像を取得した場合には(ステップS301,Yes)、縮小画像を生成し(ステップS302)、ライン情報を生成する(ステップS303)。表示装置300は、ライン情報を選択し(ステップS304)、ライン情報に含まれる画素値を輝度相当値に変換する(ステップS305)。
表示装置300は、ライン情報の輝度分布パターンを算出し(ステップS306)、12個の光源320の各発光パターンを合成し、合成発光パターンを算出する(ステップS307)。
表示装置300は、合成発光パターンが輝度分布パターンを上回っている場合には(ステップS308,Yes)、一番下のライン情報か否かを判定する(ステップS309)。表示装置300は、一番下のライン情報の場合には(ステップS309,Yes)、ステップS311に移行する。
一方、表示装置100は、一番下のライン情報ではない場合には(ステップS309,No)、下げ幅調整処理を実行する(ステップS310)。表示装置300は、全ライン情報について処理が完了していない場合には(ステップS311,No)、再度ステップS304に移行する。
表示装置300は、全ライン情報について処理が完了した場合には(ステップS311,Yes)、発光量決定処理を実行する(ステップS312)。表示装置300は、発光量に基づいてドライバ330を制御し(ステップS313)、再度ステップS301に移行する。
ところで、表示装置300は、ステップS308において、合成発光パターンが輝度分布パターンを上回らない場合には(ステップS308,No)、上げ幅調整処理を実行し(ステップS314)、ステップS311に移行する。
ここで、図19のステップS310の下げ幅調整処理は、図10のステップS110に示した下げ幅調整処理と同様である。また、図19のステップS314の上げ幅調整処理は、図10のステップS114に示した上げ幅調整処理と同様である。
続いて、図19のステップS312に示した発光量決定処理について説明する。図20は、本実施例4にかかる発光量決定処理の処理手順を示すフローチャートである。図20に示すように、発光量演算部353は、一つ前のフレームにおける発光量の変化の方向と、現フレームの発光量の変化の方向とを比較する(ステップS321)。
発光量演算部353は、変化の方向が同一の場合には(ステップS322,Yes)、仮発光量を最終的な発光量に決定する(ステップS323)。そして、発光量演算部353は、発光量決定処理を終了する。
一方、発光量演算部353は、変化の方向が異なる場合には(ステップS322,No)、発光量を、一つ前のフレームの発光量に設定する(ステップS324)。そして、発光量演算部353は、発光量検定処理を終了する。なお、図20に示す発光量演算部353は、上記の説明のように、光源320毎に発光量を決定するものとする。
本実施例4にかかる表示装置300は、光源毎に、前回の発光量の変化の方向と今回の発光量の変化の方向との比較結果に基づいて、発光量の変化に制限を設け、この制限に基づいて今回の発光量を最終的に決定している。例えば、前回の発光量の変化の方向と今回の発光量の変化の方向が異なる場合には、表示装置300は、仮発光量を採用せず、前回の発光量を発光量とする。このように、表示装置300が最終的な発光量を調整することで、フレーム毎に発光量の変化方向が変わることを防止し、白いちらつきと黒いちらつきが交互に発生することを防止することができる。
なお、表示装置300は、上記第2方法により仮発光量を算出した場合には、図19のステップS312に示した発光量決定処理をスキップしてもよい。すなわち、表示装置300は、上記第2方法により仮発光量を算出した場合には、かかる仮発光量をそのまま最終的な発光量として決定してもよい。
また、本実施例4にかかる表示装置300は、複数の光源が存在することを前提としていたがこれに限定されるものではない。例えば、光源が単一の場合にも、表示装置300は、光源の発光量を最適に設定することができる。この場合には、表示装置300は、単一の光源に対応する現フレームの仮発光量を算出した後に、図20に示した処理を実行すればよい。このような処理を表示装置300が実行することで、単一の光源を用いた場合であっても、時間的に連続するフレームが切り替わる場合に発生し得るちらつきを抑えることができる。また、単一の光源を用いる場合には、図18に示す光源320およびドライバ330は単一となる。
上記の実施例1〜4で示した表示装置100等の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、表示装置100の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、例えば、縮小画像生成部152と発光量演算部153と発光量制御部154とを機能的または物理的に統合してもよい。また、発光量演算部153を機能的に分散してもよい。例えば、図10に示す処理全体の流れを制御する機能部と、図11に示す下げ幅調整処理を実行する機能部と、図12に示す上げ幅算出処理を実行する機能部とに分散してもよい。このように、表示装置100の全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
ところで、上述の実施例で説明した表示装置100等の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータシステムで実行することによって実現することもできる。
そこで、以下では、図21を用いて、上記の実施例で説明した表示装置100等による処理と同様の機能を実現する表示制御プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図21は、表示制御プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
図21に示すように、表示装置100として機能するコンピュータ400は、各種演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)410と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置420と、光制御部410を含むモニタ430を有する。
また、コンピュータ400は、図21に示すように、記憶媒体からプログラム等を読取る媒体読取装置440と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受を行うネットワークインターフェース装置450とを有する。また、コンピュータ400は、各種情報を一時記憶するRAM(Random Access Memory)460と、ハードディスク装置470を有する。そして、各装置410〜470は、バス480に接続される。
ハードディスク装置470には、上述した表示装置100の機能と同様の機能を発揮する表示制御プログラム471および表示制御用データ472が記憶されている。なお、この表示制御プログラム471を適宜分散させて、ネットワークを介して通信可能に接続された他のコンピュータの記憶部に記憶させておくこともできる。
そして、CPU410が、表示制御プログラム471をハードディスク装置470から読み出してRAM460に展開することにより、図21に示すように、表示制御プログラム471は表示制御プロセス461として機能する。表示制御プロセス461は、表示制御用データ472から読み出した情報等を適宜RAM460上の自身に割当てられた領域に展開し、この展開した各種データに基づいて各種処理を実行する。ここで、表示制御プロセス461は、例えば、図2に示した縮小画像生成152、発光量演算部153、発光量制御部154および画像補正部155において実行される処理に対応する。
なお、表示制御プログラム471については、必ずしも最初からハードディスク装置470に記憶させておく必要はない。例えば、コンピュータ400に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ400がこれらから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。