JP5668056B2 - 走査方法 - Google Patents

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Description

本開示は、試料を撮像するための走査方法、例えば、荷電粒子を用いて試料を撮像する走査方法に関する。
試料撮像を含む様々な用途で、試料に荷電粒子を照射することができる。いくつかの実施形態では、試料の撮像は、視野をラスタ走査して試料のうち視野に含まれる部分の画像を取得することを含む。ユーザが試料の異なる部分の観察を望む場合、システムは、視野を変更して新たな視野に含まれる新たな領域のラスタ走査を行う。
試料を走査して試料の表面の画像を取得する方法を開示する。この方法は、試料の低速走査画像を取得して接合し、それらの画像をユーザに提示することを含む。いくつかの実施形態では、ユーザは、(例えば、ステージを移動させて関心領域の新たな画像を取得するのとは対照的に)記憶画像をパン及びズームして試料の種々の部分を観察する。ユーザが記憶画像内でパン及びズームを行うと、記憶画像は、ステージ及び試料を移動させているかのようにユーザインタフェース上で移動する。
いくつかの態様では、システムは、ユーザがその時点で観察している画像における領域画像外にある試料の領域の画像を予測的に取得及び記憶する。試料のうち画像を取得した部分の観察をユーザが望む場合、システムは、続いてそれらの取得画像を検索してユーザに提示することができる。新たな取得画像をユーザに提示するために、システムは、新たな取得画像を以前の画像(単数又は複数)と接合する。
いくつかの態様では、試料を走査する方法及びシステムは、以前の記憶画像を移動させるユーザの意図を(例えば、ユーザ入力に基づき)認識するステップと、低速走査により、認識方向で試料のうち記憶画像の縁部に隣接する部分(例えば、ストリップ)を走査するステップとを含み得る。新たな取得画像は、以前の取得画像と接合される。
いくつかの態様では、方法は、試料の第1部分に荷電粒子ビームを照射して試料の第1部分の第1画像を生成するステップと、制御システムにおいて方向入力を受け取るステップとを含む。この方法は、方向入力に基づく方向で試料の第1部分に隣接する試料の第2部分を以前に照射して第2部分の画像を生成したか否かを判定するステップをも含む。この方法は、第2部分を以前に照射した場合、第2部分の画像をメモリから検索するステップと、第2部分を以前に照射していない場合、方向入力に基づく方向で試料の第1部分に隣接する試料の第2部分に荷電粒子ビームを照射して第2画像を生成するステップとをも含む。この方法は、第1画像の少なくとも一部を第2部分の第2画像又は検索画像と合成して第3画像を生成するステップと、第3画像をユーザインタフェースに表示するステップとをも含む。
実施形態は、以下の1つ又は複数を含むことができる。試料の第1部分に荷電粒子ビームを照射して第1画像を生成するステップは、低速走査技術を用いるステップを含むことができ、試料の第2部分に荷電ビームを照射して第2画像を生成するステップは、低速走査技術を用いるステップを含むことができる。第2画像は、第1画像よりも少数の画素を含み得る。試料の第2部分は、試料の第1部分よりも小さな試料の面積を含む。方向入力は、移動方向の指示及び移動速度の指示を含み得る。
この方法は、粒子ビームを照射すべき試料の第2部分のサイズを移動速度の指示に基づき決定するステップと、粒子ビームを照射すべき試料の第2部分の場所を移動方向に基づき決定するステップとも含み得る。第1画像の少なくとも一部を第2画像と合成して第3画像を生成するステップは、第1画像全体よりも小さなサブセクションを第2画像の少なくとも一部と合成するステップを含み得る。方向入力を受け取るステップは、第1画像をユーザインタフェースに表示するステップと、ユーザ入力に応答してユーザインタフェース上で第1画像を移動させるステップとを含み得る。ユーザインタフェース上の第1画像を移動させるステップは、試料を移動させずに第1画像を移動させるステップを含み得る。方向入力に基づく方向で試料の第1部分に隣接する試料の第2部分を照射するステップは、第2部分を照射して低分解能画像を生成するステップと、続いて第2部分を照射して高分解能画像を生成するステップとを含み得る。
この方法は、第2部分を以前に照射した場合、第2部分の検索画像の分解能を判定するステップも含み得る。第1画像の少なくとも一部を第2部分の検索画像と合成して第3画像を生成するステップは、第2部分の検索画像からの画像データを凝集して(agglomerating)第1画像の分解能に一致させるステップを含み得る。第1画像の少なくとも一部を第2部分の検索画像と合成して第3画像を生成するステップは、第2部分の検索画像からの画像データを補間して第1画像の分解能に一致させるステップを含み得る。
いくつかの態様では、方法は、試料に荷電粒子ビームを照射して試料の第1部分の第1画像を生成するステップと、複数方向で試料の第1部分に隣接する試料の部分に荷電粒子ビームを照射して一連の隣接画像を生成するステップとを含む。この方法は、制御システムにおいて方向入力を受け取るステップと、第1画像の少なくとも一部を隣接画像の1つ又は複数の少なくとも一部と合成して第3画像を生成するステップと、第3画像をユーザインタフェースに表示するステップとも含む。
いくつかの態様では、方法は、イオン顕微鏡に関連するユーザインタフェースに試料の第1部分の第1画像を表示するステップを含み、第1画像は、試料の第1部分に荷電粒子ビームを照射することにより生成した画像を含む。この方法は、ユーザインタフェースに試料の第2部分の第2画像を表示するステップも含み、試料の第2部分は、第1部分に含まれない非重複領域と、第1部分に含まれる重複領域とを含み、第2画像は、重複領域に荷電粒子ビームを照射せずに試料の非重複領域に荷電粒子ビームを照射することにより生成した画像を含む。
いくつかの態様では、方法は、第1倍率での試料の第1部分の低速走査画像をユーザインタフェースに表示するステップと、第1倍率レベルとは異なる第2倍率レベルでの観察を望む試料の第2部分を示す入力をユーザから受け取るステップと、第2部分を第2倍率レベルで以前に照射して第2部分の画像を生成したか否かを判定するステップとを含む。この方法は、第2部分を第2倍率レベルで以前に照射した場合、第2部分の画像をメモリから検索するステップと、第2部分を第2倍率レベルで以前に照射していない場合、試料の第2部分を第2倍率で低速走査技術を用いて走査するステップと、試料の第2部分の低速走査画像をユーザインタフェースに表示するステップとも含む。いくつかの実施形態では、第2部分は、第1部分のサブセクションとすることができ、第2倍率は、第1倍率レベルよりも高い倍率レベルである。
いくつかの態様では、方法は、第1倍率レベルで試料の第1部分に荷電粒子ビームを照射して試料の第1部分の第1画像を生成するステップと、第1画像における1つ又は複数の関心領域の識別をユーザから受け取るステップと、第1倍率レベルよりも高い第2倍率レベルで識別された関心領域に荷電粒子ビームを照射して関心領域の画像を生成するステップとを含む。
1つ又は複数の実施形態の詳細を、添付図面及び以下の説明に記載する。他の特徴及び利点は、説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
種々の図面において同様の参照符号は同様の要素を示す。
顕微鏡システムの図である。 従来技術の走査プロセスの図である。 従来技術の走査プロセスの図である。 走査プロセスの図である。 走査プロセスの図である。 走査プロセスの図である。 試料の画像を取得するプロセスのフローチャートである。 例示的な画像取得プロセスの図である。 例示的な画像取得プロセスの図である。 例示的な画像取得プロセスの図である。 例示的な画像取得プロセスの図である。 例示的な画像取得プロセスの図である。 例示的な画像取得プロセスの図である。 例示的な画像取得プロセスの図である。 例示的な画像取得プロセスの図である。 画像取得プロセスのナビゲーション方法のフローチャートである。 例示的なナビゲーション及び画像取得プロセスの図である。 例示的なナビゲーション及び画像取得プロセスの図である。 例示的なナビゲーション及び画像取得プロセスの図である。 例示的なナビゲーション及び画像取得プロセスの図である。 画像取得プロセスのフローチャートである。 ユーザが入力した関心領域に基づく画像取得プロセスのフローチャートである。 ユーザインタフェースの図である。 ユーザインタフェースの図である。 例示的なイオン顕微鏡の図である。 例示的なイオン顕微鏡の図である。
図1を参照すると、試料180の1つ又は複数の画像を取得するための顕微鏡システム100が示されている。顕微鏡システム100は、イオンビームを生成し、試料180へのイオンビームの照射により試料180を離れる粒子を検出して試料180の1つ又は複数の画像を取得する。種々の走査手順を用いて、試料180の画像(単数又は複数)を取得することができる。こうした走査手順を説明する前に、システム100のコンポーネントの一部の概要を述べる。
図1は、イオンビーム発生器120、試料マニピュレータ140、前側検出器150、後側検出器160、及び通信線を介してシステム100の種々のコンポーネントに電気的に接続した電子制御システム170(例えば、コンピュータ等の電子プロセッサ)を含む、ガス電界イオン顕微鏡システム100の概略図を示す。概して、ガス電界イオン顕微鏡は、ガス電界イオン源を用いて試料解析(例えば、撮像)で用いることができるイオンを発生する顕微鏡である。試料180を、イオンビーム発生器120と検出器150、160との間の試料マニピュレータ140内/上に位置決めする。使用中、イオンビーム122を試料180の表面181に指向させ、イオンビーム122と試料180との相互作用から生じる粒子194を検出器150及び/又は160により測定する。
顕微鏡システム100の動作は、通常は電子制御システム170を介して制御する。例えば、電子制御システム170は、試料180の特定の関心領域の画像を生成するために試料マニピュレータ140を位置決めするよう構成することができる。場合によっては、1つ又は複数のパラメータを(例えば、電子制御システム170と一体のユーザインタフェースを介して)手動で制御することができる。通常、電子制御システム170は、ディスプレイ又は他の種類の出力装置、入力装置、及び記憶媒体を特徴とするユーザインタフェースを含む。
概して、検出器150、160により測定した情報を用いて試料180に関する情報を判定する。通常、この情報は、試料180の1つ又は複数の画像を取得することにより決定する。イオンビーム122を表面181にわたってラスタ走査することにより、試料180に関する画素ごとの情報を個別ステップで得ることができる。概して、このようなラスタイオンビーム122により取得した画像の忠実度は、表面のうち画像の特定の画素に関連する部分を走査する時間の長さに相関する。例えば、画素を素早く走査した場合、イオンビーム122と試料180との相互作用から生じる粒子の数が限られることにより、その画素に関して検出器により得られた情報の忠実度が低下する。表面のうちその画素に関連する部分を走査する時間の長さが長くなると、ビーム122と試料180との相互作用から生じる粒子の数が増加する。粒子の数の増加により、画素の忠実度も高くなる。いくつかの例では、特定の画素に関して得た情報の忠実度は、√N関係に従って画素を結像する時間の長さに相関し、ここでNは画素の受光時間(dwell-time)(例えば、画素を走査する時間量)である。例えば、画素受光時間を100倍増加させると、忠実度が10倍増加する(例えば、ノイズが10倍低減する)。
忠実度の異なる画像を、画素受光時間の変更により取得することができる。2つの例示的な画像タイプは、「高速走査」画像及び「低速走査」画像である。「高速走査」画像は、比較的短時間で低忠実度画像を提供する。1フレームの高速走査画像を取得するための例示的な時間の長さは、約1/100秒/フレーム〜約10秒/フレーム(例えば、約1/50秒/フレーム〜約5秒/フレーム、約1/25秒/フレーム〜約1秒/フレーム、約1/20秒/フレーム〜約1/5秒/フレーム、約1/20秒/フレーム)であり得る。したがって、高速走査画像の利点は、画像を素早く提供できることである。一方、「低速走査」画像は、高速走査画像と比較して高い忠実度の画像を提供するが、低速走査画像を取得するのに要する時間の長さは、同様のサイズの高速走査画像を取得するための時間の長さと比較して長い。例えば、1フレームの低速走査画像を取得するのに要する時間の長さは、約30秒/フレーム〜約10分/フレーム(例えば、約30秒/フレーム〜約7分/フレーム、約1分/フレーム〜約5分/フレーム、約1分/フレーム〜約3分/フレーム、約30秒/フレーム〜約1分/フレーム、約1分/フレーム)であり得る。低速走査画像は、低速走査画像の取得に用いる画素受光時間が長いため、高速走査画像と比較して忠実度が高いという利点を提供する。
種々の走査方法が、高速走査技術及び/又は低速走査技術に基づき得る。概して、高速走査は、低速走査よりも低品質の(例えば、低忠実度の)画像を提供するが、取得時間が比較的短いという利点を提供する。一方、低速走査は、高品質の(例えば、高忠実度の)画像を生成するという利点を提供するが、高速走査よりも生成に長い時間がかかる。したがって、画像の忠実度と画像を生成するのに要する時間量との間にトレードオフがある。
図2A及び図2Bは、連続ラスタ視野で試料を機械的に移動させることにより試料の画像を取得し表示する従来技術の方法(本明細書では連続ラスタ法と称する)を示す。連続ラスタ法は、高速走査技術を用いて、ユーザが試料を移動させて試料の種々の部分を観察する際にユーザに提示される画像を迅速に更新する。より詳細には、連続ラスタ法では、顕微鏡システム100が試料180の表面にわたってイオンビーム122をラスタ走査して、試料180に関する画素ごとの情報を得る。高速走査画像の観察時に、ユーザは、試料を移動させて試料の異なる部分を観察することができる。ユーザが試料を移動させると、顕微鏡システム100は、全領域を走査することにより新たな領域の新たな高速走査画像を生成する。
例えば、図2Aにおいて、システムは、連続ラスタ法を用いて試料200の領域202のラスタベース走査を行う。この高速走査画像がユーザに対して表示される。図2Bにおいて、ユーザは、以前に撮像した領域202の右側の試料の領域206を観察するために、試料を左側に移動させた。ユーザによる試料200の移動により、撮像される領域の場所がずれるが、領域のサイズは同じままである(例えば、試料の同一サイズの区域を走査してユーザに対して表示する)。新たな領域206の画像を生成するために、顕微鏡システム100は、表面にわたってイオンビームをラスタ走査することにより高速走査を行い、新たな領域206における試料200に関する画素ごとの情報を得る。新たな関心領域206は、以前の領域202に重なるため、試料の部分208を再走査して領域206の画像を生成する。
高速走査技術を用いて以前に走査した試料の再走査部分には、様々な欠点があり得る。いくつかの例では、ユーザが試料を移動させる際に高速走査技術を用いて試料の画像を取得するため、取得画像の分解能がユーザが望むよりも低くなり得る。試料を移動させる際に画像を迅速に更新するために、この方法は、システムが同一区域(例えば、隣接区域と重なる区域及び/又はユーザが以前に観察した区域)を迅速に再走査する際にノイズ除去をほとんど又は全く行わずに画像忠実度を犠牲にするため、取得画像がノイズを多く含み得る(例えば、忠実度が低くなり得る)。ユーザがより高い忠実度の画像の観察を望む場合、試料の新たな領域全体を低い取得速度で走査することにより新たな領域の観察時の更新時間が増えるため、ユーザは画像取得速度を犠牲にする。このような取得速度の低下は、ユーザが適時に試料を移動させて試料の種々の部分を観察する能力を制限する。
いくつかのさらに他の例では、試料の同一部分の再走査は、イオンビームからの試料のイオン照射を増加させ、試料を損傷させる可能性があり得る。例えば、連続ラスタ技術は、オペレータがリアルタイムで関心領域を探索する際に様々なタイプの試料損傷を引き起こし得る。
いくつかのさらに他の例では、連続ラスタ法は、試料を移動させて新たな画像を取得するため、全倍率で試料の滑らかな動きを提供するために複雑なステージ設計及び制御システムを必要とし得る。このような複雑なステージ設計により、剛性及び代替的な運動技術を犠牲にする設計制約が生じ得る。
図3A〜図3Cは、ユーザが試料の種々の部分を観察する際に試料のうち以前に走査した(例えば、ユーザに対して以前に表示した)部分を再走査しないで、試料の画像を取得し表示する方法を示す。図3Aに示すように、ユーザは、試料210の領域212を指示することができ、顕微鏡システム100は、表面にわたってイオンビームをラスタ走査することにより領域212の走査を行って、識別した領域212における画素ごとの情報を得る。図2A及び図2Bで上述した方法とは対照的に、システム100は、領域212の高速走査を行うのではなく、領域212の低速走査を行うことでより高い忠実度の画像を得る。ユーザは、試料の画像をズーム及びパンして画像の各部分をより詳細に観察することができる。ユーザが試料の画像を移動させる際に、試料自体は移動させず、以前に撮像した領域は走査しない。ユーザが画像を移動させると、システムは、ユーザがその時点で観察及び操作している画像に隣接する領域において画像の追加ストリップを取得する。これらの画像の追加ストリップは、以前の取得画像の横(単数又は複数)に加えられる。
例えば、図3Bにおいて、ユーザは、領域212の右側の試料の領域216を観察するために、試料の画像を左側に移動させる。(領域212及び領域216の両方に含まれる部分215の再走査を含むことになる)領域216全体の走査ではなく、顕微鏡システム100は、以前に撮像していない新たな領域216の部分214のみの低速走査を行う。試料のうち以前に撮像していない部分214のみを走査するため、領域216の画像を観察するための全体の時間を、領域216全体の高速走査を行うために上述の連続ラスタの例で必要となる時間量を超えて大幅に増やすことなく、低速走査を用いることができる。新たな領域214を走査したら、システム100は、部分214の画像を領域212の以前の表示画像と接合して新たな領域216の画像を生成する。
領域216の画像は以前の領域212に重なり、重複部分218は、領域216の画像を生成するために再走査されないため、上述の連続ラスタ技術の欠点の多くを減らすか又はなくすことができる。例えば、ユーザが試料の種々の部分を観察する際に走査する領域が小さくなるため、ユーザに提供される画像の迅速な更新を提供しつつも(低速走査技術の使用によって)より高い忠実度の画像を表示することができる。この方法は、特定の倍率レベルで試料のどの領域も一度しか走査しないため、試料の帯電を減らすこともできる。
図4は、試料の以前に撮像した部分を再走査せずに試料の画像を取得するための例示的なプロセス240のフローチャートを示す。システム100は、試料の第1部分の画像を取得する(242)。試料の第1部分の画像は、イオンビームを試料の表面にわたってラスタ走査して試料に関する情報を得る低速走査技術を用いて取得される。試料のその部分の低速走査画像を取得するのに要する時間の長さは、約30秒/フレーム〜約10分/フレーム(例えば、約30秒/フレーム〜約7分/フレーム、約1分/フレーム〜約5分/フレーム、約1分/フレーム〜約3分/フレーム、約30秒/フレーム〜約1分/フレーム、約1分/フレーム)であり得る。低速走査画像を取得したら、画像をユーザに対して表示する(243)。例えば、画像は、システムに関連するコンピュータのユーザインタフェースに表示することができる。ユーザは、画像をズームイン及びズームアウトして種々の拡大レベルで画像の部分を観察することができる。ユーザは、画像をパンして(例えば、上下左右に移動させて)取得画像の種々の部分を観察することもできる。ユーザがパン及びズームを行うと、取得画像のみがユーザインタフェース上で移動する。ユーザが観察する部分が変わる際に、試料自体は移動せず、試料は再走査されない。任意所与の倍率レベルで、試料の各部分が一度だけ走査されることになる。当初の取得画像は、試料の限られた部分に関する情報を含むため、多くの場合、ユーザは、試料のうち当初の画像に含まれない領域の観察を望む。システムは、走査アルゴリズムを用いて、ユーザの移動及び/又は移動の無いことに基づき試料のさらに他の部分を事前に走査する。試料の一領域をユーザが試料のその部分の画像の観察を望む前に走査することにより、システムは、ユーザによる画像観察の要求時にメモリから事前取得画像に素早くアクセスして画像を表示することができる。
より詳細には、システムは、ユーザが画像をパンしているか否かを判定する(244)。ユーザが画像をパンしている場合、システムは、画像の移動方向を判定する(248)。判定した移動方向に基づき、システムは、以前に取得し表示した画像に隣接する画像を以前に取得したか否かを判定する(249)。その画像を以前に取得していない場合、システムは、試料のうち移動方向で以前の取得画像に隣接する部分の画像を取得する(250)。
新たな取得画像の領域のサイズは、当初の取得画像のサイズと異なっていてもよい。より小さな画像を取得することにより、システムは、低速走査画像の忠実度を提供しつつもより迅速に画像を取得し表示することができる。例えば、第1画像の面積対第2画像の面積の比は、約20:1〜約3:1(例えば、約15:1〜約5:1、10:1〜約5:1、5:1〜約3:1)であり得る。同様に、第1画像における画素数対第2画像における画素数の比は、約20:1〜約3:1(例えば、約15:1〜約5:1、10:1〜約5:1、5:1〜約3:1)であり得る。
いくつかの実施形態では、画像を取得する領域のサイズは、ユーザの移動の速度に基づき変わる。例えば、ユーザが以前の取得画像にわたって素早くパンしている場合、取得される画像が小さくなり得ることによって画像がより早く利用可能となるが、ユーザが以前の取得画像を低速で移動させている場合、システムが取得する画像は大きくなり得る。
以前の取得画像に隣接する領域で新たな画像を取得した後、システムは、新たな取得画像を以前の取得画像(単数又は複数)と接合し(252)、関心領域をユーザに対して表示する(254)。関心領域は、新たな取得画像の部分を含んでいてもよく、又は以前の取得画像の部分のみを含んでいてもよい。新たな取得画像は、即座に表示されない場合があるが、移動方向に基づき現画像に隣接する領域を走査することで、試料のうちユーザが後の時点で観察を望む可能性のある部分の画像を取得するという利点が得られる。
システムが、以前に取得し表示した画像に隣接する領域の画像を以前に取得したと判定した場合(249)、システムは、以前の生成画像を検索する(251)。画像をユーザに提示するために、システムは、移動方向で以前に取得し表示した画像に隣接する領域の以前の取得画像と以前の表示画像とを接合し(253)、関心領域をユーザに対して表示する(254)。
図5A〜図5Dは、ユーザの移動方向に基づく画像の取得及び表示の例を示す。図5Aに示すように、システムは、領域260の低速走査を行う。ユーザは、ズームイン及びズームアウトを行って領域260の画像の種々の部分を観察することができる。図5Aに示すように、ユーザは、領域262aにズームインし、領域260の画像のうち領域262aの部分を拡大サイズで表示する。ユーザは、領域260の画像のうち表示した部分を移動させることができる。ユーザが表示部分を移動させると、画像のみが移動し、システムはステージも試料も移動させない。例えば、ユーザは、関心領域を右側に(矢印264で示すように)移動させることができる。図5Bに示すように、システムは、新たな関心領域を表示するために試料を再走査するのではなく、領域260の画像をずらして以前の取得画像の異なる部分を表示する。判定した移動方向に基づき、システムは、移動方向で領域260に隣接して位置する試料の新たな領域266を(矢印264で示すように)走査する。システムが領域266の低速走査を完了したら、領域266の画像を領域260の以前の画像と位置合わせして接合する。ユーザが領域260の画像を右側に短距離しか移動させなかった場合、領域260及び266の画像を含む接合画像のうちユーザに対して表示される部分は、当初の画像260の部分262bのみを含み得る(例えば、図5Cに示すように)。しかしながら、図5Dに示すように、ユーザが領域260外へ移動させると、システムは、領域260の当初の画像の部分270a及び領域266の新たな取得画像の部分270bを含む、画像262cを表示する。第1画像の部分270a及び第2画像の部分270bを含む関心領域262cを表示するために、システムは領域262c全体を再走査しない。正確には、システムは、領域260及び266の別個に取得した画像から2つの領域270a及び270bを接合し、接合画像をユーザに対して表示する。
図4を再度参照すると、ユーザが画像をパンしている際に移動方向に基づき試料の種々の部分の画像を取得することに加えて、システムは、ユーザが画像をパンしていない際に試料の一部の追加画像を取得することもできる。例えば、システムは、ユーザが画像をパンしていないと判定した場合(244)、以前の取得画像(単数又は複数)に隣接する領域(単数又は複数)における1つ又は複数の画像を収集することができる(246)。これらの画像(単数又は複数)は、コンピュータのメモリに記憶して、後でユーザが試料のうち取得画像に含まれる部分にパンする場合に検索することができる。ユーザが試料のうち画像に関連する部分にナビゲートする前に画像を取得することで、ユーザがその領域にナビゲートする際に画像をより早く表示することができるように画像をすでに利用可能にしておくという利点が得られる。
図6A及び図6Bを参照すると、図6A及び図6Bは、システム100が試料のうち以前の取得画像を囲む部分の画像を取得する画像取得プロセスの例を示す。図6Aは、部分282の画像を以前に取得し記憶した試料280を示す。方向入力がない場合(例えば、ユーザが入力を一切提供しない場合及び/又はユーザが関心領域をパンせずに関心領域をズームイン及びズームアウトしている場合)、システム100は、試料のうち画像を以前に取得した部分282に隣接する部分に関連する1つ又は複数の画像を取得し記憶する。例えば、システムは、試料のうち以前に取得した部分282を囲む周囲領域284、286、288、290、292、294、296、及び298の1つ又は複数における画像を取得することができる。これらの領域は縁部領域(例えば、以前の取得画像の縁部から延びる領域)及びコーナ領域(例えば、単一のコーナでのみ当初の領域に接触している領域)として示しているが、他の画像形状を用いることもできる。
いくつかの実施形態では、図7A及び図7Bに示すように、画像を取得して隣接領域の前の画像と接合する領域のサイズは、ユーザの移動速度に基づき変わり得る。ユーザが画像にわたって素早くパンしている場合、取得される試料のストリップが小さくなり得ることによって画像がより早く利用可能となるが、ユーザが低速で移動させている場合、システムが取得する試料のトリップは大きくなり得る。図7Aに示すように、システム100は、3つの画像302、306、及び310、又は試料における画像300の右側の領域を取得した。領域302、306、及び310の幅304、308、及び312は、それぞれ異なり得る。システム100が画像を取得する領域のサイズに関係なく、取得画像を接合して試料のより大きな部分の画像314を生成する。
グローバルナビゲーション
上述の実施形態では、単一の倍率レベルで試料の一部を走査して取得した画像を接合する方法であったが、いくつかの実施形態では、走査方法及び画像取得方法は、複数の倍率レベルで画像を取得するステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、システム100は、以前の取得画像に関するユーザによる移動に基づき、ユーザがその時点で観察している画像の倍率レベルよりも高い倍率レベルで画像を断定的に取得する。概して、試料のうち高倍率画像を生成する総面積量を減らすために、ユーザが第1倍率レベルで撮影した画像をナビゲートして、ユーザが関心を示す可能性がある領域でより高い倍率レベルの画像を取得できるようにすることが望ましい。倍率レベルを上げて画像を事前に取得することにより、高倍率画像を利用可能にしておく(例えば、メモリに記憶する)ことで、ユーザが低倍率レベルで取得した画像においてその領域にズームインする際に画像を早く表示できると言う利点が得られる。
図8を参照すると、記憶画像をパンするステップ及び倍率レベルを上げて追加画像を断定的に取得するステップを含む、グローバルナビゲーションのプロセス330が示されている。最初に、システムは、試料の低分解能・低速走査画像を取得し、高忠実度画像をユーザに提示する(332)。システムは、ユーザが記憶画像をユーザインタフェース(例えば、コンピュータ画面)上で関心方向にパンすることを可能にする(334)。ユーザが画像をパンすると、記憶画像は、ステージが移動しているかのように画面上で移動する。例えば、ユーザは、マウス、ジョイスティック、タッチ画面、又は別の入力装置を用いて、画面上で画像を移動させることができる。システムは、画像を複数の領域に(例えば、半分、四分円(quadrants:四分割)、六分円(sextants:六分割)、タイル型領域配列等)に分割し、ユーザによる画像の移動に基づき関心領域を判定する(336)。例えば、画像を四分円に分割する場合、システムは、ユーザによる画像の移動に基づき関心方向を判定し、四分円の1つを関心領域として選択する。システムは、関心領域として識別した領域の低速走査画像を取得する(338)。この画像は、以前に観察した画像よりも高い倍率レベルであり、画像を画素化させることなくユーザが画像に大きくズームインすることを可能にする。システムは、ユーザがユーザインタフェース上の記憶画像を関心方向にパンすることを可能にする(340)。倍率レベルを上げることにより、このときオペレータがより詳細な画像にズームすることが可能となる。上述の分割と同様に、システムは、新たな取得画像を複数の領域(例えば、半分、四分円、六分円、タイル型領域アレイ等)に分割し、ユーザによる画像の移動に基づき関心領域を判定する(342)。関心領域は、ユーザが試料の特定部分の高分解能(例えば、高倍率)画像の観察を望む可能性がある領域であってもよく、又はユーザがその時点で観察している画像と同じ分解能だが試料の異なる部分である画像の観察を望む可能性がある、現領域に隣接する領域であってもよい。システムは、関心領域の判定後に関心領域の画像を取得する(344)。例えば、ユーザが画像内の特定の場所でズームインした場合、ユーザがズームしている場所に関連する領域が関心領域として選択され、システムは、倍率レベルを上げてその領域を走査する。他方、ユーザが記憶画像をパンし続け、画像の縁部に接近した場合、ユーザがその時点で観察しているのと同じ倍率レベルの隣接領域を関心領域として選択することができ、第1画像に隣接する領域におけるその時点で観察している倍率レベルの別の画像が取得される。このプロセスが、オペレータが所望の場所への移動及びズームを行う際に繰り返される。
上述のプロセスでは、オペレータには画面上で移動しているステージのライブ画像が見えない。正確には、オペレータには以前の取得画像が見えている。
倍率レベルを上げてサブ領域の走査を行うか、又はその時点で観察している画像と同じ倍率レベルで隣接領域の走査を行うかをシステムが決定する、上述のグローバルナビゲーションプロセスは、様々な利点を提供すると考えられる。例えば、オペレータが関心を示す可能性があるとシステムが識別した領域でのみ高倍率画像を取得するため、試料の走査に費やす総時間量が低減する。
四分円に基づくグローバルナビゲーションプロセス330の例を、図9A〜図9Dに関して以下で説明する。図9Aは、試料のうち低倍率レベルで低速走査画像を取得した領域350を示す。オペレータは、最初に領域350の低速走査を観察する。ジョイスティック又は他の入力装置を介して、オペレータは、ステージではなく記憶画像を移動させて画像の種々の部分を観察する。この例では、画像が4つの象限352a〜352dに分割され、システムは、関心領域を選択するためのオペレータによる移動方向を判定する。例えば、オペレータがユーザインタフェースに表示した画像の部分をX+,Y+象限(例えば、象限352b)に移動させた場合、象限352bが関心領域として選択される。この判定した関心領域に基づき、システムは、領域352bを自動的に走査し、その後のズーム提示用に倍率レベルを上げてその領域の画像を取得する(図9B)。ユーザによる画像350のズームインが、ユーザインタフェース上に非画素化画像を提供するために高倍率画像が必要であるような程度まで行われた場合、システムは、画像350の一部のズーム画像の表示から、高倍率レベルで取得した画像の一部352bの表示へ切り替える。関心領域を判定し倍率を上げて関心領域を走査するこのプロセスを、所望の倍率レベルを得るまで繰り返す。より詳細には、オペレータは、領域352bの低速走査を観察して記憶画像を移動させる。画像352bが4つの象限354a〜354dに分割され、オペレータは、画像をX−,Y−象限(例えば、象限354c)に移動させる。画像を移動させることにより、システムは、所望の関心方向を検出し、領域354cを自動的に走査し、その後のズーム提示用に倍率レベルを上げてその領域の画像を取得する(図9C)。再度、ユーザが領域352bの画像の一部において十分な大きさまでズームインした場合、システムは、領域352bの画像の表示から領域354cの高倍率画像の表示へ切り替える。オペレータは、領域354cの低速走査を観察して記憶画像を移動させる。画像354cが4つの象限356a〜356dに分割され、オペレータは、画像をX+,Y+象限(例えば、象限356b)に分割する。画像を移動させることにより、システムは、所望の関心方向を検出し、領域356bを自動的に走査し、その後のズーム提示用に倍率レベルを上げてその領域の画像を取得する(図9D)。オペレータによる記憶画像の移動に基づく、関心領域の判定及び倍率レベルを上げた走査により、関心区域を特定してその区域の高倍率画像を提供するために4つの画像しか取得されず、それらは全て高忠実度の低ノイズ画像である。無駄な再走査がある図2A及び図2Bで上述したラスタベース走査とは異なり、この例では、試料の各部分を任意の倍率レベルで一度しか走査しない。
上述の例では、システムは、ユーザによる以前の取得画像の移動に基づき関心領域の高倍率画像を取得するが、いくつかの例では、システムは、オペレータ入力がない場合に追加の高倍率画像を取得することもできる。図10は、種々の倍率レベルで試料の画像を取得し記憶するプロセス360のフローチャートを示す。システムは、第1倍率レベルで試料の一部の画像を取得する(362)。システムは、オペレータが画像内で積極的にパン又はズームを行っているか否かを判定する(364)。
オペレータが積極的にパン又はズームを行っている場合、システムは、オペレータによる移動に基づく関心領域の積極的判定に基づき、追加画像を取得する(366)(例えば、上述の方法の1つ又は複数を用いて)。これらの画像は、同じ倍率レベルだが試料の異なる場所における追加画像であってもよく、又は倍率レベルを上げた試料の一部の画像であってもよい。
オペレータが画像内で積極的にパン又はズームを行っていない(例えば、オペレータからの入力がない)場合、システムは、倍率レベルを上げて試料の一部の画像を取得する(368)。画像の取得後、システムは、試料の全部分の画像をその倍率レベルで取得したか否かを判定する(370)。そうでない場合、システムは、オペレータが画像内で積極的にパン又はズームを行っているか否かを再度判定する(371)。オペレータが画像内で積極的にパン又はズームを行っている場合、システムは、オペレータによる移動に基づく関心領域の積極的判定に基づき、追加画像を収集する(373)。オペレータが画像内で積極的にパン又はズームを行っていない場合、システムは、現倍率レベルで試料の別の部分の画像を取得する(372)。全画像が取得されたか否かの判定(370)及びその倍率レベルでの追加画像の取得は、オペレータが記憶画像内で積極的に移動又はズームを行うか、又は全画像がその倍率レベルで収集されるまで続く。システムは、全画像が特定の倍率レベルで取得されたと判定すると、画像を収集可能なより高い倍率レベルがあるか否かを判定する(374)。より高い倍率レベルがない場合、システムは画像取得プロセスを終了する(376)。この時点で、ユーザが観察を望み得る全画像が、事前に取得されてメモリに記憶されている。ユーザは、画像を観察する際、記憶画像情報のみを観察する。より高い倍率レベルがある場合、システムは、次の倍率レベルでの画像の取得に戻り(368)、全画像が収集されるまでプロセスが続く。
ユーザ識別関心領域
上記例のいくつかでは、システムがユーザによる記憶画像の移動に基づき試料の追加画像を取得すべき領域を判定したが、いくつかの実施形態では、ユーザが関心領域を選択することができ、システムがユーザの選択領域に基づき追加の高倍率画像を収集することができる。
図11を参照すると、試料の複数部分を走査し、オペレータによる1つ又は複数の関心領域の識別に基づき試料の一部の高分解能画像を提供するプロセス400が示されている。システムは、第1倍率レベルで試料の低速走査を行う(402)。この倍率レベルは、オペレータが関心領域を識別するのに十分なほど高い分解能レベルを提供しつつオペレータが試料の実質的部分を観察することを可能にするのに十分な倍率レベルであり得る。システムは、記憶画像における1つ又は複数の領域を識別する入力をオペレータから受け取る(404)。例えば、ユーザは、ジョイスティック、マウス、又はタッチ画面を用いて、画像における1つ又は複数の領域に印を付けることにより、関心領域を入力することができる。システムは、識別領域の画像を取得すべき所望の倍率レベル(単数又は複数)の付加的なユーザ入力を任意に受け取ることができる(406)。システムは、続いて、ユーザ選択倍率レベルで識別領域の高倍率画像を取得する(408)。画像の取得後、システムは、オペレータが画像を移動させること及び取得画像のズームイン及びズームアウトを行うことを可能にする(410)。
オペレータによる関心領域の識別を可能にすることで、様々な利点を得ることができる。例えば、ユーザが多くの関心領域を選択する場合、高倍率画像を取得するという時間のかかるプロセスを行っている間、ユーザは、システムを離れて他の作業を行うことができる。一方、上述の従来技術の方法では、システムによる試料の走査時にオペレータがリアルタイム画像を観察するため、各画像の取得中にユーザが待機する必要があった。
表示
取得画像を表示する種々の方法が可能である。いくつかの例では、システムが画像を表示し、ユーザが画像内で積極的にパン又はズームを行うことができる。ユーザが試料のうち画像をまだ取得していない領域にパンした場合、システムは、試料のうち画像をまだ取得していない部分のためにユーザインタフェース上に空間ホルダ(例えば、ブランク領域、陰影領域、及び/又は倍率レベルを下げた画像)を配置し得る。システムがこれらの領域の低速走査を完了すると、画像がオペレータの観察用にユーザインタフェースに追加される。
例えば、図12Aは、試料の一部の画像420を示す。ユーザが試料のうち画像420の上方及び右側の部分を観察するために画像を移動させた場合、システムは、追加領域の画像の生成中にユーザインタフェース上にブランク空間424を表示し得る。画像が以前に取得されている場合、システムは、記憶画像を検索してブランク空間424を記憶画像で埋める。ブランク空間424に関連する領域の画像を以前に取得していない場合、システムは、ブランク空間424(画像データを以前に取得した領域422ではなく)に関連する領域の低速走査を完了し、新たに完了した走査を以前の取得画像と共にユーザに対して表示することができる。
上述のように、いくつかの実施形態では、画像が以前に取得されている場合、システムは、記憶画像を検索してブランク空間を記憶画像で埋める。いくつかの実施形態では、その領域の画像が、異なる分解能ではあるが以前に取得されたものであり得る。以前に撮像した部分が異なる分解能で撮像されたものである場合、画像からの画像データを凝集させるか(画像が以前に高分解能で照射されたものである場合)、又は補間させることができる(画像が以前に低分解能で照射されたものである場合)。
例えば、オペレータが画像の中心(例えば、x軸上で1.3256cm及びy軸上で2.1928cm)、30ミクロン×30ミクロンの視野、及び1024画素×1024画素の画像分解能を指定することにより所望の撮像領域を選択する場合、各画素のサイズは30nm×30nmとなる。コンピュータシステムが、その領域の一部がすでに照射されているが、高分解能で、例えば15nm×15nmの画素サイズで照射されていると判定した場合、その高分解能画像を「凝集」させ、4つの高分解能画素を合成して所望の分解能の単一画素を生成するようにする。別の例では、コンピュータシステムが、その領域の一部がすでに照射されているが、低分解能で、例えば100nm×100nmの画素サイズで照射されていると判定した場合、低分解能データを補間することにより、中間値での画像データが以前に取得した低分解能画像データから推定されるようにする。
いくつかの実施形態では、システムは、システムが試料のうち以前の取得画像に隣接する領域を表示する必要があるような程度までユーザが画像を移動させる前に、システムにこのような部分における画像を取得する時間があるように、ユーザが画像を移動させることができる速度を制限することができる。移動速度を制限することにより、いくつかの実施形態では、オペレータは常に画像を観察していることになり、オペレータに上述のブランク空間が見えない。
コンピュータシステム及びプロセッサ
上述の実施形態では、イオン顕微鏡を用いた画像の取得に用いるものとして走査方法を説明したが、同様の方法を他のタイプの顕微鏡システムと共に用いることができる。例えば、本明細書に記載の方法を、走査型電子顕微鏡(SEM)システム、走査型透過電子顕微鏡(STEM)システム、走査型プローブ顕微鏡法(SPM)システム、レーザ走査顕微鏡(LSM)システム等と共に用いることができる。
本明細書に記載の顕微鏡システム及び走査方法に関連するプロセッサ及びコンピュータシステムは、デジタル電子回路で、又はコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、ウェブ対応アプリケーションで、又はそれらの組み合わせで実施することができる。情報(例えば、取得画像、ユーザ入力)の提示に用いるデータ構造は、メモリ及び永続ストレージ(persistence storage)に記憶させることができる。本発明の装置は、プログラマブルプロセッサによる実行のために機械可読記憶装置に実体的に具現したコンピュータプログラム製品で実施することができ、入力データに基づく動作及び出力の生成により本発明の機能を実行するための命令のプログラムを実行するプログラマブルプロセッサにより、方法アクションを行うことができる。走査方法は、データストレージシステム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置に対してデータ及び命令を送受信するよう結合した少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムで実行可能な、1つ又は複数のコンピュータプログラムで実施することが有利であり得る。各コンピュータプログラムは、高レベル手続き言語若しくはオブジェクト指向プログラミング言語で、又は所望であればアセンブリ言語若しくは機械言語で実施することができ、いずれの場合も、言語はコンパイラ言語又はインタプリタ言語であり得る。適当なプロセッサは、例として、汎用マイクロプロセッサ及び専用マイクロプロセッサの両方を含む。概して、プロセッサは、リードオンリメモリ及び/又はランダムアクセスメモリから命令及びデータを受け取る。概して、コンピュータは、データファイルを記憶する1つ又は複数の大容量記憶装置を含み、このような装置は、内蔵ハードディスク及びリムーバブルディスク等の磁気ディスク、光磁気ディスク、及び光ディスクを含む。コンピュータプログラム命令及びデータを実体的に具現するのに適した記憶装置は、例として、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリ装置等の半導体記憶装置、内蔵ハードディスク及びリムーバブルディスク等の磁気ディスク、光磁気ディスク、及びCD−ROMディスクを含む、あらゆる形態の不揮発性メモリを含む。上記のいずれも、ASIC(特定用途向け集積回路)で補うか又はASICに組み込むことができる。
イオン顕微鏡
この節では、イオンビームを生成し、試料にイオンビームを照射することにより関心試料を離れる二次電子を含む粒子を検出する、システム及び方法を開示する。このシステム及び方法の使用により、試料の1つ又は複数の画像を、例えば本明細書に開示した走査技術の1つ又は複数を用いて取得することができる。
通常、このようなイオンビームは、多目的顕微鏡システムで生成する。ガス電界イオン源を用いて試料解析(例えば、撮像)で用いることができるイオンを発生させる顕微鏡システムを、ガス電界イオン顕微鏡と称する。ガス電界イオン源は、導電性ストリップ(通常は10以下の原子を有する頂部を有する)を含む装置であり、導電性ストリップを用いて、導電性ストリップの頂部に高い正電位(例えば、抽出器(extractor)(下記参照)に対して1kV以上)を印加しながら、中性ガス種を導電性ストリップに接近させる(例えば、約4オングストローム〜5オングストロームの距離内にする)ことにより、中世ガス種をイオン化してイオンを(例えば、イオンビームの形態で)発生させることができる。場合によっては、本明細書に記載のようなコーティングが先端にあってもよい。
図13は、ガス源510、ガス電界イオン源520、イオン光学系530、試料マニピュレータ540、前側検出器550、後側検出器560、及び通信線572a〜572fを介してシステム500の種々のコンポーネントに電気的に接続した電子制御システム570(例えば、コンピュータ等の電子プロセッサ)を含む、ガス電界イオン顕微鏡システム500の概略図を示す。試料580を、イオン光学系530と検出器550、560との間の試料マニピュレータ540内/上に位置決めする。使用中、イオンビーム592をイオン光学系530を通して試料580の表面581に指向させ、イオンビーム592と試料580との相互作用から生じる粒子594を検出器550及び/又は560により測定する。
概して、システム500を排気することにより、システム内の特定の望ましくない化学種の存在を減らすことが望ましい。通常、システム500のコンポーネントをそれぞれ異なるバックグラウンド圧力で維持する。例えば、ガス電界イオン源520は、約10−10Torrの圧力で維持することができる。ガスをガス電界イオン源520に導入すると、バックグラウンド圧力が約10−5Torrに上昇する。イオン光学系530は、ガス電界イオン源520へのガスの導入前に約10−8Torrのバックグラウンド圧力で維持する。ガスを導入すると、イオン光学系530内のバックグラウンド圧力は、通常は約10−7Torrに上昇する。試料580は、通常は約10−6Torrのバックグラウンド圧力で維持されるチャンバ内に位置決めする。この圧力は、ガス電界イオン源520内のガスの有無により著しく変わらない。
図14に示すように、ガス源510を、1つ又は複数のガス582をガス電界イオン源520に供給するよう構成する。概して、ガス源510は、様々な純度、流量、圧力、及び温度でガス(単数又は複数)を供給するよう構成することができる。概して、ガス源510により供給されるガスの少なくとも1つは、希ガス(ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe))であり、希ガスのイオンは、イオンビーム592の主成分であることが望ましい。概して、試料580の表面581で測定すると、イオンビーム592のイオンの電流は、システム500内の希ガスの圧力の上昇に伴い単調に増加する。特定の実施形態では、この関係は、ある範囲の希ガス圧力では電流が概してガス圧力に比例して増加するというべき乗則により説明することができる。動作中、希ガスの圧力は、先端頂部(下記参照)に隣接して通常は10−2Torr以下(例えば、10−3Torr以下、10−4Torr以下)、及び/又は10−7Torr以上(例えば、10−6Torr以上、10−5Torr以上)である。概して、(例えば、システム内の望ましくない化学種の存在を減らすために)比較的高純度のガスを用いることが望ましい。
場合によっては、ガス源510は、希ガス(単数又は複数)に加えて1つ又は複数のガスを供給することができる。以下でより詳細に説明するように、このようなガスの例は窒素である。通常、付加的なガス(単数又は複数)は、希ガス(単数又は複数)中の不純物のレベルを超えるレベルで存在し得るが、ガス源510により導入されるガス混合物全体の少数成分を依然として構成する。一例として、Heガス及びNeガスをガス源510によりガス電界イオン源520に導入する実施形態では、ガス混合物全体は、20%以下(例えば、15%以下、12%以下)のNe、及び/又は1%以上(例えば、3%以上、8%以上)のNeを含み得る。例えば、Heガス及びNeガスをガス源510により導入する実施形態では、ガス混合物全体は、5%〜15%(例えば、8%〜12%、9%〜11%)のNeを含み得る。別の例として、Heガス及び窒素ガスをガス源510により導入する実施形態では、ガス混合物全体は、1%以下(例えば、0.5%以下、0.1%以下)の窒素、及び/又は0.01%以上(例えば、0.05%以上)の窒素を含み得る。例えば、Heガス及び窒素ガスをガス源510により導入する実施形態では、ガス混合物全体は、0.01%〜1%(例えば、0.05%〜0.5%、0.08%〜0.12%)の窒素を含み得る。いくつかの実施形態では、付加的なガス(単数又は複数)をシステム500に入れる前に希ガス(単数又は複数)と混合する(例えば、ガスを混合してから単一の入口を通して混合物をシステム500に送るガスマニホルドを用いて)。特定の実施形態では、付加的なガス(単数又は複数)をシステム500に入れる前に希ガス(単数又は複数)と混合しない(例えば、システム500への各ガスの入力に別個の入口を用いるが、別個の入口同士は、ガス電界イオン源520内の元素のいずれかと相互作用する前にガス同士が混合されるのに十分な近さにある)。
ガス電界イオン源520は、1つ又は複数のガス582をガス源510から受け取ってガス(単数又は複数)582からガスイオンを生成するよう構成する。ガス電界イオン源520は、先端頂部587を有する導電性部材(article)586、抽出器590、及び任意に抑制器(suppressor)588を含む。導電性部材586は、概して上述のように構成する。
使用中、部材586は、抽出器590に対して正にバイアスし(例えば、約20kV)、抽出器590は、外部接地に対して負又は正にバイアスし(例えば、−20kV〜+50kV)、任意の抑制器588は、部材586に対して正又は負にバイアスする(例えば、−5kV〜+5kV)。部材586を導電性材料から形成するため、部材586の頂部587における電場は、先端頂部587の表面から外方に向く。部材586の形状により、電場は先端頂部587付近で最強である。部材586の電場の強度は、例えば、部材586に印加する正電圧を変えることにより調整することができる。この構成により、ガス源510が供給した非イオン化ガス原子582がイオン化され、頂部587付近で正に帯電したイオンとなる。正に帯電したイオンは、正に帯電した部材586により反発されると同時に負に帯電した抽出器590により吸引されるため、部材586からイオン光学系530へイオンビーム592として指向される。抑制器588は、部材586と抽出器590との間の電場全体を、したがって部材586からイオン光学系530への正に帯電したイオンの軌道を制御するのに役立つ。概して、部材586と抽出器590との間の電場全体を調整することで、正に帯電したイオンを頂部587において生成する速度と、正に帯電したイオンを部材586からイオン光学系530へ運搬する効率とを制御することができる。
一例として、理論に束縛されることを望むものではないが、Heイオンが以下のように生成され得ると考えられる。ガス電界イオン源520を、部材586の頂部587付近の電場が非イオン化Heガス原子582のイオン化電場を超え、部材586が比較的低温で維持されるよう構成する。非イオン化Heガス原子582が頂部587の近傍にある場合、He原子を先端の電場により分極して、He原子582と頂部587との間に弱い引力を生成させることができる。結果として、He原子582は、先端頂部587に接触し、しばらくの間そこに結合(例えば、物理吸着)したままとなる。頂部187の付近において、電場は、頂部587に吸着したHe原子582をイオン化して(例えば、イオンビームの形態で)正に帯電したHeイオンを生成するのに十分なほど強い。
概して、イオン光学系530は、イオンビーム592を試料580の表面581に指向させるよう構成する。イオン光学系530は、例えば、ビーム592のイオンを集束、コリメート、偏向、加速、及び/又は減速させることができる。イオン光学系530は、イオンビーム592のイオンの一部のみをイオン光学系530に通過させることもできる。概して、イオン光学系530は、所望に応じて構成される様々な静電及び他のイオン光学素子を含む。イオン光学系530における1つ又は複数のコンポーネント(例えば、静電ディフレクタ)の電場強度を操作することにより、Heイオンビーム592を試料580の表面581にわたって走査することができる。例えば、イオン光学系530は、イオンビーム592を2つの直交方向に偏向させる2つのディフレクタを含み得る。ディフレクタは、イオンビーム592を表面581の一領域にわたってラスタ走査させるように変動する電場強度を有し得る。
イオンビーム592が試料580に衝突すると、様々な異なるタイプの粒子594が生成され得る。これらの粒子は、例えば、二次電子、オージェ電子、二次イオン、二次中性粒子、一次中性粒子、散乱イオン、及び光子(例えば、X線光子、IR光子、可視光子、UV光子)を含む。検出器550及び560は、Heイオンビーム592と試料580との相互作用から生じる1つ又は複数の異なるタイプの粒子をそれぞれが測定するよう位置決め及び構成する。図13に示すように、検出器550は、試料580の表面581から主に生じる粒子594を検出するよう位置決めし、検出器560は、試料580の表面583から主に生じる粒子594(例えば、透過粒子)を検出するよう位置決めする。以下でより詳細に説明するように、概して、任意の数及び構成の検出器を本明細書に開示した顕微鏡システムで用いることができる。いくつかの実施形態では、多重検出器を用いることができ、多重検出器のいくつかを、異なるタイプの粒子を測定するよう構成する。特定の実施形態では、検出器を、同じタイプの粒子に関する異なる情報(例えば、粒子のエネルギー、所与の粒子の角度分布、所与の粒子の全存在量)を提供するよう構成する。場合によっては、このような検出器構成の組み合わせを用いることができる。
概して、検出器が測定した情報を用いて、試料580に関する情報を判定する。通常、この情報は、試料580の1つ又は複数の画像を取得することにより判定する。イオンビーム592を表面581にわたってラスタ走査することにより、試料580に関する画素ごとの情報を個別ステップで得ることができる。
顕微鏡システム500の動作は、通常は電子制御システム570を介して制御する。例えば、電子制御システム570は、ガス源510が供給するガス(単数又は複数)、部材586の温度、部材586の電位、抽出器590の電位、抑制器588の電位、イオン光学系530のコンポーネントの設定、試料マニピュレータ540の位置、及び/又は検出器550及び560の場所及び設定を制御するよう構成することができる。場合によっては、これらのパラメータの1つ又は複数を手動で(例えば、電子制御システム570と一体のユーザインタフェースを介して)制御することができる。付加的又は代替的に、電子制御システム570を(例えば、コンピュータ等の電子プロセッサを介して)用いて、検出器550及び560が収集した情報を解析し、試料580に関する情報(例えば、トポグラフィ情報、材料成分情報、結晶情報、電圧コントラスト情報、光学特性情報、磁気情報)を提供することができ、こうした情報は、任意に画像、グラフ、表、スプレッドシート等の形態であり得る。通常、電子制御システム570は、ディスプレイ又は他の種類の出力装置、入力装置、及び記憶媒体を特徴とするユーザインタフェースを含む。
電子制御システム570は、本明細書に開示したパルス計数技術を実施するよう構成することもできる。例えば、電子制御システム570は、(例えば、コンパレータ設定又は別のハードウェア装置設定の形態の、又は電子制御システムにおけるソフトウェアフィルタとしての、検出器550及び/又は560における)閾値レベルを設定するよう構成することができる。電子制御システム570は、検出器550及び/又は560が測定した信号におけるパルスを計数し、計数したパルスに基づき画素強度値を決定するよう構成することもできる。
いくつかの実施形態では、システム500を半導体製造で用いて、半導体製品製造中又は半導体製品製造の終了時に試料の表面及び/又は表面下領域に関する情報を判定すること及び/又は半導体製品の製造中に化学蒸着(chemistry)(例えば、イオンビーム誘起蒸着等のイオンビーム誘起化学蒸着)を行わせることができる。このような使用の例は、マスクレスリソグラフィ、ガスアシスト化学蒸着、スパッタリング、ボイド検出、重ねずれ位置合わせ(overlay shift registration)、限界寸法計測、ラインエッジラフネス、ラインエッジシックネス(line edge thickness)、回路編集、マスク修復、欠陥検査、欠陥レビュー、及び/又は回路試験を含む。特定の実施形態では、システム500を用いて、種々の装置及び材料における金属腐食を識別し検査する。いくつかの実施形態では、システム500を用いて、ハードディスク等の磁気記憶装置で用いる読取/書込ヘッドにおける欠陥を検出する。特定の実施形態では、システム500を用いて、生物試料に関する元素及び/又は化学組成情報を(例えば、非破壊的に)判定する。いくつかの実施形態では、システム500を用いて、治療薬(例えば、小分子薬)に関する結晶学的情報を判定する。
他の実施形態は、添付の特許請求の範囲に記載する。

Claims (22)

  1. 試料の第1部分に荷電粒子ビームを照射して前記試料の前記第1部分の第1画像を生成するステップと、
    制御システムにおいて方向入力を受け取るステップと、
    前記方向入力に基づく方向で前記試料の前記第1部分に隣接する前記試料の第2部分を以前に照射して該第2部分の画像を生成したか否かを判定するステップと、
    前記第2部分を以前に照射した場合、該第2部分の前記画像をメモリから検索するステップと、
    前記第2部分を以前に照射していない場合、前記方向入力に基づく方向で前記試料の前記第1部分に隣接する前記試料の第2部分に荷電粒子ビームを照射して、第2画像を生成するステップと、
    前記第1画像の少なくとも一部を前記第2画像又は前記第2部分の前記検索画像と合成して、第3画像を生成するステップと、
    該第3画像をユーザインタフェースに表示するステップと、
    を含む、方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    前記試料の前記第1部分に前記荷電粒子ビームを照射して前記第1画像を生成するステップは、低速走査技術を用いるステップを含み、
    前記試料の前記第2部分に前記荷電粒子ビームを照射して前記第2画像を生成するステップは、低速走査技術を用いるステップを含む、方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、前記第2画像は、前記第1画像よりも少数の画素を含む、方法。
  4. 請求項1に記載の方法において、前記試料の前記第2部分は、前記試料の前記第1部分よりも前記試料の小さな面積を含む、方法。
  5. 請求項1に記載の方法において、前記方向入力は、移動方向の指示及び移動速度の指示を含む、方法。
  6. 請求項5に記載の方法において、
    前記移動速度の指示に基づき、前記粒子ビームを照射する前記試料の前記第2部分のサイズを決定するステップと、
    前記移動方向に基づき、前記粒子ビームを照射する前記試料の前記第2部分の場所を決定するステップと、
    をさらに含む、方法。
  7. 請求項1に記載の方法において、前記第1画像の少なくとも一部を前記第2画像と合成して前記第3画像を生成するステップは、前記第1画像全体よりも小さなサブセクションを前記第2画像の少なくとも一部と合成するステップを含む、方法。
  8. 請求項1に記載の方法において、前記方向入力を受け取るステップは、
    前記第1画像をユーザインタフェースに表示するステップと、
    ユーザ入力に応答して前記ユーザインタフェース上で前記第1画像を移動させるステップと、
    を含む、方法。
  9. 請求項1に記載の方法において、前記ユーザインタフェース上で前記第1画像を移動させるステップは、前記試料を移動させずに前記第1画像を移動させるステップを含む、方法。
  10. 請求項1に記載の方法において、前記方向入力に基づく方向で前記試料の前記第1部分に隣接する前記試料の第2部分を照射するステップは、
    前記第2部分を照射して低分解能画像を生成するステップと、
    続いて前記第2部分を照射して高分解能画像を生成するステップと、
    を含む、方法。
  11. 請求項1に記載の方法において、前記第2部分を以前に照射した場合、該方法は、前記第2部分の前記検索画像の分解能を判定するステップをさらに含む、方法。
  12. 請求項11に記載の方法において、前記第1画像の少なくとも一部を前記第2画像の前記検索画像と合成して前記第3画像を生成するステップは、前記第2部分の前記検索画像からの画像データを凝集して前記第1画像の分解能に一致させるステップを含む、方法。
  13. 請求項11に記載の方法において、前記第1画像の少なくとも一部を前記第2部分の前記検索画像と合成して前記第3画像を生成するステップは、前記第2部分の前記検索画像からの画像データを補間して前記第1画像の分解能に一致させるステップを含む、方法。
  14. 請求項1に記載の方法において、
    前記試料の前記第2部分は、前記第1部分に含まれない非重複領域及び該第1部分に含まれる重複領域を含み、前記第2画像は、前記試料の前記重複領域に前記荷電粒子ビームを照射せずに前記非重複領域に前記荷電粒子ビームを照射することにより生成した画像を含む、方法。
  15. 請求項14に記載の方法において、前記粒子ビームシステムはイオン顕微鏡である、方法。
  16. ユーザインタフェースに第1倍率レベルで試料の第1部分の低速走査画像を表示するステップと、
    前記第1倍率レベルとは異なる第2倍率レベルで観察することが望まれる前記試料の第2部分を示す入力を受け取るステップと、
    前記第2部分を前記第2倍率レベルで以前に照射して前記第2部分の画像を生成したか否かを判定するステップと、
    前記第2部分を前記第2倍率レベルで以前に照射した場合、前記第2部分の前記画像をメモリから検索するステップと、
    前記第2部分を前記第2倍率レベルで以前に照射していない場合、低速走査技術を用いて前記第2倍率レベルで前記試料の前記第2部分を走査し、前記試料の前記第2部分の低速走査画像を前記ユーザインタフェースに表示するステップと、
    を含む、方法。
  17. 請求項16に記載の方法において、前記入力はユーザからの入力を含む、方法。
  18. 請求項16に記載の方法において、前記入力は命令プログラムの入力を含む、方法。
  19. 請求項16に記載の方法において、前記第2部分は、前記第1部分のサブセクションを含み、前記第2倍率レベルは、前記第1倍率レベルよりも高い倍率レベルである、方法。
  20. 請求項1に記載の方法において、
    前記試料の前記第1部分は、第1倍率レベルで前記荷電粒子ビームを照射され、前記試料の前記第1部分の前記第1画像を生成、前記第1画像における1つ又は複数の関心領域の識別受け取られ、前記識別された関心領域は、前記第1倍率レベルよりも高い第2倍率レベルで前記荷電粒子ビームを照射され前記関心領域の画像を生成する、方法。
  21. 請求項20に記載の方法において、前記1つ又は複数の関心領域の識別を受け取るステップは、前記1つ又は複数の関心領域の前記識別をユーザから受け取るステップを含む、方法。
  22. 請求項20に記載の方法において、前記1つ又は複数の関心領域の識別を受け取るステップは、前記1つ又は複数の関心領域の前記識別を命令プログラムから受け取るステップを含む、方法。
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