JP5667474B2 - 電流出力型サーボ加速度計用出力回路 - Google Patents

電流出力型サーボ加速度計用出力回路 Download PDF

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Description

本発明は電流出力型サーボ加速度計用出力回路に関する。
<サーボ加速度計70>
まず、電流出力型サーボ加速度計(以下、単に「サーボ加速度計」という)70について説明する(図7参照)。円形状の枠体11の枠内に位置する振子12はその周の一部が弦で切り欠かれた略円板状とされ、その切り欠き部が一対のヒンジ13を介して枠体11に連結されて枠体11に支持されている。枠体11、振子12及びヒンジ13は一体形成され、その材料にはクオーツが使用されている。なお、ヒンジ13は振子12の所要の振れを可能とすべく、肉薄とされている。
枠体11の両板面には第一ハウジング14及び第二ハウジング15がそれぞれ対接され、これら一対の第一,第二ハウジング14,15によって枠体11は挟持されている。第一,第二ハウジング14,15は共に一端側が開放され、他端側が閉塞された略円筒形とされ、その一端側が枠体11に対接されている。第一,第二ハウジング14,15は磁気ヨークに兼用されるもので、磁性材によって構成され、その材料としては磁性を有し、かつ熱膨張係数が小さいインバー材が使用されている。
第一,第二ハウジング14,15の内部には、その中心部に例えばサマリウム系希土類コバルト磁石よりなる円柱状の第一,第二永久磁石16,17がそれぞれ取り付けられている。この例では第一,第二永久磁石16,17はそれぞれ円板状のボトムポールピース18,19を介して第一,第二ハウジング14,15の閉塞部14a,15aに同軸心的に立設され、さらにそれら第一,第二永久磁石16,17の各上面に、周縁部が肉厚とされた円板状のポールピース21,22がそれぞれ配設されている。
第一,第二永久磁石16,17とボトムポールピース18,19とポールピース21,22とは例えば接着により組み立てられる。ボトムポールピース18,19及びポールピース21,22は電磁軟鉄材(JIS C 2503相当)によって形成され、ボトムポールピース18,19は第一,第二ハウジング14,15の閉塞部14a,15aに接着あるいはレーザ溶接等によってそれぞれ取り付け固定されている。なお、このボトムポールピース18,19は第一,第二ハウジング14,15と第一,第二永久磁石16,17との熱膨張の差を緩和する機能を有するものである。
第一永久磁石16は例えばポールピース21と対接する側がN極、ボトムポールピース18と対接する側がS極とされ、これらと第一ハウジング14とによって主要な磁気回路が構成され、かつ第一ハウジング14の開口部内周面と第一永久磁石16との間、即ちこの例ではポールピース21の外周面との間に第一磁気空隙23が形成されている。第二ハウジング15側においても同様に第二磁気空隙24が形成されている。
第一,第二磁気空隙23,24にはボビン25,26にそれぞれ巻回された第一,第二コイル27,28がそれぞれ位置されている。第一,第二コイル27,28は第一,第二永久磁石16,17と同軸心とされ、振子12の両板面にそれぞれ取り付けられている。なお、ボビン25,26の振子12側の端面は取り付け板25a,26aによりそれぞれ蓋されており、これら取り付け板25a,26aがそれぞれ振子12に接着固定されて、第一,第二コイル27,28が振子12に取り付けられている。
振子12の変位(振れ)はこの例では静電容量型の変位検出器(図8の変位検出器72参照)によって検出される。振子12の両板面にはそれぞれ第一,第二コイル27,28の回りにおいて円弧状に電極29a,29bが金めっき等により形成され、これら電極29a,29bと対向する電極が第一,第二ハウジング14,15によって構成されている。第一,第二ハウジング14,15の開口部端面には振子12の電極29a,29bが形成された角度範囲と対応する部分において、図7に示したように外周側から順次、枠体当接面14b,15b、逃げ14c,15c及び電極面14d,15dが形成され、電極面14d,15dは振子12の電極29a,29bとそれぞれ所要量離間されている。
上記のような構成を有するサーボ加速度計では、X方向の入力加速度により振子12が振れ、その振れが電極29a,電極面14d間及び電極29b,電極面15d間の静電容量の変化により検出される。電極面14d,15dは共通電位とされ、電極29a,29bの検出信号が所要の電気回路により差動増幅されて、第一,第二コイル27,28に電極29a,29bの静電容量差に基づいた電流が流される。この第一,第二コイル27,28に流れる電流と第一,第二永久磁石16,17による磁界との作用により、振子12は元に戻り、零点付近で平衡する。この時の電流は振子12に加わった加速度に比例し、この電流から入力加速度が求められる。
<出力回路76>
第一,第二コイル27,28を流れる電流から入力加速度を求める出力回路76について説明する(図8参照)。なお、図7の第一,第二コイル27,28は、図8のトルカコイル74に対応する。発振器71は交流を変位検出器72に供給する。変位検出器72は、上述の方法により、振子12の振れ(変位)を検出し、検出信号を出力増幅器73に出力する。出力増幅器73は、検出信号を増幅し、トルカコイル74に供給する。トルカコイル74を流れた電流は出力回路76に供給される。出力回路76の加速度測定用端子763a、763b間の電圧を測定する。加速度はトルカコイル74を流れる電流に比例し、電圧もこの電流に比例するため、読取抵抗761の電圧を測定することで、加速度を測定する。
サーボ加速度計は、高感度でバイアス出力(零点不平衡:水平姿勢での出力)が安定しているため、地球重力を利用した傾斜計測や非常に緩やかの動きに対する加速度の計測に用いられることも多い。上述の出力回路を備えるサーボ加速度計を傾斜や緩やかな動き(以下「傾斜等」という)の計測に用いる場合、サーボ加速度計を取り付けた車両の運行や電動装置の運転に伴う振動(例えば、ドリルによる掘削を行う掘削機の運行や掘削に伴う振動)が、傾斜等の計測にとって計測上のノイズとなる。この場合、ノイズを除去するために、トルカコイル74の出力に対し、ローパスフィルタ(以下「LPF」という)を接続する。例えば、図9のように読取抵抗861にフィルタ・キャパシタ(以下、単に「キャパシタ」という)862を並列に接続することで、LPFを構成し、傾斜・直線加速度測定用端子863a、863b間(つまり、読取抵抗861の両端)の電圧を測定する。このような構成により、トルカコイル74の出力からノイズを除去することができる。
しかし、振動が大きい場合には、その振動がサーボ加速度計や他の計測機器に与える影響を知るために、振動成分の測定を必要とすることがある。
図10の出力回路96は、抵抗965とキャパシタ962を用いて、後付けのCR型のLPFを構成する。傾斜・直線加速度測定用端子963a、963b間(つまり、キャパシタ962の両端)の電圧を測定することで、トルカコイル74の出力の内、傾斜等の計測に用いられる成分(以下、「傾斜等成分」または「直流成分」という)を測定することができる。また、振動加速度測定用端子964a、964b間の電圧を測定することで、LPFの前でトルカコイル74の出力(前述の直流成分と、振動の計測に用いられる成分(以下「振動成分」または「交流成分」という)とが含まれる)を測定することができる。なお、傾斜・直線加速度測定用端子963bと振動加速度測定用端子964bを同一端子としている。このような構成によって、交流成分と直流成分とを含む電圧を測定することができ、振動計測用のサーボ加速度計を新たに設けずとも、交流成分を測定することができる。なお、異なる周波数成分やレンジの信号を同時に測定する従来技術として特許文献1〜3が知られている。
特開2004−258019号公報 特開平6−160170号公報 特開平10−282136号公報
しかし、振動が大きい環境においては、トルカコイル74の出力が大きくなるので、出力値が計測レンジを超えないように(つまり、出力値が飽和しないように)、振動加速度測定用端子964a、964b間の計測レンジも大きくする必要がある。読取抵抗961の抵抗値Rmを小さくし、読取抵抗961にかかる電圧を下げることで、計測レンジを大きくすることができる。しかし、読取抵抗961の抵抗値Rmを小さくして計測レンジを大きくすると、直流成分に対する感度が低下する(S/N比が悪くなる)。逆に直流成分に対する感度を高く(S/N比を良く)しようとすると、読取抵抗961の抵抗値Rmを大きくする必要があり、計測レンジが小さくなり、交流成分に対して出力値が飽和し、適切に交流成分を測定することができない。また、交流成分の出力値が飽和することで、直流成分の出力値にも影響を与える。つまり、交流成分の出力値をLPFを介して平均化して直流成分を測定するため、交流成分の出力値が飽和すると、適切に直流成分を測定することができない。よって、従来技術では、高いレベル(例えば、数10Grms)のランダム振動下において、微小な傾斜(例えば、0.01度以下の傾斜)を測定することはできない。
なお、特許文献1〜3は、何れも加速度計等のセンサからの出力を受けた後の処理のため、図10の後付のCR型のLPFと同様の問題がある。
なお、図9のように読取抵抗861にキャパシタ862を並列に接続する場合、カットオフ周波数以上において、キャパシタ862のインピーダンスが減少し、出力回路86の負荷抵抗が減少するため、その周波数帯域での振動加速度に対して計測レンジが増大する。そのため、読取抵抗861の抵抗値Rmを大きくしてS/N比を確保したまま、交流成分を除去して大きな振動による出力値の飽和を防ぐことができる。しかし、図9のサーボ加速度計80の場合、読取抵抗861の両端の出力で、振動成分が減衰するため(言い換えると、振動成分がキャパシタ862を介してグランドに流れてしまうため)、振動成分をサーボ加速度計80で測定することはできない。また、読取抵抗861の両端の出力で振動成分が減衰するため、LPFの前で振動成分を測定することはできず、LPFの後にハイパスフィルタ(以下「HPF」という)やアンプを接続しても振動成分は周波数が高くなるにつれて減衰するためS/N比が十分に取れない。よって、傾斜等計測用のサーボ加速度計と振動計測用のサーボ加速度計を設けなければならず、コストが高くなる。また、振動計測用のサーボ加速度計のための設置スペースが必要になる。
このような問題を鑑みて、本発明は、高精度の傾斜等測定(例えば、0.01度以下の傾斜測定)と振動測定(例えば、数10Grmsの振動の測定)を同時に行うことができるサーボ加速度計に用いる出力回路を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第一の態様によれば、電流出力型サーボ加速度計用出力回路は、第一読取抵抗と、第一読取抵抗に並列に接続される第二読取抵抗とキャパシタからなる第一ローパスフィルタと、第一読取抵抗の両端の電圧を測定するための傾斜・直線加速度測定用端子と、キャパシタに直列に接続される第二読取抵抗の両端の電圧を測定するための振動加速度測定用端子と、を備える。
上記の課題を解決するために、本発明の第二の態様によれば、電流出力型サーボ加速度計用出力回路は、第一読取抵抗と、第一読取抵抗に並列に接続されるキャパシタからなる第一ローパスフィルタと、第一読取抵抗の両端の電圧を測定するための傾斜・直線加速度測定用端子と、キャパシタを流れる電流を電圧に変換するオペアンプからなる電流・電圧変換回路と、電流・電圧変換回路の出力側に設けられる振動加速度測定用端子と、を備える。
1台のサーボ加速度計で高精度の傾斜等測定と振動測定を行うことができるという効果を奏する。
サーボ加速度計100の回路図。 図2Aは傾斜・直線加速度測定用端子163a、163bの周波数特性を示す図、図2Bは傾斜・直線加速度測定用端子163a、163bの出力例を示す図、図2Cは振動加速度測定用端子164e、164fの周波数特性を示す図、図2Dは振動加速度測定用端子164e、164fの出力例を示す図。 サーボ加速度計200の回路図。 図4Aは第二読取抵抗164aの両端における周波数特性を示す図、図4Bは交流周波数特性補正回路264cの出力端264eにおける周波数特性を示す図、図4Cは補正後の周波数特性を示す図。 サーボ加速度計300の回路図。 図6Aは電流・電圧変換回路364dの出力端364eにおける周波数特性を示す図、図6Bは傾斜・直線加速度測定用端子163a、163bの周波数特性を示す図。 サーボ加速度計70の構成図。 サーボ加速度計70の回路図。 サーボ加速度計80の回路図。 サーボ加速度計90の回路図。 サーボ加速度計100の出力例を示す図。
以下、本発明の実施形態について、説明する。
<第一実施形態に係るサーボ加速度計100>
第一実施形態に係るサーボ加速度計100を説明する(図1参照)。従来のサーボ加速度計70とは、出力回路160が異なる。出力回路160は第一読取抵抗161とフィルタ・キャパシタ162(以下、単に「キャパシタ162」という)と傾斜・直線加速度測定用端子163a、163bと第二読取抵抗164aと振動加速度測定用端子164e、164fとからなる。なお、本実施形態においては、傾斜・直線加速度測定用端子163bと振動加速度測定用端子164fを同一端子としているが、別端子として設けてもよい。
第一読取抵抗161と、第一読取抵抗161に並列に接続される第二読取抵抗164aとキャパシタ162からなる第一ローパスフィルタを用いて、トルカコイル74の出力をフィルタリングする(図2A参照)。言い換えると、第一ローパスフィルタは、第二読取抵抗164a及びキャパシタ162との直列接続と、第一読取抵抗161との並列接続からなる。トルカコイル74を流れる電流に含まれる直流成分を測定するために、トルカコイル74に直列に接続される第一読取抵抗161の両端の電圧を、傾斜・直線加速度測定用端子163a、163bを用いて測定する。なお、傾斜・直線加速度測定用端子163a、163bが、第一読取抵抗161の両端の電圧を測定するために、第一読取抵抗161の両端が設けられる。このような構成により、第一ローパスフィルタを介してトルカコイル74の出力から直流成分を測定することができる(図2B参照)。
一方、振動加速度測定用端子164e、164f間の電圧を測定することにより、キャパシタ162を流れる電流を測定する。具体的には、第二読取抵抗164aが、第一読取抵抗161に対し並列に、かつ、キャパシタ162に対し直列に接続される。トルカコイル74を流れる電流に含まれる交流成分を測定するために、振動加速度測定用端子164e、164fを用いて第二読取抵抗164aの両端の電圧を測定する。なお、振動加速度測定用端子164e、164fが、第二読取抵抗164aの両端の電圧を測定するために、第二読取抵抗164aの両端に設けられる。このとき、キャパシタ162はHPFとして機能する(図2C参照)。このような構成により、キャパシタ162に流れる電流を計測することによって、第一ローパスフィルタで除去している振動成分を取り出す(図2D参照)。
なお、図2はトルカコイルの抵抗値Rt=200Ω、第一読取抵抗の抵抗値Rm=2000Ω、第二読取抵抗の抵抗値Ra=10Ωの場合の周波数特性、出力例、計測レンジを示す。傾斜・直線に対する加速度を測定する場合には、高精度の測定を行う必要があるため、第一読取抵抗の抵抗値Rmは大きな値(例えば、数kΩ〜数10kΩ)を用いる。一方、振動に対する加速度を測定する場合には、出力値が飽和せずに、振動の大きさの概要を測定することができればよいので、第二読取抵抗の抵抗値Raは小さな値(例えば10〜1000Ω)を用いる。
振子12の機械的な振れ幅(以下「メカニカルレンジ」という)が充分に確保されている場合(例えば、数100[m/s]、数10[G]の加速度に対して、図7Aにおいて振子12の電極29a,29bと電極面14d,15dとが接触しない程度に充分に離れている場合)、直流最大計測レンジは、最大出力電圧(Vmax)と電流感度(SFc)と負荷抵抗(トルカコイルの抵抗値Rt+第一読取抵抗の抵抗値Rm)によって制約され、以下の式によって表される。
Figure 0005667474
また、交流最大計測レンジは、計測レンジは最大出力電圧(Vmax)と電流感度(SFc)と負荷抵抗(トルカコイルの抵抗値Rtと第一読取抵抗の抵抗値Rmと第二読取抵抗の抵抗値Raとの合成抵抗)によって制約され、以下の式によって表される。
Figure 0005667474
よって、直流最大計測レンジと交流最大計測レンジの比は、以下の式によって表される。
Figure 0005667474
直流最大計測レンジと交流最大計測レンジの比は、トルカコイルの抵抗値Rtと第一読取抵抗の抵抗値Rmと第二読取抵抗の抵抗値Raによって制約される。
トルカコイルの抵抗値Rtはサーボ加速度計の設計により特定されるが、第一読取抵抗の抵抗値Rm及び第二読取抵抗の抵抗値Raは、10Ω〜数10kΩ等の幅広い抵抗値とすることができる。但し、直流成分に対して高精度とし、大きな交流成分に対して出力値が飽和しないようにするためには、第一読取抵抗の抵抗値Rmを第二読取抵抗Raの抵抗値よりも大きいものとする必要がある。例えば、抵抗値Rmを抵抗値Raの10〜1000倍とする。このように、抵抗値Rm及び抵抗値Raを適宜設定することで、容易に電圧感度及び計測レンジを変更することができる(後述する図11参照)。
例えば、図2の場合(トルカコイルの抵抗値Rt=200Ω、第一読取抵抗の抵抗値Rm=2000Ω、第二読取抵抗の抵抗値Ra=10Ω)は、レンジ比は約10.5倍となる。言い換えると、直流成分の計測レンジに対して、最大約10.5倍の振動下においても微小な傾斜計測が可能となる。また、例えば、トルカコイルの抵抗値Rt=100Ω、第一読取抵抗の抵抗値Rm=7500Ω、第二読取抵抗の抵抗値Ra=10Ωのとき、レンジの比は775倍となる。言い換えると、直流成分の計測レンジに対して、最大約775倍の振動下においても微小な傾斜計測が可能となる。このように、第一読取抵抗の抵抗値Rmを大きくとり、第二読取抵抗の抵抗値Raを小さくとることで、直流最大計測レンジと交流最大計測レンジの比を大きくすることができる。
<効果>
このような出力回路を用いることで、1台のサーボ加速度計で高精度の傾斜等測定と振動測定を行うことができるという効果を奏する。第一ローパスフィルタを用いることにより、カットオフ周波数以下の振動に対して、電圧感度が増加し、DC加速度(地球重力下で傾斜により印加される加速度)で最大の電圧感度となる。一方、カットオフ周波数以上の周波数では周波数が高くなるにつれてキャパシタ162のインピーダンスが低下することにより感度が低下するが、計測レンジは広くなり、出力値が飽和することなく振動成分を測定することができる。よって、計測レンジが広いサーボ加速度計を構成することができる。例えば、10μG〜数10G等の6桁以上の計測レンジを持つサーボ加速度計を構成することができ、高いレベルのランダム振動下において(例えば、測定可能な振動最大加速度が数10Grmsであり、振動周波数が50〜500Hzである環境において)、その振動を測定しつつ、地球重力を利用して微小な傾斜角(傾斜最大加速度を1Gとし、分解能を0.01度以下とする)の測定を行うことができる。
なお、特許文献1〜3等の従来技術では、ここまで微小な傾斜角を測定することはできない。仮に、測定することができるようにした場合、交流成分を測定する際に出力値が計測レンジ以上となり飽和する。また、特許文献1〜3等の従来技術の場合、アンプを介して加速度計の出力を複数のフィルタに入力しているため、アンプ回路のバイアス及びゲイン変動の影響を受けて、高精度の加速度計測を行うことができない。一方、本実施形態では、アンプを介さず第一読取抵抗に流れる電流を測定するため、アンプ回路及びゲイン変動の影響を受けずに、出力の安定を保ちながら大きな電圧を得ることができる。
<第二実施形態に係るサーボ加速度計200>
第二実施形態に係るサーボ加速度計200を説明する(図3参照)。サーボ加速度計100とは、出力回路260が異なる。出力回路260は第一読取抵抗161とキャパシタ162と傾斜・直線加速度測定用端子163a、163bと第二読取抵抗164aと交流周波数特性補正回路264cと振動加速度測定用端子264eとからなる。
交流周波数特性補正回路264cはキャパシタ162に流れる電流をフィルタリングし、増幅するアクティブ型の第二ローパスフィルタである。トルカコイル74を流れる電流に含まれる交流成分を測定するために、第二ローパスフィルタの出力値を測定する。そのために、振動加速度測定用端子264eが、この第二ローパスフィルタの出力側に設けられる。第二読取抵抗164aの両端の電圧を増幅して測定することによって、キャパシタ162に流れる電流を測定する。
第一実施形態で説明したように、キャパシタ162はHPFとして機能する(図4A参照)ので、アクティブ型の第二ローパスフィルタである交流周波数特性補正回路264cを介して(図4B参照)、キャパシタ162を流れる電流を補正する(図4C参照)。
<効果>
第一実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第一実施形態では、交流成分はHPFとして機能するキャパシタ162のカットオフ周波数以下では流れる信号が小さくなるが、本実施形態では、キャパシタ162を流れる電流に対して、アクティブ型のLPFを接続しているため、信号を大きくしつつ、出力信号を平坦に近づけることができる。
低周波の振動は、振幅が大きくとも加速度としては小さいので、振動が機器に与える影響は少ない。そのため、第一実施形態では、キャパシタ162のカットオフ周波数以下の信号が減衰するが、その点を無視している。本実施形態では、アクティブ型のLPFを追加することで減衰した信号を補っている。なお、アクティブ型のLPFをもってしても補うことができない低い振動については、直流成分として、傾斜・直線加速度測定用端子163a、163bの出力値として測定されるため、交流成分として測定できなくとも問題ない。
<第三実施形態に係るサーボ加速度計300>
第三実施形態に係るサーボ加速度計300を説明する(図5参照)。サーボ加速度計100とは、出力回路360が異なる。出力回路360は第一読取抵抗161とキャパシタ162と傾斜・直線加速度測定用端子163a、163bと電流・電圧変換回路364dと振動加速度測定用端子364eとからなる。
つまり、第三実施形態の出力回路360は、第二読取抵抗に代えて、キャパシタ162に流れる電流を電圧に変換するオペアンプからなる電流・電圧変換回路364dを有する。振動加速度測定用端子364eが、この電流・電圧変換回路364dの出力側に設けられる。そして、電流・電圧変換回路364dの出力値を測定することによって、キャパシタ162に流れる電流を測定する。図6Aは、キャパシタ162と電流・電圧変換回路364dを介した場合の電流・電圧変換回路364dの出力端364eにおける周波数特性を示す。
電流・電圧変換回路364d内のオペアンプが正常に動作している場合、正負の入力端子間の電圧が0V(イマジナリーショート)となるように、出力端子から反転入力端子にフィードバック電流が流れ、出力端子にはキャパシタ162に流れる電流に比例した電圧が出力される。そのため、電流・電圧変換回路364dの出力値を測定することによって、キャパシタ162に流れる電流を測定することができる。
本実施形態では、第一読取抵抗161と、第一読取抵抗161に並列に接続されるキャパシタ162からなる第一ローパスフィルタを構成し、第一実施形態の場合と同様に、傾斜・直線加速度測定用端子163a、163b間において、第一実施形態と同様の出力を得ることができる(図6B参照)。なお、言い換えると、第一ローパスフィルタは、キャパシタ162と、第一読取抵抗161との並列接続からなる。
<効果>
実施形態1の効果を得ることができる。さらに、電流・電圧変換回路364dを用いてキャパシタ162を流れる電流を測定するため、キャパシタ162を流れる電流が小さい場合(例えば、μA、nAやpAの場合)にも高精度で測定することができる。
<シミュレーション結果>
図11に第一実施形態に係るサーボ加速度計100の出力例を示す。但し、サーボ加速度計100の電源電圧を±15Vとし、第一読取抵抗161の両端の最大出力電圧は±12Vである。なお、図中、Cfはキャパシタ162の静電容量を、V1は直流成分が1G(重力加速度分)入力されたときの第一読取抵抗161の両端に係る電圧を、V2は交流成分が1G(ピーク)入力されたときの第二読取抵抗164aの両端に係るピーク電圧を、fc1は第一ローパスフィルタのカットオフ周波数を(図2(A)参照)、fc2は第一ローパスフィルタの遷移域と減衰域との境目の周波数を(図2(A)参照)表す。第二読取抵抗164aの両端において読取可能な最大振動成分は((12[V]−V1[V])/V2)[G]となる。
<その他の変形例>
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。また例えば、出力回路を除くサーボ加速度計の構成は、上記の従来技術(特許文献1〜3や図7、図8)に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。また、例えば、第二実施形態における第二ローパスフィルタは必ずしもアクディブ型である必要はない。但し、アクティブ型でない場合には、出力される電圧が非常に小さくなり、適切な測定ができない場合がある。また、上記の各サーボ加速度計は、その内部に電圧計を備え、傾斜・直線加速度測定用端子及び振動加速度測定用端子の電圧を測定し、加速度として出力する構成としてもよい。
100,200,300 サーボ加速度計
160,260,360 出力回路
161 第一読取抵抗
162 フィルタ・キャパシタ
163a,163b 傾斜・直線加速度測定用端子
164a 第二読取抵抗
164e,164f,264e,364e 振動加速度測定用端子
264c 交流周波数特性補正回路(第二ローパスフィルタ)
364d 電流・電圧変換回路

Claims (3)

  1. 電流出力型サーボ加速度計用出力回路であって、
    第一読取抵抗と、前記第一読取抵抗に並列に接続される第二読取抵抗とキャパシタからなる第一ローパスフィルタと、
    前記第一読取抵抗の両端の電圧を測定するための傾斜・直線加速度測定用端子と、
    前記キャパシタに直列に接続される前記第二読取抵抗の両端の電圧を測定するための振動加速度測定用端子と
    前記キャパシタに流れる電流をフィルタリングし、増幅するアクティブ型の第二ローパスフィルタと、を備え、
    前記振動加速度測定用端子は、前記第二ローパスフィルタの出力側に設けられる、
    電流出力型サーボ加速度計用出力回路。
  2. 請求項1記載の電流出力型サーボ加速度計用出力回路であって、
    前記第一読取抵抗の抵抗値は、前記第二読取抵抗の抵抗値の10〜1000倍である、
    電流出力型サーボ加速度計用出力回路。
  3. 電流出力型サーボ加速度計用出力回路であって、
    第一読取抵抗と、前記第一読取抵抗に並列に接続されるキャパシタからなる第一ローパスフィルタと、
    前記第一読取抵抗の両端の電圧を測定するための傾斜・直線加速度測定用端子と、
    前記キャパシタを流れる電流を電圧に変換するオペアンプからなる電流・電圧変換回路と、
    前記電流・電圧変換回路の出力側に設けられる振動加速度測定用端子と、を備える、
    電流出力型サーボ加速度計用出力回路。
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