JPH0627135A - 動電型加速度計 - Google Patents

動電型加速度計

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JPH0627135A
JPH0627135A JP41918490A JP41918490A JPH0627135A JP H0627135 A JPH0627135 A JP H0627135A JP 41918490 A JP41918490 A JP 41918490A JP 41918490 A JP41918490 A JP 41918490A JP H0627135 A JPH0627135 A JP H0627135A
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accelerometer
bobbin
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晶男 小渕
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型且つ軽量であり高感度の動電型加速度計
を提供することを目的とする。 【構成】 ハウジング2内に一対の永久磁石11a及び
11bをそれらの同極性を対向して互いに離隔して配置
させ、且つそれらの磁石の間に形成される合流磁界内に
移動自在に単一のコイル13を位置させる。コイル13
は、オペアンプへ接続してオペアンプの仮想接地により
ダンピングが付与される構成とすることを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大略、振動測定用の加
速度計に関するものであって、更に詳細には、動電型加
速度計に関するものである。更に詳細には、本発明は、
種々の地層を介して伝搬する信号を検知するのに適した
動電型加速度計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地震探査において、ジオフォンと呼ばれ
る地震検知器が広く使用されている。なぜならば、ジオ
フォンは小型であり、感度が高く、且つ低コストだから
である。ジオフォンにおいては、可動コイルが一対のス
プリングによって磁界内に懸架されている。可動コイル
の質量及びスプリングが自然周波数fを決定する。典
型的にジオフォンは、0.7の減衰係数を有しており、
従って、それは質量制御型領域において動作する。即
ち、ジオフォンにおいては、自然周波数よりも高い信号
に対して意味のある測定を行うことが可能である。ジオ
フォンの周波数帯域は、典型的に、10Hzと200H
z又は300Hz(良好に設計されたジオフォンの場
合)との間である。この点に関しては、Maurice
Pieuchot著「地球物理探査のハンドブック
(HANDBOOK OF GEOPHYSICAL
EXPLORATION)」、セクション1、地震探査
(Seismic Exploration)、Vo
l.2、地震器具(SeismicInstrumet
ation)、ジオフィジカルプレス出版社、1984
年の文献を参照すると良い。
【0003】地震信号周波数は、通常、10Hzと10
0Hzとの間であるが、これは、探査の条件及び種類に
依存して変化する。非常に減衰の高い区域か、又は非常
に深い反射の場合には、低い周波数のエネルギのみが伝
送される。このような場合、使用可能な周波数帯域は、
5Hzから50Hzである。浅い地震探査の場合、最大
で500Hz迄の信号を送信することが可能である。高
周波数はより細かい分解能を与えるので、地層が信号を
伝送する限り、高い周波数が望ましい。最近、新たなグ
ラフィック表示を与えるために、トモグラフィ型探査が
強力な方法となった。この場合、地表から井戸(即ち、
穿孔)、又は井戸から井戸への地震探査が必要であり、
且つ最大で2KHz迄の信号を観測することが可能であ
る。従来のジオフォンは、このような広い範囲の地震信
号を採取することを満足するものではない。
【0004】ボアホール即ち穿孔地震探査において、ジ
オフォンは地球内部へ深く堀下げられた穿孔内ヘ下降さ
れるダウンホール地震探査装置の圧力密封したハウジン
グ内に備付けられる。このようなダウンホール地震探査
装置は、井戸即ちボアホール(穿孔)の逸れ具合に応じ
て任意の角度に配向され得る。ジオフォンは傾斜される
と、その応答性が劣化するので、高い自然周波数を有す
るジオフォンか又はジンバルマウント型ジオフォンが使
用される。高周波数ジオフォンを使用する場合には、低
周波数情報をサンプルすることができない。第1図は、
14Hzジオフォンを使用して穿孔内において測定した
エアガン地震信号を示している。この点に関して、穿孔
地震探査システムを開示する特開昭62−58184号
を参照すると良い。図1において、点線は使用したジオ
フォンの周波数応答を示している。この図から理解され
る如く、地震エネルギはジオフォンの自然周波数近くに
集中しており、且つ測定したスペクトルは低周波数情報
を喪失している。このために、ジンバルマウント型のも
のがしばしば所望されるが、それは高価であり、且つ機
構が複雑であるために、地震周波数帯域において予期せ
ぬ共振が発生することがある。
【0005】ジオフォンの帯域幅は2つの理由によって
制限されている。即ち、最も低い周波数はその自然周波
数によって制限され、且つ最も高い周波数は偶発的影響
によって制限される。第一に、自然周波数の影響につい
て説明する。ジオフォンに関連する主要な問題は、地震
エネルギがジオフォンの自然周波数よりも低い周波数を
有しているということである。自然周波数以下のジオフ
ォンの応答は、応答振幅が低く且つ位相が逆転してい
る。工学的観点からは、以下の理由により10Hz以下
の自然周波数を有するジオフォンを設計することは困難
である。
【0006】低周波数信号に対して可動コイルの変位は
大きい。低周波数ジオフォンは、可動コイルが移動する
ために大きな空間を必要とする。自然周波数が低い場合
には、ジオフォンは小さな傾斜角度範囲においてのみ動
作するにすぎない。なぜならば、可動コイルは、それが
傾斜されると、重力加速度によって変位されるからであ
る。このことは、穿孔地震探査においてはより重要であ
る。なぜならば、穿孔地震探査装置内のジオフォンは井
戸が方向がそれる場合の角度によって傾斜されるからで
ある。穿孔地震探査における傾斜の影響を回避するため
に、ジオフォンは機械的なジンバルマウントで装着され
ることが多い。
【0007】スプリングと重力との間の力のバランスは
以下の如くに表わすことが可能である。 であるので、上式(1)及び(2)は、自然周波数のみ
の関数として以下の如くに書換えられる。
【0008】1インチの直径の通常のジオフォンの場
合、コイルの最大ストロークは±2mmである。自然周
波数が10Hzであると、垂直ジオフォンに対しては7
9度及び水平ジオフォンに対しては54度がダイナミッ
クレンジがゼロの場合の絶対的限界である。垂直ジオフ
ォンに対して45度及び水平ジオフォンに対して60度
が、ダイナミックレンジの減少を伴う実際的な工学的限
界である。従って、従来のジオフォンの構成においては
自然周波数を低下させるためにこの物理的拘束条件を回
避する方法は存在しない。勿論、このような大きな変位
に対してスプリング定数自身が高いものとなることが予
測される。このことは、ジオフォンの応答を非線形なも
のとさせ、且つ自然周波数のシフトとして表われる。
【0009】次に、従来のジオフォンの偶発的影響の問
題に関して説明する。図2に示した如く、高周波数にお
いて、ジオフォンは、常に、所謂偶発的応答を示す。こ
の偶発的影響は、種々のものによって発生され得るもの
であり、例えば懸架用スプリングのバックリングに基づ
く可動コイルの横方向運動や、スプリングの高調振動
や、可動コイルの回転振動や、可動コイル自身のモード
等が原因となる。ジオフォンが傾斜され且つその可動コ
イルが中立位置から変位される場合には、可動コイルの
横方向運動は特に顕著に増大される。この偶発的影響の
周波数は、通常、自然周波数の20倍である。この偶発
的周波数が自然周波数の20倍を超えるものである場
合、そのジオフォンは良好に設計されている。従って、
ジオフォンの周波数範囲は、自然周波数と、高々自然周
波数の通常20倍(最良の場合30倍)である偶発的周
波数との間である。可動コイルのストロークが2mmで
あり且つ低周波数でのダイナミックレンジを考慮する場
合、自然周波数の実際的な下限は10Hzである。
【0010】このような状況下において、加速度計がよ
り望ましいセンサとして考えられている。しかしなが
ら、現在のピエゾ電気加速度計は高価であり且つ特別の
エレクトロニクス、チャージアンプを必要とする。チャ
ージアンプは、特に温度が高い場合に、ジオフォン用の
アンプよりも電子的ノイズを多く発生する。特開昭61
−239164号において光学的サーボ加速度計が提案
されているが、このサーボ加速度計も、比較的高級なサ
ーボアンプを必要とし、寸法も比較的大きなものであ
る。
【0011】地震探査に使用するのに適した動電型加速
度計は、1983年10月25日に発行された米国特許
第4,412,317号(発明者Asjes et a
l.)、及びK. B. K1aassen及びJ.
C. L. Van Peppen共著「地球物理展望
31(Geophysical Prospectin
g 31)」、EAEG、1983年、pp.457−
480の文献に記載されている。しかしながら、この動
電型加速度計は、静止コイル組立体と可動磁石組立体と
を有しており、該可動磁石組立体はかなり大型であり且
つ重量が重いものである。その結果、感度は比較的低
く、且つ全体的な寸法を小型とするのに限界があり、そ
のことは適用範囲に制限を課すこととなる。更に、フィ
ードバックシステムを使用しているので、各々がそれ自
身の磁石と関連している2つの回路を設けねばならず、
従って全体的なシステムはわりと複雑なものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した如
き従来技術の欠点を解消し、且つ小型であり且つ高感度
の改良した加速度計を提供することを主要目的とする。
本発明の別の目的とするところは、部品点数が少なく従
って製造コストが低い改良型動電型加速度計を提供する
ことである。本発明の更に別の目的とするところは、極
めて広い周波数範囲を有しており、特に周波数限界の上
限が高い改良型動電型加速度計を提供することである。
本発明の更に別の目的とするところは、特に地震探査に
おいて使用するのに適した改良型の動電型加速度計を提
供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、特に地
震探査に使用するのに適した小型で且つ高感度の改良し
た動電型加速度計が提供される。本動電型加速度計は、
一対の対向する磁石によって形成される強力な磁界内に
配置されており且つ弾性手段によって支持されている単
一の可動コイルと、オペアンプとを有しており、該オペ
アンプは、可動コイルの運動がオペアンプの仮想接地に
よって減衰されるように、可動コイルへ動作結合されて
いる。このように、本発明によれば、オぺアンプの仮想
接地を使用して、可動コイルの運動に対して著しく大き
な減衰力を付与している。可動コイルはオぺアンプの仮
想接地によって動電的に著しく減衰されるので、興味の
ある広い範囲に亘って周波数応答が得られる。オペアン
プの仮想接地を使用して強力な動電的減衰を付与するの
で、本動電型加速度計の応答特性は、その抵抗制御領域
内の印加振動の加速に比例する。従って、本装置の周波
数応答は、好適には1よりも比較的高い値に設定するこ
とが可能な減衰係数によって支配される。例えば、減衰
係数が8に設定される場合、周波数応答は、自然周波数
の0.1乃至10倍である。自然周波数を興味のある周
波数帯域の中間に調節することにより、位相歪みを最小
とすることが可能である。
【0014】例えばコバルト磁石等のような好適には稀
土類磁石からなる一対の永久磁石を、それらの同極性を
対向させてハウジングに固着し、それによりそれら磁石
の間の所定の位置において夫々の磁石からの夫々の磁束
から合流磁束を画定する。この合流磁束は、その磁束密
度が事実上2倍となり、これら2つの磁石の間の空間内
に可動的に位置されている可動コイルと交差する。この
可動コイルは、オペアンプの一対の入力端子(その一方
において仮想接地が設定されている)の間にループを画
定する回路内に直列的に接続されている。
【0015】本発明によれば、単一の可動コイルを使用
するので、可動質量即ちその可動コイルとその可動コイ
ルを周りに巻着するボビンとから構成されるコイル組立
体は極めて小型であり且つ軽量である。更に、2個の対
向して位置させた磁石を使用するので、可動コイルを通
過する合流磁束は事実上密度が2倍となり、そのこと
は、感度を向上させ且つ周波数範囲を拡大、特に上限に
おいて拡大することを可能とする。
【0016】
【実施例】以上、添付の図面を参考に本発明の具体的実
施の態様について詳細に説明する。先ず、図3を参照す
ると、本発明の一実施例に基づいて構成した動電型加速
度計1の全体的な電気的構成を概略的に示している。図
3に示した如く、動電型加速度計1は、大略、磁界内に
配置されており且つ後述する如く移動可能に支持されて
いる可動コイル13と、オペアンプ20とを有してい
る。図示例においては、可動コイル13は、コイル抵抗
r(明瞭化のために、図3においては個別的に示してあ
る)、コイル13はその一端をオペアンプ20の反転入
力端子へ接続しており、且つその他端を接地されている
オペアンプ20の非反転入力端へ接続している。コイル
13をオペアンプ20ヘ接続するラインは、ライン抵抗
R1を有しており、且つオペアンプ20の反転入力端子
はフィードバック抵抗Rfを介してその出力端子へ接続
されている。公知の如く、第3図において、ノードPは
仮想接地と呼ばれ、それは常に接地レベルに設定され
る。なぜならば、オペアンプ20の反転及び非反転入力
端子が仮想接地を画定するからである。この構成におい
ては、コイル13が磁界内に移動する場合、オペアンプ
20の仮想接地によって、コイル13の運動に対して強
力なダンピング、即ち減衰が付与される。
【0017】ノードPは接地レベルに維持されるので、
コイル13からノードP内に流れる電流の全ては、フィ
ードバック抵抗Rを介して出力端子Voutへ流れ、
従ってコイル13の運動は、電気信号の形態で検知する
ことが可能である。注意すべきことであるが、第3図に
示した構成は、コイル13をオペアンプ20に対して接
続する一例を示すものにすぎず、且つオペアンプの仮想
接地を使用してコイル13の運動に対してダンピングを
適用するのである限り、本発明の技術的範囲を逸脱する
ことなしに、当業者によって別の形態の接続を使用する
ことも可能であることは勿論である。
【0018】図4は、本発明の一実施例に基づいて構成
された動電型加速度計の機械的構成を示している。この
実施例においては、上部及び底部の端部プレート3及び
4は、透磁性物質から構成されており、ヨークの一部と
して作用する。一対の下側及び上側永久磁石11a及び
11bが互いに離隔して設けられており、上側及び下側
磁石11a及び11bの間のほぼ界面には透磁性物質か
らなる中央ポール部材14が位置されている。下側支持
スプリング7が、下側磁石11aと中央ポール部材14
との間のほぼ界面に保持されており、且つ上側支持スプ
リング8が中央ポール部材14と上側磁石11bとの間
のほぼ界面に保持されている。ボビン12が下側及び上
側支持スプリング7及び8の間に支持されており、且つ
コイル13がボビン12の周りに巻着して固着されてい
る。中央ポール部材14は、コイル13と対向した関係
で中央領域に円周上の突起14aが設けられている。従
って、磁石11a及び11bの各々のN極から流れ出る
磁束は、中央ポール部材14、コイル13、ハウジング
2及び端部プレート3又は4を介して流れ、対応する磁
石11a又は11bのS極へ帰還する。従って、固定し
た磁界が画定されており、且つコイル13は一対のスプ
リング7及び8によって移動自在に支持されているの
で、その固定磁界と相対的に移動することが可能であ
る。
【0019】下側及び上側支持スプリング7及び8の詳
細な構成は図5に示してある。図示した如く、この支持
スプリング7又は8は、特定の形状を有する複数個のス
ロットが形成されており、その際に内側及び外側周辺部
形状を画定し、それにより内側及び外側周辺部取付けセ
クション7a(8a)及び7b(8b)を画定してい
る。内側周辺部取付けセクション7a(8a)は、対応
する磁石11a又は11bと中央ポール部材との間に保
持されており、且つ外側周辺部取付けセクション部7b
(8b)はボビン12の対応する端部に固着されてお
り、従ってボビン12及びボビン12によって担持され
るコイル13は、磁石11a及び11bと相対的に移動
することが可能である。
【0020】図6は、ハウジング2及び端部プレート3
及び4を除去した状態の図4の動電型加速度計の構成を
示している。この構成においては、単に1個のコイル1
3が設けられるにすぎず、一対の永久磁石11a及び1
1bがそれらの同極性を互いに対向させて設けられてい
る。従って、極めて高い磁束密度を与えることが可能で
あり、且つ可動部分、即ちコイル13及びボビン12
は、従来技術と比較して、極端に小型且つ軽量なものと
することが可能である。従って、本発明動電型加速度計
は、極めて高い感度を提供し、且つ500Hzを超えほ
ぼ最大で2kHzに達する拡張した上限を有する広い動
作範囲を提供することが可能である。
【0021】図7は、本発明に基づく動電型加速度計の
別の実施例を示している。図示した如く、この実施例
は、第4図に示した構成におけるディスク形状の磁石1
1a及び11bの代わりに一対のリング形状をした永久
磁石11a及び11bを可動コイル13の外側に設けた
点を除いて、第4図に示した実施例と多くの点において
類似している。この実施例においては、可動コイル13
の外側にリング形状の磁石11a及び11bを設けたの
で、磁界強度の増加した磁界を確定することが可能であ
り、更にコイル13は一層小型とすることが可能であ
り、特に直径の小さなものとすることが可能で、従って
一層軽量のものとすることが可能である。図7において
は、一対の底部及び上部リング形状磁石11aと11b
との間に円筒形状をしたヨーク15が設けられている。
中央ポール部材14は、ヨークとして作用する底部及び
上部プレート3及び4の間に設けられている。一対の上
側及び下側スプリング7及び8が、互いに離隔して中央
ポール部材14に固着されており、且つボビン12は一
対のスプリング7及び8によって支持されており、従っ
てコイル13を担持するボビンは中央ポール部材14と
相対的に軸方向に移動することが可能である。
【0022】図8は、上側及び下側支持スプリング7及
び8がボビン12に固着されている状態を示している。
即ち、ボビン12は、概略、円筒形状をしており、且つ
各端部において複数個の取付け用突起12aが形成され
ている。図9に示した如く、本実施例における支持スプ
リング7又は8は、軸方向セクション7c又は8cと半
径方向セクション7d又は8dを有している。図9は、
スプリング7又は8を構成すべく適宜屈曲形成されるべ
きスプリングのブランクを示している。即ち、半径方向
セクション7d又は8dは、屈曲形成されてリングを形
成する軸方向セクション7c又は8cに対する接続部に
おいて所定の1方向に屈曲形成される。従って、半径方
向セクション7d又は8dの自由端は、ボビン12の対
応する取付け用突起12aに固着され、第8図に示した
如き構成を与える。従って、軸方向セクション8c及び
7cは、中央ポール部材14をボビン12内に挿入した
後に、中央ポール部材14ヘ固着される。この構成にお
いては、ボビン12、従ってボビン12によって担持さ
れるコイル12は、外力がコイル13及びボビン12に
印加される場合に、上側及び下側スプリング7及び8の
屈曲によって、中央ポール部材14と相対的に軸方向に
移動することが可能である。磁界は加速度計内において
所定の位置に固定されているので、コイル13は、外部
振動が加速度計に印加される場合に、その磁界と相対的
に移動することが可能である。
【0023】本発明のプロトタイプの形態で構成した特
定の具体例について説明する。図4に示した動電型加速
度計を、稀土類のコバルト磁石11a及び11bを使用
しポール部材14をそれらの間に挟み込んで対向して配
置させた構成で製造した。ポール部材14においては、
磁石11a及び11bの両方からの磁束が流れ込み、且
つ磁束密度は単一の磁石の場合と比較して2倍である。
このように、外形が1インチ(2.54cm)の可動コ
イル13に対して、ポール部材14における磁束密度は
9000Gであった。可動コイル13は、20mm直径
のアルミニウムボビン12の周りに、35ミクロンの銅
線を0.1mmの厚さに2000回巻着することによっ
て形成した。可動コイル13の全体的な重量及びコイル
抵抗は、2.7グラム及び2700Ωであった。支持ス
プリング7及び8は、自然周波数が28Hzであるよう
に設計した。このようにして構成したプロトタイプの特
性は、電子回路なしの場合に以下のようなものであっ
た。
【0024】これらの測定したパラメータから、最大の
ダンピングの場合の全ダンピング係数は4.14である
と計算された。従って、−3dB振幅応答でのフラット
な加速応答性周波数範囲は、3.2Hzと225Hzと
の間の範囲であると計算された。一方、フラッ卜な速度
応答性周波数範囲は225Hzから最大で2kHzに亘
っている。銅線をより適切な物質、例えばアノダイズし
たアルミニウム線で置換した場合には、より良好な応答
特性が得られるものと予測される。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば以下の如き効果を得るこ
とが可能である。即ち、本発明によれば、一対の磁石を
対向的に配列させて高い磁束密度を持った合流磁界を画
定しており、且つその磁界内に単一の可動コイルを移動
自在に位置させている。従って、この可動コイルによっ
て画定される可動出量は最小とされており、且つ可動コ
イルを介して通過する磁束は最大とされている。このこ
とは、極めて小型であるが極めて高感度の動電型加速度
計を得ることを可能としている。更に、この構成は、オ
ペアンプの仮想接地を使用することを可能としている。
従って、可動コイルは、一対の入力端子の一方において
仮想接地が設定されているオペアンプの一対の入力端子
ヘ結合される回路ループ内に直列的に接続されている。
磁束密度が高く且つ可動出量が極めて小さいので、オペ
アンプの仮想接地を使用することに関して何等問題が発
生することはない。
【0026】本発明の動電型加速度計は、部品点数が少
なく、従って製造が簡単であり且つ低コストである。更
に、本発明の動電型加速度計の全体的な寸法は従来装置
と比較してかなり小型である。単一の可動コイルを有す
るコイル組立体が極めて小さく、特に軸方向における長
さが小さいので、コイル組立体の揺動運動は最小とされ
ており、そのことは特に高周波数における偶発的影響の
発生の可能性を減少することに貢献している。
【0027】以上、本発明の具体的実施の態様について
詳細に説明したが、本発明は、これら具体例にのみ限定
されるべきものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱す
ることなしに種々の変形が可能であることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のジオフォンの典型的な特性を示したグラ
フ図。
【図2】従来のジオフォンの典型的な特性を示したグラ
フ図。
【図3】本発明の一実施例に基づいて構成された動電型
加速度計の電気的構成を示した概略回路図。
【図4】本発明の一実施例に基づいて構成した動電型加
速度計の全体的な機械的構成を示した概略図。
【図5】図4に示した構成において使用した環状リーフ
スプリングを示した概略平面図。
【図6】一部の部品を除去した第4図に示した動電型加
速度計の内部構成を示した概略斜視図。
【図7】本発明の別の実施例に基づいて構成した動電型
加速度計を示した概略図。
【図8】第7図に示した加速度計の内部構造を幾分拡大
して示した概略斜視図。
【図9】第7図及び第8図に示した加速度計において使
用されるリーフスプリングの構成を展開した状態で示し
た概略図。
【符号の説明】
2 ハウジング 3,4 端部プレート 5,6 スペーサ 7,8 支持スプリング 9,10 ポール部材 11 磁石 12 ボビン 13 コイル 20 オペアンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌田 正博 アメリカ合衆国, テキサス 77479, シュガー ランド, オースチン パーク ウエイ 1800, ナンバー 1806

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の磁石を互いに離隔させてハウジン
    グに固着しそれらの同極性を対向させて所定の位置に合
    流磁束を画定し、単一の可動コイルを実質的に前記一対
    の磁石の間に位置させて前記合流磁束を前記可動コイル
    を介して通過させ、前記可動コイルを前記一対の磁石に
    関して移動自在に支持する支持手段を設け、一対の入力
    端子を具備すると共に出力端子を具備しており前記一対
    の入力端子の1つにおいて仮想接地を与えるべく接続さ
    れたオペアンプを設け、前記オペアンプの前記一対の入
    力端子との間にループを画定すべく結合した回路を設
    け、前記回路が前記ループ内に直列的に前記可動コイル
    を有することを特徴とする動電型加速度計。
  2. 【請求項2】 前記一対の磁石がディスク形状をした永
    久磁石であることを特徴とする請求項1の動電型加速度
    計。
  3. 【請求項3】 前記一対の磁石がリング形状をした永久
    磁石であることを特徴とする請求項1の動電型加速度
    計。
  4. 【請求項4】 前記一対の磁石の間にヨーク部材が介挿
    されていることを特徴とする請求項1乃至4のうちの何
    れか1項の動電型加速度計。
  5. 【請求項5】 前記支持手段がボビンを有しており、そ
    のボビンの周りに前記可動コイルが巻着されていること
    を特徴とする請求項1乃至4のうちの何れか1項の動電
    型加速度計。
  6. 【請求項6】 前記支持手段が一対の大略環状のリーフ
    スプリングを有しており、前記ボビンが前記スプリング
    に固着されていることを特徴とする請求項5の動電型加
    速度計。
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