JP5664182B2 - 液晶離型用ポリエステルフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
液晶離型用ポリエステルフィルムおよびその製造方法 Download PDFInfo
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フィルムの表面のポリジメチルシロキサンピーク強度を、飛行時間型2次イオン質量分析(TOF−SIMS)を用いて測定する。具体的には、ポリエステル基本骨格を表すフラグメントのピーク(例えば、ポリエチレンテレフタレートであれば104C7H4O+、ポリエチレン−2、6−ナフタレートであれば154C11H6O+)のピーク強度(K)とポリジメチルシロキサンの存在を示すフラグメント147Si2O(CH3)5 +のピーク強度(P)の比(P/K)を求める。測定は10回行い、平均値を当該フィルムのP/K値とする。なお、本発明では、少なくとも一方の表面におけるP/K値が0.01〜0.025であれば良い。
なお、ニップロールとは、ロール(ロールA)上において、フィルムが滑ったり、フィルムにしわが入ることを抑制したり、テンションをカットする目的で、フィルムをロールAとロールBで挟む際に用いられるロールBを指す。
該ロールの本数としては2本以下が好ましく、さらに好ましくは1本が好ましい。ポリエステルフィルムと該ロールの接触時間は0.06秒以下であることが好ましく、より好ましくは0.04秒以下、さらに好ましくは0.02秒以下である。接触時間が上記数値範囲外となると転写量が多くなりP/K値は本発明の範囲外となることがある。ここで接触時間とは、ポリエステルフィルムとロールの接触距離をロール入りのフィルム速度で除した時間である。また、該ロールをニップロールとして使用する場合、一般的な接触距離は4mmである。
フィルムの特性値の測定方法、並びに効果の評価方法は、次の通りである。
ポリエステルフィルムの上にネマチック配向性のポリエステル系液晶ポリマーを塗布する。液晶ポリマーは、液晶相を示す温度領域以上になるまで加熱し、乾燥させる。その後、液晶相を示す状態の温度まで冷却し、紫外線などを露光することにより架橋させ、固化させ、ポリエステルフィルムの上に液晶層を設ける。液晶層の表面(すなわち、ポリエステルフィルムと接している反対面)に偏光板を接着剤で貼り合わせ、積層体を得る。当該積層体からポリエステルフィルムを剥がす。そして、液晶層表面(すなわち、ポリエステルフィルムを剥がした面)に別の偏光板を偏向軸が垂直になるように貼り合わせ、偏光板から10000カンデラの白色光を下から照射し、液晶層を通過させて出てきた光をA4サイズ(210mm×197mm)で5枚分の面積を目視にて観察する。光の明るさが1mm×2mm以上のサイズで周囲と比べ光の明るさにムラが見えた欠点の個数をカウントし下記の通り分類し評価した。
○:0個/(A4で5枚分の面積)
△:1個/(A4で5枚分の面積)
×:2個以上/(A4で5枚分の面積)
上記判定基準中、△および○の物が実用上問題なく使用できるレベルであるが、○であることが好ましい。
1.と同様の方法で積層体を得る。そして、当該積層体からポリエステルフィルムを剥がし、ポリエステルフィルムおよび液晶層を観察し、以下の基準に基づき、離型特性を評価した。
層とも目視にて付着物が確認できない。
×:ポリエステルフィルムの表面上に長さ1mm×幅1mmサイズ以上の付着物が確認できる。もしくは、液晶層の表面上に1mm×1mmサイズ以上の付着物が確認できる。
上記判定基準中、○印のものが実用上問題なく、使用できるレベルである。
ポリエチレンテレフタレートのペレットを160℃で8時間乾燥した後、押出機に供給し、275℃で溶融押出しして濾過を行った。その後、285℃に保ったスリットダイを介し冷却ロール上に静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃のキャスティングドラムに巻き付け冷却個化し、未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィルムを85℃で長手方向に3倍延伸し、一軸配向ポリエステルフィルムを得た。長手方向に延伸する際に、フィルムが滑ることを抑制する目的で使用しているニップロールに、ポリジメチルシロキサンを含むシリコーンロールを用いた。また、ポリエステルフィルムと当該シリコーンロールとの接触時間は0.01秒とした。
ポリジメチルシロキサンを含むロールとして、他のポリエステルフィルムと170万回(170万回転)接触させたロールを用いた以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。フィルム表面のP/K値は、0.016であった。
ポリジメチルシロキサンを含むロールとして、他のポリエステルフィルムと260万回(260万回転)接触させたニップロールを用いた以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。フィルム表面のP/K値は、0.012であり、そのフィルム特性を表1に示した。
ポリジメチルシロキサンを含むロールとして、他のポリエステルフィルムと60万回(60万回転)接触させたニップロールを用いた以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。フィルム表面のP/K値は、0.033であり、そのフィルム特性を表1に示した。
ポリジメチルシロキサンを含むロールとして、他のポリエステルフィルムと700万回(700万回転)接触させたニップロールを用いた以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。フィルム表面のP/K値は、0.005であり、そのフィルム特性を表1に示した。
Claims (2)
- 少なくとも一方の表面にポリジメチルシロキサンを有する二軸配向ポリエステルフィルムであって、
飛行時間型2次イオン質量分析により測定される、ポリエステル基本骨格に由来するフラグメントのピーク強度(K)に対する、ポリジメチルシロキサンに由来するフラグメントのピーク強度(P)の比(P/K)[−]が0.01〜0.025である液晶離型用ポリエステルフィルム。 - ポリジメチルシロキサンを含むロールを用いて、該ロールに含まれるポリジメチルシロキサンをポリエステルフィルム表面に転写する、請求項1に記載の液晶離型用ポリエステルフィルムの製造方法。
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