JP5664088B2 - アライメントマーク基板、素子、および素子の製造方法 - Google Patents

アライメントマーク基板、素子、および素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、透明導電性薄膜等を積層して素子を形成するために用いられるアライメントマーク付き基板に関するものである。
ITO電極に代表される透明電極や透明半導体などの透明導電部は種々の素子に用いられている。これらの透明導電部は通常、任意の基板上にパターン状に形成されることによって、それぞれが個々の素子を構成するように用いられる。また、このような透明導電部が用いられる場合、さらにその上に所望の機能を有する機能層が積層されて素子を構成するのが一般的である(例えば、特許文献1、2)。例えば、トランジスタ素子においては、透明電極からなるゲート電極上に、金属酸化物等からなる透明のゲート絶縁層が積層されることによってトランジスタが形成されることは広く知られている。このように、透明導電部は近年の半導体素子等においては、必須の構成となっている。
しかしながら、基板上にパターン状の透明導電部が形成され、かつ、さらに透明導電部上に任意の機能層が積層される場合、透明導電部と、機能層とは、その位置がそれぞれ対応するようにパターニングされる必要がある。従来、このパターニング方法としては、まず任意の基板上に透明導電部をパターン状に形成した後、当該パターン状の透明導電部を覆うように機能層を形成し、次いで当該機能層を、既に形成されている上記透明導電部のパターンに対応するようにパターニングする方法が一般的であった。このとき、機能層を透明導電部のパターンと対応するようにパターニングするには、機能層をパターニングする際に透明導電部のパターンと対応するようにアライメントを行うことが必要になるが、透明導電部は透明であるため視認性が乏しく、正確にアライメントを行うことが困難であるという問題点があった。この問題点は、特に上記機能層として透明材料からなるものを形成する場合には顕著であった。
特開2005−183007号公報 特開2002−223054号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、透明電極または透明半導体等の透明導電部をパターン状に形成し、さらに透明導電部上にパターン状の機能層を積層する際に、機能層を上記透明導電部のパターンに対応するようにパターニングできるように精度良くアライメントすることが可能な、アライメントマーク基板を提供することを主目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、基板と、上記基板上に形成され、表面に凹部状に形成されたアライメント用凹部を有するアライメントマーク層と、を有することを特徴とするアライメントマーク基板を提供する。
本発明によれば、上記アライメントマーク層が表面に凹部状に形成されたアライメント用凹部を有することにより、例えば、アライメントマーク層上に透明電極または透明半導体等の透明導電部を形成し、さらに透明導電部上に機能層を形成する際に、当該アライメント用凹部を基準としてアライメントをすることができる。ここで、アライメント用凹部は物理的に視認され得るものであるため、アライメント用凹部を基準とすることにより上記透明導電部が透明なものであっても正確にアライメントをすることができる。また、アライメント用凹部が形成されていることに伴って、アライメントマーク層にアライメント用凹部に隣接して凸部が形成される場合には、当該凸部を基準としてアライメントすることもできる。
このようなことから本発明によれば透明導電部をパターン状に形成し、これに対応するようにパターン状の機能層を積層する際に、機能層を上記透明導電部のパターンに対応するように精度良くアライメントすることが可能な、アライメントマーク基板を提供することができる。
本発明においては、上記アライメントマーク層上にガスバリア層が形成されていることが好ましい。上記ガスバリア層が形成されていることにより、例えば、上記アライメントマーク層が有機材料から構成されている場合や、上記基板が有機材料から構成されている場合において、これらの有機材料から放出される水蒸気等のガスがアライメントマーク層上に形成される透明導電部、さらには機能層に浸透し、それらの機能が害されることを防止できるからである。
また本発明は、上記本発明に係るアライメントマーク基板と、上記アライメントマーク基板のアライメントマーク層上にパターン状に形成された透明導電部とを有することを特徴とする素子を提供する。また、このような本発明の素子においては、上記透明導電部上にパターン状に形成された機能層を有することが好ましい。
本発明によれば、上記アライメントマーク層が表面に凹部状に形成されたアライメント用凹部を有することにより、上記透明導電部上に機能層を形成する際に、当該アライメント用凹部を基準として位置のアライメントをすることができる。ここで、アライメント用凹部は物理的に基準として視認され得るものであるため、アライメント用凹部を基準とすることにより上記透明導電部が透明なものであったとしても、正確にアライメントをすることができる。また、アライメント用凹部が形成されていることに伴って、アライメントマーク層にアライメント用凹部に隣接して凸部が形成される場合には、当該凸部を基準としてアライメントすることもできる。
また本発明は、上記本発明のアライメントマーク基板を用い、上記アライメントマーク層に形成された上記アライメント用凹部の位置を基準として、上記アライメントマーク層上にパターン状の透明導電部を形成する透明導電部形成工程と、上記アライメントマーク層に形成された上記アライメント用凹部の位置を基準として、上記透明導電部上にパターン状の機能層を形成する機能層形成工程と、を有することを特徴とする素子の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記透明導電部形成工程が、上記アライメント用凹部の位置を基準としてパターン状の透明導電部を形成するものであり、かつ上記機能層形成工程も上記アライメント用凹部の位置を基準としてパターン状の機能層を形成するものであることにより、上記透明導電部のパターンと、上記機能層のパターンとが正確にアライメントされた素子を製造することができる。
本発明においては、上記機能層が透明性材料からなるものであってもよい。本発明の素子の製造方法においては、上記透明導電部形成工程および機能層形成工程が上記アライメントマーク層に形成されたアライメント用凹部の位置を基準として、それぞれパターン状の透明導電部および機能層を形成するものであることにより、上記機能層が透明な材料からなるものであっても上記透明導電部のパターンと上記機能層のパターンとが正確にアライメントされた素子を製造することができるからである。
本発明のアライメントマーク基板は、透明導電部をパターン状に形成し、これに対応するようにパターン状の機能層を積層する際に、機能層を上記透明導電部のパターンに対応するようにパターニングできるという効果を奏する。
本発明のアライメントマーク基板の一例を示す概略断面図である。 本発明のアライメントマーク基板が用いられた素子の一例を示す概略断面図である。 本発明においてアライメント用凹部が形成された態様を説明する概略断面図である。 本発明のアライメントマーク基板の他の例を示す概略断面図である。 本発明の素子の一例を示す概略断面図である。 本発明の素子の他の例を示す概略断面図である。 本発明の素子の製造方法の一例を示す工程図である。 本発明における透明導電部形成工程の一例を示す工程図である。 本発明における機能層形成工程の一例を示す工程図である。
本発明は、アライメントマーク基板、およびこれが用いられた素子と、素子の製造方法とに関するものである。
以下、これらの各発明について順に説明する。
A.アライメントマーク基板
まず、本発明のアライメントマーク基板について説明する。本発明のアライメントマーク基板は、基板と、上記基板上に形成され、表面に凹部状に形成されたアライメント用凹部を有するアライメントマーク層とを有することを特徴とするものである。
このような本発明のアライメントマーク基板について図を参照しながら説明する。図1は本発明のアライメントマーク基板の一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、本発明のアライメントマーク基板10は、基板11と、上記基板11上に形成されたアライメントマーク層12とを有するものである。そして、本発明のアライメントマーク基板10は、上記アライメントマーク層12が表面に凹部状に形成されたアライメント用凹部13を有することを特徴とするものである。
ここで、本発明のアライメントマーク基板の代表的な用途について説明する。図2は、本発明のアライメントマーク用基板の用途の一例を示す概略断面図である。図2に例示するように、本発明のアライメントマーク基板10は、例えば、上記アライメントマーク層12上に、透明導電部21がパターン状に形成され、さらに上記透明導電部21上に機能層22が透明導電部21のパターンに対応するように形成されることにより、素子20を構成するように用いられるものである。
本発明によれば、上記アライメントマーク層が表面に凹部状に形成されたアライメント用凹部を有することにより、例えば、アライメントマーク層上に透明電極または透明半導体等の透明導電部を形成し、さらにこれらの透明導電部上に機能層を形成する際に、当該アライメント用凹部を基準として位置のアライメントをすることができる。ここで、アライメント用凹部は物理的に基準として視認され得るものであるため、アライメント用凹部を基準とすることにより上記透明導電部が透明なものであったとしても、正確にアライメントをすることができる。また、アライメント用凹部が形成されていることに伴って、アライメントマーク層にアライメント用凹部に隣接して凸部が形成される場合(図1におけるXで示される部位)には、当該凸部を基準としてアライメントすることもできる。
このようなことから本発明によれば、透明導電部をパターン状に形成し、これに対応するようにパターン状の機能層を積層する際に、機能層を上記透明導電部のパターンに対応するように精度良くアライメントすることが可能なアライメントマーク基板を提供することができる。
本発明のアライメントマーク基板は、少なくとも基板と、アライメントマーク層とを有するものであり、必要に応じて他の構成を有してもよいものである。
以下、本発明に用いられる各構成について順に説明する。
1.アライメントマーク層
まず、本発明に用いられるアライメントマーク層について説明する。本発明に用いられるアライメントマーク層は、後述する基板上に形成されるものであり、表面に凹部状に形成されたアライメント用凹部を有するものである。
本発明に用いられるアライメントマーク層は、アライメント用凹部が形成できる程度の厚みを有するものであれば特に限定されるものではない。また、本発明におけるアライメントマーク層の厚みは、所望の深さのアライメント用凹部を形成できる範囲であれば特に限定されるものではなく、本発明のアライメントマーク基板を用いて製造する素子の種類等に応じて適宜決定することができる。中でも本発明におけるアライメントマーク層の厚みは、十分認識可能なアライメント用凹部を形成できるという観点から、0.1μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、更に、本発明のアライメントマーク基板を用いて作製される素子に影響を与える段差や異物を被服するという観点から1μm〜10μmの範囲内であることがより好ましい。
本発明に用いられるアライメントマーク層を構成する材料としては、所望の厚みでアライメントマーク層を形成できるものであれば特に限定されるものではない。したがって、本発明に用いられるアライメントマーク層は有機材料からなるものであってもよく、または無機材料からなるものであってもよい。中でも本発明においては有機材料からなるアライメントマーク層が用いられることが好ましい。有機材料が用いられることにより、例えば有機材料からなるアライメントマーク層を塗布方法で形成することも可能になり、このように塗布方法で形成されたアライメントマーク層は平坦性に優れるという利点があるからである。
また、アライメントマーク層を形成するために用いられる有機材料は感光性材料であることが好ましい。アライメントマーク層が感光性材料である有機材料からなることにより、アライメントマーク層を形成する際に、例えば、アライメント用凹部が形成される部位のみを未露光とすることによって、アライメントマーク層を形成すると同時に表面にアライメント用凹部を形成することができるからである。
本発明におけるアライメントマーク層を形成するために用いられる有機材料としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等を挙げることができる。本発明においてはこれらの有機材料が1種類のみ用いられてもよく、あるいは2種類以上が用いられてもよい。また本発明においては、これらのいずれの有機材料であっても好適に用いることができるが、中でも感光性アクリル樹脂、感光性エポキシ樹脂が用いられることが好ましい。これらの樹脂は、高い段差被覆性と感光性を併せ持ち、また、後の工程で有機溶剤にも耐え得るからである。
なお、アライメントマーク層を形成するために用いられる無機材料としては、例えば、ポリシラン系塗布膜、ポリシラザン系塗布膜、または段差被覆性をもつCVD等により成膜されたSiO、SiON、SiNx等を挙げることができる。
次に、アライメントマーク層にアライメント用凹部が形成されている態様について説明する。本発明においてアライメント用凹部が形成されている態様としては、アライメントマーク層の表面が凹部状となるような態様であれば特に限定されるものではない。このような態様としては、アライメントマーク層の一部が除去されるように形成される態様(第1態様)と、アライメントマーク層の一部がすべて除去される態様(第2態様)とを挙げることができる。
アライメント用凹部が形成されるこれらの態様について図を参照しながら説明する。図3は、アライメント用凹部が形成される態様の一例を示す概略断面図である。図3に例示するように、本発明におけるアライメント用凹部13は、アライメントマーク層12の一部が除去される態様で形成されたものであってもよく(図3(a))、あるいはアライメントマーク層12の一部がすべて除去される態様で形成されたものであってもよい(図3(b))。
本発明においてはこれらのいずれの態様で形成されたアライメント用凹部であっても好適に用いることできる。またいずれの態様でアライメント用凹部を形成するかは、本発明のアライメントマーク基板を用いて製造する素子の種類等に応じて適宜決定すればよい。
第1態様のアライメント用凹部が形成される場合、その深さとしては本発明のアライメントマーク基板を用いて素子を製造する際に、位置合わせ用の基準として検出可能な程度であれば特に限定されるものではない。具体的にどの程度の深さとされるかは、アライメントマーク基板を用いて製造する素子の種類に応じて適宜決定することができるものであり、特に限定されるものではないが、通常は、0.1μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、1μm〜10μmの範囲内であることがより好ましい。
なお、第2態様のアライメント用凹部が形成される場合、アライメント用凹部の深さはアライメントマーク層の厚みに相当することになる。
アライメントマーク用凹部の幅についても、本発明のアライメントマーク基板を用いて素子を製造する際に、位置合わせ用の基準として検出可能な程度であれば特に限定されるものではない。具体的にどの程度の幅とされるかは、アライメントマーク基板を用いて製造する素子の種類に応じて適宜決定することができるものであり、特に限定されるものではない。
さらに、アライメントマーク層の法線方向からのその表面を正視した場合のアライメント用凹部の形状についても、本発明のアライメントマーク基板を用いて素子を製造する際に、位置合わせ用の基準として検出可能な形状であれば特に限定されるものではない。このような形状としては、例えば、円形、楕円形、矩形、多角形、×字状、およびこれらの形状を組み合わせたもの等を挙げることができる。
2.基板
次に、本発明のアライメントマーク基板に用いられる基板について説明する。本発明に用いられる基板としては、上述したアライメントマーク層を支持できるものであれば特に限定されるものではない。また、本発明に用いられる基板としては、透明性を有するものであってもよく、または不透明なものであってもよい。
透明性を有する基板としては、所望の透明性を有するものであれば特に限定されるものではないが、なかでも、可視光領域における透過率が80%以上であるものが好ましく、90%以上であるものがより好ましい。ここで、基板の透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
また、上記透明性を有する基板としては、可撓性を有するフレキシブル材でも、可撓性のないリジッド材でも用いることができる。フレキシブル材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレンやポリメチルペンテン等のオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテルサルホンやポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、(メタ)アクロニトリル、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー、透明ポリイミド等の樹脂からなるもの、またはフレキシブルガラス等を挙げることができる。リジッド材としては、例えば、ガラス板を挙げることができる。
一方、不透明な基板としては例えば、ステンレス等の金属からなる基板を挙げることができる。
本発明に用いられる基板の厚みについては、本発明のアライメントマーク基板を用いて製造する素子の種類や、基板を構成する材料等に応じて適宜決定することができるものであり、特に限定されるものではない。
3.アライメントマーク基板
(1)任意の構成
本発明のアライメントマーク基板は少なくとも上記基板と、アライメントマーク層とを有するものであるが、必要に応じて他の任意の構成を有してもよいものである。本発明に用いられる任意の構成としては、本発明のアライメントマーク基板を用いて製造する素子の種類等に応じて、所望の機能を有するものを適宜選択して用いることができる。このような任意の構成としては、例えば、上記アライメントマーク層上に形成されるガスバリア層を挙げることができる。このようなガスバリア層が用いられることにより、例えば、上記アライメントマーク層が有機材料から構成されている場合や、上記基板が有機材料から構成されている場合において、本発明のアライメントマーク基板を用いて素子を製造した際に、上記有機材料から放出される水蒸気等のガスがアライメントマーク層上に形成される透明導電部、さらには機能層に浸透し、それらの機能が害されることを防止できるという利点がある。
図4は、本発明のアライメントマーク基板に上記ガスバリア層が用いられた場合の一例を示す概略断面図である。図4に例示するように本発明のアライメントマーク基板10には、上記アライメントマーク層12上に積層されるようにガスバリア層14が形成されていてもよい。
本発明に用いられるガスバリア層としては、所望のガスバリア性を有するものであれば特に限定されるものではない。ガスバリア層に要求されるガスバリア性は、上記アライメントマーク層、および基板の構成材料等に応じて適宜決定することができるが、中でも本発明においては、ガスバリア層の酸素透過率は1cc/m/day・atm以下であることが好ましく、更に0.05cc/m/day・atm以下であることが好ましい。また、水蒸気透過率は1g/m/day以下であることが好ましく、0.05g/m2/day以下の範囲内であることがさらに好ましい。なお、酸素透過率に関しては米国MOCON社製のOX−TRAN 2/20により測定することができる。また、水蒸気透過率に関しては米国MOCON社製のPERMAT RAN−W 3/31により測定することができる。
ガスバリア層を形成するために用いられる構成材料としては、所望のガスバリア性を有するガスバリア層を形成することができるものであれば特に限定されるものではない。このような構成材料としては、例えば、SiN、SiON、SiO、Al、AlN、TiO等を挙げることができる。本発明においてはこれらのいずれの構成材料であっても好適に用いることができるが、なかでも高いガスバリア性と透明性を兼ね備えたSiN、SiON、またはSiOを用いることが好ましい。
ガスバリア層の厚みは、ガスバリア層を形成するために用いられる構成材料の種類等に応じて所望のガスバリア性能を実現できる範囲内であれば特に限定されるものではない。中でも本発明におけるガスバリア層の厚みは、通常、5nm〜300nmの範囲内であることが好ましく、クラックによるガスバリア性の低下を考慮して5nm〜150nmの範囲内であることがさらに好ましい。
上記ガスバリア層は、構成材料の種類に応じて、例えば、アライメントマーク層上にスパッタリング法、CVD法等によって製膜することにより形成することができる。
(2)アライメントマーク基板の製造方法
本発明のアライメントマーク基板は、例えば、上述した基板を用い、当該基板上にアライメントマーク層を形成し、次いでアライメントマーク層の表面にアライメント用凹部を形成することによって製造することができる。基板上にアライメントマーク層を形成する方法としては、使用される構成材料の種類等に応じて、所望の厚みでアライメントマーク層を形成することができる方法であれば特に制限なく用いることができる。例えば、アライメントマーク層の構成材料として有機材料が用いられる場合には、有機材料を任意の溶媒に溶解した塗布液を上記基板上に塗布することによってアライメントマーク層を形成することができる。このときの塗布方法としては、例えば、バーコート法、スピンコート法、ブレードコート法等の一般的に公知の塗布方法を用いることができる。このような塗布方法によれば平坦性に優れたアライメントマーク層を形成できるという利点がある。
一方、アライメントマーク層の構成材料として無機材料が用いられる場合には、例えば、スパッタリング法等によって製膜することによりアライメントマーク層を形成することができる。
また、アライメントマーク層の表面にアライメント用凹部を形成する方法としては、例えば、アライメントマーク層を形成した後に、所定の位置のアライメントマーク層の表面を一部、もしくは全てをエッチング除去することによって形成することができる。この場合、アライメントマーク層の一部のみを除去した場合には第1態様のアライメント用凹部を形成され、アライメントマーク層の全てを除去した場合には第2態様のアライメント用凹部が形成されることになる。上記エッチング方法としては、例えば、CFプラズマを用いたドライエッチング等を挙げることができる。なお、アライメントマーク層の構成材料として感光性の有機材料を使用する場合には、例えば、アライメントマーク層を形成する際にアライメント用凹部を形成する位置に相当する箇所のみ露光しない、もしくは露光することにより、アライメントマーク層を形成すると同時にアライメント用凹部を形成することもできる。
さらに、本発明において任意の構成として上記ガスバリア層を用いる場合には、アライメント用凹部を形成した後に、アライメントマーク層上に上述した方法によってガスバリア層を形成することになる。このようガスバラリア層を形成することにより、アライメントマーク層の表面に形成されたアライメント用凹部の底部にもガスバリア層を形成することができ、アライメント用凹部の底部から有機材料等が浸透されることを防止することができる。
(3)アライメントマーク基板の用途
本発明のアライメントマーク基板は、アライメントマーク層上に透明電極または透明半導体等の透明導電部をパターン状に形成することによって素子を製造するために用いられるものである。本発明のアライメントマーク基板が用いられた素子については、後述する「B.素子」の項において詳細に説明する。
B.素子
次に、本発明の素子について説明する。上述したように本発明の素子は、上記本発明に係るアライメントマーク基板と、上記アライメントマーク基板のアライメントマーク層上にパターン状に形成された透明導電部と、を有することを特徴とするものである。
このような本発明の素子について図を参照しながら説明する。図5は、本発明の素子の一例を示す概略断面図である。図5に例示するように本発明の素子20は、基板11および表面にアライメント用凹部13が形成されたアライメントマーク層12を有するアライメントマーク基板10と、上記アライメントマーク層12上に形成された透明導電部21とを有するものである。そして、本発明の素子20は上記アライメントマーク基板10が上記本発明に係るアライメントマーク基板であることを特徴とするものである。また、図5に例示するように本発明の素子20は、上記透明導電部21上にパターン状に形成された機能層22を有することが好ましい。なお、図5中、14はガスバリア層を表わす。
本発明によれば、上記アライメントマーク層が表面に凹部状に形成されたアライメント用凹部を有することにより、上記透明導電部上に機能層を形成する際に当該アライメント用凹部を基準として位置のアライメントをすることができる。ここで、アライメント用凹部は物理的に基準として視認され得るものであるため、上記透明導電部が透明なものであったとしても、アライメント用凹部を基準とすることにより正確にアライメントをすることができる。また、アライメント用凹部が形成されていることに伴って、アライメントマーク層にアライメント用凹部に隣接して凸部が形成される場合には、当該凸部を基準としてアライメントすることもできる。
本発明の素子は、少なくとも上記アライメントマーク基板と、透明導電部とを有するものであり、必要に応じて上記機能層等の任意の構成を有してもよいものである。以下、本発明の素子に用いられる各構成について順に説明する。
なお、本発明に用いられる「アライメントマーク基板」については、上記「A.アライメントマーク基板」の項において説明したものと同様であるため、以下での説明を省略する。
1.透明導電部
本発明に用いられる透明導電部について説明する。本発明に用いられる透明導電部は、上記アライメントマーク基板が有するアライメントマーク層上にパターン状に形成されるものであり、透明導電性材料からなるものである。本発明に用いられる透明導電性材料としては、本発明の素子の種類に応じて適宜選択することができるものであり、特に限定されるものではない。このような透明導電性材料としては、例えば、ITO、InZnO、ZnAlO、ZnGaO、ZnO、In、Ga、InGaOとこれらの化合物等を挙げることができる。
次に、本発明に用いられる透明導電部は上記アライメントマーク層上にパターン状に形成されるものであるが、透明導電部が形成されるパターンについても本発明の素子の種類等に応じて適宜決定することができるものであり、特に限定されるものではない。また、透明導電部の厚みは透明導電性材料の種類に応じて所定の導電性を実現できる範囲内であれば特に限定されないが、通常は、10nm以上とされる。
2.機能層
上述したように本発明の素子には任意の構成として機能層が用いられていてもよい。本発明に用いられる機能性部は、透明導電部上にパターン状に形成されるものである。本発明に用いられる機能層は特に限定されるものではなく、本発明の素子の種類等に応じて所望の機能を有するものを適宜選択して用いることができる。また、本発明に用いられる機能層は、透明性を有する透明性材料からなるものであってもよい。透明性材料が用いられる場合、本発明に用いられる機能層は透明性を有するものとなり、一般的には透明導電部に対応するようなパターン状に形成することは困難になる。しかしながら、本発明においては上記アライメントマーク層にアライメント用凹部が形成されていることにより、当該アライメント用凹部を基準としてアライメント行い、機能層をパターン状に形成することが可能であるため、透明な機能層であっても精度良くパターニングすることができる。また、アライメント用凹部が形成されていることに伴って、アライメントマーク層にアライメント用凹部に隣接しての凸部が形成される場合には、当該凸部を基準としてアライメントすることもできる。このため、透明な機能層であっても特に困難性を伴うことなく使用することができるのである。
上記機能層を形成するために用いられる構成材料は、本発明の素子の種類等に応じて所望の機能を有する機能層を形成できるものを適宜選択して用いることができる。例えば、本発明の素子を薄膜トランジスタ素子とする場合は、上記透明導電部をゲート電極とし、機能層をゲート絶縁層とすることが考えられるが、この場合、ゲート絶縁層である機能層を形成するために用いられる構成材料としては、例えば、SiO、SiON、SiN、HfO、Al等の無機絶縁膜またはポリイミド、アクリル樹脂等の有機絶縁膜等を挙げることができる。また、同じく本発明の素子を薄膜トランジスタ素子とする場合、上記透明導電部をソース電極およびドレイン電極とし、上記機能層を半導体層とすることも考えられるが、この場合、半導体層である機能層を形成するために用いられる構成材料としては、例えば、ZnO、InGaZnO等を挙げることができる。
3.素子
次に、本発明の素子について説明する。本発明の素子は上記透明導電部および上記機能層の種類を適宜選択することにより、種々の素子として使用することができるものである。図6は、本発明の素子の一例として、本発明の素子を薄膜トランジスタとして用いた場合の概略断面図である。図6に示すように、本発明の素子20は、透明導電部21をゲート電極として用い、かつ上記機能層22をゲート絶縁層として用い、さらに半導体層23、ソース電極24、およびドレイン電極25を形成することによりボトムゲート型の薄膜トランジスタ素子として使用することができる(図6(a))。
また、透明導電部21をソース電極およびドレイン電極として用い、かつ上記機能層22を半導体層として用い、さらにゲート絶縁層26、およびゲート電極27を形成することによりトップゲート型の薄膜トランジスタ素子として使用することができる(図6(b))。
もっとも、本発明の素子は上記のような薄膜トランジスタ素子に限られるものではなく、例えば、単純マトリクス駆動の表示装置等としても使用することができる。
C.素子の製造方法
次に、本発明の素子の製造方法について説明する。上述したように本発明の素子の製造方法は、上記本発明のアライメントマーク基板を用い、上記アライメントマーク層に形成された上記アライメント用凹部の位置を基準として、上記アライメントマーク層上にパターン状の透明導電部を形成する透明導電部形成工程と、上記アライメントマーク層に形成された上記アライメント用凹部の位置を基準として、上記透明導電部上にパターン状の機能層を形成する機能層形成工程と、を有することを特徴とするものである。
このような本発明の素子の製造方法について図を参照しながら説明する。図7は、本発明の素子の製造方法について、その一例を示す工程図である。図7に例示するように本発明の素子の製造方法は、基板11上および表面にアライメント用凹部13が形成されたアライメントマーク層12を有する上記本発明のアライメントマーク基板10を用い(図7(a))、上記アライメント用凹部13の位置を基準として、上記アライメントマーク層12上にパターン状の透明導電部21を形成する透明導電部形成工程と(図7(b))、上記アライメントマーク層12形成された上記アライメント用凹部13の位置を基準として、上記透明導電部21上にパターン状の機能層22を形成する機能層形成工程と(図7(c))、を有し、アライメントマーク基板10上に、パターン状に形成された透明導電部21と、当該透明導電部21上にパターン状に形成された機能層22とを有する素子を製造するものである(図7(c))。
本発明によれば、上記透明導電部形成工程が、上記アライメント用凹部の位置を基準としてパターン状の透明導電部を形成するものであり、かつ上記機能層形成工程も上記アライメント用凹部の位置を基準としてパターン状の機能層を形成するものであることにより、上記透明導電部のパターンと、上記機能層のパターンとが正確に対応するようにパターニングされた素子を製造することができる。
ここで、本発明において「アライメント用凹部の位置を基準として」とは、アライメント用凹部が形成されている位置をそのものを基準とする場合の他、アライメント用凹部が形成されていることに伴って、アライメントマーク層にアライメント用凹部に隣接して凸部が形成される場合には、当該凸部を基準とする場合も含む。
本発明の素子の製造方法は、少なくとも上記透明導電部形成工程と、上記機能層形成工程とを有するものであり、必要に応じて他の工程を有してもよいものである。
以下、本発明に用いられる各工程について順に説明する。
1.透明導電部形成工程
まず、本発明に用いられる透明導電部形成工程について説明する。本工程は、上記本発明のアライメントマーク基板を用い、上記アライメントマーク層に形成された上記アライメント用凹部の位置を基準として、上記アライメントマーク層上にパターン状の透明導電部を形成する工程である。
ここで、本工程において上記アライメント用凹部の位置を基準としてパターンを形成するのは次のような理由に基づくものである。すなわち、本工程で形成する透明導電部は透明性を有するため、視認性に乏しいものであるが、本工程において上記アライメント用凹部の位置を基準としてパターンを形成すれば、たとえ透明導電部が視認されなくても後述する機能層形成工程においても同様にアライメント用凹部の位置を基準としてパターニングすることによって、透明導電部のパターンに対応するように機能層を形成するためのアライメントが容易になるからである。
本工程においてパターン状の透明導電部を形成する方法としては、上記アライメント用凹部の位置を基準として特定のパターンを形成できる方法であれば特に限定されるものではない。中でも本工程においては、フォトレジスト法を用い、パターン状に露光する際に使用するフォトマスクの位置を、上記アライメント用凹部が形成された位置を基準としてアライメントする方法が用いられることが好ましい。このような方法によれば、容易に上記アライメント用凹部の位置を基準として特定のパターン状の透明導電部を形成することができるからである。
このような方法について図を参照しながら説明する。図8は、本工程において透明導電部を形成する方法の一例を示す工程図である。図8に例示するように本工程においてパターン状の透明導電部を形成する方法としては、例えば、アライメントマーク基板10を用い(図8(a))、当該アライメントマーク基板10のアライメントマーク層12上(図8においては、ガスバリア層14上)に透明導電膜21’を形成する(図8(b))。次いで、当該透明導電膜21’上にフォトレジスト31を塗布する(図8(c))。次いで、フォトマスク32を用い、上記フォトレジスト31に対してパターン露光を行う(図8(d))。このときフォトマスク32を配置する位置は、フォトマスク32に予め設けたマークA’、B’がアライメント用凹部13上に重なるように調整する。フォトマスク32の位置調整は、例えば、カメラ33等によってアライメント用凹部13の位置を確認し、フォトマスク32に設けたマークA’,B’がアライメント用凹部13に重なるようにする。次いで、フォトレジスト31を現像して透明導電膜21’をパターニングすることによって、パターン状に形成された透明導電部21を形成することができる(図8(e))。
なお、図8においては、カメラを用いてアライメント用凹部の位置を確認することによって、フォトマスクの位置を調整する方法を例示したが、フォトマスクの位置を制御する方法はこのような方法に限られるものではない。
また、図8においては、アライメント用凹部が形成された位置そのものを基準としてフォトマスクの位置調整をする例を示したが、本発明はこのような例に限られるものではなく、アライメント用凹部が形成されていることに伴って、アライメントマーク層にアライメント用凹部に隣接して凸部が形成される場合には、当該凸部を基準としてアライメントすることもできる。
ここで、上記アライメントマーク層上に透明導電膜を形成する方法としては、構成材料の種類等に応じて、一般的に公知の方法を用いることができる。また、透明導電膜の厚みとしては、本発明によって製造する素子の種類等に応じて透明導電膜に所望の導電性を付与できる範囲内であれば特に限定されるものではないが、通常は、10nm以上とされる。
また、上記フォトレジストとしては一般的に公知のものを用いることができ、フォトマスクを介して露光される光の波長についても、フォトレジストの種類に応じて適宜決定されることになる。
上記透明導電膜を形成するために用いられる構成材料は本発明によって製造する素子の種類等に応じて適宜決定することができる。具体的な構成材料の種類については、上記「B.素子」の項において説明したもの同様のものを用いることができる。
なお、本工程に用いられるアライメントマーク基板については、上記「A.アライメントマーク基板」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
2.機能層形成工程
次に、本発明に用いられる機能層形成工程について説明する。本工程は、上記アライメントマーク層に形成された上記アライメント用凹部の位置を基準として、上記透明導電部上にパターン状の機能層を形成する工程である。本工程においては上記透明導電部のパターンに対応するようなパターン状に機能層を形成するが、上記透明導電部は透明性を有し、視認性に乏しいものであるため、通常であれば透明導電部のパターンに対応するようなパターンで機能層を形成することは非常に困難である。しかしながら、本発明においては上記透明導電部のパターンは、アライメントマーク層に形成されたアライメント用凹部の位置を基準として形成されているため、本工程においても同様にアライメント用凹部を基準としてパターン形成を行うことにより、透明導電層が視認できなくても透明導電層に対応したパターンで機能層を形成することができる。
本工程においてパターン状の機能層を形成する方法としては、上記アライメント用凹部の位置を基準として特定のパターンを形成できる方法であれば特に限定されるものではない。中でも本工程においてはフォトレジスト法を用い、パターン状に露光する際に使用するフォトマスクの位置を、上記アライメント用凹部が形成された位置を基準としてアライメントする方法が用いられることが好ましい。このような方法によれば、容易に上記アライメント用凹部の位置を基準として特定のパターン状の機能層を形成することができるからである。
このような方法について図を参照しながら説明する。図9は、本工程において機能層を形成する方法の一例を示す工程図である。図9に例示するように本工程においてパターン状の機能層を形成する方法としては、例えば、アライメントマーク層12(図9では、ガスバリア層14)上にパターン状の透明導電部21されたアライメントマーク基板(素子)10を用い(図9(a))、アライメントマーク層12上に透明導電部21を覆うように機能性膜22’を形成する(図9(b))。次いで、当機能性膜22’上にフォトレジスト31を塗布する(図9(c))。次いで、フォトマスク32を用い、上記フォトレジスト31に対してパターン露光を行う(図9(d))。このときフォトマスク32を配置する位置は、フォトマスク32にあらかじめ設けたマークA’、B’がアライメント用凹部13上に重なるように調整する。フォトマスク32の位置調整は、例えば、赤外線カメラ33等によってアライメント用凹部13の位置を確認し、フォトマスク32に設けたマークA’,B’がアライメント用凹部13に重なるようにする。次いで、フォトレジスト31を現像して機能性膜22’をパターニングすることによって、パターン状に形成された機能層22を形成することができる(図9(e))。
なお、図9においては、赤外線カメラを用いてアライメント用凹部の位置を確認することによって、フォトマスクの位置を調整する方法を例示したが、フォトマスクの位置を制御する方法はこのような方法に限られるものではない。
ここで、上記アライメントマーク層上に機能性膜を形成する方法としては、構成材料の種類等に応じて、一般的に公知の方法を用いることができる。また、機能性膜の厚みは特に限定されるものではないが、通常は、10nm〜200nmの範囲内とされる。
また、上記フォトレジストとしては一般的に公知のものを用いることができ、フォトマスクを介して露光される光の波長についても、フォトレジストの種類に応じて適宜決定されることになる。
上記機能層を形成するために用いられる構成材料は本発明によって製造する素子の種類等に応じて適宜決定することができる。具体的な構成材料の種類については、上記「B.素子」の項において説明したもの同様のものを用いることができる。中でも本発明においては、上記機能層を形成するため用いられる構成材料が透明な材料であることが好ましい。本発明の素子の製造方法においては、上記透明導電部形成工程および機能層形成工程が上記アライメントマーク層に形成されたアライメント用凹部の位置を基準として、それぞれパターン状の透明導電部および機能層を形成するものであることにより、上記機能層が透明な材料からなるものであっても上記透明導電部のパターンと上記機能層のパターンとが正確にアライメントされた素子を製造することができるものである。このため、特に上記機能層が透明な材料から構成される場合において顕著な効果を奏することができるからである。
3.素子
本発明においては上記透明導電部形成工程において形成する透明導電部の種類、および機能層形成工程において形成する機能層の種類を適宜選択することにより、種々の素子を製造することができる。例えば、上記透明導電部としてゲート電極を形成し、かつ上記機能層としてゲート絶縁層を形成することによって、ボトムゲート型の薄膜トランジスタ素子を製造することができ、また上記透明導電部としてソース電極およびドレイン電極を形成し、かつ上記機能層として半導体層を形成することによりトップゲート型の薄膜トランジスタ素子を製造することができる。さらに、単純マトリクス駆動の表示装置にも用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例]
ガラス基板(150mm×150mm×0.7mm)を用い、当該ガラス基板上に感光性アクリル樹脂をスピンコート法により塗布した後にベークを行い、溶媒を気化させた。次に、ベーク後にアライメントマークのみが形成されたフォトマスクを介して露光を行い、KOH系現像液を用いて現像した。現像後に更にベークを行い、アクリル樹脂を熱的に重合させることによってアライメントマーク層を形成し、アライメントマーク基板を得た。
上記アライメントマーク層が形成されたガラス基板に、RFマグネトロンスパッタリング法によりSiO膜を100nm程度ガスバリア層として堆積した。スパッタリング条件は以下の通りとした。
スパッタリングターゲット:SiO
RF電源周波数:13.56MHz
印加電力:6.3W/cm
ガス流量比:O2…90%、Ar…10%
成膜圧力:0.3Pa
次に、上記アライメントマーク基板を用い、該アライメントマーク基板上に薄膜トランジスタを形成した。次いで、上記アライメントマーク基板上に透明導電膜ITOを100nm成膜し、上記アライメントマーク基板に含まれるアライメントマーク層におけるアライメント用凹部を用いて位置合わせを行い、フォトリソグラフィによってゲート配線パターンを形成した。更に上層に、同様にアライメントマーク層のアライメント用凹部を用いて位置合わせを行った上でゲート絶縁膜を形成した。同様の要領で、アライメントマーク層のアライメント用凹部を用いて位置合わせを行い、半導体層、ソース・ドレイン電極を形成し、ボトムゲート・トップコンタクト型の薄膜トランジスタを作製した。
10 … アライメントマーク基板
11 … 基板
12 … アライメントマーク層
13 … アライメント用凹部
14 … ガスバリア層
20 … 素子
21 … 透明導電部
21’ … 透明導電膜
22 … 機能層
22’ … 機能性膜
23 … 半導体層
24 … ソース電極
25 … ドレイン電極
26 … ゲート絶縁層
27 … ゲート電極
31 … フォトレジスト
32 … フォトマスク
33 … カメラ
A’,B’ … マーク
X … 凸部

Claims (5)

  1. 基板と、前記基板上に形成され、表面に凹部状に形成されたアライメント用凹部を有するアライメントマーク層と、前記アライメントマーク層上に形成されたガスバリア層と、を有し、
    前記アラインメントマーク層が有機材料で構成されていることを特徴とするアライメントマーク基板。
  2. 請求項1に記載のアライメントマーク基板と、前記アライメントマーク基板のアライメントマーク層上にパターン状に形成された透明導電部と、を有することを特徴とする素子。
  3. 前記透明導電部上にパターン状に形成された機能層を有することを特徴とする、請求項2に記載の素子。
  4. 請求項1に記載のアライメントマーク基板を用い、前記アライメントマーク層に形成された前記アライメント用凹部の位置を基準として、前記アライメントマーク層上にパターン状の透明導電部を形成する透明導電部形成工程と、
    前記アライメントマーク層に形成された前記アライメント用凹部の位置を基準として、前記透明導電部上にパターン状の機能層を形成する機能層形成工程と、を有することを特徴とする、素子の製造方法。
  5. 前記機能層が透明性材料からなることを特徴とする、請求項4に記載の素子の製造方法。
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