JP5661548B2 - 水切りラック - Google Patents
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Description
使用後の水を含んだキッチンスポンジを水切りラックに投げ込んでおくだけで、重力に従って水が自然落下するものである。
水切りラックは、使用後の収納場所として使用されるとともに、水切りを行う道具となる。
このタイプの水切りラックにキッチンスポンジを投げ込むと底面の傾斜角度に従ってキッチンスポンジが収納され、水切りが行われる。
要するにキッチンスポンジを斜めにおくことで水が下方に向かって集束し易く、効率的に水切りが行われる原理である。
左右の壁面を排除して、水切りラック自体の洗浄の不便さを防ぐ効果を水切り効果と併せて主張しているものである。
そして、これらの提案に共通することは、水切りラックがキッチンスポンジを傾斜状態で受け止めて水の自然落下の効率を上げようとする点である。
この視点からは、上記特許文献2に見られる水切りラックは、直方体形状のキッチンスポンジが、その1つの短辺、もしくは1つの角が最下方に位置して収納されるように仕立てられていて、水を極力、集中させると共に、水切りラックの下方を4角形状に開放し、そこから顔を出したキッチンスポンジの下端部近傍からの水切りの障害とならいように工夫されていて、使用者から一定の評価を得ている。
特に水を含んだキッチンスポンジは、一定の重量があるので、水切りラックの開放口の縁にキッチンスポンジが押しつけられるように接触することとなり、水の自然落下の妨げとなる。
このような背景において、使用後のキッチンスポンジを単に投げ入れるだけで水が自然に抜ける水切りラックの存在は極めて有効であり、可能な限り、効率の良い水切り効果と使い勝手の良さが求められている。
すなわち、本発明は、使用後のキッチンスポンジを水切りラックに入れ、そのまま放置しておくだけで、その水を効率的に水切りして排除し、しかも使い勝手の良い水切りラックを提供することを目的とする。
そして、水を吸って重くなったキッチンスポンジが受け部で受け止められることで、受け部による絞り込み作用が働き、受け部に適宜な量の水が滞留し、この水が呼び水となって流路の形成がなされ、形成された流路に継続的に、水が通じて水切りに大きな効果がある。
そして取り付け具に加え安定用部材による支持点が増えるためガタツキ等がなく取り付けが安定する。また安定用部材8の設定高さを選択することにより水切りラックRの傾斜状態を調整できる。
そして安定用部材の高さを大きくすることにより、水切りラックを後方に傾斜させてセットできるので、落下する水を下端角部に集中させることができる。
本実施の形態における水切りラックR(図1、図2、図3、図4の各説明図に示す)について、その構成の理解を容易にするために、まず図5、図6、図7、図8、図9の説明図を用いて、これを説明する。
本水切りラックRは、図5の説明図に示すように、逆直角2等辺三角形を基本とした前方側板1、並びに後方側板2と、この前方側板1と後方側板2とを一定の間隔に、上方に向かって少し開き目の状態でV字状に連結する左右の連結斜板31、32とで、上方に上方開口部4を有し、内部が中空の箱体Bを形成し、これを基本形とする。
ここで、図8に示すように下方開口部5の上辺54(前方側板1の下端辺)は、前方側板辺11に平行となっている。
これにより図9の上面から見た説明図に示すように、下端角部51と後方側板2との間に、V字状に接結した左右の連結斜板31、32によって受け部6が形成されることとなる。
このように本実施の形態においては、水切りラックRの底に受け部6を設ける場合と設けない場合とを示している。
図4に示すように、後方側板2の外側の上端に、取り付け具7として、フック形状の掛止具71を設ける。
また、この掛止具71に加えて、吸盤72が取り付け可能になっていて、吸盤72により壁面等に固定することができる。
吸盤72は、図2に示すように、後方側板2に設けられた吸盤取り付け穴9に脱着自在となっている。
また安定用部材8の設定高さを選択することにより水切りラックRの傾斜状態を調整できる。
そして安定用部材の高さを大きくすることにより、水切りラックを後方に傾斜させてセットできるので、落下する水を下端角部51に集中させることができる。
また、図1、図3に示すように、前方側板1、並びに連結斜板31、32には、ハート形の開口部Hが複数設けられていることが好ましい。
この開口部Hは、キッチンスポンジKの乾燥や、水切りラックR自体の乾燥に役立つと共に、意匠効果を得ている。
そして、図11の側面から見た説明図に示すように、収納されたキッチンスポンジKの下端は、下方開口部5の2辺の斜め稜線52(連結斜板31,32の下端)により絞り作用を受けて滲み出た水が斜め稜線52に沿って流路を形成し、下端角部51の方向に集中して流下する(矢印で示す)。
そして、キッチンスポンジKは、図12の実態説明図(一部、省略)に示すように、連結斜板31、32の下方に形成された3角形状部Tと受け部6に受け止められて極端に下方に抜け出ることがなく、再度使用する際、キッチンスポンジKと共に水切りラックRが持ち上がる現象が抑えられ、使い勝手が良い。
下方開放部5が従来のような4角形状(図12の破線で示す)である場合に比べて、本発明のような3角形状である場合には、連結斜板31、32の下方に、前述したそれぞれ3角形状部Tが形成される。
その結果、キッチンスポンジKの側面の露出面積が略半分となる。
このように、左右の3角形状部TがキッチンスポンジKを確実に受け止めて、使用するキッチンスポンジKが柔らかく形態安定性に劣る場合であっても、或いは、小さな直方体のものであっても、下方開口部5からキッチンスポンジKが抜け出る現象が抑えられる。
厚みは、2〜3mmである。
素材については、熱可塑性樹脂でも、或いはステンレス等の金属板であってもよい。
本実施の形態における水切りラックRは、構成は第1の実施の形態と同様であるが、図13の実態模式図(一部、省略)に示すように、3角形状の下方開口部5の2辺の斜め稜線52の内側周縁に、斜め稜線52に沿って畝状突起53が設けられる。
この水切りラックRに、水を含んだキッチンスポンジKが入れられるとキッチンスポンジKの表面を畝状突起部53が押圧することで絞り込み作用がより強くなり、キッチンスポンジK内部の水を表面に浮かび上がらせる誘引作用が働く。
この誘引された水が呼び水となって斜め下方向に形成されている畝状突起部53に沿って流路が形成され、1カ所に集中した水切りが連続して行われて、効果的な水切りが可能となる。
いま、水を含んだキッチンスポンジを真っ直ぐに立てた状態で、その側面に斜めに1本の棒を押さえつけると、キッチンスポンジ内の水が表面に誘引され、棒に沿って連続的に流れ出す。
この現象における棒の役割が畝状突起部53そのものである。
ちなみに、第1の実施の形態における水切りラックRでは、斜め稜線52内側に畝状突起部53は設けられていないものの、水を含んだキッチンスポンジK自体の重みでキッチンスポンジKが、斜め稜線部52に押しつけられ、斜め稜線52そのものが、前記1本の棒に近い作用効果を発揮する。
本実施の形態における水切りラックRは、図14の正面から見た実態模式図に示すように前方側板1の下方に延端部12が設けられている。
第1の実施の形態で示した水切りラックRに比較して下方開放口5の上辺54より下方に前方側板1の下端が延びて延端部12が形成されている。
また、本水切りラックの前方側板1、後方側板2、連結斜板31、32の内側には、図15の実態模式図(一部、省略)に示す下方に走る縦方向の畝部S、並びに図16の実態模式図(一部、省略)に示す溝部Mが、いずれか、或いは組み合わせで複数設けられている。
延端部12にも、その内側に畝部S、或いは溝部Mが設けられていて、下方開放口5から露出したキッチンスポンジKを被覆して意匠効果を得ると共に、延端部に到達した部分の水は、延端部の先端に収束されて、水切り効果が得られる。
また、溝部Mについては、水が溝部Mに導かれて流路が形成され、水が落下し易くなる効果が得られて、水切りを一層、進める。
例えば、前方側板1、後方側板2の上端は、直線状や波形状、或いは上方、下方に湾曲している等、自在である。
そして、水切りラックRの内面に設けられる畝部Sや、斜め稜線52周縁に設けられる畝状突起53の形状も、その断面が半月状であったり、三角形状、更には、途中で切れて不連続のものであっても良い。溝部Mの断面形状についても限定されるものではない。
更に、本発明の水切りラックRを全体的に丸みを帯びた形状にする等も自在である。
また、水切りラックRの側面に設けられる開口部Hの形状についてもハート形に限らず、星形、円形など自在であるし、大きさも数も自在である。
また、後方側板2に開口部Hを設けることも当然可能である。
また、対象とするキッチンスポンジKについても、必ずしもその形状を直方体と限定するものではない。
11・・・前方側板の上辺
12・・・延端部
2・・・後方側板
21・・・角部
31、32・・・連結斜板
33・・・接結線部
4・・・上方開口部
5・・・下方開放口
51・・・下端角部
52・・・斜め稜線
53・・・畝状突起部
54・・・下方開放口の上辺
6・・・受け部
7・・・取り付け具
71・・・掛止具
72・・・吸盤
8・・・安定用部材
9・・・吸盤取り付け穴
B・・・箱体
H・・・開口部
K・・・キッチンスポンジ
L1、L2・・・切り落としライン
M・・・溝部
R・・・水切りラック
S・・・畝部
T・・・3角形状部
W・・・側壁
Claims (7)
- 下方に角部を有する前方側板と、後方側板と、該前方側板と後方側板を一定の間隔に連結するV字状に接結された左右の連結斜板とで形成された上方開口部を有し内部が中空の箱体が、前方側板の適宜位置から後方側板の角部方向に斜め下方向に切り落とされて傾斜した3角形状の下方開口部が形成されていることを特徴とする水切りラック。
- 3角形状の下方開口部の下端角部が、後方側板に到達していることを特徴とする請求項1記載の水切りラック。
- 3角形状の下方開口部の下端角部が、左右の連結斜板がV字状に互いに接結する接結線上にあって、下端角部と後方側板間に、V字状に接結した連結斜板によって受け部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の水切りラック。
- 前方側板と後方側板が上方に向かって、適宜開き目に形成されていることを特徴とする請求項1記載の水切りラック。
- 後方側板に取り付け具を設けると共に、安定用部材を有していることを特徴とする請求項1記載の水切りラック。
- 前方側板、後方側板、並びに左右の連結斜板に、選択的に開口部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の水切りラック。
- 前方側板が、下方開放口の上辺より下方に延端部を有していることを特徴とする請求項1記載の水切りラック。
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