JP5660500B2 - 耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスとその製造方法並びにそれらを用いたガラス窓、太陽エネルギー利用装置、光学機器および表示装置 - Google Patents
耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスとその製造方法並びにそれらを用いたガラス窓、太陽エネルギー利用装置、光学機器および表示装置 Download PDFInfo
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Description
ガラス基材の表面に中核となる微粒子を結合固定して第1の突起を形成し、更にその表面に第2の突起を結合固定することにより、複雑な凹凸を有する表面構造を形成できる。そのため、平坦な表面を有する場合によりも撥水撥油防汚性を向上できる。また、少なくとも金平糖状の突起の表面に撥水撥油防汚性薄膜を形成することにより、一般に親水性を有するガラス基材の表面に撥水性、撥油性及び防汚性を付与できる。
中核となる第1の微粒子が融着又はバインダを介してガラス基材の表面に結合固定されているため、耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの表面の耐摩耗性及び耐候性等を向上できる。
前記中核となる微粒子の直径が30〜100nmであり、
前記第2の突起の高さが10〜30nmであってもよい。
ガラス基材、金平糖状の突起がいずれも透明であり、中核となる微粒子の直径が可視光の最短波長(400nm)よりも小さく(好ましくは100nm程度)、かつ第2の突起の直径が数nm〜数十nm(好ましくは10〜30nm)であるため、入射光の散乱や乱反射が抑制され、透明度及び光学特性に優れた耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスを提供できる。
中核となる微粒子がガラス、シリカ、アルミナ及びジルコニアからなる群より選択される材質からなるため、耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの表面の耐久性を向上できる。
撥水撥油防汚性薄膜が単分子膜であるため、得られる耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの色調や透明度を損なうことがない。
表面の臨界表面エネルギーが上記範囲であるため、得られる耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの撥水性、撥油性及び防汚性の全てを向上できる。
工程A〜Cにおいて、ガラス基材の表面に結合固定または融着した複数の金平糖状の突起を形成することにより、ガラス基材の表面に複雑な凹凸を形成できる。そのため、平坦なガラス基材及び中核となる微粒子のみが表面に結合固定されたガラス基材よりも撥水性、撥油性及び防汚性を向上できる。また、工程Cにおいて、少なくとも金平糖状の突起の表面に撥水撥油防汚性薄膜を形成することにより、撥水性、撥油性及び防汚性を更に向上できる。
融着又はバインダを介してガラス基材の表面に中核となる微粒子を結合固定または融着するため、耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの表面の耐摩耗性及び耐候性等を向上できる。
ゾル−ゲル法により透明な金属酸化物を形成する金属ゾル前駆体をバインダ前駆体として用いることにより、製造される耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの透明度を損なうことなく第1及び第2の微粒子をそれぞれガラス基材及び第1の中核となる微粒子の表面に結合固定できる。
表面官能基と反応基との反応により形成された結合を介して撥水撥油防汚性薄膜を金平糖状の突起の表面に結合固定することにより、撥水撥油防汚性薄膜の耐久性を向上できる。
(1)カルボン酸金属塩、カルボン酸エステル金属塩、カルボン酸金属塩ポリマー、カルボン酸金属塩キレート、チタン酸エステルおよびチタン酸エステルキレートからなる群から選択される1または2以上の化合物、及び/又は
(2)ケチミン化合物、有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、およびアミノアルキルアルコキシシラン化合物からなる群より選択される1または2以上の化合物を縮合触媒として含んでいてもよい。
反応基としてアルコキシシリル基を用いることにより、反応時にハロゲン化水素等の有害な副生成物の生成を防ぐことができると共に、反応液が縮合触媒を含んでいるため、撥水撥油防汚性薄膜の形成に必要な処理時間を短縮できる。
余分な反応液を洗浄除去することにより、撥水撥油防汚性薄膜を単分子膜とすることができるため、製造される耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの透明度を損なうことがない。
撥水性、撥油性及び防汚性に加え、透明度及び耐久性にも優れたガラス窓を提供できる。
撥水性、撥油性及び防汚性に加え、耐久性及び耐候性にも優れ、入射光の散乱や乱反射が抑制されるため光エネルギーの利用効率にも優れた太陽エネルギー利用装置を提供できる。
撥水性、撥油性及び防汚性に加え、耐久性及び耐候性にも優れ、入射光の散乱や乱反射が抑制されるため透明性や光学特性にも優れた光学装置を提供できる。
撥水性、撥油性及び防汚性に加え、耐久性及び耐候性にも優れ、入射光の散乱や乱反射が抑制されるため透明性や光学特性にも優れた表示装置を提供できる。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラス10は、複数の金平糖状の突起11が形成されたガラス基材14と、突起11を有するガラス基材14aの表面の少なくとも一部に結合した撥水撥油防汚性薄膜15aとを有している。金平糖状の突起11は、中核となる略半球状の第1の突起12と、第1の突起12の表面に形成され、第1の突起12の直径よりも底面の直径が小さな複数の円錐状またはタケノコ状の第2の突起13で構成されている。
以下、工程A〜Dについてより詳細に説明する。
耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラス10の製造に用いられるガラス基材14の形状については特に制限はなく、レンズ、プリズム等の平板状以外の形状のものを用いることもできる。また、ガラス基材14の大きさについても特に制限はなく、任意の大きさのものを用いることができる。更に、ガラス基材14の材質についても特に制限はなく、ソーダ石灰ガラス、クリスタルガラス、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、ガラスセラミックス等の任意の材質のものを用いることができ、ポリメタクリル酸メチル等からなるアクリルガラス(プレキシガラス)等の有機材料を用いることもできる。
分散液の調製には、中核となる微粒子16を均一に分散でき、ガラス基材14および中核となる微粒子16と反応したり、膨潤や変形を起こしたりしない限りにおいて任意の溶媒を用いることができるが、揮発性、安全性、環境負荷および経済性等の観点から、水、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール系溶媒およびこれらの混合溶媒が好ましい。溶媒の量は、中核となる微粒子16の大きさおよび比重等に依存するため一義的に決定することは困難であるが、例えば、中核となる微粒子16の重量の4〜200倍(第1の分散液に含まれる中核となる微粒子16の濃度が約0.5〜約20重量%)、好ましくは10〜100倍、より好ましくは10〜50倍である。溶媒の量が少なすぎると、得られる第1の分散液がスラリー状になり、中核となる微粒子16をガラス基材14の表面に均一に分散することが困難になり、逆に多すぎると作業効率が低下する。
次いで、中核となる微粒子16を表面に散布したガラス基材14の表面を、ガラス基板14の軟化点以上で中核となる微粒子16の融点以下の温度で加熱し、中核となる微粒子16が表面に融着したガラス基材14aを得る。加熱温度および加熱時間は、用いられるガラス基材14および中核となる微粒子16の材質等に依存するため一義的に決定することは困難であるが、例えば、ガラス基材14としてソーダ石灰ガラス、中核となる微粒子16としてシリカ微粒子を用いる場合には、650℃で30分〜1時間程度加熱することにより、中核となる微粒子16が表面に融着し、中核となる微粒子を融着させたガラス基材14bが得られる。
用いることのできる縮合触媒、助触媒、溶媒の種類、テトラアルコキシシランの濃度、触媒の添加量については後述する。
次いで、ガラス基材14の表面に付着、結合固定または融着された中核となる微粒子16(または16a)の表面に、中核となる微粒子16の直径よりも底面の直径の小さな複数の円錐状またはタケノコ状の突起13を形成する。突起13の形成には、生産性や大面積化の容易さ等の観点から、大気圧プラズマ法を用いた酸化亜鉛の化学気相成長(CVD)法が好ましく用いられる。プラズマCVD法を用いた酸化亜鉛からなる突起13の形成には、線状のプラズマトーチを用い、亜鉛源として亜鉛錯体または有機亜鉛化合物を、キャリアガスとしてヘリウム、アルゴン等を用いることができる。亜鉛錯体または金属亜鉛化合物の具体例としては、ジエチル亜鉛(Zn(C2H5)2)、ジアセチルアセトナート亜鉛(Zn(acac)2)、ビス(2−メトキシ−6−メチル−3,5−ヘプタンジオナート)亜鉛(Zn(MOPD)2)等が挙げられる。
金平糖状の突起(11)が形成されたガラス基材14aの表面の図示しない表面官能基と表面反応基との反応により形成された結合を介して、その表面に結合固定された撥水撥油防汚性薄膜15aを形成し、耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラス10を製造するのに用いる反応液は、フッ化炭素基を含むアルコキシシラン化合物(表面反応基とフッ化炭素基とを有する膜化合物15の一例)と、金平糖状の突起(11)が形成されたガラス基材14aの表面のヒドロキシル基(表面官能基の一例)とアルコキシシリル基との縮合反応を促進するための縮合触媒と、非水系の有機溶媒とを混合することにより調製される。
また、Yは、(CH2)k(kは1〜3の整数を表す)および単結合のいずれかを表し、Zは、O(エーテル酸素)、COO、Si(CH3)2、および単結合のいずれかを表す。
(2)CF3(CH2)3Si(CH3)2(CH2)15Si(OCH3)3
(3)CF3(CF2)5(CH2)2Si(CH3)2(CH2)9Si(OCH3)3
(4)CF3(CF2)7(CH2)2Si(CH3)2(CH2)9Si(OCH3)3
(5)CF3COO(CH2)15Si(OCH3)3
(6)CF3(CF2)5(CH2)2Si(OCH3)3
(7)CF3CH2O(CH2)15Si(OC2H5)3
(8)CF3(CH2)3Si(CH3)2(CH2)15Si(OC2H5)3
(9)CF3(CF2)5(CH2)2Si(CH3)2(CH2)9Si(OC2H5)3
(10)CF3(CF2)7(CH2)2Si(CH3)2(CH2)9Si(OC2H5)3
(11)CF3COO(CH2)15Si(OC2H5)3
(12)CF3(CF2)5(CH2)2Si(OC2H5)3
縮合触媒の添加量は、好ましくはアルコキシシラン化合物の0.2〜5質量%であり、より好ましくは0.5〜1質量%である。
カルボン酸金属塩ポリマーの具体例としては、ジブチルスズマレイン酸塩ポリマー、ジメチルスズメルカプトプロピオン酸塩ポリマーが挙げられる。
カルボン酸金属塩キレートの具体例としては、ジブチルスズビスアセチルアセテート、ジオクチルスズビスアセチルラウレートが挙げられる。
チタン酸エステルキレート類の具体例としては、ビス(アセチルアセトニル)ジ−プロピルチタネートが挙げられる。
縮合触媒として上述の金属塩のいずれかを用いた場合、縮合反応の完了までに要する時間は2時間程度である。
さらに、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒、あるいはそれらの混合物を用いることもできる。
(22)CF3(CH2)3Si(CH3)2(CH2)15SiCl3
(23)CF3(CF2)5(CH2)2Si(CH3)2(CH2)9SiCl3
(24)CF3(CF2)7(CH2)2Si(CH3)2(CH2)9SiCl3
(25)CF3COO(CH2)15SiCl3
(26)CF3(CF2)5(CH2)2SiCl3
(27)CF3CH2O(CH2)15Si(NCO)3
(28)CF3(CH2)3Si(CH3)2(CH2)15Si(NCO)3
(29)CF3(CF2)5(CH2)2Si(CH3)2(CH2)9Si(NCO)3
(30)CF3(CF2)7(CH2)2Si(CH3)2(CH2)9Si(NCO)3
(31)CF3COO(CH2)15Si(NCO)3
(32)CF3(CF2)5(CH2)2Si(NCO)3
実施例1:耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの製造(1)
[1]ガラス基材表面への中核となるシリカ微粒子の融着
テトラメトキシシランのメタノール溶液に微量の水およびリン酸を加えて作製したゾル−ゲル溶液(シリカ濃度2%)を、ガラス基材の表面に塗布後乾燥し、数ナノメートル程度の膜厚を有するシリカ被膜を形成した。平均直径が約130nmのシリカ微粒子をエタノールに分散後、シリカ被膜の全面に塗布後、エタノールを蒸発させ、更に600℃で30分焼結した、その後、表面に融着しなかったシリカ微粒子を洗浄除去した。
気化器温度 100℃
基板温度 210℃
プラズマHeガス流量 1400ccm
キャリアHeガス流量 250ccm
全Heガス流量 1650ccm
酸素流量 50ccm
ギャップ(カソード電極と基板との隙間) 0.5mm
電源 高周波パルス電源
印加電圧 1kV
周波数 20kHz
ステージ移動速度 1mm/s(20mm間の往復運動)
成膜時間 180min
直径の異なる2種類のシリカ微粒子(平均直径50nmのシリカ微粒子と平均直径10nmのシリカ微粒子を1:10程度に混合して用いた。)を用いる以外は実施例1と同様に、太陽電池セル用のガラス板の表面に金平糖状の突起を形成した。これを太陽電池セルを形成した後にフッ化炭素基を含む撥水撥油防汚性薄膜を形成すると、太陽電池の表面近傍断面がフラクタル構造で、撥水撥油効果が高く(水滴接触角で158度)、かつ高い光透過性(500nm近傍の光の透過率が約98%であった。)を有する反射防止機能を有する膜で覆われた太陽電池を製造できた。さらにまた、このセルで実用化試験を行った結果では、半年経過後でも空気中の粉塵や黄砂による汚れもほとんど付着せず、雨が降れば、セルフクリーニングされ、さらに、微細な表面凸凹によりガラスの表面反射を低減出来て、普通のガラスを装着した場合に比べて平均6%程度光利用効率を向上できた。また、普通のガラスの場合、1年も使用すると表面が汚れ、光利用効率が30%程度も低下したが、この太陽電池では、1年後でも汚れによる効率低下はほとんどみられなかった。なお、このときの水滴接触角は158°程度であったが、水滴接触角が140°以上であれば、実用上ほぼ同様の効果が得られた。
実施例1と同様の方法を用いて撥水撥油防汚性反射防止膜を形成したレンズを製作し、光学機器に装着しテスト使用してみたが、雨滴は全く付着せず、また指紋の付着はほとんど無く、しかも光透過率は反射防止マルチコート膜と同等であり、光学特性に遜色がなく、防汚性に優れたレンズを製作できた。
実施例1と同様の方法を用いて表面に撥水撥油防汚性反射防止膜を形成したPDP(プラズマディスプレイパネル)のフェイスプレートを製作し、テスト使用してみたが、指紋の付着がほとんど無く、さらに室内の蛍光灯等がフェイスプレート表面へ写り込むのを効率よく低減でき、視認性を大幅に向上できた。透過率は、可視光の全波長領域にわたって92%以上であった。
11 金平糖状の突起
12 半球状の突起
13 タケノコ状の突起
14 ガラス基材
14a 金平糖状の突起が形成されたガラス基材
14b 中核となる微粒子を融着させたガラス基材
15 表面反応基とフッ化炭素基とを有する化合物
15a 撥水撥油防汚性薄膜
16 中核となる微粒子
16a ガラス基材に融着した中核となる微粒子
Claims (22)
- 複数の金平糖状の突起を有するガラス基材と、
前記突起を有するガラス基材の表面の少なくとも一部に結合した撥水撥油防汚性薄膜とを有し、
前記金平糖状の突起が、中核となる微粒子よりなる略半球状の第1の突起と、前記第1の突起の表面に形成され、前記第1の突起の直径よりも底面の直径が小さな複数の円錐状またはタケノコ状の酸化亜鉛からなる第2の突起で構成されていることを特徴とする耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラス。 - 前記第1の突起が、球状または略球状の中核となる微粒子を前記ガラス基材の表面に融着させ、あるいはバインダを介して結合させることにより形成されていることを特徴とする請求項1記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラス。
- 前記ガラス基材、前記金平糖状の突起および前記バインダがいずれも透明であり、
前記中核となる微粒子の直径が30〜100nmであり、
前記第2の突起の高さが10〜30nmであることを特徴とする請求項2記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラス。 - 前記第2の突起の高さが、前記第1の突起の高さの1/10以上1/2以下であることを特徴とする請求項1から3記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラス。
- 前記中核となる微粒子が、ガラス、シリカ、アルミナおよびジルコニアからなる群より選択される材質からなるものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラス。
- 前記撥水撥油防汚性薄膜が単分子膜であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラス。
- 表面の臨界表面エネルギーが1mN/m以上3mN/m以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラス。
- 溶媒に分散させた球状または略球状の中核となる中核となる微粒子をガラス基材の表面に散布する工程Aと、
前記中核となる中核となる微粒子が散布された前記ガラス基材を加熱して、前記ガラス基材の表面に前記中核となる中核となる微粒子を結合固定または融着させ、略半球状の第1の突起を形成する工程Bと、
前記第1の突起の表面に、大気圧プラズマ法によって得られた酸化亜鉛からなり、且つ該第1の突起の直径よりも底面の直径の小さな複数の円錐状またはタケノコ状の第2の突起を形成する工程Cと、
前記第1および第2の突起とから構成される金平糖状の突起が形成された前記ガラス基材の表面に撥水撥油防汚性薄膜を形成する工程Dとを有することを特徴とする耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの製造方法。 - 前記ガラス基材、前記第1および第2の突起がいずれも透明であり、前記金平糖状の突起の高さが30〜300nmであることを特徴とする請求項8記載の透明性の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの製造方法。
- 前記中核となる微粒子の直径が30〜100nmであり、前記第2の突起の高さが10〜30nmであることを特徴とする請求項9記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの製造方法。
- 前記工程Bにおいて、前記分散液を塗布後の前記ガラス基材を、ガラス基板の軟化点以上で中核となる微粒子の融点以下で加熱し、前記ガラス基材の表面に前記中核となる微粒子を融着することを特徴とする請求項8から10のいずれか1項記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの製造方法。
- 前記分散液が、溶媒の蒸発および/またはその後の化学反応によりバインダを生成するバインダ前駆体を含み、前記工程Bにおいて、前記バインダを介して前記ガラス基材の表面に前記中核となる微粒子を結合固定または融着することを特徴とする請求項8から11のいずれか1項記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの製造方法。
- 前記バインダ前駆体が、ゾル−ゲル法により透明な金属酸化物を形成する金属ゾル前駆体であることを特徴とする請求項12記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの製造方法。
- 前記工程Bの後で、結合固定または融着されなかった前記中核となる微粒子を洗浄除去することを特徴とする請求項8から13のいずれか1項記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの製造方法。
- 前記工程Dにおいて、前記ガラス基材および前記金平糖状の突起の表面官能基と反応して結合を形成する反応基とフッ化炭素基またはジメチルシリル基とを有する化合物を含む反応液を、前記第1および第2の突起が形成された前記ガラス基材の表面に接触させ、前記表面官能基と前記反応基との反応により形成された結合を介して該表面に結合固定された前記化合物の被膜を形成することを特徴とする請求項8から14のいずれか1項記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの製造方法。
- 前記反応基がアルコキシシリル基であり、前記反応液が、
(1)カルボン酸金属塩、カルボン酸エステル金属塩、カルボン酸金属塩ポリマー、カルボン酸金属塩キレート、チタン酸エステルおよびチタン酸エステルキレートからなる群から選択される1または2以上の化合物、および/または
(2)ケチミン化合物、有機酸、アルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物、およびアミノアルキルアルコキシシラン化合物からなる群より選択される1または2以上の化合物を縮合触媒として含むことを特徴とする請求項15記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの製造方法。 - 前記工程Cの後で、余分な前記反応液を洗浄除去することを特徴とする請求項15または16記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの製造方法。
- 前記工程Bの前に前記工程Cを行うことを特徴とする請求項8から17のいずれか1項記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスの製造方法。
- 請求項3から7のいずれか1項記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスを有するガラス窓。
- 請求項3から7のいずれか1項記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスを有する太陽エネルギー利用装置。
- 請求項3から7のいずれか1項記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスを有する光学機器。
- 請求項3から7のいずれか1項記載の耐摩耗性超撥水撥油防汚性ガラスを有する表示装置。
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CN109748237A (zh) * | 2019-01-18 | 2019-05-14 | 南京航空航天大学 | 一种具有防冰和减阻一体化功能的微结构及其构建方法 |
CN109748237B (zh) * | 2019-01-18 | 2021-01-19 | 南京航空航天大学 | 一种具有防冰和减阻一体化功能的微结构及其构建方法 |
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