JP5660256B1 - 固体高分子電解質型燃料電池 - Google Patents

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Abstract

固体高分子電解質型燃料電池を構成する単電池モジュールは、電極−膜−枠接合体と、一対のセパレータと、それらの間に配置された複数のガスケットを有する。電極−膜−枠接合体は、高分子電解質膜、電極部、第1枠体、第2枠体、第3枠体を含む。第1枠体、第2枠体のうち、ガスケットのいずれかと接触する部分は継ぎ目及び段差がなく平面に構成されている。第1枠体は高分子電解質膜の周縁部に配設されている。第2枠体は第1枠体が接する高分子電解質膜の表面とは反対の面に設けられ、第1枠体とともに高分子電解質膜を挟み込んでいる。第3枠体は第1枠体と第2枠体との境界面を封止している。

Description

本発明は、電極−膜−枠接合体を含む固体高分子電解質型燃料電池(以下、PEFCと称す)に関する。
PEFCは、水素を含有する燃料ガスと、空気など酸素を含有する酸化剤ガスとを電気化学的に反応させることにより、電力と熱を同時に発生させる。PEFCは基本的構成要素として、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜と、その高分子電解質膜の両面に形成されたアノード電極、カソード電極とを含む。これらの電極は、高分子電解質膜の表面に形成される触媒層と、その触媒層の外側に配置されたガス拡散層(GDL)を有する。GDLは通気性と電子導電性を併せ持つ。このように高分子電解質膜と電極とが一体的に接合されて組み立てられて、電解質膜−電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)が構成されている。
さらに、MEAの外縁には枠が嵌められて、電極−膜−枠接合体が構成されている。また、MEAの両側には、MEAを機械的に挟み込んで固定するとともに、隣接するMEAを互いに電気的に直列に接続するための、導電性のセパレータが配置される。セパレータのMEAと接触する部分には、それぞれの電極に反応ガスを供給し、また生成水や余剰ガスを運び去るためのガス流路が形成されている。このように、MEAが一対のセパレータにより挟み込まれた構造体を単電池モジュール(単セル)という。
また、反応ガスをガス流路に供給するために、セパレータの縁部にはマニホールド孔が設けられ、マニホールド孔を介して反応ガスが各単電池モジュールへ分配供給される。さらに、枠とセパレータとの間には、MEAにおける発電領域である電極形成部の外周を囲むように、封止部材(ガスケット)が配置される。封止部材によって、ガス流路に供給される反応ガス等が外部へリークしたり、混合したりすることが防止される。
ところで、PEFCにおける重要な課題の一つに、ガスの利用効率の向上がある。利用効率を下げる要因としては、ガスのクロスリーク、ガスの外部リーク、ガスのショートカットがある。クロスリークとは、カソード側の酸化剤ガスとアノード側の燃料ガスが十分に分離されないことである。具体的には、クロスリークは、MEAに孔が開いてしまうことや、アノード側の燃料ガスがMEAの表面を通りMEAの端部を回りこんでカソード側に抜けること、あるいはカソード側の酸化剤ガスがMEAの表面を通りMEAの端部を回りこんでアノード側に抜けることにより生じる。そのためガスの利用効率が低下し、PEFCの効率(発電効率)が低下するとともに電解質膜が劣化する。
ガスの外部リークとは、封止部材と当接する枠の面の凹凸や、複数の枠部材で構成される時の面上の継ぎ目を封止部材が跨ぐために、封止シール性が保てなくなることである。ガスが外部にリークすると利用効率が低下し、PEFCの効率(発電効率)が低下する。
ガスのショートカットとは、燃料ガス及び酸化剤ガスが漏出し、MEAにほとんど曝露されないまま、外部へ排出されることである。MEAは、加工工程上の制約等の理由から、ガスケットの内縁と電極層の外縁との間には間隙が生じる場合がある。このような間隙が存在するような場合には、PEFC運転時において間隙に燃料ガス及び酸化剤ガスが漏出する。その結果、燃料ガス及び酸化剤ガスの利用効率が低下し、すなわちPEFCの効率(発電効率)が低下する。
また、MEAを作製する際に、低コスト化に有利な射出成形を用いると、過大な熱や圧力の負荷がかかる。その結果、孔が開くなどMEAの耐久時間に影響することが予想され、耐久性能の低下も招く可能性がある。
このような問題を解決するために、従来の電極−膜−枠接合体では、MEAと、MEAを保持する枠体と、弾力性のあるガスケット材料とを組み合わせた、MEA一体化品として構成されている。あるいは、2色成形等の工法でこれらを一体化している。例えば、特許文献1は、これらの構成によって上述の課題を解決し、MEAへの直接射出成形による過大な熱や圧力の負荷を軽減する構造を開示している。
図28、図29は、特許文献1に記載された従来の燃料電池の電極−膜−枠接合体を示す断面図である。これらの図においては、それぞれ上方部分は見やすくするために少し部材同士を離して描いている。
特許文献1の接合体は、別々に所定の樹脂材料にて作られた第1枠体6A’と第2枠体6B’とを有する。第1枠体6A’、第2枠体6B’の間に膜5A’を挟みこむことでMEA一体化品1’が構成されている。MEA一体化品1’をセパレータ2’、3’で挟持することで単電池10’が構成されている。第1枠体6A’には、膜5A’が当接する側にクロスリーク防止用の膜用封止部材7A’が設けられ、第1枠体6A’とセパレータ2’、3’の間を封止するためのセパレータ用封止部材7D’が設けられている。
図28と図29では、第2枠体6B’の大きさが異なる。図28では、第1枠体6A’にあるマニホールド孔よりも内側に第2枠体6B’の外端部がある。一方、図29では、第1枠体6A’にあるマニホールド孔よりも外側に、第2枠体6B’の外端部があり、第2枠体6B’にもマニホールド孔が存在する。膜5A’の大きさは、第2枠体6B’が第1枠体6A’に組み合わせる際に当接する第1枠体6A’側の面の外縁と同じ大きさか、それより小さいと推測される。なお、ガス流路部分についての詳細な説明は省かれている。
特開2009−21217号公報
本発明による固体高分子電解質型燃料電池は、単電池モジュールを含んでいる。この単電池モジュールは、電極−膜−枠接合体と、第1、第2セパレータと、第1開口部ガスケットと、第2開口部ガスケットとを有する。電極−膜−枠接合体は、高分子電解質膜と、電極部と、高分子電解質膜の周縁部に配置されて電極部を保持する枠体とを含む。さらに、枠体は第1〜第3枠体で構成されている。電極部は、高分子電解質膜の第1面に接合されたアノード電極と、第1面の反対の第2面に接合されたカソード電極とを含む。第1枠体は高分子電解質膜の周縁部に配設され、電極部を露出する第1開口部が設けられている。第2枠体は第1枠体が接する高分子電解質膜の表面とは反対の面に設けられ、第1開口部と連通し、電極部を露出する第2開口部が設けられている。第2枠体は第1枠体とともに高分子電解質膜を挟み込んでいる。第3枠体は高分子電解質膜とは接触せず配置され、かつ、高分子電解質膜の外側において第1枠体と第2枠体との境界面を封止している。そして第1枠体の、第1開口部ガスケットと接触する部分、および、第2枠体の、第2開口部ガスケットと接触する部分は、継ぎ目及び段差がなく平面に構成されている。
以上の構成により、燃料ガスと酸化剤ガスをそれぞれシールするそれぞれの閉じたシールライン上に段差や材料のつなぎ目ができないため、ガスリークによる発電効率の低下を低減することができる。
本発明の実施の形態における固体高分子電解質型燃料電池の電極−膜−枠接合体の模式的な構造を示す一部分解斜視図 本発明の実施の形態1における固体高分子電解質型燃料電池の電極−膜−枠接合体をアノードセパレータから見た正面図 図2に示す電極−膜−枠接合体をカソードセパレータから見た正面図 図2に示す電極−膜−枠接合体の矢視A−Aにおける一部分解断面図 図2に示す電極−膜−枠接合体の矢視B−Bにおける一部分解断面図 図2に示す電極−膜−枠接合体の、ガスケットを除く分解斜視図 図2に示す電極−膜−枠接合体を構成する第1枠体の正面図 図2に示す電極−膜−枠接合体を構成する第2枠体の正面図 図7に示す第1枠体と、図8に示す第2枠体と、MEAとを勘合させてアノードセパレータから見た正面図 図7に示す第1枠体と、図8に示す第2枠体と、MEAとを勘合させてカソードセパレータから見た正面図 図7に示す第1枠体と、その上に配置されたガスケットを、アノードセパレータから見た正面図 図7に示す第1枠体と、その上に配置されたガスケットを、カソードセパレータから見た正面図 図8に示す第2枠体と、その上に配置されたガスケットを、アノードセパレータから見た正面図 実施の形態1における燃料ガスマニホールド付近の部分斜視図 本発明の実施の形態2における固体高分子電解質型燃料電池の電極−膜−枠接合体をアノードセパレータから見た正面図 図15に示す電極−膜−枠接合体をカソードセパレータから見た正面図 図15に示す電極−膜−枠接合体の矢視C−Cにおける一部分解断面図 図15に示す電極−膜−枠接合体の矢視D−Dにおける一部分解断面図 図15に示す電極−膜−枠接合体の、ガスケットを除く分解斜視図 図15に示す電極−膜−枠接合体を構成する第1枠体の正面図 図15に示す電極−膜−枠接合体を構成する第2枠体の正面図 図20に示す第1枠体と、図21に示す第2枠体と、MEAとを勘合させてアノードセパレータから見た正面図 図20に示す第1枠体と、図21に示す第2枠体と、MEAとを勘合させてカソードセパレータから見た正面図 図20に示す第1枠体と、その上に配置されたガスケットを、アノードセパレータから見た正面図 図20に示す第1枠体と、その上に配置されたガスケットを、カソードセパレータから見た正面図 図21に示す第2枠体と、その上に配置されたガスケットを、アノードセパレータから見た正面図 実施の形態2における燃料ガスマニホールド付近の部分斜視図 従来の固体高分子電解質型燃料電池の電極−膜−枠接合体の断面図 従来の固体高分子電解質型燃料電池の電極−膜−枠接合体の断面図
本発明の実施の形態の説明に先立ち、従来の固体高分子電解質型燃料電池における課題を説明する。図28に示す構成おいては、第1枠体6A‘にあるマニホールド孔よりも内側に第2枠体6B’の外端部があり、第1枠体6A’と第2枠体6B’の間には隙間が生じる。そのため、隙間を境に2重にガスケットを配置しその間をガスケットと同じ材質で作られたカバーでつなぎ目をふさいでいる。しかしながら、発電部からマニホールド孔につながる流路部分については図示されていない。この構成では、2重に配置されたガスケットの間にガスが流入し、ショートカットが起きる虞がある。
さらにフッ素ゴムのように、枠体とは一体化が困難な材料で作られたガスケットをはめ込みで使用する場合や、セパレータとガスケットを一体化した構造で使用する場合においても、第1枠体6A’と第2枠体6B’の間には隙間があるためガスがリークする虞がある。さらには、ガスケットが2重となることで締結圧力が増えてしまうという課題もある。
また、図29に示す構成においては、第1枠体6A’にあるマニホールド孔よりも外側に第2枠体6B’の外端部がある。そのため、第1枠体6A’と第2枠体6B’の間に隙間が生じても、ガスのリークには影響無い。しかしながら、高価な高分子電解質膜(以下、膜)5A’が第2枠体6B’とほぼ同じ大きさとなり、膜5A’の端部が外気にさらされることによる膜5A’が劣化する。
さらに、図28、図29に示すどちらの構成でも、枠体と高分子電解質膜の間に弾性体であるシールが必要となり構造が複雑になる。
以下、上記の課題を解決する、簡単な構造で、ガスがクロスリークや外部リークしない本発明の実施の形態における固体高分子電解質型燃料電池について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における固体高分子電解質型燃料電池(以下、PEFC)100の構造を、一部を分解して模式的に示す斜視図である。図2は電極−膜−枠接合体(以下、接合体)1のアノードセパレータ(以下、セパレータ)2から見た正面図であり、図3は接合体1のカソードセパレータ(以下、セパレータ)3から見た正面図である。図4は図2の矢視A−A一部断面図、図5は図2の矢視B−B断面図である。図4、図5においては、右半分は少し分解して表示している。
さらに、以下の図は、接合体1の中の一部の部材の図面である。すなわち、図6は、セパレータ2から見た、複数のガスケットを除く、接合体1の分解斜視図である。図6は、膜電極接合体(MEA)5と、第1枠体6Aと、第2枠体6Bと、第3枠体6Cとを示している。MEA5は図4に示すように、電極層5Dと高分子電解質膜(以下、膜)5Aとの接合体である。図7は第1枠体6Aの正面図、図8は第2枠体6Bの正面図である。図9は、MEA5、第1枠体6A、第2枠体6Bを重ねた状態のセパレータ2からみた正面図、図10はセパレータ3から見た正面図である。図11は、第1ガスケット7A、第2ガスケット7Bが配置された第1枠体6Aの、セパレータ2から見た正面図である。図12は、第1開口部ガスケット7D、第3ガスケット7E、第4ガスケット7Fが配置された第1枠体6Aの、セパレータ3からみた正面図である。図13は第2開口部ガスケット7Cが配置された第2枠体6Bの、セパレータ2から見た正面図である。図14は、燃料ガスマニホールド孔12付近の斜視図である。燃料ガスマニホールド孔12は、図7に示す第1枠体6Aの第1ガスマニホールド孔12Aと図8に示す第2枠体6Bの第3ガスマニホールド孔12Bとが連通して形成されている。
なお、第1ガスケット7A〜第4ガスケット7Fおよび第1開口部ガスケット7D、第2開口部ガスケット7Cを総称してガスケット7と呼ぶことがある。また以下の説明では、第1ガスケット7A〜第4ガスケット7Fおよび第1開口部ガスケット7D、第2開口部ガスケット7Cを単に、ガスケット7A〜7Fと呼ぶ。
図1に示すようにPEFC100は、複数のセル(単電池モジュール)10を積層させて構成されている。なお、図示しないが、積層された複数のセル10の両端側に位置する最外セルには、集電板、絶縁板、エンドプレート(端板)が取り付けられ、複数のセル10は両側から、ボルト孔4を挿通する締結ボルトとナット(ともに図示なし)とで締結されている。
本実施の形態では、60個のセル10が積層されて、ボルト孔4に挿通されるボルトとナットによって締結力10kNで締結されている。なお、本実施の形態においては、複数のセル10が積層された構造を例として説明する。しかしながら、1個のセルによりPEFCが構成されるような場合であっても、以下に説明する本実施の形態特有の構成を適用することができる。
セル10は、接合体1と、接合体1を挟み導電性を有するセパレータ2、3と、ガスケット7A〜7Fとで構成されている。より具体的には、図4、図5に示すように、接合体1は、MEA5と、枠体6とを有する。接合体1の周縁部に位置する枠体6の両面が、その両面に配置されたガスケット7A〜7Fを介して、セパレータ2、3により挟まれることで、セル10が構成されている。
図4に示すように、MEA5は、膜5Aと、一対の電極層5Dとを有する。膜5Aは第1面と、その反対面の第2面とを有し、第1面に形成されたアノード電極層である電極層5Dと、第2面に形成されたカソード電極層である電極層5Dとは電極部を形成している。電極層5Dは膜5A上に形成された触媒層5Bと、触媒層5Bを覆う拡散層5Cとを有する。枠体6は第1枠体6A、第2枠体6B、第3枠体6Cで構成されている。
この構成では、MEA5の拡散層5Cがセパレータ2、3の表面と当接している。そして、図1に示すセパレータ2の燃料ガス流路溝(以下、溝)21の拡散層当接部21A、セパレータ3の酸化剤ガス流路溝(以下、溝)31の拡散層当接部31A、およびそれぞれの拡散層5Cとによって、燃料ガス流路及び酸化剤ガス流路が画定されている。
これにより、拡散層当接部21Aを流通する燃料ガスはセパレータ2に接する拡散層5Cに接触して、PEFC100の電気化学反応を生じさせる。また、積層されたセル10においては、隣接したMEA5が互いに電気的に直列、または並列に接続される。
セパレータ2、3及び接合体1の周縁部にある枠体6には、燃料ガス及び酸化剤ガスがそれぞれ流通する燃料ガスマニホールド孔(以下、マニホールド孔)12、22、32及び、酸化剤ガスマニホールド孔(以下、マニホールド孔)13、23、33が設けられている。セル10が積層された状態では、これら貫通孔が積層して、燃料ガスマニホールド及び酸化剤ガスマニホールドを形成する。
上述のとおり、セパレータ2の内側の主面には、2つのマニホールド孔22の間を結ぶようにして溝21が設けられている。セパレータ3の内側の主面には、2つのマニホールド孔33の間を結ぶようにして溝31が形成されている。つまり、酸化剤ガス及び燃料ガスが、それぞれ一方のマニホールド、すなわち供給側のマニホールドから、溝21、31に分岐して、それぞれの他方のマニホールド、すなわち、排出側のマニホールドに流通するように構成されている。
そして、溝21は、拡散層当接部21Aと一対の連絡部21Bを有する。前述のように、拡散層当接部21Aはセル10を組立てた状態において拡散層5Cと当接する表面部分に形成されている。連絡部21Bは連絡用流路溝である。連絡部21Bは、拡散層5Cに当接する部分と拡散層5Cの周囲に対向する部分との間が繋がるように形成されている。
同様に、溝31は、拡散層当接部31Aと一対の連絡部31Bを有する。前述のように、拡散層当接部31Aはセル10を組立てた状態において拡散層5Cと当接する表面部分に形成されている。連絡部31Bは連絡用流路溝である。連絡部31Bは、拡散層5Cに当接する部分と拡散層5Cの周囲に対向する部分との間を繋ぐように形成されている。連絡部21B、31Bは、一対のマニホールド孔22、33と拡散層当接部21A、31Aとを結ぶように形成されている。
この構成において、酸化剤ガスと燃料ガスとは、それぞれ供給側のマニホールド孔22及びマニホールド孔33から連絡部21B、31Bに分岐して流入する。そして、それぞれ拡散層当接部21A、31Aにおいてそれぞれの拡散層5Cに接触し、電気化学反応を起こす。そして、それらの余剰のガスや反応生成成分は、排出側のマニホールド孔22及びマニホールド孔33に接続されている連絡部21B、31Bを経由して排出側のマニホールド孔22及びマニホールド孔33に排出される。
接合体1の枠体6の両側主面にはガスケット7A〜7Eが配設されている。ガスケット7A、7C、7D、7Eは、酸化剤ガスと燃料ガスとが、溝21、31から流出しないように配設されている。すなわち、ガスケット7A、7C、7D、7Eは、マニホールド孔12、マニホールド孔13の周囲及び第1開口部600Aの周囲を包囲するようにして配設されている。
具体的には、第1セパレータ(セパレータ2)と接する表面では、図2、図11に示すように、ガスケット7Aはマニホールド孔13の周囲に配置されている。また図2、図13に示すように、ガスケット7Cは、第2枠体6Bの上に、第2開口部600Bとマニホールド孔12の周囲に配置されている。すなわち、マニホールド孔12とMEA5とが一体的に包囲されるようにガスケット7Cが配設されている。また、セル10を組立てた状態において、溝21の連絡部21Bが当接する位置には、ガスケットが配設されていない。
一方、第2セパレータ(セパレータ3)と接する表面では、図3、図12に示すように、ガスケット7Dはマニホールド孔13と第1開口部600Aの周囲に配置されている。ガスケット7Eはマニホールド孔12の周囲に配置されている。すなわち、マニホールド孔13とMEA5とが一体的に包囲されるようにガスケット7Dが配設されている。また、セル10を組立てた状態において、溝31の連絡部31Bが当接する位置Pには、ガスケットが配設されていない。
燃料ガスはマニホールド孔22とMEA5との間を流通し、酸化剤ガスはマニホールド孔33とMEA5との間を流通する。ガスケット7A、7C、7D、7Eは、燃料ガスおよび酸化剤ガスの流通を阻害しないようにしながら、溝21及び溝31の外へ燃料ガス及び酸化剤ガスが漏出することを防止している。なお、図1は、ガスケット7の概略構成を示すとともに、セパレータ2、3の溝21、31の蛇行構造の概略構成を示している。
なお、本実施の形態によるPEFC100においては、各マニホールド孔がセパレータ2、3および枠体6に設けられた貫通孔により形成された場合について説明している。このような場合に代えて、いわゆる外部マニホールド、すなわち、セパレータ2、3の外側にマニホールドを形成してもよい。すなわち、各マニホールド孔は必須ではない。ただし、PEFC100のコンパクト化、及び外観状の構成の簡素さという観点からは、各マニホールド孔がセパレータ2、3および枠体6に設けられた貫通孔により形成されることが好ましい。
セパレータ2、3及び接合体1の周縁部(枠体6)にはそれぞれ、燃料ガスマニホールド孔12、22、32及び酸化剤ガスマニホールド孔13、23、33が設けられている。さらに、セパレータ2、3および枠体6には、冷却水が流通する二対のマニホールドを形成する水マニホールド孔14、24、34がそれぞれ設けられている。これによって、セル10が積層された状態では、これらのマニホールド孔はそれぞれ連通して二対の水マニホールドを形成する。図面ではそれぞれ4つの水マニホールド孔14、24、34が設けられているが、数はこれに限定されない。
セパレータ2と接する表面では、図2、図11に示すように、水マニホールド孔14の周囲にはガスケット7Bが配置されている。一方、セパレータ3と接する表面では、図3、図12に示すように、水マニホールド孔14の周囲にはガスケット7Fが配置されている。
セパレータ2、3は平板状である。セパレータ2、3における、接合体1と接触する面(内面)は、接合体1の形状に応じて形成されている。具体的には、枠体6の厚みとMEA5の厚みとの違いにより生じている段差に応じて、接合体1と接触する面の中央部が台形状に突出するように段差2a、3aが設けられている。すなわち、膜5A、触媒層5B、拡散層5Cの合計厚さよりも、枠体6の厚さが大きく、そのため段差が生じている。その段差の形に応じてセパレータ2、3は厚み方向に段差2a、3aを有している。しかしながら、セパレータ2、3と接合体1とは完全に勘合しているのではなく、図4、図5の左部分のように、隙間が残っている。その隙間にガスケット7がはさみ込まれている。
ここで、セパレータ2、3は、例えば、東海カーボン株式会社製グラッシーカーボン(厚さ3mm)で形成されている。セパレータ2、3では、マニホールド孔22、23、32、33、34、並びにボルト孔4がセパレータ2、3の厚み方向に貫通している。また、セパレータ2、3の内面には、それぞれ溝21、31が形成されている。セパレータ2、3の背面には、図示しない水流路溝が形成されている。マニホールド孔22、23、32、33、水マニホールド孔24、34、ボルト孔4、溝21、31などは、切削加工あるいは成形加工により形成される。
水流路溝は二対の水マニホールド孔24、34間を結ぶようにして形成されている。すなわち、水がそれぞれ一方の(供給側の)マニホールド孔から水流路溝に分岐して、それぞれ他方の(排水側の)マニホールド孔に流通するように構成されている。これによって、水の伝熱能力によりセル10を電気化学反応に適した所定の温度に保つことができる。なお、マニホールド孔12、22、32、マニホールド孔13、23、33と同様に、セパレータ2、3及び接合体1の周縁部に水マニホールド孔14、24、34を形成せずに、冷却する給排路を外部マニホールド構造にしてもよい。さらには、セパレータ2、3の背面に水流路溝を形成せずに、隣接するセルの間に、冷却水が循環する冷却ユニットを挿入してセル10を積層するように構成してもよい。
セパレータ2、3の背面には、各種マニホールド孔の周囲に、耐熱性の材料で形成されたスクイーズドパッキンなどの一般的なシール部材9が配設されている。これによって、隣接するセル10の間において、マニホールド孔22、23、32、33や水マニホールド孔24、34の連接部からの燃料ガス、酸化剤ガス及び水の流出が防止されている。
次に、接合体1について説明する。前述のように、接合体1は、MEA5と、枠体6とを有する。枠体6は第1枠体6A、第2枠体6B、第3枠体6Cで構成されている。
まず図4及び図5を参照しながらMEA5について簡単に説明する。MEA5は、水素イオンを選択的に輸送する膜5Aと、膜5Aの両面に形成された一対の電極層5D(アノードとカソードの電極層)とを有する。電極層5Dは、通常、白金触媒を担持したカーボン粉末を主成分として含んでいる。電極層5Dは、膜5Aの表面に形成された触媒層5Bと、触媒層5Bの外面に形成され、通気性及び導電性を併せ持つ拡散層5Cを有する。なお、触媒層5Bは、図示しない撥水カーボン層と白金カーボン層との2層構造になっていてもよい。
次に、枠体6およびガスケット7について説明する。図4及び図5に示すように、枠体6は、第1枠体6Aと第2枠体6Bと第3枠体6Cとで構成されている。第1枠体6A、第2枠体6B、第3枠体6Cはそれぞれ、図7、図8、図6に示す形状を有する。MEA5において、膜5Aは、その両面に形成された触媒層5Bや拡散層5Cよりも大きい。そのため、膜5Aの周縁部のみが外側へ飛びだし露出している。そして、第1枠体6Aと第2枠体6Bとの間に、膜5Aの飛び出し露出している周縁部が配置されて、第1枠体6A、第2枠体6Bにより挟み込まれている。この構成により、MEA5が枠体6により保持されている。
さらに、第1枠体6Aと、第2枠体6Bとを一体化するために、第3枠体6Cが用いられている。すなわち、第1枠体6Aと第2枠体6Bが勘合されて出来たつなぎ目をまたぐように第3枠体6Cが溶着部15において第1枠体6Aと、第2枠体6Bに溶着されている。これによって第1枠体6A、第2枠体6B及び第3枠体6Cが機械的に一体化され膜5Aが保持されている。
第1枠体6Aは、熱可塑性樹脂材料を射出成形することによりあらかじめ形成されている。ここで第1枠体6Aとガスケット7A、7B、7E、7Fとの関係を説明する。図11と図12は、第1枠体6Aと接触するガスケット7A、7B、7E、7Fを重ねた状態を示している。第1枠体6Aにおいて、これらのガスケットと接触する面は同一平面であり継ぎ目や段差がなく形成されている。第1枠体6Aの、アノード側(セパレータ2)からみた面には、図11から分かるように、第1ガスマニホールド孔12AやMEA5を囲む部分にはガスケットは配置されていない。他方、第1枠体6Aのカソード側(セパレータ3)からみた面には、図12から分かるように、マニホールド孔13やMEA5を囲む部分にもガスケット7Dが配置されている。
また、第2枠体6Bも、熱可塑性樹脂材料を射出成形することにより、あらかじめより形成されている。図13は、第2枠体6Bと接触するガスケット7Cとを重ねた状態を示している。第2枠体6Bにおいて、ガスケット7Cと接触する面は同一平面であり継ぎ目や段差がなく設計されている。第2枠体6Bを第1枠体6Aと組み合わせた際に、第3ガスマニホールド孔12Bは第1ガスマニホールド孔12Aと連通してマニホールド孔12を形成し、第2開口部600Bは第1開口部600Aと連通する。MEA5は第1開口部600Aと第2開口部600Bとが連通した部分に配設される。ガスケット7Cはマニホールド孔12やMEA5を囲むように配置されている。
なお、第3枠体6Cは、後述するように、第1枠体6Aや第2枠体6Bとは異なり、予めその形状を作っておかず、第1枠体6A、第2枠体6Bなどと金型とを組み合わせて、成形して形成される。
枠体6(第1枠体6A、第2枠体6B、第3枠体6C)は、熱可塑性樹脂により形成される。この熱可塑性樹脂は、PEFC100の運転温度以下において、化学的に清浄かつ安定であって、適度の弾性率と比較的高い加重たわみ温度を有する。例えば、セパレータ2、3の溝21、31の幅が1〜2mm程度、かつ枠体6の厚みがおよそ1mmもしくはそれ以下である場合、枠体6の圧縮弾性率は少なくとも2000MPa以上であることが好ましい。ここで、弾性率とは、JIS−K7181(国際規格ASTM695に準拠)に定める圧縮弾性率測定法によって計測された圧縮弾性率である。
また、PEFC100の運転温度は一般的には90℃以下であるので、枠体6のたわみ荷重温度は120℃以上であることが好ましい。また、枠体6は機械的強度が大きくかつ耐熱性の高い材料が好ましい。例えば、いわゆるスーパーエンジニアリングプラスチックグレードのものが好適であり、変性ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、結晶ポリマー(LCP)ポリエーテルニトリル(PEN)などが例示できる。これらは、数千から数万MPaの圧縮弾性率と、120℃以上のたわみ荷重温度を有しており好適な材料である。また、汎用されている樹脂材料であっても、例えば、ガラスフィラーが充填されたポリプロピレン(GFPP)などは、ガラスフィラーが膜5Aに突き刺さる可能性があり適さない。本実施の形態においては、熱可塑性樹脂の変性PPE(旭化成ケミカルズ株式会社 ザイロン500H)が用いられている。
図7、図4及び図5に示すように、第1枠体6Aにおいて、セパレータ2に面する表面の内縁部には、段部6Dが形成されている。また、図8、図4及び図5に示すように、第2枠体6Bにおいて、セパレータ3に面する表面は、段部6Dの形状に嵌め合うような形状に形成されている。MEA5の周縁部において露出された状態の膜5Aの周縁部が、第1枠体6Aの段部6D上に配置されている。さらに、膜5Aを挟み込むようにして、膜5Aの上に第2枠体6Bが嵌合されている。なお、図5に示すように、第1枠体6Aのセパレータ2に面する表面にはリブ8Aが形成されている。リブ8Aは、セパレータ2に面する表面の反対側で第1枠体6Aに接するガスケット7Eと同じ位置に形成されている。リブ8Aの高さは、ガスケット7Cを圧縮した際にセパレータ2の表面と接するように設定されている。
なおガスケット7は、第1枠体6A、第2枠体6Bに一体化されていてもされていなくてもよい。また、セパレータ2、3に対しても一体化されていてもされていなくてもよい。
ガスケット7は弾性体で構成され、一対のセパレータ2、3間に接合体1が配置されて押圧されることによって変形される。具体的には、ガスケット7は、弾性体としてフッ素ゴムやEPDM、AEMなどのゴムや、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーから構成される。ガスケット7は、PEFC100の運転条件下において化学的に安定で、特に加水分解をおこさないなど耐熱水性と高分子電解質膜由来の耐酸性を有する。例えば、ガスケット7の圧縮弾性率は200MPa以下であることが好ましい。PEFC100の締結荷重において良好なシール性を確保するために本実施の形態においては、フッ素ゴムを用いている。
上述のように、MEA5のカソード側の触媒層5Bの面には、酸化剤ガスを発電領域に供給するセパレータ3の溝31が配置されている。溝31は酸化剤ガスをMEA5の発電領域に供給する。MEA5の発電領域は第1開口部600Aに位置している。供給側のマニホールド孔13は溝31と相対するガス供給部を有する。排出側のマニホールド孔13は溝31と相対するガス排出部を有する。第1枠体6Aにおける、セパレータ3と対向する面において、ガスケット7Eはマニホールド孔12の外側を囲み、ガスケット7Fはマニホールド孔14の外側を囲んでいる。ガスケット7Dは発電領域である第1開口部600A、および2つのマニホールド孔13の外側で、かつ、ガスケット7E、7Fが接触する範囲と発電領域との間を分岐することなく囲んでいる。ガスケット7Dが接触する範囲は継ぎ目、段差の無い同一材料、同一平面で構成されている。
一方、MEA5のアノード側の触媒層5Bの面には、燃料ガスを発電領域に供給するセパレータ2の溝21が配置されている。溝21は燃料ガスをMEA5の発電領域に供給する。供給側のマニホールド孔12は溝21と相対するガス供給部を有する。排出側のマニホールド孔12は溝21と相対するガス排出部を有する。第2枠体6Bにおける、セパレータ2と対向する面において、ガスケット7Cは発電領域である第2開口部600B、および2つのマニホールド孔12の外側を分岐することなく囲んでいる。ガスケット7Cが接触する範囲は継ぎ目、段差の無い同一材料、同一平面で構成されている。第2枠体6BはMEA5の外形サイズよりも大きく、第1枠体6Aよりも小さい。第2枠体6Bには酸化ガスマニホールド孔や水マニホールド孔が設けられていない。
このように構成された第1枠体6Aと第2枠体6Bとを勘合し、第3枠体6Cがその勘合部の継ぎ目をふさぐように設置されている。この構成により、MEA5の周縁部が外部に開放されること無く、枠体6と一体化されている。第3枠体6Cは、射出成形で一体化されることが望ましい。詳しくは後述する。
なお、第1枠体6Aにおける、セパレータ3と対向する面において、ガスケット7E、7Fの接触する範囲が継ぎ目、段差の無い同一材料、同一平面で構成され、セパレータ2と対向する面において、ガスケット7A、7Bの接触する範囲も継ぎ目、段差の無い同一材料、同一平面で構成されていることがさらに好ましい。この構成により、燃料ガス、酸化剤ガス、および水がそれぞれのマニホールドから漏出する可能性が格段に低減される。
次に、図2、図5〜図9を参照しながらマニホールド孔12およびその付近を中心にさらに詳しく構造を説明する。
図2に示すように、第1枠体6Aと第2枠体6Bとは、MEA5の外縁を挟み込んでいる。この構造における一体化をさらに高めるため、図5に示すように、第3枠体6Cの枠部16Cと第2連結部16Bは、第1枠体6Aと、第2枠体6Bとの継ぎ目をふさいでいる。
また、リブ8A、8Bは、セパレータ3と接合体1との間に位置するガスケット7B、7E、7Fの反力をセパレータ2に対向する面で受けている。この構成により、リブ8A、8Bは、第1枠体6Aと第2枠体6Bの変形を防いでいる。その結果、MEA5の表面を伝ってカソード面側へ燃料ガスがリークすることを防止できる。なお、図2では、枠部16Cと第2連結部16Bとは別体のように見えるが、図6に示すように一体の部材である第3枠体6Cを構成している。
図9に示す8つの孔11Hは、図7に示す第1枠体6Aの4箇所の孔11Aと、図8に示す第2枠体6Bの8箇所の凹部11Bとを組み合わせてできている。枠部16Cは図9に示す孔11Hを通り、図3に示す第1連結部16Aを経て図5に示す第2連結部16Bにつながっている。第1連結部16A、第2連結部16Bは第1開口部600A、第2開口部600Bと燃料マニホールド孔12との間に位置している。第1連結部16Aは孔11A内に位置して第2枠体6BとMEA5との間を封止し、第2連結部16Bは第1枠体6Aと第2枠体6Bとの間を封止している。したがって、図6に示すように、第3枠体6Cはガスケット7Cのシールラインを避けた形状を有する。図14はこれらの部材の様子を示す。なお、孔11Hは、貫通孔の一例であって、その中に後述するように樹脂が流れ込むことによって第3枠体6Cが形成される。
次に、本実施の形態の接合体1の製造方法について、図4〜図6を参照しながら説明する。
まず、図4や図5に示すように、膜5Aの中央部の両面に触媒層5Bをそれぞれ形成する。この際、膜5Aの周縁部を触媒層5Bで覆わないようにして露出させる。
具体的には触媒層5Bは、例えば、以下のようにして形成する。ケッチェンブラックEC(KETJENBLACK INTERNATIONAL社製ファーネスブラック、比表面積800m/g、DPB給油量360ml/100g)に、白金を重量比1:1の割合で担持させる。次に、この触媒粉末10gに水35g及び水素イオン伝導性高分子電解質のアルコール分散液(旭硝子株式会社製、9%FSS)59gを混合し、超音波攪拌機を用いて分散させて、触媒層インクを作製する。
この触媒層インクを膜5Aの両面に、20μmの厚みにスプレー塗工し、その後、115℃において20分間熱処理する。このようにして、触媒層5Bを形成する。なお。スプレー塗工に際しては、膜5Aに120mm×120mmの開口部を持つマスクを被せる。ここで、膜5Aには、外径寸法が140mm角、厚さ30μmのパーフルオロカーボンスルホン酸膜(DUPONT Nafion117(登録商標))が用いられている。なお、図面では膜5Aを第1枠体6Aの段部6D上に精度よく置いたり、仮固定するための構造は省略している。
次に、このように形成された触媒層5Bの表面全体を覆うように拡散層5Cを形成する。このとき、拡散層5Cは、触媒層5Bの周縁を含む全表面を覆うように、触媒層5Bの周縁よりも僅かの外側に突出するように形成される。
拡散層5Cは、微細な孔部を多数有する多孔質体によって構成されている。燃料ガスあるいは酸化剤ガスがこれらの孔部に侵入することによって、ガスが拡散して、触媒層5Bに到達しやすくなる。本実施の形態においては、例えば123mm角の炭素繊維布(日本ゴア社製Carbel CL400、厚み400μm)を触媒層5Bが付されている膜5Aの両面に被せる。そして、この炭素繊維布を圧力0.5MPa、135℃、5分間の条件でホットプレスすることによって、膜5Aの両面の触媒層5Bの上に、拡散層5Cが形成される。
前述のように、第1枠体6Aは、熱可塑性樹脂材料を射出成形することによりあらかじめ形成されている。図6に示すように、第1枠体6Aには第1開口部600Aが設けられている。第1開口部600Aは、MEA5の触媒層5Bが設けられた部分である発電部に対応している。また、第2枠体6Bも、射出成形することによりあらかじめ形成されている。図6に示すように、第2枠体6Bには第2開口部600Bが設けられている。第2開口部600Bも、MEA5の発電部に対応している。
このように予め、MEA5、第1枠体6A、第2枠体6Bを準備する。その後、第1枠体6Aの段部6D上に、MEA5の周縁部を配置する。その際、MEA5の最外端縁が、ガスケットラインとリブ8Bよりも外側に配置される。また、この状態で第1枠体6AとMEA5とを仮固定してもよい。
次にMEA5を配置した第1枠体6Aに、第2枠体6Bを嵌合させる。第1枠体6A、第2枠体6BはMEA5の周縁部を挟んで保持し、図9に示すようにMEA5は動かない状態となる。なお、その場合、組み立てるだけに止めても、一体化してしまってもかまわない。
その後、図9に示す中間体を、第3枠体6Cを形成するための金型に入れて、第3枠体6Cの形状を射出成形により成形する。このようにして、最終的に接合体1が作られる。その金型は、図9の形状と合わさって、第3枠体6Cの形状が出来るような内側形状を有する。ガスケット7を介して接合体1をセパレータ2、3に挟み込むことで、セル10が完成する。
(実施の形態2)
図15、図16はそれぞれ、アノードセパレータ(以下、セパレータ)2、カソードセパレータ(以下、セパレータ)3から見た接合体1の模式正面図である。図15、図16はそれぞれ実施の形態1における図2、図3に対応する。同様に、図17〜図27は、それぞれ、図4〜図14に対応する。すなわち、図17は図15における矢視C−C断面図であり、図18は図15における矢視D−D断面図である。図19は接合体1の、ガスケットを除く分解斜視図である。
図19に示すように、本実施の形態における接合体1は、実施の形態1における枠体6に代えて枠体46を有する。これ以外の構成は実施の形態1と同様である。以下、実施の形態1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する場合がある。
図17、図18及び図19に示すように、枠体46は第1枠体46A、第2枠体46B、第3枠体46Cで構成されている。
具体的には、MEA5の周縁部において露出されるように配置されている膜5Aの周縁部が第1枠体46Aと第2枠体46Bとの間に配置されている。そしてこの部分を第1枠体46Aと第2枠体46Bが挟むことにより、MEA5が枠体6により保持されている。この構成は実施の形態1と同様である。
さらに、第1枠体46Aと、第2枠体46Bを一体化するために第3枠体46Cが形成されている。図17、図18に示すように、第3枠体46Cは、第1枠体46Aと第2枠体46Bが勘合されてできたつなぎ目をまたぐように、溶着部15において溶着されている。第1枠体46A、第2枠体46B、第3枠体46Cが機械的に一体化されることで膜5Aは保持されている。この構成も基本的に実施の形態1と同様である。
以下に、本実施の形態における枠体46が実施の形態1の枠体6と異なる点について、燃料ガスマニホールド孔(以下、マニホールド孔)12およびその付近を中心に説明する。
図18に示すように、第2枠体46Bには、セパレータ3と接合体1との間に配置されたガスケット7D、7E、7Fの反力をセパレータ2に対向する面で受ける2つのリブ8Cが設けられている。リブ8Cは、第1枠体46Aと第2枠体46Bの変形を防いでいる。その結果、MEA5の表面を伝ってカソード面側へ燃料ガスがリークすることを防止できる。
図18、図19に示すように、第3枠体46Cは最外周である枠部56Cと連結部56Aとを有する。また図20に示すように、第1枠体46Aには2つの孔11Cが設けられている。そして図21に示すように第2枠体46Bには4つの凹部11Bが設けられている。凹部11Bと孔11Cとが組み合わされて、図22に示すように、4つの孔11Kが形成される。連結部56Aは第1開口部600A、第2開口部600Bと燃料マニホールド孔12との間に位置し、この4つの孔を通って、枠部56Cの2箇所を繋いでいる。連結部56Aは孔11C内に位置して第2枠体46BとMEA5との間を封止している。したがって、図19に示すように、第3枠体46Cはガスケット7Cのシールラインを避けた形状を有する。図27はこれらの部材の様子を示す。なお、孔11Cは、本発明の貫通孔の一例である。
上述のように、実施の形態1及び実施の形態2にかかる接合体1の製造方法では、第1枠体6A、46A及び第2枠体6B、46Bを、MEA5とは関係なく金型成形することができる。また、第3枠体6C、46CとMEA5とは、第3枠体6C、46Cを射出成形する際にも接触しない。そのためMEA5が熱的に損傷することを防止することができる。
さらに、第1枠体6A、46A及び第2枠体6B、46Bを成形する際に成形不良が生じても、MEA5が無駄にならない。また、接合体1において、枠体6、46に不良が発見されても、枠体6、46を分解することでMEA5を取り外すことができる。そのため、MEA5が無駄にならない。したがって、確実なシール性やマニホールドの形成などの利点を有する接合体1を、高い歩留まりにて製造することが可能となる。
なお、実施の形態1、2において、アノード触媒とカソード触媒を入れ替え、セパレータ2とセパレータ3を入れ替え、マニホールド孔12に酸化剤ガスを通し、マニホールド孔13に燃料ガスを通してもよい。すなわち、セパレータ2、3は接合体1を挟む第1、第2セパレータである。第1枠体6A、46Aに設けられ、マニホールド孔12を構成する第1ガスマニホールド孔12Aは酸化剤ガスと燃料ガスのいずれか一方を供給排出する第1ガスマニホールド孔である。他方、マニホールド孔13は酸化剤ガスと燃料ガスのうち第1ガスマニホールド孔が供給排出するのとは異なる方を供給排出する第2ガスマニホールド孔である。そして第3ガスマニホールド孔12Bは、第2枠体6B、46Bに設けられ、第1ガスマニホールドと連通する第3ガスマニホールド孔である。
以上のように、実施の形態1、2によるPEFC100は、単電池モジュールであるセル10を含み、セル10は接合体1と、第1、第2セパレータであるセパレータ2、3と、ガスケット7C、7Dとを有する。接合体1は膜5Aと、電極層5Dと、枠体6または枠体46とを有する。膜5Aは第1面とこの第1面の反対の第2面とを有する。電極層5Dは、膜5Aの第1面に接合されたアノード電極と、第2面に接合されたカソード電極とを含む電極部である。枠体6、46は膜5Aの周縁部に配置されて電極層5Dを保持する。枠体6は第1枠体6A、第2枠体6B、第3枠体6Cで構成され、枠体46は第1枠体46A、第2枠体46B、第3枠体46Cで構成されている。第1枠体6A、46Aは膜5Aの周縁部に配設され、電極層5Dを露出する第1開口部600Aが設けられている。第2枠体6B、46Bは第1枠体6A、46Bが接する膜5Aの表面とは反対の面に設けられている。第2枠体6B、46Bには、第1開口部600Aと連通し、電極層5Dを露出する第2開口部600Bが設けられ、第1枠体6A、46Aとともに膜5Aを挟み込んでいる。第3枠体6C、46Cはそれぞれ、第1枠体6Aと第2枠体6Bとの境界面、第1枠体46Aと第2枠体46Bとの境界面を封止するように設けられている。ガスケット7Dは第1枠体6A、46Aの、セパレータ3と面する表面に配置され、第1開口部600Aを囲むように設けられている。ガスケット7Cは第2枠体6B、46Bの、セパレータ2と面する表面に配置され、第3枠体6C、46Cの最外周部分である枠部16C、56Cと第2枠体6B、46Bの第2開口部600Bとの間の位置に設けられている。そして、第1枠体6A、46Aの、ガスケット7Dと接触する部分、および、第2枠体6B、46Bの、ガスケット7Cと接触する部分は、継ぎ目及び段差がなく平面に構成されている。
すなわち、上記構成では、シールライン上に継ぎ目や段差が無いあらかじめ製作しておいた第1枠体6A、46Aと第2枠体6B、46Bとの間に膜5Aを挟み込んでいる。そして、弾性体であるガスケット7C、7Dを枠体6、46と膜5Aとの間に配置していない。また、膜5Aに対し直接に射出成形することなく、膜5Aの外側に第3枠体6C、46Cが溶着されている。そのため、接合体1はシール性に優れている。
また、第1枠体6A、46Aには、マニホールド孔13、12A、と水マニホールド孔14とが設けられ、第2枠体6B、46Bには第3ガスマニホールド孔12Bが設けられていることが好ましい。マニホールド孔13はガスケット7Dの外側に設けられ、酸化剤ガスと燃料ガスのいずれか一方を供給排出する。第1ガスマニホールド孔12Aはガスケット7Dの内側に設けられ、マニホールド孔13が供給排出するのとは異なる方を供給排出する。水マニホールド孔14もガスケット7Dの外側に設けられている。第3ガスマニホールド孔12Bは、ガスケット7Cの内側に、第1ガスマニホールド孔12Aと連通している。この場合、セル10は、ガスケット7A、7B、7E、7Fをさらに有する。第1枠体6A、46Aの、セパレータ2と面する表面において、ガスケット7Aはマニホールド孔13の周囲に配置され、ガスケット7Bは水マニホールド孔14の周囲に配置されている。第1枠体6A、46Bの、セパレータ3と面する表面において、ガスケット7Eは第1ガスマニホールド孔12Aの周囲に配置され、ガスケット7Fは水マニホールド孔14の周囲に配置されている。そして、第1枠体6A、46Aの、ガスケット7A、7B、7E、7Fと接触する部分は、継ぎ目及び段差がなく平面に構成されている。この構成により、燃料ガス、酸化剤ガス、および水がそれぞれのマニホールドから漏出する可能性が格段に低減される。
また第1枠体6Aの、第1ガスマニホールド孔12Aと第1開口部600Aとの間に、第1貫通孔である孔11Aが配置されている。一方、第2枠体6Bの、孔11Aと連通する部分に凹部11Bが配置されている。そして孔11Aと凹部11Bとを重ね合わせ、第3枠体6Cの一部である第1連結部16A、第2連結部16Bが孔11Aと凹部11Bとに挿入されていることが好ましい。
あるいは、第1枠体46Aの、第1ガスマニホールド孔12Aと第1開口部600Aとの間に、第1貫通孔である孔11Cが配置されている。一方、第2枠体46Bの、孔11Cと連通する部分に凹部11Bが配置されている。そして孔11Cと凹部11Bを重ね合わせ、第3枠体46Cの一部である連結部56Aが孔11Cと凹部11Bに挿入されていることが好ましい。
このような構成により、膜5Aの外側にシールラインを避けて第3枠体6C、46Cが溶着される。そのため、接合体1のシール性はさらに優れている。
また第1枠体6A、46Aは樹脂製であることが好ましい。これにより絶縁性を確保することができる。
なお上述のように、第1枠体6A、46Aと第2枠体6B、46Bとは、膜5Aの外側で、かつ、ガスケット7Dと接触する範囲とガスケット7Cと接触する範囲とを避けて、第3枠体6C、46Cが膜5Aとは接触することなく、第3枠体6C、46Cの溶着により接合されている。なお、第3枠体6C、46Cは溶融した樹脂を流し込んで形成する以外に、エポキシ樹脂などの未硬化樹脂を流し込んで硬化させて形成してもよい。
なお、実施の形態1、2のうちの任意の具体的な構造や製造方法を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解される。
本発明は、固体高分子電解質型燃料電池の組立状態において、MEA周縁における燃料ガス及び酸化剤ガスの流れを遮断することができ、さらに燃料ガス及び酸化剤ガスの利用効率を高めることができる。また、製造における歩留まりを高めることができる。そのため、コージェネレーションシステムや電気自動車などに用いられる燃料電池として有用である。
1 電極−膜−枠接合体(接合体)
2 アノードセパレータ(セパレータ)
3 カソードセパレータ(セパレータ)
4 ボルト孔
5 MEA(膜電極接合体)
5A 高分子電解質膜
5B 触媒層
5C 拡散層
5D 電極層
6,46 枠体
6A,46A 第1枠体
6B,46B 第2枠体
6C,46C 第3枠体
7 ガスケット
7A 第1ガスケット(ガスケット)
7B 第2ガスケット(ガスケット)
7C 第2開口部ガスケット(ガスケット)
7D 第1開口部ガスケット(ガスケット)
7E 第3ガスケット(ガスケット)
7F 第4ガスケット(ガスケット)
8A,8B,8C リブ
9 シール部材
10 セル
11A,11C,11H,11K 孔
11B 凹部
12,22,32 燃料ガスマニホールド孔(マニホールド孔)
12A 第1ガスマニホールド孔
12B 第3ガスマニホールド孔
13 酸化剤ガスマニホールド孔(第2ガスマニホールド孔、マニホールド孔)
14,24,34 水マニホールド孔
15 溶着部
16A 第1連結部
16B 第2連結部
16C,56C 枠部
21 燃料ガス流路溝(溝)
21A,31A 拡散層当接部
23,33 酸化剤ガスマニホールド孔(マニホールド孔)
31 酸化剤ガス流路溝(溝)
56A 連結部
100 固体高分子電解質型燃料電池(PEFC)
600A 第1開口部
600B 第2開口部

Claims (5)

  1. 第1面と前記第1面の反対の第2面とを有する高分子電解質膜と、
    前記第1面に接合されたアノード電極と、前記第2面に接合されたカソード電極とを含む電極部と、
    前記高分子電解質膜の周縁部に配設され、前記電極部を露出する第1開口部が設けられた第1枠体と、
    前記第1枠体が接する前記高分子電解質膜の表面とは反対の面に設けられ、前記第1開口部と連通し、前記電極部を露出する第2開口部が設けられ、前記第1枠体とともに前記高分子電解質膜を挟み込んでいる第2枠体と、
    前記高分子電解質膜とは接触せず配置され、かつ、前記高分子電解質膜の外側において前記第1枠体と前記第2枠体との境界面を封止するように設けられた第3枠体と、で構成され、前記高分子電解質膜の周縁部に配置されて前記電極部を保持する枠体と、
    を有する電極−膜−枠接合体と、
    前記電極−膜−枠接合体を挟む第1、第2セパレータと、
    前記第1枠体の、前記第2セパレータと面する表面に配置され、前記第1開口部を囲むように設けられた第1開口部ガスケットと、
    前記第2枠体の、前記第1セパレータと面する表面に配置され、前記第3枠体の最外周部分と前記第2枠体の前記第2開口部との間の位置に設けられた第2開口部ガスケットと、を備えた単電池モジュールを含み、
    前記第1枠体の、前記第1開口部ガスケットと接触する部分、および、前記第2枠体の、前記第2開口部ガスケットと接触する部分は、継ぎ目及び段差がなく平面に構成されている、
    固体高分子電解質型燃料電池。
  2. 前記第1枠体には、前記第1開口部ガスケットの外側に、酸化剤ガスと燃料ガスのいずれか一方を供給排出する第1ガスマニホールド孔と、水を供給排出する水マニホールド孔と、が設けられ、前記第1開口部ガスケットの内側に、前記酸化剤ガスと燃料ガスのうち前記第1ガスマニホールド孔が供給排出するのとは異なるガスを供給排出する第2ガスマニホールド孔が設けられ、
    前記第2枠体には、前記第2開口部ガスケットの内側に、前記第1ガスマニホールド孔と連通する第3ガスマニホールド孔が設けられ、
    前記単電池モジュールは、
    前記第1枠体の、前記第1セパレータと面する表面において、前記第2ガスマニホールド孔の周囲に配置された第1ガスケットと、前記水マニホールド孔の周囲に配置された第2ガスケットと、
    前記第1枠体の、前記第2セパレータと面する表面において、前記第1ガスマニホールド孔の周囲に配置された第3ガスケットと、前記水マニホールド孔の周囲に配置された第4ガスケットと、をさらに備え、
    前記第1枠体の、前記第1ガスケットと接触する部分、前記第2ガスケットと接触する部分、前記第3ガスケットと接触する部分、および、前記第4ガスケットと接触する部分は、継ぎ目及び段差がなく平面に構成されている、
    請求項1記載の固体高分子電解質型燃料電池。
  3. 前記第1枠体の、前記第1ガスマニホールド孔と前記第1開口部との間に第1貫通孔が配置され、前記第2枠体の、前記第1貫通孔と連通する部分に凹部が設けられており、前記第3枠体の一部は前記第1貫通孔と前記凹部に挿入されている、
    請求項2に記載の固体高分子電解質型燃料電池。
  4. 前記第1枠体は樹脂製である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の固体高分子電解質型燃料電池。
  5. 前記第1枠体と前記第2枠体とは、前記高分子電解質膜の外側で、かつ、前記第1開口部ガスケットと接触する範囲と前記第2開口部ガスケットと接触する範囲とを避けて、前記第3枠体が前記高分子電解質膜とは接触することなく、前記第3枠体により接合されている、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の固体高分子電解質型燃料電池。
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