JP3897808B2 - Mea、meaの製造方法及び高分子電解質形燃料電池 - Google Patents

Mea、meaの製造方法及び高分子電解質形燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、MEA(Membrane-Electrode-Assembly,膜電極接合体)、MEAの製造方法及び高分子電解質形燃料電池に関する。特に、本発明は、MEA本体部の周縁部にガスケットが接合されてなるMEA、そのMEAの製造方法及びそのMEAを用いた高分子電解質形燃料電池に関する。
高分子電解質形燃料電池(以下、PEFCという)は、水素を含有する燃料ガスと空気など酸素を含有する酸化剤ガスとをMEA本体部において電気化学的に反応させることにより、電力と熱とを同時に発生させる。
PEFCは、一般的にはセルを積層させて構成されている。セルは、MEAの両面周縁部のガスケットを一対の導電性のセパレータ板、具体的にはアノードセパレータ板及びカソードセパレータ板で挟んで構成されている。MEAは、MEA本体部と、MEA本体部の周縁部に延在する高分子電解質膜に接合してMEA本体部を包囲して配設されたガスカット、あるいは枠体及びガスケットを有して構成されている。MEA本体部は高分子電解質膜とその両面に形成された一対の電極層とによって構成されている。そして、電極層の両面がそれぞれ、燃料ガスと酸化剤ガスとに曝露されて、電気化学反応が発生するとともに、燃料ガス及び酸化剤ガスの外部への漏出がガスケット、あるいは枠体及びガスケットによって遮断あるいは抑制されている。
ここで、PEFCにおける重要な問題の1つに燃料ガス及び酸化剤ガスの利用効率の低下の問題がある。具体的には、MEAは、加工工程上の制約等の理由から、ガスケットの内縁と電極層の外縁とを完全に密着させて製作することが困難である。つまり、ガスケットの内縁と電極層の外縁との間には間隙(以下、MEA本体部周縁間隙という。)が生じる。そして、PEFC運転時にはMEA本体部周縁間隙に燃料ガス及び酸化剤ガスが漏出し、さらに、漏出した燃料ガス及び酸化剤ガスがMEA本体部にほとんど曝露されないまま外部へ排出されることによって、燃料ガス及び酸化剤ガスの利用効率の低下、高分子電解質形燃料電池の効率の低下を招来している。例えば、特許文献1においては、電極層の外縁を覆ってシールをする所定のゴム材からなり、高分子電解質膜に一体化されて構成されるガスケットが提案されている。
特開2001−155745号公報
しかしながら、特許文献1のガスケットでは、電極層の周縁部に過不足なく均一に密着するシール材の配設に手間を要し、少なくとも大量生産には適さない。また、出願人は、先の出願(特願2003−298628及び特願2004−296702。共に未公開)において、MEA本体部周縁間隙の一部が閉塞、あるいは部分的に閉鎖されるMEAを提案した。これらの提案のうち、電極層周囲に複数のガスケットを配設する提案(特願2003−298628及び特願2004−296702)では、MEAの製造工程を増やす必要があった。また、電極層周縁部の形状を複雑な形状にする提案(特願2003−298628)では、MEAの製造工程に高い精度を要した。さらには、高分子電解質膜の周縁部にガスケットを配設した後に電極層を製作する提案(特願2003−298628)では、広い高分子電解質膜に複数の電極層を形成することができず、高分子電解質膜を所要の大きさに裁断して枠体及びガスケットを配設した後に、逐一高分子電解質膜に電極層を形成せざるを得なかった。すなわち、これらのMEAの製造方法には、改善の余地があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、高分子電解質形燃料電池組立状態においてMEA本体部周縁間隙における燃料ガス及び酸化剤ガスの流れを遮断あるいは抑制することができ、かつ構造及びその製造方法が簡素であって大量生産に適している、MEA、そのMEAの製造方法及びそのMEAを用いた高分子電解質形燃料電池を提供することを目的とする。
本件発明者らは、MEA本体部周縁間隙の一部が閉塞あるいは狭隘化するMEAの大量生産に適する構造及びその製造方法を鋭意研究した。まず、MEAの製造手順について検討したところ、高分子電解質膜にガスケット、あるいは枠体及びガスケットを配設した後に高分子電解質膜に電極層を形成する工程では、各MEAごとに電極層を形成する工程が必要となってくる。これに対し、電極層を形成した高分子電解質膜に枠体を配設する工程とすると、高分子電解質膜に複数の電極層を形成した後に高分子電解質膜を切り分けることによって、MEA本体部を大量生産できる。つまり、電極層が形成された高分子電解質膜、つまりMEA本体部に枠体を配設する製造手順が好ましいことを見出した。
次に、MEA本体部の周縁部にガスケット、あるいは枠体及びガスケットを配設する構造について検討した。構造を簡素化するには、枠体を省略してガスケットのみを配設する構造の方が好ましい。しかし、出願人が既に検討したように(特願2004−296702参照)、ガスケットのみを配設する構造ではガスケットが弾性体であるために、燃料ガス及び酸化剤ガスのクロスリークのおそれがある。そこで、枠体及びガスケットの配設構造及び製造方法について方策を検討したところ、枠体を熱可塑性樹脂で構成し、ガスケットを熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種からなる素材で構成することによって、成形機において連続的に成型することができることを見出した。加えて、ガスケットの配設構造を工夫することによって、MEA本体部周縁間隙の一部を閉塞あるいは狭隘化することが可能であることも見出し、これらの検討結果によって、本件発明に想到した。
すなわち、第1の本発明のMEAは、 電極層に当接する表面に形成されている流路溝が前記電極層の縁部において複数の屈曲部を有して形成されているセパレータ板を有する、高分子電解質形燃料電池に用いられるMEAであって、高分子電解質膜及び該高分子電解質膜の周縁部より内側の部分の両面に形成された一対の前記電極層を有するMEA本体部と、前記高分子電解質膜の周縁部を前記一対の電極層に対し間隔を有して挟み、かつ該高分子電解質膜の外縁を囲むように形成された、板状の熱可塑性樹脂からなる枠体と、前記枠体の両面上に該枠体を挟むようにして形成されており、熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種からなる一対のガスケットと、を備えており、前記ガスケットは、前記枠体の内縁に沿って環状に形成された環状部と、隣接する前記屈曲部同士の間部が当接する位置の近傍の前記環状部から延びて前記枠体の内縁部及び前記高分子電解質膜の前記周縁部の上を通って前記電極層の側面に接するように形成された延伸部とを有している。このように構成すると、MEAは、屈曲部からMEA本体部周縁間隙に漏出した燃料ガス及び酸化剤ガスのMEA本体部周縁間隙での流通を遮断あるいは抑制することができるので、高分子電解質形燃料電池組立状態においてMEA本体部周縁間隙における燃料ガス及び酸化剤ガスの流れを遮断あるいは抑制することができる。ひいては燃料ガス及び酸化剤ガスの利用効率を高めることができ、かつ構造が簡素であって大量生産に適している。ここで、本発明において「枠体の内縁に沿って環状に形成された環状部」とは、平面視において、枠体の内縁(開口)に沿って環状に形成された環状部をいう。ただし、MEAに供給される流体が流通する流路が構成される部分において、枠体の内縁(開口)に沿っていなくともよい(例えば、後述する図3を参照)。平面視とは、板状の枠体の厚さ方向から見た場合を言う。
また、本発明において、「MEA本体部」とは、アノード(ガス拡散電極)と、カソード(ガス拡散電極)と、前記アノード(ガス拡散電極)と前記カソード(ガス拡散電極)との間に配置される高分子電解質膜と、を少なくとも備える構成を有する積層体をいう。
また、第11の本発明のMEAの製造方法は、第1金型と第2金型との間隙に熱可塑性樹脂を流し込んで、枠内縁にMEA本体部の周縁部が配置される平坦部が形成されている枠状の第1成形部材を成形する工程と、前記第1金型に嵌合している前記成形部材の枠内に予め製作されたMEA本体部を平面状に配置し、かつ前記平坦部に該MEA本体部の周縁部を配置する工程と、前記MEA本体部が配置された成形部材が嵌合している第1金型に第3金型を接合して、第1金型と第3金型との間隙に前記熱可塑性樹脂を流し込んで、MEA本体部が接合された状態の枠体を成形する工程と、前記MEA本体部が接合された枠体を間に挟みながら第4金型及び第5金型を接合して、第4金型と第5金型との間隙に熱可塑性樹脂あるいは熱可塑性エラストマーを流し込んで、枠体表面にガスケットを成形する工程と、を有し、前記ガスケットは、前記枠体の内縁に沿って環状に形成された環状部と、隣接する屈曲部同士の間部が当接する位置の近傍の前記環状部から延びて前記枠体の内縁部及び高分子電解質膜の周縁部の上を通って電極層の側面に接するように形成された延伸部とを有している。このように構成すると、MEAの製造方法が簡素であって大量生産に適している。また、製造されたMEAは、高分子電解質形燃料電池組立状態においてMEA本体部周縁間隙における燃料ガス及び酸化剤ガスの流れを遮断あるいは抑制することができ、ひいては燃料ガス及び酸化剤ガスの利用効率を高めることができる。
さらに、第12の本発明の高分子電解質形燃料電池は、請求項1に記載のMEAと該MEAを挟むように配設されたアノードセパレータ及びカソードセパレータとを有するセルが1以上積層されてなる。このように構成すると、高分子電解質形燃料電池は、MEA本体部周縁間隙における燃料ガス及び酸化剤ガスの流れを遮断あるいは抑制することができ、ひいては燃料ガス及び酸化剤ガスの利用効率を高めることができる。
第2の発明のMEAは、前記電極層に当接する表面と前記電極層の周囲に対向する表面との間にかけて連絡用流路溝が形成されているセパレータ板を有する、高分子電解質形燃料電池に用いられ、前記連絡用流路溝が当接する位置の両脇に前記延伸部が形成されているとよい。このように構成すると、連絡用流路溝からMEA本体部周縁間隙への燃料ガスの漏出を遮断あるいは抑制することができるので、上記発明の効果をより確実に得ることができる。
第3の発明のMEAは、前記屈曲部が複数形成されているセパレータ板を有する高分子電解質形燃料電池に用いられ、前記屈曲部の間に相当する位置が当接する位置の一部にのみ前記延伸部が形成されているとよい。このように構成すると、MEAの構造をさらに簡素化することができる。
第4の発明のMEAは、前記枠体の組成と前記ガスケットの組成とには、共通の可塑成分が含まれているとよい。このよう構成すると、枠体とガスケットとが熱溶着されて、強固な接合を得ることができる。
第5の発明のMEAは、前記ガスケットの前記延伸部の先端部が、前記電極層の側面の略全域を覆うように形成されているとよい。このように構成すると、電極層の側面からのガスの流出が延伸部によってほぼ全て妨げられるので、高分子電解質形燃料電池組立状態におけるMEA本体部周縁間隙における燃料ガス及び酸化剤ガスの流れを、より確実に遮断あるいは抑制することができる。
第6の発明のMEAは、前記高分子電解質膜の2つの主面のうちの少なくとも一方の主面の前記周縁部上には、当該周縁部を保護する額縁状の保護膜が更に配置されており、
前記電極層は、ガス拡散層と、当該ガス拡散層と前記高分子電解質膜との間に配置される触媒層とを有する積層構造を有しており、
前記保護膜の内縁部が前記触媒層と前記ガス拡散層との間に填り込んでいるとよい。このように構成すると、MEA製造時における高分子電解質膜の周縁部の損傷を防止することができる。
第7の発明のMEAは、前記高分子電解質膜の2つの主面のうちの少なくとも一方の主面の前記周縁部上には、当該周縁部を保護する額縁状の保護膜が更に配置されており、
前記保護膜と前記電極層とが互いに重なり合わないように前記高分子電解質膜の前記主面上に並置されているとよい。このように構成すると、MEA製造時における高分子電解質膜の周縁部の損傷を防止することができる。
第8の発明のMEAは、前記高分子電解質膜の2つの主面のうちの少なくとも一方の主面の前記周縁部上には、当該周縁部を保護する額縁状の保護膜が更に配置されており、
前記電極層は、ガス拡散層と、当該ガス拡散層及び前記高分子電解質膜の間に配置される触媒層とを有する積層構造を有しており、
前記保護膜の内縁部が前記高分子電解質膜と前記触媒層との間に填り込んでいるとよい。このように構成すると、MEA製造時における高分子電解質膜の周縁部の損傷を防止することができる。
第9の発明のMEAは、前記ガスケットの環状部の頂面にはその延在方向に沿って延びるようにリブが形成されており、該リブの少なくとも一部は、前記高分子電解質膜の周縁部よりも内周側に形成されているとよい。このように構成すると、高分子電解質形燃料電池組立状態において、MEAの環状部の表裏面のリブの押圧力によって、高分子電解質膜の周縁部と枠体との密着性及び接合力を強化することができる。
第10の発明のMEAは、前記ガスケットの延伸部の先端が前記電極層の面上にまで薄く延伸しているとよい。このように構成すると、延伸部と電極層の側面との密着性をより向上させることができるので、高分子電解質形燃料電池組立状態におけるMEA本体部周縁間隙における燃料ガス及び酸化剤ガスの流れを、より確実に遮断あるいは抑制することができる。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
以上のように、本発明のMEA、そのMEAの製造方法及びそのMEAを用いた高分子電解質形燃料電池は、高分子電解質形燃料電池組立状態においてMEA本体部周縁間隙における燃料ガス及び酸化剤ガスの流れを遮断あるいは抑制することができ、ひいては燃料ガス及び酸化剤ガスの利用効率を高めることができ、かつ構造及びその製造方法が簡素であって大量生産に適している、という効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の好適な一実施形態の高分子電解質形燃料電池の構造を、一部を分解して模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、PEFC100は、セル10を積層させて構成されている。なお、図示しないが、セル10の両端の最外層には集電板、絶縁板、エンドプレートが取り付けられ、セル10は両端から、ボルト孔4を挿通される締結ボルトとナットとで締結されて構成されている。本実施形態では、セル10は60個積層されて、ボルト孔4に挿通されるボルトとナットとが締結力10kNで締結されている。
セル10は、MEA1の両面周縁部の枠体6、より正確にはガスケット7を一対の導電性のセパレータ板、具体的にはアノードセパレータ板2及びカソードセパレータ板3で挟んで構成されている。これによって、MEA本体部5の電極層のうちの最も外側に配置されているガス拡散層5Cがセパレータ板2,3と当接し、アノードセパレータ板2の燃料ガス流路溝21のガス拡散層当接部21A及びカソードセパレータ板3の酸化剤ガス流路31のガス拡散層当接部31Aが、ガス拡散層5Cによって覆われる。つまり、ガス拡散層当接部21Aを流通する燃料ガスにアノードでパレータ板2側のガス拡散層5Cが曝露され、ガス拡散層当接部31Aを流通する酸化剤ガスにカソードセパレータ板3側のガス拡散層5Cが曝露され、PEFC100の電気化学反応を生じさせることができる。また、積層されたセル10においては、隣接したMEA本体部5が互いに電気的に直列に、場合によっては並列に、接続される。
セパレータ板2,3及びMEA1の周縁部、つまり枠体6に、燃料ガス及び酸化剤ガスが流通するそれぞれ一対の貫通孔、すなわち、燃料ガスマニフォルド孔12、22、32、及び酸化剤ガスマニフォルド孔13、23、33が穿たれている。セル10が積層された状態では、これら貫通孔が積層されて結合し、燃料ガスマニフォルド及び酸化剤ガスマニフォルドを形成する。そして、アノードセパレータ板2の内側の主面には、一対の燃料ガスマニフォルド孔22、22間を結ぶようにして燃料ガス流路溝21が形成されている。カソードセパレータ板3の内側の主面には、一対の酸化剤ガスマニフォルド孔33、33間を結ぶようにして酸化剤ガス流路溝31が形成されている。つまり、酸化剤ガス及び燃料ガスが、それぞれ一方のマニフォルド、すなわち供給側のマニフォルドから、流路溝21、31に分岐して、それぞれの他方のマニフォルド、すなわち排出側のマニフォルドに流通するように構成される。
そして、燃料ガス流路溝21は、セル10組立状態においてガス拡散層5Cと当接する表面に形成されているガス拡散層当接部21A及びガス拡散層5Cに当接する表面とガス拡散層5Cの周囲に対向する表面との間にかけて形成されている一対の連絡部(連絡用流路溝)21Bを有して構成される。同様にして、流路溝31は、セル10組立状態においてガス拡散層5Cと当接する表面に形成されているガス拡散層当接部31A、及びガス拡散層5Cに当接する表面とガス拡散層5Cの周囲に対向する表面との間にかけて形成されている一対の連絡部(連絡用流路溝)31Bを有して構成される。ここでは、連絡部21B,31Bは、一対のマニフォルド孔22,33とガス拡散層当接部21A,31Aとを結ぶように形成されている。これによって、酸化剤ガスと燃料ガスとは、それぞれ供給側の燃料ガスマニフォルド孔22及び酸化剤ガスマニフォルド孔33から連絡部21B、31Bに分岐して流入し、それぞれガス拡散層当接部21A、31Aにおいてガス拡散層5Cが燃料ガス及び酸化剤ガスに曝露され、電気化学反応を起こす。そして、それらの余剰のガスや反応生成成分は、排出側の燃料ガスマニフォルド孔22及び酸化剤ガスマニフォルド孔33に接続されている連絡部21B、31Bを経由して排出側の燃料ガスマニフォルド孔22及び酸化剤ガスマニフォルド孔33に排出される。
そして、MEA1の枠体6の両面上に該枠体6を挟むようにしてガスケット7が配設されている。ガスケット7は、酸化剤ガスと燃料ガスとが、所定の流路溝21,31から漏出しないように配設されている。すなわち、ガスケット7は、マニフォルド孔12,13,14の周囲及び枠の周囲を包囲するようにして配設されている。また、ここでは、アノードセパレータ板2側では、セル10組立状態において燃料ガス流路溝21の連絡部21Bが当接する位置には、ガスケット7は配設されず、かつ燃料ガスマニフォルド孔12とMEA本体部5とが一体的に包囲されるようにガスケット7が配設されている。同様にして、カソードセパレータ板3側では、セル10組立状態において酸化剤ガス流路溝31の連絡部31Bが当接する位置には、ガスケット7は配設されず、かつ酸化剤ガスマニフォルド孔13とMEA本体部5とが一体的に包囲されるようにガスケット7が配設されている。
これによって、ガスケット7は、燃料ガスマニフォルド孔12とMEA本体部5との間を流通する燃料ガス、及び酸化剤ガスマニフォルド孔33とMEA本体部5との間を流通する酸化剤ガスの流路抵抗とならず、かつガスケット7によって、燃料ガス及び酸化剤ガスの外部への漏出が遮断あるいは抑制される。なお、図1においては、説明の都合上、ガスケット7の延伸部7B(図3及び図4参照)、リブ7C(図2参照)が省略されている。また、セパレータ板2,3のガス拡散層当接部21A、31Aの流路溝21,31の蛇行構造についてもわかりやすいように拡大して示しているので、図3、図4、図9、図10及び図15の流路溝21,31の流路構造とは一致しない。
ここで、マニフォルドは、いわゆる外部マニフォルドによって構成されてもよい。つまり、MEA1及びセパレータ板2,3には燃料ガスマニフォルド孔12、22、32、及び酸化剤ガスマニフォルド孔13、23、33は形成されずに、燃料ガス流路溝21及び酸化剤ガス流路溝31の連絡部21B、31Bがそれぞれのセパレータ板2,3の端面まで延伸される。そして、燃料ガスおよび酸化剤ガスをそれぞれ供給する配管が、各々のセパレータ板2,3の端面に分岐して接合されて構成される。外部マニフォルドの場合、ガスケット7は燃料ガス流路溝21及び酸化剤ガス流路溝31の連絡部21B、31Bそれぞれの周囲に沿って枠体6の端面まで延伸して配設される。
また、セパレータ板2,3及びMEA1の周縁部に、燃料ガスマニフォルド孔12、22、32、及び酸化剤ガスマニフォルド孔13、23、33と同様にして、水が流通する二対のマニフォルドを形成する水マニフォルド孔14,24,34が穿たれている。これによって、セル10が積層された状態では、これらマニフォルド孔はそれぞれ積層して、二対の水マニフォルドが形成される。
図2は、図1のII−II線断面におけるセル10の積層断面を、一部を分解して示す断面図である。
MEA本体部1は、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜5A、および高分子電解質膜5Aの周縁部より内側の部分の両面に形成された一対の電極層、すなわちアノードとカソードの電極層から構成される。電極層は、ガス拡散層5Cと、ガス拡散層5Cと高分子電解質膜5Aとの間に配置される触媒層5Bとを有する積層構造を有している。触媒層5Bは、通常、白金族金属触媒を担持したカーボン粉末を主成分とし、高分子電解質膜5Aの表面に形成される。また、ガス拡散層5Cは、触媒層5Bの外面に形成される、通気性と電子伝導性を併せ持つ。
アノードセパレータ板2及びカソードセパレータ板3は、平板状であって、MEA1と接触する側の面、すなわち内面は、MEA1の形状、より具体的には枠体6とMEA本体部5との厚みの違いによる段差に応じるようにして、中央部が台形状に突出するように段差を有している。ここでは、アノードセパレータ板2及びカソードセパレータ板3には、東海カーボン株式会社製グラッシーカーボン(厚さ3mm)を用いている。セパレータ板2,3では各種マニフォルド孔22,23,24,32,33,34、ボルト孔4が該セパレータ板2,3を厚み方向に貫通している。また、セパレータ板2、3の内面には、燃料ガス流路溝21、酸化剤ガス流路溝31が形成され、セパレータ板2,3の背面には水流路溝50が形成されている。各種マニフォルド孔22,23,24,32,33,34、ボルト孔4、燃料ガス流路溝21、酸化剤ガス流路溝31、水流路溝50等は切削加工あるいは成形加工により形成される。
ここで、水流路溝50は、二対の水マニフォルド孔24,34間を結ぶようにして形成される。つまり、水が、それぞれ一方のマニフォルド、すなわち供給側のマニフォルドから、水流路溝50に分岐して、それぞれ他方のマニフォルド、すなわち排出側のマニフォルドに流通するように構成される。これによって、水の伝熱能力によりセル10を電気化学反応に適した所定の温度に保つことができる。なお、燃料ガス及び酸化剤ガスと同様にして、セパレータ板2,3及びMEA1の周縁部に水マニフォルド孔14,24,34を形成せずに、冷却水給排路を外部マニフォルド構造にしてもよい。さらには、セパレータ板2,3の背面に水流路溝50を形成せずに、隣接するセル10の間に、冷却水が循環する冷却ユニットを挿入して、セル10を積層するように構成してもよい。
ガスケット7は、弾性体で構成され、MEA1及びセパレータ板2,3の押圧によって、セパレータ板2,3の形状に応じて変形し、MEA本体部5の周囲、及びマニフォルド孔14の周囲がシールされる。燃料ガスマニフォルド孔12及び酸化剤マニフォルド孔13においても、同様にして、ガスケット7によって、それぞれのマニフォルド孔の周囲がシールされる(図3参照)。図2に示すように、ガスケット7の頂面にはその延在方向に沿って延びるようにリブ7Cが形成されている。このリブ7Cは、セル10組立状態において、リブ7Cに押圧力が集中するので、各マニフォルド孔12〜14及びMEA本体部5の周囲をより適切にシールすることができる。つまり、ガスケット7のシールをより確実にすることができる。
ここで、枠体6は熱可塑性樹脂から構成される。この熱可塑性樹脂は、PEFC100の運転温度以下において、化学的に清浄かつ安定であって、適度の弾性率と比較的高い荷重たわみ温度を有する。例えば、セパレータ板2,3の燃料ガス流路21及び酸化剤ガス流路31の幅が1乃至2mm程度、かつ枠体6の厚みが概ね1mm以下であることを前提とした場合、枠体6の材料の圧縮弾性率は少なくとも2000MPa以上であることが望ましい。ここで、弾性率とは、JIS-K7181に定める圧縮弾性率測定法によって計測された圧縮弾性率を言う。また、PEFC100の運転温度が一般的には90℃以下なので、枠体6の撓み荷重温度は120℃以上であることが好ましい。また、枠体6は化学的安定性の観点から非晶性樹脂ではなく結晶性樹脂が好ましく、その中でも機械的強度が大きく、かつ耐熱性が高い材質が好ましい。
例えば、いわゆるスーパーエンジニアリングプラスチックグレードのものが好適である。例示をすれば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)等は数千から数万MPaの圧縮弾性率と、150℃以上の撓み荷重温度を有しており、好適な材料である。また、汎用されている樹脂材料であっても、例えばグラスフィラーが充填されたポリプロピレン(GFPP)等は、非充填のポリプロピレン(圧縮弾性率1000〜1500MPa)の数倍の弾性率を有し、かつ150℃近い撓み荷重温度を有しており、好適な材料である。本実施の形態においては、熱可塑性樹脂である、ガラスフィラー添加PPS(大日本インキ株式会社DIC-PPS FZ1140-B2)が用いられている。
また、ガスケット7は熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種から構成される。この熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーは、PEFC100の運転温度以下において、化学的に安定で、特に加水分解を起こさない等耐熱水性を有する。例えば、ガスケット7の圧縮弾性率は200MPa以下であることが望ましい。好適な材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン−ジエン元共重合体(EPDM:Ethylene-Propylene-Diene Methylene linkage)ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン、シリコーン、フッ素樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、シンジオタクチック・ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリエーテルニトリル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、および熱可塑性ポリイミドからなる群より選ばれる少なくとも1種である。これによって、PEFC100の締結荷重において良好なシール性を確保することができる。本実施形態においては、PP及びEPDMを有してなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマーであるサントプレン8101-55(Advanced Elasotomer System社製)を用いている。
アノードセパレータ板2及びカソードセパレータ板3の背面には、各種マニフォルド孔の周囲に、耐熱性の材質からなるスクイーズドパッキン等の一般的なシール部材9が配設されている。これによって、隣接するセル10の間において、各種マニフォルド孔22,23,24,32,33,34のセル10間の連接部からの燃料ガス、酸化剤ガス及び水の漏出が防止される。
図3は、図1のMEAのアノードセパレータ側の構造を示す平面図であり、図4は、図1のMEAのカソードセパレータ側の構造を示す平面図である。図において、セル10組立状態においてアノードセパレータ板2及びカソードセパレータ板3の燃料ガス流路21及び酸化剤ガス流路31が当接あるいは対向する位置を示す。
図3及び図4に示すように、本実施形態のMEA1は、MEA本体部5の周縁部に枠体6が配され、枠体6の両主面にガスケット7が配設されている。MEA1の枠体6の中央開口部の両面には高分子電解質膜5A(図2参照)の周縁部5Dによって隔てられてガス拡散層5Cが露出している。
枠体6は、MEA本体部5の高分子電解質膜5Aの周縁部5Dを挟み(図2参照)、かつ該高分子電解質膜5Aの外縁に接合している矩形板状の枠体である。枠体6には、該枠体6を厚み方向に貫通するように、一対の燃料ガスマニフォルド孔12と、一対の酸化剤マニフォルド孔13と、二対の水マニフォルド孔14と、枠体6の角部近傍に4つのボルト孔4とが形成されている。本実施の形態においては、枠体6は、外形の寸法が200mm×180mm、開口部26の寸法が124mm角である、矩形平板状に構成されている。また、枠体6の厚みは、0.8mmである。
ガスケット7は、枠体6のそれぞれの主面において、枠体6の内縁に沿って環状に形成された環状部7Aと、環状部7Aから延びて枠体6の内縁部及び高分子電解質膜の周縁部5Dの上を通って電極層(ガス拡散層5C)の側面に接するように形成された延伸部7Bと、を有して構成される。
環状部7Aは、一対の燃料ガスマニフォルド孔12と、一対の酸化剤ガスマニフォルド孔13と、二対の水マニフォルド孔14とを包囲し、かつMEA本体部5のガス拡散層5Cを包囲するようにして形成されている。ここでは、前述の通り、セル10組立状態において燃料ガス流路溝21及び酸化剤ガス流路溝31の連絡部21B、31Bが当接する領域には、ガスケット7は配設されず、かつ、図3に示すように、アノードセパレータ板2側では、燃料ガスマニフォルド孔12とMEA本体部5とが一体的に包囲されるように環状部7Aが形成され、図4に示すように、カソードセパレータ板3側では、酸化剤ガスマニフォルド孔13とMEA本体部5とが一体的に包囲されるように環状部7Aが形成されている。これによって、燃料ガス流路溝21及び酸化剤ガス流路溝31の連絡部21B、31Bの流路抵抗を軽減させることができ、かつ、外部への燃料ガス及び酸化剤ガスの漏出が遮断あるいは抑制される。すなわち、環状部7Aは枠体6の両面において、内縁に沿って環状に形成されている。また、MEAに供給される流体が流通する流路が構成される部分(連絡部21B、31Bが当接する領域)において、枠体6の内縁(開口)に沿っていなくともよい。
なお、セル10組立状態において燃料ガス流路溝21及び酸化剤ガス流路溝31の連絡部21B、31Bが当接する位置に、ガスケット7の環状部7Aは配設されてもよい。この場合、環状部ガスケット7の環状部7Aは燃料ガス流路溝21及び酸化剤ガス流路溝31の連絡部21B、31Bの流路抵抗を生じさせるが、溝の深さが十分にあるので、燃料ガス及び酸化剤ガスの流通の支障とはならない。
ここで、図2に示すように、環状部7AとMEA本体部5のガス拡散層5Cとの間にMEA本体部周囲間隙40が形成される。このMEA本体部周囲間隙40は、後述するように、ガスケット7の延伸部7Bによって、遮断あるいは狭隘化される。
また、図2及び図3に示すように、ガスケット7の環状部7Aのリブ7Cの少なくとも一部は、高分子電解質膜5Aの周縁部5Dよりも内周側に形成されている。このような構造によって、セル10組立状態において、MEA1の環状部7Aの表裏面のリブ7C間の押圧力によって、周縁部5Dと枠体6との密着性及び接合力を強化することができる。
さらに、枠体6の両表面のガスケット7の環状部7Aが延在する部分には溝部6Aが形成されていて、この溝部6Aを埋めるようにして環状部7Aが形成されている。この溝部6Aによってガスケット7と枠体との接合性を向上させることができる。
図5は、MEAのガスケットの延伸部における断面斜視図である。図3乃至図5に示すように、延伸部7Bは、環状のMEA本体部周縁間隙40の一部を遮断するようにして、環状部7AからMEA本体部5の周縁部5D上を通って電極層(ガス拡散層5C)の側面に接するように延伸している。これによって、セル10組立状態においては環状のMEA本体部周縁間隙40は、ガスケット7の延伸部7Bによって、その環の少なくとも一部が遮断あるいは狭隘化される。
ここで、延伸部7Bは複数形成される。
まず、図3に示すように、アノードセパレータ板2側の面において、セル10組立状態において連絡部21Bが当接する位置の両脇に第1延伸部7B1が形成されている。これによって、セル10組立状態においては連絡部21BからMEA本体部周縁間隙40への燃料ガスの漏出を遮断あるいは抑制することができる。また、図4に示すように、その背面、すなわちカソードセパレータ板3側の面において、第1延伸部7B1に対向する位置に第2延伸部7B2が形成されている。これによって、第1延伸部7B1が第2延伸部7B2に支持されて押圧されるので、連絡部21BからMEA本体部周縁間隙40への燃料ガスの漏出をさらに確実に遮断あるいは抑制することができる。
同様にして、図4に示すように、カソードセパレータ板3側の面において、セル10組立状態において連絡部31Bが当接する位置の両脇に第3延伸部7B3が形成されている。これによって、セル10組立状態においては連絡部31BからMEA本体部周縁間隙40への酸化剤ガスの漏出を遮断あるいは抑制することができる。また、図3に示すように、その背面、すなわちアノードセパレータ板2側の面において、第3延伸部7B3に対向する位置に第4延伸部7B4が形成されている。これによって、第3延伸部7B3が第4延伸部7B4に支持されて押圧されるので、連絡部31BからMEA本体部周縁間隙40への酸化剤ガスの漏出をさらに確実に遮断あるいは抑制することができる。
次に、図3に示すように、燃料ガス流路溝21のガス拡散層当接部21Aがガス拡散層5Cの縁部において複数の屈曲部21Cを有している場合には、アノードセパレータ板2側のガスケット7に第5延伸部7B5が形成される。屈曲部21Cは、アノードセパレータ2に形成されており、セル10の組立状態において、MEA1のガス拡散層5Cの縁部に当接する。一方で、MEA1には、ガス拡散層5Cの縁部に沿って、環状部7Aが形成されている。したがって、セル10の組立状態において、隣接する屈曲部5C同士の間部の近傍には、環状部7Aが当接することとなる。
ここで、第5延伸部7B5は、セル10組立状態において、アノードセパレータ板2の隣接する屈曲部21C同士の間部が当接する位置の近傍の環状部7Aに形成されている。これによって、燃料ガスが燃料ガス流路溝21に沿って流通せずに、屈曲部21CからMEA本体部周縁間隙40に漏出した燃料ガスのMEA本体部周縁間隙40での流通を遮断あるいは抑制することができ、燃料ガスの利用効率の低下を抑制することができる。また、図4に示すように、その背面、すなわちカソードセパレータ板3側の面において、第5延伸部7B5に対向する位置に第6延伸部7B6が形成されている。これによって、第5延伸部7B5が第6延伸部7B6に支持されて押圧されるので、燃料ガスのMEA本体部周縁間隙40での流通をさらに確実に遮断あるいは抑制することができ、燃料ガスの利用効率の低下を抑制することができる。
同様にして、図4に示すように、酸化剤ガス流路31のガス拡散層当接部31Aがガス拡散層5Cの縁部において複数の屈曲部31Cを有している場合には、カソードセパレータ板3側のガスケット7に第7延伸部7B7が形成される。屈曲部31Cは、カソードセパレータ3に形成されており、セル10の組立状態において、MEA1のガス拡散層5Cの縁部に当接する。一方で、MEA1には、ガス拡散層5Cの縁部に沿って、環状部7Aが形成されている。したがって、セル10の組立状態において、隣接する屈曲部5C同士の間部の近傍には、環状部7Aが当接することとなる。
ここで、第7延伸部7B7は、セル10組立状態において、カソードセパレータ板3の隣接する屈曲部31Cの間部が当接する位置の近傍の環状部7Aに形成されている。これによって、酸化剤ガスが酸化剤ガス流路溝31に沿って流通せずに、屈曲部31CからMEA本体部周縁間隙40に漏出した酸化剤ガスのMEA本体部周縁間隙40での流通を遮断あるいは抑制することができ、酸化剤ガスの利用効率の低下を抑制することができる。また、図3に示すように、その背面、すなわちアノードセパレータ板2側の面において、第7延伸部7B7に対向する位置に第8延伸部7B8が形成されている。これによって、第7延伸部7B7が第8延伸部7B8に支持されて押圧されるので、酸化剤ガスのMEA本体部周縁間隙40での流通をさらに確実に遮断あるいは抑制することができ、酸化剤ガスの利用効率の低下を抑制することができる。
次に、MEA1の製造方法を説明する。
まず、MEA本体部5は、高分子電解質膜5Aの中央部両面それぞれに触媒層5B及びガス拡散層5Cを一般的な方法により形成して作製する。例えば、以下のようにして作製する。
まず、触媒層5Bを以下のようにして形成する。ケッチェンブラックEC(KETJENBLACK INTERNATIONAL社製ファーネスブラック、比表面積800m2/g、DBP吸油量360ml/100g)に、白金を重量比1:1の割合で担持させる。次に、この触媒粉末10gに、水35gおよび水素イオン伝導性高分子電解質のアルコール分散液(旭硝子株式会社製、9%FSS)59gを混合し、超音波攪拌機を用いて分散させて、触媒層インクを作製する。そして、この触媒層インクを、高分子電解質膜5Aの両主面に、20μmの厚みにスプレー塗工し、その後115℃において20分間の熱処理をして、触媒層5Bが形成される。なお、スプレー塗工に際しては、高分子電解質膜5Aに120mm×120mmの開口部をもつマスクを被せて行っている。ここで、高分子電解質膜5Aには、外形寸法が140mm角、厚さ50μmのパーフルオロカーボンスルホン酸膜(DUPONT社製 Nafion117(登録商標))が用いられている。
そして、ガス拡散層5Cを形成する。ガス拡散層5Cは微細な孔部を多数有する多孔質体によって構成されている。これによって、燃料ガスあるいは酸化剤ガスが孔部に侵入することによって、それらガスが拡散して、触媒層5Bに到達しやすくなる。本実施の形態においては、123mm角の炭素繊維布(JAPAN GORE-TEX社製Carbel CL400、厚み400μm)を触媒層5Bが塗布されている高分子電解質膜5Aの両主面に被せる。そして、この炭素繊維布を、圧力0.5MPa、135度、5分間の条件でホットプレスすることによって、高分子電解質膜5A両主面の触媒層5B上に接合するようにしてガス拡散層5Cが形成される。
ここで、高分子電解質膜5Aの2つの主面のうちの少なくとも一方の主面の周縁部5D上には、周縁部5Dを保護する額縁状の保護膜60が更に配置されている。この保護膜60によって、MEA1製造時における高分子電解質膜5Aの周縁部5Dの損傷を防止することができる。損傷要因としては、金型の接触、あるいはガスケット7の射出圧力による圧迫が例示される。
図12乃至図14は、MEA周縁部における、保護膜の内縁部と電極層との干渉形態を例示する断面図である。
図12では、保護膜60の内縁部が触媒層5Bとガス拡散層5Cとの間に填り込んだ形態を示す。すなわち、保護膜60の内縁部が触媒層5Bとガス拡散層5Cとの間に填り込んだ形態を示すこの形態のMEA1は、触媒層5Bの形成工程後に保護膜60の配置工程を実施して製作することができる。そして、触媒層5Bの縁部と保護膜60の縁部とは、ガス拡散層5C製作時において圧縮されている。
また、図13では、保護膜60と電極層(5B、5C)とが互いに重なり合わないように高分子電解質膜5Aの前記主面上に並置されている形態を示す。この形態のMEA1では、触媒層5Bの形成工程と保護膜60の配置工程の順序に制約はない。そして、触媒層5Bの外縁部と保護膜60の内縁部とは、ガス拡散層5C製作時において、厚さ方向の圧縮によって、延伸し、縁部同士が接近あるいは接触する形態となっている。
図14では、保護膜60の内縁部が高分子電解質膜5Aと触媒層5Bとの間に填り込んだ形態を示す。この形態のMEA1は、保護膜60の配置工程後に触媒層5Bの形成工程後を実施して製作することができる。そして、触媒層5Bと保護膜60の内縁部とは、ガス拡散層5C製作時において圧縮されている。
ここで、図12及び図14に示すように、触媒層5Bと保護膜60の内縁部との積層部において、ガス拡散層5Cは多少盛り上がった形態となっていても、セル10組立状態時においては、セパレータ板2,3によって、押圧されて、ガス拡散層5Cが撓むので、MEA1の機能において支障はない。また、図13に示すように、触媒層5Bと保護膜60との厚さが同一でないことから、ガス拡散層5Cの外縁部において、多少凹凸が生じる形態となっていても、セル10組立状態時においては、セパレータ板2,3によって、押圧されて、ガス拡散層5Cが撓むので、MEA1の機能において支障はない。
ここで、保護膜60は、化学的に不活性であって、非粘着性であることが好ましい。保護膜の厚みは、十分な保護効果を得る観点から、10〜50μmであることが好ましく、10〜30μmであることがより好ましい。従って、材質的には、この程度の厚みに延伸可能なものが好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリカーボネート、シリコーン、フッ素樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリエーテルニトリル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、および熱可塑性ポリイミドからなる群より選ばれる。
なお、保護膜60は、高分子電解質膜5Aのいずれか片面に接合されていても、その面側からの周縁部5Dへの損傷を防止することができる。
次に、MEA本体部5の周縁部5Dに枠体6を形成する。
図6は、図3及び図4のVI−VI線断面においてMEAの各製造工程を概略的に示す製造工程図である。
まず、第1工程において、枠体6の一部である成形部材6Cが成形される。図6(a)に示すように、第1金型T1と第2金型T2とが接合され、第1金型T1と第2金型T2との間隙に成形部材6C、すなわち枠体6の熱可塑性樹脂が射出等によって流し込まれ、成形部材6Cが成形される。成形部材6Cは、枠内縁にMEA本体部5の周縁部5Dが配置される平坦部6C1が形成されている。
ここで、第1金型T1は、枠体部T1Cが成形部材6C、すなわち枠体6の下半面の形状に対応する形状を有するように構成されている。また、第1金型T1の枠内部分には、MEA本体部5の周縁部5Dを配置できるような、平坦部T1Bが構成されている。つまり、平坦部T1Bは、枠体部T1Cの枠内縁側から、成形部材6C、すなわち枠体6の枠面Sと略平行に延びる頂面を有する。さらに、第1金型T1の枠内の部分には、MEA本体部5を平面状に収容して配置できるような窪み部T1Aが形成されている。つまり、窪み部T1Aは、平坦部T1Bの頂面が延伸して構成される第1金型T1の枠内部分において、ガス拡散層5Cの外縁よりも数ミリ程度延伸している広さで、底部は平坦部T1Bの頂面を基準にしてMEA本体部5の触媒層5B及びガス拡散層5Cの厚さ程度の深さの平面となっている。
第2金型T2は、枠体部T2Cが成形部材6C、すなわち枠体6の上半面を成形するように構成されている。ただし、第2金型T2の枠内縁部分には、MEA本体部5の周縁部5Dが配置できるように、平坦部T2Bが構成されている。つまり、平坦部T2Bは、第1金型T1の平坦部T1Bの頂面と当接して、枠外縁に向けて、MEA1の周縁部5Dの広さ以上にまで延伸する頂面を有する。
枠体部T1C,T2Cには、ガスケット7の配設位置、つまりマニフォルド孔12,13,14を包囲し、かつ枠体6の枠内を包囲するような位置に凸部T1D、T2Dが形成される。ここでは、凸部T1D、T2Dの断面は深さ約0.5mm、幅約0.5mmである。これによって、成形部材6C、すなわち枠体6に溝部6Aが成形される。なお、枠体部T1C、T2Cが凸部T1D、T2Dを有しないように構成され、枠体6完成後に切削加工によって溝部6Aが形成されるように加工してもよい。
また、枠体部T1C,T2Cは、マニフォルド孔12,13,14を形成する形状を有している。これによって、マニフォルド孔12,13,14は成形加工によって形成される。なお、枠体部T1C、T2Cがマニフォルド孔12,13,14の形状を有しないように構成され、枠体6が切削加工あるいは打ち抜き加工によってマニフォルド孔12,13,14が形成されるように加工してもよい。
次に、第2工程においては、第2金型T2が成形部材6Cから取り払われて、MEA本体部5が第1金型T1に嵌合している成形部材6Cの枠内に平面状に配置され、かつ平坦部6C1にMEA本体部5の周縁部5Dが配置される。詳しくは、図6(b)に示すように、成形部材6Cの平坦部6C1にMEA本体部5の周囲に延在する保護膜5Dで覆われた高分子電解質膜5Aが位置し、かつガス拡散層5Cが第1金型T1の窪み部T1Aに位置するようにして配置される。これによって、MEA本体部5は平面状態で配置される。
そして、第3工程においては、MEA本体部5が接合された枠体6が製作される。詳しくは、図6(c)に示すように、MEA本体部5が配置された成形部材6Cが嵌合している第1金型T1に第3金型T3が接合される。ここで、第3金型T3は、第1金型同様にして、ガス拡散層5Cと干渉する部分には、ガス拡散層5Cと第3金型T3とが接しないように窪んでいる窪み部T3Aが形成されている。つまり、窪み部T3Aは窪み部T1Aと同様の形状である。これによって、第3工程時において第3金型T3とガス拡散層5Cとが干渉しないので、MEA本体部5の損傷を防止することができる。
そして、第1金型T1及び第3金型T3の間隙、すなわちMEA本体部固定部6Dの位置に枠体6の熱可塑性樹脂が射出等によって流し込まれ、成形部材6Cと一体化して枠体6が成形される。ここで、第3金型T3は、成形部材6Cの平坦部6C1の部分が枠体6の上半面の形状となるように構成されている。つまり、第3金型T3の枠体部T3Bと成形部材6Cとの間に形成される間隙にMEA本体部固定部6Dが構成される。
そして、第4工程において、MEA本体部5が接合された枠体6にガスケット7が形成されて、MEA1が製作される。図6(d)に示すように、MEA本体部5が接合された枠体6は第1金型T1及び第3金型T3から外され、第4金型T4及び第5金型T5に挟まれ、第4金型T4及び第5金型T5が接合される。第4金型T4及び第5金型T5と枠体6との間隙にガスケット7の熱可塑性樹脂あるいは熱可塑性エラストマーが射出等によって流し込まれ、枠体6の両表面にガスケット7が成形される。ここで、第4金型T4及び第5金型T5には、ガスケット7の環状部7A及び延伸部7Bの成形、そして環状部7Aにはリブ7Cが成形されるような形状が構成されている。
以上のように、本発明のMEA1の製造方法は、MEA1は第2工程においてMEA本体部5を配置する以外は成形加工である。したがって、MEA1は成形機内で製造され、第2工程では予め製作されたMEA本体部1を成形機内に搬入して配置するだけで製造することができるので、本発明のMEA1の製造方法は、燃料ガス及び酸化剤ガスの利用効率が高いMEA1の大量生産に適している。
加えて、スライド金型または回転金型を用いることにより、一つの成形機内で第1工程乃至第3工程を連続して行うことが可能である。これによって、工程がさらに簡素化され、MEA1の量産性をさらに向上させることができる。
次に、PEFC100の運転時における作用を説明する。
PEFC100に供給される燃料ガスは一方の燃料ガスマニフォルドを通流し、アノードセパレータ板2の燃料ガスマニフォルド孔22から燃料ガス流路溝21に分流してMEA本体部5に曝露されて他方の燃料ガスマニフォルド孔22において他方の燃料ガスマニフォルドに排出され、燃料ガスマニフォルドを通流してPEFC100から排出される。酸化剤ガスについても一方の酸化剤ガスマニフォルドを通流して、同様にして、他方の酸化剤ガスマニフォルドから排出される。ここで、燃料ガス流路21の連絡部21Bにおいては、燃料ガスがMEA本体部周縁間隙40へと漏出しうるが、連絡部21B及の両脇のMEA本体部周縁間隙40はガスケット7の第1延伸部7B1によって遮断あるいは狭隘化されているので、燃料ガスの漏出を遮断あるいは抑制することができる。つまり、ガス拡散層当接部21Aを迂回するようにしてMEA本体部周縁間隙40を伝って一対の燃料ガスマニフォルド22,22間を流通する燃料ガスの流れを遮断あるいは抑制することができる。また、燃料ガス流路21のガス拡散層当接部21Aの屈曲部21Cにおいては、燃料ガスがMEA本体部周縁間隙40へと漏出しうるが、第5延伸部7B5によって、隣接する屈曲部21C間のMEA本体部周縁間隙40は遮断あるいは狭隘化されているので、MEA本体部周縁間隙40に漏出した燃料ガスのMEA本体部周縁間隙40での流通を遮断あるいは抑制することができ、燃料ガスの利用効率の低下を抑制することができる。酸化剤ガスも同様にして、ガスケット7の第3延伸部7B3及び第7延伸部7B7によってMEA本体部周縁間隙40は遮断あるいは狭隘化されているので、ガス拡散層当接部31Aを迂回するようにしてMEA本体部周縁間隙40を伝って一対の酸化剤ガスマニフォルド33,33間を流通する酸化剤ガスの流れ、あるいは、ガス拡散層当接部31Aの屈曲部31Cから漏出した酸化剤ガスのMEA本体部周縁間隙40での流通を遮断あるいは抑制することができる。
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において当業者はいろいろな改良や代替手段を用いることができる。例えば、以下のような変形例がある。
[変形例1]
ガスケット7は枠体6に融着して形成することができる。これによって、より強固な接合を得ることができる。
溝部6Aの変形例として、ガスケット7が枠体6と共通の可塑成分を有する材質で構成される場合には、枠体6とガスケット7とが熱溶着されて、強固な接合を得ることができる。あるいは、溝部6Aを省略して、MEA1の構造をさらに簡素化することができる。例えば、枠体6にガラスファイバー添加ポリプロピレン(出光石油化学社製R350G)を用いる。そして、ガスケット7には、サントプレン8101-55(Advanced Elasotomer System社製)を用いる。ガスケット7と枠体6とはポリプロピレンを可塑成分として共有しているので、ガスケット7の成形時には、ガスケット7は枠体6に融着して一体化し、剥離その他の構造欠陥のない強固な接合構造を得ることができる。
[変形例2]
別の溝部6Aの変形例として、溝部6Aを列状に形成された貫通孔とすることもできる。つまり、第3工程において枠体6の両表面のガスケット7同士が貫通孔によって連結されて形成されるので、枠体6とガスケット7との接合性を高めることができる。
[変形例3]
MEA1は、燃料ガス流路21及び酸化剤ガス流路31の屈曲部21C、31Cの位置に応じて第5乃至第8延伸部7B5,7B6,7B7,7B8が構成される。図7は、燃料ガス流路の変形に伴う図1のMEAのアノードセパレータ側の平面図であり、図8は、酸化剤ガス流路の変形に伴う図1のMEAのカソードセパレータ側の平面図である。図において、セル10組立状態においてアノードセパレータ板2及びカソードセパレータ板3の燃料ガス流路21及び酸化剤ガス流路31が当接あるいは対向する位置を示す。図に示すように、MEA本体部5の表裏において対向する位置に構成される屈曲部21C及び屈曲部31Cがある場合には、第5延伸部7B5及び第6延伸部7B6によって第7延伸部7B7及び第8延伸部7B8の一部の設置が不要となる。また、なお、燃料ガス流路21のガス拡散層当接部21A及び酸化剤ガス流路31のガス拡散層当接部31AがMEA本体部5の表裏において相互に同一方向に蛇行して構成される場合には、第5延伸部7B5及び第6延伸部7B6と第7延伸部7B7及び第8延伸部7B8との重複は更に増え、延伸部7Bの設置数が合理化されることになる。
[変形例4]
図9は、第5延伸部7B5及び第8延伸部7B8の形成位置の変形例を示す図1のMEAのアノードセパレータ側の平面図であり、図10は、第6延伸部7B6及び第7延伸部7B7の形成位置の変形例を示す図1のMEAのカソードセパレータ側の平面図である。図に示すように、隣接する屈曲部21C、31Cの間部が当接する位置のうち一部にのみ第5延伸部7B5及び第7延伸部7B7が形成されている。第5延伸部7B5及び第7延伸部7B7は、流路溝21,31の本数、流路溝21,31の流路形状あるいは溝形状、ガス拡散層5Cのガス透過性及び流路溝21,31における燃料ガス及び酸化剤ガスの流速、流路溝21,31の圧力損失、燃料ガス及び酸化剤ガスの露点により、全ての屈曲部21C、31Cの間に形成されなくとも、PEFC100の燃料ガス及び酸化剤ガスの利用効率の有意な低下は生じない。つまり、第5延伸部7B5及び第7延伸部7B7は、PEFC100の燃料ガス及び酸化剤ガスの流路条件応じて省略することができる。これによって、第6延伸部7B6及び第8延伸部7B8の形成位置も減らすことができ、MEA1の構造をさらに簡素化することができる。
[変形例5]
図15は、変形例5のMEAのアノードセパレータ側の構造を示す平面図である。図に示すように、変形例5では、マニフォルド孔12,13,14とMEA本体部5との間において、平行する2本のガスケット7によって仕切る二重構造の環状部7Aから1本のガスケット7によって仕切る一重構造の環状部7Aに変形されている。これによって、環状部7Aの構造を簡素化することができる。
また、延伸部7Bは、電極層(ガス拡散層5C)の側面の略全域に接するように形成されている。すなわち、延伸部7Bは、環状のMEA本体部周縁間隙40の一部を遮断するようにして、環状部7AからMEA本体部5の周縁部5D上を通って電極層(ガス拡散層5C)の側面に接するように延伸している。加えて、延伸部7Bの先端部が周縁部5D上に延びて、他の延伸部7Aの先端部と結合して、周縁部5Dの略全域を覆うように形成されている。このような構造によって、電極層(ガス拡散層5C)の側面からのガスの流出が延伸部7Bによってほぼ全て妨げられるので、燃料ガス流路21及び酸化剤ガス流路31からMEA本体部周縁間隙への燃料ガス及び酸化剤ガスの漏出を、より確実に遮断あるいは抑制することができる。
[変形例6]
図16は、変形例6のMEAの第4製造工程における、図3及び図4のVI−VI線断面を概略的に示す図である。図に示すように、変形例6では、ガスケット7の延伸部7Bの先端に重なり部7Dが形成されている。重なり部7Dは、ガス拡散層5Cの面上に薄く延伸している。このような重なり部7Dの構成によって、セル10組立状態時において重なり部7Dがガス拡散層5Cとセパレータ板2,3とに挟まれて押圧されることによって、延伸部7Bとガス拡散層5Cとの密着性をより向上させることができるので、より確実に、燃料ガス流路21及び酸化剤ガス流路31外への燃料ガス及び酸化剤ガスの漏出を遮断あるいは抑制することができる。
[実施例]
以下、実施例を挙げて本発明について更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されない。
(実施例1)
実施例として、PEFC100の出力性能試験を行った。出力性能試験は燃料ガス及び酸化剤ガスの供給条件ならびにPEFC100の出力条件を一定に保ち、セル10当たりの出力電圧Vを計測した。これら条件は、供給される燃料ガスの湿度が露点65℃、供給される酸化剤ガスの湿度が露点65℃、酸化剤ガス利用率が40%、燃料ガス利用率が75%、PEFC100の温度が65℃、電流密度0.08A/cm2であった。ここで、PEFC100の出力条件は部分負荷であり、燃料ガス及び酸化剤ガスの圧力損失が低くなる条件とした。
(比較例1)
また、比較例として、PEFC100において、枠体6に形成されるガスケットを延伸部7Bを有しないガスケット、つまり環状部7Aのみが形成されたガスケットに変更したPEFCを用いて、PEFC100と同一の条件で出力性能試験を行った。
図11は、実施例のPEFCと比較例のPEFCとの同一条件下での出力性能を対比して示すグラフである。図に示すように、実施例Pの出力電圧は比較例Qの出力電圧よりも高く、かつ安定していた。
以上、本発明のMEA1、そのMEA1の製造方法、及びそのMEA1を用いたPEFC100は、PEFC100組立状態においてMEA本体部周縁間隙40における燃料ガス及び酸化剤ガスの流れを遮断あるいは抑制することができ、ひいては燃料ガス及び酸化剤ガスの利用効率を高めることができ、かつ構造及びその製造方法が簡素であって大量生産に適している。
本発明は、高分子電解質形燃料電池組立状態においてMEA本体部周縁間隙における燃料ガス及び酸化剤ガスの流れを遮断あるいは抑制することができ、ひいては燃料ガス及び酸化剤ガスの利用効率を高めることができ、かつ構造及びその製造方法が簡素であって大量生産に適している、MEA、そのMEAの製造方法、及びそのMEAを用いた高分子電解質形燃料電池として有用である。
本発明の好適な一実施形態の高分子電解質形燃料電池の構造を、一部を分解して模式的に示す斜視図である。 図1のII−II線断面におけるセル10の積層断面を、一部を分解して示す断面図である。 図1のMEAのアノードセパレータ側の構造を示す平面図である。 図1のMEAのカソードセパレータ側の構造を示す平面図である。 MEAのガスケットの延伸部における断面斜視図である。 図3及び図4のIV−IV線断面においてMEAの各製造工程を概略的に示す製造工程図である。 燃料ガス流路の変形に伴う図1のMEAのアノードセパレータ側の平面図である。 酸化剤ガス流路の変形に伴う図1のMEAのカソードセパレータ側の平面図である。 第5延伸部7B5及び第8延伸部7B8の形成位置の変形例を示す図1のMEAのアノードセパレータ側の平面図である。 第6延伸部7B6及び第7延伸部7B7の形成位置の変形例を示す図1のMEAのカソードセパレータ側の平面図である。 実施例のPEFCと比較例のPEFCとの同一条件下での出力性能を対比して示すグラフである。 MEA周縁部における、保護膜と触媒層との縁部同士の干渉形態を例示する断面図である。 MEA周縁部における、保護膜と触媒層との縁部同士の干渉形態を例示する断面図である。 MEA周縁部における、保護膜と触媒層との縁部同士の干渉形態を例示する断面図である。 変形例5のMEAのアノードセパレータ側の構造を示す平面図である。 変形例6のMEAの第4製造工程における、図3及び図4のVI−VI線断面を概略的に示す図である。
符号の説明
1 MEA
2 アノードセパレータ板
3 カソードセパレータ板
4 ボルト孔
5 MEA本体部
5A 高分子電解質膜
5B 触媒層
5C ガス拡散層
5D 周縁部
6 枠体
6A 溝部
6B 成形用貫通孔
6C 成形部材
6C1 平坦部
6D MEA本体部固定部
7 ガスケット
7A 環状部
7B 延伸部
7B1 第1延伸部
7B2 第2延伸部
7B3 第3延伸部
7B4 第4延伸部
7B5 第5延伸部
7B6 第6延伸部
7B7 第7延伸部
7B8 第8延伸部
7C リブ
7D 重なり部
9 シール部材
10 セル
11A 外側接合部
11B 内側接合部
12、22、32 燃料ガスマニフォルド孔
13、23、33 酸化剤ガスマニフォルド孔
14,24,34 水マニフォルド孔
21 燃料ガス流路溝
21A ガス拡散層当接部
21B 連絡部
21C 屈曲部
31 酸化剤ガス流路溝
31A ガス拡散層当接部
31B 連絡部
31C 屈曲部
40 MEA本体部周縁間隙
50 水流路溝
60 保護膜
100 高分子電解質形燃料電池(PEFC)
T1 第1金型
T1A 窪み部
T1B 平坦部
T1C 枠体部
T1D 凸部
T2 第2金型
T2B 平坦部
T2C 枠体部
T2D 凸部
T3 第3金型
T3A 窪み部
T4 第4金型
T5 第5金型
P 実施例
Q 比較例
S 枠面
V 出力電圧
H 時間


Claims (12)

  1. 電極層に当接する表面に形成されている流路溝が前記電極層の縁部において複数の屈曲部を有して形成されているセパレータ板を有する、高分子電解質形燃料電池に用いられるMEAであって、
    高分子電解質膜及び該高分子電解質膜の周縁部より内側の部分の両面に形成された一対の前記電極層を有するMEA本体部と、
    前記高分子電解質膜の周縁部を前記一対の電極層に対し間隔を有して挟み、かつ該高分子電解質膜の外縁を囲むように形成された、板状の熱可塑性樹脂からなる枠体と、
    前記枠体の両面上に該枠体を挟むようにして形成されており、熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種からなる一対のガスケットと、
    を備えており、
    前記ガスケットは、前記枠体の内縁に沿って環状に形成された環状部と、隣接する前記屈曲部同士の間部が当接する位置の近傍の前記環状部から延びて前記枠体の内縁部及び前記高分子電解質膜の前記周縁部の上を通って前記電極層の側面に接するように形成された延伸部とを有している、MEA。
  2. 前記電極層に当接する表面と前記電極層の周囲に対向する表面との間にかけて連絡用流路溝が形成されているセパレータ板を有する、高分子電解質形燃料電池に用いられ、
    前記連絡用流路溝が当接する位置の両脇の前記環状部に前記延伸部が形成されている、請求項1に記載のMEA。
  3. 隣接する前記屈曲部同士の間部が当接する位置の近傍の前記環状部の一部にのみ前記延伸部が形成されている、請求項に記載のMEA。
  4. 前記枠体の組成と前記ガスケットの組成とには、共通の可塑成分が含まれている、請求項1に記載のMEA。
  5. 前記ガスケットの前記延伸部の先端部が、前記電極層の側面の略全域に接するように形成されている、請求項1に記載のMEA。
  6. 前記高分子電解質膜の2つの主面のうちの少なくとも一方の主面の前記周縁部上には、当該周縁部を保護する額縁状の保護膜が更に配置されており、
    前記電極層は、ガス拡散層と、当該ガス拡散層及び前記高分子電解質膜の間に配置される触媒層とを有する積層構造を有しており、
    前記保護膜の内縁部が前記触媒層と前記ガス拡散層との間に填り込んでいる、請求項1に記載のMEA。
  7. 前記高分子電解質膜の2つの主面のうちの少なくとも一方の主面の前記周縁部上には、当該周縁部を保護する額縁状の保護膜が更に配置されており、
    前記保護膜と前記電極層とが互いに重なり合わないように前記高分子電解質膜の前記主面上に並置されている、請求項1に記載のMEA。
  8. 前記高分子電解質膜の2つの主面のうちの少なくとも一方の主面の前記周縁部上には、当該周縁部を保護する額縁状の保護膜が更に配置されており、
    前記電極層は、ガス拡散層と、当該ガス拡散層及び前記高分子電解質膜の間に配置される触媒層とを有する積層構造を有しており、
    前記保護膜の内縁部が前記高分子電解質膜及び前記触媒層の間に填り込んでいる、請求項1に記載のMEA。
  9. 前記ガスケットの環状部の頂面にはその延在方向に沿って延びるようにリブが形成されており、該リブの少なくとも一部は、前記高分子電解質膜の周縁部よりも内周側に形成されている、請求項1に記載のMEA。
  10. 前記ガスケットの延伸部の先端が前記電極層の面上にまで薄く延伸している、請求項1に記載のMEA。
  11. 第1金型と第2金型との間隙に熱可塑性樹脂を流し込んで、枠内縁に平坦部が形成されている枠状の成形部材を成形する工程と、
    前記第1金型に嵌合している前記成形部材の枠内に予め製作されたMEA本体部を平面状に配置し、かつ前記平坦部に該MEA本体部の周縁部を配置する工程と、
    前記MEA本体部が配置された成形部材が嵌合している第1金型に第3金型を接合して、第1金型と第3金型との間隙に前記熱可塑性樹脂を流し込んで、MEA本体部が接合された状態の枠体を成形する工程と、
    前記MEA本体部が接合された枠体を間に挟みながら第4金型及び第5金型を接合して、第4金型と第5金型との間隙に熱可塑性樹脂あるいは熱可塑性エラストマーを流し込んで、枠体表面にガスケットを成形する工程と、を有し、前記ガスケットは、前記枠体の内縁に沿って環状に形成された環状部と、隣接する屈曲部同士の間部が当接する位置の近傍の前記環状部から延びて前記枠体の内縁部及び高分子電解質膜の周縁部の上を通って電極層の側面に接するように形成された延伸部とを有している、請求項1に記載のMEAの製造方法。
  12. 請求項1に記載のMEAと該MEAを挟むように配設されたアノードセパレータ及びカソードセパレータとを有するセルが1以上積層されてなる、高分子電解質形燃料電池。
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