JP2010027422A - 枠状部材及び燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、燃料電池に用いられる電解質膜の膨張・収縮に伴う破損を抑制することを目的とする。
【解決手段】燃料電池は、電解質膜と、電解質膜の外周部に形成され、電解質膜を支持する支持部と電解質膜の膨縮に伴い変形する変形部とを有する枠状部材と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池に用いられる枠状部材及び燃料電池に関する。
従来から、燃料電池は、運転に伴い、内部において電気化学反応による温度変化や湿度変化が生じ、燃料電池を構成する種々の構成部材が膨張・収縮することが知られている(特許文献1)。固体高分子型の電解質膜も湿度変化により含水量が変化し膨張・収縮を繰り返す。
特開2006−202535号 特開平5−151984号
しかし、電解質膜は燃料電池の内部において、膜を支持するための枠部材により周囲を固定されて用いられているため、電解質膜が膨張・収縮すると枠部材との膨張収縮率の違いにより電解質膜に応力が生じ、破損する虞があった。
本発明は、上記した従来の課題の少なくとも一部を解決するためになされた発明であり、燃料電池に用いられる電解質膜の膨張・収縮に伴う破損を抑制することを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために本願発明は以下の態様を採る。
本発明の第1の態様は、燃料電池に用いられる電解質膜の外周部に形成される枠状部材を提供する。本発明の第1の態様に係る枠状部材は、前記電解質膜を支持する支持部と、
前記電解質膜の膨縮に伴い変形する変形部と、を備える。
本発明の第1の態様に係る枠状部材によれば、変形部が電解質膜の膨張・収縮に伴い変形するため、電解質膜の破損を抑制することができる。
本発明の第2の態様は、燃料電池を提供する。本発明の第2の態様に係る燃料電池は、電解質膜と、前記電解質膜の外周部に形成され、前記電解質膜を支持する支持部と前記電解質膜の膨縮に伴い変形する変形部とを有する枠状部材と、を備える。
本発明の第2の態様に係る燃料電池によれば、電解質膜の外周部に形成された枠状部材は、電解質膜の膨張・収縮に伴い変形する変形部を備えているため、電解質膜の破損を抑制することができる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池において、前記枠状部材は、前記変形部が変形することにより枠の内周長が伸縮してもよい。この場合、電解質膜の膨張・収縮に伴い、枠の内周長が伸縮するため、電解質膜の破損を抑制することができる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池において、前記変形部は、湿度変化による膨張収縮率が前記支持部より高くてもよい。この場合、変形部が膨張・収縮することで電解質膜の破損を抑制することができる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池において、前記変形部は、前記電解質膜と湿度変化による膨張収縮率が等しくてもよい。この場合、変形部が電解質膜と同程度に膨張・収縮することで電解質膜の破損を抑制することができる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池において、前記支持部は、前記電解質膜の外周部の少なくとも一部を把持する2以上の把持部材を備え、前記変形部は、異なる2つの前記把持部材の間に配置されていてもよい。この場合、電解質膜が膨張・収縮すると、異なる2つの把持部材の間に配置されている変形部が変形するため、電解質膜の破損を抑制することができる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池において、前記電解質膜は、矩形形状を有し、前記把持部材は、前記電解質膜の各辺に沿ってそれぞれ配置され、前記変形部は、前記電解質膜の四隅にそれぞれ配置されていてもよい。この場合、電解質膜が膨張・収縮すると、電解質膜の四隅に配置されている変形部が変形するため、電解質膜の破損を抑制することができる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池において、前記支持部は、前記把持部材を支持する枠状の外側支持部材を備え、前記外側支持部材は、内周部において前記把持部材を支持し、前記内周部と前記把持部材との間の少なくとも一部に隙間を有していてもよい。この場合、燃料電池内において、外側支持部材が固定されていても、外側支持部材の内周部と把持部材との間に隙間があるため、枠状部材の内周長を伸縮させることができ、電解質膜の破損を抑制することができる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池において、前記枠状部材は、前記内周部と前記把持部材との間にガス遮断膜を備えていてもよい。この場合、前記把持部材と外側支持部材との間のガスの流通を抑制できる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池において、前記変形部は、フッ素系固体高分子膜素材により形成されていてもよい。この場合、変形部が膨張・収縮することにより電解質膜の破損を抑制することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、本発明に係る燃料電池を備える燃料電池システム、その燃料電池システムを搭載した移動体等の態様で実現できるほか、適宜、組合せたり、一部を省略して適用することができる。
以下、本発明に係る燃料電池について、図面を参照しつつ、実施例に基づいて説明する。
A.第1の実施例
A1.燃料電池の構成:
図1は、本発明の第1の実施例に係る燃料電池の断面構成を例示した説明図である。本実施例に係る燃料電池100は、水素および空気の供給を受け、電気化学反応により発電する固体高分子型の燃料電池である。
燃料電池100は、シール部材一体型MEA(Membrane‐Electrode Assembly:膜電極接合体)200と、アノード側セパレータ310と、カソード側セパレータ330と、アノード側拡散層410と、カソード側拡散層430と、を備える。燃料電池100は、シール部材一体型MEA200のアノード側にアノード側拡散層410およびアノード側セパレータ310を順に積層した構成を備え、カソード側にカソード側拡散層430およびカソード側セパレータ330を順に積層した構成を備えている。図1は、シール部材一体型MEA200、アノード側拡散層410、アノード側セパレータ310、カソード側拡散層430、およびカソード側セパレータ330のそれぞれが複数積層された燃料電池100の一部を抜き出して示しており、他は図示を省略している。なお、アノード側セパレータ310とカソード側セパレータ330との間には、冷却水を流すための冷却水流路が形成された冷却水セパレータが配設されている。冷却水セパレータ内部を冷却水が流通することにより、燃料電池100の電極反応に伴って生成される熱を取り除き、燃料電池100の内部温度を所定の範囲内に保っている。シール部材一体型MEA200の構成については後に詳述する。
アノード側拡散層410およびカソード側拡散層430は、発泡焼結金属体等の導電性多孔体により構成されている。本実施例では、チタン発泡焼結金属体を用いている。チタン発泡焼結金属体は、ドクターブレード法等により作製することができる。アノード側拡散層410およびカソード側拡散層430は、内部でガスが拡散できるものであれば、発泡焼結金属体に限らず、例えば、ステンレス鋼により形成されたエキスパンドメタルであってもよいし、撥水加工が施されたカーボンフェルトであってもよい。また、これらを複数組み合わせてもよい。また、燃料電池100は、アノード側拡散層410およびカソード側拡散層430を備えない構成としてもよい。
なお、撥水加工が施されたカーボンフェルトは、例えば、カーボンとテフロン(登録商標)を混合させた混合液を、カーボンフェルトに含浸させることにより作製することができる。また、カーボンフェルトの代わりに、例えば、カーボンペーパー、カーボンクロス等を用いてもよい。
アノード側セパレータ310およびカソード側セパレータ330は、発電された電気を集電する導電性部材であり、例えば、ステンレス鋼製の薄板により形成される。アノード側セパレータ310およびカソード側セパレータ330は、他にチタンやアルミニウム等、他の金属製の平板を用いてもよいし、カーボン製の平板を用いるものとしてもよい。
アノード側セパレータ310は、アノード側拡散層410と対向する面に複数の凹凸状のリブ312が形成されている。同様に、カソード側セパレータ330には、カソード側拡散層430と対向する面に複数の凹凸状のリブ332が形成されている。アノード側セパレータ310およびカソード側セパレータ330が、MEA210、アノード側拡散層410、およびカソード側拡散層430を両側から挟み込むことによって、アノードガスとしての水素、カソードガスとしての空気が流れる流路がそれぞれ形成される。
燃料電池100に供給された空気は、図示しないカソードガス供給マニホールドを通り、カソード側セパレータ330のリブ332によって形成される流路を通って、カソード側拡散層430に流入し、カソード側拡散層430内を流通しつつ、MEA210に供給されて電極反応に利用される。電極反応に利用されなかった空気を含むカソード排ガスは、図示しないカソード排ガス排出マニホールドに排出され、カソード排ガス排出マニホールドを通って燃料電池100の外へ排出される。
同様に、燃料電池100に供給された水素は、燃料電池100内を流通して電極反応に利用され、電極反応に利用されなかった水素を含むアノード排ガスは、燃料電池100の外へ排出される。
A2.シール部材一体型MEAの構成:
図2は、シール部材一体型MEAの外観を例示した説明図である。シール部材一体型MEA200は、MEA210とシール部材220とを備え、略長方形状のMEA210の外周に、枠状のシール部材220が形成されている。シール部材220は特許請求の範囲における「枠状部材」に該当する。
MEA210は、図1に示すように、電解質膜212の一方の面にアノード214、他方の面にカソード215を備える。電解質膜212は、プロトン伝導性の固体高分子材料としてのフッ素系スルホン酸ポリマーにより形成された高分子電解質膜(Nafion(登録商標))を用いている。なお、高分子電解質膜としては、Nafion(登録商標)に限定されず、例えば、アシプレックス(登録商標)、フレミオン(登録商標)等の他のフッ素系スルホン酸膜を用いてもよい。また、例えば、フッ素系ホスホン酸膜、フッ素系カルボン酸膜、フッ素炭化水素系グラフト膜、炭化水素系グラフト膜、芳香族膜等を用いてもよい。また、PTFE、ポリイミド等の補強材を含む機械的特性を強化した複合高分子膜を用いてもよい。
アノード214およびカソード215は、触媒としての白金が担持されたカーボンブラックを、プロトン伝導性を有する高分子材料であるアイオノマーで被覆して形成される。本実施例において、カーボンブラックとして、Ketjen(登録商標)を用い、アイオノマーとして電解質膜212と同様に、Nafion(登録商標)を用いている。なお、本実施例において、触媒として白金を用いているが、その他、ロジウム、パラジウム、イリジウム、オスミニウム、ルテニウム、レニウム、金、銀、ニッケル、コバルト、リチウム、ランタン、ストロンチウム、イットリウム等の種々の金属を用いることができる。また、これらの2種類以上を組み合わせた合金も用いることができる。
シール部材220は、外部固定枠220aと内部固定枠220bとを備える。外部固定枠220aは、シリコーンゴムを用いて射出成形により形成され、図2に示すように、カソードガス供給用貫通孔106sと、カソード排ガス排出用貫通孔108sと、アノードガス供給用貫通孔102sと、アノード排ガス排出用貫通孔104sと、冷却水供給用貫通孔110sと、冷却水排出用貫通孔112sとを備える。また、表面に反応ガスの漏洩を防止するためのシールラインSLが形成されている。各貫通孔は、アノード側セパレータ310およびカソード側セパレータ330にそれぞれ形成された貫通孔と共に、反応ガスおよび冷却水を給排するためのマニホールドを構成する。外部固定枠220aは、特許請求の範囲における「外側支持部材」に該当する。
図3は、シール部材一体型MEAの一部を透視した説明図である。内部固定枠220bは、MEA210の外周部に形成された枠状の外形を備え、MEA210を支持している。内部固定枠220bは、外部固定枠220aの内枠として外部固定枠220aに嵌め入れられた状態で配置されている。また、外部固定枠220aは、外枠として内部固定枠220bを支持している。内部固定枠220bは、把持部材221bと変形部材222bとを備えている。
把持部材221bは、外部固定枠220aと同様にシリコーンゴムを用いて射出成形により形成され、MEA210の各辺に沿ってそれぞれ配置されている。把持部材221bの両端部は、MEA210の四隅部分において、異なる電解質膜212の端部と変形部材222bを介して接続されている。
変形部材222bは、湿度変化による膨張収縮率が把持部材221bや外部固定枠220aなどシール部材220を構成するその他の構成部材より高く、電解質膜212と等しくなるように、電解質膜212と同じフッ素系高分子膜素材により形成されている。変形部材222bは、伸縮することにより内部固定枠220bの内周長を変化させて、電解質膜212の膨縮に伴い生じる応力を緩和させる緩和部材として機能する。変形部材222bは、シール部材220を構成するその他の構成部材より湿度変化による膨張収縮率が高く、電解質膜212と膨張収縮率が近い材料であれば、フッ素系高分子膜素材以外の材料であってもよい。また、湿度変化による膨張収縮率が電解質膜212より高い材料であってもよいし低い材料であってもよい。
変形部材222bの形状、寸法については特に限定はないが、本実施例では、MEA210の四隅に形成される異なる2つの把持部材221bの隙間方向の変形部材222bの厚さLを1〜2mm程度としている。変形部材222bは、把持部材221bの端部に接着により固定されている。
図4は、図1のX部を拡大した説明図である。把持部材221bは、電解質膜212の外周部の一部を挟み込んで成形され、電解質膜212を把持している。本実施例では、把持部材221bは、電解質膜212のみを把持しているが、カソード215およびアノード214を含めて把持する態様としてもよい。また、カソード側拡散層430やアノード側拡散層410がカーボンペーパー等であれば、さらにこれらを含めて把持する態様としてもよい。
外部固定枠220aの内周辺は、コの字状の断面を備え、内側に内部固定枠220bが嵌め込まれている。そのため、内部固定枠220bは、積層方向の移動が抑制されている。また、MEA210の膜面に沿った方向において、内部固定枠220bの外部固定枠220aと対向する面(以後、内部固定枠当接面220bfと呼ぶ)と、外部固定枠220aの内部固定枠220bと対向する面(以後、外部固定枠当接面220afと呼ぶ)との間には、クリアランスCが存在している。内部固定枠220bは、このクリアランスCにより、MEA210の膜面に沿った方向に移動可能となるように外部固定枠220aに支持されている。シール部材220は、クリアランスCを介してアノード側とカソード側のガスが互いに流入することを防ぐため、内部固定枠当接面220bfと外部固定枠当接面220afとの間にガス遮断膜240を備えている。ガス遮断膜240は、内部固定枠220bと外部固定枠220aとの間の全周に渡って配置され、本実施例では2枚配置されているが、これに限られず、1枚であってもよいし、3枚以上であってもよい。
A3.電解質膜変形時における内部固定枠の状態:
電解質膜212が膨張・収縮する際の内部固定枠220bの変形について説明する。図5は、基準時における内部固定枠の状態を模式的に示した説明図である。図5では、外部固定枠220aについて、外部固定枠当接面220afを破線で示した以外は図示を省略している。ここで、「基準時」とは、以後の説明のために設定したものであり、内部固定枠220bが特定の状態にある時を意味するものではなく、例えば、燃料電池100の停止時であってもよいし、運転時であってもよい。
図6は、電解質膜が膨張した際の内部固定枠の状態を模式的に示した説明図である。図6は、基準時より電解質膜212が膨張した状態を表している。この状態は、例えば、図5が燃料電池100の停止時であれば、運転を開始し、電気化学反応により生じた生成水により燃料電池100の内部湿度が上昇した場合に生じうる。変形部材222bは、電解質膜212と同じ素材で形成されているため、湿度が上昇すると電解質膜212と同様に膨張する。その結果、電解質膜212の膨張に伴って、内部固定枠220bの内周長が長くなるため、電解質膜212が膨張しても電解質膜212に生じる応力は抑制される。また、クリアランスCにより、内部固定枠220bの外周長が長くなっても、内部固定枠当接面220bfが外部固定枠当接面220afを押圧することを抑制できるため、電解質膜212の膨張により外部固定枠220aが変形することを抑制できる。
図7は、電解質膜が収縮した際の内部固定枠の状態を模式的に示した説明図である。図7は、基準時より電解質膜212が収縮した状態を表している。この状態は、例えば、図5の状態から停止時間の継続により電解質膜212が包含する水分がさらになくなった場合に生じうる。この場合でも、変形部材222bは、電解質膜212と同じ素材で形成されているため、電解質膜212と同様に乾燥して収縮する。その結果、電解質膜212の収縮に伴って、内部固定枠220bの内周長が短くなるため、電解質膜212が収縮しても電解質膜212に生じる応力は抑制される。また、内部固定枠220bは、MEA210の膜面に沿った方向に移動可能となるように外部固定枠220aに支持されているため、電解質膜212の収縮により外部固定枠220aが変形することを抑制できる。
図8は、電解質膜が部位により膨縮状態が異なる際の内部固定枠の状態を模式的に示した説明図である。図8は、基準時と比較し、電解質膜212の一部が収縮し、他の一部が膨張した状態を表している。この状態は、例えば、図5が燃料電池100の運転時であれば、運転の継続によりカソードガスの上流側で電解質膜212が乾燥収縮し、下流側で滞留した生成水により膨潤状態となった場合に生じうる。この場合でも、変形部材222bは、MEA210の四隅にそれぞれ配置されているため、湿度が高く電解質膜212が膨張している付近の変形部材222bは同様に膨張し、電解質膜212が乾燥している付近の変形部材222bは収縮する。その結果、電解質膜212の部分的な膨張・収縮に伴って、内部固定枠220bが変形するため、部分的な膨張・収縮により電解質膜212に生じる応力が抑制される。
以上説明した第1の実施例に係るシール部材220によれば、電解質膜212の膨張・収縮に伴い、変形部材222bが変形するため、電解質膜212の破損を抑制することができる。具体的には、シール部材220において、電解質膜212を支持している内部固定枠220bは、電解質膜212の膨張・収縮に伴い、四隅に配置された変形部材222bが変形するため、内周長を変化させることができる。これにより、電解質膜212が内部固定枠220bに固定されていても、膨張・収縮による膜の破損を抑制することができる。
第1の実施例に係る燃料電池100によれば、電解質膜212を支持するシール部材220に電解質膜212の膨張・収縮に伴い変形する変形部材222bが備えられているため、電解質膜212の破損を抑制することができる。これにより、燃料電池100の起動や停止により生じる湿度の変化により、電解質膜212に膨縮が生じても膜の破損を抑制することができる。
第1の実施例に係る燃料電池100によれば、シール部材220に備えられた変形部材222bは、シール部材220を構成する他の部材より湿度変化による膨張収縮率が高いため、湿度変化により内部固定枠220bの内周長を変化させることができ、湿度変化による電解質膜212の膨張・収縮に伴う電解質膜212の破損を抑制することができる。
第1の実施例に係る燃料電池100によれば、変形部材222bは、電解質膜212と湿度変化による膨張収縮率が等しいため、湿度変化により電解質膜212の膨張・収縮と同程度、変形部材222bが膨張・収縮することで、内部固定枠220bの内周長を変化させて電解質膜212の破損を抑制することができる。
第1の実施例に係る燃料電池100によれば、変形部材222bは、異なる2つの把持部材221bの間に配置されているため、湿度変化により、近傍の電解質膜212と同程度、膨張・収縮することができるため、電解質膜212の各部分において膨張・収縮状態が異なっていても電解質膜212の破損を抑制することができる。
第1の実施例に係る燃料電池100によれば、変形部材222bは、電解質膜212の四隅にそれぞれ配置されているため、電解質膜212の膨張・収縮に伴う、電解質膜の破損を抑制することができる。具体的には、電解質膜212は、膨縮の際、四隅が最も膨縮による変化が大きく、破損が生じやすい。しかし、変形部材222bが四隅に配置され、電解質膜212と同様に膨縮するため、電解質膜212の破損をより効果的に抑制することができる。
第1の実施例に係る燃料電池100によれば、シール部材220は、外部固定枠220aを備えているため、電解質膜212の膨張・収縮に伴う、電解質膜212の破損を抑制することができる。具体的には、外部固定枠220aが燃料電池100に固定されていても、外部固定枠220aはクリアランスCを設けて内部固定枠220bを支持しているため、内部固定枠220bが電解質膜212の膨縮に伴い変形しても外部固定枠220aと干渉することを抑制できる。
第1の実施例に係る燃料電池100によれば、シール部材220は、外部固定枠220aと内部固定枠220bとの間にガス遮断膜240を備えていているため、ガスのクロスリークを抑制することができる。
B.変形例
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば以下のような実施も可能である。
B1.変形例1:
図9は変形例に係る内部固定枠を模式的に示した説明図である。第1の実施例では、変形部材222bは、MEA210の四隅に配置されるものとしたが、これに限らず、図9に示すように、MEA210の四隅以外に配置されていても電解質膜212の膨張・収縮に伴う電解質膜212の破損を抑制することができる。また、把持部材221bや変形部材222bの数は2つ以上であれば、それぞれ4つでなくてもよい。
B2.変形例2:
図10は変形例に係る燃料電池の断面構成の一部を例示した説明図である。第1の実施例では、シール部材220は外部固定枠220aと内部固定枠220bの2つの固定枠を備える態様として示したが、これに限らず、図10に示すように、例えば、シール部材250を介して1つの固定枠のみにより構成されていてもよい。
B3.変形例3:
第1の実施例では、変形部材222bの厚さLを1〜2mm程度としていが、これに限らず、電解質膜212の膨張・収縮に合わせてこれ以外の厚さとしてもよい。
B4.変形例4:
第1の実施例では、内部固定枠220bは、電解質膜212の膨縮に伴い変形部材222bが膨縮することで内周長を変化させているが、内部固定枠220bに用いられる変形部材222bは湿度変化により膨縮する材料に限られず、例えば、電解質膜212の膨縮に伴い伸縮するゴム等を用いてもよい。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成をとることができることは言うまでもない。
本発明の第1の実施例に係る燃料電池の断面構成を例示した説明図である。 シール部材一体型MEAの外観を例示した説明図である。 シール部材一体型MEAの一部を透視した説明図である。 図1のX部を拡大した説明図である。 基準時における内部固定枠の状態を模式的に示した説明図である。 電解質膜が膨潤した際の内部固定枠の状態を模式的に示した説明図である。 電解質膜が収縮した際の内部固定枠の状態を模式的に示した説明図である。 電解質膜が部位により膨縮状態が異なる際の内部固定枠の状態を模式的に示した説明図である。 変形例に係る内部固定枠を模式的に示した説明図である。 変形例に係る燃料電池の断面構成の一部を例示した説明図である。
符号の説明
100…燃料電池
200…シール部材一体型MEA
210…MEA
212…電解質膜
214…アノード
215…カソード
220…シール部材
220a…外部固定枠
220b…内部固定枠
221b…把持部材
222b…変形部材
240…ガス遮断膜
310…アノード側セパレータ
330…カソード側セパレータ
410…アノード側拡散層
430…カソード側拡散層

Claims (10)

  1. 燃料電池に用いられる電解質膜の外周部に形成される枠状部材であって、
    前記電解質膜を支持する支持部と、
    前記電解質膜の膨縮に伴い変形する変形部と、を備える枠状部材。
  2. 燃料電池であって、
    電解質膜と、
    前記電解質膜の外周部に形成され、前記電解質膜を支持する支持部と、前記電解質膜の膨縮に伴い変形する変形部と、を有する枠状部材と、
    を備える燃料電池。
  3. 請求項2に記載の燃料電池において、
    前記枠状部材は、前記変形部が変形することにより枠の内周長が伸縮する燃料電池。
  4. 請求項2または請求項3に記載の燃料電池において、
    前記変形部は、湿度変化による膨張収縮率が前記支持部より高い燃料電池。
  5. 請求項2ないし請求項4に記載の燃料電池において、
    前記変形部は、前記電解質膜と湿度変化による膨張収縮率が等しい燃料電池。
  6. 請求項2ないし請求項5に記載の燃料電池において、
    前記支持部は、前記電解質膜の外周部の少なくとも一部を把持する2以上の把持部材を備え、
    前記変形部は、異なる2つの前記把持部材の間に配置されている燃料電池。
  7. 請求項6に記載の燃料電池において、
    前記電解質膜は、矩形形状を有し、
    前記把持部材は、前記電解質膜の各辺に沿ってそれぞれ配置され、
    前記変形部は、前記電解質膜の四隅にそれぞれ配置されている燃料電池。
  8. 請求項6または請求項7に記載の燃料電池において、
    前記支持部は、前記把持部材を支持する枠状の外側支持部材を備え、
    前記外側支持部材は、内周部において前記把持部材を支持し、
    前記内周部と前記把持部材との間の少なくとも一部に隙間を有している燃料電池。
  9. 請求項8に記載の燃料電池において、
    前記枠状部材は、前記内周部と前記把持部材との間にガス遮断膜を備えている燃料電池。
  10. 請求項2ないし請求項9に記載の燃料電池において、
    前記変形部は、フッ素系固体高分子膜素材により形成されている燃料電池。
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