JP5659255B2 - 部品実装装置、部品実装方法、実装プログラムおよび部品実装装置における段取り方法 - Google Patents

部品実装装置、部品実装方法、実装プログラムおよび部品実装装置における段取り方法 Download PDF

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この発明は、ノズルを配列したノズル列をノズル配列方向と異なる方向に複数配列したヘッドユニットを用いて部品を基板に実装する部品実装技術に関するものである。
上記のように構成されたヘッドユニットを用いて基板に部品を実装する部品実装装置として、例えば特許文献1に記載された装置が知られている。この特許文献1に記載された部品実装機では、本発明のヘッドユニットに相当する装着ヘッドは、4本のノズルをX方向に配列したノズル列と、同じく4本のノズルをX方向に配列したノズル列とがY方向に離間して配列されている。そして、各ノズルで部品を吸着保持した後、これら複数の部品を保持したまま装着ヘッドがシャッタカメラの上方位置を通過し、その通過時にシャッタカメラが各ノズルに保持された部品を撮像する。このように一回のスキャン動作で装着ヘッドに保持された全ての部品の撮像が可能となっている。こうして部品撮像が完了すると、装着ヘッドは撮像済みの部品を基板に実装する。上記した部品保持、よりなる単位シーケンスが1回または複数回繰り返されて基板に対して所望の部品が搭載される。
特開2010−16115号公報
ところで、部品の形状や大きさなどは多種多様である。このため、単位シーケンスで吸着保持する部品の種類や組み合わせによっては上記特許文献1に記載の発明を用いることが難しい場合がある。その一例として次のようなケースが発生していた。特定の単位シーケンスにおいて取り扱う部品として大型部品と小型部品が混在しており、装着ヘッドの一方側ノズル列のノズルで保持される一方側部品と、他方側ノズル列のノズルで保持される他方側部品とを1回のスキャン動作で区別しながら保持された部品の全部を撮像することが難しいことがあった。なお、本明細書では、このような全部撮影の困難性を伴う単位シーケンスを「特定単位シーケンス」と称する。
そこで、上記問題を解消するための方策の一つとして、上記特定単位シーケンスを実行する場合のみ、スキャン動作を2回に増やすことが考えられる。つまり、特許文献1に記載されているように複数の部品供給部に対して装着ヘッドがアクセスして全ての部品を保持した後、まず1回目のスキャン動作中に一方側ノズル列の各ノズルで保持された一方側部品を撮像し、それに続いてスキャン方向を反転させて2回のスキャン動作を実行しつつ他方側部品を撮像する。
しかしながら、部品供給部と部品撮像位置(カメラ位置)と配置関係によっては、装着ヘッドの移動距離が増えて特定単位シーケンスに要する時間が増加し効率が低下してしまうことがある。例えば2つの部品供給部の間にカメラを配置した場合、一方の部品供給部で吸着できる部品を全て吸着保持した後、装着ヘッドを反対側の部品供給部の上方位置に移動させる。そして、当該部品供給部で吸着できる部品を全て吸着保持する。これによって特定単位シーケンスで実装すべき部品の吸着保持が完了する。そして、その後で部品撮像のために2回のスキャン動作を行うことになる。したがって、装着ヘッドの移動回数が増えるととともに、移動距離も長くなり、大幅な効率低下を招いてしまう。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、互いに異なるノズル列のノズルにより保持される部品を1回のヘッドユニットの移動動作(スキャン動作)で撮影することが困難な単位シーケンス、つまり特定単位シーケンスの効率を高めることが可能な部品実装装置、部品実装方法、実装プログラムおよび部品実装装置における段取り方法を提供することを目的とする。
この発明にかかる部品実装装置は、基板に部品を実装する部品実装装置であって、部品を保持するノズルを配列した第1ノズル列および第2ノズル列を前記ノズルの配列方向と異なる方向に配列したヘッドユニットと、前記ノズルに保持された部品を撮像する撮像部と、互いに離間して配置される第1部品供給部および第2部品供給部と、前記ヘッドユニットを移動させるヘッド駆動部と、前記ヘッド駆動部を制御することで前記第1部品供給部および前記第2部品供給部の中間点から前記撮像部を通過して前記基板に延びる仮想境界線を越えて前記ヘッドユニットを往復移動させながら前記第1ノズル列のノズルによる部品保持、前記第2ノズル列のノズルによる部品保持、前記撮像部による部品撮像および前記ヘッドユニットによる前記基板への部品実装を行う、単位シーケンスを1または複数回行う制御部とを備え、前記制御部は、前記ヘッドユニットが前記撮像部の上方位置を1回通過する間に前記第1ノズル列および前記第2ノズル列の各ノズルにより保持される部品の全部を撮像することが不可である単位シーケンスでは、前記第1部品供給部により供給される第1部品については、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列のうちの一方のノズル列を構成するノズルで保持しながら前記第1部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記第1部品供給部から前記仮想境界線を越えて移動させる第1保持撮像動作を実行し、前記第2部品供給部により供給される第2部品については、他方のノズル列を構成するノズルで保持しながら前記第2部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記第2部品供給部から前記仮想境界線を越えて移動させる第2保持撮像動作を実行することを特徴としている。
また、この発明にかかる部品実装方法は、部品を保持するノズルを配列した第1ノズル列および第2ノズル列を前記ノズルの配列方向と異なる方向に配列したヘッドユニットと、前記ノズルに保持された部品を撮像する撮像部と、互いに離間して配置される第1部品供給部および第2部品供給部とを用いて前記第1部品供給部および第2部品供給部から供給される部品を基板に実装する部品実装方法であって、前記第1部品供給部および前記第2部品供給部の中間点から前記撮像部を通過して前記基板に延びる仮想境界線を越えて前記ヘッドユニットを往復移動させながら前記第1ノズル列のノズルによる部品保持、前記第2ノズル列のノズルによる部品保持、前記撮像部による部品撮像および前記ヘッドユニットによる前記基板への部品実装を行う、単位シーケンスを1または複数回行い、前記単位シーケンス毎に、前記ヘッドユニットが前記撮像部の上方位置を1回通過する間に前記第1ノズル列および前記第2ノズル列の各ノズルにより保持される部品の全部を撮像することが可能か否かを判定し、全部撮像が不可であると判定した単位シーケンスでは、前記第1部品供給部により供給される第1部品については、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列のうちの一方のノズル列を構成するノズルで保持しながら前記第1部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記第1部品供給部から前記仮想境界線を越えて移動させる第1保持撮像工程と、前記第2部品供給部により供給される第2部品については、他方のノズル列を構成するノズルで保持しながら前記第2部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記第2部品供給部から前記仮想境界線を越えて移動させる第2保持撮像工程とを実行することを特徴としている。
また、この発明にかかる実装プログラムは、部品を保持するノズルを配列した第1ノズル列および第2ノズル列を前記ノズルの配列方向と異なる方向に配列したヘッドユニットと、前記ノズルに保持された部品を撮像する撮像部と、互いに離間して配置される第1部品供給部および第2部品供給部と、前記第1部品供給部および前記第2部品供給部の中間点から前記撮像部を通過して基板に延びる仮想境界線を越えて前記ヘッドユニットを往復移動させるヘッド駆動部とを備える部品実装装置によって前記基板に部品を実装するための実装プログラムであって、前記ヘッドユニットによって前記第1部品供給部および前記第2部品供給部からそれぞれ供給される部品を保持し、前記ノズルに保持された部品を前記撮像部により撮像し、前記ヘッドユニットにより前記ノズルで保持した部品を基板に実装する、単位シーケンスを1または複数回行って前記基板に部品を実装する機能と、前記単位シーケンス毎に、前記ヘッドユニットが前記撮像部の上方位置を1回通過する間に前記第1ノズル列および前記第2ノズル列の各ノズルにより保持される部品の全部を撮像することが可能か否かを判定する機能と、全部撮像が不可であると判定された単位シーケンスでは、前記第1部品供給部により供給される第1部品については、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列のうちの一方のノズル列を構成するノズルで保持しながら前記第1部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記第1部品供給部から前記仮想境界線を越えて移動させる第1保持撮像処理と、前記第2部品供給部により供給される第2部品については、他方のノズル列を構成するノズルで保持しながら前記第2部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記第2部品供給部から前記仮想境界線を越えて移動させる第2保持撮像処理とを実行する機能とをコンピューターに実現させることを特徴としている。
このように構成された発明では、全部撮影が困難な特定単位シーケンスでは、部品撮像のために撮像部の上方位置を経由させる動作、つまりスキャン動作を2回行っている。ただし、1回目のスキャン動作は、一方の部品供給部から供給される部品を一方のノズル列のノズルで保持した後で当該部品を撮像部により撮像するとともに当該部品を保持したままヘッドユニットを他方の部品供給部に向けて移動させる動作である。このように第1回目のスキャン動作は部品撮像のためのみではなく、他方の部品供給部から部品を保持するための動作も兼ね備えている。そのため、特定単位シーケンスにおける部品実装を効率的に行うことが可能となる。
第1保持撮像動作および第2保持撮像動作のいずれを優先させるのかについては、次の点を考慮するのが望ましく、当該考慮によってヘッドユニットの移動距離や時間を短縮することができる。その考慮する点とは、単位シーケンスの実行開始時点におけるヘッドユニットの位置を起点位置と、第1保持撮像動作および第2保持撮像動作を実行した後でノズルに保持された部品のうち基板に対して最初に実装する部品の実装位置を最先実装位置とである。つまり、全部撮像が不可である単位シーケンスにおいては、起点位置と最先実装位置の少なくとも一方に基づいて第1保持撮像動作および第2保持撮像動作の一方を優先して実行した後で、他方を実行するのが望ましい。
ここで、起点位置を考慮する一例として次のように構成することができる。すなわち、起点位置が仮想境界線上または仮想境界線に対して第1部品供給部が位置する側の領域に含まれるときには第1保持撮像動作を実行した後、ヘッドユニットに第1部品を保持させたままで第2保持撮像動作を実行し、起点位置が仮想境界線に対して第2部品供給部が位置する側の領域に含まれるときには第2保持撮像動作を実行した後、ヘッドユニットに第2部品を保持させたままで第1保持撮像動作を実行するように構成してもよい。このような構成を採用することで、ヘッドユニットが起点位置から最初の部品を保持する位置に移動する距離が短くなり、処理の効率化を図ることができる。
また、最先実装位置を考慮する一例として次のように構成することができる。すなわち、最先実装位置が仮想境界線上または仮想境界線に対して第1部品供給部が位置する側の領域に位置しているときには第1保持撮像動作を実行した後、ヘッドユニットに第1部品を保持させたままで第2保持撮像動作を実行し、最先実装位置が仮想境界線に対して第2部品供給部が位置する側の領域に位置しているときには第2保持撮像動作を実行した後、ヘッドユニットに第2部品を保持させたままで第1保持撮像動作を実行するように構成してもよい。このような構成を採用することで、ヘッドユニットが撮像部による部品撮像を完了した位置から最初の部品を実装する位置に移動する距離が短くなり、処理の効率化を図ることができる。
また、起点位置および最先実装位置の両方を考慮してもよく、この場合、起点位置、最先実装位置、第1最先保持位置、第2最先保持位置、第1撮像完了位置および第2撮像完了位置の位置関係に基づいて第1保持撮像動作および第2保持撮像動作の一方を優先して実行した後で、他方を実行するのが望ましい。なお、「第1最先保持位置」は第1部品供給部から最初に第1部品を保持する位置を意味し、「第2最先保持位置」は第2部品供給部から最初に第2部品を保持する位置を意味し、「第1撮像完了位置」は第1部品の撮像を完了した時点におけるヘッドユニットの位置を意味し、「第2撮像完了位置」は第2部品の撮像を完了した時点におけるヘッドユニットの位置を意味している。
このような構成を採用することで、ヘッドユニットが起点位置から最初の部品を保持する位置に移動する際の移動距離と、ヘッドユニットが撮像完了位置から最初の部品を実装する位置に移動する際の移動距離とを総合的に勘案して効率の最適化を図ることができる。例えば、起点位置と最先実装位置とが仮想境界線を挟んで互いに反対側に位置するときには、次のように動作させるのが好適である。つまり、第1距離が第2距離よりも短いときには、第1保持撮像動作を実行した後、ヘッドユニットに第1部品を保持させたままで第2保持撮像動作を実行し、逆に第2距離が第1距離よりも短いときには第2保持撮像動作を実行した後、ヘッドユニットに第2部品を保持させたままで第1保持撮像動作を実行するのが好適である。なお、上記「第1距離」とは、起点位置から第1最先保持位置までの距離と、第2撮像完了位置から最先実装部品の実装位置までの距離とを加算した値を意味し、上記「第2距離」とは、起点位置から第2最先保持位置までの距離と、第1撮像完了位置から最先実装部品の実装位置までの距離とを加算した値を意味している。
なお、上記のように第1部品供給部および第2部品供給部のうちの一方の部品供給部から供給される先取り部品を第1ノズル列および第2ノズル列のうちの一方のノズル列を構成するノズルで保持しながら先取り部品が撮像部の上方位置を経由するようにヘッドユニットを一方の部品供給部から仮想境界線を越えて他方の部品供給部に移動させ、他方の部品供給部から供給される後取り部品を他方のノズル列を構成するノズルで保持した後、後取り部品が撮像部の上方位置を経由するようにヘッドユニットを第2部品供給部から仮想境界線を越えて移動させて部品を基板に実装する場合、それに適合する段取り処理を行うのが望ましい。すなわち、当該部品実装前に、先取り部品を供給する部品供給ユニットが一方の部品供給部に配置されるとともに、後取り部品を供給する部品供給ユニットが他方の部品供給部に配置されるように表示部に表示するのが望ましい。
この発明によれば、全部撮影が困難な単位シーケンス、つまり特定単位シーケンスでは、一方の部品供給部から供給される部品を一方のノズル列のノズルで保持した後で当該部品を撮像部により撮像するとともに当該部品を保持したままヘッドユニットを他方の部品供給部に移動させているため、特定単位シーケンスにおける部品実装の効率を高めることができる。
本発明にかかる部品実装装置の第1実施形態を示す平面図である。 図1に示す部品実装装置の正面図である。 図1の部品実装装置と制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 制御装置の実装プログラムの作成フローを示すフローチャートである。 特定単位シーケンス用の動作設定を示すフローチャートである。 制御装置で作成された実装プログラムにしたがって実行される部品実装装置の動作を示すフローチャートである。 特定単位シーケンスにおける装置動作を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態における特定単位シーケンスの動作設定を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態における特定単位シーケンスの動作設定を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態における特定単位シーケンスの動作設定を示すフローチャートである。 特定単位シーケンスの動作例を模式的に示す図である。
図1は本発明にかかる部品実装装置の第1実施形態を示す平面図である。また、図2は図1に示す部品実装装置の正面図である。この部品実装装置100は、図1および図2に示すように、基台1と、基台1上に配置されX方向に基板110を搬送する基板搬送機構部2と、部品3a、3b(図7、図11参照)をそれぞれ供給する2つの部品供給部4a、4bと、部品実装用のヘッドユニット5とを備えている。
基板搬送機構部2は、基板110の搬送方向(X方向)に延びる一対のコンベア2aを有している。一対のコンベア2aは、X1方向側から基板110を受け入れて所定の実装作業位置に搬送するとともに、実装作業後に、作業済みの基板110をX2方向側に搬出するように構成されている。
部品供給部4a、4bは、基板搬送機構部2の前方側(Y2方向側)において互いにX方向に離間して配置されている。これらの部品供給部4a、4bでは、複数の部品供給ユニットが設けられている。本実施形態では、部品供給ユニットの一例として、IC、トランジスタおよびコンデンサ等のチップ部品を収納したテープフィーダー41が用いられており、各部品供給部4a、4bにおいて複数のテープフィーダー41が基板搬送機構部2に沿ってX方向に配列されている。そして、部品供給部4a、4bにおいて各テープフィーダー41は、間欠的にテープを繰り出しながらチップ部品を基板搬送機構部2近傍の所定の部品供給位置41aに供給するように構成されている。なお、これらのテープフィーダー41は作業者などにより各部品供給部4a、4bへの装着位置を適宜変更可能となっている。また、本明細書では、2つの部品供給部4a、4bを区別して適宜説明するために、(X2)側の部品供給部4aを「左側部品供給部」と称する一方、(X1)側の部品供給部4bを「右側部品供給部」と称する。
ヘッドユニット5は、後述するノズル20を介して部品供給部4a、4bから供給される部品を吸着して基板110に実装する機能を有している。ヘッドユニット5は、基板110の搬送方向(X方向)および前後方向(Y方向)に移動可能に構成されている。具体的には、ヘッドユニット5は、X方向に延びるユニット支持部材6によりX方向に移動可能に支持されている。また、ヘッドユニット5は、X軸モーター7aによりボールねじ軸7bが回動されることによってX方向に移動される。ユニット支持部材6は、Y方向に延びる一対の固定レール1bを介して、一対の高架フレーム1aによりY方向に移動可能に支持されている。ユニット支持部材6は、Y軸モーター8aによりボールねじ軸8bが回動されることによってY方向に移動される。このように、本実施形態では、X軸モーター7aおよびY軸モーター8aが本発明の「ヘッド駆動部」として機能している。
また、ヘッドユニット5は、部品吸着用のノズル20が取り付けられる実装ヘッド51を複数個備えている。各実装ヘッド51は、Z軸モーター5a(図3)により昇降(Z方向の移動)可能であるとともに、R軸モーター5b(図3)によりノズル20の中心を通る鉛直軸線を回動中心としてR方向に回動可能に構成されている。実装ヘッド51は、6個設けられており、3個ずつ前後の2列で配列されている。また、ノズル20は、各実装ヘッド51に1つずつ取り付けられており、実装ヘッド51と同様に、3個ずつ前後の2列で配列されている。すなわち、6個のノズル20は、図1に示すように、3個ずつY方向にずれた状態で配置されている。また、前列の3個のノズル20はX方向に沿って配置されて前側ノズル列21を形成するとともに、後列の3個のノズル20は前側のノズル20に対して中心間距離で離間距離を隔てた状態でX方向に沿って配置されて後側ノズル列22を形成している。このように本実施形態では、2つのノズル列21、22を互いにX方向にずらしながらY方向に配列し、前後のノズル20を千鳥状に配置している。
部品実装装置100には、図1に示すように、ヘッドユニット5により吸着された部品3a、3b(図7参照)を撮像する部品撮像ユニット9が設けられている。なお、部品撮像ユニット9は、本発明の「撮像部」の一例に相当している。部品撮像ユニット9は、ヘッドユニット5により部品供給部4a、4bから取り出されて各ノズル20に保持された部品3a、3bの保持状態を認識する機能を有している。この部品撮像ユニット9は、基台1上に設けられており、本実施形態では平面視で部品供給部4a、4bの間において、各テープフィーダー41のX方向に1列に並ぶ部品供給位置41aと同じY方向位置に配置されている。部品撮像ユニット9は、ヘッドユニット5により吸着された部品3a、3bをその下方から撮像するように構成されている。詳細には、部品撮像ユニット9は、ヘッドユニット5が部品撮像ユニット9の上方をX方向に移動する間に部品3a、3bを撮像する。なお、部品撮像ユニット9については、従来より部品実装装置において多用されている構成のもの、例えばリニアカメラと照明部を組み合わせたものと用いており、照明部から撮像用の照明光が部品に照射され、部品3a、3bからの反射光がリニアカメラに入射して部品の保持状態が撮像される。
さらに、ヘッドユニット5のX2方向側には、基板撮像ユニット10が固定されており、ヘッドユニット5がX軸方向およびY軸方向に移動することで任意の位置で基板110の上方から撮像可能となっている。そして、基板撮像ユニット10は、実装作業位置上にある基板110に付された複数のフィデューシャルマークを撮像して基板位置、基板方向を画像認識する。
図3は図1の部品実装装置と制御装置の電気的構成を示すブロック図である。上記のように構成された部品実装装置100は、ローカルエリアネットワークなどの通信回線により制御装置(サーバーPC)200に接続されている。制御装置200は、実装プログラムを作成することができるコントローラ210を有している。このコントローラ210には、CPU等により構成される演算処理部211と、ハードディスクドライブなどの記憶部212と、通信制御部213とが設けられている。なお、部品実装装置100を制御するための実装プログラムには、実装する部品の種類、基板上における実装座標位置および実装順序に関するデータ(つまり、「基板データ」)の他、各実装作業を行うための部品を供給するテープフィーダー41を部品供給部4a、4bのいずれに取り付けるかというテープフィーダー41の配置に関する情報(つまり、「段取り情報」)も含まれている。そして、部品実装装置100による部品実装を実行させる前に、上記段取り情報にしたがって各テープフィーダー41が部品供給部4a、4bに装着される。
演算処理部211は、後述するように部品保持、部品撮像、部品実装、およびこれらのためのヘッドユニットの複数回の移動よりなる単位シーケンスを繰り返して所望の部品実装を行うために、各単位シーケンスにおける基板データおよび段取り情報を反映した実装プログラムを作成する。また、演算処理部211は、ヘッドユニット5が部品撮像ユニット9の上方をスキャンする間に、前側ノズル列21のノズル20に保持された前側部品3a(図7参照)および後側ノズル列22のノズル20に保持された後側部品3b(図7参照)の全部を撮像することが可能な否かを判定することで各単位シーケンスが特定単位シーケンスに該当するか否かを判定し、その判定結果を実装プログラムの作成に反映させる。このように、本実施形態では、演算処理部211は、基板データを作成する基板データ作成部、段取り情報を作成する段取り情報作成部、および全部撮像判定部としての機能を担っている。
記憶部212は演算処理部211により作成された実装プログラムを部品情報や基板情報とともに記憶する。そして、通信制御部213は適用なタイミングで記憶部212から読み出される実装プログラムを部品実装装置100に送信する。
なお、図3中の符号220は演算処理部211により作成された実装プログラムに関連する各種情報などを表示したり、作業者がコントローラ210に対して各種データや指令などの情報を入力するための表示/操作ユニットである。
一方、部品実装装置100では、装置全体を制御するコントローラ120が設けられている。このコントローラ120は、演算処理部121と、ハードディスクドライブなどの記憶部122と、モーター制御部123と、画像処理部124と、サーバー通信制御部125とを備えている。この演算処理部121はCPU等により構成されており、上記制御装置200で作成され、サーバー通信制御部125を介して記憶部122に書き込まれた実装プログラムにしたがって部品実装装置100の各部を制御して単位シーケンスを1回または複数回繰り返す。
モーター制御部123には、X軸モーター7a、Y軸モーター8a、Z軸モーター5aおよびR軸モーター5bが電気的に接続されており、各モーターを駆動制御する。また、これらのモーター7a、8a、5a、5bにはモーターの回転状況に応じたパルス信号を出力するエンコーダ(図示省略)がそれぞれ付設されている。各エンコーダから出力されるパルス信号はコントローラ120に取り込まれる構成となっており、これらの信号を受けた演算処理部121が各軸モーター7a、8a、5a、5bの回転量に関する情報を取得し、モーター制御部123と共に各軸モーター7a、8a、5a、5bを制御する。
また、画像処理部124には部品撮像ユニット9および基板撮像ユニット10が電気的に接続されており、これら各ユニット9、10から出力される撮像信号がそれぞれ画像処理部124に取り込まれる。そして、画像処理部124では、取り込まれた撮像信号に基づいて、部品画像の解析ならびに基板画像の解析がそれぞれ行われる。
なお、部品実装装置100においても、制御装置200と同様に、表示/操作ユニット130が設けられて実装プログラムや段取り情報などを表示する。また、表示/操作ユニット130は、作業者がコントローラ120に対して各種データや指令などの情報を入力するためにも使用される。
次に、上記のように構成された制御装置200による実装プログラムの作成を図4および図5を参照しつつ説明した後で、当該実装プログラムに基づく部品実装装置100の動作について図6および図7を参照しつつ説明する。
図4は制御装置の実装プログラムの作成フローを示すフローチャートである。また、図5は特定単位シーケンス用の動作設定を示すフローチャートである。制御装置200では、コントローラ210の演算処理部211がステップS1〜S7を実行して各単位シーケンスにおいて実行すべき動作を規定した基板データを作成する。
ステップS1で、演算処理部211は単位シーケンスの番号に相当するカウント値nを初期化する。そして、演算処理部211は第n番目の単位シーケンスにおいて実装する部品の情報を取得し(ステップS2)、当該部品情報にしたがって各ノズル20で部品を吸着保持した状態でヘッドユニット5が部品撮像ユニット9の上方位置を1回通過する際に上記部品の全部を撮像する、いわゆる全部撮像が可能であるか否かを判定する(ステップS3)。この判定は、部品情報に含まれる部品サイズ、吸着保持した際の部品の向きなどに基づいて行われる。
全部撮像が可能である(ステップS3で「YES」)場合、演算処理部211は従来技術と同様に、各部品を指定されたノズル20で吸着保持するための動作の設定(ステップS41:部品保持動作)、保持された部品を撮像するための動作、つまりスキャン動作の設定(ステップS42:部品撮像動作)および撮像完了後に各部品を基板に実装するための動作の設定(ステップS43:部品実装動作)を行い、第n番目の単位シーケンスで実行する基板データを形成する(ステップS4)。
一方、ステップS3で「NO」、つまり全部撮像が不可である場合、演算処理部211は、当該第n番目の単位シーケンスが特定単位シーケンスに該当すると判断し、特定単位シーケンス用の動作設定を行う(ステップS5)。この特定単位シーケンスでは、部品撮像のためにスキャン動作を2回行うが、そのうちの1回目のスキャン動作を部品撮像のためのみならず、部品保持動作の一部として機能させるものであり、ステップS5を実行することで上記動作を実行するための基板データが作成される。以下、図5を参照しながら特定単位シーケンス用の動作設定について詳述する。
演算処理部211は、図5に示すように、2つの部品供給部のうち左側部品供給部4aにヘッドユニット5を移動させるための動作を設定する(ステップS51)とともに、この左側部品供給部4aで前側ノズル列21を構成するノズル20により部品を吸着保持するための動作を設定する(ステップS52)。これにより、左側部品供給部4aにより供給される部品については前側ノズル列21を構成するノズル20が保持するように設定される。このように、本実施形態では、左側部品供給部4aで供給される部品が前側吸着部品であり、本発明の「先取り部品」に相当している。
そして、演算処理部211は前側ノズル列21のノズル20で部品を保持した状態でヘッドユニット5を左側部品供給部4aから(X1)方向に移動させることで当該前側吸着部品3aを部品撮像ユニット9の上方位置を介して右側部品供給部4bに移動させるための動作を設定する(ステップS53)とともに、その動作の間に部品撮像ユニット9により前側吸着部品3aを撮像するための動作を設定する(ステップS54)。このように、第1回のスキャン動作によって、左側部品供給部4aから右側部品供給部4bへのヘッドユニット5の移動と、前側吸着部品3aの撮像とを並行して行うように、演算処理部211は動作設定を行う。
それに続いて、演算処理部211は、右側部品供給部4bで後側ノズル列22を構成するノズル20により部品を吸着保持するための動作を設定する(ステップS55)。これにより、右側部品供給部4bにより供給される部品については後側ノズル列22を構成するノズル20が保持するように設定され、右側部品供給部4bで供給される部品が後側吸着部品であり、本発明の「後取り部品」に相当している。
さらに、演算処理部211は前側ノズル列21のみならず後側ノズル列22のノズル20でも部品3aを保持した状態でヘッドユニット5を右側部品供給部4bから(X2)方向に移動させることで後側吸着部品3bを部品撮像ユニット9の上方位置を通過させるための動作を設定する(ステップS56)とともに、その動作の間に部品撮像ユニット9により後側吸着部品を撮像するための動作を設定する(ステップS57)。このように第2回のスキャン動作によって、後側吸着部品の撮像を行うように演算処理部211は動作設定を行う。
特定単位シーケンスで実装する予定部品の全てについて部品保持動作および部品撮動作像の設定が完了すると、演算処理部211は部品情報に基づいて部品毎にヘッドユニット5を部品実装位置の上方に移動させた後で当該部品を基板110に実装する動作を設定する(ステップS58)。こうして、特定単位シーケンスで実行する基板データを形成する(ステップS5)。
図4に戻って制御装置200の動作説明を続ける。第n番目の単位シーケンスで実行する基板データの作成が完了すると、単位シーケンスの全てについて基板データの作成が完了したか否かを演算処理部211は判定する(ステップS6)。そして、演算処理部211は、全シーケンスについて完了していない(ステップS6で「NO」)間、カウント値nを「1」だけインクリメントした(ステップS7)後、上記ステップS2に戻り、次の単位シーケンスの基板データを作成して実装プログラムを作成する(ステップS2〜S5)。
一方、全単位シーケンスについて基板データの作成が完了しているときには、演算処理部211は当該基板データに対応して各部品を供給するテープフィーダー41の配置を決定し(ステップS8)、それを段取り情報として上記実装プログラムに盛り込む。その技術的意義について説明する。
いずれの単位シーケンスにおいても全部撮像が可能であれば、テープフィーダー41の配置に対して比較的高い自由度を許容することができる。しかしながら、特定単位シーケンスが1つでも含まれている場合には、以下の制約が発生する。つまり、特定単位シーケンスを好適に実行するためには、本実施形態では前側ノズル20で吸着保持する前側吸着部品3aについては左側部品供給部4aで供給する一方、後側ノズル20で吸着保持する後側吸着部品については右側部品供給部4bで供給する必要がある。そのため、前側吸着部品3aを収納したテープフィーダー41を左側部品供給部4aに配置する一方、後側吸着部品を収納したテープフィーダー41を右側部品供給部4bに配置する必要があり、かかる配置条件を満足するように段取りすることが特定単位シーケンスを実行するための必須事項となる。そこで、本実施形態では、基本データに基づいて配置条件を検証し、それを満足するようにテープフィーダー41の配置を決定している。
そして、上記のようにして作成した実装プログラムを制御装置200は適当なタイミングで通信制御部213を介して部品実装装置100に送信する(ステップS9)。また、この実装プログラムに基づいて部品実装装置100は次に説明するように部品実装を行う。
図6は制御装置で作成された実装プログラムにしたがって実行される部品実装装置の動作を示すフローチャートである。この部品実装装置100は、制御装置200から送信されてくる実装プログラムを受信し、記憶部122に記憶する(ステップS11)。そして、当該実装プログラムに基づき基板110に部品を実装する前に、演算処理部121は実装プログラムに含まれる段取り情報に基づいて適正な段取り指示、つまりテープフィーダー41の配置情報を表示/操作ユニット130に表示して作業者などに段取りを指示する(ステップS12)。
そして、当該表示を見た作業者により適切な段取りが行われ、段取り完了が表示/操作ユニット130を介して入力されたことを確認する(ステップS13で「YES」)と、演算処理部121はカウント値nを「1」にイニシャライズした(ステップS14)後、実装プログラムに組み込まれている基板データに基づいて部品実装装置100の装置各部を制御して第n番目の単位シーケンスを実行する(ステップS15)。ここで、単位シーケンスが特定単位シーケンスでない場合には従来装置と同様に部品保持動作、部品撮像動作および部品実装動作をこの順序で実行する。一方、特定単位シーケンスである場合には次に説明するように装置各部が動作する。なお、演算処理部121は、全シーケンスの実行が完了していないと判定する(ステップS16で「NO」)の間、カウント値nを「1」だけインクリメントした(ステップS17)後、ステップS15に戻って次の単位シーケンスを実行する。
図7は特定単位シーケンスにおける装置動作を模式的に示す図である。なお、同図中の破線は部品供給部4a、4bの中間点から部品撮像ユニット9を通過して基板110に延びる仮想境界線VBであり、本実施形態では部品撮像ユニット9を通過してY方向に直線状に延びる線を仮想境界線VBとして設定している。というのも、本実施形態にかかる部品実装装置100では、部品供給部4a、4bの中点と、部品撮像ユニット9の配設位置と、基板110の中心点とが一直線上に配置されているからである。つまり、図1や図7に示すように、本実施形態ではこれらを結ぶ仮想直線を対称軸として実装作業位置上にある基板110、部品撮像ユニット9および部品供給部4a、4bがほぼ対称に配置されている。そこで、本実施形態では、当該対称軸を仮想境界線VBとしている。もちろん、実装作業位置上の基板110、部品撮像ユニット9および部品供給部4a、4bの配置関係は基板の種類や装置毎に異なることがあるため、部品供給部4a、4bの間に配置した部品撮像ユニット9から基板110に向けて延びる仮想境界線VBを任意に設定すればよい。
また、図7中の符号PH0(n-1)、PLL、PB(n)、PH2(n)、MLRはそれぞれ
・PH0(n-1):第(n−1)番目の単位シーケンスを完了した時点におけるヘッドユニットの位置、
・PFL(n):第n番目の単位シーケンスで、左側部品供給部4aにおいて最初に吸着される部品の位置(第1最先保持位置)、
・PLL:仮想境界線VBの(X2)側で位置PH0(n-1)に位置しているヘッドユニット5が位置PFL(n)の部品を吸着するために移動する保持用移動経路、
・PB(n):第n番目の単位シーケンスで、最初に実装すべき部品の基板110上での位置(最先実装位置)、
・PH2(n):第n番目の単位シーケンスで、部品3bの撮像が完了した時点におけるヘッドユニット5の位置(第2撮像完了位置)、
・MLR:仮想境界線VBの(X2)側で第2撮像完了位置PH2(n)に位置しているヘッドユニット5が仮想境界線VBの位置PB(n)に部品を実装するために移動する実装用移動経路、
を示している。
第n番目の単位シーケンスが特定単位シーケンスである場合、図7(a)に示すように、位置PH0(n-1)に位置しているヘッドユニット5は保持用移動経路PLLに沿って移動して左側部品供給部4aから供給される部品のうち最初に吸着すべき部品3aの第1最先保持位置PFL(n)の上方位置に位置決めされる。そして、ヘッドユニット5は前側ノズル列21を構成するノズル20のうちの1つで上記部品3aを吸着保持する。また、左側部品供給部4aから供給される部品のうち第n番目の単位シーケンスで実装すべき部品3aが残っている場合には、前側ノズル列21の他のノズル20により部品3aを吸着保持する。このような部品保持動作を繰り返すことで、ヘッドユニット5は第n番目の単位シーケンスで使用する左側部品供給部4aの部品3aを全て保持する(同図(b))。
ヘッドユニット5は部品3aを保持したまま(X1)方向に移動し、仮想境界線VBを越えて右側部品供給部4bに移動する。このとき、ヘッドユニット5は、同図(c)に示すように前側ノズル列21のノズル20で保持した部品3aが部品撮像ユニット9の上方位置を通過するように移動する。すなわち、部品供給部4aにおける各テープフィーダー41の部品供給位置41aと部品撮像ユニット9は、Y方向において同一位置とされているので、ヘッドユニット5は各部品3aを吸着し保持した状態で、Y方向位置を保ったままX1方向にスキャン移動する。そして、右側部品供給部4bへのヘッドユニット5のスキャン移動中に部品撮像ユニット9は各部品3aを撮像する。
右側部品供給部4bに移動してきたヘッドユニット5は、右側部品供給部4bから供給される部品のうち最初に吸着すべき部品3bの上方位置に位置決めされる。そして、ヘッドユニット5は後側ノズル列22を構成するノズル20のうちの1つで上記部品3bを吸着保持する。また、右側部品供給部4bから供給される部品についても、第n番目の単位シーケンスで実装すべき部品3bが残っている間、後側ノズル列22で未吸着のノズル20による部品3bの吸着保持動作を繰り返す。これによって、ヘッドユニット5は第n番目の単位シーケンスで使用する右側部品供給部4bの部品3bを全て保持する(同図(d))。
これに続いて、ヘッドユニット5は全部品3a、3bを保持したまま(X2)方向に移動し、仮想境界線VBを越えて(X2)側の撮像完了位置PH2(n)に移動する。このとき、ヘッドユニット5は、同図(e)に示すように後側ノズル列22のノズル20で保持した部品3bを吸着し保持した状態で、Y方向位置を保ったままX2方向に移動することで、部品撮像ユニット9を通過するスキャン移動を行ない、その移動中に部品撮像ユニット9は各部品3bを撮像する。
こうして、第n番目の単位シーケンスで基板110に実装すべき部品の全てについて部品保持および部品撮像が完了すると、ヘッドユニット5は、同図(f)に示すように、位置PH2(n)から実装用移動経路MLRに沿って移動して最初に実装すべき部品の実装位置PB(n)の上方位置に位置決めされる。そして、ヘッドユニット5は当該部品を基板110に実装する。また、残りの部品についても基板データに基づいて順次実装して第n番目の単位シーケンスを完了する。
以上のように、本実施形態では、各単位シーケンスを行うに際し、全部撮像の可否を判定して特定単位シーケンスに相当するか否かを判断し、それに応じた基板データを含む実装プログラムを作成している。そして、当該実装プログラムにしたがって部品実装装置100を動作させている。このうち、特に特定単位シーケンスでは、基板110に実装すべき部品を左側部品供給部4aから供給される部品3aと、右側部品供給部4bから供給される部品3bとに分け、部品3aを連続的に吸着保持した後、ヘッドユニット5を左側部品供給部4aから右側部品供給部4bに移動させて部品3bを連続的に吸着保持している。しかも、左側部品供給部4aから右側部品供給部4bへのヘッドユニット5の移動中に、部品3が部品撮像ユニット9の上方を通過して部品撮像ユニット9により部品3aの全てが撮像される。このように、特定単位シーケンスにおいては部品3aのためのスキャン動作と、部品3bのためのスキャン動作とを実行する必要があるが、第1回目のスキャン動作は、部品3aの撮像動作と、左側部品供給部4aから右側部品供給部4bへのヘッドユニット5の移動動作とを兼ね備えている。そのため、特定単位シーケンスでは2回のスキャン動作を行うものの、部品実装を効率的に行うことが可能となる。
また、上記実施形態では、ヘッドユニット5を左側部品供給部4aに移動させた後で部品3aを連続的に保持し、また右側部品供給部4bに移動させた後で部品3bを連続的に保持している。そこで、部品3aを供給するテープフィーダー41を左側部品供給部4aに集め、部品3bを供給するテープフィーダー41を右側部品供給部4bに集めるような段取りを上記段取り情報として作成し、表示/操作ユニット130に表示するように構成している。このため、部品実装作業を行う前に、特定単位シーケンスの実行に適合した段取りが実行される。その結果、特定単位シーケンスを含む部品実装作業を円滑に、かつ迅速に行うことができる。
ところで、上記第1実施形態では、2つの部品供給部のうち部品供給部4aから供給される部品3aを本発明の「先取り部品」とし、部品3aを保持して撮像する第1保持撮像動作を常に優先させている。しかしながら、部品3bを保持して撮像する第2保持撮像動作を常に優先させてもよい。また、第1保持撮像動作および第2保持撮像動作のいずれかを選択的に優先させるように構成してもよいが、その場合、選択条件として例えば第2実施形態ないし第4実施形態に示すような点を考慮するのが望ましく、当該考慮によってヘッドユニットの移動距離や時間を短縮することができる。以下、第2実施形態ないし第4実施形態について順番に説明する。なお、第2実施形態ないし第4実施形態の各々にかかる部品実装装置100および制御装置200の構成は第1実施形態と基本的に同一であり、特定単位シーケンスにおける動作設定と、その動作設定に伴う特定単位シーケンスにおける装置動作が異なるのみである。したがって、相違点を中心に説明し、同一構成については同一または相当符号を付して説明を省略する。
図8は本発明の第2実施形態における特定単位シーケンスの動作設定を示すフローチャートである。この第2実施形態では、特定単位シーケンスの実行開始時点におけるヘッドユニット5の位置を起点位置とし、この起点位置に基づいて特定単位シーケンスの動作設定を切り替えている。なお、図1に示す部品実装装置100は単位シーケンスを連続的に行う装置であり、第(n−1)番目の単位シーケンスを完了した時点におけるヘッドユニットの位置PH0(n-1)がそのまま起点位置に相当している。また、n=1のとき、つまり最初の単位シーケンスが特定単位シーケンスの場合、ヘッドユニット5の原点位置が起点位置に相当している。
制御装置200の演算処理部211は、第2実施形態における特定単位シーケンス用の動作設定を行う(ステップS5)場合、まず最初にヘッドユニット5の位置PH0(n-1)が仮想境界線VB上あるいは仮想境界線VBに対して左側に位置しているのか、仮想境界線VBに対して右側に位置しているのかを判定する(ステップS59)。これは、ヘッドユニット5が最初に吸着保持する部品の位置、つまり最先保持位置までの移動距離を考慮したものである。例えば図7(a)に示すようにヘッドユニット5の位置PH0(n-1)が仮想境界線VBに対して左側に位置している場合、ヘッドユニット5が左側部品供給部4aに移動する距離は、右側部品供給部4bに移動する距離と同じ、あるいは短く、その移動に要する時間を短縮することができるからである。そこで、第2実施形態では、上記判定ステップを最初に設けている。
このステップS59で、位置PH0(n-1)が仮想境界線VB上あるいは仮想境界線VBに対して左側に位置していると判定したとき、演算処理部211は第1実施形態と同様のステップS51L〜S58Lを実行して基板データを作成する。一方、位置PH0(n-1)が仮想境界線VBに対して右側に位置していると判定したとき、演算処理部211は以下のステップS51R〜58Rを実行する。
演算処理部211は、図8に示すように、2つの部品供給部のうち右側部品供給部4bにヘッドユニット5を移動させるための動作を設定する(ステップS51R)とともに、この右側部品供給部4bで後側ノズル列22を構成するノズル20により部品を吸着保持するための動作を設定する(ステップS52R)。これにより、右側部品供給部4bにより供給される部品3bについては後側ノズル列22を構成するノズル20が保持するように設定され、本発明の「先取り部品」に相当している。
そして、演算処理部211は後側ノズル列22のノズル20で部品3bを保持した状態でヘッドユニット5を右側部品供給部4bから(X2)方向に移動させることで当該後側吸着部品3bを部品撮像ユニット9の上方位置を介して左側部品供給部4aに移動させるためのスキャン動作を設定する(ステップS53R)とともに、その動作の間に部品撮像ユニット9により後側吸着部品3bを撮像するための動作を設定する(ステップS54R)。このように、第1回のスキャン動作によって、右側部品供給部4bから左側部品供給部4aへのヘッドユニット5の移動と、後側吸着部品3bの撮像とを同時に行うように、演算処理部211は動作設定を行う。
それに続いて、演算処理部211は、左側部品供給部4aで前側ノズル列21を構成するノズル20により部品を吸着保持するための動作を設定する(ステップS55R)。これにより、左側部品供給部4aにより供給される部品3aについては前側ノズル列21を構成するノズル20が保持するように設定され、左側部品供給部4aで供給される部品が前側吸着部品であり、本発明の「後取り部品」に相当している。
さらに、演算処理部211は両ノズル列21、22のノズル20でそれぞれ部品を保持した状態でヘッドユニット5を左側部品供給部4aから(X1)方向に移動させることで前側吸着部品3aを部品撮像ユニット9の上方位置を通過させるためのスキャン動作を設定する(ステップS56R)とともに、その動作の間に部品撮像ユニット9により前側吸着部品3aを撮像するための動作を設定する(ステップS57R)。このように第2回のスキャン動作によって、前側吸着部品3aの撮像を行うように演算処理部211は動作設定を行う。
特定単位シーケンスで実装する予定部品の全てについて部品保持動作および部品撮動作像の設定が完了すると、演算処理部211は部品情報に基づいて部品毎にヘッドユニット5を部品実装位置の上方に移動させた後に当該部品を基板110に実装する動作を設定する(ステップS58R)。こうして、特定単位シーケンスで実行する基板データを形成する(ステップS5)。
以上のように、第2実施形態においては、制御装置200が特定単位シーケンスにおけるヘッドユニット5の起点位置に応じて基板データを作成し、その基板データを含む実装プログラムに基づいて部品実装装置100は動作する。したがって、第2実施形態の特定単位シーケンスでは、ヘッドユニット5は起点位置に近い側の部品供給部に移動して部品保持動作を開始するため、最初の部品を吸着保持するまでの時間を短縮することができ、特定単位シーケンスを効率的に実行し、部品実装のタクトタイムを短縮することができる。
図9は本発明の第3実施形態における特定単位シーケンスの動作設定を示すフローチャートである。この第3実施形態は、特定単位シーケンスの動作設定を切り替えるための判定基準を除いて、第2実施形態と共通している。つまり、第3実施形態では、特定単位シーケンスで最初に実装すべき部品の基板110上での位置PB(n)を最先実装位置とし、この最先実装位置PB(n)に基づいて特定単位シーケンスの動作設定を切り替えている。これは、全ての部品3a、3bの吸着保持および部品撮像を完了した後にヘッドユニット5が最初に部品実装を行うために移動する距離を考慮したものである。例えば図7(f)に示すようにヘッドユニット5の位置PH2(n)が仮想境界線VBに対して左側に位置しているのに対し、最先実装位置PB(n)は仮想境界線VBに対して右側に位置している。この場合、ヘッドユニット5は実装用移動経路MLRに沿って移動する必要がある。ここで、仮に全ての部品3a、3bの吸着保持および部品撮像が完了した時点でヘッドユニット5の位置が仮想境界線VBに対して右側の所定位置(後で説明する図11(f)中の第1撮像完了位置PH1(n))に位置すると、当該位置から最先実装位置PB(n)に移動するヘッドユニット5の距離は大幅に短縮される。そこで、第3実施形態では、仮想境界線VBに対する最先実装位置PB(n)の位置関係を判定するステップを最初に設けている。
このステップS60で、位置PB(n)が仮想境界線VB上あるいは仮想境界線VBに対して左側に位置していると判定したとき、演算処理部211は第2実施形態のステップS51L〜S58Lと同じステップを実行して基板データを作成する。一方、位置PB(n)が仮想境界線VBに対して右側に位置していると判定したとき、演算処理部211は第2実施形態のステップS51R〜S58Rと同じステップを実行して基板データを作成する。
以上のように、第3実施形態においては、制御装置200が特定単位シーケンスにおける最先実装位置PB(n)に応じて基板データを作成し、その基板データを含む実装プログラムに基づいて部品実装装置100は動作する。したがって、第3実施形態の特定単位シーケンスでは、全ての部品3a、3bの吸着保持および部品撮像が完了した時点でヘッドユニット5は、仮想境界線VBに対して最先実装位置PB(n)と同じ側に位置するため、最先実装位置に移動して部品実装を開始するまでの時間を短縮することができ、特定単位シーケンスを効率的に実行し、部品実装のタクトタイムを短縮することができる。
図10は本発明の第4実施形態における特定単位シーケンスの動作設定を示すフローチャートである。また、図11は特定単位シーケンスの動作例を模式的に示す図である。この第4実施形態は、特定単位シーケンスの動作設定を切り替えるための判定基準として3つの基準、つまり、
・仮想境界線VBに対する位置PH0(n-1)の位置関係…第1判定基準
・仮想境界線VBに対する位置PB(n)の位置関係…第2判定基準
・起点位置PH0(n-1)と最先実装位置PB(n)の位置関係…第3判定基準
を組み合わせ、動作設定を総合的に判定している。なお、上記第1判定基準は第2実施形態と共通し、第2判定基準は第3実施形態と共通している。一方、第3判定基準は第4実施形態に特有の判定基準である。
この第3判定基準は、起点位置PH0(n-1)と最先実装位置PB(n)の位置関係によってヘッドユニット5の総移動距離が変化することを考慮したものである。例えば起点位置PH0(n-1)および最先実装位置PB(n)がいずれも仮想境界線VBに対して(X2)側に位置するのであれば、ステップS51L〜S58Lと同様のステップを実行して基板データを作成し、当該基板データを含む実装プログラムにしたがって部品実装装置100を動作させることで総移動距離の短縮を図ることができる。この点に関しては、起点位置PH0(n-1)および位置PB(n)がいずれも仮想境界線VBに対して(X1)側に位置する場合も同様であり、ステップS51R〜S58Rと同様のステップを実行して基板データを作成するのが好適である。
一方、図7および図11に示すように、起点位置PH0(n-1)および位置PB(n)がそれぞれ仮想境界線VBに対して(X2)側および(X1)側に位置する場合、特定単位シーケンスにおけるヘッドユニット5の総移動距離はヘッドユニット5がいずれの部品供給部に対して最初にアクセスするかによって異なる。そこで、第4実施形態では、最初に左側部品供給部4aにアクセスする場合(図7参照)と、最初に右側部品供給部4bにアクセスする場合(図11参照)のそれぞれについて、起点位置PH0(n-1)に位置するヘッドユニット5が最初に部品を部品供給部から吸着保持するために移動する保持用移動距離と、撮像完了位置に位置するヘッドユニット5が最初の部品を基板110に実装するために移動する実装用移動距離とを求めている。これは、いずれの場合が総移動距離の短縮に有利であるかを判定するためである。
このように部品実装作業の効率化を確実に実行するためには、第1判定基準ないし第3判定基準を組み合わせるのが好適であり、第4実施形態では当該組み合わせに基づいて特定単位シーケンスの動作設定を切り替えている。以下、図7、図10および図11を参照しつつ第4実施形態について説明する。
制御装置200の演算処理部211は、特定単位シーケンス用の動作設定を行う(ステップS5)場合、第2実施形態と同様に、まず最初にヘッドユニット5の位置PH0(n-1)が仮想境界線VB上あるいは仮想境界線VBに対して左側に位置しているのか、仮想境界線VBに対して右側に位置しているのかを判定する(ステップS59)。また、第3実施形態のステップS60と同様に、最先実装位置PBが仮想境界線VB上あるいは仮想境界線VBに対して左側に位置しているのか、仮想境界線VBに対して右側に位置しているのかを判定する(ステップS60L、S60R)。
そして、ステップS60Lで位置PH0(n-1)および最先実装位置PBがともに仮想境界線VB上あるいは仮想境界線VBに対して左側に位置していると判定する(ステップS59で「線状or左側、ステップS60Lで「線状or左側」」)と、演算処理部121はステップS51L〜S58Lと同様のステップを実行して基板データを作成する。また、ステップS60Rで位置PH0(n-1)および最先実装位置PBがともに仮想境界線VBに対して右側に位置していると判定する(ステップS59で「右側」、ステップS60Rで「右側」」)と、ステップS51R〜S58Rと同様のステップを実行して基板データを作成する。そして、当該基板データを含む実装プログラムにしたがって部品実装装置100を動作させる。
また、ステップS59で「線状or左側」と判定し、ステップS60Lで「右側」と判定すると、演算処理部121は先に左側部品供給部4aにアクセスする場合(図7参照)と先に右側部品供給部4bにアクセスする場合(図11参照)に分けて保持用移動距離および実装用移動距離を求める。つまり、先に左側部品供給部4aにアクセスする場合(図7)、保持用移動経路PLLの距離が保持用移動距離となり、実装用移動経路MLRの距離が実装用移動距離となり、それらの加算値を本発明の「第1距離」として演算処理部121は求める。一方、先に右側部品供給部4bにアクセスする場合(図11)、保持用移動経路PLRの距離が保持用移動距離となり、実装用移動経路MRRの距離が実装用移動距離となり、それらの加算値を本発明の「第2距離」として演算処理部121は求める。それに続いて、演算処理部121は、これら第1距離および第2距離を比較して短い方のアクセス態様で基板データを作成する。つまり、第1距離が短い(ステップS61Lで「YES」)と判定すると、演算処理部121は、ステップS51L〜S58Lと同様のステップを実行して基板データを作成する。逆に、第2距離が短い(ステップS61Lで「NO」)と判定すると、演算処理部121は、ステップS51R〜S58Rと同様のステップを実行して基板データを作成する。
さらに、ステップS59で「右側」と判定し、ステップS60Rで「左側」と判定すると、演算処理部121は上記ステップS61Lと同様のステップS61Rを実行して第1距離および第2距離のうち短い方のアクセス態様で基板データを作成する。つまり、第1距離が短い(ステップS61Rで「YES」)と判定すると、演算処理部121は、ステップS51L〜S58Lと同様のステップを実行して基板データを作成する。逆に、第2距離が短い(ステップS61Rで「NO」)と判定すると、演算処理部121は、ステップS51R〜S58Rと同様のステップを実行して基板データを作成する。したがって、第1距離および第2距離のうち短く方のアクセス態様を採用することでヘッドユニット5の総移動距離を抑えて部品実装を効率的に行うことができる。
以上のように、第4実施形態では、複数の判定基準に応じて基板データを作成し、その基板データを含む実装プログラムに基づいて部品実装装置100は動作する。したがって、第4実施形態の特定単位シーケンスでは、ヘッドユニット5を最も短い総移動距離で移動させながら部品実装を行うことができ、効率的な特定単位シーケンスを確実に実行し、部品実装のタクトタイムを短縮することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。そこで、例えば上記実施形態では、特定単位シーケンスにおいて左側部品供給部4aから供給される部品3aを前側ノズル列21のノズル20で吸着保持する一方、右側部品供給部4bから供給される部品3bを後側ノズル列22のノズル20で吸着保持しているが、前側ノズル列21のノズル20の種類が部品3bと適合するものであり、且つ、後側ノズル列21のノズル20の種類が部品3aと適合する場合には、この関係を逆転させてもよい。または、上記関係を適宜入れ替えてもよい。例えば、先取り部品3a(または3b)は前側ノズル列21のノズル20で吸着保持し、後取り部品3b(または3a)は後側ノズル列22のノズル20で吸着保持するように設定しても良い。さらに、先取り部品3a(または3b)および後取り部品3b(または3a)に対応するノズル列21、22の関係を逆としても良い。
また、上記実施形態では、2つのノズル列21、22を有するヘッドユニット5を用いて部品実装を行う部品実装装置100に対して本発明を適用しているが、3つ以上のノズル列をY方向に配列したヘッドユニットを用いる部品実装装置に対しても本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、制御装置200が作成した実装プログラムがローカルエリアネットワークなどの通信回路を通じて自動的に部品実装装置100に送信され、記憶部122に書き込まれる。しかしながら、作業者が制御装置200で作成された実装プログラムを確認して、これを部品実装装置100の記憶部122へ記憶させても良い。
さらに、上記実施形態では、実装プログラムは制御装置200で作成されており、制御装置200単体あるいは実装システム(=部品実装装置100+制御装置200)が実装プログラムの作成装置として機能しているが、部品実装装置100のコントローラ120に対して実装プログラムを作成させる機能を付加してもよい。
この発明は、ノズルを配列したノズル列をノズル配列方向と異なる方向に複数配列したヘッドユニットを用いて部品を基板に実装する部品実装技術全般に適用することができる。
3a…前側吸着部品
3b…後側吸着部品
4a…a左側部品供給部
4b…右側部品供給部
5…ヘッドユニット
9…部品撮像ユニット(撮像部)
20…ノズル
21…前側ノズル列
22…後側ノズル列
41…テープフィーダー(部品供給ユニット)
100…部品実装装置
110…基板
120…コントローラ
200…制御装置
210…コントローラ
PB(n)…最先実装位置
PFL(n)、PFR(n)…最先保持位置
PH0(n-1)…起点位置
PH1(n)、PH2(n)…撮像完了位置
VB…仮想境界線

Claims (10)

  1. 基板に部品を実装する部品実装装置であって、
    部品を保持するノズルを配列した第1ノズル列および第2ノズル列を前記ノズルの配列方向と異なる方向に配列したヘッドユニットと、
    前記ノズルに保持された部品を撮像する撮像部と、
    互いに離間して配置される第1部品供給部および第2部品供給部と、
    前記ヘッドユニットを移動させるヘッド駆動部と、
    前記ヘッド駆動部を制御することで前記第1部品供給部および前記第2部品供給部の中間点から前記撮像部を通過して前記基板に延びる仮想境界線を越えて前記ヘッドユニットを往復移動させながら前記第1ノズル列のノズルによる部品保持、前記第2ノズル列のノズルによる部品保持、前記撮像部による部品撮像および前記ヘッドユニットによる前記基板への部品実装を行う、単位シーケンスを1または複数回行う制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記ヘッドユニットが前記撮像部の上方位置を1回通過する間に前記第1ノズル列および前記第2ノズル列の各ノズルにより保持される部品の全部を撮像することが不可である単位シーケンスでは、
    前記第1部品供給部により供給される第1部品については、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列のうちの一方のノズル列を構成するノズルで保持しながら前記第1部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記第1部品供給部から前記仮想境界線を越えて移動させる第1保持撮像動作を実行し、
    前記第2部品供給部により供給される第2部品については、他方のノズル列を構成するノズルで保持しながら前記第2部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記第2部品供給部から前記仮想境界線を越えて移動させる第2保持撮像動作を実行する
    ことを特徴とする部品実装装置。
  2. 請求項1に記載の部品実装装置であって、
    単位シーケンスの実行開始時点における前記ヘッドユニットの位置を起点位置とし、
    前記第1保持撮像動作および前記第2保持撮像動作を実行した後で前記ノズルに保持された部品のうち前記基板に対して最初に実装する部品の実装位置を最先実装位置として定義したとき、
    前記制御部は、全部撮像が不可である単位シーケンスにおいて、前記起点位置と前記最先実装位置の少なくとも一方に基づいて前記第1保持撮像動作および前記第2保持撮像動作の一方を優先して実行した後で、他方を実行する部品実装装置。
  3. 請求項2に記載の部品実装装置であって、
    前記制御部は、全部撮像が不可である単位シーケンスにおいて、
    前記起点位置が前記仮想境界線上または前記仮想境界線に対して前記第1部品供給部が位置する側の領域に含まれるときには、第1保持撮像動作を実行した後、前記ヘッドユニットに前記第1部品を保持させたままで前記第2保持撮像動作を実行し、
    前記起点位置が前記仮想境界線に対して前記第2部品供給部が位置する側の領域に含まれるときには、第2保持撮像動作を実行した後、前記ヘッドユニットに前記第2部品を保持させたままで前記第1保持撮像動作を実行する部品実装装置。
  4. 請求項2に記載の部品実装装置であって、
    前記制御部は、全部撮像が不可である単位シーケンスにおいて、
    前記最先実装位置が前記仮想境界線上または前記仮想境界線に対して前記第1部品供給部が位置する側の領域に位置しているときには、第1保持撮像動作を実行した後、前記ヘッドユニットに前記第1部品を保持させたままで前記第2保持撮像動作を実行し、
    前記最先実装位置が前記仮想境界線に対して前記第2部品供給部が位置する側の領域に位置しているときには、第2保持撮像動作を実行した後、前記ヘッドユニットに前記第2部品を保持させたままで前記第1保持撮像動作を実行する部品実装装置。
  5. 請求項2に記載の部品実装装置であって、
    前記第1部品供給部から最初に第1部品を保持する位置を第1最先保持位置とし、前記第2部品供給部から最初に第2部品を保持する位置を第2最先保持位置とし、前記第1部品の撮像を完了した時点における前記ヘッドユニットの位置を第1撮像完了位置とし、前記第2部品の撮像を完了した時点における前記ヘッドユニットの位置を第2撮像完了位置として定義したとき、
    前記制御部は、全部撮像が不可である単位シーケンスにおいて、前記起点位置、前記最先実装位置、前記第1最先保持位置、前記第2最先保持位置、前記第1撮像完了位置および前記第2撮像完了位置の位置関係に基づいて前記第1保持撮像動作および前記第2保持撮像動作の一方を優先して実行した後で、他方を実行する部品実装装置。
  6. 請求項5に記載の部品実装装置であって、
    前記起点位置から前記第1最先保持位置までの距離と、前記第2撮像完了位置から前記最先実装部品の実装位置までの距離とを加算した値を第1距離とし、
    前記起点位置から前記第2最先保持位置までの距離と、前記第1撮像完了位置から前記最先実装部品の実装位置までの距離とを加算した値を第2距離として定義したとき、
    前記制御部は、全部撮像が不可である単位シーケンスにおいて、
    前記起点位置と前記最先実装位置とが前記仮想境界線を挟んで互いに反対側に位置するとともに、前記第1距離が前記第2距離よりも短いときには、前記第1保持撮像動作を実行した後、前記ヘッドユニットに前記第1部品を保持させたままで前記第2保持撮像動作を実行し、
    前記起点位置と前記最先実装位置とが前記仮想境界線を挟んで互いに反対側に位置するとともに、前記第2距離が前記第1距離よりも短いときには、前記第2保持撮像動作を実行した後、前記ヘッドユニットに前記第2部品を保持させたままで前記第1保持撮像動作を実行する部品実装装置。
  7. 部品を保持するノズルを配列した第1ノズル列および第2ノズル列を前記ノズルの配列方向と異なる方向に配列したヘッドユニットと、前記ノズルに保持された部品を撮像する撮像部と、互いに離間して配置される第1部品供給部および第2部品供給部とを用いて前記第1部品供給部および第2部品供給部から供給される部品を基板に実装する部品実装方法であって、
    前記第1部品供給部および前記第2部品供給部の中間点から前記撮像部を通過して前記基板に延びる仮想境界線を越えて前記ヘッドユニットを往復移動させながら前記第1ノズル列のノズルによる部品保持、前記第2ノズル列のノズルによる部品保持、前記撮像部による部品撮像および前記ヘッドユニットによる前記基板への部品実装を行う、単位シーケンスを1または複数回行い、
    前記単位シーケンス毎に、前記ヘッドユニットが前記撮像部の上方位置を1回通過する間に前記第1ノズル列および前記第2ノズル列の各ノズルにより保持される部品の全部を撮像することが可能か否かを判定し、
    全部撮像が不可であると判定した単位シーケンスでは、
    前記第1部品供給部により供給される第1部品については、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列のうちの一方のノズル列を構成するノズルで保持しながら前記第1部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記第1部品供給部から前記仮想境界線を越えて移動させる第1保持撮像工程と、
    前記第2部品供給部により供給される第2部品については、他方のノズル列を構成するノズルで保持しながら前記第2部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記第2部品供給部から前記仮想境界線を越えて移動させる第2保持撮像工程と
    を実行することを特徴とする部品実装方法。
  8. 請求項7に記載の部品実装方法であって、
    全部撮像が不可であると判定した単位シーケンスでは、
    実行開始時点における前記ヘッドユニットの位置と、前記第1保持撮像動作および前記第2保持撮像動作を実行した後で前記ノズルに保持された部品のうち前記基板に対して最初に実装する部品の実装位置とのうち少なくとも一方に基づいて前記第1保持撮像工程および前記第2保持撮像工程の一方を優先して実行した後で、他方を実行する部品実装方法。
  9. 部品を保持するノズルを配列した第1ノズル列および第2ノズル列を前記ノズルの配列方向と異なる方向に配列したヘッドユニットと、前記ノズルに保持された部品を撮像する撮像部と、互いに離間して配置される第1部品供給部および第2部品供給部と、前記第1部品供給部および前記第2部品供給部の中間点から前記撮像部を通過して基板に延びる仮想境界線を越えて前記ヘッドユニットを往復移動させるヘッド駆動部とを備える部品実装装置によって前記基板に部品を実装するための実装プログラムであって、
    前記ヘッドユニットによって前記第1部品供給部および前記第2部品供給部からそれぞれ供給される部品を保持し、前記ノズルに保持された部品を前記撮像部により撮像し、前記ヘッドユニットにより前記ノズルで保持した部品を基板に実装する、単位シーケンスを1または複数回行って前記基板に部品を実装する機能と、
    前記単位シーケンス毎に、前記ヘッドユニットが前記撮像部の上方位置を1回通過する間に前記第1ノズル列および前記第2ノズル列の各ノズルにより保持される部品の全部を撮像することが可能か否かを判定する機能と、
    全部撮像が不可であると判定された単位シーケンスでは、前記第1部品供給部により供給される第1部品については、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列のうちの一方のノズル列を構成するノズルで保持しながら前記第1部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記第1部品供給部から前記仮想境界線を越えて移動させる第1保持撮像処理と、前記第2部品供給部により供給される第2部品については、他方のノズル列を構成するノズルで保持しながら前記第2部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記第2部品供給部から前記仮想境界線を越えて移動させる第2保持撮像処理とを実行する機能と
    をコンピューターに実現させることを特徴とする実装プログラム。
  10. 部品を保持するノズルを配列した第1ノズル列および第2ノズル列とを前記ノズルの配列方向と異なる方向に配列したヘッドユニットと、前記ノズルに保持された部品を撮像する撮像部と、部品を供給する部品供給ユニットが配置される第1部品供給部と、部品を供給する部品供給ユニットが前記第1部品供給部から離間して配置される第2部品供給部とを用い、前記第1部品供給部および前記第2部品供給部の中間点から前記撮像部を通過して前記基板に延びる仮想境界線を越えて前記ヘッドユニットを往復移動させながら前記部品供給ユニットから供給される部品を基板に実装する部品実装装置における段取り方法であって、
    前記第1部品供給部および前記第2部品供給部のうちの一方の部品供給部から供給される先取り部品を前記第1ノズル列および前記第2ノズル列のうちの一方のノズル列を構成するノズルで保持しながら前記先取り部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記一方の部品供給部から前記仮想境界線を越えて他方の部品供給部に移動させ、前記他方の部品供給部から供給される後取り部品を他方のノズル列を構成するノズルで保持した後、前記後取り部品が前記撮像部の上方位置を経由するように前記ヘッドユニットを前記第2部品供給部から前記仮想境界線を越えて移動させて各ノズルに保持された部品を基板に実装する前に、
    前記先取り部品を供給する部品供給ユニットが前記一方の部品供給部に配置されるとともに、前記後取り部品を供給する部品供給ユニットが前記他方の部品供給部に配置されるように表示部に表示することを特徴とする部品実装装置における段取り方法。
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