JP5658951B2 - 感圧センサー - Google Patents

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Description

本発明は、圧力を測定する感圧センサーに関するものである。
従来より、可撓性を有する二枚のフィルム基材の相互間に、導電層が塗布された複数の行・列電極が交差する態様で配置された感圧センサーが知られている(例えば特許文献1参照)。この種の感圧センサーは、圧力が加えられると、交差する態様で配置された導電層同士が接触し、これにより抵抗値が変化する。そして、この抵抗値の変化を検知することにより、加えられた圧力の大きさを測定することができる。
特開2005−274549号公報
しかし、従来の感圧センサーにおいては、センサーに圧力を加えたときに、導電層同士が徐々に接触することになる。そして、この導電層同士の接触に追従するかたちで抵抗値が変化する。そのため、出力の応答性、クリープおよびヒステリスに関する測定誤差が大きくなるおそれがあった。
そこで、本発明は、出力の応答性、クリープおよびヒステリスに関する測定を、従来よりも高精度で行うことができる感圧センサーを提供することを目的とする。
本発明において、以下の特徴は単独で、若しくは、適宜組合わされて備えられている。
上記課題を解決するための本発明に係る感圧センサーは、導電性粒子と樹脂とを含む導電層が第1電極に塗布された加圧側シート部材と、導電性粒子と樹脂とを含む導電層が第2電極に塗布されたレシーブ側シート部材とを対向させ、前記加圧側シート部材の導電層と前記レシーブ側シート部材の導電層とを接触させると前記第1電極と前記第2電極との間で通電し、前記第1電極と前記第2電極との間で通電されたときの前記加圧側シート部材の導電層と前記レシーブ側シート部材の導電層との接触面積に応じて変化しうる電気抵抗値によって圧力を感知する感圧センサーであって、前記加圧側シート部材の導電層と前記レシーブ側シート部材の導電層とのうち少なくとも一方の導電層が、電極側に形成された第1の導電層と、前記第1の導電層よりも前記導電性粒子を多く含み、当該第1の導電層よりもさらに前記第1電極又は前記第2電極とは反対側に形成された第2の導電層と、を有することを特徴とする。
上記構成によれば、第1の導電層と第2の導電層とを有する導電層については、他のシート部材の導電層と接触する際に、第1の導電層と第2の導電層とのうち、導電性粒子がより多く含まれた第2の導電層のみが他の導電層と接触することとなる。したがって、導電層同士が接触したときに通電性が向上し、出力の応答性、クリープおよびヒステリシスに関する測定精度を、従来よりも優れたものとすることができる。
また、上記課題を解決するための本発明に係る感圧センサーにおいて、前記加圧側シート部材の導電層と前記レシーブ側シート部材の導電層とのうち前記一方の導電層とは異なる他方の導電層が、電極側に形成された第3の導電層と、前記第3の導電層よりも前記導電性粒子を多く含み、当該第3の導電層よりもさらに前記電極とは反対側に形成された第4の導電層と、を有するものであることが好ましい。
上記構成によれば、加圧側シート部材およびレシーブ側シート部材の両方の導電層が、電極側に形成された導電層と、当該電極側に形成された導電層よりも導電性粒子を多く含む導電層とを有することとなる。したがって、加圧側シート部材の導電層とレシーブ側シート部材の導電層とのうち一方の導電層のみが、電極側に形成された導電層と、当該電極側に形成された導電層よりも導電性粒子を多く含む導電層とを有する感圧センサーと比べて、出力の応答性、クリープおよびヒステリシスに関する測定をさらに高精度で測定することが可能となる。
また、上記課題を解決するための本発明に係る感圧センサーにおいて、「前記第3の導電層における前記導電性粒子が、前記樹脂100重量部に対して、5重量部〜30重量部含まれ、前記第4の導電層における前記導電性粒子が、前記樹脂100重量部に対して、5重量部を超える値から30重量部の範囲で含まれていること」、または/および、「前記第1の導電層における前記導電性粒子が、前記樹脂100重量部に対して、5重量部〜30重量部含まれ、前記第2の導電層における前記導電性粒子が、前記樹脂100重量部に対して、5重量部を超える値から30重量部の範囲で含まれていること」が好ましい。
上記構成によれば、出力の応答性、クリープおよびヒステリシスに関する測定を、さらに高精度で行うことが可能となる。
本発明の実施形態に係るタクタイルセンサーの斜視図であって、一方のシート部材の一部を切り欠いた状態を示したものである。 (a)が図1に示したタクタイルセンサーの一部を構成する一方のシート部材を示した平面図、(b)が図1に示したタクタイルセンサーの一部を構成する他方のシート部材を示した平面図である。 図1に示したタクタイルセンサーの一部分における断面斜視図である。 図1に示したタクタイルセンサーの主要部の断面図である。 図3に示した主要部の拡大断面図である。 本発明に係る実施例1および比較例1のタクタイルセンサーについてクリープ率試験を行った結果を示すグラフである。 本発明に係る実施例1のタクタイルセンサーについてヒステリシス試験を行った結果を示すグラフである。 比較例1のタクタイルセンサーについてヒステリシス試験を行った結果を示すグラフである。 本発明に係る実施例1および比較例1のタクタイルセンサーについての応答性試験を行うための加圧装置の主要部の概略図である。 本発明に係る実施例1および比較例1のタクタイルセンサーについて応答性試験を行った結果を示すグラフである。 本発明の実施形態の変形例に係るタクタイルセンサーの断面図である。
以下、本発明の感圧センサーに係る実施形態ついて、タクタイルセンサー100を例に挙げて、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係るタクタイルセンサー100は、図1および図2に示すように、可撓性を有するフィルム基材11,21の上に後述する長尺状導電部12,22が形成されたシート部材10,20と、これら長尺状導電部導電部が互いに対向するように貼り合わされたシート部材10,20を固定するとともに電源(図示せず)に接続可能なコネクター30と、を備えている。
シート部材10は、図1、図2(a)および図3に示すように、フィルム基材11と、フィルム基材11の片面(タクタイルセンサー100内側の面)において、Y軸方向に沿って長尺状に伸びるとともにX軸方向に並んで設けられた複数の長尺状導電部12と、この複数の長尺状導電部12のそれぞれの一端部に1つずつ電気的に接続されている複数の配線13と、複数の配線13の端部が電気的に接続されている複数の端子14と、を備えている。なお、このシート部材10は、本発明の加圧側シート部材に相当する。
フィルム基材11は、PET、PENまたはポリイミドなどの絶縁材料からなるものであり、25μm〜100μmの範囲のうちいずれかの値の厚みを有している。
長尺状導電部12は、フィルム基材11の表面に形成された加圧側の電極12aと、この加圧側の電極12aの表面全体を被覆するように感圧性導電性インクが塗布されることによって形成された導電層12bと、この導電層12bに積層形成された導電層12cとを有している。導電層12cは、導電層12bを形成するために塗布された感圧性導電性インクが乾いた状態で、さらに感圧性導電性インクを塗布することによって形成される。
なお、導電層12bは、必ずしも電極12aに直接接触して被覆されている必要はなく、電極12aと導電層12bとの間に、通電を阻害しない他の材料が存在していてもよい。また、導線層12bと導電層12cとは、必ずしも、直接接触して積層されている必要はなく、導線層12bと導電層12cとの間に例えば他の導電層が形成されていてもよい。
電極12aは、金、銀または銅などの金属材料からなるものであり、5μm〜15μmの範囲のうちいずれかの値の厚みを有している。なお、電極12aは、金、銀または銅に限られるものではなく、容易に通電するものであれば、どのような材料からなるものであってもよい。
導電層12bは、導電性粒子と樹脂とを含んでなるものであり、加わった圧力によって電気抵抗値が変化するものである。なお、導電層12bは、導電性粒子が、樹脂100重量部に対して、5重量部〜30重量部含まれるように調整されている。
導電層12cは、導電層12bと同様、導電性粒子と樹脂とを含んでなるものであり、加わった圧力によって電気抵抗値が変化するものである。ただし、この導電層12cは、樹脂100重量部に対して、導電性粒子が5重量部を超える値から30重量部の範囲で含まれ、且つ、導電層12bよりも導電性粒子を多く含むものであることが好ましい。
上述の導電性粒子の例としては、カーボンブラック粒子、金、銀、銅などの金属粒子、合金粒子、表面に金属または合金がコーティングされた樹脂からなる粒子などが挙げられるが、導電性のある粒子であればどのようなものであってもよい。また、上述の導電性粒子の一次粒子径は、20nm〜40nmの範囲のうちいずれかの値のものを用いることができる。
また、上述の樹脂の例としては、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、またはポリウレタン樹脂などが挙げられる。
配線13および端子14は、金、銀または銅などの金属材料からなるものであり、5μm〜15μmの範囲のうちいずれかの値の厚みを有しているが、これは、電極12aと同じ厚みである。なお、配線13および端子14は、金、銀または銅に限られるものではなく、容易に通電するものであれば、どのような材料からなるものであってもよい。
シート部材20は、図1、図2(b)および図3に示すように、フィルム基材21と、フィルム基材21の片面(タクタイルセンサー100内側の面)において、X軸方向に沿って長尺状に伸びるとともにY軸方向に並んで設けられた複数の長尺状導電部22と、この複数の長尺状導電部22のそれぞれの一端部に1つずつ電気的に接続されている複数の配線23aと、長尺状導電部22のそれぞれの他端部に1つずつ電気的に接続されている複数の配線23bと、複数の配線23aの端部および複数の配線23bの端部が電気的に接続されている複数の端子24と、を備えている。なお、このシート部材20は、本発明のレシーブ側シート部材に相当する。
長尺状導電部22は、フィルム基材21の表面に形成されたレシーブ側の電極22aと、このレシーブ側の電極22aの表面全体を被覆するように感圧性導電性インクが塗布されることによって形成された導電層22bと、この導電層22bに積層形成された導電層22cとを有している。導電層22cは、導電層22bを形成するために塗布された感圧性導電性インクが乾いた状態で、さらに感圧性導電性インクを塗布することによって形成される。
なお、導電層22bは、必ずしも電極22aに直接接触して被覆されている必要はなく、電極22aと導電層22bとの間に、通電を阻害しない他の材料が存在していてもよい。また、導線層22bと導電層22cとは、必ずしも、直接接触して積層されている必要はなく、導線層22bと導電層22cとの間に例えば他の導電層が形成されていてもよい。
なお、導電層12bと導電層22bとのうち、いずれか一方の導電層が本発明の第1の導電層に相当し、他方の導電層が本発明の第3の導電層に相当する。すなわち、導電層12bが本発明の第1の導電層に相当するときは導電層22bが本発明の第3の導電層に相当し、導電層22bが本発明の第1の導電層に相当するときは導電層12bが本発明の第3の導電層に相当する。
また、導電層12bが本発明の第1の導電層に相当し且つ導電層22bが本発明の第3の導電層に相当するときは、導電層12cが本発明の第2の導電層に相当し、導電層22cが本発明の第4の導電層に相当する。これに対し、導電層22bが本発明の第1の導電層に相当し且つ導電層12bが本発明の第3の導電層に相当するときは、導電層22cが本発明の第2の導電層に相当し、導電層12cが本発明の第4の導電層に相当する。
ここで、フィルム基材21、電極22a、導電層22b、導電層22c、配線23a(23b)および端子24は、順に、フィルム基材11、電極12a、導電層12b、導電層12c、配線13および端子14とそれぞれ同様であるので、詳細な説明は省略する。
次に、図4および図5を用いて、タクタイルセンサー100の動作について説明する。図4に示すように、初期状態(圧力が加えられていない状態)のタクタイルセンサー100におけるシート部材10、20は、互いに接触していない(より詳しくは、導電層12cと導電層22cとが接触していない)。
ここで、電源に接続された初期状態のタクタイルセンサー100において、例えばシート部材10側から所定の比較的低い圧力が加えられると、図5に示すように、長尺状導電部12における導電層12cと、長尺状導電部22における導電層22cとが接触して通電する。このとき、従来のタクタイルセンサーと比べて電気抵抗が迅速に現れる。したがって、本実施形態のタクタイルセンサー100は、従来のタクタイルセンサーよりも圧力を迅速に感知することができるといった応答性に優れたセンサーであるといえる。
そして、さらに圧力が加えられると、導電層12cと導電層22cとに含まれる導電性粒子がより接触し、さらに電気抵抗値が変化する。これにより、どの程度の圧力が加わっているかを感知することができる。なお、本実施形態のタクタイルセンサー100は、50kPa〜500kPaの範囲の圧力を感知することができるものであるが、導電層における導電性粒子の含有量を変更したり、膜厚を変更したりなど適宜設計することで、圧力感知範囲を調整することが可能となる。
本実施形態のタクタイルセンサー100によれば、出力の応答性、クリープおよびヒステリシスに関する測定を、従来よりも優れたものとすることができる。
次に、本発明に係るタクタイルセンサーの実施例について説明する。
(実施例1)
上記実施形態のタクタイルセンサーと同構成のタクタイルセンサーを作製した。具体的には、シート部材10におけるフィルム基材11およびシート部材20におけるフィルム基材21に相当する部位に厚み25μmのPETフィルム、電極12aおよび電極22aに相当する部位に厚み8μmの銀電極、導電層12bおよび導電層22bに相当する部位に厚み12μmの導電層、導電層12cおよび導電層22cに相当する部位に厚み3μmの導電層、配線13、23a、23bに相当する部位に厚み8μmの電極12a,22aと同じ材料である銀配線、端子14、24に相当する部位に厚み8μmの電極12a,22aと同じ材料である銀端子をそれぞれ形成して、本実施例に係るタクタイルセンサーを作製した。
なお、上述の銀電極、銀配線、銀端子は、印刷によって形成した。また、導電層12bおよび導電層22bに相当する導電層は、ブセチルアセテート:フェノキシ樹脂(InChem社製 商品名 PKHH):カーボンブラック(CABOT社製 商品名 バルカンXC−72R):消泡剤(楠本化成(株)製 商品名 ディスパロン1970)=68.9:25.5:3.6:2.0の割合で配合して得た導電性インクを塗布し乾燥させて形成したものである。ここで、乾燥後の該導電層におけるフェノキシ樹脂とカーボンブラックとの比率は、100重量部に対して14.2重量部である。
また、導電層12cおよび導電層22cに相当する導電層は、ブセチルアセテート:フェノキシ樹脂(InChem社製 商品名 PKHH):カーボンブラック(CABOT社製 商品名 バルカンXC−72R):消泡剤(楠本化成(株)製 商品名 ディスパロン1970)=68.8:25.5:3.8:2の割合で配合して得た導電性インクを塗布し乾燥させて形成したものである。ここで、乾燥後の該導電層におけるフェノキシ樹脂とカーボンブラックとの比率は、100重量部に対して14.8重量部である。
(比較例1)
導電層12cおよび導電層22cに相当する導電層を形成していない以外、実施例1で作製したものと同構成のタクタイルセンサーを作製した。
<クリープ率試験>
上述した実施例1および比較例1の各タクタイルセンサーについて、クリープ率試験を行った。具体的には、実施例1および比較例1の各タクタイルセンサーについて、一定荷重(250kPa)のもとでの出力の経時変化を測定した。試験結果のデータを下記表1に示すとともに、該データをグラフ化したものを図6に示す。
表1および図6に示した結果から、比較例1に比べて実施例1の方が、明らかにクリープ率が低いことが把握できる。したがって、比較例1に比べて実施例1のタクタイルセンサーの方が、高精度で加圧を感知することができることが明らかである。
<ヒステリシス試験>
上述した実施例1および比較例1の各タクタイルセンサーについて、ヒステリシス試験を行った。具体的には、5段階の荷重・抜重を10秒間隔で行い、荷重時と抜重時との出力差を測定した。試験結果のデータ(実施例1)を下記表2に示すとともに、該データをグラフ化したものを図7に示す。また、試験結果のデータ(比較例1)を下記表3に示すとともに、該データをグラフ化したものを図8に示す。なお、ヒステリシス(%)=((抜重時出力−荷重時出力)/最高出力)×100として算出している。
表2、3および図7、8に示した結果から、比較例1に比べて実施例1の方が、明らかにヒステリシスが低いことが把握できる。したがって、比較例1に比べて実施例1のタクタイルセンサーの方が、高精度で加圧を感知することができることが明らかである。
<応答性試験>
上述した実施例1および比較例1の各タクタイルセンサーについて、応答性試験を行った。具体的には、図9に示した構成の加圧装置(エアーシリンダ)200を用いて、タクタイルセンサーを加圧することにより、試験を行った。
なお、図9に示した構成の加圧装置200は、筒状のシリンダチューブ201と、シリンダチューブ201の中心軸方向(図9矢印方向)に摺動自在に支持されているピストンロッド202と、ピストンロッド202の先端部に設けられている押圧部(先端に直径18mmの円柱形状部203aを有したもの)203と、を備えているものである。
加圧装置200のシリンダチューブ201には、シリンダチューブ201内部に空気を送り込むための空気送入機(図示せず)が接続されており、ピストンロッド202を図9矢印方向に摺動させることができるようになっている。そして、ピストンロッド202を摺動させ、押圧部203で対象物に加圧することが可能となっている。
試験は、押圧部203と平坦面(図示せず)との間に、実施例1または比較例1のタクタイルセンサーを挿入した後、空気送入機から送られてきた空気を、シリンダチューブ201内部に送り入れ、空気圧によってピストンロッド202を平坦面側に移動させ、円柱形状部203aを介して、実施例1または比較例1のタクタイルセンサーに均一に約480kPaの圧力が加わるようにして行った。このようにして行った試験の結果を図10のグラフに示す。
図10の結果から、比較例1に比べて実施例1の方が、明らかに応答性が良いことが把握できる。したがって、比較例1に比べて実施例1のタクタイルセンサーの方が、高精度で加圧を感知することができることが明らかである。
このように、本実施形態のタクタイルセンサー100は、導電性粒子と樹脂とを含む導電層が電極12aを被覆するように形成されたシート部材10と、導電性粒子と樹脂とを含む導電層が電極22aを被覆するように形成されたシート部材20とを対向させ、シート部材10の導電層とシート部材20の導電層との接触面積に応じて変化しうる電極相互間の抵抗によって圧力を感知する感圧センサーに関するものである。そして、このような感圧センサー100にあって、シート部材10の導電層が、電極12aの側に形成された導電層12bと、当該導電層12bに積層されるとともに当該導電層12bよりも導電性粒子を多く含む導電層12cとを有している。この導電層12cが積層形成される位置をさらに詳しく説明すると、シート部材10が加圧されたときにシート部材20に形成された導電層22cと接触するように、最も表面側(すなわち導電層12bよりもさらに電極12aとは反対側、さらに言い換えると導電層12bを電極12aとで挟む位置)に積層形成されている。
また、シート部材20の導電層が、電極22aの側に形成された導電層22bと、当該導電層22bに積層されるとともに当該導電層22bよりも導電性粒子を多く含む導電層22cとを有している。この導電層22cが積層形成される位置についてもさらに詳しく説明すると、シート部材10が加圧されたときに当該シート部材10に形成された導電層12cと接触するように、最も表面側(すなわち導電層22bよりもさらに電極22aとは反対側、さらに言い換えると導電層22bを電極22aとで挟む位置)に積層形成されている。
このように、シート部材10の導電層を、電極12aの側に形成された導電層12bと、当該導電層12bよりも導電性粒子を多く含む導電層12cとの2層で形成するとともに、シート部材20の導電層を、電極22aの側に形成された導電層22bと、当該導電層22bよりも導電性粒子を多く含む導電層22cとの2層で形成することで、導電層12cと導電層22cとが接触したときの通電性が単層の導電層のときよりも向上し、出力の応答性、クリープおよびヒステリシスに関する測定精度が従来よりも優れたタクタイルセンサーを提供することが可能となる。
また、上記の導電性粒子はカーボンブラックであり、電極12a,22aの側に形成された導電層12b,22bにおけるカーボンブラックが、樹脂100重量部に対して、5重量部〜30重量部含まれている。また、導電層12b,22bのそれぞれに積層された導電層12c,22cにおけるカーボンブラックが、樹脂100重量部に対して、5重量部を超える値から30重量部の範囲で含まれているものであることが好ましい。このようにすることで、出力の応答性、クリープおよびヒステリシスに関する測定精度を、より確実に、高精度で行うことが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。例えば、上記実施形態および実施例においては、両方のシート部材10,20における導電層をいずれも2層構造としたが、どちらか一方のシート部材における導電層のみを2層構造とし、他方のシート部材における導電層を、従来の感圧センサーと同様に1層構造としてもよい。
また、上記実施形態および実施例においては、両方のシート部材10,20における導電層のそれぞれが、導電性粒子の含有率の異なる2層の導電層(表面側の導電層12c,22cの方が電極12a,22a側の導電層12b,22bよりも導電性粒子の含有率が高い)を有したものであったが、どちらか一方のシート部材における導電層のみが、導電性粒子の含有率の異なる2層の導電層を有するものであってもよい。一例を挙げると、図11に示すような構成となる。ここで、図11中の符号110、111、112(112a,112b,112c)、120、121、122a、122bは、順に、上記実施形態における符号10、11、12(12a,12b,12c)、20、21、22a、22bと同様の部位であるので、説明を省略する。また、図示していない部分についても、上記実施形態と同様であるので、説明を省略する。
また、上記実施形態および実施例においては、導電部同士が直角に交差するような配置となっていたが、これに限られず、交差配置となっていてもよい。
また、上記実施形態および実施例においては、電極の表面全体を覆うように導電層が形成されているが、電極の表面全体を覆う必要は必ずしもなく、電極に積層するように導電層を形成したものであってもよい。
10,20,110,120 シート部材
11,21,111,121 フィルム基材
12,22,112,122 導電部
12a,22a,112a,122a 電極
12b,22b,112b,122b,12c,22c,112c 導電層
30 コネクター
100、200 タクタイルセンサー

Claims (5)

  1. 導電性粒子と樹脂とを含む導電層が第1電極に塗布された加圧側シート部材と、導電性粒子と樹脂とを含む導電層が第2電極に塗布されたレシーブ側シート部材とを対向させ、前記加圧側シート部材の導電層と前記レシーブ側シート部材の導電層とを接触させると前記第1電極と前記第2電極との間で通電し、前記第1電極と前記第2電極との間で通電されたときの前記加圧側シート部材の導電層と前記レシーブ側シート部材の導電層との接触面積に応じて変化しうる電気抵抗値によって圧力を感知する感圧センサーであって、
    前記加圧側シート部材の導電層と前記レシーブ側シート部材の導電層とのうち少なくとも一方の導電層が、
    電極側に形成された第1の導電層と、
    前記第1の導電層よりも前記導電性粒子を多く含み、当該第1の導電層よりもさらに前記第1電極又は前記第2電極とは反対側に形成された第2の導電層と、を有する
    ことを特徴とする感圧センサー。
  2. 前記加圧側シート部材の導電層と前記レシーブ側シート部材の導電層とのうち前記一方の導電層とは異なる他方の導電層が、
    電極側に形成された第3の導電層と、
    前記第3の導電層よりも前記導電性粒子を多く含み、当該第3の導電層よりもさらに前記電極とは反対側に形成された第4の導電層と、を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の感圧センサー。
  3. 前記第3の導電層における前記導電性粒子が、前記樹脂100重量部に対して、5重量部〜30重量部含まれ、
    前記第4の導電層における前記導電性粒子が、前記樹脂100重量部に対して、5重量部を超える値から30重量部の範囲で含まれている
    ことを特徴とする請求項2に記載の感圧センサー。
  4. 前記第1の導電層における前記導電性粒子が、前記樹脂100重量部に対して、5重量部〜30重量部含まれ、
    前記第2の導電層における前記導電性粒子が、前記樹脂100重量部に対して、5重量部を超える値から30重量部の範囲で含まれている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の感圧センサー。
  5. 前記第1の導電層における前記導電性粒子が、前記樹脂100重量部に対して、14.2重量部含まれ、
    前記第2の導電層における前記導電性粒子が、前記樹脂100重量部に対して、14.8重量部含まれている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の感圧センサー。
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