JP5657825B1 - 摩擦減震装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】床下空間が換気型や密閉型等の木造住宅に対応でき、簡単な構造を有し低コストで施工性にも優れ、中規模や大規模地震に有効に機能する摩擦減震装置を提供する。【解決手段】土台に接触する円盤状の第1の滑り平板と、基礎に接触する円盤状の第2の滑り平板と、該第1の滑り平板および該第2の滑り平板に介挿される円盤状の第3の滑り平板とからなり、前記第1の滑り平板および前記第2の滑り平板の厚さは略同一であり、前記第3の滑り平板はそれより厚く形成され、その中心部にはアンカーボルトが遊貫する挿通孔が貫設され、該第1の滑り平板の直径は前記土台の幅と略同一であって該第2の滑り平板や該第3の滑り平板よりも大きく形成されるとともに、該第1の滑り平板の挿通孔の直径、該第3の滑り平板の挿通孔の直径および該第2の滑り平板の挿通孔の直径はこの順に小さくなるように形成され、重ね合わせ面は平滑で均等に接触する構成とした。【選択図】図1

Description

本発明は、地震から建物を保護するための減震装置に関し、より詳しくは、建物の基礎と土台との間に介挿される板材を主要素とする薄型の摩擦減震装置に関する。
木造建物に代表される比較的軽量な小規模の建物に適用される免震技術として、平板間の摩擦力を利用した減震装置が提案されていて、特開2002−206245号公報、特開2002−371569号公報、特開2007−138678号公報および特開2009−293234号公報に関示されている。なお、特開2007−138678号公報および特開2009−293234号公報に関示の技術は、本願出願人によるものである。
特開2002−206245号公報に開示の技術は、「戸建住宅のような構造物に適し、安価で提供できる住宅減震用基礎構造を提供する」ことを目的としていて、「住宅が構築される地盤に形成された地盤側コンクリート基礎と、住宅の下部に構成され、地盤側基礎の上に置かれる住宅側コンクリート基礎と、地盤側コンクリート基礎と住宅側コンクリート基礎との間に設けられた複数の摩擦軽減機構とを含み、摩擦軽減機構は、地盤側コンクリート基礎に設けられた所定の面積を持つ板材と、住宅側コンクリート基礎における該板材に対応する箇所に住宅側コンクリート基礎の下面から出没可能に設けられて前記板材の上を住宅側コンクリート基礎と共にスライド可能な滑動部材とを含む」構成とすることにより、この目的を達成しようとしたものである。
また、特開2002−371569号公報に開示の技術は、特開2002−206245号公報に開示の技術と同様に、「戸建住宅のような構造物に適し、安価で提供できる住宅減震用基礎構造を提供する」ことを目的としていて、「住宅が構築される地盤に形成された地盤側コンクリート基礎と、住宅の下部に構成され、地盤側基礎の上に置かれる住宅側コンクリート基礎と、地盤側コンクリート基礎と住宅側コンクリート基礎との間に設けられた複数の摩擦軽減機構とを含み、摩擦軽減機構は、地盤側コンクリート基礎に設けられた所定の面積を持つ板材と、住宅側コンクリート基礎における該板材に対応する箇所の下面に設けられて前記板材の上を住宅側コンクリート基礎と共にスライド可能な滑動部材とを含む」構成とすることにより、この目的を達成しようとしたものである。
そして、本願出願人による特開2007−138678号公報に開示の技術は、「一戸建ての住宅のような小型の建築物に、好適な減震装置を提供する」ことを目的としていて、「基礎と土台又は柱との間で、主にアンカーボルトの各箇所に分散して設けられる、地震時の横揺れ荷重により潤滑な滑動可能なフッ素系高分子樹脂を塗装した二重の鋼板等とからなる摩擦減衰装置と地震荷重を受けてこの摩擦減衰装置が滑動した場合、基礎に固定されたアンカーボルトと土台の衝突を緩衝し基礎と土台のずれを拘束する低反発高分子樹脂等の円筒形の衝撃緩衝装置及び地震荷重を受けた時に発生する引抜力をアンカーボルトに拘束する滑動可能な座板鋼板及びナット、スプリングワッシャー等からなる引抜拘束装置からなる」構成とすることにより、この目的を達成しようとしたものである。
さらに、特開2009−293234号公報に関示の技術は、「大規模の建物はもちろんのこと、一戸建て住宅のような新築や既存の小規模の建物に設置することができ、簡単な構造を有し低コストで設置可能であって、中規模や大規模地震に有効に機能する摩擦減震装置を提供する」ことを目的としていて、解決手段を「建物の基礎と土台との間または杭頭と基礎との間に重ね合わされて介挿される少なくとも3枚の滑り平板からなり、最下段に位置する該滑り平板は該基礎または該杭頭に固定されるとともに、最上段に位置する該滑り平板は該土台または該基礎に固定され、中間に位置する該滑り平板は上部の該滑り平板および下部の該滑り平板に対して摺動可能に設置され、相互に面接触する該滑り平板の1つの滑り面同士は摩擦係数が所定値となるように形成されるとともに、他の1つの滑り面同士は摩擦係数が該所定値よりも大きな値となるように形成されるよう」にしている。
特開2002−206245号公報 特開2002−371569号公報 特開2007−138678号公報 特開2009−293234号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2に開示の技術は、摩擦軽減機構が地盤側基礎に設けられた所定の面積を持つ板材と、住宅側基礎の下面における該板材に対応する箇所に設けられて該板材の上を該住宅側基礎と共にスライド可能な滑動部材とから構成されていて、たとえば、摩擦係数を大きく設定した場合には、中規模程度の地震に対して有効に働かず、摩擦係数を小さく設定した場合には、大規模の地震に対して有効に働かない恐れがある。
そして、特許文献3に開示の技術では、コンクリート製の基礎および木製の土台からなる一般的な住宅にも適用できるものの、摩擦減衰装置が地震時の横揺れ荷重により滑動が可能なフッ素系高分子樹脂を塗装した二層の鋼板から構成されていて、摩擦面が1箇所であるので、前述の特許文献1および特許文献2に開示の装置と略同様の課題があり、基礎に固定されたアンカーボルトと土台の衝突を緩衝する衝撃緩衝装置に使用される円筒形の低反発高分子は、高価であって経済性に難点があるとともに、温度変化に対し脆弱化するという課題がある。一方、特許文献4に開示の技術では、一戸建て住宅のような新築や既存の小規模の建物に設置することができ、簡単な構造を有し低コストで設置可能であって、中規模や大規模地震に有効に機能する摩擦減震装置ではあるものの、床下空間が換気型や密閉型等のあらゆる一戸建て住宅に適用できるわけではなく、かつ、施工性の観点からは施工精度の確保が難しいとの問題点が指摘されている。
そこで、本願発明は、木造住宅のような床下空間が換気型や密閉型等にも対応でき、簡単な構造を有し低コストで施工性にも優れ、中規模や大規模地震に有効に機能する摩擦減震装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願請求項1に係る摩擦減震装置は、建物の基礎と土台との間に重ね合わされて介挿される複数枚の滑り平板からなる摩擦減震装置において、前記摩擦減震装置は上段に位置し前記土台に接触する円盤状の第1の滑り平板と、下段に位置し前記基礎に接触する円盤状の第2の滑り平板と、からなり、または、それらに加えて該第1の滑り平板および該第2の滑り平板の間に介挿される円盤状の第3の滑り平板と、からなり、前記第1の滑り平板および前記第2の滑り平板の厚さは略同一であり、前記第3の滑り平板の厚さは該第2の滑り平板の厚さよりも僅かに厚く形成されるとともに該第3の滑り平板の材質は該第1の滑り平板および該第2の滑り平板の材質よりも硬く、該第1の滑り平板の直径は前記土台の幅と略同一であって略同一の大きさの第2の滑り平板および該第3の滑り平板よりも大きく形成されるとともに、それぞれの中心部にはアンカーボルトが遊貫する挿通孔が貫設され、該第1の滑り平板の挿通孔の直径、該第3の滑り平板の挿通孔の直径および第2の滑り平板の挿通孔の直径はこの順に小さくなるように形成され、前記第1の滑り平板の前記土台に接触する表面および前記第2の滑り平板の前記基礎に接触する裏面は凸起や凸条が浮き彫りとなっている粗面であり、該第1の滑り平板と該第2の滑り平板の重ね合わせ面、または該第1の滑り平板と該第3の滑り平板の重ね合わせ面および該第3の滑り平板と該第2の滑り平板の重ね合わせ面、は平滑であって相互に均等に接触するように形成され、前記第1の滑り平板の表面および前記第2の滑り平板の裏面にはその挿通孔を避けて表面または裏面を横断する複数の横断溝が対置して刻設されるとともに、該第1の滑り平板の横断溝の両端部には前記第2の滑り平板をその中心を一致させて重ね合わせたときに該第2の滑り平板の外周縁まで達するスリットが形成され、前記横断溝にリング状合成ゴムを嵌入して巻回すると該リング状合成ゴムは前記第1の滑り平板の表面および前記第2の滑り平板の裏面より突出することなく、前記第3の滑り平板が介挿されているときには該第3の滑り平板の外周面に該リング状合成ゴムが接触する、ことを特徴としている。なお、本明細書において、「上」「下」とは、摩擦減震装置を取り付けた状態における概念である。また、本明細書において、「表面」とは、摩擦減震装置を取り付けた状態における上面をいい、「裏面」とは、表面に対する反対側の面をいう。
また、本願請求項2に係る摩擦減震装置は、請求項1に記載の摩擦減震装置であって、前記第1の滑り平板はその裏面に一体となった該第1の滑り平板の厚さを調整する嵩上げ部を有し、該嵩上げ部は外周面が前記第2の滑り平板または前記第3の滑り平板の外周縁に一致する外周壁と内周面が該第1の滑り平板の挿通孔の内周縁に一致する内周壁と該外周壁および該内周壁に連結する複数の連結壁と、からなっていて、該内周壁から放射状に該外周壁を該連結壁が連結して下部に開口する複数の区画された小部屋が形成され、該内周壁、該外周壁および該連結壁の下端部は前記第1の滑り平板の重ね合わせ面を形成して均等に前記第2の滑り平板または前記第3の滑り平板に接触し、前記第1の滑り平板の厚さは略3mmないし13mmである、ことを特徴としている。
そして、本願請求項3に係る摩擦減震装置は、請求項1または請求項2に記載の摩擦減震装置であって、前記第1の滑り平板および前記第2の滑り平板を重ね合わせたときの厚さは略5mmないし17mmであり、該第1の滑り平板、前記第3の滑り平板および該第2の滑り平板を重ね合わせたときの厚さは略8mmないし20mmである、ことを特徴としている。
さらに、本願請求項4に係る摩擦減震装置は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の摩擦減震装置であって、前記第1の滑り平板、前記第3の滑り平板および前記第2の滑り平板は、亜鉛合金、銅合金、ステンレス鋼、アルミニウム合金およびマグネシウム合金からなる第1のグループ、並びに前記第1のグループにフッ素樹脂をコーティングした第2のグループ内から選択されるいずれかである、ことを特徴としている。
また、本願請求項5に係る摩擦減震装置は、建物の基礎と土台との間に重ね合わされて介挿される複数枚の滑り平板からなる摩擦減震装置において、前記摩擦減震装置は上段に位置し前記土台に接触する円盤状の第1の滑り平板と、下段に位置し前記基礎に接触する円盤状の第2の滑り平板と、からなり、または、それらに加えて該第1の滑り平板および該第2の滑り平板の間に介挿される円盤状の第3の滑り平板と、からなり、前記第1の滑り平板および前記第2の滑り平板の厚さは略同一であり、前記第3の滑り平板の厚さは該第2の滑り平板の厚さよりも僅かに厚く形成されるとともに該第3の滑り平板の材質は該第1の滑り平板および該第2の滑り平板の材質よりも硬く、該第1の滑り平板の直径は前記土台の幅と略同一であって略同一の大きさの第2の滑り平板または該第3の滑り平板よりも大きく形成されるとともに、それぞれの中心部には挿通孔が貫設され、該第1の滑り平板の挿通孔の直径、該第3の滑り平板の挿通孔の直径および第2の滑り平板の挿通孔の直径はこの順に小さくなるように形成され、前記第2の滑り平板の挿通孔には略円筒状で下部が開放される中空の円筒キャップが固着され、前記第1の滑り平板を重ね合わせたとき、または該第1の滑り平板および前記第3の滑り平板を重ね合わせたときは、該第1の滑り平板の表面より該円筒キャップの先端が突出しないように形成されるとともに、該第1の滑り平板の挿通孔および該第3の滑り平板の挿通孔は該円筒キャップが遊貫する挿通孔となっている、ことを特徴としている。
そして、本願請求項6に係る摩擦減震装置は、請求項5に記載の摩擦減震装置であって、前記第1の滑り平板の表面および前記第2の滑り平板の裏面にはその挿通孔を避けて表面または裏面を横断する複数の横断溝が対置して刻設されるとともに、該第1の滑り平板の横断溝の両端部には前記第2の滑り平板をその中心を一致させて重ね合わせたときに該第2の滑り平板の外周縁まで達するスリットが形成され、前記横断溝にリング状合成ゴムを嵌入して巻回すると該リング状合成ゴムは前記第1の滑り平板の表面および前記第2の滑り平板の裏面より突出することなく、前記第3の滑り平板が介挿されているときには該第3の滑り平板の外周面に該リング状合成ゴムが接触する、ことを特徴としている。
さらに、本願請求項7に係る摩擦減震装置は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の摩擦減震装置であって、前記第1の滑り平板の外周部分の断面は上部が水平で下部が外周縁に向かって狭くなるテーパー状に形成されている、ことを特徴としている。
上記構成により本願発明は以下の効果を奏する。
(1)第1の滑り平板および第2の滑り平板から構成されている(以下「2枚重ね」という。)場合、第1の滑り平板の木材の土台に接する表面および第2の滑り平板のコンクリート基礎に接する裏面は凸起や凸条が浮き彫りとなっている粗面となっているので、設置したときには凸起部分が土台や基礎に食い込んで、この面で滑りが生ずる恐れが少なく、第1の滑り平板と第2の滑り平板との重ね合わせ面で滑りが生ずるようになる。仮に基礎と第2の滑り平板との間で滑りが生じても第2の滑り平板の挿通孔はアンカーボルトに対してもっとも余裕のない直径であり、第1の滑り平板の直径はそれよりも大きいので、挿通孔がアンカーボルトに接触した後に第1の滑り平板と第2の滑り平板との重ね合わせ面で滑りが生ずるようになる。なお、出願人の知見によれば、平滑な重ね合わせ面同士の静止摩擦係数は略0.2ないし0.5となっていて、この範囲であれば有意な減震効果を得ることができる。
(2)第1の滑り平板の直径は土台の幅と略同一に形成されているので、土台のアンカーボルトの挿入孔の貫設による耐力低下を補強することができる。
(3)摩擦減震装置が第1の滑り平板、第3の滑り平板および第2の滑り平板から構成されている(以下「3枚重ね」という。)場合も上述の(1)の効果を得ることができる上、滑り面が2カ所あるので、減震効果もより大きなものとなる。さらに、その両面に滑りが生ずる第3の滑り平板は、第1の滑り平板や第2の滑り平板よりも厚く形成され、かつ、材質が硬いので第3の滑り平板が局部破壊を起こすことはない。また、第1の滑り平板が嵩上げ部を有する場合には、第1の滑り平板に偶力が作用し、局部的に強い力で第3の滑り平板を押圧するケースが考えられるが、その場合であっても第3の滑り平板が局部破壊を起こすことはない。
(4)第1の滑り平板が嵩上げ部を有する場合には、嵩上げ部の高さを調整することで、2枚重ねの場合では、略5mm〜17mmの高さの摩擦減震装置が提供でき、これに第3の滑り平板を加えた組み合わせた3枚重ねの場合では、略8mm〜20mmの高さの摩擦減震装置が提供できるため、床下空間が密閉型や換気型等のあらゆる木造住宅に適用できる。
(5)嵩上げ部は中実材ではなく外周壁と内周壁と外周壁および内周壁に連結する複数の連結壁とから形成されていて裏面が開放されている中空材となっているので、軽量で扱い易く経済的である。なお、第2の滑り平板との接触面積は減少するが、摩擦力(F)は荷重(m)と静的摩擦係数(μ)の積、すなわち、F=m×μであるので、摩擦力が減少することはない。また、第1の滑り平板の裏面に嵩上げ部を有するようにしていることから、第1の滑り平板および第3の滑り平板の滑り面あるいは第1の滑り平板および第2の滑り平板の滑り面の基礎からの高さは嵩上げ部がない場合と同一であり、アンカーボルトに対する曲げ応力が増大することはない。
(6)2枚重ねのもの、または3枚重ねのものを予めリング状合成ゴムで巻回することにより、第1の滑り平板、第2の滑り平板および第3の滑り平板の挿通孔の中心は一致するので、作業現場では単にリング状合成ゴムで巻回した摩擦減震装置セットをアンカーボルトに挿入するだけで施工精度が向上する。さらに、第1の滑り平板、および第2の滑り平板および第3の滑り平板は円盤状であってその中心に挿通孔が貫設されているため、設置作業中に電動ドリル等で摩擦減震装置を固定するナットを締め付けることにより摩擦減震装置セットか回動しても性能や効果に影響を及ぼすことがない。なお、リング状合成ゴムは仮のものであり摩擦減震装置の性能に影響を及ぼすものではないことから施工後は放置していても支障を及ぼすことはない。
(7)第1の滑り平板、第2の滑り平板および第3の滑り平板は、所定の静的摩擦係数を得ることができ、耐候性や耐摩耗性を具えていれば様々な材質を用いることができるが、本願出願人の知見では、第1のグループおよび第2のグループに挙げた材料が適している。ただし、経済性を加味すると鋳造加工が可能な第1のグループの亜鉛合金や銅合金がもっとも好ましい。
(8)外周部分をテーパー状にした第1の滑り平板を使用して2枚重ね、または3枚重ねで摩擦減震装置を構成すると、土台と基礎との隙間は5mm程度または8mm程度の間隙となるが、この間隙に弾性シール材等を埋入させる場合にはテーパー形状により土台および第1の滑り平板には段差部分がなくなって密閉度が増大することから、密閉型の床下空間を具える住宅に適用することができる。
(9)第2の滑り平板の挿通孔に略円筒状で下部が開放される中空の円筒キャップを固着することにより、アンカーボルトがない箇所であっても摩擦減震装置を配置することができる。この場合、アンカーボルトに代えてコンクリート釘等を基礎表面に打ち込み、このコンクリート釘等に円筒キャップを被せるようにすることで、摩擦減震装置をズレのない位置に固定することができる。
図1は、実施例1に係る摩擦減震装置の設置状態を示す基礎・土台の部分断面図である。 図2(a)は実施例1に係る摩擦減震装置の平面図、図2(b)は実施例1に係る摩擦減震装置の正面図である。 図3は、実施例2に係る摩擦減震装置の設置状態を示す基礎・土台の部分断面図である。 図4(a)は実施例2に係る摩擦減震装置の平面図、図4(b)は摩擦減震装置の正面図である。 図5(a)は実施例3に係る摩擦減震装置の平面図、図5(b)は図5(a)におけるV−V矢視断面図である。 図6は、実施例1に係る摩擦減震装置の実大実験概略図である。 図7は、実施例1に係る摩擦減震装置の実大実験結果のグラフである。
本発明を実施するための形態に係る実施例1ないし実施例3について、図1ないし図7を参照して説明する。なお、図1ないし図5において、符号1は実施例1に係る摩擦減震装置、符号2は実施例2に係る摩擦減震装置、符号3は実施例3に係る摩擦減震装置、符号10は第1の滑り平板、符号11は挿通孔、符号13は嵩上げ部、符号15は横断溝、符号17はスリット、符号20は第2の滑り平板、符号21は挿通孔、符号23は横断溝、符号30は第3の滑り平板、符号31は挿通孔、符号41は中空の円筒キャップ、符号43はリング状合成ゴム、符号51はアンカーボルト、符号53はナット、符号55は基礎、符号57は土台、符号59は弾性シール材、である。
まず、実施例1に係る摩擦減震装置1について、図1および図2を参照して説明する。
摩擦減震装置1は、設置したときに上段に位置し土台57に接触する第1の滑り平板10と、下段に位置し基礎55に接触する第2の滑り平板20と、第1の滑り平板10および第2の滑り平板20の間に介挿される第3の滑り平板30と、から構成されている。
第1の滑り平板10は上部の円盤と下部の嵩上げ部13が合体した形状となっていて、その縦断面はΠの字状を呈している。そして、中心部には上下方向に23mmφの挿通孔11が貫設されている。また、上部の円盤は90mmφで厚さが3mmであり、90mmの大きさは土台67の幅に略一致する。下部の嵩上げ部13は外径が70mmφ、厚さが10mmであって、嵩上げ部13の外周部分および内周部分は壁状の外周壁および内周壁となっていて内周壁から放射状に外周壁を連結壁が連結して下部に開口する複数の区画された小部屋が形成されている。
さらに、第1の滑り平板10の上部の円盤の表面は凸起や凸条が浮き彫りとなっている粗面となっていて、挿通孔11を避けて2本の平行な横断溝15が刻設され、この横断溝15の両端部は後述する第2の滑り平板20の中心を一致させて重ね合わせたときに第2の滑り平板20の外周縁よりも少し奥まで達するスリット17が形成されていて、このスリット17に対応して嵩上げ部13の外周壁の表面にも溝が刻設されている。
第2の滑り平板20は円盤状を呈していて、その厚さは2mmであり中心部には13mmφの挿通孔21が貫設されている。また、第2の滑り平板20の表面は平滑となっているが、裏面は凸起や凸条が浮き彫りとなっている粗面となっていて、挿通孔21を避け、かつ、第1の滑り平板10と重ね合わせたときに2本の横断溝15と対置するように2本の平行な横断溝23が刻設されている。
第3の滑り平板30は円盤状を呈していて、その厚さは4mmであり中心部には19mmφの挿通孔31が貫設されている。そして、第3の滑り平板30の両面は平滑である。なお、第1の滑り平板10および第2の滑り平板20はいずれも亜鉛合金を鋳造加工しているが、第3の滑り平板30については第1の滑り平板10および第2の滑り平板20よりも硬いベリリウム銅合金を使用している。
ここで、摩擦減震装置1の設置手順例を説明する。
摩擦減震装置1の設置に先だって第1の滑り平板10、第3の滑り平板30および第2の滑り平板20を重ね合わせそれぞれの横断溝15および横断溝23にリング状合成ゴム53を嵌めて巻回させておく。これにより第3の滑り平板30の外周縁はリング状合成ゴム43に押圧され、第1の滑り平板10、第3の滑り平板30および第2の滑り平板20のそれぞれの中心が一致する状態で3枚重ねの一塊になる。
(1)一塊となった3枚重ねの摩擦減震装置1をアンカーボルト51に挿入する。なお、実施例ではアンカーボルト51は12mmφのものを使用していて、第2の滑り平板20の挿通孔21は13mmφであるので、単に挿入するだけで第1の滑り平板10、第3の滑り平板30および第2の滑り平板20はそれぞれが適切な位置を保持する。
(2)アンカーボルト51に摩擦減震装置1を挿入した後、予めアンカーボルト51の位置に合わせて挿入孔を貫設し挿入孔回りを座堀した木製の土台57をアンカーボルト51に挿入して設置する。
(3)設置した土台57の座堀部分にはアンカーボルト51の先端部が飛び出しているので、先ず座金を挿入し続いてナット53を螺入する。
(4)ナット53を電動ドリル等で締め付ける。さらに戻り防止のためナット53を螺入して締め付ける。これにより、ダブルナット効果でナット53は緩むことが無く、基礎55に土台57がしっかりと固定される。
以上で摩擦減震装置1の設置作業は完了する。
なお、摩擦減震装置1の設置作業が完了すると、基礎55と土台57の間には略20mmの間隙が生じ、この間隙を利用して床下空間の換気を図ることができる。また、設置作業が完了した後に一部の摩擦減震装置1と基礎55あるいは土台57との間に1mmにも満たない間隙が生ずることがあるが、その場合は中心までアンカーボルトが通過できるような幅のスリットが設けられた円形の金属製薄板の調整板を強制的に挿入することにより、間隙が無くなり地震に対する摩擦力が有効に働く。なお、第2の滑り平板20の裏面は凸起や凸条が浮き彫りとなっている粗面となっていることから、基礎の表面と第2の滑り平板20の裏面との間には調整板が入りやすい隙間があるので、バール等で基礎55と土台57を抉る必要はなく調整板を叩打だけの作業となる。
ここで、摩擦減震装置1について行った実大実験について図6および図7を基に説明する。
実験は平成25年11月20日に東洋大学工業技術研究所の地震動的破壊実験装置(株式会社島津製作所製)を使用して行った。まず、実験装置の振動台上に鉄骨(H型鋼)で910mm×2,700mmの枠を組んで基礎代わりとし、その上にW900mm×L2,700mm×H2,490mmの小屋を組み、土台と基礎の間に図に示す長手方向に2カ所×2列、合計4カ所のそれぞれに摩擦減震装置1を介挿した。そして、長手方向に対してそれぞれに荷重の合計がそれぞれに4kN(2kN/カ所)および6kN(3kN/カ所)が作用するようにした。さらに、それぞれの摩擦減震装置1に加速度センサーを取り付けて入力加速度と出力加速度を測定し、コンピュータ処理をした。
その結果をグラフ(図7参照)に示す。
グラフは横軸を時間(単位:秒)とし、縦軸を加速度(単位:100gal)とし、基礎の加速度(入力加速度)を点線で、土台の加速度(出力加速度)を実線で表示したものである。グラフから分かるように、概ね800gal〜1,000galの基礎の最大加速度に対して、土台の最大加速度は300gal〜500galであった。すなわち、800gal〜1,000galの地震動に対して建物の揺れは300gal〜500gal程度に収まって有意な減震効果が得られることが証明された。
次に、実施例2に係る摩擦減震装置2について、図3および図4を参照して説明する。
摩擦減震装置2は、設置したときに上段に位置し土台57に接触する第1の滑り平板10と、下段に位置し基礎55に接触する第2の滑り平板20と、から構成されている。
第1の滑り平板10は厚さが3mmで直径が90mmφの円盤状を呈していて、中心部には23mmφの挿通孔11が貫設されている。第2の滑り平板20に中心を一致させて重ね合わせたときに第2の滑り平板20よりも外部に位置するリング状の断面は上部が水平で下部が外周縁に向かって狭くなるテーパー状に形成されている。また、第1の滑り平板10の上部の円盤の表面は凸起や凸条が浮き彫りとなっている粗面となっていて、挿通孔11を避けて2本の平行な横断溝15が刻設され、この横断溝15の両端部は第2の滑り平板20の中心を一致させて重ね合わせたときに第2の滑り平板20の外周縁まで達するスリット17が形成されている。なお、第2の滑り平板20については、実施例1の第2の滑り平板20と同様であるのでその説明を省略する。
摩擦減震装置2の設置手順例についても摩擦減震装置1の設置手順例に準じて行うことができるのでその説明を省略する。
なお、摩擦減震装置2の設置作業が完了すると、基礎55と土台57の間には略5mmの間隙が生ずるが、第1の滑り平板10の外縁部分のテーパー形状により、土台57の裏面および第1の滑り平板10の裏面には段差部分がなく、この間隙を弾性シール材59で処理すれば密閉度が増大し密閉型の床下空間を必要とする住宅に適用することができる。
次に、実施例3に係る摩擦減震装置3について、図5を参照して説明する。
摩擦減震装置3は、設置したときに上段に位置し土台57に接触する第1の滑り平板10と、下段に位置し基礎55に接触する第2の滑り平板20と、第1の滑り平板10および第2の滑り平板20の間に介挿される第3の滑り平板30と、から構成されている。なお、第1の滑り平板10、第2の滑り平板20および第3の滑り平板30については実施例1と同様であるのでその説明を省略し、ここでは第2の滑り平板20の実施例3における特徴的な部分のみ説明する。
第2の滑り平板20の挿通孔21には、略円筒状で有底のコップを伏せたような中空の円筒キャップ41が固着されていて、第3の滑り平板30や第1の滑り平板10を重ね合わせたときは、第1の滑り平板10の表面から中空の円筒キャップ41の先端が突出しないようになっている。なお、中空の円筒キャップ41の外部直径は挿通孔21よりも小さくなるように形成されていて外周面には高さが1mm程度の複数の凸条を設け、第2の滑り平板20の挿通孔21に挿入し第2の滑り平板20の底面と中空の円筒キャップ41の底面が面一になるまで叩打して固着している。
ここで、摩擦減震装置3の設置手順例を説明する。
摩擦減震装置3の設置に実施例1と同様にリング状合成ゴム43を嵌めて巻回させ、第1の滑り平板10、第3の滑り平板30および第2の滑り平板20を一塊としておく。また、事前に摩擦減震装置3の設置位置の基礎55の表面にコンクリート釘を打ち込んでおく。
(1)一塊となった第1の滑り平板10、第3の滑り平板30および第2の滑り平板20をコンクリート釘(図示外)に挿入する。
(2)実施例1における設置手順例の工程(2)ないし(4)により土台57を設置することにより摩擦減震装置3の設置も完了する。
このように摩擦減震装置3は摩擦減震装置1の補助や補強をする役割を担っていて、アンカーボルト51が立設されていない箇所に設置することができ、アンカーボルト51の立設箇所のみでは建物の荷重の負荷が大きい場合や土台57の設置の完了後の後工程で設置できる。なお、後工程で設置する場合にはコンクリート釘の打ち込みができない場合が多く、このようなときにはバール等で土台57を浮かして挿入することができる。
1 実施例1に係る摩擦減震装置
2 実施例2に係る摩擦減震装置
3 実施例3に係る摩擦減震装置
10 第1の滑り平板
11 挿通孔
13 嵩上げ部
15 横断溝
20 第2の滑り平板
21 挿通孔
23 横断溝
30 第3の滑り平板
31 挿通孔
41 中空の円筒キャップ
43 リング状合成ゴム
51 アンカーボルト
55 基礎
57 土台

Claims (7)

  1. 建物の基礎と土台との間に重ね合わされて介挿される複数枚の滑り平板からなる摩擦減震装置において、
    前記摩擦減震装置は上段に位置し前記土台に接触する円盤状の第1の滑り平板と、下段に位置し前記基礎に接触する円盤状の第2の滑り平板と、からなり、または、それらに加えて該第1の滑り平板および該第2の滑り平板の間に介挿される円盤状の第3の滑り平板と、からなり、
    前記第1の滑り平板および前記第2の滑り平板の厚さは略同一であり、前記第3の滑り平板の厚さは該第2の滑り平板の厚さよりも僅かに厚く形成されるとともに該第3の滑り平板の材質は該第1の滑り平板および該第2の滑り平板の材質よりも硬く、該第1の滑り平板の直径は前記土台の幅と略同一であって略同一の大きさの第2の滑り平板および該第3の滑り平板よりも大きく形成されるとともに、それぞれの中心部にはアンカーボルトが遊貫する挿通孔が貫設され、該第1の滑り平板の挿通孔の直径、該第3の滑り平板の挿通孔の直径および第2の滑り平板の挿通孔の直径はこの順に小さくなるように形成され、
    前記第1の滑り平板の前記土台に接触する表面および前記第2の滑り平板の前記基礎に接触する裏面は凸起や凸条が浮き彫りとなっている粗面であり、該第1の滑り平板と該第2の滑り平板の重ね合わせ面、または該第1の滑り平板と該第3の滑り平板の重ね合わせ面および該第3の滑り平板と該第2の滑り平板の重ね合わせ面、は平滑であって相互に均等に接触するように形成され、
    前記第1の滑り平板の表面および前記第2の滑り平板の裏面にはその挿通孔を避けて表面または裏面を横断する複数の横断溝が対置して刻設されるとともに、該第1の滑り平板の横断溝の両端部には前記第2の滑り平板をその中心を一致させて重ね合わせたときに該第2の滑り平板の外周縁まで達するスリットが形成され、
    前記横断溝にリング状合成ゴムを嵌入して巻回すると該リング状合成ゴムは前記第1の滑り平板の表面および前記第2の滑り平板の裏面より突出することなく、前記第3の滑り平板が介挿されているときには該第3の滑り平板の外周面に該リング状合成ゴムが接触する、ことを特徴とする摩擦減震装置。
  2. 前記第1の滑り平板はその裏面に一体となった該第1の滑り平板の厚さを調整する嵩上げ部を有し、該嵩上げ部は外周面が前記第2の滑り平板または前記第3の滑り平板の外周縁に一致する外周壁と内周面が該第1の滑り平板の挿通孔の内周縁に一致する内周壁と該外周壁および該内周壁に連結する複数の連結壁と、からなっていて、該内周壁から放射状に該外周壁を該連結壁が連結して下部に開口する複数の区画された小部屋が形成され、該内周壁、該外周壁および該連結壁の下端部は前記第1の滑り平板の重ね合わせ面を形成して均等に前記第2の滑り平板または前記第3の滑り平板に接触し、
    前記第1の滑り平板の厚さは略3mmないし13mmである、ことを特徴とする請求項1に記載の摩擦減震装置。
  3. 前記第1の滑り平板および前記第2の滑り平板を重ね合わせたときの厚さは略5mmないし17mmであり、該第1の滑り平板、前記第3の滑り平板および該第2の滑り平板を重ね合わせたときの厚さは略8mmないし20mmである、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の摩擦減震装置。
  4. 前記第1の滑り平板、前記第3の滑り平板および前記第2の滑り平板は、亜鉛合金、銅合金、ステンレス鋼、アルミニウム合金およびマグネシウム合金からなる第1のグループ、並びに前記第1のグループにフッ素樹脂をコーティングした第2のグループ内から選択されるいずれかである、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の摩擦減震装置。
  5. 建物の基礎と土台との間に重ね合わされて介挿される複数枚の滑り平板からなる摩擦減震装置において、
    前記摩擦減震装置は上段に位置し前記土台に接触する円盤状の第1の滑り平板と、下段に位置し前記基礎に接触する円盤状の第2の滑り平板と、からなり、または、それらに加えて該第1の滑り平板および該第2の滑り平板の間に介挿される円盤状の第3の滑り平板と、からなり、
    前記第1の滑り平板および前記第2の滑り平板の厚さは略同一であり、前記第3の滑り平板の厚さは該第2の滑り平板の厚さよりも僅かに厚く形成されるとともに該第3の滑り平板の材質は該第1の滑り平板および該第2の滑り平板の材質よりも硬く、該第1の滑り平板の直径は前記土台の幅と略同一であって略同一の大きさの第2の滑り平板または該第3の滑り平板よりも大きく形成されるとともに、それぞれの中心部には挿通孔が貫設され、該第1の滑り平板の挿通孔の直径、該第3の滑り平板の挿通孔の直径および第2の滑り平板の挿通孔の直径はこの順に小さくなるように形成され、
    前記第1の滑り平板の前記土台に接触する表面および前記第2の滑り平板の前記基礎に接触する裏面は凸起や凸条が浮き彫りとなっている粗面であり、該第1の滑り平板と該第2の滑り平板の重ね合わせ面、または該第1の滑り平板と該第3の滑り平板の重ね合わせ面および該第3の滑り平板と該第2の滑り平板の重ね合わせ面、は平滑であって相互に均等に接触するように形成され、
    前記第2の滑り平板の挿通孔には略円筒状で下部が開放される中空の円筒キャップが固着され、前記第1の滑り平板を重ね合わせたとき、または該第1の滑り平板および前記第3の滑り平板を重ね合わせたときは、該第1の滑り平板の表面より該円筒キャップの先端が突出しないように形成されるとともに、該第1の滑り平板の挿通孔および該第3の滑り平板の挿通孔は該円筒キャップが遊貫する挿通孔となっている、ことを特徴とする摩擦減震装置。
  6. 前記第1の滑り平板の表面および前記第2の滑り平板の裏面にはその挿通孔を避けて表面または裏面を横断する複数の横断溝が対置して刻設されるとともに、該第1の滑り平板の横断溝の両端部には前記第2の滑り平板をその中心を一致させて重ね合わせたときに該第2の滑り平板の外周縁まで達するスリットが形成され、
    前記横断溝にリング状合成ゴムを嵌入して巻回すると該リング状合成ゴムは前記第1の滑り平板の表面および前記第2の滑り平板の裏面より突出することなく、前記第3の滑り平板が介挿されているときには該第3の滑り平板の外周面に該リング状合成ゴムが接触する、ことを特徴とする請求項5に記載の摩擦減震装置。
  7. 前記第1の滑り平板の外周部分の断面は上部が水平で下部が外周縁に向かって狭くなるテーパー状に形成されている、ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の摩擦減震装置。
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