JP5654733B2 - ハニカム触媒体及びハニカム触媒体の製造方法 - Google Patents

ハニカム触媒体及びハニカム触媒体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハニカム触媒体及びハニカム触媒体の製造方法に関し、更に詳しくは、例えば、ススを含む燃焼ガスや排ガスの浄化に際し、効率的に機能する部分に触媒を選択的に担持することによって触媒の担持量を低減できるとともに、容易に製造することができるハニカム触媒体及びハニカム触媒体の製造方法に関する。
公害を防止し環境の改善を図るため、排気ガスの処理にフィルタや触媒が使用されている。そして、その排気ガス処理用のフィルタとしてあるいは触媒担体として、触媒スラリーを用いて触媒を隔壁に担持させたハニカム構造体(ハニカム触媒体)が多用されている。このようなハニカム触媒体は、具体的には、ディーゼルエンジン等からの排気ガスに含まれている粒子状物質(例えば、パティキュレートマター、有機溶媒可溶成分とスートとサルフェートの3成分として検出されるもの)を捕捉して除去するために、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)としてディーゼルエンジンの排気系等に組み込まれて使用される。
また、最近では、DPFとして、ハニカム構造体のセルをハニカム構造体のいずれかの端面において互い違いになるように、具体的には、ハニカム構造体の端面が市松模様状を呈するように、目封止することにより、一方の端面側から流入した排ガスが、濾過層となる多孔質の隔壁を通過して他方の端面側から外部へと流出するようにしたウォールフロー型のフィルタが広く使用されている。
このようなウォールフロー型のフィルタとしては、触媒物質の無駄がなく、きわめて効率的な浄化を可能にするため、隔壁の排気ガス流入側に、流出側よりも多くの触媒物質を分布させるように担持したハニカムフィルタが開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、触媒の90%以上を隔壁の最表層部に担持させることによって、浄化反応に寄与しない触媒を低減し、生産コストを低減した触媒体(フィルタ)が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−207836号公報 特開2003−334457号公報
特許文献1に記載のハニカムフィルタは、不要な触媒を担持すること、即ち、隔壁の厚さ方向の中央領域、及び、隔壁のうち排気ガスが流出する側の表面を包摂する領域に存在する触媒が、その機能を効率的に果たしていないため、不要な触媒を担持しており、このような不要な触媒を担持することに起因して製造コストが高くなっていた。
特許文献2に記載のフィルタは、ハニカム未焼成体の表面に、可燃性物質を塗布し、その後、焼成時に可燃性物質を消失させることによって最表層部、即ち、表面を包摂する領域をポーラスにすることによって製造するものであるため、製造に手間がかかっていた。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、例えば、ススを含む燃焼ガスや排ガスの浄化に際し、効率的に機能する部分に触媒を選択的に担持することによって触媒の担持量を低減できるとともに、容易に製造することができるハニカム触媒体及びハニカム触媒体の製造方法を提供する。
本発明によれば、以下に示す、ハニカム触媒体及びハニカム触媒体の製造方法が提供される。
[1] 二つの端面間を連通する複数のセルが形成されるように配置された、多数の細孔を持った多孔質の隔壁を有し、前記隔壁の所定箇所に多数の微粒子を付着させた修飾ハニカム構造体と、前記隔壁の所定箇所に担持された触媒と、を備え、前記隔壁は、一方の表面の全部を包摂する領域及び他方の表面の全部を包摂する領域の2つの領域からなる隔壁表面領域と、前記隔壁表面領域の前記2つの領域の間に位置する隔壁中央領域と、からなり、前記隔壁中央領域は、前記セルの延びる方向における全部を占める領域であり、前記微粒子は、前記隔壁中央領域の前記細孔の内表面に付着されており、前記隔壁中央領域は、前記微粒子が付着されることによって、その気孔率が前記隔壁表面領域の気孔率よりも小さくなっており、前記隔壁表面領域の細孔の内表面の少なくとも一部に、前記触媒を担持させ、前記隔壁表面領域と前記隔壁中央領域との境界は、以下の条件(A)のようにして求められるハニカム触媒体。
条件(A):走査型電子顕微鏡を用いて、前記隔壁断面の画像を撮影する。撮影した前記隔壁の画像を、前記隔壁の厚さ方向に連続した正方形状の1000個の領域に分割する。次に、分割した各領域の空間/固体面積比を測定して気孔率を求め、前記隔壁の一方の表面側から20視野毎の平均値である平均気孔率を算出する。次に、この平均値である平均気孔率を、前記隔壁の一方の表面側から他方の表面側までプロットしたグラフを作成する。次に、前記隔壁の表面付近の前記平均気孔率の平均値と、前記隔壁の内部の前記平均気孔率の平均値とを得た後、これらの算術平均値((前記隔壁の表面付近の平均気孔率の平均値+前記隔壁の内部の平均気孔率の平均値)/2)を算出する。次に、前記算術平均値が形成する直線と、前記平均気孔率のプロットを結ぶ線と、が交差する点の前記隔壁の表面からの距離を求め、前記隔壁の表面からの距離を、前記隔壁表面領域と前記隔壁中央領域との境界とする。
[2] 前記隔壁の全体に占める前記隔壁中央領域の割合が、10〜80体積%である前記[1]に記載のハニカム触媒体。
[3] 前記複数のセルのうちの少なくとも一つに、その長さ方向のいずれかの位置で目封止するように配置された目封止部を更に備える前記[1]または[2]に記載のハニカム触媒体。
[4] 前記目封止部が、前記複数のセルのうち、所定のセルにおける開口端部を目封止するとともに、残余のセルにおける開口端部を目封止するように配置されており、前記触媒が、前記隔壁の前記隔壁表面領域のうち、前記目封止部が配置されていない側の開口端部に形成された前記細孔の内表面に担持されている前記[3]に記載のハニカム触媒体。
[5] 前記隔壁中央領域の気孔率が、20〜50%である前記[1]〜[4]のいずれかに記載のハニカム触媒体。
[6] 前記[1]〜[5]のいずれかに記載のハニカム触媒体の製造方法であって、二つの端面間を連通する複数のセルが形成されるように配置された、多数の細孔を持った多孔質の隔壁を有するハニカム構造体の少なくとも一部を、前記細孔内に浸入可能な微粒子を含有する修飾用スラリーに浸漬し、前記隔壁の表面の全部に前記修飾用スラリーを塗工する第一の工程と、前記隔壁の表面の全部に前記修飾用スラリーが塗工された前記ハニカム構造体の前記セル内に、前記ハニカム構造体の一方の端面側から熱風を供給して、前記隔壁中央領域の前記細孔の内表面に前記修飾用スラリーの前記微粒子を付着させるとともに、前記修飾用スラリーを乾燥させて修飾ハニカム構造体を得る第二の工程と、得られた前記修飾ハニカム構造体の少なくとも一部を、触媒を含有する触媒スラリーに浸漬し、前記隔壁表面領域の前記細孔の内表面の少なくとも一部に前記触媒を担持させる第三の工程と、を有するハニカム触媒体の製造方法。
[7] 前記第二の工程において、前記修飾ハニカム構造体の一方の端面側から熱風を噴射した後、他方の端面側から熱風を供給する前記[6]に記載のハニカム触媒体の製造方法。
[8] 前記ハニカム構造体が、前記複数のセルのうち、所定のセルにおける開口端部を目封止するとともに、残余のセルにおける開口端部を目封止するように配置された目封止部を更に備え、前記触媒を、前記隔壁の前記隔壁表面領域のうち、前記目封止部が配置されていない側の開口端部の前記細孔の内表面に担持させる前記[6]または[7]に記載のハニカム触媒体の製造方法。
[9] 前記第二の工程で供給する熱風の温度が、80〜120℃である前記[6]〜[8]のいずれかに記載のハニカム触媒体の製造方法。
[10] 前記修飾用スラリーの固形分濃度が、20〜70質量%である前記[6]〜[9]のいずれかに記載のハニカム触媒体の製造方法。
本発明のハニカム触媒体は、二つの端面間を連通する複数のセルが形成されるように配置された、多数の細孔を持った多孔質の隔壁を有する修飾ハニカム構造体と、前記隔壁の所定箇所に担持された触媒と、を備え、前記隔壁は、その表面を包摂する隔壁表面領域と、前記隔壁表面領域以外の、前記隔壁の細孔の内表面に多数の微粒子が付着し、その気孔率が前記隔壁表面領域の気孔率に比して小さい隔壁中央領域と、を有するものであり、前記隔壁表面領域の細孔の内表面の少なくとも一部に、前記触媒が担持されたものであるため、例えば、ススを含む燃焼ガスや排ガスの浄化に際し、効率的に機能する部分に触媒を選択的に担持することによって触媒の担持量を低減できるとともに、容易に製造することができるという効果を奏するものである。
本発明のハニカム触媒体の製造方法は、二つの端面間を連通する複数のセルが形成されるように配置された、多数の細孔を持った多孔質の隔壁を有するハニカム構造体の少なくとも一部を、前記細孔内に浸入可能な微粒子を含有する修飾用スラリーに浸漬し、前記隔壁の表面の少なくとも一部に前記修飾用スラリーを塗工する第一の工程と、前記隔壁の表面に前記修飾用スラリーが塗工された前記ハニカム構造体の前記セル内に、前記ハニカム構造体の一方の端面側から熱風を供給して、前記隔壁中央領域の前記細孔の内表面に前記修飾用スラリーの前記微粒子を付着させるとともに、前記修飾用スラリーを乾燥させて修飾ハニカム構造体を得る第二の工程と、得られた前記修飾ハニカム構造体の少なくとも一部を、触媒を含有する触媒スラリーに浸漬し、前記隔壁表面領域の前記細孔の内表面の少なくとも一部に前記触媒を担持させる第三の工程と、を有するため、例えば、ススを含む燃焼ガスや排ガスの浄化に際し、効率的に機能する部分に触媒を選択的に担持することによって触媒の担持量を低減できるとともに、このハニカム触媒体を容易に製造することができるという効果を奏するものである。
本発明のハニカム触媒体の一実施形態を示す斜視図である。 図1に示すハニカム触媒体の中心軸に沿う方向の断面図である。 図2に示すハニカム触媒体の隔壁の一部に対応するSEM写真である。 図1に示すハニカム触媒体を複数個積層させた積層体を示す斜視図である。 隔壁の一方の表面からの距離と、気孔率と、の関係を示すグラフである。 図3のX−X間をEDS分析することによって得られたスペクトルである。 本発明のハニカム触媒体の別の実施形態を示す斜視図である。 図7に示すハニカム触媒体の中心軸に沿う方向の断面図である。 図8に示すハニカム触媒体の隔壁の一部に対応するSEM写真である。 本発明のハニカム触媒体を製造する際に使用するハニカム構造体の中心軸に沿う方向の断面のうち、隔壁の一部を示すSEM写真である。 本発明のハニカム触媒体の製造方法の第二の工程で得られた修飾ハニカム構造体の、中心軸に沿う方向の断面のうち隔壁の一部を示すSEM写真である。 比較例1のハニカム触媒体の中心軸に沿う方向の断面のうち、隔壁の一部を示すSEM写真である。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
[1]ハニカム触媒体:
図1は、本発明のハニカム触媒体の一実施形態を示す斜視図である。本実施形態のハニカム触媒体100は、図1に示すように、二つの端面12a,12b間を連通する複数のセル11が形成されるように配置された、多数の細孔を持った多孔質の隔壁を有しているものである。本発明のハニカム触媒体の形状は、図1に示す四角柱状に限らず、例えば、円柱状、楕円柱状、三角柱状、多角柱状などを挙げることができる。
図2は、図1に示すハニカム触媒体100の中心軸に沿う方向の断面図である。図3は、図2に示すハニカム触媒体100の隔壁の一部を拡大して示す図である。本実施形態のハニカム触媒体100は、図2に示すように、二つの端面12a,12b間を連通する複数のセル11が形成されるように配置された、多数の細孔を持った多孔質の隔壁15を有し、この隔壁15の所定箇所に多数の微粒子を付着させた修飾ハニカム構造体と、隔壁15の所定箇所に担持された触媒と、を備えるものであり、図3に示すように、隔壁15は、その表面を包摂する隔壁表面領域15a1,15a2と、この隔壁表面領域15a1,15a2以外の、隔壁15の細孔の内表面に微粒子16が付着し、その気孔率が隔壁表面領域15a1,15a2の気孔率に比して小さい隔壁中央領域15bと、を有するものであり、隔壁表面領域15a1,15a2の細孔の内表面の少なくとも一部に、触媒17を担持させたものである。なお、図3は、図2に示すハニカム触媒体の隔壁の一部に対応するSEM写真であり、図3において、微粒子16は、青色に着色した部分(薄い灰色の部分)であり、触媒17は、赤色に着色した部分(濃い灰色の部分)である。そして、黒色部分は、隔壁15である。
このようなハニカム触媒体は、例えば、ススを含む燃焼ガスや排ガスの浄化などに際し、効率的に機能する部分、即ち、隔壁表面領域の細孔の内表面の少なくとも一部に、触媒を選択的に担持させることによって、浄化性能を維持したまま触媒の担持量を低減できる。また、上記修飾ハニカム構造体を用いることによって容易にハニカム触媒体を製造することができる。
なお、本実施形態のハニカム触媒体100は、複数個を積層させて得られる積層体として用いることもできる。なお、このように複数個のハニカム触媒体100を積層させて1個の積層体を形成して、この積層体をハニカム触媒体として用いる場合、1個のハニカム触媒体100は、上記積層体を構成するための1個のセグメントである。例えば、図4に示す積層体(ハニカム触媒体)101は、16個(4×4(縦×横))のハニカム触媒体(セグメント)100からなる積層体本体30と、各セグメント100を接合する接合材層21と、積層体本体30の外周に形成された外周コート材層22と、を備えている例である。この積層体101は、以下のように製造することができる。まず、接合材を介して、4×4(縦×横)に組み合わされた16個の四角柱状のハニカム触媒体100からなる四角柱状の積層体本体を得る。次に、得られた四角柱状の積層体本体を円柱状に加工した後、その外周面に外周コート材を塗工した後、熱処理により乾燥硬化させて一体化することによって積層体101を得ることができる。
[1−1]修飾ハニカム構造体:
本発明のハニカム触媒体に備える修飾ハニカム構造体は、例えば、二つの端面間を連通する複数のセルが形成されるように配置された、多数の細孔を持った多孔質の隔壁を有し、隔壁の所定箇所に多数の微粒子を付着させたものであり、この隔壁は、図11に示すように、その表面を包摂する隔壁表面領域15a1,15a2と、この隔壁表面領域15a1,15a2以外の、隔壁15の細孔の内表面に微粒子16が付着し、その気孔率が隔壁表面領域15a1,15a2の気孔率に比して小さい隔壁中央領域15bと、を有するものである。このように、隔壁の隔壁中央領域に多数の微粒子を付着させることによって、隔壁表面領域に比べて気孔率を小さくすることができる。なお、図11は、参考例9の修飾ハニカム構造体の、中心軸に沿う方向の断面のうち隔壁の一部を示すSEM写真であり、図11において、微粒子16は、青色に着色した部分(薄い灰色の部分)である。そして、黒色部分は、隔壁15である。
[1−1−1]隔壁:
隔壁の材料は、特に制限されないが、セラミックスであることが好ましい。セラミックスとしては、例えば、アルミナ、ムライト、コージェライト、炭化珪素、珪素−炭化珪素複合材料、コージェライト−炭化珪素複合材料、窒化珪素、アルミニウムチタネート、及び、リチウムアルミニウムシリケートよりなる群から選択される少なくとも一種を主成分とするものであることが好ましい。ここで、「主成分」とは、全量に対して、50質量%以上含まれる成分を意味する。これらの中でも、耐熱性が高いという観点では、炭化珪素または珪素−炭化珪素系複合材料を用いることが好ましく、また、熱膨張係数が低く、良好な耐熱衝撃性を示すという観点では、コージェライトまたはアルミニウムチタネートを用いることが好ましい。
隔壁の隔壁表面領域は、隔壁の表面を包摂する領域であり、この隔壁表面領域の厚さの割合、即ち、隔壁の一方の表面から、この一方の表面に近い方の、隔壁表面領域と隔壁中央領域との境界までの距離の割合が、隔壁の厚さに対して、20〜90%であることが好ましく、20〜70%であることが更に好ましく、20〜50%であることが特に好ましい。上記隔壁表面領域の厚さが20%未満であると、隔壁表面領域が小さくなりすぎ、即ち、触媒を担持可能な領域が小さくなりすぎるため、十分な浄化性能を得ることが困難になるおそれがある。一方、90%超であると、隔壁表面領域が大きくなりすぎ、即ち、触媒を担持可能な領域が大きすぎるため、触媒の担持量を低減することが困難になるおそれがある。
なお、隔壁表面領域は、隔壁の表面を包摂する領域であるため、隔壁表面領域の厚さの割合は、即ち、隔壁の全体に占める隔壁表面領域の割合を示すことになる。従って、隔壁の全体積に占める隔壁表面領域の体積の割合は、20〜90体積%であることが好ましく、20〜70体積%であることが更に好ましく、20〜50体積%であることが特に好ましい。上記範囲外であると、上述した隔壁表面領域の厚さの割合が範囲外である場合と同様の不具合が生じるおそれがある。
ここで、本明細書において「隔壁表面領域と隔壁中央領域との境界」は、以下のようにして求められる値である。まず、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて、隔壁断面の画像を撮影する。撮影した隔壁の画像を、隔壁の厚さ方向に連続した正方形状の1000個の領域に分割する。次に、分割した各領域の空間/固体面積比を測定して気孔率を求め、一方の表面側から20視野毎の平均値(以下、「平均気孔率」と記す場合がある)を算出する。次に、この平均値(平均気孔率)を、一方の表面側から他方の表面側までプロットしたグラフを作成する(図5参照)。
次に、作成したグラフから隔壁表面領域と隔壁中央領域との境界を求める。隔壁表面領域と隔壁中央領域との境界を求めるには、まず、図5に示すように、隔壁表面付近の平均気孔率の平均値(図5中、「A」と示す)と、隔壁の内部の平均気孔率の平均値(図5中、「B」と示す)とを得た後、これらの算術平均値((隔壁表面付近の平均気孔率の平均値+隔壁の内部の平均気孔率の平均値)/2)を算出する。次に、上記算術平均値が形成する直線(図5中、「C」と示す)と、平均気孔率のプロットを結ぶ線L1,L2と、が交差する点(図5中、それぞれ「k1」、「k2」と示す)の隔壁表面からの距離を求め、この隔壁表面からの距離(位置)を、隔壁表面領域と隔壁中央領域との境界(即ち、隔壁表面領域の厚さ)とする。なお、図5は、隔壁の一方の表面からの距離と、気孔率と、の関係を示すグラフである。
隔壁中央領域は、隔壁表面領域以外の領域であり、隔壁の全体に占める隔壁中央領域の割合が、10〜80体積%であることが好ましく、30〜80%体積であることが更に好ましく、50〜80%体積であることが更に好ましい。上記割合が10体積%未満であると、隔壁表面領域が大きくなりすぎ、即ち、触媒を担持可能な領域が大きすぎるため、触媒の担持量を低減することが困難になるおそれがある。一方、80体積%超であると、隔壁表面領域が小さくなりすぎ、即ち、触媒を担持可能な領域が小さくなりすぎるため、十分な浄化性能を得ることが困難になるおそれがある。ここで、本明細書において「隔壁の全体に占める隔壁中央領域の割合」とは、隔壁とこの隔壁によって形成されている細孔とを含む部分の体積に占める、隔壁中央領域にある隔壁部分とこの隔壁によって形成されている細孔とを含む部分の体積の割合を意味する。
隔壁中央領域の気孔率は、隔壁表面領域の気孔率に比して小さいことが必要であり、具体的には、その気孔率が20〜50%であることが好ましく、30〜50%であることが更に好ましく、35〜50%であることが特に好ましい。上記気孔率が20%未満であると、圧力損失が増加するおそれがある。一方、50%超であると、ハニカム触媒体の製造に際し、触媒が隔壁中央領域にも浸入するため、触媒の使用量(担持量)を少なくすることが困難になるおそれがある。ここで、本明細書において「気孔率」は、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて隔壁断面の画像を撮影し、得られた画像内における任意の正方形状の20視野(正方形の1片は隔壁の厚さの1/1000)の空間/固体面積比を測定したときの平均値である。なお、正方形状の視野の1辺の長さは、隔壁の厚さの1/1000の長さとする。
隔壁の厚さは、特に制限されないが、30〜2000μmであることが好ましく、40〜1000μmであることが更に好ましく、50〜500μmであることが特に好ましい。上記隔壁の厚さが30μm未満であると、ハニカム構造体としての強度が不足するおそれがある。一方、2000μm超であると、圧力損失が大きくなるおそれがある。ここで、本明細書において、「隔壁の厚さ」は、隔壁の断面のSEM(走査型電子顕微鏡)を用いた画像解析によって測定される値である。
セルの、ハニカム触媒体の中心軸方向に垂直な断面の形状は、特に制限はなく、三角形、四角形、六角形、八角形などの多角形、円形、楕円形、レーシングトラック形、これらの一部が変形した形状などを挙げることができる。これらの中でも、作製が容易であるという観点から、三角形、四角形、六角形が好ましい。なお、各セルの上記断面形状は、同じであっても、異なっていてもよい。即ち、例えば、四角形と八角形の組み合わせであってもよい。四角形と八角形とを組み合わせた場合、八角形のセルを流体入口側にすることによって、流体入口側の表面積を多くすることが可能となり、捕集するススの量を多くすることができる。
セル密度は、特に制限はないが、0.9〜310セル/cm(6〜2000セル/平方インチ)であることが好ましく、7.8〜155セル/cm(50〜1000セル/平方インチ)であることが更に好ましく、15.5〜62.0セル/cm(100〜400セル/平方インチ)であることが特に好ましい。上記セル密度が0.9セル/cm未満であると、幾何学的表面積が不足するおそれがある。一方、310セル/cm超であると、圧力損失が大きくなるおそれがある。ここで、「セル密度」とは、ハニカム触媒体の中心軸方向に垂直な断面における単位面積あたりのセルの数を意味する。
[1−1−2]微粒子:
多数の微粒子が隔壁の所定箇所、即ち、隔壁中央領域に付着しており、このような微粒子を細孔の内表面に付着させることによって、隔壁中央領域の気孔率を隔壁表面領域の気孔率に比して小さくすることができる。即ち、細孔の内表面に微粒子が付着することによって、細孔が狭くなるため、この細孔は、排気ガスなどのガスや水分などの気体は通過できるが、所定以上の大きさの粒子(例えば、触媒)などは通過できなくなる。従って、微粒子の粒子径や付着量を調整することによって、触媒などの粒子を担持させることができる領域を設定することができる。
微粒子の材料は、例えば、炭化珪素、窒化珪素、コージェライト、ムライト、アルミナ、ジルコニア、燐酸ジルコニウム、スピネル、リチウムアルミニウムシリケート、アルミニウムチタネート、及び、チタニアなどのセラミックス粒子や、γ−アルミナ、セリア、ジルコニア、セリア系複合酸化物、ジルコニア系複合酸化物、Fe−Cr−Al系金属、ニッケル系金属、金属Si等の無機粉体等を挙げることができる。なお、微粒子は、上記材料単独でまたは2種以上を使用することもできる。これらの中でも、隔壁の「主成分」材料と同じ材料を用いると、熱膨張の差による粒子の剥離等が起こり難いという利点がある。
微粒子を付着させる隔壁の所定箇所、即ち、隔壁中央領域には、微粒子以外に、微粒子を隔壁に固定させるための結合材を塗工してもよい。結合材としては、例えば、コロイダルゾルや、膨潤して結合性を示す粘土化合物等を挙げることができる。具体的には、コロイダルゾルとしては、シリカゾル、アルミナゾル等を挙げることができ、粘土化合物としては、モンモリロナイト等を挙げることができる。
[1−2]触媒:
触媒は、上記隔壁の隔壁表面領域の細孔の内表面の少なくとも一部に担持されるものである。例えば、図3に示すハニカム触媒体100は、隔壁15の隔壁表面領域15a1,15a2の細孔の内表面の一部に触媒17を担持している例である。このように触媒を担持することによって、隔壁に付着したPMの酸化除去が助長され、例えば、ススを含む燃焼ガスや排ガスを浄化することができる。
更に、本発明のハニカム触媒体は、隔壁表面領域の細孔の内表面の少なくとも一部に、触媒を担持させるとともに、隔壁中央領域の細孔の内表面には担持させないことが好ましい。このように触媒を隔壁表面に選択的に担持させることによって、浄化性能を維持したまま触媒の担持量を低減できるという利点がある。
触媒としては、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の貴金属が好適に用いられる。また、貴金属の他に、他の触媒や浄化材が、更に担持されていてもよい。例えば、アルカリ金属(Li、Na、K、Cs等)やアルカリ土類金属(Ca、Ba、Sr等)からなるNO吸蔵触媒、三元触媒、セリウム(Ce)及び/またはジルコニウム(Zr)の酸化物に代表される助触媒、HC(Hydro carbon)吸着材等が担持されていてもよい。
[2]ハニカム触媒体:
本発明のハニカム触媒体の別の実施形態は、ハニカム触媒体に備えられた修飾ハニカム構造体が、複数のセルのうちの少なくとも一つに、その長さ方向のいずれかの位置で目封止するように配置された目封止部を更に備えるものである。このように目封止部を更に備えることによって、更に効率的な浄化ができるという利点がある。
このようなハニカム触媒体は、目封止部が、複数のセルのうち、所定のセルにおける一方の開口端部を目封止するとともに、残余のセルにおける他方の開口端部を目封止するように配置されていることが好ましく、端面が市松模様状を呈するように、即ち、隣接するセルが互いに反対側となる端部に目封止部を配置していることが更に好ましい。
図7は、本発明のハニカム触媒体の別の実施形態を示す斜視図である。本実施形態のハニカム触媒体102は、図7に示すように、二つの端面112a,112b間を連通する複数のセル111が形成されるように配置された、多数の細孔を持った多孔質の隔壁を有し、目封止部20が、複数のセル111のうち、所定のセルにおける一方の開口端部を目封止するとともに、残余のセルにおける他方の開口端部を目封止し、各端面が市松模様状を呈するように配置されているものである。
図8は、ハニカム触媒体102の中心軸に沿う方向の断面図である。図9は、図8に示すハニカム触媒体102の隔壁115の一部を拡大して示す図である。本実施形態のハニカム触媒体102は、図8に示すように、二つの端面112a,112b間を連通する複数のセル111が形成されるように配置された、多数の細孔を持った多孔質の隔壁115を有し、目封止部20が、複数のセル111のうち、所定のセルにおける一方の開口端部を目封止するとともに、残余のセルにおける他方の開口端部を目封止し、端面が市松模様状を呈するように配置され、隔壁115の所定箇所に多数の微粒子を付着させた修飾ハニカム構造体と、隔壁115の所定箇所に担持された触媒と、を備えるものである。
そして、図9に示すように、隔壁115は、その表面を包摂する隔壁表面領域115a1,115a2と、この隔壁表面領域115a1,115a2以外の、隔壁115の細孔の内表面に微粒子16が付着し、その気孔率が隔壁表面領域115a1,115a2の気孔率に比して小さい隔壁中央領域115bと、を有するものであり、隔壁表面領域115a1の細孔の内表面に、触媒17を担持させたものである。なお、図9は、図8に示すハニカム触媒体の隔壁の一部に対応するSEM写真であり、図9において、微粒子16は、青色に着色した部分(薄い灰色の部分)であり、触媒17は、赤色に着色した部分(濃い灰色の部分)である。そして、黒色部分は、隔壁115である。
本実施形態のハニカム触媒体102は、修飾ハニカム構造体が、目封止部20を更に備えること以外は、上述したハニカム触媒体100と同様の構成を有するものであり、同様の材料を用いて同様の形状に形成することができる。
また、目封止部を形成する材料は、特に制限はなく、上述した隔壁の材料と同様のものを好適に用いることができる。
修飾ハニカム構造体の目封止部が、複数のセルのうち、所定のセルにおける一方の開口端部を目封止するとともに、残余のセルにおける他方の開口端部を目封止し、端面が市松模様状を呈するように配置されている場合、本発明のハニカム触媒体は、触媒17が、隔壁15の一方の表面側の隔壁表面領域、即ち、図9に示す隔壁表面領域115a1に担持され、隔壁表面領域115a2に担持されていないことが好ましい。ハニカム触媒体の構造中、PM(粒子状物質)が捕捉される部分は、隔壁15のガス流入側の隔壁表面領域(隔壁表面領域115a1)であるため、このように触媒を担持すると、触媒の使用量(担持量)を少なくすることができる。そのため、触媒を担持させることに起因する圧力損失の増加を抑制することができ、また、製造コストを低くすることができる。
[3]ハニカム触媒体の製造方法:
本発明のハニカム触媒体の製造方法の一実施形態は、二つの端面間を連通する複数のセルが形成されるように配置された、多数の細孔を持った多孔質の隔壁を有するハニカム構造体の少なくとも一部を、細孔内に浸入可能な微粒子を含有する修飾用スラリーに浸漬し、隔壁の表面の少なくとも一部に修飾用スラリーを塗工する第一の工程と、隔壁の表面に修飾用スラリーが塗工されたハニカム構造体のセル内に、ハニカム構造体の一方の端面側から熱風を供給(送風)して、隔壁中央領域の細孔の内表面に修飾用スラリーの微粒子を付着させるとともに、修飾用スラリーを乾燥させて修飾ハニカム構造体を得る第二の工程と、得られた修飾ハニカム構造体の少なくとも一部を、触媒を含有する触媒スラリーに浸漬し、隔壁表面領域の細孔の内表面の少なくとも一部に触媒を担持させる第三の工程と、を有する。
このような製造方法によれば、例えば、ススを含む燃焼ガスや排ガスの浄化に際し、効率的に機能する部分(隔壁表面領域)に触媒を選択的に担持することができ、触媒の担持量を低減させたハニカム触媒体を容易に得ることができる。
本発明のハニカム触媒体の製造方法は、使用するハニカム構造体が、複数のセルのうち、所定のセルにおける開口端部を目封止するとともに、残余のセルにおける開口端部を目封止するように配置された目封止部を更に備え、触媒を、隔壁の隔壁表面領域のうち、目封止部が配置されていない側の開口端部の細孔の内表面に担持させるものであることが好ましい。このようなハニカム構造体を使用することによって、効率的な浄化が可能なハニカム触媒体を製造することができるという利点がある。
[3−1]第一の工程:
本発明のハニカム触媒体の製造方法は、まず、二つの端面間を連通する複数のセルが形成されるように配置された、多数の細孔を持った多孔質の隔壁を有するハニカム構造体の少なくとも一部を、細孔内に浸入可能な微粒子を含有する修飾用スラリーに浸漬し、隔壁の表面の少なくとも一部に修飾用スラリーを塗工する第一の工程を行う。
本工程に使用するハニカム構造体は、以下のように製造することができる。まず、ハニカム構造体を成形するための坏土を調製する。坏土は、例えば、炭化珪素(SiC)と金属珪素(Si)を所定量比に混合した原料に、水等の分散媒、及び造孔材を加え、その後、更にメチルセルロース、ヒドロキシプロポキシルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等のバインダ及び分散剤を加えて混練して調製することができる。また、焼成によりコージェライトとなるように配合されたセラミックス原料を用いてもよい。コージェライトとなるように配合されたセラミックス原料とは、具体的には、タルク、カオリン、アルミナ、またはシリカ等から選ばれる複数の無機原料を、コージェライトの化学組成となるような割合で含むものが挙げられる。
次に、得られた坏土を、ハニカム形状に成形してハニカム成形体を作製する。ハニカム成形体を作製する方法としては、特に制限はなく、例えば、押出成形、射出成形、プレス成形等の従来公知の成形法を用いることができる。これらの中でも、坏土を、所望のセル形状、隔壁厚さ、セル密度を有する口金を用いて、押出成形する方法等を好適例として挙げることができる。次に、作成したハニカム成形体を乾燥させる。乾燥方法は、特に制限はなく、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等の従来公知の乾燥法を用いることができる。
次に、乾燥させたハニカム成形体を焼成してハニカム構造体を得る。焼成条件(例えば、温度・時間)は、成形原料の種類によって異なるため、その種類に応じて適当な条件を選択すればよいが、例えば、炭化珪素(SiC)と金属珪素(Si)を含む原料を焼成する場合には、1400〜1600℃で、1〜10時間程度焼成することが好ましい。また、ハニカム成形体には、バインダ、分散剤、造孔材等の有機物を含む。そのため、予めこれらの有機物を燃焼させるため「仮焼」を行っても良い。一般に、有機バインダの燃焼温度は100〜300℃程度、造孔材の燃焼温度は200〜800℃程度であるので、仮焼温度は200〜1000℃程度とすればよい。仮焼時間としては特に制限はないが、通常は1〜10時間程度である。
このようにして得られるハニカム構造体は、図10に示すように、多数の細孔を持った多孔質の隔壁215を有するものである。なお、図10は、本発明のハニカム触媒体を製造する際に使用するハニカム構造体(参考例1のハニカム構造体)の中心軸に沿う方向の断面のうち、隔壁の一部を示すSEM写真である。
なお、目封止部を備えたハニカム構造体を製造するためには、例えば、上記製造工程においてハニカム成形体を得た後、乾燥して得られるハニカム成形体について、その所定の位置に目封止部を形成する方法を挙げることができる。
具体的には、まず、炭化珪素(SiC)と金属珪素(Si)を含む原料、及び、バインダを含む目封止スラリーを調製し、貯留容器に貯留する。次に、乾燥させたハニカム成形体の一方の端面に、セルの開口部を交互に塞いで市松模様状にマスクを施す。次に、上記マスクを施した側の端部を、貯留容器の目封止スラリー中に浸漬して、マスクを施していないセルの開口端部に目封止スラリーを充填する。次に、他方の端部において、一方の端部で目封止されたセル、即ち、開口端部に目封止スラリーが充填されたセルにマスクを施し、マスクを施した側の端部を、貯留容器の目封止スラリー中に浸漬して、マスクを施していないセルの開口端部に目封止スラリーを充填する。次に、目封止スラリーを充填したハニカム成形体を焼成して、目封止部を備えたハニカム構造体を得る。
ここで、上記ハニカム構造体をそのまま用いてもよいが、複数のハニカム構造体を接合材層を介して一体的に接合した後、その周面を外周コート材によって被覆して外周コート
材層を形成して、積層構造を有するハニカム構造体を用いても良い。なお、接合材層及び外周コート材層の厚さは、それぞれ、例えば、0.1〜1.5mmであることが好ましい。
接合材層の材料(接合されるハニカム構造体に塗布する接合材層用スラリーの材料)としては、例えば、無機繊維、無機バインダ、有機バインダ、無機粒子から構成されてなるものを好適例として挙げることができる。
具体的には、無機繊維としては、例えば、アルミノシリケート、アルミナ等の酸化物繊維、その他の繊維(例えば、SiC繊維)等を挙げることができる。無機バインダとしては、例えば、シリカゾル、アルミナゾル、粘土等を挙げることができる。有機バインダとしては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)等を挙げることができる。無機粒子としては、例えば、炭化珪素、窒化珪素、コージェライト、アルミナ、ムライト等のセラミックスを挙げることができる。
また、外周コート材層の材料は、接合材層の材料と同様なものを好適に用いることができる。
本工程に使用する修飾用スラリーは、ハニカム構造体の細孔内に浸入可能な大きさの微粒子を含有するものである。このような修飾用スラリーによれば、所望の位置(即ち、隔壁中央領域)に微粒子を容易に配置することができる。修飾用スラリーは、結合材、及び、水を含有してもよい。結合材は、微粒子同士を結合させることができるとともに、微粒子を隔壁に付着させるものであり、水によって修飾用スラリーの固形分濃度を調整することできる。結合材を含有させることによって、微粒子を所望の位置に確実に付着、固定させることができる。修飾用スラリーは、更に、分散剤、消泡剤などを含有するものであってもよい。
修飾用スラリーに含有させる微粒子は、細孔内に浸入可能なものである限り特に制限はないが、その大きさは、細孔の平均細孔径に対して、2〜60%であることが好ましく、5〜50%であることが更に好ましく、8〜20%であることが特に好ましい。上記微粒子の大きさが2%未満であると、ハニカム構造体の細孔径に対し、微粒子の粒子径が小さく細孔の内表面に十分配置することができないおそれがある。一方、60%超であると、ハニカム構造体の細孔径に対し、十分な量の微粒子が細孔の内部に入るには大きすぎる傾向がある。そのため、隔壁表面の細孔を微粒子で閉塞する場合があり、微粒子によって細孔が閉塞されることに起因して圧力損失が増加するおそれがある。
また、微粒子の粒子径は、使用するハニカム構造体の細孔径に応じて適宜選択することができるが、一般的には、0.5〜15μmであることが好ましく、0.8〜10μmであることが更に好ましく、0.8〜5μmであることが特に好ましい。上記粒子径が0.5μm未満であると、ハニカム構造体の細孔径に対し、微粒子の粒子径が小さいため、細孔の内表面に十分に配置することができないおそれがある。一方、15μm超であると、ハニカム構造体の細孔径に対し、十分な量の微粒子が細孔の内部に入るには大きすぎる。そのため、隔壁表面の細孔を微粒子で閉塞する場合があり、微粒子によって細孔が閉塞されることに起因して圧力損失が増加するおそれがある。
微粒子の材質は、特に制限はなく、本発明のハニカム触媒体で既に説明した微粒子と同様のものを好適に用いることができる。
修飾用スラリーに含有させることのできる結合材は、特に制限はないが、本発明のハニカム触媒体で既に説明した結合材と同様のものを好適に用いることができる。結合材の使用量は、微粒子100質量部に対して、3〜30質量部であることが好ましく、5〜20質量部であることが更に好ましく、5〜10質量部であることが特に好ましい。上記使用量が5質量部未満であると、微粒子を細孔の内表面に固定する効果が十分に得られなくなるおそれがある。一方、30質量部超であると、結合材がハニカム構造体の細孔を閉塞するため、圧力損失が増加するおそれがある。
修飾用スラリーの固形分濃度は、20〜70質量%であることが好ましく、30〜60質量%であることが更に好ましく、35〜50質量%であることが特に好ましい。上記固形分濃度が20質量%未満であると、第二の工程で使用する熱風によって修飾用スラリーが容易に乾燥してしまうため、所望の位置に修飾用スラリーを配置することが困難になるおそれがある。また、所望の気孔率にするためには複数回の修飾操作が必要となり、製造コストが増加する場合がある。一方、70質量%超であると、修飾用スラリーの粘度が高すぎるため、熱風による移動速度が遅くなり、所望の位置に修飾用スラリーを配置することが困難になる場合や、隔壁表面の細孔を微粒子で閉塞する場合がある。このような場合、微粒子の付着範囲が広くなり、圧力損失が増加するおそれがある。
本工程において修飾用スラリーに浸漬するハニカム構造体は、その少なくとも隔壁の一部を修飾用スラリーに浸漬すればよく、例えば、ハニカム構造体の一方の端部(ハニカム構造体の一部)を修飾用スラリーに浸漬させた場合、ハニカム構造体を浸漬させた状態で、ハニカム構造体の他方の端部側からセル内部の空気を吸引することによって、セル内の修飾用スラリーの液面が上昇し、それに伴い、隔壁の表面に修飾用スラリーを塗工することができる。なお、修飾用スラリーを塗工後は、エアーブロー等によって過剰な修飾用スラリーを取り除いてもよい。
[3−2]第二の工程:
次に、本発明のハニカム触媒体の製造方法は、隔壁の表面に修飾用スラリーが塗工されたハニカム構造体のセル内に、ハニカム構造体の一方の端面側から熱風を供給(送風)して、隔壁中央領域の細孔の内表面に修飾用スラリーの微粒子を付着させるとともに、修飾用スラリーを乾燥させて修飾ハニカム構造体を得る第二の工程を行う。このように本発明のハニカム触媒体の製造方法は、熱風を供給することによって修飾用スラリーの微粒子を容易に所望の位置に付着させることができる。即ち、所望の領域の気孔率を容易に小さく設定することができる。従って、触媒を担持させる領域(即ち、隔壁表面領域)を容易に設定することができる。また、熱風を使用することによって修飾用スラリーに含有される水分を蒸発させることができるため、修飾用スラリーを乾燥させることもできる。
図11は、本発明のハニカム触媒体の製造方法の第二の工程で得られた修飾ハニカム構造体(参考例9の修飾ハニカム構造体)の、中心軸に沿う方向の断面のうち隔壁の一部を示すSEM写真である。
本発明のハニカム触媒体の製造方法は、本工程(第二の工程)において、修飾ハニカム構造体の一方の端面側から熱風を供給した後、他方の端面側から熱風を更に供給することが好ましい。このように熱風を供給することによって、より正確に所望の位置に微粒子を付着させることができる。なお、他方の端面側から熱風を供給した後、更に、一方の端面側から熱風を供給してもよく、このような操作は数回繰り返してもよい。
熱風の温度は、80〜120℃であることが好ましく、90〜120℃であることが更に好ましく、100〜120℃であることが特に好ましい。上記熱風の温度が80℃未満であると、修飾用スラリーを乾燥させる時間が長くなるため、微粒子を所望の位置に付着させることが困難になる場合や、ハニカム触媒体の製造に時間がかかるおそれがある。一方、120℃超であると、修飾用スラリーが短時間で乾燥するため、所望の位置に微粒子を付着させることが困難になるおそれがある。
供給する熱風の流速は、0.3〜3.0m/秒であることが好ましく、0.5〜2.0m/秒であることが更に好ましく、0.5〜1.5m/秒であることが特に好ましい。上記流量が0.3m/秒未満であると、所望の位置に微粒子を配置するための時間がかかるおそれがある。一方、3.0m/秒超であると、隔壁を通過する熱風の流速が速すぎるため、微粒子が飛散し、所望の位置に微粒子を付着させることが困難になる場合がある。
熱風の供給時間は、特に制限はないが、スラリーを十分乾燥することが必要である。乾燥が不十分であると、微粒子が移動して所望の位置に付着させることができない場合がある。また、過度に乾燥を行うと製造コストの増加となるおそれがある。
[3−3]第三の工程:
次に、本発明のハニカム触媒体の製造方法は、得られた修飾ハニカム構造体の少なくとも一部を、触媒を含有する触媒スラリーに浸漬し、隔壁表面領域の細孔の内表面の少なくとも一部に触媒を担持させる第三の工程を行う。このように修飾ハニカム構造体を触媒スラリーに浸漬させると、触媒は、隔壁表面領域内に浸入することができるが、微粒子を付着させた領域(隔壁中央領域)には浸入することができず、隔壁表面領域に担持されることになる。従って、隔壁中央領域を設定することによって、触媒を担持させる領域を容易に設定することができるため、触媒が効率的に機能する部分に、触媒を選択的に担持させることができる。そのため、触媒の担持量を低減でき、製造コストを低減することができる。
本発明のハニカム触媒体の製造方法は、複数のセルのうち、所定のセルにおける開口端部を目封止するとともに、残余のセルにおける開口端部を目封止するように配置された目封止部を備えたハニカム構造体を用いる場合、触媒を、隔壁の隔壁表面領域のうち、目封止部が配置されていない側の開口端部の細孔の内表面に担持させることが好ましい。
本工程は、例えば、修飾ハニカム構造体の全部を触媒スラリーに浸漬してもよいし、修飾ハニカム構造体の一方の端部を触媒スラリーに浸漬させてもよい。一方の端部(修飾ハニカム構造体の一部)を触媒スラリーに浸漬させた場合、修飾ハニカム構造体を触媒スラリーに浸漬させた状態で、修飾ハニカム構造体の他方の端部側からセル内の空気を吸引することによって、隔壁の内部に触媒スラリーを浸入させることができる。触媒スラリーを浸入させた後、触媒スラリーを乾燥させることによって、触媒を担持させることができる。触媒スラリーの乾燥方法は、特に制限はなく、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等の従来公知の乾燥法を用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[気孔率(%)]
ハニカム焼成体(ハニカム構造体)についてSEM(走査型電子顕微鏡、日立製作所社製、型番「S−3200N」)を用いて隔壁断面の画像を撮影し、得られた画像内における任意の正方形状の20視野(正方形の1片は隔壁の厚さの1/1000)の空間/固体面積比を測定し、その平均値を算出し、ハニカム焼成体(ハニカム構造体)の気孔率とする。なお、正方形状の視野の1辺の長さは、隔壁の厚さの1/1000の長さとする。
[平均細孔径(μm)]
ハニカム構造体から所定形状(10mmの立方体)を切り出し、水銀ポロシメーター(マイクロメリテックス社製、型番「AutoporeIII」)で測定した。
[粒子径(μm)]
レーザ回折・散乱式粒子径分布測定装置(堀場製作所社製、型番「LA−920」)を用いて粒子の平均粒子径を計測した。即ち、本文中の粒子の粒子径は、平均粒子径を意味する。
[隔壁の厚さ(μm)]
SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて、隔壁断面の画像を撮影し、画像より隔壁厚さを測定した。表1中、「隔壁厚さ(μm)」と示す。
[隔壁中央領域の気孔率(%)]
修飾ハニカム構造体について、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて隔壁断面の画像を撮影し、得られた画像内における任意の正方形状の20視野(正方形の1片は隔壁の厚さの1/1000)の空間/固体面積比を測定したときの平均値である。なお、正方形状の視野の1辺の長さは、隔壁の厚さの1/1000の長さとする。表2中、「修飾部の気孔率(%)」と示す。
[隔壁中央領域の厚さ(μm)]
修飾ハニカム構造体について、まず、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて、隔壁断面の画像を撮影する。撮影した隔壁の画像を、隔壁の厚さ方向に連続した正方形状の1000個の領域に分割する。次に、分割した各領域の空間/固体面積比を測定して気孔率を求め、一方の表面側から20視野毎の平均値(以下、「平均気孔率」と記す場合がある)を算出する。次に、この平均値(平均気孔率)を、一方の表面側から他方の表面側までプロットしたグラフを作成する(図5参照)。
次に、作成したグラフから隔壁表面領域と隔壁中央領域との境界を求める。具体的には、まず、図5に示すように、隔壁表面付近の平均気孔率(図5中、「A」と示す)と、隔壁の内部の平均気孔率(図5中、「B」と示す)との算術平均値((隔壁表面付近の平均気孔率+隔壁の内部の平均気孔率)/2)を算出する。次に、上記算術平均値が形成する直線(図5中、「C」と示す)と、平均気孔率のプロットを結ぶ線L1,L2と、が交差する点(図5中、「k1」、「k2」と示す)の隔壁表面からの距離(即ち、隔壁表面領域の厚さ)をそれぞれ求め、上記[隔壁の厚さ(μm)]から隔壁表面領域の厚さを差し引いた値を隔壁中央領域の厚さ(μm)とする。なお、表2中、「修飾部の厚さ(μm)」と示す。
[隔壁中央領域の位置(μm)]
本評価の隔壁中央領域の位置(μm)とは、一方の表面を始点とした場合の隔壁中央領域の存在する範囲(μm)である。例えば、図3においては、k1〜k2までの距離を意味する。なお、始点とする一方の表面は、目封止部を備えるハニカム触媒体において排気ガスが隔壁を通過する場合、排気ガスが流入する側(入口側)の表面である。このような隔壁中央領域の位置(μm)を、上記[隔壁中央領域の厚さ(μm)]で得られた値から算出する。表2中、「修飾部の位置(μm)」と示す。
[隔壁中央領域の割合(%)]
上記[隔壁の厚さ(μm)]で測定される隔壁の厚さに対する、上記[隔壁中央領域の厚さ(μm)]で測定される隔壁中央領域の厚さの割合を算出する。表2中、「修飾部の割合(%)」と示す。
[触媒担持領域(μm)]
ハニカム触媒体について、ハニカム触媒体の中心軸に沿う方向の断面の隔壁をSEM(走査型電子顕微鏡)より撮影し、得られた視野内において、エネルギー分散型X線分析装置(堀場製作所社製、「EXAX−5770W」)を用いてEDS分析(線分析)を行った。具体的には、図3に示すX−X間においてEDS分析を行い、触媒の担持状態を調べる。
EDS分析は、特定の元素のスペクトルを検出することができる。そこで、触媒を構成する元素について、隔壁の一方の表面から他方の表面に向けてEDS分析を行い、触媒を構成する元素(例えば、アルミニウムやセリウム等)のスペクトル強度が高い範囲の厚さを求め、得られた値を触媒担持領域(μm)とする。実際には、EDS分析(線分析)を20ヶ所について行い、そのスペクトル強度の平均により決定した。図6は、図3のX−X間をEDS分析することによって得られたスペクトルである。図6中、「S」は触媒を構成する元素についてのEDS分析で得られたスペクトルであり、「R」は微粒子を構成する元素についてのEDS分析で得られたスペクトルであり、「H」は隔壁を構成する元素についてのEDS分析で得られたスペクトルである。
[PM浄化率(%)]
まず、2.0リットルのディーゼルエンジンに、得られたハニカム触媒体を搭載し、2000rpm×50Nmの一定状態で、ハニカム触媒体に8g/リットル(g/L)の粒子状物質(PM)を堆積させる。次に、ハニカム触媒体を取り外し、ハニカム触媒体に堆積している粒子状物質(PM)の質量を測定する。質量測定後、粒子状物質の堆積したハニカム触媒体を再度取り付ける。その後、ポストインジェクションにより排気ガス温度を上昇させ、触媒担持接合型ハニカム構造体の入口ガス温度を650℃で10分間保持する。次に、ポストインジェクションを停止させてハニカム触媒体を取り外し、ハニカム触媒体に堆積している粒子状物質(PM)の質量を測定する。その後、堆積した粒子状物質の質量に対する、試験により燃焼した粒子状物質の質量の割合を算出し、得られた値を、粒子状物質(PM)がどれだけ燃焼したかを示すPM浄化率とする。
PM浄化率(%)=(燃焼PM量/ハニカム触媒体への堆積PM量)×100
[触媒担持量比]
触媒担持量を触媒担持前後の重量差により算出した後、ハニカム触媒体の体積により規格化した。その後、比較例で良好なPM浄化率(95%以上)を示す触媒担持量(28g/L)を基準に、触媒担持量比を算出した。
(参考例1)
[ハニカム焼成体(ハニカム構造体)の作製]
まず、SiC粉末及び金属Si粉末を80:20の質量割合で混合し、これに造孔材、有機バインダ、界面活性剤及び水を添加して、可塑性の坏土を作製した。次に、この坏土を押出成形し、乾燥させ、隔壁の厚さが310μm、セル密度が約46.5セル/cm(300セル/平方インチ)、中心軸方向に直交する断面が、一辺35mmの正四角形、中心軸方向の長さが152mmの四角柱(柱状体)のハニカム成形体を得た。
次に、このハニカム成形体を、端面が市松模様状を呈するように、セルの両端面を目封止した。即ち、隣接するセルが、互いに反対側の端部で封じられるように目封止部を形成した。具体的には、ハニカム成形体の一方の端面のセル開口部に、市松模様状に交互にマスクを施し、マスクを施した側の端部を坏土の原料と同じ材料からなる目封止スラリーに浸漬し、市松模様状に交互に配列された目封止部を形成した。他方の端部については、一方の端部において目封止されたセルについてマスクを施し、上記一方の端部に目封止部を形成したのと同様の方法で目封止部を形成した。その後、熱風乾燥機で乾燥させた。乾燥させた後、大気雰囲気中、約400℃で脱脂し、その後、Ar不活性雰囲気において約1450℃で焼成して、SiC粒子をSiで結合させた、多孔質構造を有するハニカム焼成体(ハニカム構造体)を得た。
なお、得られたハニカム焼成体の各種評価結果([気孔率(%)]、[平均細孔径(μm)]、及び[隔壁の厚さ(μm)])、「セル密度(個/cm)」、及び、「目封止部の有無」を表1に示す。
(参考例2〜8)
参考例1と同様な方法で、押出成形時の口金形状を変えることで、隔壁の厚さ、セル密度が異なるハニカム焼成体を得た。また同様な方法で、可塑性坏土に加えるSiC粒子の粒子径、造孔材の種類、粒子径、添加量、有機バインダの種類、添加量を変化させることで、気孔率の異なるハニカム焼成体を得た。得られたハニカム焼成体の各種評価結果([気孔率(%)]、[平均細孔径(μm)]、及び[隔壁の厚さ(μm)])、「セル密度(個/cm)」、及び、「目封止部の有無」を表1に示す。
(参考例9)
[修飾ハニカム構造体の作製]
隔壁中央領域の気孔率を、隔壁表面領域の気孔率に比して小さくするため、隔壁中央領域に微粒子を付着させた。具体的には、まず、微粒子(SiC、粒子径2μm)150質量部、コロイダルシリカ(固形分濃度40%の溶液)50質量部、水200質量部を加え、よく撹拌して、微粒子を含有する修飾用スラリーを調製した。なお、調製に際し、分散剤、消泡剤を、適宜、加えた。
次に、ハニカム焼成体の出口側の端部を、修飾用スラリーに浸漬させた後、引き上げ、過剰なスラリーをエアーブローにて除去した。ここで、本明細書において「出口側」とは、ハニカム触媒体において、このハニカム触媒体に排気ガスを流入させたときに、排気ガスが排出されることとなる側を意味し、「入口側」とは、ハニカム触媒体に排気ガスを流入させることとなる側を意味する。また、表2中、「修飾用スラリーの浸漬方向」とは、ハニカム焼成体のいずれの端部(「出口側」または「入口側」)を修飾用スラリーに浸漬させるかということを示す。
次に、隔壁の表面の全部に修飾用スラリーが塗工されたハニカム焼成体のセル内に、ハニカム焼成体の一方の端面側から120℃の熱風(1.0m/秒)を1分間供給した後、他方の端面側から120℃の熱風(1.0m/秒)を1分間供給した。この操作を、ハニカム焼成体の重量変化がなくなるまで繰り返して行い、隔壁中央領域の細孔の内表面に修飾用スラリーに含有される微粒子を付着させるとともに、修飾用スラリーを乾燥させた。その後、700℃で2時間の熱処理を行い、修飾ハニカム構造体を得た。
なお、得られた修飾ハニカム構造体の各種評価結果([隔壁中央領域の気孔率(%)]、[隔壁中央領域の厚さ(μm)]、[隔壁中央領域の位置(μm)]、及び[隔壁中央領域の割合(%)])を表2(「修飾部の気孔率(%)」、「修飾部の厚さ(μm)」、「修飾部の位置(μm)」、「修飾部の割合(%)」)に示す。ここで、表2中、「反転(1分)」とは、1分毎に熱風を供給する端面を変えることを意味し、「入口→出口(1分)」とは、ハニカム焼成体の入口側から熱風を1分間供給した後、更に出口側から熱風を1分間供給することを意味する。
(参考例10〜28)
表2に示す条件としたこと以外は参考例9と同様な方法で、参考例10〜28の修飾ハニカム構造体を得た。得られた修飾ハニカム構造体の各種評価を行った。評価結果([隔壁中央領域の気孔率(%)]、[隔壁中央領域の厚さ(μm)]、[隔壁中央領域の位置(μm)]、及び[隔壁中央領域の割合(%)])を表2に示す。
(参考例29)
まず、表2に示す条件で参考例9と同様な方法で修飾用スラリーにハニカム焼成体を浸漬させた。次に、過剰スラリーをエアーブロー(室温)で除去した後、120℃に設定した乾燥器で重量変化がなくなるまで乾燥した。その後、得られた修飾ハニカム構造体の各種評価を行った。評価結果([隔壁中央領域の気孔率(%)]、[隔壁中央領域の厚さ(μm)]、[隔壁中央領域の位置(μm)]、及び[隔壁中央領域の割合(%)])を表2に示す。
参考例9〜28によって、微粒子を含む修飾スラリーをハニカム構造体に浸漬させ、過剰スラリーを除去した後、熱風による乾燥を交互に行うことで、隔壁中央部に低気孔率部位を形成できることがわかる。また、参考例18、19により、修飾スラリーの固形分濃度を高くすることで、隔壁中央部がより低気孔率化し、その範囲も大きくなることがわかる。逆に、参考例20により、修飾スラリーの固形分濃度を小さくすると、気孔率の減少量は小さくなるが、低気孔率部位の範囲を小さくすることができることがわかる。
更に、参考例21〜28により、修飾スラリーの浸漬方向や乾燥時の熱風の方向、その状態での乾燥時間を変えることで、低気孔率部位の形成位置や大きさを変化させることができることがわかる。
また、粒子を含む修飾スラリーをハニカム構造体に浸漬させ、過剰スラリーを除去した後、熱風による乾燥を行うことで、所望の位置に微粒子を付着させ、低気孔率部位を形成できることがわかる。
参考例29により、熱風による乾燥を行わないと、修飾スラリー中の微粒子は隔壁全体に存在し、隔壁位置によりやや分布が存在したが、全体が低気孔率化することがわかる。
(実施例1)
[ハニカム触媒体の作製]
得られた修飾ハニカム構造体に触媒を担持させてハニカム触媒体を得た。具体的には、まず、無機粒子としてSiC粉末、酸化物繊維としてアルミノシリケート質繊維、コロイド状酸化物としてシリカゾル水溶液及び粘土を用い、これらを混合した後、水を加えて、ミキサーで30分間混練を行い、接合材層用スラリーを得た。次に、得られた接合材層用スラリーを修飾ハニカム構造体(ハニカムセグメント)の外周壁に、厚さが約1mmとなるように塗布して接合材層を形成した。この操作を16個の修飾ハニカム構造体について行い、4×4(縦×横)に組み合わされた16個のハニカムセグメントからなる四角柱状の積層体となるように各ハニカムセグメントを載置した。
次に、この積層体に対し、適宜、外部より圧力を加える等して、全体を接合させた後、120℃、2時間、乾燥させた。このようにして、接合材層を介して16個のハニカムセグメントを接合させた。次に、この積層体について外形が円筒状になるように加工した後、外周コート層用スラリーを塗布し、乾燥させた。乾燥後、700℃、2時間の熱処理により、外周コート層用スラリーを硬化させ、図4に示すような、φ144mm×152mmのハニカム構造体を得た。
次に、予め調製した触媒スラリーに、得られたハニカムセグメント接合体の入口側の端部をディッピングし、出口側から吸引することによって隔壁の表面、及び、隔壁の細孔の内表面に触媒スラリーをコートし、余分な触媒スラリーはエアーブローによって除去した。なお、触媒スラリーをコートする操作は、触媒のウォッシュコート量(g/L)またはPt担持量(g/L)が所定量(表3に示す量)になるまで繰り返した。
上記触媒スラリーは、以下のように調製した。まず、γ−Al粉末1000gにPt量が58gとなるようPt含有硝酸塩水溶液を加え、Pt担持γ−Al粉末を調整した。次に、調整したPt担持γ−Al粉末に、CeO粉末333g、ZrO粉末111g、及び水2000gを加え、所定の粒度になるまで湿式粉砕した。その後、結合材としてAlゾルを添加して、触媒スラリーを調製した。
次に、触媒スラリーをコートした修飾ハニカム構造体を乾燥させた後、600℃で3時間の熱処理を行い、ハニカム触媒体を得た。なお、得られたハニカム触媒体の各種評価結果を表3に示す。
表3中、「触媒担持の方向」の欄において、「入口」とは、目封止部を備えるハニカム触媒体において排気ガスが隔壁を通過する場合、排気ガスが流入する側の表面を包摂する領域に触媒を担持していることを意味する。例えば、図9に示すハニカム触媒体102のように、隔壁表面領域115a1に触媒を担持し、隔壁表面領域115a2には触媒を担持していないことを意味する。
また、「入口/出口」とは、目封止部を備えるハニカム触媒体において排気ガスが隔壁を通過する場合、排気ガスが流入する側の表面を包摂する領域、及び、排気ガスが排出される側の表面を包摂する領域に触媒を担持していることを意味する。例えば、ハニカム触媒体102の隔壁表面領域115a1及び隔壁表面領域115a2に触媒を担持している場合を意味する。また、「両側」とは、目封止部を備えていないハニカム触媒体において、例えば、図3に示すハニカム触媒体のように、隔壁表面領域15a1及び隔壁表面領域15a2に触媒を担持していることを意味する。
表3中、「触媒担持の形態」の欄において、「入口」及び「入口/出口」は、上述した「触媒担持の方向」の欄の「入口」及び「入口/出口」と同様の意味である。「隔壁表層」とは、一方の表面の隔壁表面領域、及び、他方の表面の隔壁表面領域のいずれにも触媒を担持していることを意味し、例えば、図3に示すハニカム触媒体のように、隔壁表面領域15a1及び隔壁表面領域15a2に触媒を担持していることを意味する。
「全体」とは、例えば、図12に示すように、隔壁315の全体に触媒17が担持されていることを意味する。なお、図12は、比較例1のハニカム触媒体の中心軸に沿う方向の断面のうち、隔壁の一部を示すSEM写真である。また、「触媒部の位置(μm)」は、上記[隔壁中央領域の位置(μm)]と同様にして測定される値である。図12において、触媒17は、赤色に着色した部分(濃い灰色の部分)である。そして、黒色部分は、隔壁315である。
(実施例2〜24、比較例1〜9)
表3に示す条件としたこと以外は実施例1と同様な方法で、実施例2〜24、比較例1〜9のハニカム触媒体を得た。なお、得られたハニカム触媒体の各種評価結果を表3に示す。
表3から明らかなように、比較例1〜9のハニカム触媒体では、触媒の担持量が減少するに従い、PM浄化率が低下することがわかる。これに対して、実施例1〜24のハニカム触媒体は、いずれも高いPM浄化率を示している。特に、隔壁中央部に低気孔率部位を形成し、スス等と接触しやすい隔壁表面領域に触媒を選択的に担持することによって、触媒の担持量を低減しても浄化性能を維持できることが確認できた。また、実施例1〜24のハニカム触媒体は、容易に製造できることが確認できた。
本発明のハニカム触媒体は、自動車用エンジン、建設機械用エンジン、産業機械用定置エンジン等の内燃機関、その他の燃焼機器等から排出される排ガス中の粒子状物質を排ガス中から除去するためのフィルタとして好適に利用することができる。
本発明のハニカム触媒体の製造方法によれば、自動車用エンジン、建設機械用エンジン、産業機械用定置エンジン等の内燃機関、その他の燃焼機器等から排出される排ガス中の粒子状物質を排ガス中から除去するためのフィルタとして好適に利用することができるハニカム触媒体を良好に製造することができる。
11,111:セル、12a,12b,112a,112b:端面、15,115,215,315:隔壁、15a1,15a2,115a1,115a2:隔壁表面領域、15b,115b:隔壁中央領域、16:微粒子、17:触媒、20:目封止部、21:接合材層、22:外周コート材層、30:積層体本体、100,101,102:ハニカム触媒体。

Claims (10)

  1. 二つの端面間を連通する複数のセルが形成されるように配置された、多数の細孔を持った多孔質の隔壁を有し、前記隔壁の所定箇所に多数の微粒子を付着させた修飾ハニカム構造体と、前記隔壁の所定箇所に担持された触媒と、を備え、
    前記隔壁は、一方の表面の全部を包摂する領域及び他方の表面の全部を包摂する領域の2つの領域からなる隔壁表面領域と、前記隔壁表面領域の前記2つの領域の間に位置する隔壁中央領域と、からなり、
    前記隔壁中央領域は、前記セルの延びる方向における全部を占める領域であり、
    前記微粒子は、前記隔壁中央領域の前記細孔の内表面に付着されており、
    前記隔壁中央領域は、前記微粒子が付着されることによって、その気孔率が前記隔壁表面領域の気孔率よりも小さくなっており、
    前記隔壁表面領域の細孔の内表面の少なくとも一部に、前記触媒を担持させ、
    前記隔壁表面領域と前記隔壁中央領域との境界は、以下の条件(A)のようにして求められるハニカム触媒体。
    条件(A):走査型電子顕微鏡を用いて、前記隔壁断面の画像を撮影する。撮影した前記隔壁の画像を、前記隔壁の厚さ方向に連続した正方形状の1000個の領域に分割する。次に、分割した各領域の空間/固体面積比を測定して気孔率を求め、前記隔壁の一方の表面側から20視野毎の平均値である平均気孔率を算出する。次に、この平均値である平均気孔率を、前記隔壁の一方の表面側から他方の表面側までプロットしたグラフを作成する。次に、前記隔壁の表面付近の前記平均気孔率の平均値と、前記隔壁の内部の前記平均気孔率の平均値とを得た後、これらの算術平均値((前記隔壁の表面付近の平均気孔率の平均値+前記隔壁の内部の平均気孔率の平均値)/2)を算出する。次に、前記算術平均値が形成する直線と、前記平均気孔率のプロットを結ぶ線と、が交差する点の前記隔壁の表面からの距離を求め、前記隔壁の表面からの距離を、前記隔壁表面領域と前記隔壁中央領域との境界とする。
  2. 前記隔壁の全体に占める前記隔壁中央領域の割合が、10〜80体積%である請求項1に記載のハニカム触媒体。
  3. 前記複数のセルのうちの少なくとも一つに、その長さ方向のいずれかの位置で目封止するように配置された目封止部を更に備える請求項1または2に記載のハニカム触媒体。
  4. 前記目封止部が、前記複数のセルのうち、所定のセルにおける開口端部を目封止するとともに、残余のセルにおける開口端部を目封止するように配置されており、
    前記触媒が、前記隔壁の前記隔壁表面領域のうち、前記目封止部が配置されていない側の開口端部に形成された前記細孔の内表面に担持されている請求項3に記載のハニカム触媒体。
  5. 前記隔壁中央領域の気孔率が、20〜50%である請求項1〜4のいずれか一項に記載のハニカム触媒体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のハニカム触媒体の製造方法であって、
    二つの端面間を連通する複数のセルが形成されるように配置された、多数の細孔を持った多孔質の隔壁を有するハニカム構造体の少なくとも一部を、前記細孔内に浸入可能な微粒子を含有する修飾用スラリーに浸漬し、前記隔壁の表面の全部に前記修飾用スラリーを塗工する第一の工程と、
    前記隔壁の表面の全部に前記修飾用スラリーが塗工された前記ハニカム構造体の前記セル内に、前記ハニカム構造体の一方の端面側から熱風を供給して、前記隔壁中央領域の前記細孔の内表面に前記修飾用スラリーの前記微粒子を付着させるとともに、前記修飾用スラリーを乾燥させて修飾ハニカム構造体を得る第二の工程と、
    得られた前記修飾ハニカム構造体の少なくとも一部を、触媒を含有する触媒スラリーに浸漬し、前記隔壁表面領域の前記細孔の内表面の少なくとも一部に前記触媒を担持させる第三の工程と、を有するハニカム触媒体の製造方法。
  7. 前記第二の工程において、前記修飾ハニカム構造体の一方の端面側から熱風を供給した後、他方の端面側から熱風を供給する請求項6に記載のハニカム触媒体の製造方法。
  8. 前記ハニカム構造体が、前記複数のセルのうち、所定のセルにおける開口端部を目封止するとともに、残余のセルにおける開口端部を目封止するように配置された目封止部を更に備え、
    前記触媒を、前記隔壁の前記隔壁表面領域のうち、前記目封止部が配置されていない側の開口端部の前記細孔の内表面に担持させる請求項6または7に記載のハニカム触媒体の製造方法。
  9. 前記第二の工程で供給する熱風の温度が、80〜120℃である請求項6〜8のいずれか一項に記載のハニカム触媒体の製造方法。
  10. 前記修飾用スラリーの固形分濃度が、20〜70質量%である請求項6〜9のいずれか一項に記載のハニカム触媒体の製造方法。
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