JP5654319B2 - 電子表示システム - Google Patents

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Description

この発明は、電池により駆動され、移動体にそれぞれ設置される複数の電子表示器と、当該複数の電子表示器が表示する情報を配信する情報配信装置とを備える電子表示システムに関する。
電子表示器を備える電子表示システムについては、従来から各種の技術が提案されている。例えば、特許文献1、2には、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店舗において、商品の近くに配置した電子表示器に当該商品の売価を表示させるシステム(所謂、電子棚札システム)が開示されている。ここでは、電子表示器は、商品の売価を表示する電子棚札として機能している。
一方、近年においては、例えばライン生産方式が導入されている工場において、ベルトコンベア等に載せられて工場内を順次移動していく作業対象物(あるいは、その容器)に電子表示器を設置し、当該電子表示器に作業対象物に対して行うべき作業内容を表示させる電子表示システムも提案されている。この電子表示システムにおいては、例えば、作業対象物が新たな作業エリアに移動すると、そこに設置されている電子表示器の表示が切りかわって当該新たな作業エリアにおいて作業対象物に対して施すべき作業内容を表示する、という構成とすることによって、電子表示器を、作業者に作業内容を伝達する作業指示装置として機能させることができる。
上記の例のように、電子表示器を作業指示装置として機能させる電子表示システムにおいては、電子表示器が移動することが前提となっている。このような電子表示システムにおいては、各電子表示器と、各電子表示器に対して各種の情報(例えば、表示すべき画面のデータ)を配信する装置(情報配信装置)との間で定常的に通信が行われ続ける構成とされる場合がある。電子表示器が移動する場合、例えば、電子表示器が情報配信装置との間で良好な通信が行えないエリアに入ってしまう可能性もあるところ、情報配信装置と各電子表示器との間で定常的に通信を行い続けていれば、そのような事態が発生したことを直ちに検知することができる。
特開2008−168057号公報 特開平11−219148号公報
ところで、電子表示器は、これを可搬可能とするために、電池駆動とされることが多い。したがって、電子表示システムにおいては、電子表示器の消費電力を抑えて、電子表示器の電源となる電池の消耗を抑えるための工夫が必要となる。
また、上記の例のように、電子表示器が移動することが前提となっている電子表示システムにおいて、各電子表示器が情報配信装置と定常的に通信を行い続ける場合は、電子表示器の電池の消耗が特に著しい。したがって、このような電子表示システムにおいては、電子表示器の消費電力を効果的に抑える技術が特に強く求められている。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、電子表示器が移動することが前提となっている電子表示器システムにおいて、電子表示器の消費電力を抑えて、その電源となる電池の消耗を抑えることを可能な技術を提供することを目的とする。
第1の態様に係る電子表示システムは、電池により駆動され、移動体にそれぞれ設置される複数の電子表示器と、前記複数の電子表示器が表示する情報を前記複数の電子表示器に配信する情報配信装置とを備える電子表示システムであって、前記情報配信装置が、前記複数の電子表示器に対する第1信号を、定められた送出周期で送出する第1信号送信部と、前記複数の電子表示器のうちの特定の電子表示器に対して送信すべき情報が発生した場合に、当該情報を含む前記特定の電子表示器宛ての第2信号を生成し、生成した前記第2信号を前記第1信号に続けて送信する第2信号送信部と、を備え、前記複数の電子表示器のそれぞれが、前記第1信号の受信の有無を、定められた検出周期で検出する第1信号検出部と、前記第1信号検出部が検出した前記第1信号に続けて送信される前記第2信号がある場合に、当該第2信号を受信する第2信号受信部と、自装置の動作モードを、前記検出周期が前記送出周期と同じである第1モードと、前記検出周期が前記送出周期のn倍(ただし、nは2以上の整数)である第2モードとの間で切り換える動作モード切換部と、を備え、前記第2信号送信部が、動作モードを前記第1モードから前記第2モードに切り換えるべき電子表示器が発生した場合に、切換指示を含む当該電子表示器宛の前記第2信号を生成し、生成した前記第2信号を、前記第1信号に続けて送信し、前記動作モード切換部が、前記第2信号受信部が、前記切換指示を含む自装置宛の前記第2信号を受信した場合に、自装置の動作モードを前記第1モードから前記第2モードに切り換える。
第2の態様に係る電子表示システムは、第1の態様に係る電子表示システムであって、前記第2信号送信部が、前記電子表示器の動作モードが前記第2モードにある間は、当該電子表示器宛の前記第2信号を送信せず、前記第2信号受信部が、自装置の動作モードが前記第2モードにある間は、前記第1信号検出部が検出した前記第1信号に続けて送信される前記第2信号があっても、当該第2信号を無視する。
第3の態様に係る電子表示システムは、第1または第2の態様に係る電子表示システムであって、前記第1信号送信部が、動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り換えるべき電子表示器が発生した場合に、連続したn個の前記第1信号のそれぞれに、前記電子表示器の動作モードを前記第2モードから前記第1モードに暫定的に切り換えるべき旨の指示である暫定切換指示を含ませ、前記動作モード切換部が、前記第1信号受信部が、前記暫定切換指示を含む前記第1信号を検出した場合に、自装置の動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り換える。
第4の態様に係る電子表示システムは、第3の態様に係る電子表示システムであって、前記動作モード切換部が、前記暫定切換指示に応じて自装置の動作モードを切り換えてから定められた期間の間に、前記第2信号受信部が自装置宛の前記第2信号を受信しない場合に、自装置の動作モードを前記第1モードから前記第2モードに切り換える。
第5の態様に係る電子表示システムは、第1から第4のいずれかの態様に係る電子表示システムであって、前記情報配信装置が、複数の中継器と、前記複数の中継器を介して前記複数の電子表示器に情報を配信するサーバと、を備え、前記サーバが、前記複数の中継器のうちの特定の中継器の通信エリア内に入ってきた前記電子表示器がある場合に、前記切換指示を含む当該電子表示器宛の前記第2信号を、前記特定の中継器を介して送信する。
第6の態様に係る電子表示システムは、第1から第5のいずれかの態様に係る電子表示システムであって、前記第2信号送信部が、画面を切り換えるべき電子表示器が発生した場合に、新たに表示すべき画面のデータと、前記切換指示とを含む当該電子表示器宛の前記第2信号を生成し、生成した前記第2信号を、前記第1信号に続けて送信する。
第1の態様に係る電子表示システムにおいては、情報配信装置から定められた送出周期で送出される第1信号を各電子表示器が定められた検出周期で検出することによって、情報配信装置と各電子表示器との間の通信を定期的に確立する。そして、各電子表示器は、情報配信装置からの指示に応じて、自装置の動作モードを第1モードから第2モードに切り換える。第2モードにおいては、第1信号の検出頻度が第1モードに比べて小さくなるので、電子表示器が第1信号の検出処理に要する電力を抑えることができる。つまり、電子表示器の動作モードが第1モードから第2モードに切り換えられることによって電子表示器の消費電力が小さくなり、これによって、電子表示器の電源となる電池の消耗を抑えることができる。
第2の態様によると、情報配信装置は、電子表示器の動作モードが第2モードにある間は、当該電子表示器宛の第2信号を送信しない。一方、各電子表示器は、自装置の動作モードが第2モードにある間は、第1信号に続けて送信される第2信号(つまり、他装置宛の第2信号)があっても、これを無視する。この構成によると、第2モードにある電子表示器は、他装置宛の第2信号を受信することによって電力を無駄に消費することがない。すなわち、第2モードにおける電子表示器の消費電力をさらに小さく抑えることができる。
第3の態様によると、情報配信装置が、連続したn個の第1信号に暫定切換指示を含ませる。したがって、第2動作モードにある電子表示器(すなわち、連続したn個の第1信号のうちの1個を受信する状態にある電子表示器)に対して、確実に暫定切換指示を受信させて、その動作モードを第1モードに切り換えさせることができる。動作モードが第1モードに切り換わると、電子表示器における第1信号の検出周期が第1信号の送出周期と同じとなり、第1信号に続けて送信される第2信号がある場合に、これを確実に受信することができる。したがって、情報配信装置は、当該電子表示器宛の第2信号を1回送信するだけで、当該電子表示器に当該第2信号を確実に受信させることができる。当該電子表示器宛の第2信号が何回も送信されてしまうと、他の電子表示器が他装置宛の第2信号を何度も受信することによって無駄に電力を消耗するところ、この構成によるとそのような事態も回避できる。
第4の態様においては、情報配信装置から送出される暫定切換指示に応じて、自装置の動作モードを第1モードに切り換えた複数の電子表示器のうち、一定期間の間に第2信号を受信しない電子表示器は、自装置の動作モードを再び第2モードに切り換える。すなわち、情報配信装置は、当該一定期間の間に特定の電子表示器に対して第2信号を送信することによって、当該電子表示器だけを第1モードに切り換えさせたままとすることができる。この構成によると、第2モードにある電子表示器のうちの特定の電子表示器のみを、確実かつ速やかに、第1モードに切り換えさせることができる。
第5の態様によると、特定の領域に入ってきた電子表示器の動作モードを第2モードに切り換えることができる。例えば、倉庫に搬入される移動体に設置された電子表示器については、当分の間処理を行う必要がない可能性が高いため、消費電力の小さい第2モードに切り換えておくことが望ましい。そこで、倉庫の入り口付近を当該特定の領域としておけば、倉庫に搬入される移動体に設置された電子表示器を、自動で(すなわち、オペレータ等が当該電子表示器を指定して、それを第2モードに切り換させる旨の指示を情報配信装置にいちいち入力しなくとも)、第2モードに切り換えることができる。
第6の態様によると、電子表示器に対して、当該電子表示器が新たに表示すべき画面のデータと、切換指示とを1つの第2信号に含めて送信する。この構成によると、例えば、新たに表示すべき画面のデータを含めた第2信号を送信した後に、切り換え指示を含めた第2信号を送信する場合と比べて、電子表示器に、直ちに、自装置の動作モードを第2動作モードに切り換えさせることができる。したがって、電子表示器を第2モードにしておく時間を長く確保することができ、電子表示器の電源となる電池の消耗を効果的に抑えることができる。
電子表示システムの構成を示す図である。 電子表示器の構成を示す図である。 電子表示器をアクセスポイントとリンク付ける動作におけるデータ通信の様子を模式的に示す図である。 ハンドオフ制御に係る一連の動作におけるデータ通信の様子を模式的に示す図である。 情報配信装置から特定の電子表示器に情報を配信する動作におけるデータ通信の様子を模式的に示す図である。 ロングスリープモードにある電子表示器と情報配信装置とのとの通信の様子を模式的に示す図である。 電子表示器の動作モードを通常モードからロングスリープモードに切り換えさせる際に行われるデータ通信の様子を模式的に示す図である。 電子表示器の動作モードを通常モードに切り換えさせた後に、当該電子表示器宛に送信データを送信する動作におけるデータ通信の様子を模式的に示す図である。 電子表示システムにおいて実現される各機能を表すブロック図である。
<1.電子表示システム100の構成>
この発明の実施の形態に係る電子表示システム100の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、電子表示システム100の構成を示す図である。図1には、作業エリア90内において、作業対象となる物品等(作業対象物)91がベルトコンベア92によって搬送されながら複数の作業場所を順に移動するような製造工場に電子表示システム100が導入された様子が示されている。
電子表示システム100は複数の電子表示器1と、複数の電子表示器1に情報を配信する情報配信装置10とを備える。
複数の電子表示器1のそれぞれは移動体に設置される。ただし、ここでいう「移動体」とは、自らを移動させるための機構を備える自力移動体(例えば、搬送車)に限らず、外力を受けて移動する他力移動体を含む。例えば、人、あるいは、自力移動体によって移動させられる物体(例えば、人によって運ばれる作業対象物、搬送車やベルトコンベアに載せられて移動される作業対象物)等も「移動体」に含まれる。図1に示される例においては、各電子表示器1は、ベルトコンベア92上に載置されて作業エリア90内の各作業場所を順に移動する作業対象物91(あるいは、それを収容する容器)に設置されている。したがって、この場合、各電子表示器1は、作業対象物91とともに作業エリア90内の各作業場所を順に移動することになる。
情報配信装置10は、DMSサーバ3と、LAN等のネットワーク4を介してDMSサーバ3と接続された複数のアクセスポイント(AP)2とを備える。
DMSサーバ3は、ネットワーク4を介して接続された複数のアクセスポイント2のそれぞれとの間でデータ通信を行うことができる。また、DMSサーバ3は、通信回線(例えば、インターネットなどの外部ネットワーク、あるいは、LAN等)6を介して、製造工場を統括管理する本部センターに配置されたサーバ装置等のコンピュータシステム(基幹システム)5と接続されており、基幹システム5との間でデータ通信を行うことができる。
DMSサーバ3のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。具体的には、DMSサーバ3は、バスラインなどにより互いに接続された各構成部(各種演算処理を行うCPU、ブートプログラム等を記憶するROM、演算処理の作業領域となるRAM、プログラムや各種のデータファイルなどを記憶するハードディスク、各種表示を行うディスプレイ、キーボード及びマウスなどで構成される入力部、LAN等を介したデータ通信機能を有するデータ通信部等)を備える。
複数のアクセスポイント2は、例えば無線PAN用の電波中継器であり、作業エリア90の天井等に略一定距離ごとに配置されている。これによって、作業エリア90内にある全ての電子表示器1が、いずれかのアクセスポイント2との間で、電波方式(あるいは、赤外線方式等であってもよい)の無線通信を行うことができるようになっている。つまり、作業エリア90内にある全ての電子表示器1は、いずれかのアクセスポイント2を介して、DMSサーバ3との間で通信を行うことができるようになっている。
電子表示システム100は、基幹システム5から情報配信装置10に送信される情報を、作業エリア90内を移動する電子表示器1に表示させるシステムである。例えば、図1に示される例において、作業対象物91が第1の作業場所を通過している間は、当該作業対象物91に設置された電子表示器1に第1の作業場所で行われるべき作業内容を表示させ、当該作業対象物91が第1の作業場所から第2の作業場所に移動すると、当該電子表示器1の表示を、第2の作業場所で行われるべき作業内容に切り換えさせる、といったシステム制御を行うことによって、電子表示システム100が備える各電子表示器1を、作業エリア90内で作業対象物91に対して作業を行う作業者に対してその作業内容を伝達する作業支援装置として機能させることができる。
<2.電子表示器1>
電子表示器1の構成について図2を参照しながら説明する。図2は、電子表示器1の構成を示す図である。
電子表示器1は、矩形の板形状に成形された筐体の前面に配置されたディスプレイ11と、各種の操作を受け付ける操作ボタン12とを備える。筐体の内部には、アクセスポイント2との通信を行う通信部13と、電子表示器1の動作を統括的に制御する制御部14と、電子表示器1の電源を供給する小型の電池15とが設けられている。
ディスプレイ11は、各種の情報を表示する表示装置である。ディスプレイ11は、具体的には、例えば、ドットマトリクス方式の不揮発性表示部であって、例えば電子ペーパで構成されている。電子ペーパ等の不揮発性表示部では、駆動電力を与えることなく表示内容を保持することができる。ディスプレイ11は、ドットマトリクス方式の表示部であるため、文字、記号、図形などを表示することができる。なお、ディスプレイ11は、必ずしも不揮発性表示部である必要はなく、例えば揮発性の液晶パネルであってもよい。
通信部13は、アクセスポイント2との間での、電波方式(あるいは、赤外線方式等であってもよい)の無線通信を担う機能部である。通信部13が、アクセスポイント2を介してDMSサーバ3からデータを受信すると、そのデータは制御部14に入力される。一方、制御部14で生成されたデータは、通信部13を通じてアクセスポイント2に送信される。
制御部14は、CPUやメモリなどで構成される。このメモリには、自装置の装置コードが記憶される。ただし、「装置コード」とは、電子表示システム100が備える複数の電子表示器1のそれぞれに固有のハードウェアIDである。制御部14は、電子表示器1の各要素を制御することによって電子表示器1全体の動作を管理する。
また、制御部14は、ディスプレイ11の表示を制御する表示制御部として機能する。すなわち、制御部14は、通信部13がDMSサーバ3から、後述する「表示画面データ」を受信した場合、当該受信した表示画面データを一旦メモリに記憶した後に、ディスプレイ11を制御して、メモリ内の表示画面データをディスプレイ11に表示させる。
<3.電子表示システム100の動作の概要>
電子表示システム100において行われる動作について説明する。
<3−1.リンク付け>
電子表示システム100は、その起動時において、各電子表示器1をいずれかのアクセスポイント2とデータ的に対応付ける(リンク付ける)動作を実行する。当該動作について、図3を参照しながら説明する。図3は、当該動作におけるデータ通信の様子を模式的に示す図である。
電子表示システム100が起動されると、まず、DMSサーバ3が、各アクセスポイント2に起動指示を与える(ステップS1)。起動指示を受けた各アクセスポイント2は、電子表示器1に対する「ビーコンB」の送出を開始する。
ビーコンBは、アクセスポイント2と電子表示器1との間のリンクを確立するための信号であり、各アクセスポイント2から定められた周期(以下「送出周期T1」という)で、当該アクセスポイント2の通信エリア内にある1以上の電子表示器1に対して送出(ブロードキャスト)される。なお、複数のアクセスポイント2のそれぞれがビーコンBを送出するタイミングは互いに同期されていなくともよいが、各アクセスポイント2におけるビーコンBの送出周期T1は共通の値に設定される。例えば、各アクセスポイント2のビーコンBの送出周期T1は、全て「4秒」に設定される。
上述したとおり、複数のアクセスポイント2は作業エリア90の天井等に略一定距離ごとに配置されている。したがって、作業エリア90内にある全ての電子表示器1は、少なくとも1個のアクセスポイント2から送出されるビーコンBを受信する。つまり、情報配信装置10は、作業エリア90内に配置された全ての電子表示器1に対して、送出周期T1でビーコンBを送信する。
ただし、複数のアクセスポイント2のそれぞれから送出されるビーコンBは、互いに異なる周波数の信号となっている。このため、各電子表示器1は、自装置が受信したビーコンBを送出したアクセスポイント2を、当該ビーコンBの周波数に基づいて特定することができる。
作業エリア90内に配置された複数のアクセスポイント2のそれぞれがビーコンBの送出を行う一方で、作業エリア90内にある各電子表示器1の制御部14は、チャネルサーチを繰り返して、検出強度Rが定められた閾値(以下「捕捉閾値Q1」という)以上のビーコンBが検出されるのを待つ(ステップS2)。ただし、チャネルサーチとは、受信周波数を次々と切り換えながら、複数のアクセスポイント2のそれぞれに割り当てられたビーコンBの周波数領域の全体にわたって受信周波数を掃引して、受信可能な周波数領域をサーチする処理である。
検出強度Rが捕捉閾値Q1以上のビーコンBを検出すると、制御部14は、検出したビーコンBの周波数に基づいて当該ビーコンBを送出しているアクセスポイント2を特定する。そして、当該特定されたアクセスポイント2を、自装置が所属するアクセスポイント(所属アクセスポイント)として認定する。制御部14は、さらに、自装置が当該アクセスポイント2に所属することを情報配信装置10に通知する。具体的には、自装置の装置コードと、自装置の所属アクセスポイントとして認定したアクセスポイント2の識別情報(APコード)とを含む信号(所属通知信号)を生成して、これを情報配信装置10に送信する(ステップS3)。ただし、所属通知信号の送信は、アクセスポイント2からのビーコンBの送出タイミングと重ならないように行われる必要があり、例えば、ビーコンBの出力後のタイミングで行われる。
電子表示器1から送信された所属通知信号は、アクセスポイント2を介して、DMSサーバ3により受信される(ステップS4)。DMSサーバ3は、電子表示器1からの所属通知信号を受信すると、当該所属通知信号に含まれている装置コードと、APコードとを対応付けて記憶する。これによって、電子表示器1とアクセスポイント2とが、1対1の関係でデータ的に対応付けられる(リンク付けされる)。
なお、所属通知信号を送信した後、電子表示器1の制御部14は、定められた周期(以下「検出周期T2」という)で、自装置が所属するアクセスポイント2から送出されるビーコンBの受信の有無を検出し続ける。電子表示器1が通常の動作モード(以下「通常モード」という)にある場合、この検出周期T2は、アクセスポイント2におけるビーコンBの送出周期T1と一致している(T2=T1)。
また、電子表示器1は、検出周期T2と同じ周期で、スリープ状態からウェイクアップ状態への遷移を繰り返している。具体的には、電子表示器1の制御部14は、ビーコンBの検出処理を行うと、消費電力が比較的小さいスリープ状態に自装置を遷移させる。そして、ビーコンBの検出処理を行ってから検出周期T2が経過して、次のビーコンBの検出処理を行うべきタイミング到来すると、自装置をスリープ状態からウェイクアップ状態に遷移させてビーコンBの検出処理を行う。ただし、検出したビーコンBにコマンド(後述する「データ予告コマンドCd」、「暫定起床指示コマンドCw」等)が含まれている場合には、制御部14は、ビーコンBの検出処理以外の何らかの処理を行う必要があると判断し、当該処理を行うべきタイミングに合わせて、自装置をスリープ状態からウェイクアップ状態に遷移させる。
<3−2.ハンドオフ制御>
上述したとおり、電子表示システム100においては、各電子表示器1は、一のアクセスポイント2とリンク付けられており、このリンク情報はDMSサーバ3において管理される。後に説明するように、情報配信装置10は、特定の電子表示器1への情報の配信を、当該電子表示器1とリンク付けられたアクセスポイント2を介して行う。つまり、DMSサーバ3においてリンク付けが完了していない状態、あるいは、リンク付けされたアクセスポイント2との間で良好な通信が行えない状態にある電子表示器1は、情報配信装置10から配信される自装置宛の情報を受信することができない(以下、電子表示器1のこのような状態を「ハンドオフ状態」という)。
例えば、図1に示される例において、作業対象物91とともに作業エリア90内を移動していく電子表示器1は、自装置が現在リンク付けられているアクセスポイント2の通信エリア圏外に出てしまうことがある。すると、当該電子表示器1はハンドオフ状態となってしまい、DMSサーバ3から配信される自装置宛の情報を受信することができない。このような状態になると、当該電子表示器1において、ディスプレイ11の更新等が適切に行われないことになってしまう。
そこで、電子表示システム100においては、各電子表示器1の制御部14に、自装置がハンドオフ状態にあるか否かを常に確認させる構成を設けている。すなわち、上述したとおり、各電子表示器1の制御部14は、検出周期T2(通常モードにおいては「T2=T1」)で自装置が所属するアクセスポイント2から送出されるビーコンBの受信の有無を検出し続けており、ビーコンBの検出強度Rが定められた閾値(以下「ハンドオフ閾値Q2」という)よりも小さくなった場合に、自装置が当該アクセスポイント2との間で良好な通信が行えない状態になった(すなわち、ハンドオフ状態になった)と判断する。これによって、各電子表示器1は、自装置がハンドオフ状態になったことを速やかに(具体的には、検出周期T2以下の応答時間で)検出することができる。ただし、ハンドオフ閾値Q2は捕捉閾値Q1よりも小さい値とされることが好ましい。このように設定しておけば、ヒステリシスが付与されることにより各電子表示器1は適切なアクセスポイント2に安定して所属することができる。なお、ハンドオフ状態となったか否かを判断する態様は、上記の態様に限られるものではなく、例えば、検出強度Rが所定回数連続で(例えば3回連続で)ハンドオフ閾値Q2よりも小さい場合にハンドオフ状態になったと判断する態様を採用してもよい。
自装置がハンドオフ状態にあると判断した場合、電子表示器1の制御部14は、ハンドオフ状態を解消するための処理(ハンドオフ制御)を実行する。ハンドオフ制御について、図4を参照しながら説明する。図4には、当該制御に係る一連の動作におけるデータ通信の様子が模式的に示されている。
上述したとおり、各電子表示器1の制御部14は、検出周期T2で自装置が所属するアクセスポイント2から送出されるビーコンBの受信の有無を検出し続けており、ビーコンBの検出強度Rがハンドオフ閾値Q2よりも小さくなった場合に、自装置がハンドオフ状態になったと判断する。自装置がハンドオフ状態にあると判断した場合、制御部14は、チャネルサーチを開始し、検出強度Rが捕捉閾値Q1以上のビーコンBが検出されるまでチャネルサーチを繰り返して行う(ステップS11)。
検出強度Rが捕捉閾値Q1以上のビーコンBを検出すると、制御部14は、検出したビーコンBの周波数に基づいて当該ビーコンBを送出しているアクセスポイント2を特定する。そして、当該特定されたアクセスポイント2を、自装置が新たに所属するアクセスポイントとして認定する。制御部14は、さらに、自装置が当該アクセスポイント2に所属することを情報配信装置10に通知するための所属通知信号を生成し、これを情報配信装置10に送信する(ステップS12)。なお、上述したとおり、所属通知信号の送信は、アクセスポイント2からのビーコンBの送出タイミングと重ならないように行われる必要があり、例えば、ビーコンBの出力後のタイミングで行われる。
電子表示器1から送信された所属通知信号は、アクセスポイント2を介して、DMSサーバ3により受信される(ステップS13)。DMSサーバ3は、電子表示器1からの所属通知信号を受信すると、当該所属通知信号に含まれている装置コードとAPコードとを対応付けて記憶する。当該装置コードと先に対応付けられている別のAPコードが存在する場合は、当該別のAPコードを破棄する。これによって、電子表示器1が新たなアクセスポイント2とリンク付けし直される。
例えば、図1に示される例において、作業対象物91とともに作業エリア90内を移動して、自装置がリンク付けられているアクセスポイント2の通信エリア圏外に出た電子表示器1は、別のアクセスポイント2の通信エリア内に入ってくると、当該別のアクセスポイント2から送出されるビーコンBを強く検出するようになる。そして、当該別のアクセスポイント2から送出されるビーコンBの検出強度が捕捉閾値Q1を超えた時点で、当該別のアクセスポイント2と再リンク付けされることになる。
このように、電子表示システム100においては、各電子表示器1の制御部14に、自装置がハンドオフ状態にあるか否かを常に確認させるとともに、ハンドオフ状態になった電子表示器1の制御部14にハンドオフ制御を実行させて、ハンドオフ状態を解消させる。したがって、各電子表示器1は、原則として常に、適切なアクセスポイント2(すなわち、自装置が通信可能なアクセスポイント2であり、別の言い方をすると、その通信エリア内に自装置が位置しているアクセスポイント2)とリンク付けられた状態(捕捉状態)となっている。これによって、情報配信装置10から各電子表示器1への情報の配信が確実に行われることになる。
<3−3.送信データDの配信>
電子表示システム100においては、情報配信装置10から、特定の電子表示器1宛に各種の情報(例えば、当該電子表示器1に表示させるべき画面の情報、当該電子表示器1の設定を変更させるための指示情報等)が配信される。当該情報の配信に係る一連の動作について、図5を参照しながら説明する。図5は、当該動作におけるデータ通信の様子を模式的に示す図である。
特定の電子表示器1(以下「対象電子表示器1」という)に送信すべき情報が発生した場合、DMSサーバ3は、そのデータ部に当該送信すべき情報を含み、そのヘッダ部に対象電子表示器1の装置コードを含むデータ(以下「送信データD」という)を生成する。例えば、基幹システム5から特定の電子表示器1に表示させるべき情報(表示情報)を受信した場合(ステップS21)、DMSサーバ3は、受信した表示情報を表す画面のデータ(表示画面データ)を生成し、当該生成した表示画面データをデータ部に含み、対象電子表示器1の装置コードをヘッダ部に含む送信データDを生成する。
送信データDを生成すると、続いてDMSサーバ3は、対象電子表示器1の所属アクセスポイント2(すなわち、対象電子表示器1とリンク付けられているアクセスポイント2)を特定し、当該アクセスポイント2(以下「対象アクセスポイント2」という)に対して、生成した送信データDを送信する(ステップS22)。
作業エリア90内に配置された複数のアクセスポイント2のそれぞれは、上述したとおり、電子表示システム100が起動された後は、送出周期T1でビーコンBを送出し続けている。ここで、DMSサーバ3から送信データDを受信した対象アクセスポイント2は、次のビーコンB(送信データDを受信した時刻の直近に送出するビーコンB)に「データ予告コマンドCd」を含めて送出する。さらに、対象アクセスポイント2は、データ予告コマンドCdを含めたビーコンBに続けて、DMSサーバ3から受信した送信データDを送出する。ここで、「データ予告コマンドCd」とは、当該ビーコンBに続いて送信データDが送出される旨を電子表示器1に通知するための識別コマンドである。
対象アクセスポイント2から送出された、データ予告コマンドCdを含むビーコンBは、当該対象アクセスポイント2を所属アクセスポイントとする全ての電子表示器1(すなわち、当該対象アクセスポイント2の通信エリア内にある全ての電子表示器1)により受信されることになる。ただし、これらの電子表示器1の中には、対象電子表示器1が含まれている。
作業エリア90内に配置された複数の電子表示器1のそれぞれの制御部14は、上述したとおり、検出周期T2(通常モードにおいては、「T2=T1」)で、所属アクセスポイント2から送出されるビーコンBの検出を行い続けている。所属アクセスポイント2から送出されたビーコンBを検出した電子表示器1の制御部14は、そこにデータ予告コマンドCdが含まれている場合、当該ビーコンBに引き続いて送信データDが送られてくると判断する。この場合、制御部14は、当該送信データDの受信処理を行うべく当該送信データDが送信されてくるタイミングに合わせて自装置をスリープ状態からウェイクアップ状態に遷移させる。そして、当該送信データDの受信処理を行う(ステップS23)。ただし、動作モードが、後述する「ロングスリープモード」とされている電子表示器1は、データ予告コマンドCdが含まれているビーコンBを検出した場合であっても、送信データDの受信処理を行わない。この点については後に具体的に説明する。
上述したとおり、対象アクセスポイント2から送出された、データ予告コマンドCdを含むビーコンBは、当該対象アクセスポイント2を所属アクセスポイントとする全ての電子表示器1により受信されており、対象アクセスポイント2から送出された送信データDも、当該全ての電子表示器1(ただし、動作モードが「ロングスリープモード」とされている電子表示器1を除く)により受信されることになる。
送信データDを受信した各電子表示器1の制御部14は、まず、取得した送信データDのヘッダ部に含まれる装置コードが、自装置のメモリ内に予め記憶された自装置の装置コードと一致するか否かを判定する。取得した装置コードが自装置のものと一致しない場合、制御部14は、当該送信データDは他の電子表示器1宛の信号と判断し、処理を終了する。
一方、取得した装置コードが自装置のものと一致した場合、当該電子表示器1(すなわち、対象電子表示器1)の制御部14は、受信した送信データDは自装置宛の信号と判断し、当該送信データDのデータ部に含まれる更新画像データを一旦メモリに格納する。そして、メモリに格納された当該更新画像データを、自装置のディスプレイ11に表示させる。これによって、対象電子表示器1のディスプレイ11の表示が、基幹システム5から送信された表示情報を表示した画面に更新されることになる。
なお、対象電子表示器1の制御部14は、自装置宛の送信データDを受信すると、当該送信データDを正常に受け取った旨を示す情報を含む信号(ACK信号)を通信部13に出力させる。対象電子表示器1からACK信号を受信した対象アクセスポイント2は、対象電子表示器1において送信データDが正常に受信された旨の通知(正常応答通知)をDMSサーバ3に送信する。正常応答通知を受けたDMSサーバ3は、送信した送信データDが対象電子表示器1において正常に受信されたと判断して、当該送信データDの送信処理を終了する。
一方、対象電子表示器1からACK信号を受信しない場合、対象アクセスポイント2は、対象電子表示器1において送信データDが正常に受信されていない旨の通知(異常応答通知)をDMSサーバ3に送信する。異常応答通知を受けたDMSサーバ3は、送信した送信データDが対象電子表示器1において正常に受信されていないと判断して、当該送信データDを繰り返し送信する(リカバリー通信)。リカバリー通信を行うことによって、電子表示器1の表示を確実に更新でき、システムの信頼性を大幅に向上できる。
以上が、電子表示システム100において、情報配信装置10から特定の電子表示器1宛に情報を配信する際に行われる一連の動作である。なお、上記の説明では、情報配信装置10から特定の電子表示器1宛に配信される情報は、当該電子表示器1に表示させるべき画面のデータであったが、配信される情報はこれに限られるものではない。例えば、当該電子表示器1の設定を変更させるための指示情報を、上記と同様の処理で特定の電子表示器1宛に配信することができる。
また、上記の説明においては、データ予告コマンドCdが含められたビーコンBに続いて、1個の送信データDが送信される構成であったが、データ予告コマンドCdが含められたビーコンBに続いて、複数の送信データDが続けて送信されてもよい。なお、この場合、当該複数の送信データDは、全て同じ電子表示器1に宛てられたものであってもよいし、別々の電子表示器1に宛てられたものであってもよい。複数の送信データDをまとめて送信することによって、通信効率が良好なものとなり、電子表示器1の消費電力の低減、表示更新等の応答性の向上、といった効果を得ることができる。
<4.電子表示器1の動作モード>
<4−1.ロングスリープモード>
電子表示システム100が備える複数の電子表示器1のそれぞれは、その動作モードを、上述した通常モードと、「ロングスリープモード」との間で切り換えることができる。ロングスリープモードは、電子表示器1におけるビーコンBの検出周期T2が通常モードよりも長くなるとともに、情報配信装置10から送信される送信データDがあっても、これを無視する(受信しない)という動作モードである。ロングスリープモードについて、図6を参照しながら説明する。図6は、ロングスリープモードにある電子表示器1と情報配信装置10とのとの間で行われる通信の様子を模式的に示す図である。
<4−1−1.検出周期T2>
上述したとおり、通常モードは、検出周期T2が、アクセスポイント2の送出周期T1と一致する動作モードである(T2=T1)(図5参照)。つまり、通常モードにおいては、電子表示器1は、アクセスポイント2の送出周期T1と同じ周期でビーコンBを検出する。
これに対し、ロングスリープモードは、検出周期T2が、アクセスポイント2の送出周期T1のn倍(ただし、nは2以上の整数であり、図6の例では、n=3)となる動作モードである(T2=n×T1)。つまり、ロングスリープモードにおいては、電子表示器1は、アクセスポイント2の送出周期T1のn倍の周期でビーコンBを検出する。すなわち、この場合、電子表示器1は、アクセスポイント2から送出されるビーコンBを(n−1)個おきに検出することになる。
このように、ロングスリープモードとされることによって、電子表示器1におけるビーコンBの検出頻度が通常モードの場合よりも低くなる。その結果、一定時間内において電子表示器1がビーコンBの検出処理のために消費するトータルの電力が小さく抑えられる。また、スリープ状態とウェイクアップ状態との間を遷移する頻度も小さくなるので、一定時間内において電子表示器1が状態遷移のために消費するトータルの電力も小さく抑えられる。さらに、ロングスリープモードにおいては検出周期T2が長くなるため、電子表示器1がスリープ状態となっている時間帯が長くなり、その分、電子表示器1が消費する電力が小さく抑えられる。
なお、電子表示器1は、ロングスリープモードとされた場合であっても、定期的にアクセスポイント2から送信されるビーコンBを検出しているので、各電子表示器1は、自装置がハンドオフ状態になった場合に、これを検知することができる。ただし、ロングスリープモードにおいては、ビーコンBの検出頻度が通常モードに比べて小さいため、自装置がハンドオフ状態になった場合に、これを検出する際の応答性は、通常モードの場合と比べて多少遅れることになる。
<4−1−2.送信データDの受信処理>
上述したとおり、情報配信装置10から特定の電子表示器1(対象電子表示器1)に送信される送信データDは、対象電子表示器1が所属するアクセスポイント2を介して対象電子表示器1に受信される。この際、アクセスポイント2から送出された送信データDは、対象電子表示器1だけでなく、当該アクセスポイント2を所属アクセスポイントとし、かつ、動作モードが通常モードとされている電子表示器1の全てにより受信される。つまり、動作モードが通常モードとされている場合、電子表示器1は、自装置宛の送信データDだけでなく、他装置宛の送信データDをも受信することになる。
これに対し、動作モードがロングスリープモードとされている場合、電子表示器1は、自装置が所属するアクセスポイント2から送信データDが送信されても、これを無視する(受信しない)。すなわち、動作モードがロングスリープモードとされている場合、電子表示器1は、データ予告コマンドCdが含まれているビーコンBを検出した場合であっても、それに続いて送信される送信データDの受信処理を行わない。
ただし、後に説明するように、情報配信装置10は、電子表示器1の動作モードがロングスリープモードとなっている場合には、当該電子表示器1宛の送信データDを送信しない(当該電子表示器1に宛てて配信すべき情報(例えば、新たな表示情報)が発生した場合は、情報配信装置10は、まず、当該電子表示器1の動作モードをロングスリープモードから通常モードに切り換えさせ、その後に、当該電子表示器1に宛てた送信データDを送信する)。つまり、動作モードがロングスリープモードとされている電子表示器1が無視する送信データDは、全て、他装置宛の送信データDである。
このように、ロングスリープモードとされると、電子表示器1は送信データD(すなわち、他装置宛の送信データD)の受信処理を行わない。したがって、電子表示器1が、他装置宛の送信データDの受信処理を行うことによって電力を無駄に消耗することがない。
<4−2.動作モードの切り換え>
電子表示システム100においては、電子表示器1は、情報配信装置10からの指示に応じて、自装置の動作モードを切り換える。
<4−2−1.通常モードからロングスリープモードへの切り換え>
特定の電子表示器1の動作モードを、通常モードからロングスリープモードに切り替えさせる際に、電子表示システム100において実行される一連の動作について、図7を参照しながら説明する。図7は、当該動作におけるデータ通信の様子を模式的に示す図である。
動作モードを通常モードからロングスリープモードに切り換えるべき電子表示器1(以下「対象電子表示器1」という)が発生した場合、DMSサーバ3は、そのデータ部に、動作モードを通常モードからロングスリープモードに切り換えるべき旨の指示情報(以下「切換指示情報」という)を含み、そのヘッダ部に対象電子表示器1の装置コードを含む送信データDを生成し、対象電子表示器1に対して当該送信データDを送信する。送信データDを送信する処理については、上述した通りである(図5参照)。
なお、DMSサーバ3は、基幹システム5から特定の電子表示器1の動作モードを通常モードからロングスリープモードに切り換えさせるべき旨の指示を受信した場合、あるいは、オペレータから当該指示の入力を受け付けた場合、あるいは、予め定められた切換条件に合致する電子表示器1が発生したことを検知した場合に、指示された(あるいは、条件に合致した)電子表示器1を対象電子表示器1とし、当該対象電子表示器1に対して、切換指示情報を含む送信データDを送信する。
対象電子表示器1の制御部14は、切換指示情報を含む送信データDを受信すると、受信した送信データDに含まれる切換指示情報に応じて、自装置の動作モードを、通常モードからロングスリープモードに切り換える。
なお、先に説明したとおり、対象電子表示器1の制御部14は、自装置宛の送信データDを受信すると、ACK信号を通信部13に出力させる。アクセスポイント2を介して正常応答通知を受けたDMSサーバ3は、送信した送信データDが対象電子表示器1において正常に受信されたと判断して、当該送信データDの送信処理を終了する。また、アクセスポイント2を介して異常応答通知を受けた場合、DMSサーバ3はリカバリー通信を行う。
<4−2−2.ロングスリープモードから通常モードへの切り換え>
上述したとおり、情報配信装置10は、電子表示器1の動作モードがロングスリープモードとなっている場合には、当該電子表示器1宛の送信データDを送信しない。当該電子表示器1に宛てて配信すべき情報(例えば、新たな表示情報)が発生した場合は、まず、当該電子表示器1の動作モードをロングスリープモードから通常モードに切り換えさせ、その後に、当該電子表示器1に宛てた送信データDを送信する。当該一連の動作について、図8を参照しながら説明する。図8は、当該動作におけるデータ通信の様子を模式的に示す図である。
特定の電子表示器1(以下「対象電子表示器1」という)に送信すべき情報が発生した場合(例えば、ロングスリープモードにある特定の電子表示器1に表示させるべき表示情報を基幹システム5から受信した場合(ステップS31))であって、当該対象電子表示器1がロングスリープモードにある場合、DMSサーバ3は、対象電子表示器1の所属アクセスポイント2(すなわち、対象電子表示器1とリンク付けられているアクセスポイント2)を特定し、当該アクセスポイント2(以下「対象アクセスポイント2」という)に対して、暫定起床指示コマンドの送出指示を与える(ステップS32)。
その一方で、DMSサーバ3は、そのデータ部に当該送信すべき情報(例えば、表示情報を表す表示画面データ)を含み、そのヘッダ部に対象電子表示器1の装置コードを含む送信データDを生成し、生成した送信データDを対象アクセスポイント2に対して送信する(ステップS33)。
DMSサーバ3から、暫定起床指示コマンドの送出指示と送信データDとを受信した対象アクセスポイント2は、次のビーコンBと、これに続く(n−1)個のビーコンBのそれぞれとに、「暫定起床指示コマンドCw」を含めて送出する。つまり、対象アクセスポイント2からは、暫定起床指示コマンドCwが含められたビーコンBが連続してn個送出されることになる。また、対象アクセスポイント2は、n番目のビーコンB(すなわち、暫定起床指示コマンドCwが含められるn個のビーコンBのうちn番目に送出されるビーコンB)には、データ予告コマンドCdをさらに含めて送出する。つまり、当該n番目のビーコンBには、暫定起床指示コマンドCwとデータ予告コマンドCdとが含められることになる。さらに、対象アクセスポイント2は、当該n番目のビーコンBに続けて、DMSサーバ3から受信した送信データDを送出する。ここで、「暫定起床指示コマンドCw」とは、電子表示器1の動作モードをロングスリープモードから通常モードに暫定的に切り替えさせる指示コマンドである。
ただし、暫定起床指示コマンドCwを含めるビーコンBの個数を規定する数値「n」は、上述したとおり、ロングスリープモードにおいて各電子表示器1がビーコンBを検出する検出周期T2が、アクセスポイント2がビーコンBを送出する送出周期T1の何倍であるかを規定する2以上の整数である。
対象アクセスポイント2から送出された、暫定起床指示コマンドCwを含むビーコンBは、当該対象アクセスポイント2を所属アクセスポイントとする全ての電子表示器1(すなわち、当該対象アクセスポイント2の通信エリア内にある全ての電子表示器1)により検出されることになる。ただし、これらの電子表示器1の中には、対象電子表示器1が含まれている。
作業エリア90内に配置された複数の電子表示器1のそれぞれの制御部14は、上述したとおり、検出周期T2(通常モードにおいては、「T2=T1」、ロングスリープモードにおいては「T2=n×T1」)で、所属アクセスポイント2から送出されるビーコンBの検出を行い続けている。所属アクセスポイント2から送出されたビーコンBを検出した電子表示器1の制御部14は、そこに暫定起床指示コマンドCwが含まれている場合、当該コマンドに応じて、自装置の動作モードをロングスリープモードから通常モードに切り換える。ただし、自装置の動作モードがそもそも通常モードとなっている電子表示器1は、暫定起床指示コマンドCwを無視する。
なお、対象アクセスポイント2を所属アクセスポイントとする全ての電子表示器1のうち、動作モードがロングスリープモードとなっている電子表示器1(対象電子表示器1もこのような電子表示器1の1つである)は、対象アクセスポイント2から送出されるビーコンBを(n−1)個おきにしか検出していない。しかしながら、対象アクセスポイント2からは、暫定起床指示コマンドCwを含むビーコンBがn個連続で送出されるので、動作モードがロングスリープモードとなっている電子表示器1であっても、暫定起床指示コマンドCwを含むビーコンBを必ず1個検出することができる。当該ビーコンBを検出すると、当該電子表示器1の動作モードは通常モードに切り換えられるので、当該電子表示器1は、以降は、対象アクセスポイント2から送出されるビーコンBを全て検出することになる。つまり、暫定起床指示コマンドCwが含められたn個のビーコンBのうちの最後のビーコンB(すなわち、暫定起床指示コマンドCwとデータ予告コマンドCdとが含められたビーコンB)は、対象アクセスポイント2を所属アクセスポイントとする全ての電子表示器1により検出されることになる。
所属アクセスポイント2から送出されたビーコンBを検出した電子表示器1の制御部14は、そこにデータ予告コマンドCdが含まれている場合、上述したとおり、当該ビーコンBに引き続いて送信データDが送られてくると判断し、当該送信データDの受信処理を行う(ステップS34)。なお、この時点においては、対象アクセスポイント2を所属アクセスポイントとする全ての電子表示器1の動作モードが通常モードとなっているので、当該全ての電子表示器1が当該送信データDを無視せずに、これの受信処理を行う。つまり、対象アクセスポイント2から送出された送信データDは、当該対象アクセスポイント2を所属アクセスポイントとする全ての電子表示器1により受信されることになる。
送信データDを受信した各電子表示器1の制御部14は、まず、取得した送信データDのヘッダ部に含まれる装置コードが、自装置のメモリ内に予め記憶された自装置の装置コードと一致するか否かを判定する。取得した装置コードが自装置のものと一致しない場合、制御部14は、当該送信データDは他の電子表示器1宛の信号と判断し、処理を終了する。
一方、取得した装置コードが自装置のものと一致した場合、当該電子表示器1(すなわち、対象電子表示器1)の制御部14は、受信した送信データDは自装置宛の信号と判断し、当該送信データDのデータ部に含まれる更新画像データを一旦メモリに格納する。そして、メモリに格納された当該更新画像データを、自装置のディスプレイ11に表示させる。これによって、対象電子表示器1のディスプレイ11の表示が、基幹システム5から送信された表示情報を表示した画面に更新されることになる。
なお、暫定起床指示コマンドCwに応じて自装置の動作モードをロングスリープモードから通常モードに切り換えた電子表示器1の制御部14は、当該切換を行ってから所定の時間(ただし、当該所定の時間は、ロングスリープモードにおける検出周期T2(T2=n×T1)以上とされる)が経過するまでに、自装置宛の送信データDを受信しない場合は、当該所定の時間が経過した時点で、再び自装置の動作モードを通常モードからロングスリープモードに切り換える。一方、所定の時間が経過するまでに、自装置宛の送信データDを受信した場合は、当該所定の時間が経過しても、自装置の動作モードを通常モードのままとしておく。つまり、対象電子表示器1の動作モードは、所定の時間が経過した後も、通常モードのままとされる。
<5.機能ブロック>
ここで、電子表示システム100において実現される各機能について、図9を参照しながら整理しておく。図9は、電子表示システム100において実現される各機能を表すブロック図である。
上述した説明から明らかになった通り、電子表示システム100においては、情報配信装置10において、作業エリア90内に配置された複数の電子表示器1に対して定められた送出周期(送出周期T1)でビーコンBを送出する「ビーコン送信部201」としての機能が実現されている。また、情報配信装置10において、特定の電子表示器1に対して送信すべき情報が発生した場合に、当該情報を含む、当該特定の電子表示器1宛ての送信データDを生成し、生成した送信データDをビーコンBに続けて送信する「データ送信部202」としての機能が実現されている。
一方、各電子表示器1の制御部14において、ビーコン送信部201から送信されるビーコンBの受信の有無を、定められた検出周期(検出周期T2)で検出する「ビーコン検出部301」としての機能が実現されている。また、制御部14において、ビーコン検出部301が検出したビーコンBに続いて送信データDが送信された場合に、当該送信データDを受信する「送信データ受信部302」としての機能が実現されている。さらに、制御部14において、自装置の動作モードを通常モードとロングスリープモードとの間で切り換える「動作モード切換部303」としての機能が実現されている。
動作モードを通常モードからロングスリープモードに切り換えるべき電子表示器1が発生した場合、データ送信部202が、切換指示情報を含む当該電子表示器1宛ての送信データDを生成し、生成した送信データDをビーコンBに続けて送信する。一方、動作モード切換部303は、送信データ受信部302が受信した送信データDに切換指示情報が含まれている場合に、当該切換指示情報に応じて、自装置の動作モードを通常モードからロングスリープモードに切り換える。動作モードがロングスリープモードに切り換わると、ビーコン検出部301がビーコンBを検出する検出周期T2が、送出周期T1のn倍に切り換えられる。また、動作モードが再び通常モードに切り換えられるまで、送信データ受信部302は非能動化される。すなわち、送信データ受信部302は送信データDの受信処理を行わないことになる。
一方、動作モードがロングスリープモードにある電子表示器1に対して送信データDを送信する場合、ビーコン送信部201が、暫定起床指示コマンドCwを含むビーコンBをn個連続で送出する。一方、動作モード切換部303は、ビーコン検出部301が受信したビーコンBに暫定起床指示コマンドCwが含まれている場合に、自装置の動作モードをロングスリープモードから通常モードに切り換える。
ただし、動作モード切換部303は、暫定起床指示コマンドCwに応じて自装置の動作モードを切り換えてから定められた期間の間に、送信データ受信部302が自装置宛の送信データDを受信しない場合には、自装置の動作モードを、再び、通常モードからロングスリープモードに切り替える。
<6.効果>
上記の実施の形態に係る電子表示システム100においては、情報配信装置10から送出周期T1で送信されるビーコンBを、各電子表示器1が検出周期T2で検出することによって、情報配信装置10と各電子表示器1との間の通信を定期的に確立する。これによって、ハンドオフ状態となった電子表示器1が発生した場合にこれを速やかに検知することができるように担保されている。そして、各電子表示器1は、情報配信装置10からの指示に応じて、自装置の動作モードを通常モードからロングスリープモードに切り換える。ロングスリープモードにおいては、ビーコンBの検出頻度が通常モードに比べて小さくなるので、電子表示器1がビーコンBの検出処理に要する電力を抑えることができる。つまり、電子表示器1の動作モードが通常モードからロングスリープモードに切り換えられることによって電子表示器1の消費電力が小さくなり、これによって、電子表示器1の電源となる電池15の消耗を抑えることができる。
また、上記の実施の形態に係る電子表示システム100においては、情報配信装置10は、電子表示器1の動作モードがロングスリープモードにある間は、当該電子表示器1宛の送信データDを送信しない。一方、各電子表示器1は、自装置の動作モードがロングスリープモードにある間は、ビーコンBに続けて送信される送信データD(つまり、他装置宛の送信データD)があっても、これを無視する。この構成によると、ロングスリープモードにある電子表示器1は、他装置宛の送信データDを受信することによって電力を無駄に消費することがない。すなわち、ロングスリープモードにおける電子表示器1の消費電力をさらに小さく抑えることができる。
また、上記の実施の形態に係る電子表示システム100においては、情報配信装置10が、連続したn個のビーコンBに暫定起床指示コマンドCwを含ませる。したがって、ロングスリープモードにある電子表示器1(すなわち、連続したn個のビーコンBのうちの1個を受信する状態にある電子表示器1)に対して、確実に暫定起床指示コマンドCwを受信させて、その動作モードを通常モードに切り換えさせることができる。動作モードが通常モードに切り換わると、電子表示器1におけるビーコンBの検出周期T2がアクセスポイント2におけるビーコンBの送出周期T1と同じとなる。つまり、当該電子表示器1は情報配信装置10から送信されるビーコンBの全てを受信することになり、ビーコンBに続けて送信される送信データDがある場合に、これを確実に受信することができる。したがって、情報配信装置10は、当該電子表示器1宛の送信データDを1回送信するだけで、当該電子表示器1に当該送信データDを確実に受信させることができる。当該電子表示器1宛の送信データDが何回も送信されてしまうと、他の電子表示器1が他装置宛の送信データDを何度も受信することによって無駄に電力を消耗するところ、上記の構成によるとそのような事態も回避できる。
また、上記の実施の形態に係る電子表示システム100においては、情報配信装置10から送信される暫定起床指示コマンドCwに応じて、自装置の動作モードを通常モードに切り換えた複数の電子表示器1のうち、一定期間の間に送信データDを受信しない電子表示器1は、自装置の動作モードを再びロングスリープモードに切り換える。すなわち、情報配信装置10は、当該一定期間の間に特定の電子表示器1に対して送信データDを送信することによって、当該電子表示器1だけを通常モードに切り換えさせたままとすることができる。この構成によると、ロングスリープモードにある電子表示器1のうちの特定の電子表示器1のみを、確実かつ速やかに、通常モードに切り換えさせることができる。
<7.変形例>
<7−1.第1の変形例>
上記の実施の形態において、DMSサーバ3は、例えば、予め定められた切換条件に合致する電子表示器1が発生したことを検知した場合に、条件に合致した電子表示器1の動作モードを通常モードからロングスリープモードに切り替えさせる(具体的には、当該電子表示器1に対して、切換指示情報を含む送信データDを送信する)。
<7−1−1.切換条件の設定例(1)>
ここで、「特定のアクセスポイント2にリンク付けされること」を、上記の切換条件としてもよい。切換条件をこのように設定した場合、特定のアクセスポイント2の通信エリアに移動してきた電子表示器1の動作モードを、自動で(すなわち、オペレータ(あるいは、基幹システム5)が当該電子表示器1を指定して、それをロングスリープモードに切り換させる旨の指示を情報配信装置10にいちいち入力しなくとも)、通常モードからロングスリープモードに切り換えることができる。
例えば、倉庫の入り口付近にその通信エリアをもつアクセスポイント2のAPコードを予めDMSサーバ3に登録しておき、当該アクセスポイント2にリンク付けされること、を上記の切換条件として設定しておく。この場合、倉庫の入り口付近に移動してきた電子表示器1の動作モードを、自動で通常モードからロングスリープモードに切り換えることができる。
倉庫に搬入される作業対象物91に設置された電子表示器1は、しばらくの間、画面を更新する必要がない可能性が高い。したがって、移動体とともに倉庫に搬入されてしまうような電子表示器1は、通常モードからロングスリープモードに切り替えておくことが好ましい。上記の構成によると、このような電子表示器1を自動でロングスリープモードに切り替えることができる。
<7−1−2.切換条件の設定例(2)>
また、「更新画像データを含む送信データDの送信宛先となること」を、上記の切換条件としてもよい。切換条件をこのように設定した場合、画面の更新を行う電子表示器1の動作モードを、自動で、通常モードからロングスリープモードに切り換えることができる。
この場合、基幹システム5から特定の電子表示器1(対象電子表示器1)に表示させるべき情報(表示情報)を受信した場合(ステップS21)(図5参照)、DMSサーバ3は、受信した表示情報を表す画面のデータ(表示画面データ)を生成し、当該生成した表示画面データと、切換指示情報とをデータ部に含み、対象電子表示器1の装置コードをヘッダ部に含む送信データDを生成して、対象電子表示器1に対して送信する。つまり、この場合、電子表示器1に対して表示画面データを送信する動作と、当該電子表示器1に対して切換指示を送信する動作とが同時に行われることになる。
一方、対象電子表示器1の制御部14は、受信した送信データDに含まれる更新画像データを自装置のディスプレイ11に表示させることによって、ディスプレイ11の表示を更新するとともに、当該送信データDに含まれる切換指示情報に応じて、自装置の動作モードを、通常モードからロングスリープモードに切り換える。なお、ディスプレイ11の表示を更新する処理と、動作モードを切り換える処理とは、どちらが先に行われてもよい。
電子表示システム100においては、電子表示器1は一旦画面を更新した後は、次に画面を更新するまで処理を行う必要がないことが多い。つまり、電子表示器1をできるだけ長い間ロングスリープモードとしておくためには、電子表示器1に、表示画面データを含む送信データDを受信させた直後のタイミングを狙って、当該電子表示器1をロングスリープモードに遷移させることが好ましい。ここで、例えば、情報配信装置10が、表示画面データを含めた第1の送信データDを送信した後に、切換指示情報を含めた第2の送信データDを送信する構成とした場合、電子表示器1が第1の送信データDを受信してから第2の送信データDを受信するまでの間は、当該電子表示器1は通常モードのままとなっており、その間電子表示器1は無駄に電力を消費することになる。これに対し、上記の変形例によると、ディスプレイ11に表示すべき表示画面データと切換指示情報とが1個の送信データDに含まれるので、電子表示器1に表示画面データを受信させてから、直ちに、その動作モードをロングスリープモードに切り替えさせることができる。つまり、先の例のように、ロングスリープモードに遷移するタイミングが遅れることにより電子表示器1が無駄に電力を消費することがない。
<7−2.第2の変形例>
上記の実施の形態においては、ロングスリープモードにある電子表示器1の制御部14は、情報配信装置10からの指示に応じて自装置の動作モードをロングスリープモードから通常モードに切り換える構成としたが、例えば、電子表示器1にタイマを保持させておき、自装置の動作モードがロングスリープモードに切り換えられた時刻から所定の時間が経過した時点で、制御部14が自装置の動作モードを再びロングスリープモードから通常モードに切り換える構成としてもよい。
また、電子表示器1に、ロングスリープモードを強制終了させる指示を受け付けるボタンを設けておき、作業者により当該ボタンが操作された場合に、制御部14が自装置の動作モードをロングスリープモードから通常モードに切り換える構成としてもよい。
<8.その他の変形例>
<8−1.その他の変形例(1)>
上記の実施の形態において説明したとおり、電子表示システム100を物品等の製造工場に導入して電子表示器1を作業支援装置として機能させることができる。すなわち、電子表示システム100を、製造工場における各作業工程での作業を、電子表示器を用いて支援する作業支援システムとして機能させることができる。ここで、電子表示システム100の導入態様はこれに限らない。
例えば、電子表示システム100を会社等に導入して、会社等の予定管理を行う予定管理システムとして機能させることもできる。従来においては、会社等の予定管理は、管理者がコンピュータ上で会社全体の予定情報を管理しており、予定情報を周知させる場合は、管理者が予定情報を用紙等にプリントアウトして社内の掲示板等に掲示する、あるいは、管理者のコンピュータと通信回線等を介して接続されたコンピュータに予定情報を送信して、当該コンピュータのディスプレイに予定情報を表示させる、といった方法が主流である。前者の場合、最新の予定情報が出るたびに当該予定情報をプリントアウトしてその紙を掲示する作業が必要となる。また後者の場合、社内のあらゆる場所に管理者のコンピュータと通信回線を介して接続されたコンピュータが配置されていることが必要となり、通信ケーブルの配線や、給電のケーブル等の配備が必要となってくる。
電子表示システム100を予定管理システムとして会社に導入すれば、従来の態様における上記の問題を回避して、予定情報を簡易に社内全体に周知化することができる。
電子表示システム100を予定管理システムとして会社に導入する場合、管理者のコンピュータを、電子表示システム100のDMSサーバ3と接続しておき、管理者のコンピュータからDMSサーバ3に対して予定情報(例えば、各会議室の予約情報、各社員のスケジュール、各部署のスケジュール等)を入力する。一方で、電子表示器1を会社内の各場所(例えば、会議室の入り口付近、各社員のデスク、各部署の窓口付近等)に配置しておき、情報配信装置10から各電子表示器1に、当該装置の配置位置に対応する予定情報を送信し、各電子表示器1に当該予定情報を表示させる。
例えば、会議室の入り口付近に配置された電子表示器1には、当該会議室の予約状況を表示させる。また、社員の個人デスクに配置された電子表示器1には、当該社員の予定(例えば、行き先、帰社時刻等)を表示させる。また、部署の窓口付近に配置された電子表示器1には、当該部署の予定を表示させる。
この構成によると、社員は、社内の各所に配置された電子表示器1を見て、正確な予定情報を知得することができる。例えば、社員は、会議室の前に配置された電子表示器1を見て会議室の最新の予約情報を知ることができ、個人デスクに配置された電子表示器1を見て当該個人のスケジュールの確認、不在時の行き先等を知ることができる。
また、この構成によると、管理者の管理する予定情報が変更(あるいは、更新)された場合に、当該変更(あるいは、更新)を、直ちに各電子表示器1に反映させることができる。したがって、社員は、社内の各所に配置された電子表示器1を見て、正確な予定情報を知得することができる。ここでは、管理者が予定情報をプリントアウト等して掲示する作業を行う必要もなく、また各社員が予定情報をわざわざディスプレイに表示させる必要もない。
電子表示システム100においては、各電子表示器1は情報配信装置10と無線通信を行い、その駆動源も電池とされている。したがって、電子表示器1を設置する際に特別な作業(例えば、配線を敷く作業)を行う必要がなく、設置位置に制限も受けない。また、電子表示器1の個数を自由に増やすができる。また、移動も自由に行うことができる。
<8−2.その他の変形例(2)>
上記の実施の形態において、電子表示器1に、ウェブ巡回により集められた情報を表示させる構成としてもよい。この場合、例えばDMSサーバ3が、ウェブ上にあるデータを一定時間おきに巡回して(ウェブ巡回)、必要なデータを集め、集めたデータを各電子表示器1に配信する構成とすればよい。
この構成によると、例えば、ウェブ上で管理されている各種の情報(例えば、ウェブで管理されているスケジュール、施設・店舗・旅客機等の予約状況、天気予報、ネットオークションの出品状況、検索ワードランキング、テレビ等の番組表等)をDMSサーバ3に収集させることによって、当該情報を各電子表示器1に表示させることができる。特に、電子表示システム100においては、DMSサーバ3が収集した最新の情報を、高い応答性で各電子表示器1に表示させることができるので、上記に例示したような、随時更新される情報を表示するのに有効である。また、上記の態様においては、各電子表示器1は、ウェブ巡回専用の表示器として利用されるので、常時表示が保たれ、登録以外の操作も不要である。
<8−3.その他の変形例(3)>
上述したとおり、電子表示システム100においては、各電子表示器1は電池15により駆動される。各電子表示器1は、自装置の電池15の残容量が所定値以下となった場合、ローバッテリー判定を行い、自装置をローバッテリーモードに遷移させる。
ところで、電池15が新品と交換されると、その時点でローバッテリー判定を解除する必要がある。ここで、電池15の内部抵抗の値に基づいて、電池15が新品であるか否かを判定し、新品と判定された場合は、ローバッテリー判定を解除する構成としてもよい。電池15の内部抵抗の計測は、開放電圧と、負荷をかけた直後の電圧とから算出することができる。
この構成によると、電子表示器1の電池15が交換されると、当該電子表示器1は、自装置のローバッテリー判定を解除する。したがって、オペレータ等が、電池交換を行う時に、各電子表示器1のローバッテリー判定を解除するための特別な操作を行う必要がない。
<8−4.その他の変形例(4)>
上述したとおり、電子表示システム100においては、各電子表示器1の制御部14は、自装置がハンドオフ状態にあると判断すると、検出強度Rが捕捉閾値Q1以上のビーコンBが検出されるまでチャネルサーチを繰り返して行う。
ここで、ビーコンBを検出できない場合は、チャネルサーチを行う間隔を大きくしていく構成としてもよい。例えば、チャネルサーチを開始してから第1の時間が経過するまでは数秒間隔でチャネルサーチを行い、第1の時間が経過してもビーコンBを検出できない場合は、徐々にチャネルサーチの間隔を大きくして、例えば、数分(例えば、2分)間隔でチャネルサーチを行う。さらに第2の時間が経過してもビーコンBを検出できない場合は、さらにチャネルサーチの間隔を大きくして、例えば、数時間(例えば、1時間)間隔でチャネルサーチを行う。例えば、チャネルサーチを開始してから1時間経過してもビーコンBを検出できない場合は、1時間間隔でチャネルサーチを行う構成としてもよい。
場合によっては、定められた時間が経過してもビーコンBを検出できない場合は、制御部14が自装置の電源を自動でオフする構成としてもよい。
この変形例によると、電子表示器1の電力が無駄に消費されることを防止することができる。例えば、電子表示器1が、いずれのアクセスポイント2の通信エリアからも外れた場所(例えば倉庫内)に移動された場合、当該電子表示器1において短い間隔(例えば数秒間隔)でチャネルサーチが行われ続けると、電子表示器1の電力が無駄に消費されることになるが、上記の変形例によると、時間とともにチャネルサーチの頻度が小さくなり、消費する電力も小さくなるので、当該電子表示器1の電池15の消耗を抑えることができる。
<8−5.その他の変形例(5)>
上記の実施の形態に係る電子表示システム100において、工場などに導入された電子表示システム100のDMSサーバ3は、リモートメンテナンス用の回線を介して、メンテナンス側のサーバと接続されており、電子表示システム100はメンテナンス側のサーバから定期的(あるいは、不定期に)メンテナンスを受ける。
ここで、メンテナンス用の回線がない場合は、メールを介して電子表示システム100に対してメンテナンスを行う構成としてもよい。すなわち、この場合、例えば、個々の電子表示システム100にメールアドレスを割り当てるとともに、当該電子表示システム100において当該割り当てたメールアドレスのメールを送受信可能な状態としておく。具体的には、例えば、メンテナンス側のサーバを、LAN等を介して第1のメールサーバと接続し、当該第1のメールサーバとインターネット等を介して接続された第2のメールサーバに、LAN等を介してDMSサーバ3を接続する。そして、メンテナンス側のサーバから、ログの取得やシステムの状態を問い合わせるコマンドを電子表示システム100のDMSサーバ3にメールで送信すると、当該メールを受信したDMSサーバ3から、結果のメールがシステム側のサーバに返信されてくる構成とする。
この変形例によると、メンテナンス用の回線がない場合であっても、電話、あるいはオンサイトでメンテナンスを行う必要がない。例えば、電話で顧客に操作を説明する、といった対応が減り、システムのメンテナンス、トラブル解析を容易に行うことが可能となる。
<8−6.その他の変形例(6)>
上記の実施の形態に係る電子表示システム100において、各電子表示器1の装置情報(当該電子表示器1の設定値、当該電子表示器1の状態等を示す情報)はDMSサーバ3で管理し、DMSサーバ3のディスプレイに当該管理されている装置情報を表示させることができる。この構成によると、電子表示システム100が導入されている工場のシステム管理者等は、DMSサーバ3を介して、各電子表示器1の装置情報を閲覧することができる。
ここで、各電子表示器1のディスプレイ11に、自装置の装置情報を表示可能な構成としてもよい。例えば、各電子表示器1に対して、通常は行うことがない操作ボタン12の操作が行われた場合に、当該操作に応じて、電子表示器1の制御部14がデバッグ表示を行って、ディスプレイ11に自装置の装置情報を表示する構成とする。この変形例によると、システム管理者等は、電子表示器1に対して所定の操作を行うことによって、当該電子表示器1のディスプレイ11に当該電子表示器1の装置情報を表示させることができる。つまり、システム管理者等は、電子表示器1から直接に、当該電子表示器1の装置情報を閲覧することができる。
<8−7.その他の変形例(7)>
上記の実施の形態に係る電子表示システム100において、電子表示システム100に対する設定は、例えば、電子表示システム100のシステム管理者等によって行われる。この場合、システム管理者等により一旦設定された値は、当該システム管理者等により設定値の変更を入力する操作が行われない限り、変更されることがないのが通常である。
ここで、電子表示システム100が、ログを解析し、これに基づいて電子表示システム100の稼働状況を把握し、自動で(すなわち、システム管理者等の入力等によらず)、設定値をより適正な値に変更可能な構成としてもよい。
具体的には、例えば、DMSサーバ3が、各アクセスポイント2のデータ送信回数のログを定期的(あるいは、不定期)に解析し、送信エラーが所定の閾値よりも多いアクセスポイント2がある場合に、当該アクセスポイント2を抽出する。このようなアクセスポイント2は、例えば通信環境が悪い可能性がある。そこで、当該抽出したアクセスポイント2が使用している通信チャンネルを、システムに許された範囲内で、別の値に変更する。これによって、当該アクセスポイント2の送信エラーの低減が見込まれる。また、各アクセスポイント2間で、データの送信回数に大きく偏りがある場合、送信回数が多い(あるいは、少ない)アクセスポイント2を抽出し、当該アクセスポイント2と電子表示器1との通信の目安となる値を変更する。これによって、特定のアクセスポイント2に偏っている負荷を他のアクセスポイント2に分散させることができる。
この変形例によると、システム管理者等が設定値を確認、修正等しなくても、電子表示システム100が常に最適な運用状況で運用されることになる。電子表示システム100が最適な運用状況で運用されることによって、システムのパフォーマンスが向上し、エラー低減、各電子表示器1の更新速度の向上等といった効果が得られる。
<8−8.その他の変形例(8)>
上記の実施の形態に係る電子表示システム100においては、DMSサーバ3から各電子表示器1に対して各種のデータを送信し、これに応じて電子表示器1から返信される応答電文に基づいて、DMSサーバ3の側が当該電子表示器1の状態を把握することができる。
ここで、各電子表示器1が、DMSサーバ3に対して自装置の状態を定期的に通知する構成としてもよい。具体的には、各電子表示器1において、DMSサーバ3に対して最後に応答電文を送信した時刻からの経過時間をタイマなどで計測しておき、所定時間を経過した時点で、自装置の状態を通知するための通知情報を生成して、DMSサーバ3に送信する構成としてもよい。
この変形例によると、DMSサーバ3の側で各電子表示器1の状態を確実に把握することができる。例えば、DMSサーバ3において、各電子表示器1に最後にデータを送信した時刻からの経過時間を計測しておき、DMSサーバ3との間で無通信状態となっている時間が所定時間を超えた場合に、当該電子表示器1に対してDMSサーバ3から状態通知を要求するコマンドを送信し、当該コマンドに応じて電子表示器1がDMSサーバ3に状態通知を行う構成とした場合、電子表示器1の枚数が多くなるにつれて、DMSサーバ3の負荷が大きくなり、レスポンスが悪くなる。また、DMSサーバ3から状態通知を要求するコマンドを送信する構成によると、他の電子表示器1(コマンドの宛先となる電子表示器1以外の電子表示器1)においても、当該コマンドを受信することになり、これによって、当該他の電子表示器1が無駄に電力を消耗してしまう。上記の変形例によると、これらの問題が生じない。すなわち、上記の変形例によると、DMSサーバ3の負荷を小さく抑えることが可能であり、DMSサーバ3において良好なレスポンスで各電子表示器1の状態を把握することができる。また、各電子表示器1において無駄な電力の消費が生じることがなく消費電力を抑えることができる。
<8−9.その他の変形例(9)>
上記の実施の形態に係る電子表示システム100においては、各電子表示器1は、チャネルサーチによって受信強度が捕捉閾値Q1以上のビーコンBを受信した場合に、当該ビーコンBを送信しているアクセスポイント2を自装置の所属アクセスポイント2としている。
ここで、チャネルサーチを繰り返しても、受信強度が捕捉閾値Q1以上のビーコンBを受信できない場合、次の態様で所属アクセスポイント2を決定してもよい。すなわち、定められた回数だけチャネルサーチのリトライを実行しても受信強度が捕捉閾値Q1以上のビーコンBを受信できない場合、電子表示器1の制御部14は、検出したビーコンB(受信強度が捕捉閾値Q1よりも小さいビーコンB)のうち、最も強度が強いビーコンBを送信しているアクセスポイント2を自装置が暫定的に所属するアクセスポイント2とする。そして、電子表示器1は、DMSサーバ3に、自装置が当該アクセスポイント2に所属することを通知するための所属通知信号を送信する。これによって、当該電子表示器1が当該アクセスポイント2に暫定的にリンク付けられることになる。
ただし、電子表示器1の制御部14は、当該アクセスポイント2に暫定的に所属した後、一定時間を経過しても、当該アクセスポイント2からのビーコンBの受信強度が捕捉閾値Q1以上とならない場合、再びチャネルサーチを行う。
例えば、電子表示器1が、受信強度が捕捉閾値Q1以上のビーコンBを受信できるまでチャネルサーチを繰り返し行い続ける構成によると、電子表示器1は、いずれかのアクセスポイント2の通信エリア内に移動するまでチャネルサーチを行い続けることになり、その間はいずれのアクセスポイント2にも所属できない、すなわち、情報配信装置10との間での通信が行えない、ということになる。上記の変形例によると、電子表示器1は、受信強度が捕捉閾値Q1以上のビーコンBを受信できない場合は、比較的受信強度が大きいアクセスポイント2に自装置を暫定的に所属させる。受信強度が捕捉閾値Q1以上でなくとも、通信が成功する可能性はゼロではないため、当該電子表示器1は、暫定的に所属しているアクセスポイント2を介して情報配信装置10との間で通信が行える可能性がある。つまり、上記の変形例によると、電子表示器1が情報配信装置10と通信を行えない時間帯を短縮できる可能性がある。
1 電子表示器
2 アクセスポイント
3 DMSサーバ
5 基幹システム
10 情報配信装置
100 電子表示システム
B ビーコン
D 送信データ

Claims (6)

  1. 電池により駆動され、移動体にそれぞれ設置される複数の電子表示器と、前記複数の電子表示器が表示する情報を前記複数の電子表示器に配信する情報配信装置とを備える電子表示システムであって、
    前記情報配信装置が、
    前記複数の電子表示器に対する第1信号を、定められた送出周期で送出する第1信号送信部と、
    前記複数の電子表示器のうちの特定の電子表示器に対して送信すべき情報が発生した場合に、当該情報を含む前記特定の電子表示器宛ての第2信号を生成し、生成した前記第2信号を前記第1信号に続けて送信する第2信号送信部と、
    を備え、
    前記複数の電子表示器のそれぞれが、
    前記第1信号の受信の有無を、定められた検出周期で検出する第1信号検出部と、
    前記第1信号検出部が検出した前記第1信号に続けて送信される前記第2信号がある場合に、当該第2信号を受信する第2信号受信部と、
    自装置の動作モードを、前記検出周期が前記送出周期と同じである第1モードと、前記検出周期が前記送出周期のn倍(ただし、nは2以上の整数)である第2モードとの間で切り換える動作モード切換部と、
    を備え、
    前記第2信号送信部が、
    動作モードを前記第1モードから前記第2モードに切り換えるべき電子表示器が発生した場合に、切換指示を含む当該電子表示器宛の前記第2信号を生成し、生成した前記第2信号を、前記第1信号に続けて送信し、
    前記動作モード切換部が、
    前記第2信号受信部が、前記切換指示を含む自装置宛の前記第2信号を受信した場合に、自装置の動作モードを前記第1モードから前記第2モードに切り換え
    前記第2信号受信部が、
    自装置の動作モードが前記第2モードにある間は、前記第1信号検出部が検出した前記第1信号に続けて送信される前記第2信号があっても、当該第2信号を無視する電子表示システム。
  2. 請求項1に記載の電子表示システムであって、
    前記第2信号送信部が、
    前記電子表示器の動作モードが前記第2モードにある間は、当該電子表示器宛の前記第2信号を送信しない電子表示システム。
  3. 請求項1または2に記載の電子表示システムであって、
    前記第1信号送信部が、
    動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り換えるべき電子表示器が発生した場合に、連続したn個の前記第1信号のそれぞれに、前記電子表示器の動作モードを前記第2モードから前記第1モードに暫定的に切り換えるべき旨の指示である暫定切換指示を含ませ、
    前記動作モード切換部が、
    前記第1信号受信部が、前記暫定切換指示を含む前記第1信号を検出した場合に、自装置の動作モードを前記第2モードから前記第1モードに切り換える電子表示システム。
  4. 請求項3に記載の電子表示システムであって、
    前記動作モード切換部が、
    前記暫定切換指示に応じて自装置の動作モードを切り換えてから定められた期間の間に、前記第2信号受信部が自装置宛の前記第2信号を受信しない場合に、自装置の動作モードを前記第1モードから前記第2モードに切り換える電子表示システム。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の電子表示システムであって、
    前記情報配信装置が、
    複数の中継器と、
    前記複数の中継器を介して前記複数の電子表示器に情報を配信するサーバと、
    を備え、
    前記サーバが、
    前記複数の中継器のうちの特定の中継器の通信エリア内に入ってきた前記電子表示器がある場合に、前記切換指示を含む当該電子表示器宛の前記第2信号を、前記特定の中継器を介して送信する電子表示システム。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の電子表示システムであって、
    前記第2信号送信部が、
    画面を切り換えるべき電子表示器が発生した場合に、新たに表示すべき画面のデータと、前記切換指示とを含む当該電子表示器宛の前記第2信号を生成し、生成した前記第2信号を、前記第1信号に続けて送信する電子表示システム。
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