JP5651432B2 - ペット用トイレ - Google Patents

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本発明は、猫や犬等のペット(小動物)の排泄液の処理に用いられるペット用トイレに関する。
猫や犬等のペットの排泄液(尿等)を処理するためのペット用トイレとして、トイレ本体を液透過性の簀の子により上下に区画して、上層部分に猫砂と呼ばれる便床を形成する粒状の排泄物処理材を収容し、下層部分のトレーに繊維や吸水性樹脂等を含む液保持性の吸収体を収容して使用するものが知られている(例えば特許文献1及び2参照)。斯かる構成のペット用トイレにおいて、トレーがトイレ本体から引き出し可能になっているものも知られている(例えば特許文献3参照)。これらのペット用トイレは、上層部分に収容された排泄物処理材が、ペットの排泄液を素早く通過させ、通過した尿を簀の子の通液孔を介して下層部分に落下させ、落下した尿を下層部分のトレーに収容された吸収体に積極的に吸収させるものである。
特許第3519353号公報 特許第3939272号公報 特開2006−67920号公報
特許文献1〜3に記載の如き従来のペット用トイレは、簀の子の下方に配置されたトレー内の排泄液あるいはその腐敗物(排泄液等)の臭いが、簀の子を介して外部に揮散するおそれがあり、悪臭の原因となるおそれがある。猫砂等の粒状の排泄物処理材が簀の子の上面の全域に十分な量で敷設されていれば、それらの排泄物処理材が排泄液等の臭いをある程度遮断するため、悪臭の問題は生じ難いが、例えば猫は、排泄後に排泄物処理材を足でかき混ぜる習性があるため、仮に、猫が排泄する前において、簀の子の上面の全域が排泄物処理材で覆われていて排泄液等の外部への揮散が防止可能になされていたとしても、猫が排泄後に排泄物処理材をかき混ぜることによって、排泄物処理材の分布が変動して簀の子が露出し、その露出した部分を介して排泄液等が外部に揮散するおそれがある。猫によって排泄物処理材がかき混ぜられても簀の子が露出しないように、簀の子上に多量の排泄物処理材を敷設することは、トイレの取り扱いやランニングコスト等の点で問題がある。
特許文献2には、悪臭の原因の一つである、吸収体内に保持された排泄液の腐敗を防止する目的で、トレー内に収容される吸収体に抗菌剤を配合する方法が記載されているが、この方法では、排泄液の腐敗臭を抑制できても、排泄液自体の臭い(尿臭等)を抑制することはできず、排泄液に由来する悪臭の問題を完全に解決することはできない。また、トレー内に収容される吸収体は、通常使い捨てであって、一定のサイクルで新しいものと交換されるため、斯かる吸収体の使用を必須とするペット用トイレは、水分を多く含んだ使用済みの吸収体を可燃ゴミとして大量に発生させ、環境に対する負荷が大きく、また、ランニングコストの点でも問題がある。
従って本発明の課題は、排泄液に由来する悪臭を発生し難く、良好な飼育環境を維持し得るペット用トイレを提供することにある。
本発明は、ペットの排泄液を透過可能な簀の子と、該簀の子の下方に配置され該簀の子を透過した排泄液を収容するトレーとを備えたペット用トイレであって、前記簀の子と前記トレーの底部との間に、液透過性の消臭部が、該簀の子の下面を覆い且つ該トレー内に収容された排泄液と接しないように配置されており、該簀の子を透過した排泄液が、該消臭部を透過して該トレー内に移行するようになされているペット用トイレを提供することにより、前記課題を解決したものである。
本発明のペット用トイレは、排泄液に由来する悪臭を発生し難く、良好な飼育環境を維持し得る。
図1は、本発明のペット用トイレの一実施形態の使用状態における長手方向に沿った断面を模式的に示す断面図である。 図2は、図1に示すペット用トイレの模式的な分解斜視図である。 図3は、本発明のペット用トイレの他の実施形態の図1相当図である。
以下、本発明のペット用トイレについて、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。第1実施形態のペット用トイレ1Aは、図1及び図2に示すように、猫、犬等のペット(小動物)の排泄液(尿等)を透過可能な簀の子3と、簀の子3の下方に配置され簀の子3を透過した排泄液を収容するトレー6とを備えている。
第1実施形態について更に説明すると、ペット用トイレ1Aは、トイレ本体2、及びトイレ本体2内を上層部分2Aと下層部分2Bとに区画する簀の子3を備え、上層部分2Aに便床を形成する粒状の排泄物処理材20を収容すると共に、下層部分2Bに配置されたトレー6内に液保持性の吸収体22を収容して使用する。
ペット用トイレ1Aは、図1及び図2に示すように、上部開口を有する外容器4と、外容器4内に着脱自在に装着される内容器5とを備えている。外容器4は、外容器4の底面を形成する平坦な底部41と、底部41の周縁から立設し外容器4の側面を形成する側壁部42,43とを有する、平面視において略四角形形状(略矩形形状)のトレー状のものである。外容部4の底部41及び側壁部42,43によって囲まれた内側は、内容器5及びトレー6の収容部となっている。また、内容器5も、外容器4と同様に、略四角形形状のトレー状のものであり、その底部51及び側壁部52,53によって囲まれた内側は、排泄物処理材20の収容部となっている。外容器4の側壁部42及び内容器5の側壁部52は、トイレ本体2(外容器4、内容器5)の長手方向に延びており、外容器4の側壁部43及び内容器5の側壁部53は、該長手方向と直交する方向(幅方向)に延びている。
外容器4は、図1に示すように、トイレ本体2の幅方向に延びる側壁部43の上端部にフランジ部44を有している。フランジ部44には垂下壁部45が設けられており、この垂下壁部45の外周面には、内容器5の後述する嵌合凹部56に嵌合する嵌合凸部46が設けられている。また、内容器5は、トイレ本体2の幅方向に延びる側壁部53の上端部にフランジ部54を有している。フランジ部54には、図1に示すように垂下壁部55が設けられており、垂下壁部55の内周面には、外容器4の嵌合凸部46が嵌合する嵌合凹部56が設けられている。尚、図1には、トイレ本体2の長手方向に延びる側壁部42及び側壁部52が図示されていないが、これらの側壁部42,52についても、前述したトイレ本体2の幅方向に延びる側壁部43,53と同様に構成されている。
内容器5の底部51は、液透過性の簀の子3を含んで構成されている。即ち、簀の子3は内容器5の一部である。簀の子3は、ペット用トイレ1において排泄動作を行うペットの足場を構成するもので、扁平で平面視して略矩形形状をしており、図1に示すように、トイレ使用時にペットに近い側に位置する上面3a、及び上面3aと反対側に位置し且つトイレ使用時にペットから遠い側に位置する下面3bを有している。上面3a上には、適量の排泄物処理材20が積載されて排泄物処理層が形成され、ペットは、該排泄物処理層上にて尿等の排泄液を排泄する。
簀の子3は、該簀の子3を厚み方向に貫通する(上面3aと下面3bとを連通する)、平面視して略矩形形状の貫通孔31を多数有している。多数の貫通孔31は、簀の子3の長手方向及び幅方向それぞれに所定間隔を置いて配置されている。簀の子31は、上層部分2A(内容器5内)の液を下層部分2Bに通過させるための透液孔として機能する。
外容器4及び内容器5の大きさは特に制限されない。外容器4は、例えば長辺が300〜600mm、短辺が200〜400mmの平面矩形形状を有し、側壁部41,42の高さが70〜200mmである。また内容器5は、例えば長辺が295〜595mm、短辺が195〜395mmの平面矩形形状を有し、側壁部52,53の高さが30〜170mmである。尚、ここに示した外容器4及び内容器5の各部の寸法は、内寸法(容器4,5の内側の寸法)である。
トレー6は、トレー6の底面を形成する平坦な底部61と、底部61の周縁から立設しトレー6の側面を形成する側壁部62,63とを有し、底部61の上方が開放されていて上部開口が形成されており、平面視において略四角形形状(略矩形形状)である。トレー6の底部61は、外容器4の底部41と略同じ面積を有している。トレー6の側壁部62,63は、その上端部が、簀の子3の下方に配置された後述する消臭部21に接触しないように、高さが調整されている。トレー6の側壁部62は、トレー6の長手方向(後述するトレー6の引き出し方向X)に延びており、側壁部63は、該長手方向と直交する方向に延びている。
トレー6は、トイレ本体2から引き出し可能になされている。図2に示すように、トレー6の引き出し方向Xは、平面視において略矩形形状の外容器4(トイレ本体2)の長手方向と平行である。外容器4の相対向する側壁部43,43(トイレ本体2の幅方向に延びる側壁部)のうちの一方には、下層部分2Bに相当する部分に、トレー6の出し入れが可能な開口部47が形成されている。開口部47の形状及び大きさは、トレー6の引き出し方向Xと直交する方向の断面形状及び大きさと略同じになされており、開口部47から手でトレー6を引き出しあるいは挿入することができるようになされている。トレー6の引き出し方向Xの前端側の側壁部63の中央部には、トレー6を引き出す際に指を引っ掛けることが可能な凹部64が形成されている。
第1実施形態のペット用トイレ1Aの主たる特長の1つとして、図1に示すように、簀の子3(内容器5の底部51)とトレー6の底部61との間に、液透過性の消臭部21が、簀の子3の下面3bを覆い且つトレー6内に収容された排泄液と接しないように配置されており、簀の子3を透過した排泄液が、消臭部21を透過してトレー6内に移行するようになされている点が挙げられる。消臭部21は、トレー6内の排泄液あるいはその腐敗物(排泄液等)に由来する臭い成分がトレー6の上部開口から簀の子3を通過してトイレ外部に放出されることを物理的に防止する、蓋として機能し、消臭部21によって、排泄液等に由来する臭い成分はトレー6内に閉じ込められ、それにより悪臭の発生が防止される。ここで「液溜め部内に収容された排泄液と接しないように」とは、通常の使用状態、即ち液留め部に尿が満たされ、極端には漏れ出る程度にまで満たされるような状態は除いた使用状態で排泄液と接しないようになされていることを意味する。
消臭部21は、消臭シート7を含んで構成されている。第1実施形態においては、消臭部21は消臭シート7のみから構成されている。消臭シート7は、扁平な板状(シート状)であり、その平面視形状は、簀の子3の平面視形状と同様に矩形形状である。消臭シート7の詳細は後述する。
消臭部21(消臭シート7)は、液透過性を有している。液透過性の消臭部21は、下記測定方法による液透過率が80%以上、好ましくは90%以上である。液透過率が80%以上である液透過性の消臭部21は、尿等の排泄液の透過性に優れ、排泄液をその上部に保持し難く(液バリア性を有しておらず)、その上面(簀の子3との対向面)で受けた排泄液をその下面(トレー6との対向面)側に速やかに移行させることができるため、悪臭の防止効果に優れる。ちなみに、トレー6内に収容される液保持性の吸収体22は、通常、最下層に液バリア性を有し、液透過率はほぼ0%である。
<液透過率の測定方法>
内径65mmの中空円筒部を有し且つ該円筒部の底部に液濾過速度100cc/分以上のサポートメッシュが装着された、ガラス製濾過器の該サポートメッシュの上面上に、測定対象物〔消臭部(消臭シート)〕を、該サポートメッシュの上面の全域を覆うように配置する。濾過器の下方には、測定対象物及びサポートメッシュを透過した液を収容する容器を設置しておく。濾過器の円筒部の上部開口から、25℃に温度調節されたイオン交換水を300cc投入し、投入時点から3分経過後に、濾過器下方の容器内に収容されたイオン交換水の量(透過量、単位cc)を測定し、次式により液透過率(%)を算出する。
液透過率(%)={透過量(cc)/300}×100
消臭部21の液透過性は、消臭部21の形成材料、厚み、坪量等を適宜選択することによって調整可能である。必要に応じ、消臭部21に、該消臭部21を厚み方向に貫通する貫通孔を多数形成して、消臭部21の液透過性を高めても良い。尚、消臭部21が、後述する消臭シート7A及び7Bのように、繊維を主体として構成されている(繊維の含有量が50質量%以上である)場合は、その繊維間の空隙が透液孔として機能し得るため、特に貫通孔を形成しなくても、高い液透過性を有し、優れた悪臭防止効果を奏し得る。
消臭部21は、図1に示すように、外容器4の内部に設けられた支持部48によって、トレー6の上方に支持されている。支持部48は、図1に示すように外容器4の上方から内容器5をはめ込んだ状態において、外容器4の側壁部42,43の内面における、内容器5の底部51(簀の子3)の下方近傍から、容器内方に向かって斜め下方に突出して形成されており、図2に示すように、外容器4の内面の全周に亘って連続している。支持部48は、消臭部21の周縁部の下面と接触して該周縁部を下方から支持することによって、消臭部21全体をトレー6の底部61の上方に浮かせて支持している。消臭部21の周縁部を除く部分は、支持部48によって支持されておらず、該部分の下方には、トレー6の底部61あるいは底部61上に配置された吸収体22が位置している。消臭部21による消臭効果を最大限に引き出す観点から、支持部48によって直接支持される部分(支持部48と重なる部分)の総面積は、消臭部21の一面(下面)の全面積に対して、20%以下とすることが好ましい。
消臭部21は、簀の子3の下面3bと接触するように配置しても良く、あるいは下面3bよりも下方で下面3bの近傍に(下面3bとの間に隙間が生じるように)配置しても良い。後者の場合、簀の子3の下面3bと消臭部21との間の隙間は、好ましくは10mm以内、更に好ましくは1〜3mmである。
消臭部21は、前述したように、トレー6内に収容された排泄液(吸収体22に吸収保持された排泄液を含む)と接しないように配置されている。換言すれば、トレー6の底部61上に、吸収体22が消臭部21と接しないように配置されている。このように、消臭部21とトレー6内の排泄液(吸収体22)とが接触しないようになされていることにより、消臭部21の速乾性が向上し、排泄液によって消臭部21が濡れても速やかに乾燥し、それにより、消臭部21における、悪臭(排泄液の腐敗臭)の原因となる菌の増殖が防止され、悪臭の発生が効果的に防止される。
このような、悪臭防止効果をより確実に奏させるようにする観点から、消臭部21とトレー6の上端部(側壁部62,63の上端部)との離間距離H1(図1参照)は、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは3〜10mmである。排泄液あるいは吸収体22は、通常トレー6の上端部を超えて収容されることはなく、トレー6の上端部の位置は、トレー6内に収容された排泄液(吸収体22)の最上面の位置である。
消臭部21は、それによる消臭効果を最大限に引き出して悪臭の発生を効果的に防止する観点から、簀の子3の総開孔面積(多数の貫通孔31それぞれの開孔面積の合計)の90%以上、特に95%以上を覆うように配置されていることが好ましい。第1実施形態においては、消臭部21の平面視における大きさは、簀の子3の平面視における大きさよりも大きく、消臭部21は、簀の子3の下面3bの全域を覆い、更に簀の子3の周縁から外方に延出しており、簀の子3の総開孔面積の100%を覆うように配置されている。
また、同様の観点から、消臭部21の平面視における大きさは、トレー6の上部開口(トレー6の側壁部62,63で画成された空間領域のうち、平面視において大きさが最大の部分)よりも小さいことが好ましい。即ち、ペット用トイレ1Aにおいては、平面視における大きさ(面積)が大きい順に、トレー6の上部開口、消臭部21、簀の子3となっている(トレー6の上部開口の面積が最大)。簀の子3の面積をS1、消臭部21の面積をS2、トレー6の上部開口の面積をS3とした場合、S1/S2は0.7〜0.9であることが好ましく、S3/S2は1.1〜1.3であることが好ましい。
消臭部21を構成する消臭シート7について説明する。消臭シート7としては、例えば、植物性繊維及びバインダー繊維を混合積繊し、得られた混合積繊物を、該バインダー繊維の融点以上の温度で加熱しつつ圧縮することにより得られたもの(以下、消臭シート7Aともいう)を用いることができる。消臭シート7Aにおいて、バインダー繊維は本来の繊維形状を略維持しており、消臭シート7Aは、植物性繊維とバインダー繊維とが絡み合って構成される繊維集合体である。
消臭シート7Aに含有される植物性繊維としては、例えば、針葉樹系パルプ(NUKP、NBKP等)、広葉樹系パルプ(LUKP、LBKP等)等の木材繊維;コットンリンター、コットンリント、麦わらパルプ、バガスパルプ等の非木材繊維が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの植物性繊維の中でも、特に、漂白されていない木材繊維である針葉樹未晒クラフトパルプ(NUSP)や広葉樹未晒クラフトパルプ(LUSP)は、抗菌機能及び悪臭に対するマスキング機能を有しているため、消臭シートに抗菌剤やマスキング剤(香料)を別途添加せずとも優れた消臭機能を発揮しうるため、本発明で好ましく用いられる。
消臭シート7Aに含有されるバインダー繊維としては、バインダー繊維の融点以上の温度で加熱されて接着性を発現しうる、撥水性の繊維状物を用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂からなる合成繊維が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのバインダー繊維の中でも、特に、接着性を付与したポリエチレンからなる合成繊維は、低温で溶融接着に優れており、本発明で好ましく用いられる。
消臭シート7Aにおける植物性繊維の含有量は、好ましくは50質量%以上、更に好ましくは70〜97質量%である。また、消臭シート7Aにおけるバインダー繊維の含有量は、好ましくは3〜50質量%、更に好ましくは5〜20質量%である。
消臭シート7Aには、植物性繊維及びバインダー繊維に加えて、必要に応じ、4級アンモニウム塩等の抗菌剤;香料等のマスキング剤:活性炭、ゼオライト等の吸着剤等の他の成分を含有させることができる。
消臭シート7Aの厚みは、好ましくは0.5〜40mm、更に好ましくは2〜15mmであり、坪量は、好ましくは30〜2500g/m2、更に好ましくは50〜500g/m2である。
消臭シート7Aは、例えば次のように乾式抄紙法によって製造することができる。先ず、植物性繊維及びバインダー繊維をカード方式によって混合積繊させて混合積繊物であるウエブを得る。次いで、得られたウエブに熱処理を行いつつ、該ウエブを圧縮する。このウエブの熱処理においては、ウエブを、バインダー繊維の融点以上の温度で加熱する。この温度は、バインダー繊維の融点よりも10℃以上高いことが好ましい。ここで、「バインダー繊維の融点」とは、バインダー繊維が複数種存在することによってバインダー繊維の融点が複数存在する場合、あるいは1種類のバインダー繊維が複数の融点を有している場合は、それら複数の融点のうちの最も高い融点である。ウエブ内では、植物性繊維及びバインダー繊維が混合された状態になっており、この状態下に該ウエブを熱圧縮することで、熱処理により接着性を帯びたバインダー繊維どうし、あるいは該バインダー繊維と植物性繊維とが、それらの交点で接着して一体化し、目的とする消臭シート7Aが得られる。熱処理における熱の付与には、熱風の吹き付けや赤外線の照射等が用いられる。ウエブの圧縮には、金属製の網状のベルトで上下から挟み、一定時間加圧保持する方法等が用いられる。
尚、前述したように、得られた消臭シート7Aに、該消臭シート7Aを厚み方向に貫通する貫通孔を多数形成して、消臭シート7Aの液透過性を更に高めても良い。その場合、貫通孔の直径は、5mm程度とすることが好ましい。また、貫通孔は、シート面積100cm2当たり20〜500個形成されていることが好ましい。
消臭部21を構成する消臭シート7としては、前述した植物性繊維及びバインダー繊維を含んで構成されるもの(消臭シート7A)に限定されず、例えば、活性炭及び不織布を含んで構成されるもの(以下、消臭シート7Bともいう)を用いることもできる。
消臭シート7Bの具体例として、例えば、上下2枚の液透過性の不織布(上層不織布及び下層不織布)の間に活性炭を介在配置させたものが挙げられる。上層不織布と下層不織布とは、接着剤や熱溶着等により接合されて一体化されている。また、活性炭が接着剤等によって単層の不織布に接着されていても良い。
消臭シート7Bを構成する不織布としては、例えば、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、あるいはこれらの不織布の2種以上を貼り合せた複合シート等が挙げられる。上層不織布及び下層不織布の種類、厚み、坪量は同じでもよく、異なっていても良い。活性炭の坪量(散布量)は、好ましくは5〜500g/m2、更に好ましくは20〜200g/m2である。消臭シート7Bの厚み及び坪量は、消臭シート7Aと同様にすることができる。消臭シート7Bには、消臭シート7Aと同様に、不織布及び活性炭以外の他の成分(抗菌剤、マスキング剤等)を含有させることができる
ペット用トイレ1Aの構成部材〔外容器4、内容器5(簀の子3)、トレー6等〕の材質は、耐食性を有するものであれば特に制限はない。軽量で取り扱い易く、成形性が良い等の点から、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等の汎用の合成樹脂で一体成形されたものが好ましい。また、表面に撥水加工や抗菌加工が施された樹脂等も、ペット用トイレ1Aの構成部材として好適に用いられる。
トイレ本体2の上層部分2Aに収容される排泄物処理材20としては、当該技術分野において猫砂やトイレ砂等として用いられている粒状の排泄物処理材を特に制限無く用いることができる。排泄物処理材20は、好ましくは、植物由来の素材の粉砕物、合成樹脂、粘土鉱物等の成分の1種以上を含んで構成され、成形された成形物が挙げられる。排泄物処理材20の形状は、例えば、円筒形状、球状、立方体、直方体等とすることができる。
トレー6内に収容される吸収体22としては、当該技術分野において尿等の排泄液を吸収・保持し得るものを特に制限無く用いることができる。吸収体22は、好ましくは、パルプ繊維、粘土鉱物系材料、高分子吸収材料等の成分の1種以上を含む原料を扁平な板状(シート状)に成形したものである。板状の吸収体22の平面視における形状及びその大きさは、トレー6の底部61の平面視における形状(矩形形状)及びその大きさと略同じとすることができる。板状の吸収体22の厚みは、好ましくは 2〜20 mmである。
第1実施形態のペット用トイレ1Aは、図1に示すように、簀の子3の上面3aの全域に適量の排泄物処理材20を敷設して上層部分2Aに排泄物処理層を形成すると共に、簀の子3の下面3bより下方の下層部分2Bにおけるトレー6の底部61に吸収体22を配置して使用する。排泄物処理材20は、ペットが排泄する尿等の排泄液を素早く透過させ、この透過した排泄液は、液透過性の簀の子3の貫通孔31及び消臭部21を順次透過してトレー6内の吸収体22上に落下し、吸収体22に吸収・保持される。ペット用トイレ1Aは、猫、犬、ウサギ、ハムスター等の小動物のトイレとして使用でき、特に、猫のような、排泄後に排泄物処理材を足でかき混ぜる習性がある小動物のトイレとして好適である。
第1実施形態のペット用トイレ1Aによれば、簀の子3(内容器5の底部51)の下面3bと排泄液を収容するトレー6の底部61(吸収体22)との間に、液透過性の消臭部21(消臭シート7)が配置されており、この消臭部21が、トレー6内の排泄液等に由来する臭い成分に対して「蓋」として機能するため、簀の子3の上面3a上に敷設された排泄物処理材20が、猫等によってかき混ぜられて上面3aが露出したとしても、蓋としての消臭部21によって、臭い成分が簀の子3を通過してトイレ外部に放出されることが防止され、それによって悪臭の発生が防止され、良好な飼育環境が維持される。
また、消臭部21の採用によって、排泄物処理材20及び吸収体22の低減や削減が可能となり、それによって、トイレの取り扱い性の向上、ランニングコストの低下、環境負荷の低減等の利点が得られる。即ち、第1実施形態では、トレー6の底部61上に液保持性の吸収体22を配置したが、吸収体22を用いずに、トレー6内に排泄液を直接収容するようにしても良い。第1実施形態においては、消臭部21の採用により、トレー6内に吸収体22を配置しなくても、悪臭を効果的に防止できる。吸収体22を用いないことにより、ランニングコストの低下、ゴミ(使用済みの吸収体)の量の削減による環境負荷の低減等の利点が得られる。また、トレー6内に直接収容された排泄液は、そのまま下水に流して廃棄することができ、その場合には、下水処理によって種々の用途に再利用することができ、あるいは下水に流さずにそのまま肥料等として利用することも可能である。これらの利点は、排泄液を吸収体に保持させた場合には得られ難い。
次に、本発明のペット用トイレの他の実施形態について説明する。後述する他の実施形態については、前記実施形態(第1実施形態)と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、前記実施形態についての説明が適宜適用される。
図3には、本発明のペット用トイレの第2実施形態が示されている。第2実施形態のペット用トイレ1Bにおいては、図3に示すように、消臭部21が、粒状の排泄物処理材20を敷設してなる排泄物処理層8を含んで構成されている。即ち、ペット用トイレ1Bにおける消臭部21は、トイレ使用時に簀の子3の上面3a上(上層部分2A)に形成される排泄物処理層と同じである。
ペット用トイレ1Bにおいては、図3に示すように、簀の子3(内容器5の底部51)の下方で簀の子3の下面3bから所定距離離間した位置に、液透過性の第2の簀の子30が設けられており、両簀の子3,30の間に、消臭部21として、粒状の排泄物処理材20を敷設してなる液透過性の排泄物処理層8が形成されている。第2の簀の子30は、外容器4と内容器5との間に配される中容器9の底部91であり、中容器9の一部である。中容器9は、内容器5と同形状同寸法であり、簀の子30は、貫通孔31を多数有し、簀の子3と同様に形成されている。中容器9は、内容器5と同様に、外容器4内に着脱自在に装着される。簀の子3と第2の簀の子30との離間距離H2は、排泄物処理層8(消臭部21)に悪臭防止機能を付与するのに十分な量の排泄物処理材20を敷設可能にする観点から、好ましくは5〜100mm、更に好ましくは10〜30mmである。第2実施形態によっても第1実施形態と同様の効果が奏される。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、前記実施形態では、消臭部21は、簀の子3の下面3bの全域を覆っていたが、下面3bの一部のみを覆っていても良い。
また、外容器4及び内容器5(簀の子3)の平面視における形状は、前記実施形態の如き矩形形状に限定されず、円形、楕円形等であっても良い。但し、ペットの排泄に関する習性を考慮すると、平面視して一方向が相対的に長い形状を有していることが好ましい。また、トレー6は2つ以上あっても良い。また、前記実施形態では、トレー6の引き出し方向Xは、外容器4(トイレ本体2)の長手方向と平行であったが、外容器4の幅方向と平行であっても良い。
1A,1B ペット用トイレ
2 トイレ本体
3 簀の子
4 外容器
5 内容器
6 トレー
7 消臭シート(消臭部)
8 排泄物処理層(消臭部)
20 排泄物処理材
21 消臭部
22 吸収体
30 第2の簀の子
48 支持部

Claims (3)

  1. ペットの排泄液を透過可能な簀の子と、該簀の子の下方に配置され該簀の子を透過した排泄液を収容するトレーとを備えたペット用トイレであって、
    前記簀の子と前記トレーの底部との間に、液透過性の消臭部が、該簀の子の下面を覆い且つ該トレー内に収容された排泄液と接しないように配置されており、該簀の子を透過した排泄液が、該消臭部を透過して該トレー内に移行するようになされており、
    前記消臭部は、植物性繊維を含む消臭シートを含んで構成されており、
    前記簀の子の面積をS1、前記消臭部の面積をS2とした場合、S1/S2が0.7〜0.9であるペット用トイレ。
  2. 記消臭シートは、前記植物性繊維及びバインダー繊維を混合積繊し、得られた混合積繊物を、該バインダー繊維の融点以上の温度で加熱しつつ圧縮することにより得られたものである請求項1記載のペット用トイレ。
  3. 前記トレーの底部上に、液保持性の吸収体が、前記消臭部と接しないように配置されている請求項1又は2記載のペット用トイレ。
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