JP2014195776A - 尿封止液 - Google Patents

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Abstract

【課題】排尿を収容する排尿収容容器からの臭いの発散を抑制可能な尿封止液の提供。【解決手段】尿封止液Mであって、尿よりも比重の小さい疎水性の液体からなり、排尿を収容する排尿収容容器(例えば、ペット用トイレ1)に導入されて使用されることで、尿を封止する封止層を尿の上層に形成する。前記封止液は、粘度が66mPa・s以下であり、引火点が70℃以上であり、消臭剤、芳香剤及び抗菌剤の内の少なくとも一つが添加されていることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、尿封止液に関する。
従来、室内で飼われている犬や猫などのペット用トイレとして、プラスチック製の容器に鉱物系のゼオライト、川の砂、尿等を吸収すると固まるベントナイト、あるいは粉砕パルプ等を固めて粒状に成型したセルロース粒等のいわゆる猫砂と呼ばれる粒状物からなるトイレ砂が敷設されたトイレが一般に使用されている。犬や猫などのペットは、トイレ砂の上から尿や便などを排泄する。
トイレ砂を利用したペット用トイレとして、トイレ本体内を簀の子によって上層部分と下層部分とに区画し、上層部分にトイレ砂が敷設され、下層部分に尿が貯留されるトイレが知られている。
具体的には、トイレ本体、及び該トイレ本体内を上層部分と下層部分とに区画する尿透過性の仕切層を備え、該下層部分に、尿を受けるトレーを備えるペット用トイレであって、前記トレーに、該トレー内の尿を注ぎ出す注ぎ口が設けられているトイレ(特許文献1参照)などが知られている。
特開2011−4664号公報
しかしながら、特許文献1に記載のトイレの場合、トレーの上面は簀の子(仕切層)で覆われているだけなので、トレー内に貯留されている尿の臭いが発散しやすいという問題がある。
本発明は、排尿を収容する排尿収容容器からの臭いの発散を抑制可能な尿封止液を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、尿封止液において、
尿よりも比重の小さい疎水性の液体からなり、
排尿を収容する排尿収容容器に導入されて使用されることで、尿を封止する封止層を尿の上層に形成することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の尿封止液において、
粘度が66mPa・s以下であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の尿封止液において、
引火点が70℃以上であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れか一項に記載の尿封止液において、
芳香剤、消臭剤及び抗菌剤のうちの少なくとも一つが添加されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4の何れか一項に記載の尿封止液において、
尿とは異なる色に着色されていることを特徴とする。
本発明によれば、排尿収容容器に収容されている尿を尿封止液の層(封止層)で覆って封止できるので、臭いの発散を抑制することが可能となる。
本実施形態のペット用トイレの全体構成を示す外観斜視図である。 図1のペット用トイレのトレー部材を取り外した状態を示す図である。 図1のIII−III部の一例を示す断面図である。 尿が尿封止液の層(封止層)で封止された状態を説明するための図である。 ペット用トイレに吸収性物品を敷設した状態を示す図である。 ペット用トイレに吸収性物品を敷設した状態を示す図である。 ペット用トイレに吸収性物品を敷設した状態を示す図である。 図7の吸収性物品の平面図である。 変形例1のペット用トイレを示す断面図である。 図9の仕切部材の要部拡大図である。 変形例2のペット用トイレを示す断面図である。 変形例2のペット用トイレを示す断面図である。 変形例3のペット用トイレを示す断面図である。 図13のペット用トイレに吸収性物品を敷設した状態を示す図である。 図13のペット用トイレに吸収性物品を敷設した状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、本発明において、「ペット」とは、犬、猫、ウサギ、ハムスター等の小動物を意味するものとする。
また、以下の説明では、ペット用トイレ1の平面視長手方向を左右方向、平面視短手方向(幅方向)を前後方向、高さ方向を上下方向とする。
本実施形態に係るペット用トイレ1は、図1から図3に示すように、上面に開口を有する容器型のトイレ本体100と、トイレ本体100内を上層部分と下層部分とに区画する仕切部材200と、を備えて構成される。
トイレ本体100は、主に、上面に開口を有する平面視略矩形状の箱形容器である収納部材110と、上面に開口を有する平面視略矩形状の箱形容器であって収納部材110内に収納可能なトレー部材120と、からなる。
収納部材110及びトレー部材120は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等の合成樹脂やステンレス等の金属などで形成されている。なお、収納部材110及びトレー部材120の材質は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
トイレ本体100のうちの収納部材110に仕切部材200が取り付けられ、収納部材110は、その内部が仕切部材200によって上下に区画されている。
本実施形態では、仕切部材200が下方に抜け落ちないように、収納部材110の側壁の内面にストッパーとしての突起部111,111が設けられている。
収納部材110の長手方向一側壁(本実施形態の場合、左側壁)のうち仕切部材200よりも下側には開口部112が形成されており、トレー部材120は、この開口部112から引き出し式に取り出し可能となっている。
トレー部材120の引き出される側の側壁(本実施形態の場合、左側壁)の外面には、トレー部材120を引き出すときに把持される把持部121が設けられている。
なお、開口部112は、収納部材110の長手方向両側壁に設けられていてもよいし、収納部材110の幅方向一側壁あるいは幅方向両側壁に設けられていてもよい。また、把持部121の位置や個数は、開口部112の位置や個数に応じて適宜任意に変更可能であり、把持部121の形状も、適宜任意に変更可能である。
また、本実施形態では、トレー部材120の上端周縁部に、当該トレー部材120の平面視内側に向けて延出する液返し部122が設けられている。
これにより、トレー部材120の横揺れ等に伴い、当該トレー部材120内に貯留されている尿N等がこぼれてしまうことを抑制できるようになっている。
仕切部材200は、トレー部材120の上方に着脱自在に取り付けられ、収納部材110内を上下に区画する略矩形状の板状部材である。仕切部材200は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等の合成樹脂やステンレス等の金属などで形成されている。
なお、強度や重量、あるいは成型のし易さ等から、合成樹脂性のものを使用することがより好ましい。また、仕切部材200は、撥水加工が施されていることがより好ましい。
また、仕切部材200は、トイレ本体100(例えば、収納部材110)と一体的に形成されていてもよい。
仕切部材200は、上下方向(厚み方向)に貫通する貫通孔201,…を網目状に多数有している。すなわち、貫通孔201,…は、仕切部材200の平面視長手方向及び幅方向それぞれに所定間隔を置いて配置されている。貫通孔201,…は、仕切部材200上でペットが排泄した尿N等の液体を通過させるための通液孔として機能する。
なお、貫通孔201,…の大きさは、仕切部材200の上面に敷設されるトイレ砂(図示省略)の粒径を反映し、トイレ砂が仕切部材200の下方へと落下することを防止できる大きさであれば任意であるが、表面張力により尿N等の液体が残らない程度の大きさであることが好ましく、具体的には、1〜5mm程度が好ましい。
本実施形態では、仕切部材200のうち複数の貫通孔201,…が設けられた部分は、その平面視におけるサイズが、トレー部材120の液返し部122で囲まれた開口の平面視におけるサイズよりも小さくなるよう設定されている。すなわち、仕切部材200のうち複数の貫通孔201,…が設けられた部分の左右方向の長さL1(図3参照)は、トレー部材120の液返し部122で囲まれた開口の左右方向の長さL2(図3参照)よりも短く、かつ、仕切部材200のうち複数の貫通孔201,…が設けられた部分の前後方向の長さは、トレー部材120の液返し部122で囲まれた開口の前後方向の長さよりも短くなるよう設定されている。
これにより、仕切部材200の貫通孔201,…を通過した尿N等の液体が、液返し部122の先端部や上面に付着することなく、確実にトレー部材120内へと落ちるようになっている。
次に、本実施形態に係るペット用トイレ1の使用方法について説明する。
まず、ペットの飼い主は、尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体からなる尿封止液Mを、トレー部材120内に注入する。
次に、飼い主は、収納部材110に、尿封止液Mが導入されているトレー部材120を装着する。また、収納部材110に仕切部材200が装着されていない場合には、仕切部材200も装着する。これにより、ペット用トイレ1が完成する。
本実施形態のペット用トイレ1において、ペットは、仕切部材200上で排泄を行う。ペットが排泄した尿Nは、仕切部材200の貫通孔201,…を通過してトレー部材120内に落ちて溜まる。この際、トレー部材120内には尿封止液Mが導入されていて尿封止液Mの層が形成されているが、尿封止液Mは尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体であるので、トレー部材120内に落ちた尿Nは、尿封止液Mに溶解することなく、尿封止液Mの層を通過して尿封止液Mの層の下側に溜まっていく。したがって、例えば図4に示すように、トレー部材120内に貯留されている尿Nは、尿封止液Mの層(封止層)で覆われて封止された状態、すなわち臭いの発散が抑制された状態となっている。
ここで、犬や猫などの尿Nの比重は一般的に1.001〜1.080であるので、尿封止液Mの比重は、1.001未満である。
尿封止液Mは、尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体であれば任意であり、例えば、サラダ油やミシン油、シリコン油、自転車油等の各種油の他、芳香族炭化水素や高級アルコールなどでもよい。ただし、尿封止液Mは、家庭で安全に使用できるものであることが好ましい。例えば、オリーブ油の比重は0.91、トルエンの比重は0.86、ブタノールの比重は0.81である。
また、尿封止液Mの層の厚みは、1〜5mm程度が好ましい。収納部材110の寸法は、猫や小型犬が乗って排泄できる寸法であり、例えば、幅方向の長さが40cm程度で長手方向の長さが50cm程度である。トレー部材120の寸法も同等であるので、尿封止液Mの層の厚みを1〜5mm程度にするには、200〜1000cc程度の尿封止液Mをトレー部材120内に導入するとよい。
尿封止液Mの層の厚みが1mmよりも小さいと、尿封止液Mの層が薄すぎて、部分的に尿Nを覆えない箇所が発生し、臭いの発散を効果的に抑制できなくなるおそれがある。また、尿封止液Mの層の厚みが5mmよりも大きいと、尿封止液Mを必要以上にトレー部材120内に導入することになるので、経済的でない。
また、猫や小型犬などから排泄される1〜2週間分の尿Nの量は、700〜1400cc程度であるので、トレー部材120の深さは、20mm程度であればよく、液こぼれを効果的に抑制するためには30mm程度が好ましい。
また、尿封止液Mは、低粘度の液体であることが好ましい。具体的には、尿封止液Mの粘度は、66mPa・s以下であることが好ましく、15mPa・s以下であることがより好ましく、7mPa・s以下であることが最も好ましい。
尿封止液Mの粘度が66mPa・sよりも大きいと、トレー部材120内に落ちた尿Nが、尿封止液Mの層をすばやく通過できないため、尿Nと尿封止液Mとが分離して尿Nの層が尿封止液Mの層(封止層)で封止された状態、すなわち臭いの発散が抑制された状態となるまでに時間がかかる。例えば、ミシン油の粘度は7mPa・s、コンプレッサーオイルの粘度は66mPa・sである。
また、尿封止液Mは、引火点の高い液体であることが好ましく、引火性のない液体であることがより好ましい。具体的には、尿封止液Mの引火点は、70℃以上であることが好ましい。
尿封止液Mの引火点が70℃よりも小さいと、火気に注意しなければならない等の特段の配慮をする必要があり、取り扱いにくくなる。例えば、オリーブ油の引火点は225℃、機械油の引火点は120〜270℃、トルエンの引火点は4℃である。
また、尿封止液Mには、芳香剤、消臭剤及び抗菌剤のうちの少なくとも一つが添加されていることが好ましい。
尿封止液Mに芳香剤が添加されていると、ペット用トイレ1から芳香を放つことができる。また、尿封止液M自体に特有の臭いがある場合には、芳香剤を添加することで、その臭いをマスキングすることができる。
尿封止液Mに消臭剤が添加されていると、尿封止液Mの層を通過する間や尿封止液Mの層で封止されている間に尿Nの臭いが除去されていくので、臭いの発散を効果的に抑制できるとともに、トレー部材120内の尿Nを臭いの少ない状態で廃棄することができる。また、尿封止液M自体に特有の臭いがある場合には、消臭剤を添加することで、その臭いを除去することができる。
尿封止液Mに抗菌剤が添加されていると、尿封止液Mの層を通過する間や尿封止液Mの層で封止されている間に尿N中の菌数が減少していくので、臭いの発散を効果的に抑制できるとともに、トレー部材120内の尿Nを衛生的に廃棄することができる。
また、尿封止液Mは、尿Nとは異なる色に着色されていることが好ましい。
尿封止液Mが着色されていると、トレー部材120内に貯留されている尿Nを見た目にも隠蔽することができる。また、尿Nの層と尿封止液Mの層との境界が分かりやすくなるので、トレー部材120内の尿Nだけを廃棄して尿封止液Mは廃棄したくない場合に、容易に達成することができる。
また、トレー部材120内に貯留されている尿Nがトレー部材120外から視認可能となるように、トイレ本体100(少なくともトレー部材120)を、光を透過可能な材質(すなわち、透明や半透明の材質)により形成したり、トイレ本体100(少なくともトレー部材120)に、光を透過可能な材質からなる視認窓部を設けたりすることが好ましい。これにより、トレー部材120内の尿封止液Mや尿Nの量を、トレー部材120外から把握することができる。
この場合、尿封止液Mが尿Nとは異なる色に着色されていると、トレー部材120内の尿封止液Mや尿Nの量を的確に把握することが可能となる。
また、トレー部材120内の液体の量を示す目盛りをトイレ本体100(トレー部材120及び/又は収納部材110)に設けると、トレー部材120内の尿封止液Mや尿Nの量を的確に把握することが可能となる。
そして、トレー部材120内の尿Nを廃棄する際には、収納部材110からトレー部材120を引き出して、尿Nを尿封止液Mとともに廃棄してもよいし、尿Nだけを廃棄して尿封止液Mはトレー部材120内に残すようにしてもよい。この際、トレー部材120を傾けて液返し部122で囲まれた開口から廃棄してもよいし、トレー部材120の側壁や底壁に排出口123(図11及び図12参照)を設けて当該排出口123から廃棄してもよい。
尿Nを尿封止液Mとともに廃棄する際には、廃棄前に界面活性剤を添加して、尿Nと尿封止液Mとを混合させるとよい。
また、尿Nだけを廃棄する際には、トレー部材120内に高吸水性樹脂(SAP:Super Absorbent Polymer)を振り掛けると、尿Nだけを固化して廃棄することが可能となる。
また、例えば図5に示すように、吸収性物品Aをトレー部材120の底面に敷設しておけば、トレー部材120内の尿N及び尿封止液Mのうち、主に尿Nを吸収して廃棄することが可能となる。
吸収性物品Aは、尿N等の水様成分を吸収する役割を果たすものである。吸収性物品Aをトレー部材120内に敷設するタイミングは任意であり、例えば、ペット用トイレ1の使用前に吸収性物品Aをトレー部材120内に敷設してもよいし、尿Nを廃棄する際に吸収性物品Aをトレー部材120内に敷設してもよい。また、トレー部材120内の液体の量を示す目盛りがトイレ本体100に設けられている場合には、その目盛りからトレー部材120内の液体の量を読み取り、トレー部材120内の液体の量が所定量に達した場合に、吸収性物品Aをトレー部材120内に敷設してもよい。
ここで、吸収性物品Aとしては、例えば、70重量%以上の高吸水性樹脂(SAP)を含有する吸収体A1と、吸収体A1を包む透液性のシート材A2と、を備えて構成されるものが好ましい。
吸収体A1は、70重量%以上の高吸水性樹脂を含有するものであれば、高吸水性樹脂のみを含有する吸収体であってもよいし、高吸水性樹脂の他に、綿やパルプ、レーヨン、アセテートなどの吸収性素材を含有する吸収体であってもよいが、このような吸収性素材は、液を引き込む力は大きいが、保持する力は小さいので、廃棄時の液垂れを抑制する等の観点から、高吸水性樹脂のみを含有する吸収体、すなわち高吸水性樹脂100%の吸収体が好ましい。高吸水性樹脂としては、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸およびその塩類、アクリル酸塩重合体架橋物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、ポリオキシエチレン架橋物、カルボキシメチルセルロース架橋物、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の水膨欄性ポリマーを部分架橋したもの、あるいはイソブチレンとマレイン酸との共重合体等が好適に用いられる。
なお、吸収体A1は、形状保持等のために、例えば、クレープ紙や透液性の不織布や孔開きシートなどの透液性の被覆部材によって囲繞することが望ましい。
シート材A2は、尿Nなどの水様成分を含む体液等を受けて、吸収体A1まで輸送する役割を果たす、透液性シートである。
透液性シートとしては、例えば、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート等の糸を平織り等したネット状のシート素材、多数の透孔を形成したフィルムシート材、ポリエチレンやポリプロピレンなどのフィルムシート材、透液性を有する織布、不織布が適し、特に不織布が適する。不織布としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラなどの再生繊維、綿等の天然繊維を繊維素材として、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって加工したものを用い得る。高吸水性樹脂のこぼれを防ぐ等の観点から、スパンボンド層やメルトブローン層を含む不織布が好ましい。
ここで、シート材A2は、親水性であることが好ましく、シート材A2が親水性であると、トレー部材120内の尿N及び尿封止液Mのうち、尿Nだけを吸収して廃棄することが可能となる。
吸収性物品Aは、例えば、2枚のシート材A2,A2の間に吸収体A1を配置し、当該吸収体A1の周辺部でシート材A2,A2を適宜接着することにより製造されたものであってもよいし、1枚のシート材A2で吸収体A1をくるみ、当該吸収体A1の周辺部でシート材A2を適宜接着することにより製造されたものであってもよい。
また、吸収性物品Aには、例えば図5に示すように、トレー部材120の内部に敷設された状態で、少なくとも先端部が当該トレー部材120の外部に延出可能な取手部A3が設けられていることが好ましい。
吸収性物品Aに取手部A3を設けることで、飼い主は、吸収性物品Aを直接つかむのではなく、取手部A3をつかみながら、吸収性物品Aを移動させることができる。したがって、飼い主は、手等を汚すことなく、トレー部材120内に吸収性物品Aを敷設したり、トレー部材120内から吸収性物品Aを引き上げたりすることが可能となる。
なお、本実施形態では、吸収性物品Aに糸状の取手部A3を設けたが、取手部A3の形状は、糸状に限ることはなく、適宜任意に変更可能であり、例えば、帯状や棒状であってもよい。
また、吸収性物品Aに設ける取手部A3の個数や位置は、適宜任意に変更可能である。
また、吸収性物品Aは、例えば図6に示すように、表面(上面及び下面)に凹凸が形成されていてもよい。吸収性物品Aの表面に凹凸を形成することで、表面に凹凸が形成されていない場合と比較して、吸収性物品Aの表面積が増加し、また、吸収性物品Aの下面とトレー部材120の底面との間に隙間ができるため、効率よく尿Nを吸収することが可能となる。
吸収性物品Aの表面に凹凸を形成する方法は、例えば、シート材A2で吸収体A1を包んだ後に、熱エンボスロール等によって波状加工やプロファイル加工などを施すことで凹凸形状を形成する方法であってもよいし、熱エンボスロール等によって波状加工やプロファイル加工などを施すことで凹凸形状が形成されたシート材A2で、吸収体A1を包む方法であってもよいし、その他の方法であってもよい。
また、吸収性物品Aにおいて、吸収体A1は、区画されていてもよい。吸収体A1が区画されていないと、吸収性物品Aをトレー部材120内に敷設する際等に吸収体A1が片寄ってしまい、吸収体A1の膨張が制限されて、吸収力が低下してしまう場合がある。これに対し、吸収体A1を区画することで、吸収体A1の片寄りを抑制できるので、吸収力が低下することなく、効率よく尿Nを吸収することが可能となる。
吸収体A1を区画する方法としては、例えば図7及び図8に示すように、ヒートシール等によってシート材A2の上面側と下面側とが直接接着された接着部A4によって吸収体A1をセル状に区画する方法であってもよいし、その他の方法であってもよい。接着部A4によって吸収体A1をセル状に区画すると、吸収性物品Aの表面に凹凸が形成されるので、より効率よく尿Nを吸収することが可能となる。
なお、図7及び図8では、吸収性物品Aの長手方向に延在する2本の接着部A4と幅方向に延在する2本の接着部A4とを設けて、吸収体A1を3(縦)×3(横)に区画したが、これに限ることはなく、長手方向に延在する接着部A4の本数や、幅方向に延在する接着部A4の本数は、適宜任意に変更可能であり、また、長手方向に延在する接着部A4のみで、あるいは、幅方向に延在する接着部A4のみで吸収体A1を区画することも可能である。また、吸収性物品Aの長手方向や幅方向に対して斜めに延在する接着部A4によって吸収体A1を区画することも可能である。ただし、セル容積は、吸収体A1の吸収力の低下が生じない、吸収体A1が十分に膨張できる容積であること、すなわち吸収体A1の膨張容量よりも大きいことが望ましい。また、接着部A4同士の間隔は、吸収体A1の片寄りを抑制する等の観点から、150mm以下であることが好ましい。
また、吸収性物品Aをトレー部材120内に敷設する際等に生じる吸収体A1の片寄りを抑制するために、水溶性接着剤で吸収体A1を固めることも可能である。この場合、尿Nに接することで水溶性接着剤の接着力が緩んで、吸収体A1が十分に膨張できる程度に、吸収体A1を固めるとよい。
以下、具体的な実施例によって本発明を説明するが、発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体として、ミシン油(紅椿化学工業所製、粘度7mPa・s、以下「実施例1−1の液体」という。)、スピンドルオイル(エーゼット製、粘度15mPa・s、以下「実施例1−2の液体」という。)、タービンオイル(エーゼット製、粘度34mPa・s、以下「実施例1−3の液体」という。)、コンプレッサーオイル(エーゼット製、粘度66mPa・s、以下「実施例1−4の液体」という。)、チェーンソーオイル(エーゼット製、粘度116mPa・s、以下「実施例1−5の液体」という。)を用意した。
そして、100mLビーカー(直径50mm)に青色に着色した精製水を70mL入れ、封止層(実施例1−1の液体の層)の厚みが約3mmとなるよう、静かに実施例1−1の液体を5.9mL滴下した。
次いで、マグネティックスターラー(アズワン社製 HS−30D)にて、400rpmで1分間攪拌後、1分間静置した。
次いで、静置後、封止層(実施例1−1の液体の層)と水層(精製水の層)との境界が明瞭であるか否か、封止層が攪拌前と比較して濁っているか否かを目視にて確認した。
その結果を、表1の「攪拌試験」の欄に示す。ここで「◎」は「境界が明瞭で、濁りもほぼない」、「○」は「境界は明瞭だが、濁りがある」、「△」は「境界がやや不明瞭で、濁りがある」である。
また、100mLメスシリンダー(直径28mm)に青色に着色した精製水を50mL入れ、封止層(実施例1−1の液体の層)の厚みが約5mmとなるよう、静かに実施例1−1の液体を3mL滴下した。
次いで、青色に着色した精製水20mLを、液面よりも50mm高い位置からシリンジにて滴下した。
次いで、滴下後、封止層(実施例1−1の液体の層)と水層(精製水の層)との境界が明瞭であるか否か、封止層に液泡があるか否かを目視にて確認した。
その結果を、表1の「滴下試験」の欄に示す。ここで「◎」は「境界が明瞭で、細かな液泡もほぼない」、「○」は「境界は明瞭だが、液泡がかなりある」、「△」は「境界がやや不明瞭で、液泡がかなりある」である。
また、実施例1−2の液体、実施例1−3の液体、実施例1−4の液体、実施例1−5の液体についても、実施例1−1の液体と同様の攪拌試験及び滴下試験を行った。その結果も表1に示す。
Figure 2014195776
攪拌試験及び滴下試験の結果から、尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体を尿封止液Mとして用いれば、尿封止液Mの層で水様成分(本実施例の場合、精製水)を覆って封止できることが分かった。
また、表1の結果から、尿封止液Mの粘度が小さいほど、水様成分と尿封止液Mとが分離しやすく、尿封止液Mの粘度が66mPa・s以下であれば、尿封止液Mの層の中への水様成分(水様成分からなる液泡等)の混入が抑制され、水様成分と尿封止液Mとがほぼ分離して水様成分が尿封止液Mの層(封止層)でほぼ覆われて封止された状態になることが分かった。
以上の結果から、尿封止液Mの層によって、尿N等の水様成分を封止できることが分かった。
<実施例2>
尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体として、ミシン油(紅椿化学工業所製、粘度7mPa・s)を用意した。
そして、縦140mm×横125mm×高さ100mmの容器に封止層(ミシン油の層)の厚みが約3mmとなるよう、ミシン油を滴下した。
次いで、その容器に、3%アンモニア水をシリンジで静かに150cc注入し、封止層の下側にアンモニア水が移動するまで容器に蓋をせずに開放系で静置した。
次いで、容器に蓋をして、1分間静置後、ガステック検知管でアンモニア濃度を測定するとともに、官能評価を行った。
その結果を表2に示す。ここで、官能評価の「1」は「やっと感知できるにおい」、「2」は「何のにおいかが分かる程度の弱いにおい」、「3」は「楽に感知できるにおい」、「4」は「強いにおい」、「5」は「強烈なにおい」である。
<比較例>
また、ミシン油を含んでいない(導入していない)場合についても、同様の濃度測定及び官能評価を行った。具体的には、縦140mm×横125mm×高さ100mmの容器に3%アンモニア水を150cc注入し、1分間静置後、蓋をして、ガステック検知管でアンモニア濃度を測定するとともに、官能評価を行った。その結果も表2に示す。
Figure 2014195776
表2の結果から、尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体を尿封止液Mとして用いれば、尿封止液Mの層によって、臭いの発散を抑制できることが分かった。
以上のように、本実施形態のペット用トイレ1によれば、上面に開口を有する容器型のトイレ本体100と、上下方向に貫通する複数の貫通孔201,…を有し、トイレ本体100内を上層部分と下層部分とに区画する仕切部材200と、を備え、下層部分に、尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体(尿封止液M)を導入した状態で使用される。
したがって、尿Nを、尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体(尿封止液M)の層で封止された状態で、トイレ本体100の下層部分(本実施形態の場合、トレー部材120)内に貯留できるので、臭いの発散を抑制することが可能となる。
また、トイレ本体100の下層部分へと尿Nを導く集液ロートを備えておらず、尿Nがトイレ本体100の上層部分から下層部分へと直接落ちる構成なので、集液ロートに尿Nやトイレ砂が堆積して、そこから臭いが発散する等の不都合も生じない。
また、集液ロートを備える場合と比較して、ペット用トイレの高さを抑制できるので、犬でも使用可能なペット用トイレとなる。
また、本実施形態のペット用トイレ1によれば、トイレ本体100の内面のうち仕切部材200よりも下側には、当該トイレ本体100の平面視内側に向けて延出する液返し部122が形成されており、仕切部材200のうち複数の貫通孔201,…が設けられた部分は、その平面視におけるサイズが、液返し部122で囲まれた開口の平面視におけるサイズよりも小さい。
このように、トイレ本体100に液返し部122を設けることで、トイレ本体100の下層部分(本実施形態の場合、トレー部材120)内に貯留されている尿N等がこぼれにくくなる。
また、仕切部材200のうち複数の貫通孔201,…が設けられた部分の平面視におけるサイズを制限することで、仕切部材200の貫通孔201,…を通過した尿N等の液体が、液返し部122の先端部や上面に付着することを抑制できるので、液返し部122に尿Nが付着し、そこから臭いが発散する等の不都合が生じにくくなる。
なお、本実施形態では、液返し部122をトレー部材120に備えたが、液返し部122は、トイレ本体100に備えられていればよく、例えば、収納部材110に備えられていてもよい。
また、トイレ本体100は、液返し部122を備えていなくてもよい。また、トイレ本体100が液返し部122を備えていない場合には、仕切部材200のうち複数の貫通孔201,…が設けられた部分の平面視におけるサイズは、トレー部材120の上面開口の平面視におけるサイズよりも小さければよい。
また、本実施形態のペット用トイレ1によれば、トイレ本体100は、下層部分を構成するトレー部材120と、トレー部材120を取り出し可能に収納する収納部材110と、を備えている。
したがって、トレー部材120内に尿N等が貯留されるので、尿N等が廃棄しやすく、トイレ本体100が洗浄しやすくなる。
なお、トイレ本体100は、トレー部材120を左右方向(あるいは前後方向)にスライドさせて着脱する構成でなくてもよく、収納部材110の上面開口から出し入れして着脱する構成であってもよい。この構成の場合、開口部112は不要である。
また、トイレ本体100は、収納部材110とトレー部材120とに分かれていなくてもよい。また、トイレ本体100は、上下に分離可能であってもよく、この場合、例えば、上側の部分に仕切部材200が取り付けられ、下側の部分がトレー部材120に相当する。
以上のように、本実施形態の尿封止液Mによれば、尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体からなり、排尿を収容する排尿収容容器(本実施形態の場合、ペット用トイレ1)に導入されて使用されることで、尿Nを封止する封止層を尿Nの上層に形成する。
したがって、排尿収容容器に収容されている尿Nを尿封止液Mの層(封止層)で覆って封止できるので、臭いの発散を抑制することが可能となる。
なお、排尿を収容する排尿収容容器は、ペットの排尿を収容する容器であってもよいし、人間の排尿を収容する容器であってもよい。
また、本実施形態の尿封止液Mによれば、粘度が66mPa・s以下であることが好ましい。
尿封止液Mの粘度を66mPa・s以下にすることで、尿Nと尿封止液Mとがすばやく分離し、臭いの発散をすばやく防止することが可能となる。
また、本実施形態の尿封止液Mによれば、引火点が70℃以上であることが好ましい。
尿封止液Mの引火点を70℃以上にすることで、火気に注意しなければならない等の特段の配慮をする必要がなく、取り扱いやすくなる。
また、本実施形態の尿封止液Mによれば、芳香剤、消臭剤及び抗菌剤のうちの少なくとも一つが添加されていることが好ましい。
尿封止液Mに芳香剤を添加することで、排尿を収容する排尿収容容器から芳香を放つことができる。また、尿封止液M自体に特有の臭いがある場合には、芳香剤を添加することで、その臭いをマスキングすることができる。
また、尿封止液Mに消臭剤を添加することで、尿封止液Mの層を通過する間や尿封止液Mの層で封止されている間に尿Nの臭いが除去されていくので、臭いの発散を効果的に抑制できるとともに、排尿を収容する排尿収容容器内の尿Nを臭いの少ない状態で廃棄することができる。また、尿封止液M自体に特有の臭いがある場合には、消臭剤を添加することで、その臭いを除去することができる。
また、尿封止液Mに抗菌剤を添加することで、尿封止液Mの層を通過する間や尿封止液Mの層で封止されている間に尿N中の菌数が減少していくので、臭いの発散を効果的に抑制できるとともに、排尿を収容する排尿収容容器内の尿Nを衛生的に廃棄することができる。
また、本実施形態の尿封止液Mによれば、尿Nとは異なる色に着色されていることが好ましい。
尿封止液Mを着色することで、排尿を収容する排尿収容容器内に貯留されている尿Nを見た目にも隠蔽することができる。また、排尿を収容する排尿収容容器内の尿Nを廃棄する際に、尿Nの層と尿封止液Mの層との境界が分かりやすくなるので、尿Nだけを廃棄したい場合に、容易に達成することができる。
以上のように、本実施形態の吸収性物品Aによれば、70重量%以上の高吸水性樹脂を含有する吸収体A1と、吸収体A1を包む透液性のシート材A2と、を備え、尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体(尿封止液M)を導入した状態で使用される排尿収容容器(本実施形態の場合、ペット用トイレ1)に敷設されて使用される。
したがって、吸収性物品Aは、70重量%以上の高吸水性樹脂を含有する吸収体A1を備えており、吸収体A1内部に防漏層は備えていないので、途中で尿移動を阻害することなく、排尿収容容器に収容される尿Nを、両面で効率よく吸収することが可能となる。
特に、尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体(尿封止液M)を導入した状態で使用される排尿収容容器に敷設される場合、吸収体内部に防漏層を備えていると、吸収性物品の漬かり具合によって、上下の吸収層を有効に活用できない場合があるが、本実施形態の場合、吸収体A1内部に防漏層を備えていないので、吸収性物品Aの漬かり具合にかかわらず、両面で効率よく吸収することが可能となる。
また、吸収体A1は70重量%以上の高吸水性樹脂を含有するので、排尿収容容器内の尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体(尿封止液M)及び尿Nのうち、主に尿Nを吸収することが可能となる。
また、本実施形態の吸収性物品Aによれば、シート材A2は、親水性であることが好ましい。
シート材A2を親水性にすることで、排尿収容容器に収容される尿Nを両面でより効率よく吸収することが可能となる。
また、シート材A2を親水性にすることで、排尿収容容器内の尿Nよりも比重の小さい疎水性の液体(尿封止液M)及び尿Nのうち、尿Nだけを吸収することが可能となる。
また、本実施形態の吸収性物品Aによれば、表面に凹凸を形成することも可能である。
吸収性物品Aの表面に凹凸を形成することで、吸収性物品Aの表面積が増加するとともに、吸収性物品Aの下面と排尿収容容器の底面との間に隙間ができるため、効率よく尿Nを吸収することが可能となる。
また、本実施形態の吸収性物品Aによれば、吸収体A1は区画されていてもよい。
吸収体A1を区画することで、吸収体A1の片寄りが抑制されるので、吸収体A1の膨張が制限されず、効率よく尿Nを吸収することが可能となる。
また、本実施形態の吸収性物品Aによれば、排尿収容容器(本実施形態の場合、ペット用トイレ1)に敷設された状態で、少なくとも先端部が当該排尿収容容器の外部に延出可能な取手部A3を備えることが好ましい。
吸収性物品Aに取手部A3を設けることで、手等を汚すことなく、排尿収容容器内に吸収性物品Aを敷設したり、排尿収容容器内から吸収性物品Aを引き上げたりすることが可能となる。
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
<変形例1>
例えば、図9及び図10に示すように、仕切部材200の下面には、下方に向けて延出する複数の導液部202,…が形成されていてもよい。
具体的には、図9及び図10に示す導液部202は、貫通孔201,…を形成する縦線部と横線部との交点それぞれから突出する導液本体202aと、導液本体202aの側面から当該導液本体202aに隣接する他の導液本体202aに向けて延出するリブ202b,…と、からなる。リブ202bは、縦線部又は横線部から突出しており、隣り合うリブ202b同士でアーチを描くような形状に形成されている。
導液部202の長さ(上下方向の長さ)は長い方がよい。
本変形例のように、トレー部材120を水平方向(本変形例の場合は左右方向であるが、前後方向であってもよい)にスライドさせて着脱する構成の場合には、例えば図9に示すように、トレー部材120の着脱に邪魔にならない程度の長さが好ましい。
ただし、トレー部材120を水平方向にスライドさせて着脱する構成であっても、仕切部材200を取り外した状態でトレー部材120を着脱するタイプの場合には、導液部202の長さは、その先端がトイレ本体100の底面に触れる長さが好ましい。
また、トレー部材120を収納部材110の上面開口から出し入れして着脱する構成の場合には、仕切部材200を外した状態でトレー部材120の着脱を行うので、導液部202の長さは、その先端がトレー部材120の底面に触れる長さが好ましい。
また、トイレ本体100が収納部材110とトレー部材120とに分かれていない場合や、トイレ本体100が上下に分離可能な場合も、導液部202の長さは、その先端がトイレ本体100の底面に触れる長さが好ましい。
仕切部材200の下面に複数の導液部202,…を設けることで、仕切部材200の貫通孔201,…を通過した尿Nが、よりトイレ本体100の下層部分(本変形例の場合、トレー部材120)に近い位置で仕切部材200から離れることになるので、トイレ本体100の下層部分へと尿Nが落ちたときの液跳ねを抑制することが可能となる。また、尿Nが液跳ねすると、細かな水滴になり易く、尿封止液Mの層を通過することが困難となるが、導液部202,…によって尿Nの液跳ねを抑制することで、尿Nによる尿封止液Mの層の通過がスムーズとなり、臭いの発散を効果的に抑制することが可能となる。
また、仕切部材200に、導液本体202aと、リブ202bと、からなる導液部202を設けることで、仕切部材200の貫通孔201,…を通過した尿Nが、リブ202bを伝って導液本体202aの先端へと移動するので、仕切部材200の貫通孔201,…を通過した尿Nを、貫通孔201,…を形成する縦線部や横線部、これらの交点に留まらせることなく、スムーズにトレー部材120内へと導くことができる。
また、導液部202は、仕切部材200の下面に対して垂直に延びているので、傾斜面を有する集液ロートと比較して、尿Nやトイレ砂が付着しにくく、付着したとしても重力で下方へと落ちやすい。
また、仕切部材200の下面に複数の導液部202,…を設けることで、仕切部材200の上面にペットが乗っても下方に撓みにくくなるので、ペットの足濡れを防止することができる。
なお、導液部202の形状や位置は適宜任意に変更可能である。本変形例では、導液部202(導液本体202a)の先端部が先細りしているが、導液部202の先端部は先細りしていなくてもよい。
<変形例2>
例えば、図11に示すように、トイレ本体100(本変形例の場合、トレー部材120)の側壁下部、あるいは、例えば、図12に示すように、トイレ本体100(本変形例の場合、トレー部材120)の底壁には、尿Nを排出するための排出口123が設けられていてもよい。この場合、ペット用トイレ1は、排出口123を栓123aで塞いだ状態で使用される。
このように、トイレ本体100の側壁下部や底壁に排出口123を設けることで、尿封止液Mの層の下側にある尿Nだけを廃棄する作業を容易に行うことができる。
トイレ本体100の側壁下部や底壁に排出口123を設ける場合、トイレ本体100(本変形例の場合、トレー部材120)の底面は、例えば図11及び図12に示すように、排出口123に向けて下り傾斜していることが好ましい。
底面が排出口123に向けて下り傾斜していない水平の場合には、排出口123から尿Nを排出していっても、尿Nの層と尿封止液Mの層との境界面の面積がほとんど変化せず、尿封止液Mの層の厚みもほぼ一定である。
これに対し、底面を排出口123に向けて下り傾斜させることで、排出口123から尿Nを排出していくと、尿Nの層と尿封止液Mの層との境界面の面積が徐々に小さくなり、尿封止液Mの層が徐々に厚くなっていくため、尿Nの層と尿封止液Mの層との境界が明瞭になり、尿Nだけを廃棄して尿封止液Mは廃棄したくない場合に、容易に達成することができる。
なお、排出口123の位置やサイズは、適宜任意に変更可能である。
<変形例3>
例えば、図13に示すように、トイレ本体100(本変形例の場合、トレー部材120)の底面には、凹部124が設けられていてもよい。
凹部124は、例えば、左右方向の長さが150mm程度で、前後方向の長さが100mm程度の大きさに形成されており、凹部124内に収容可能な大きさの吸収性物品Aを当該凹部124内に敷設したり、適量の高吸水性樹脂を当該凹部124内に投入したりするために設けられている。
トイレ本体100の底面に凹部124を設けることで、尿Nの層を厚くすることができる。よって、尿封止液Mの層の下側にある尿Nだけを、凹部124内の吸収性物品Aや高吸水性樹脂などに吸収させることが可能となり、尿封止液Mまで吸収してしまうことを抑制できるので、経済的である。
また、トイレ本体100の底面に凹部124が設けられていない場合、トイレ本体100の底面と同等サイズの吸収性物品Aを敷設するのが通例であるが、トイレ本体100の底面に凹部124を設けることで、吸収性物品Aのサイズを小さくすることができる。また、吸収性物品Aのサイズが小さい分、吸収性物品Aと尿封止液Mとの接触面積を小さくすることができ、吸収性物品Aで尿封止液Mを吸収したとしても、その吸収量は少ないので、補充量が少なくて済む。また、吸収性物品Aのサイズが小さいと、ゴミの量が少なくて済む。
凹部124内に敷設する吸収性物品Aは、例えば図14に示すように、吸収性物品A全体が凹部124内に収容可能な形状・サイズであってもよいし、例えば図15に示すように、吸収性物品Aの吸収体A1が凹部124内に配置され、吸収性物品Aのシート材A2でトイレ本体100(本変形例の場合、トレー部材120)の底面ほぼ全体を覆うような形状・サイズであってもよい。
トイレ本体100の底面に凹部124を設ける場合、トイレ本体100(本変形例の場合、トレー部材120)の底面は、例えば図13に示すように、凹部124に向けて下り傾斜していることが好ましい。
底面が凹部124に向けて下り傾斜していない水平の場合には、凹部124内の吸収性物品Aや高吸水性樹脂などで尿Nを吸収していっても、尿Nの層と尿封止液Mの層との境界面の面積がほとんど変化せず、尿封止液Mの層の厚みもほぼ一定であるので、尿Nの層と尿封止液Mの層との境界が不明瞭になり易い。
これに対し、底面を凹部124に向けて下り傾斜させることで、凹部124内の吸収性物品Aや高吸水性樹脂などで尿Nを吸収していくと、尿Nの層と尿封止液Mの層との境界面の面積が徐々に小さくなり、尿封止液Mの層が徐々に厚くなっていくため、尿Nの層と尿封止液Mの層との境界が明瞭になり、尿Nだけを吸収させて尿封止液Mは吸収させたくない場合に、容易に達成することができる。
なお、凹部124の位置やサイズは、適宜任意に変更可能である。
<その他の変形例>
例えば、上記実施形態や上記変形例では、トイレ本体100の形状として、平面視略矩形状の箱形容器を例示して説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、平面視が正方形状の容器であってもよいし、円形状の容器であってもよい。
また、上記実施形態や上記変形例では、貫通孔201,…の配列として、網目状のものを例示して説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、格子状に配列してもよいし、不規則な形に配列してもよい。また、貫通孔201,…の形状は、円形、楕円形、四角形等の多角形他いずれかの形状に限定されるものでなく、任意の形状のものを使用することができる。
その他、ペット用トイレや吸収性物品の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
1 ペット用トイレ(排尿収容容器)
100 トイレ本体
110 収納部材
120 トレー部材
122 液返し部
123 排出口
124 凹部
200 仕切部材
201 貫通孔
202 導液部
A 吸収性物品
A1 吸収体
A2 シート材
A3 取手部
M 尿封止液
N 尿

Claims (5)

  1. 尿よりも比重の小さい疎水性の液体からなり、
    排尿を収容する排尿収容容器に導入されて使用されることで、尿を封止する封止層を尿の上層に形成することを特徴とする尿封止液。
  2. 粘度が66mPa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載の尿封止液。
  3. 引火点が70℃以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の尿封止液。
  4. 芳香剤、消臭剤及び抗菌剤のうちの少なくとも一つが添加されていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の尿封止液。
  5. 尿とは異なる色に着色されていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の尿封止液。
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