JP5649046B2 - 圧縮機のターミナルカバー - Google Patents

Description

本発明は、空気調和機等の構成部品である圧縮機の端子部を覆うターミナルカバーに関するものである。

従来、この種の圧縮機のターミナルカバーは、リード線を接続する圧縮機の端子部に水分や埃などの侵入を防ぐために設けられている（例えば、特許文献１参照）。

図７は、従来の空気調和機の室外機の前板の除いた構成の斜視図、図８は、従来の空気調和機の室外機に搭載された圧縮機の斜視図である。

図７、図８に示すように、室外機１０１は、冷媒を圧縮する圧縮機１０２を内部に搭載し、その上端部には上シェル１０２に設けられた端子部１０５を覆うターミナルカバー１０３が設けられている。

ターミナルカバー１０３は、端子部１０５を覆う端子収納部１０６と、上シェル１０４にも受けられたスタットボルト１０７を挿入してナット１０８で固定する穴部１０９と、端子部１０５に接続したリード線１１０を取り出す取り出し口１１１で構成されている。

また、圧縮機１０２の周囲にはリード線取り出し口１１１の近傍をカットした防音材１１２で覆っている。

特開２０１０−１３９０８３号公報

しかしながら、前記従来の圧縮機のターミナルカバーの構成では、端子部１０５の発火に対する安全性を確保するという観点から、合成樹脂等の電気絶縁性を有し、かつ、難燃性を有する材料としているが、リード線を取り出す取り出し口１１１の近傍の防音材１１２をカットして設けなければならないという課題を有していた。

前記従来の課題を解決するために、本発明は、リード線を取り出す取り出し口からの火炎を遮断する圧縮機のターミナルカバーを提供することを目的とする。

前記従来の課題を解決するために本発明は、圧縮機の端子部を覆うターミナルカバーであって、上部ターミナルカバーと下部ターミナルカバーとを備え、上部ターミナルカバーには、端子部に接続されたリード線を取り出す取り出し口を設け、下部ターミナルカバーには、取り出し口に対向する位置に壁と、圧縮機の端子部を内部に入れる穴部と、穴部に沿って立設するリブと、穴部とリブとの間に外部に排水を行う排水部とを設けたことにより、端子部から外部への火炎の外部への広がりを防ぎ、延焼を防止することができる。また、端子部に水がたまってしまうことを抑制できる。

本発明の圧縮機のターミナルカバーは、圧縮機の端子部に接続されるリード線を取り出す取り出し口からの火炎を外部へ広がらないようにすることができる。

本発明の実施の形態１における空気調和機の室外機の斜視図 同実施の形態１における圧縮機の斜視図 同実施の形態１におけるターミナルカバー分解斜視図 同実施の形態１における圧縮機の上部正面図 同実施の形態１におけるＡＡ断面図 同実施の形態１における要部正面図 従来の空気調和機の室外機の斜視図 従来のターミナルカバー分解斜視図

第１の発明は、圧縮機の端子部を覆うターミナルカバーであって、上部ターミナルカバーと下部ターミナルカバーとを備え、上部ターミナルカバーには、端子部に接続されたリード線を取り出す取り出し口を設け、下部ターミナルカバーには、取り出し口に対向する位置に壁と、圧縮機の端子部を内部に入れる穴部と、穴部に沿って立設するリブと、穴部とリブとの間に外部に排水を行う排水部とを設けたことにより、端子部から外部への火炎の外部への広がりを防ぎ、延焼を防止することができる。また、端子部に水がたまってしまうことを抑制できる。

第２の発明は、特に第１の発明において、上部ターミナルカバーの取り出し口に、リード線を下部から上部へ案内するようなリード線係止爪部を設けたことにより、リード線が係止爪から外れるのを防止するものである。

第３の発明は、特に第１または第２の発明において、リード線取り出し口の上端部よりも、壁の上端部の方が上方に位置することにより、外部へより延焼が拡大することを防ぐ。

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。

（実施の形態１）
図１は、本発明の実施の形態１における空気調和機の室外機の前面板を除いた斜視図で、図２は、同室外機の圧縮機にターミナルカバーを装着した要部斜視図、図３は図２の要部分解図である。まず、図１から図３を用いてターミナルカバーの構成について説明する。

図１に示すように、空気調和機の室外機１には、圧縮機２が搭載している。なお、本実施の形態では空気調和機の室外機を例にとって説明するが、これに限定されることはなく、ヒートポンプ式給湯機のヒートポンプユニット等であっても構わない。そして、圧縮機２の上シェル６には端子部３が設けられており、ターミナルカバーは端子部３を覆うように設けられている。

次に、ターミナルカバーの構成について説明する。図２、図３に示すように、本実施の形態のターミナルカバーは上下に２分割され、下部ターミナルカバー４と上部ターミナルカバー５で構成される。

まず、下部ターミナルカバー４の構成について説明する。下部ターミナルカバー４は、端子部３を内部に入れる略円形状の穴部４ｄが設けられており、穴部４ｄに端子部３が収まるように下部ターミナルカバー４を上方から組み付ける。そして、穴部４ｄの周囲を囲
うように凸形状のリブ４ａを設けている。そして穴部４ｄとリブ４ａとの間には排水部４ｃを設けており、端子部３に水がたまることを防止している。

また、上部ターミナルカバー５に設けたリード線を取り出すリード線取り出し口５ｃに対向するように壁４ｂが設けられており、リブ４ａの上端部よりは壁４ｂの上端部の方が高い位置となるようにしている。

そして、下部ターミナルカバー４を上方から組み付けた後に、リード線９を端子部３へ取り付ける。その後、さらに上部ターミナルカバー５を上方から組み付ける。

次に、上部ターミナルカバー５の構成について説明する。上部ターミナルカバー５は、リード線９および端子部３を収納する端子収納部５ａと、リード線９を外部に取り出すリード線取り出し口５ｃが設けられており、さらに、リード線９を下方から上方へ案内し保持するリード線係止爪部５ｄが設けられている。

また、上部ターミナルカバー５の上部には、圧縮機２に設けられたスタットボルト７を挿入するためのボルト挿入部５ｂが設けられており、ボルト挿入部５ｂにスタットボルト７を挿入した後に、ナット８で止めて、圧縮機２にターミナルカバーを取り付ける。

図４は、圧縮機２の上方正面図である。図４に示すように、圧縮機２の周囲に防音材１０で覆っている。図５は、図４に示すＡＡ断面図であり、図６は、ターミナルカバーを圧縮機２に取り付けた状態で、壁４ｂ方向から見た正面図である。

図５に示すように、リード線取り出し口５ｃの上端部よりも、壁４ｂの上端部の方が高い位置となるようにしている。つまり、リード線取り出し口５ｃの出口面積よりも壁４ｂの大きな面積で完全に遮蔽するようにしている。このように構成することにより、リード線取り出し口５ｃの近傍であっても防音材１０を配置することができ、防音性を向上させることができる。

また、図５、図６に示すように、リード線９は、リード線係止爪部５ｄによって下方から上方へ案内されるように保持されている。そして、リード線係止爪部５ｄと壁４ｂとの間に設けられている隙間４ｅは、リード線９が入り込まない程度の大きさになっている。そのため、圧縮機２の振動によってリード線９が外れるのを防止することができる。

以上のように、本発明に係る圧縮機のターミナルカバーは、空気調和機だけではなくヒートポンプ式給湯機等にも適用することができる。

１ 室外機
２ 圧縮機
３ 端子部
４ 下部ターミナルカバー
４ａ リブ
４ｂ 壁
４ｃ 排水部
４ｄ 穴部
５ 上部ターミナルカバー
５ａ 端子収納部
５ｂ ボルト挿入部
５ｃ リード線取り出し口
５ｄ リード線係止爪部
６ 上シェル
７ スタットボルト
８ ナット
９ リード線
１０ 防音材

Claims (3)

1. 圧縮機の端子部を覆うターミナルカバーであって、上部ターミナルカバーと下部ターミナルカバーとを備え、前記上部ターミナルカバーには、前記端子部に接続されたリード線を取り出す取り出し口を設け、前記下部ターミナルカバーには、前記取り出し口に対向する位置に壁と、前記圧縮機の端子部を内部に入れる穴部と、前記穴部に沿って立設するリブと、前記穴部と前記リブとの間に外部に排水を行う排水部とを設けたことを特徴とする圧縮機のターミナルカバー。
2. 前記上部ターミナルカバーの取り出し口に、前記リード線を下部から上部へ案内するようなリード線係止爪部を設けたことを特徴とする請求項１に記載の圧縮機のターミナルカバー。
3. 前記リード線取り出し口の上端部よりも、前記壁の上端部の方が上方に位置することを特徴とする請求項１または２に記載の圧縮機のターミナルカバー。