JP5648388B2 - 搬送媒体駆動装置、搬送媒体駆動方法およびプログラム、ならびに、画像形成装置 - Google Patents

搬送媒体駆動装置、搬送媒体駆動方法およびプログラム、ならびに、画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、シート状搬送媒体を駆動する搬送媒体駆動装置、搬送媒体駆動方法およびプログラム、ならびに、画像形成装置に関する。
近年では、高品質な画像を多品種、小ロットで提供するプロダクションプリンティングへの需要が高まっている。このプロダクションプリンティングに用いられるような電子写真方式の画像形成装置では、光書き込みによって静電潜像を感光体上に形成し、これを現像してトナー画像を得る。このトナー画像を用紙に転写し、熱や圧力などによって定着させることによって、用紙上に画像を形成する。
一般的なフルカラーの画像形成装置において、トナー画像を中間転写ベルトや中間転写ドラムなどの中間転写体に一旦転写してカラー画像の形成を行うタイプのものがある。すなわち、トナー画像を中間転写体に転写する動作(一次転写)を各色毎に行って、中間転写体上に複数各色のカラートナーの画像を重ねた後、中間転写体から用紙に対して、カラートナー画像を転写する(二次転写)。その後、用紙上のカラートナー画像を定着させて、カラー画像を得る。
フルカラー画像を形成する画像形成装置では、中間転写体上のトナー画像を用紙に転写する二次転写部に用紙搬送部を備えている。このような画像形成装置において、トナー画像を用紙に転写する際、トナー画像と用紙との転写部に到達するタイミングがずれると、用紙上に形成される画像にずれが発生してしまい、画像品質の低下を招いてしまう。
転写による画像のずれは、様々な要因で発生する。例えば、用紙搬送部のローラと用紙間のスリップや、中間転写体とそれを駆動するローラとの間のスリップにより、このずれが発生する。また例えば、温湿度変化や経時変化などによる部品変形に伴う用紙搬送経路長の変化、用紙搬送ローラ径の変化による用紙搬送速度や搬送量の変化などにより、このずれが発生する。さらに例えば、用紙の位置や速度を検出する検出系の誤差などを要因として、このずれが発生する。
特許文献1では、像担持体上の位置を検知するセンサや、用紙の通過タイミングを検出するセンサを備え、それらの検出結果に基づいて用紙搬送部のローラ回転速度を制御するようにした画像形成装置が開示されている。特許文献1によれば、像担持体ベルトの伸縮やスリップの影響を受けることなく、画像の転写位置に対して画像と用紙とをタイミング良く到達させることができる。
特許文献1では、用紙の速度を所定の速度プロファイルで変更して画像と用紙のタイミングを合わせている。ところが、特許文献1の方法では、画像と用紙とのタイミングを合わせることが可能である一方で、タイミングを合わせる動作を行った後、用紙を含む用紙搬送制御系の動作が収束しているか否かを確認していない。画像と用紙とのタイミング調整の完了後、用紙搬送制御系の動作が収束していない状態、すなわち、用紙搬送制御系における位置偏差や振動が残った状態で用紙が二次転写部に突入すると、濃度ムラや画像ずれ、倍率誤差などの画像品質の低下を招いてしまうおそれがある。
これに対し、用紙搬送制御系において、搬送機構を振動させないように駆動を行うことが考えられる。しかしながら、この場合、速度プロファイルの傾斜が緩い形となり、画像と用紙とのタイミングを合わせる動作に長時間を要し、印字速度が低下してしまうという問題点があった。それと共に、用紙の搬送距離もより長い距離が必要となり、装置が大型化してしまうという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、高品質のカラー画像形成を、より高速に行うことを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、第1の発明は、画像形成手段で画像が形成されるシート状搬送媒体を搬送する搬送手段と、搬送手段に搬送されるシート状搬送媒体が所定の位置に到達したことを検知する媒体検知手段と、搬送手段で搬送されるシート状搬送媒体の位置を、搬送手段によるシート状搬送媒体の搬送速度に基づき演算して求める位置検出手段と、位置検出手段が検出した位置の、予め定められた目標位置に対する位置偏差を所定時間間隔または所定位置間隔で取得する位置偏差取得手段と、基準位置から搬送されたシート状搬送媒体を媒体検知手段が検知する、基準時間に対する第1の時間と、基準位置から予め定められた理想速度で搬送されたシート状搬送媒体が所定の位置に到達する、基準時間に対する第2の時間との差に基づき、媒体検知手段の検知したタイミングで求められる、画像が形成される位置とシート状搬送媒体の位置との位置ズレ量を補正する補正量と、位置偏差とに基づき搬送手段による搬送速度を補正する補正手段と、補正手段で搬送速度を補正した場合に、位置偏差の時間変化に基づき、補正手段による補正動作が収束したか否かを判定する判定手段とを有することを特徴とする。
また、第2の発明は、媒体検知手段が、搬送手段が搬送する、画像形成手段で画像が形成されるシート状搬送媒体が所定の位置に到達したことを検知する媒体検知ステップと、位置検出手段が、搬送手段が搬送する前記シート状搬送媒体の位置を、搬送手段によるシート状搬送媒体の搬送速度に基づき演算して求める位置検出ステップと、位置偏差取得手段が、位置検出ステップにより検出した位置の、予め定められた目標位置に対する位置偏差を所定時間間隔または所定位置間隔で取得する位置偏差取得ステップと、補正手段が、基準位置から搬送されたシート状搬送媒体を媒体検知ステップにより検知する、基準時間に対する第1の時間と、基準位置から予め定められた理想速度で搬送されたシート状搬送媒体が所定の位置に到達する、基準時間に対する第2の時間との差に基づき、媒体検知ステップの検知したタイミングで求められる、画像が形成される位置とシート状搬送媒体の位置との位置ズレ量を補正する補正量と、位置偏差とに基づき搬送手段による搬送速度を補正する補正ステップと、判定手段が、補正ステップで搬送速度を補正した場合に、位置偏差の時間変化に基づき、補正ステップによる補正動作が収束したか否かを判定する判定ステップとを有することを特徴とする。
また、第3の発明は、シート状搬送媒体を搬送する搬送媒体駆動方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、搬送手段が搬送する、画像形成手段で画像が形成されるシート状搬送媒体が所定の位置に到達したことを検知する媒体検知ステップと、搬送手段が搬送する前記シート状搬送媒体の位置を、搬送手段によるシート状搬送媒体の搬送速度に基づき演算して求める位置検出ステップと、位置検出ステップにより検出した位置の、予め定められた目標位置に対する位置偏差を所定時間間隔または所定位置間隔で取得する位置偏差取得ステップと、基準位置から搬送されたシート状搬送媒体を媒体検知ステップにより検知する、基準時間に対する第1の時間と、基準位置から予め定められた理想速度で搬送されたシート状搬送媒体が所定の位置に到達する、基準時間に対する第2の時間との差に基づき、媒体検知ステップの検知したタイミングで求められる、画像が形成される位置とシート状搬送媒体の位置との位置ズレ量を補正する補正量と、位置偏差とに基づき搬送手段による搬送速度を補正する補正ステップと、補正ステップで搬送速度を補正した場合に、位置偏差の時間変化に基づき、補正ステップによる補正動作が収束したか否かを判定する判定ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、第4の発明は、画像形成手段で画像が形成されるシート状搬送媒体を搬送する搬送手段と、搬送手段に搬送されるシート状搬送媒体が所定の位置に到達したことを検知する媒体検知手段と、搬送手段による搬送速度を検出する速度検出手段と、速度検出手段が検出した搬送速度の、予め定められた目標速度に対する差分に基づき求めた位置偏差を所定時間間隔または所定位置間隔で取得する位置偏差取得手段と、基準位置から搬送されたシート状搬送媒体を媒体検知手段が検知する、基準時間に対する第1の時間と、基準位置から予め定められた理想速度で搬送されたシート状搬送媒体が所定の位置に到達する、基準時間に対する第2の時間との差に基づき媒体検知手段の検知したタイミングで求められる、画像が形成される位置とシート状搬送媒体の位置との位置ズレ量を補正する補正量と、位置偏差とに基づき、搬送手段による搬送速度を補正する補正手段と、補正手段で搬送速度を補正した場合に、位置偏差の時間変化に基づき、補正手段による補正動作が収束したか否かを判定する判定手段とを有することを特徴とする。
また、第5の発明は、媒体検知手段が、搬送手段が搬送する、画像形成手段で画像が形成されるシート状搬送媒体が所定の位置に到達したことを検知する媒体検知ステップと、速度検出手段が、搬送手段による搬送速度を検出する速度検出ステップと、位置偏差取得手段が、速度検出ステップが検出した搬送速度の、予め定められた目標速度に対する差分に基づき求めた位置偏差を所定時間間隔または所定位置間隔で取得する位置偏差取得ステップと、補正手段が、基準位置から搬送されたシート状搬送媒体を媒体検知手段が検知する、基準時間に対する第1の時間と、基準位置から予め定められた理想速度で搬送されたシート状搬送媒体が所定の位置に到達する、基準時間に対する第2の時間との差に基づき媒体検知手段の検知したタイミングで求められる、画像が形成される位置とシート状搬送媒体の位置との位置ズレ量を補正する補正量と、位置偏差とに基づき、搬送手段による搬送速度を補正する補正ステップと、判定手段が、補正ステップで搬送速度を補正した場合に、位置偏差の時間変化に基づき、補正ステップによる補正動作が収束したか否かを判定する判定ステップとを有することを特徴とする。
また、第6の発明は、シート状搬送媒体を搬送する搬送媒体駆動方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、搬送手段が搬送する、画像形成手段で画像が形成されるシート状搬送媒体が所定の位置に到達したことを検知する媒体検知ステップと、搬送手段による搬送速度を検出する速度検出ステップと、位置偏差取得手段が、速度検出ステップが検出した搬送速度の、予め定められた目標速度に対する差分に基づき求めた位置偏差を所定時間間隔または所定位置間隔で取得する位置偏差取得ステップと、基準位置から搬送されたシート状搬送媒体を媒体検知手段が検知する、基準時間に対する第1の時間と、基準位置から予め定められた理想速度で搬送されたシート状搬送媒体が所定の位置に到達する、基準時間に対する第2の時間との差に基づき媒体検知手段の検知したタイミングで求められる、画像が形成される位置とシート状搬送媒体の位置との位置ズレ量を補正する補正量と、位置偏差とに基づき、搬送手段による搬送速度を補正する補正ステップと、補正ステップで搬送速度を補正した場合に、位置偏差の時間変化に基づき、補正ステップによる補正動作が収束したか否かを判定する判定ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、高品質のカラー画像形成を、より高速に行うことができるという効果を奏する。
図1は、本発明の各実施形態に適用可能な画像形成装置の一例の構成を示す構成図である。 図2は、画像形成装置のうち本発明の各実施形態に関わりの深い部分を抜き出してより詳細に示す略線図である。 図3は、副走査レジスト補正量の算出方法について説明するための略線図である。 図4は、本発明の第1の実施形態による搬送制御部の一例の構成を示すブロック図である。 図5は、転写タイミング制御ローラ対と二次転写ローラとの位置関係を概略的に示す略線図である。 図6は、位置偏差の応答波形に対して時間t1およびt2を適用した例を示す略線図である。 図7は、統計的手法を用いて収束判定を行う場合の、判定に用いるサンプリングデータ数について説明するための略線図である。 図8は、第1の判定方法と第3の判定方法との差異について説明するための略線図である。 図9は、本発明の第1の実施形態による収束判定処理を示す一例のフローチャートである。 図10は、本発明の第2の実施形態による搬送制御部の一例の構成を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る画像形成装置の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の各実施形態に適用可能な画像形成装置10の一例の構成を示す。画像形成装置10は、スキャナユニット11と、感光体ユニット12a〜12dと、定着ユニット13と、中間転写ベルト14と、二次転写ローラ15と、レジストローラ対16aと、転写タイミング制御ローラ対16bと、給紙ローラ17と、紙搬送ローラ18と、転写用紙19と、給紙ユニット20と、斥力ローラ21と、排紙ユニット22と、中間転写スケール検出センサ23と、を備えている。
スキャナユニット11は、原稿台の上面に載置された原稿の画像を読み取る。感光体ユニット12a〜12dは、それぞれYCMK4色に対応し、潜像担持体としてのドラム状の感光体ドラム、感光体クリーニングローラなどを有している。以下、色を特定しない場合は、単に感光体ユニット12という場合がある。
定着ユニット13は、転写されたトナー画像をシート状搬送媒体である転写用紙19上に定着させる。中間転写ベルト14は、感光体ユニット12a〜12dで形成された各色の画像を重ね合わせ、且つ転写用紙19に転写させる。二次転写ローラ15は、中間転写ベルト14上の画像を転写用紙19に転写する。レジストローラ対16aは、転写用紙19のスキュー補正および転写用紙搬送などを行う。転写タイミング制御ローラ対16bは、転写用紙19の搬送タイミングを制御する。給紙ローラ17は、転写用紙を給紙ユニット20から搬送部へ送り出す。紙搬送ローラ18は、給紙ローラ17から送り出された転写用紙19をレジストローラ対16aまで搬送する。
給紙ユニット20は、転写用紙19を積載する。斥力ローラ21は、二次転写ローラ15の対抗部分に配置され、中間転写ベルト14と二次転写ローラ15との間のニップを生成および維持させる。排紙ユニット22は、画像が転写かつ定着された転写用紙が排出される。中間転写スケール検出センサ23は、中間転写ベルト14上に形成されたスケールを検出してパルス出力を生成する。
図1の構成において、転写用紙19が給紙ユニット20から給紙ローラ17によって送り出され、紙搬送ローラ18を介してレジストローラ対16aに到達する。転写用紙19がレジストローラ対16aに到達しレジストローラ対16aに突き当てられると、一旦転写用紙19の搬送が停止される。感光体への静電画像形成開始(例えば図示されない上位制御部による画像書き出し信号出力時)などを基準とした所定のタイミングでレジストローラ対16aが再駆動され、転写用紙19がレジストローラ対16aから転写タイミング制御ローラ対16bに対して送り出される。
転写用紙19は、転写タイミング制御ローラ対16bによって、搬送速度Vrefが転送ベルト14の表面速度Vref_beltと略等しくなるように搬送を制御されて、二次転写ローラ15に対して送り出される。そして、転写用紙19は、感光体ユニット12a〜12dにより中間転写ベルト14上に形成された各色のトナー画像が二次転写ローラ15により転写される。このとき、二次転写ローラ15の直後に配置された用紙検知センサ(図示しない)に転写用紙19が検出され、検知結果に基づき、転写用紙19の適切な位置にトナー画像が転写されるように、転写タイミング制御ローラ対16bにより転写用紙19の搬送速度が制御される。
転写用紙19は、二次転写ローラ15から定着ユニット13に送り出され、二次転写ローラ15で転写されたトナー画像が定着ユニット13で定着され、排紙ユニット22に排紙される。
図2は、上述した図1に示す画像形成装置10から、各実施形態に関わりの深い部分を抜き出してより詳細に示す。なお、図2において、図1と共通する部分には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。転写タイミング制御ローラ対16bと二次転写ローラ15との間に、用紙検知センサ50が配置される。より具体的には、用紙検知センサ50は、転写用紙19の搬送方向について転写タイミング制御ローラ対16bの直後に配置される。
用紙検知センサ50は、例えば、LED(Light Emitting Diode)などによる光源と、フォトダイオードなどによる光検出器とからなり、光源からの光の反射光を光検出器で検出することで、転写用紙19のエッジを検出する。なお、用紙検知センサ50の構成は、この構成に限定されない。用紙検知センサ50は、転写用紙19のエッジを検出すると、エッジが検出された旨を示す検知信号を出力する。
用紙検出センサ50から出力された検知信号は、搬送制御部100に供給される。搬送制御部100は、例えばプロセッサを有し、用紙搬送部101による転写用紙19の搬送を制御する。また、搬送制御部100は、タイマを有し、所定のトリガからの経過時間を計測することができる。
用紙搬送部101は、上述したレジストローラ対16aおよび転写タイミング制御ローラ対16bを有すると共に、ロータリエンコーダ(ENC)52およびモータ53を有する。モータ53は、ACモータまたはDCモータであって、図示されないモータドライブにより搬送制御部100の制御に従った回転速度で回転するように駆動される。転写タイミング制御ローラ対16bは、モータ53により駆動される。
ロータリエンコーダ52は、例えば、モータ53の出力軸または機構側に取り付けられ、モータ53の回転角を所定時間間隔毎に検出する。そして、検出された回転角の差分を取ってモータ53の回転速度を算出する。これに限らず、ロータリエンコーダ52の周期を計測してモータ53の回転速度を算出してもよい。例えば、ロータリエンコーダ52の周期を基準クロックで計測し、それから速度を算出する。また、ロータリエンコーダ52などの所定のピッチ間隔毎すなわち所定位置間隔毎にモータ53の回転角を検出してもよい。そして、この回転速度を、転写タイミング制御ローラ対16bのローラ径や減速比、転写用紙19の厚みなどに基づき転写用紙19の速度に対応する値に換算して出力し、搬送制御部100に供給する。
なお、ここではモータ53の回転速度の検出にロータリエンコーダ52を用いたが、これはこの例に限定されず、タコジェネレータを用いてもよい。また、ここでは、モータ53を駆動するモータドライブとして電圧駆動型のモータドライブを用いるが、これはこの例に限らず、電流駆動型のモータドライブを用いてもよい。また、モータドライバへの入力は、特に限定されず、例えばアナログ値、デジタル値、PWM(Pulse Width Modulation)値などを用いることができる。
搬送制御部100は、ロータリエンコーダ52の出力に基づき転写用紙19の搬送速度を算出する。搬送制御部100は、この転写用紙19の搬送速度に基づきモータ53の回転速度をフィードバック制御して、転写用紙19の搬送を制御する。
また、搬送制御部100は、用紙検知センサ50による転写用紙19のエッジの検出結果に基づき、中間転写ベルト14上のトナー画像51と転写用紙19との位置ズレ量を補正するための補正量Δxを算出する。搬送制御部100は、転写用紙19が用紙検知センサ50の位置からトナー画像の転写位置すなわち二次転写ローラ15の位置に到達するまでの間に、この算出された補正量Δxの補正を行うように、モータ53の回転速度を加減速して転写用紙19の搬送を制御する。なお、以下では、補正量Δxを適宜、副走査レジスト補正量Δx110と呼ぶ。
<副走査レジスト補正量の算出方法について>
次に、図3を用いて副走査レジスト補正量の算出方法について説明する。図3において、横軸は時間を示し、縦軸は位置を示す。したがって、図中の線Pおよび線Qの傾きが、速度に相当する。図中の線Pは、目標位置の例を示し、線Qは、転写用紙19の実際の位置の例を示す。なお、ここでいう目標位置とは、転写用紙19が理想的な状態で搬送された場合の転写用紙19の位置であり、例えば装置の仕様などから計算で求められる。すなわち、目標位置に沿って転写用紙19を搬送することで、転写用紙19に対して中間転写ベルト14上のトナー画像51を適切に転写できる。
一般的に、等速制御などのように目標位置を変化させる制御系の場合、目標位置に対する実際の制御対象の位置には、所定の位置偏差が発生すると考えられる。そのため、図3では、目標位置と実際の位置との間に差があるものとして示している。図3の例では、実際に搬送されている転写用紙19が用紙検知センサ50に検出された時点で、目標位置が既に用紙検知センサ50の位置を通り越しており、転写用紙19の搬送が遅れているのが分かる。
先ず、搬送制御部100は、理想速度で転写用紙19を搬送した場合の、転写用紙19が基準位置から搬送され転写用紙19の先端エッジが用紙検知センサ50で検出されるまでの理想時間tpass_iを設定する。ここで、理想速度としては、例えば上述した、中間転写ベルト14の表面速度Vref_beltと略等しい速度Vrefを用いることができる。
なお、基準位置は、例えばレジストローラ対16aの位置とする。また、理想時間tpass_iの設定は、例えば感光体への静電画像形成開始をトリガとして行われる。設定された理想時間tpass_iの値は、例えば搬送制御部100が有する図示されないレジスタに保持される。また、搬送制御部100は、例えば感光体への静電画像形成開始をトリガとして、用紙検知センサ50が転写用紙19の先端エッジを検出する実時間を計測時間tpass_rとして計測する。
搬送制御部100は、用紙検知センサ50が転写用紙19の先端エッジを検出したら、下記の式(1)により、計測時間tpass_rと、理想時間tpass_iとの差分である差分時間Δtを求める。
Δt=tpass_r−tpass_i …(1)
この差分時間Δtに理想速度Vrefを乗ずることにより(式(2)参照)、用紙検知センサ50により転写用紙19の先端エッジが検出された時点での、副走査レジスト補正量Δx110が算出される。
Δx=Δt×Vref …(2)
搬送制御部100は、このようにして副走査レジスト補正量Δx110を算出した後、転写用紙19が用紙検知センサ50から転写位置(二次転写ローラ15)に到達するまでの間に副走査レジスト補正量Δx110分を補正するように、転写用紙19の搬送速度を加減速させる。
図3の例では、転写用紙19は、当初、理想速度Vrefに略等しい速度で搬送され、用紙検知センサ50の直後から搬送速度が増加される。そして、タイミングRで転写用紙19の位置が目標位置に到達すると、当該搬送速度が理想速度Vrefに略等しい搬送速度に戻されている。
<第1の実施形態>
次に、本発明の第1の実施形態について説明する。図4は、本第1の実施形態による搬送制御部100の一例の構成を示す。搬送制御部100は、制御対象の速度を制御する第1のループと、当該第1のループの外側に構成される、制御対象の位置を制御する第2のループとによる制御系と、収束判定部120とを有する。
第1のループは、比較器116B、速度コントローラ118および機構部101からなる。機構部101は、上述したように、制御対象としてのモータ53を含む。第2のループは、加算器112、比較器113、位置コントローラ114、速度リミッタ115、微分器117および積分器119、ならびに、加算器116Aからなる。収束判定部120は、例えば搬送制御部100が有するプロセッサ上で動作するプログラムにより実現される。収束判定部120を、独立的なハードウェアで構成してもよい。
後述する第1のループの制御により機構部101から出力される速度(以下、駆動速度)は、積分器119により時間で積分されて位置を示す値とされ、比較器113に入力される。この位置は、駆動速度を所定位置からの搬送時間で積分することで、当該所定位置に対する転写用紙19の現在の位置を示すことになる。すなわち、駆動速度を時間で積分した値に基づき、転写用紙19の現在の位置を検出できる。
一方、図示されない上位制御部などから目標位置111が入力され、加算器112を介して比較器113に入力される。制御対象を加減速したり、一定速度で動かし続ける場合は、図3の線Pで例示したように、目標位置が時間の経過に伴い変化する。上位制御部は、例えば感光体への静電画像形成開始をトリガとして、理想速度Vrefに搬送時間を乗じて目標位置111として供給する。
比較器113は、目標位置111からフィードバックされた位置を減じた値を比較結果として出力する。この比較結果は、目標位置111に対する転写用紙19の位置の位置偏差として比較器113から出力される。ここで、副走査レジスト補正量Δx110による補正を行う場合、この副走査レジスト補正量Δx110を加算器112に入力して目標位置111に加算する。これにより、位置偏差が副走査レジスト補正量Δx110の分だけ大きくなる(副走査レジスト補正量Δx110が正の値の場合)。
比較器113から出力された位置偏差は、位置コントローラ114に供給される。また、この位置偏差は、詳細を後述する収束判定部120にも供給される。位置偏差は、位置コントローラ114により所定の補償器演算を施され、位置偏差に対応する速度加算値として出力される。位置コントローラ114の補償器演算は、古典制御理論、現代制御理論、ロバスト制御理論など、どのような制御理論に基づいて行ってもよい。一例として、一般的な古典制御理論が適用された位置コントローラ114では、例えば比例制御(P制御)が行われる。この場合、最も単純な制御演算では、位置コントローラ114は、比例定数βを位置偏差に乗算すればよい。
位置コントローラ114から出力された速度加算値は、加算器116Aに入力される。加算器116Aには、さらに、目標位置111が微分器117で時間微分された値が入力される。加算器116Aは、速度加算値と目標位置111の時間微分値とを加算した値を出力する。
加算器116Aから出力された速度偏差は、速度リミッタ115を介して比較器116Bに供給される。比較器116Bには、さらに、機構部110から出力された駆動速度が入力される。比較器116Bは、速度リミッタ115から供給された速度加算値から駆動速度を減じて、駆動速度の目標速度に対する速度偏差を出力する。この速度偏差は、速度コントローラ118に供給される。
なお、速度リミッタ115は、速度加算値に対して加速方向および減速方向に対してそれぞれ上限値を設定するもので、入力された速度加算値は、この上限値で制限される。速度リミッタ115により速度加算値を制限することで、制御対象における飽和を回避することができると共に、制御対象の速度仕様の範囲内での安定的な動作が期待できる。
速度コントローラ118は、供給された速度偏差に対して所定の補償器演算を行い、モータ53を駆動するためのモータ駆動電圧相当の値として出力する。速度コントローラ118の補償器演算は、古典制御理論、現代制御理論、ロバスト制御理論など、どのような制御理論に基づいて行ってもよい。例えば、速度コントローラ118は、比例、積分および微分制御すなわちPID制御、比例および積分制御すなわちPI制御、あるいは、位相補償制御などによる古典制御理論に基づいた補償器演算を行うようにできる。
速度コントローラ118の出力は、機構部101に供給され、図示されないモータドライバにより入力相当の電圧に変換されて、モータ53が駆動される。これにより、転写タイミング制御ローラ対16bが駆動される。ロータリエンコーダ52は、モータ53の回転角を検出し、検出された回転角を速度に変換して駆動速度として出力する。なお、モータ53を駆動するモータドライバが電流駆動型の場合は、速度コントローラの出力は、電流指令値相当の値となる。
上述の搬送制御部100は、アナログ演算回路を用いて構成してもよいし、ディジタル演算回路を用いて構成することもできる。また、搬送制御部100を、マイクロプロセッサ上で動作するプログラムによるソフトウェア演算で実現することも可能である。
<収束判定処理について>
次に、本第1の実施形態の特徴である、収束判定部120における位置偏差の収束判定処理について説明する。上述した副走査レジスト補正量Δx110による補正動作において、転写タイミング制御ローラ対16bをステッピングモータで駆動するオープンループ制御系の構成の場合は、ステッピングモータが脱調しない範囲で駆動することになる。そのため、補正動作完了時の振動などの収束状態を制御することができない一方で、収束状態の検知を行う必要もなかった。
これに対して、本第1の実施形態のようなDCモータやACモータなどを使用したフィードバック制御の場合は、入力に対する出力の遅延があると共に、オーバシュートや、制御系に起因する残留振動や機構系に起因する微小振動などが発生する可能性がある。そのため、それらがロータリエンコーダ52などの検出器によって検出されフィードバックされることになる。また、搬送される転写用紙19の種類が変化することによって、転写タイミング制御ローラ対16bを駆動するための機構にかかるイナーシャも変動することになるため、制御系の応答特性にも変動が発生してしまう。
そこで、副走査レジスト補正量Δx110による補正動作が安定して行われ、完了したことを検出するための収束判定手段が必要となる。
図5および図6を用いて、本第1の実施形態による収束判定処理を概念的に説明する。図5は、転写タイミング制御ローラ対16bと二次転写ローラ15との位置関係を概略的に示す。転写タイミング制御ローラ対16bおよび二次転写ローラ15の構成は、装置構成により決められ、図5の例では、両者の間の距離が距離Lに固定されている。搬送制御部100による副走査レジスト補正量Δx110による補正動作は、用紙検知センサ50で転写用紙19の先端エッジを検出してから二次転写ローラ15に転写用紙19が突入するまでの間に収束し、完了している必要がある。
副走査レジスト補正量Δx110による補正動作が完了する位置は、制御系の応答特性から予め求めることが可能である。ここでは、用紙検知センサ50で転写用紙19の先端エッジが検出され補正動作が開始されてから時間t1が経過した時点で、当該補正動作が完了すると仮定する。
収束判定部120は、転写用紙19の先端エッジが用紙検知センサ50で検出された時間を0とした場合の、時間t1から時間t2の間で位置偏差のサンプリングを行う。なお、時間t1から時間t2の間の時間tmは、図4に示した第1および第2のループによる制御系の応答周期よりも長いものとする。例えば、制御系の応答周波数が20Hzである場合、tm≧50ms(ミリ秒)となる。
また、時間t2は、例えば、転写用紙19が用紙検知センサ50で検出されてから理想速度Vrefで時間t2だけ搬送された際に、転写用紙19が二次転写ローラ15に突入しないような値に設定される。
さらに、収束判定部120が位置偏差をサンプリングするサンプリング周期tsは、制御系の応答を表現できるようにするために、制御系の応答周期よりも十分小さい値とする。例えば、サンプリング周期tsを、制御系の応答周期の1/10とする。制御系の応答周波数が20Hzであれば、サンプリング周期tsは、5msとする。また、制御系の機構に依存する微小振動まで検出する必要がある場合は、サンプリング周期tsを、制御系の機構の振動周期の少なくとも1/2以上、望ましくは1/10以下とする。
図6は、位置偏差の応答波形に対して上述の時間t1およびt2を適用した例である。なお、図6において、縦軸は位置偏差を示し、横軸は時間を示す。例えば、時間t1=0.1s(秒)、時間tm=60msとする。収束判定部120は、この時間tmの間に、サンプリング周期tsで以て位置偏差をサンプリングして、副走査レジスト補正量Δx110による補正動作が収束したか否かを判定する。
なお、図6において、範囲Rは、図3で示したタイミングRに対応し、転写用紙19の位置が目標位置に到達し、搬送速度が理想速度Vrefと略等しい速度に減速されたタイミングを示す。このように、搬送速度の変化に伴い位置偏差も大きくなり、その後、搬送速度が安定すると、位置偏差も徐々に安定していき、ある値に収束する。時間t1およびt2は、例えば、搬送速度の急激な変化の後、位置偏差の変動が所定以内になる時間を実験的に求めて設定することが考えられる。
本第1の実施形態では、時間t1から時間t2の間で位置偏差をサンプリングして、位置偏差の統計値を計算する。この統計値が所定値以下であれば、副走査レジスト補正量Δx110による補正が完了し、制御系の状態が収束したと判定する。
制御系の状態が収束したか否かを判定する方法としては、幾つかが考えられる。本第1の実施形態では、収束の判定を、サンプリングした位置偏差の平均値に基づき行う第1の判定方法と、当該位置偏差に対してローパスフィルタ処理を施した結果に基づき行う第2の判定方法と、当該位置偏差の不偏分散に基づき行う第3の判定方法とのうち、何れかの統計的手法を用いて行う。
先ず、第1の判定方法の、位置偏差の平均値に基づき収束判定を行う例について説明する。時間tmの間にサンプリングされたm個の位置偏差データep(i)から、下記の式(3)により平均値ep-を算出する。算出された平均値ep-が所定範囲に収まっている場合に、制御系の状態が収束していると判定することができる。一例として、定常的な位置偏差に対する許容誤差が±100μmとした場合、平均値ep-が、定常的な位置偏差に対する許容誤差(例えば±100μm)の範囲内であれば収束したものとして判定する。
Figure 0005648388
この第1の判定方法の場合、位置偏差が所定値近傍で微小振動していても収束したと判定される可能性がある。そのため、制御系が微小振動を無視できる構成であったり、微小振動を無視しても良い要求仕様であれば、この第1の判定方法を適用可能である。
なお、平均値ep-を求める処理は、各サンプリングデータに同じ重みを掛けたFIR(Finite Impulse Response)フィルタ処理と等価である。詳細に周波数特性を考慮する場合は、各サンプリングデータに対する重みを考慮したFIRフィルタを使用してもよい。
第2の判定方法の、位置偏差に対してローパスフィルタ処理を施した結果に基づき収束判定を行う例について説明する。ここでは、ローパスフィルタとしてIIR(Infinite Impulse Response)フィルタを適用する。離散状態方程式と出力方程式でIIRフィルタを表すと、下記の式(4)および式(5)のようになる。
Figure 0005648388
Figure 0005648388
なお、式(4)および式(5)において、定数ad、bd、cdおよびddは、サンプリング時間tsで離散化されたフィルタ定数である。変数u(k)がサンプリングkの入力となり、変数y(k)がサンプリングkの出力となる。ここでは、m個のデータを使用した最終出力を用いて収束判定を行う。この場合には、最終出力に所定以上の変動がなければ、収束していると判定できる。
IIRフィルタを用いた第2の判定方法の場合も、第1の判定方法におけるFIRフィルタの例と同様に、周波数特性を考慮してフィルタ定数を設計することによって、高域の微小振動などを無視した収束判定が可能となる。
なお、上述の平均値ep-を算出する処理は、ローパスフィルタ処理の特別な場合と考えることができるため、このローパスフィルタ処理も、統計的手法であるといえる。
第3の判定方法の、位置偏差の不偏分散に基づき収束判定を行う例について説明する。不偏分散σ2は、上述した式(3)で算出した平均値ep-を用いると、下記の式(6)のように表される。
Figure 0005648388
ここで、算出される不偏分散σ2は、標準偏差σの2乗の値である。周知のように、標準偏差σは、位置ズレなどのバラツキを表現するために用いられるものであり、式(6)を用いて算出される不偏分散σ2は、動作が収束に向かうに連れ、値が0に近付く。したがって、不偏分散σ2と比較する判定基準は、位置補正動作の要求精度から設定することが可能である。これにより、残留振動の有無も判別した、高精度な収束判定が可能となる。例えば、第3の判定方法では、位置偏差から求めた不偏分散σ2が、判断基準として定めた、0を中心とする所定範囲内になったときに、収束したと判定することができる。
ここでは、第3の判定方法として、不偏分散σ2を使うことを説明したが、標準偏差σを使用してもよい。
統計的手法を用いて収束判定を行う場合の、判定に用いるサンプリングデータ数について、図7を用いて説明する。なお、図7において、縦軸が位置偏差、横軸が時間を示し、副走査レジスト補正量Δx110が0であるものとして示されている。また、ここでは、統計的手法として、位置偏差に対する標準偏差σを適用している。
図7中、曲線Aは、サンプリングにより取得された位置偏差データの例を示す。曲線Bは、曲線Aの位置偏差データに対し、制御系の応答周期の1/2周期分の位置偏差データを用いて計算した標準偏差σの例を示す。また、曲線Cは、曲線Aの位置偏差データに対し、制御系の応答周期の1周期分の位置偏差データを用いて計算した標準偏差σの例を示す。上述したように、制御系の応答周期よりも長い時間tmで位置偏差データのサンプリングを行わないと、曲線Bに例示されるように、収束判定に用いる標準偏差σ(または不偏分散σ2)の値に振動が生じるため、正しく収束判定を行うことが困難になってしまう。一方、曲線Cは、制御系の応答周期に対応する時間tmで位置偏差データのサンプリングを行っているため、収束判定に用いる標準偏差σの値が安定的とされ、収束判定を精度よく行うことができる。
図8を用いて、収束判定方法として、第1の判定方法である平均値を用いる方法と、第3の判定方法である不偏分散σ2を用いる方法との差異について説明する。なお、ここでは、第3の判定方法において、不偏分散σ2の代わりに、不偏分散σ2の平方根である標準偏差σを用いている。
図8において、縦軸が位置偏差、横軸が時間をそれぞれ示し、曲線Aがサンプリングにより取得された位置偏差データの例、曲線Cが、曲線Aの位置偏差データに対して算出した標準偏差σの例、曲線Dが、曲線Aの位置偏差データに対して算出した平均値ep-の例をそれぞれ示す。また、副走査レジスト補正量Δx110を0とし、判定基準として示される範囲内に値が収まった時点で、収束したと判定するものとする。
平均値ep-を使用して収束判定を行うと、微小振動があっても所定値付近に収まり、収束判定基準内となって収束したと判定されてしまう。図8の例では、曲線Dに例示されるように、位置偏差の振動が比較的大きい時点E以降で平均値ep-が判定基準内に収まり、収束したものと判定される。
これに対して、標準偏差σを使用して収束判定を行うと、微小振動が十分小さくなるまで収束判定基準内には収まらない。図8の例では、曲線Cに例示されるように、位置偏差の振動が上述の時点Eと比べてより小さくなった時点F以降で標準偏差σが判定基準内に収まり、収束したものと判定される。このように、収束判定を、データのバラツキを考慮した統計的手法を用いて行うと、微小振動まで考慮した収束判定が可能となる。
画像形成装置の機構によって生じる微小振動(機械共振や周期変動)は、バンディングと呼ばれる画像異常となって現れてしまう。搬送制御部100の収束判定部にこのような統計的手法を適用することによって、高精度な収束判別が可能となり、画像品質の向上を図ることができる。
図9は、本第1の実施形態による収束判定処理を示す一例のフローチャートである。このフローチャートにおける一連の処理は、例えば、収束判定部120によりプログラムに従い所定の制御周期毎に実行される。一例として、1msのフィードバック制御の演算毎に、フローチャートの一連の処理が実行される。フローチャートによる処理の実行周期は、例えばサンプリング周期tsよりも短い周期(1msecなど)で行うのが好ましい。また、収束判定は、上述した第1または第3の判定方法により行うものとする。
先ず、ステップS10でエッジ検知フラグがOFFであるか否かが判定される。若し、OFFであると判定されたら、処理はステップS11に移行され、用紙検出センサ50で転写用紙19の先端エッジが検出されたか否かが判定される。若し、検出されていないと判定されたら、このフローチャートによる一連の処理が終了される。
一方、ステップS11で、用紙検知センサ50で転写用紙19の先端エッジが検出されたと判定されたら、処理はステップS12に移行され、エッジ検出フラグがONとされ、次のステップS13で、時間をカウントするカウンタがリセットされ、カウント値Ctが0とされる。そして、このフローチャートによる一連の処理が終了される。なお、エッジ検出フラグおよびカウント値Ctは、フローチャートの終了後も、例えばプロセッサが有するレジスタなどに保持される。
上述のステップS10でエッジ検出フラグがONであると判定されたら、処理はステップS14に移行される。ステップS14では、カウント値Ctが時間t1および時間t2の範囲内にあるか否かが判定される。若し、範囲内にあると判定されたら、処理はステップS15に移行され、収束判定部120により位置偏差データが取得される。取得された位置偏差データは、例えば、搬送制御部100が有するレジスタなどに累積的に加算されて保持される。そして、次のステップS16で、カウント値Ctが、上述のステップS13によるカウンタリセットのタイミングを基準とした現在の時間に更新される。カウント値Ctが更新されると、このフローチャートによる一連の処理が終了される。
上述のステップS14でカウント値Ctが時間t1および時間t2の範囲外にあると判定されたら、処理はステップS17に移行される。ステップS17では、カウント値Ctが時間t2を超えたか否かが判定される。若し、超えていないと判定されたら、処理がステップS20に移行され、カウント値Ctが、上述のステップS13によるカウンタリセットのタイミングを基準とした現在の時間に更新され、このフローチャートによる一連の処理が終了される。
一方、ステップS17でカウント値Ctが時間t2を超えたと判定されたら、処理はステップS18に移行される。ステップS18では、ステップS15で累積的に加算されて保持された位置偏差データを用いて、収束判定が行われる。
すなわち、収束判定部120は、累積的に加算された位置偏差データの平均値ep-または不偏分散σ2を算出し、算出された値が予め設定された判定基準の範囲内にあるか否かを判定する。若し、算出された値が判定基準の範囲内にあると判定されたら、副走査レジスト補正量Δx110による補正動作が収束し、副走査レジスタ補正量Δxによる位置補正動作が正しく完了したと判断される。判断結果は、上位制御部に伝達され、転写用紙19の搬送処理が続行される。
一方、算出された値が判定基準の範囲外であると判定されたら、制御系の状態が収束しておらず、副走査レジスタ補正量Δxによる一歩性動作が正しく完了していないと判断される。この判断結果が上位制御部に伝達されると、上位制御部は、画像品質の低下の可能性がある旨を図示されない表示部に表示させたり、動作異常が発生したとして転写用紙19の搬送処理を含む印刷動作を停止させるなどの処理を行う。
ステップS18で収束判定処理が行われると、処理はステップS19に移行され、エッジ検知フラグがOFFとされ、このフローチャートによる一連の処理が終了される。
このように、本第1の実施形態では、副走査レジスト補正量Δx110による補正動作が収束したか否かを判定しているので、より高品質なカラー画像形成を行うことができる。また、位置制御のためのフィードバックループで得られる位置偏差データを用いて収束判定を行っているので、画像形成の動作速度を低下させることがない。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図10は、本第2の実施形態による搬送制御部100’の一例の構成を示す。上述した図4の搬送制御部100は、入力値として位置に関する目標値を用いていたが、本変形例では、入力値として速度に関する目標値を用いる。この搬送制御部100’は、図4で説明した搬送制御部100に対し、目標速度140を入力する点と、副走査レジスト補正量Δ110xを積分器131に供給する点が異なる。なお、図10において、上述の図4と共通する部分には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
搬送制御部100’は、制御対象の速度を制御する第1のループと、制御対象の位置を制御する第2のループとによる制御系と、収束判定部120とを有する。第1のループは、図4と同様に、比較器116B、速度コントローラ118および機構部101からなる。第2のループは、比較器130、積分器131、位置コントローラ114および速度リミッタ115、ならびに、加算器116Aからなる。
第1のループの制御により機構部101から出力される駆動速度が比較器130に入力される。一方、図示されない上位制御部などから目標速度140が入力され、比較器130に入力される。目標速度は、図3を用いて説明した目標位置の時間変化(線P)の傾きであり、例えば理想速度Vrefである。
比較器130は、目標速度140からフィードバックされた駆動速度を減じた値を比較結果として出力する。この比較結果は、積分器131に供給され、積分され位置偏差とされる。ここで、副走査レジスト補正量Δx110による補正を行う場合、この副走査レジスト補正量Δx110を積分器131に供給し、比較結果の積分値に加算して、位置偏差とする。
副走査レジスト補正量Δx110を積分値に加算することで、副走査レジスト補正量Δx110の分だけ位置偏差が大きくなり(副走査レジスト補正量Δx110が正の値の場合)、速度偏差が瞬間的に増加する。これにより、駆動速度が増大し転写用紙19の位置が目標位置に到達する。第1および第2のループは、フォードバック制御により、増大した駆動速度を目標速度140に戻すように動作する。
比較器130から出力された位置偏差は、位置コントローラ114に供給される。位置偏差は、位置コントローラ114により所定の補償器演算を施され、位置偏差に対応する速度加算値として出力される。
位置コントローラ114から出力された速度加算値は、加算器116Aに入力される。加算器116Aには、さらに、目標速度140が入力される。加算器116Aは、速度加算値と目標速度140とを加算した値を出力する。
加算器116Aの出力は、速度リミッタ115を介して比較器116Bに供給される。比較器116Bは、加算器116Aの出力から駆動速度を減じた値を、駆動速度の目標速度に対する速度偏差として出力する。速度偏差は、速度コントローラ118に供給され、所定の補償器演算が行われ、モータ53を駆動するためのモータ駆動電圧相当の値として出力される。速度コントローラ118の出力は、機構部101に供給され、図示されないモータドライバにより入力相当の電圧に変換されて、モータ53が駆動される。これにより、転写タイミング制御ローラ対16bが駆動される。ロータリエンコーダ52は、モータ53の回転角を検出し、検出された回転角を速度に変換して駆動速度として出力する。
比較器130から出力された位置偏差は、収束判定部120にも供給される。収束判定部120は、副走査レジスト補正量Δx110による補正動作が収束したか否かを、第1の実施形態で説明した第1、第2および第3の判定処理のうち何れかを用いて判定する。この収束判定部120における収束判定処理は、上述した第1の実施形態で図5〜図9を用いて説明した処理と何ら変わるところがないため、ここでの詳細な説明を省略する。
このように、搬送制御部100’に対して目標値として目標速度140を入力した場合でも、副走査レジスト補正量Δx110による補正動作が収束したか否かを判定することができる。
10 画像形成装置
14 中間転写ベルト
15 二次転写ローラ
16a レジストローラ対
16b 転写タイミング制御ローラ対
19 転写用紙
50 用紙検知センサ
52 ロータリエンコーダ
53 モータ
100,100’ 搬送制御部
101 機構部
110 副走査レジスト補正量Δx
111 目標位置
113 比較器
114 位置コントローラ
115 速度リミッタ
116 比較器
118 速度コントローラ
120 収束判定部
特許第3978837号公報

Claims (18)

  1. 画像形成手段で画像が形成されるシート状搬送媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段に搬送される前記シート状搬送媒体が所定の位置に到達したことを検知する媒体検知手段と、
    前記搬送手段で搬送される前記シート状搬送媒体の位置を、該搬送手段による該シート状搬送媒体の搬送速度に基づき演算して求める位置検出手段と、
    前記位置検出手段が検出した前記位置の、予め定められた目標位置に対する位置偏差を所定時間間隔または所定位置間隔で取得する位置偏差取得手段と、
    基準位置から搬送された前記シート状搬送媒体を前記媒体検知手段が検知する、基準時間に対する第1の時間と、前記基準位置から予め定められた理想速度で搬送された前記シート状搬送媒体が前記所定の位置に到達する、前記基準時間に対する第2の時間との差に基づき、前記媒体検知手段の検知したタイミングで求められる、前記画像が形成される位置と前記シート状搬送媒体の位置との位置ズレ量を補正する補正量と、前記位置偏差とに基づき前記搬送手段による搬送速度を補正する補正手段と、
    前記補正手段で前記搬送速度を補正した場合に、前記位置偏差の時間変化に基づき、前記補正手段による補正動作が収束したか否かを判定する判定手段と
    を有する
    ことを特徴とする搬送媒体駆動装置。
  2. 前記判定手段は、
    前記位置偏差の時間変化に対して統計処理を施し、該統計処理により得られた統計値に基づき前記補正動作が収束したか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の搬送媒体駆動装置。
  3. 前記判定手段は、
    所定期間内の前記位置偏差の不偏分散を算出し、算出された該不偏分散が0を中心とした所定範囲内にあれば前記補正動作が収束したと判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の搬送媒体駆動装置。
  4. 前記判定手段は、
    所定期間内の前記位置偏差の平均値を算出し、算出された該平均値が定常的な位置偏差に対する許容誤差の範囲内であれば前記補正動作が収束したと判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の搬送媒体駆動装置。
  5. 前記判定手段は、
    所定期間内の前記位置偏差に対してローパスフィルタ処理を施し、該ローパスフィルタ処理の結果に所定以上の変動が無い場合に前記補正動作が収束したと判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の搬送媒体駆動装置。
  6. 前記位置偏差取得手段は、
    前記目標位置と、前記補正手段での前記補正に用いる補正量とを加算した値から、前記搬送手段が前記シート状搬送媒体を搬送する搬送速度を積分した値を減じて前記位置偏差を取得する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の搬送媒体駆動装置。
  7. 媒体検知手段が、搬送手段が搬送する、画像形成手段で画像が形成されるシート状搬送媒体が所定の位置に到達したことを検知する媒体検知ステップと、
    位置検出手段が、前記搬送手段が搬送する前記シート状搬送媒体の位置を、該搬送手段による該シート状搬送媒体の搬送速度に基づき演算して求める位置検出ステップと、
    位置偏差取得手段が、前記位置検出ステップにより検出した前記位置の、予め定められた目標位置に対する位置偏差を所定時間間隔または所定位置間隔で取得する位置偏差取得ステップと、
    補正手段が、基準位置から搬送された前記シート状搬送媒体を前記媒体検知ステップにより検知する、基準時間に対する第1の時間と、前記基準位置から予め定められた理想速度で搬送された前記シート状搬送媒体が前記所定の位置に到達する、前記基準時間に対する第2の時間との差に基づき、前記媒体検知ステップの検知したタイミングで求められる、前記画像が形成される位置と前記シート状搬送媒体の位置との位置ズレ量を補正する補正量と、前記位置偏差とに基づき前記搬送手段による搬送速度を補正する補正ステップと、
    判定手段が、前記補正ステップで前記搬送速度を補正した場合に、前記位置偏差の時間変化に基づき、前記補正ステップによる補正動作が収束したか否かを判定する判定ステップと
    を有する
    ことを特徴とする搬送媒体駆動方法。
  8. シート状搬送媒体を搬送する搬送媒体駆動方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    搬送手段が搬送する、画像形成手段で画像が形成されるシート状搬送媒体が所定の位置に到達したことを検知する媒体検知ステップと、
    前記搬送手段が搬送する前記シート状搬送媒体の位置を、該搬送手段による該シート状搬送媒体の搬送速度に基づき演算して求める位置検出ステップと、
    前記位置検出ステップにより検出した前記位置の、予め定められた目標位置に対する位置偏差を所定時間間隔または所定位置間隔で取得する位置偏差取得ステップと、
    基準位置から搬送された前記シート状搬送媒体を前記媒体検知ステップにより検知する、基準時間に対する第1の時間と、前記基準位置から予め定められた理想速度で搬送された前記シート状搬送媒体が前記所定の位置に到達する、前記基準時間に対する第2の時間との差に基づき、前記媒体検知ステップの検知したタイミングで求められる、前記画像が形成される位置と前記シート状搬送媒体の位置との位置ズレ量を補正する補正量と、前記位置偏差とに基づき前記搬送手段による搬送速度を補正する補正ステップと、
    前記補正ステップで前記搬送速度を補正した場合に、前記位置偏差の時間変化に基づき、前記補正ステップによる補正動作が収束したか否かを判定する判定ステップと
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の搬送媒体駆動装置と、
    前記搬送手段で搬送された前記シート状搬送媒体に画像を形成する前記画像形成手段と
    を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  10. 画像形成手段で画像が形成されるシート状搬送媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段に搬送される前記シート状搬送媒体が所定の位置に到達したことを検知する媒体検知手段と、
    前記搬送手段による搬送速度を検出する速度検出手段と、
    前記速度検出手段が検出した前記搬送速度の、予め定められた目標速度に対する差分に基づき求めた位置偏差を所定時間間隔または所定位置間隔で取得する位置偏差取得手段と、
    基準位置から搬送された前記シート状搬送媒体を前記媒体検知手段が検知する、基準時間に対する第1の時間と、前記基準位置から予め定められた理想速度で搬送された前記シート状搬送媒体が前記所定の位置に到達する、前記基準時間に対する第2の時間との差に基づき前記媒体検知手段の検知したタイミングで求められる、前記画像が形成される位置と前記シート状搬送媒体の位置との位置ズレ量を補正する補正量と、前記位置偏差とに基づき、前記搬送手段による搬送速度を補正する補正手段と、
    前記補正手段で前記搬送速度を補正した場合に、前記位置偏差の時間変化に基づき、前記補正手段による補正動作が収束したか否かを判定する判定手段と
    を有する
    ことを特徴とする搬送媒体駆動装置。
  11. 前記位置偏差取得手段は、
    前記目標速度から前記搬送速度を減じた値を積分した値に、前記補正手段での前記補正に用いる補正量を加算して前記位置偏差を取得する
    ことを特徴とする請求項10に記載の搬送媒体駆動装置。
  12. 前記判定手段は、
    前記位置偏差の時間変化に対して統計処理を施し、該統計処理により得られた統計値に基づき前記補正動作が収束したか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の搬送媒体駆動装置。
  13. 前記判定手段は、
    所定期間内の前記位置偏差の不偏分散を算出し、算出された該不偏分散が0を中心とした所定範囲内にあれば前記補正動作が収束したと判定する
    ことを特徴とする請求項12に記載の搬送媒体駆動装置。
  14. 前記判定手段は、
    所定期間内の前記位置偏差の平均値を算出し、算出された該平均値が定常的な位置偏差に対する許容誤差の範囲内であれば前記補正動作が収束したと判定する
    ことを特徴とする請求項12に記載の搬送媒体駆動装置。
  15. 前記判定手段は、
    所定期間内の前記位置偏差に対してローパスフィルタ処理を施し、該ローパスフィルタ処理の結果に所定以上の変動が無い場合に前記補正動作が収束したと判定する
    ことを特徴とする請求項12に記載の搬送媒体駆動装置。
  16. 媒体検知手段が、搬送手段が搬送する、画像形成手段で画像が形成されるシート状搬送媒体が所定の位置に到達したことを検知する媒体検知ステップと、
    速度検出手段が、前記搬送手段による搬送速度を検出する速度検出ステップと、
    位置偏差取得手段が、前記速度検出ステップが検出した前記搬送速度の、予め定められた目標速度に対する差分に基づき求めた位置偏差を所定時間間隔または所定位置間隔で取得する位置偏差取得ステップと、
    補正手段が、基準位置から搬送された前記シート状搬送媒体を前記媒体検知手段が検知する、基準時間に対する第1の時間と、前記基準位置から予め定められた理想速度で搬送された前記シート状搬送媒体が前記所定の位置に到達する、前記基準時間に対する第2の時間との差に基づき前記媒体検知手段の検知したタイミングで求められる、前記画像が形成される位置と前記シート状搬送媒体の位置との位置ズレ量を補正する補正量と、前記位置偏差とに基づき、前記搬送手段による搬送速度を補正する補正ステップと、
    判定手段が、前記補正ステップで前記搬送速度を補正した場合に、前記位置偏差の時間変化に基づき、前記補正ステップによる補正動作が収束したか否かを判定する判定ステップと
    を有する
    ことを特徴とする搬送媒体駆動方法。
  17. シート状搬送媒体を搬送する搬送媒体駆動方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    搬送手段が搬送する、画像形成手段で画像が形成されるシート状搬送媒体が所定の位置に到達したことを検知する媒体検知ステップと、
    前記搬送手段による搬送速度を検出する速度検出ステップと、
    位置偏差取得手段が、前記速度検出ステップが検出した前記搬送速度の、予め定められた目標速度に対する差分に基づき求めた位置偏差を所定時間間隔または所定位置間隔で取得する位置偏差取得ステップと、
    基準位置から搬送された前記シート状搬送媒体を前記媒体検知手段が検知する、基準時間に対する第1の時間と、前記基準位置から予め定められた理想速度で搬送された前記シート状搬送媒体が前記所定の位置に到達する、前記基準時間に対する第2の時間との差に基づき前記媒体検知手段の検知したタイミングで求められる、前記画像が形成される位置と前記シート状搬送媒体の位置との位置ズレ量を補正する補正量と、前記位置偏差とに基づき、前記搬送手段による搬送速度を補正する補正ステップと、
    前記補正ステップで前記搬送速度を補正した場合に、前記位置偏差の時間変化に基づき、前記補正ステップによる補正動作が収束したか否かを判定する判定ステップと
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  18. 請求項10乃至請求項15の何れか1項に記載の搬送媒体駆動装置と、
    前記搬送手段で搬送された前記シート状搬送媒体に画像を形成する前記画像形成手段と
    を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
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