JP5646217B2 - 電流センサ - Google Patents

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Description

本発明は、弾性変形可能に形成された巻芯の周囲に本体部用導線が巻回されたコイル部本体を備えて測定対象体に対する着脱が可能に構成された電流センサに関するものである。
この種の電流センサとして、出願人は、ケーブル状のセンサ本体を有する電流センサを特開2003−139802号公報に開示している。この電流センサでは、可撓性を有する樹脂材で形成された芯材、芯材の一端側に取り付けられた第1ボビン、および芯材の他端側に取り付けられた第2ボビンを備え、これらに導線(巻線)が巻回されて上記のセンサ本体が構成されている。この場合、第1ボビンは、その内径が芯材の外径と同等の第1キャップ部と、その外径が芯材の外径よりも小径の第1巻枠部とが樹脂材料で一体成形されている。また、第2ボビンは、その内径が芯材の外径と同等の第2キャップ部と、その外径が芯材の外径よりも大径の第2巻枠部とが樹脂材料で一体成形されている。さらに、この電流センサでは、第1ボビンにおける第1巻枠部の外径が第2ボビンにおける第2巻枠部の内径よりも小径となるように両ボビンが形成されている。これにより、この電流センサでは、第2ボビンにおける第2巻枠部の内側に第1ボビンにおける第1巻枠部を挿入するようにしてセンサ本体の一端部および他端部を互いに接合させることによって、環状の電流検出部が形成されるように構成されている。
また、出願人が開示している電流センサでは、一例として、導線(巻線)が第2ボビンにおける第2巻枠部から巻き始められて、第2キャップ部の外周、芯材の外周、第1ボビンにおける第1キャップ部の外周、および第1巻枠部の外周にこの順で巻回されると共に、第1ボビンにおいて折り返されて芯材の中心を挿通させられて、第2ボビンから外部に引き出されている。この場合、この電流センサでは、第1ボビンおよび第2ボビンに巻回された導線の単位長当たりのコイル出力(導線によって検出される電圧、つまり導線を流れる電流を変換した電圧)の平均値が、芯材に巻回された導線における単位長当たりのコイル出力と等しくなるように導線が巻回されている。これにより、出願人が開示している電流センサでは、環状の電流センサにおける内側において測定対象導体の位置や傾きが変化した際の測定電流値の変化量が小さくなっている。
特開2003−139802号公報(第4−6頁、第1−5図)
ところが、出願人が開示している電流センサには、以下の解決すべき課題が存在する。すなわち、出願人が開示している電流センサでは、第2ボビンにおける第2巻枠部の内側に第1ボビンにおける第1巻枠部を挿入するように構成されているため、両ボビンの形状が複雑となっており、その分、ボビンの製造コストが高騰している。また、第1ボビンにおける第1巻枠部および第1キャップ部、並びに第2ボビンにおける第2巻枠部および第2キャップ部の外径(直径)が互いに異なるため、巻線機によって導線を巻回する際の制御が複雑で巻線効率の向上が困難となっている。このため、この電流センサでは、これらに起因して、製造コストの低減が困難となっている。
また、出願人が開示している電流センサでは、第1ボビンおよび第2ボビンに巻回された導線の単位長当たりのコイル出力の平均値が、芯材に巻回された導線における単位長当たりのコイル出力と等しくなるように、第1ボビン(小径の第1巻枠部)および第2ボビン(大径の第2巻枠部)に対する導線の巻回数がそれぞれ規定されている。これにより、出願人が開示している電流センサでは、第1ボビンおよび第2ボビンにおける電流検出の感度の平均値と、芯材の周囲に導線が巻回された部位の電流検出の感度の平均値とが等しくなっている。
しかしながら、出願人が開示している電流センサにおいて、第1ボビンおよび第2ボビンの双方に対して互いに等しい巻きピッチ(巻き密度)で導線を巻回した場合には、両ボビンにおける巻枠部の外径が互いに相違する(すなわち、導線を巻回した巻線部の直径が互いに相違する)ことに起因して、第1ボビンにおける電流検出の感度と第2ボビンにおける電流検出の感度とが互いに相違した状態となる。このため、この電流センサでは、第1ボビンと第2ボビンとの接合部分を挟んで右側に位置する領域における電流検出の感度と左側に位置する領域における電流検出の感度とがやや異なる結果、電流検出の感度のバランスの向上が困難となっている。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、電流検出の感度のバランスを向上させつつ製造コストを低減し得る電流センサを提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の電流センサは、弾性変形可能に形成された巻芯の周囲に本体部用導線が巻回されたコイル部本体と、巻枠の周囲に補償用導線が巻回されて前記コイル部本体の一端部に基端部が取り付けられると共に前記本体部用導線に当該補償用導線が接続された単一の補償用コイル部とを備え、前記コイル部本体を弾性変形させて前記補償用コイル部における前記基端部とは逆側の先端部と当該コイル部本体の他端部とを互いに近接させることで環状の電流検出用環状部を形成可能に構成され、前記電流検出用環状部において、前記コイル部本体における前記本体部用導線が巻回されている本体側巻線部の前記一端部側と前記補償用コイル部における前記補償用導線が巻回されている補償用巻線部の前記基端部側とが当該電流検出用環状部の周方向に沿って当該本体部用導線が巻回されていない部分を挟んで離間すると共に、前記本体側巻線部の前記他端部側と前記補償用巻線部の前記先端部側とが前記周方向に沿って前記本体部用導線が巻回されていない部分を挟んで離間し、かつ前記本体側巻線部の前記一端部側と前記補償用巻線部の前記基端部側との間の前記周方向に沿った長さ、および前記本体側巻線部の前記他端部側と前記補償用巻線部の前記先端部側との間の前記周方向に沿った長さが互いに等しくなるように構成されている。
また、請求項2記載の電流センサは、請求項1記載の電流センサにおいて、前記コイル部本体および前記補償用コイル部は、前記電流検出用環状部において前記本体部用導線が巻回されていない範囲であって前記本体側巻線部における前記一端部側と前記他端部側との間の前記補償用コイル部を含む範囲の当該電流検出用環状部に沿った長さに当該本体側巻線部の直径の2乗を乗じた値、および前記補償用巻線部における前記電流検出用環状部に沿った長さに当該補償用巻線部の直径の2乗を乗じた値が互いに等しくなるように構成されている。
また、請求項3記載の電流センサは、請求項1または2記載の電流センサにおいて、同種の導線を前記本体部用導線および前記補償用導線として用いて前記本体側巻線部および補償用巻線部が構成されている。
請求項1記載の電流センサでは、コイル部本体の一端部に取り付けられた単一の補償用コイル部によって電流検出用環状部において本体部用導線が巻回されていない部分が存在することによる電流検出の感度の低下を補償している。このため、この電流センサによれば、2つの補償用コイル部を用いて補償を行う従来の電流センサとは異なり、一方のコイル部を他方のコイル部に挿入させる必要がない分、補償用コイル部を単純な形状に構成することができる結果、補償用コイル部の製造コストを十分に低減することができる。また、この電流センサでは、外径が互いに異なる複数の巻枠を有する補償用コイル部を用いる従来の電流センサとは異なり、単一の巻枠にのみ補償用導線を巻回すればよいため、巻線機によって補償用導線を巻回する際の制御が簡易で、その分、巻線効率を十分に向上させることができる。したがって、この電流センサによれば、補償用コイル部の製造コストを低減することができると共に巻線効率を向上させることができる結果、その分、この電流センサの製造コストを十分に低減することができる。また、この電流センサでは、単一の補償用コイル部で電流検出の感度の低下を補償している。この場合、直径の異なる2つの補償用コイル部を用いて補償を行う従来の電流センサでは、2つの補償用コイル部における長さ方向の中心部(2つの補償用コイル部の接合部)を挟んで左側の部分における電流検出の感度と中心部を挟ん右側の部分における電流検出の感度とが異なっている。これに対して、この電流センサでは、補償用コイル部が1つだけであるため、補償用コイル部の長さ方向の中心部を挟んで左側(例えば、補償用コイル部の基端部側)の部分における電流検出の感度と中心部を挟んで右側(例えば、補償用コイル部の先端部側)の部分における電流検出の感度とを互いに等しくすることができる。したがって、この電流センサによれば、従来の電流センサと比較して、補償用コイル部の長さ方向の中心部および電流検出用環状部の中心部を通る電流検出用環状部の中心線を挟んで左側(例えば、コイル部本体の一端部側)に位置する領域における電流検出の感度と、中心線を挟んで右側(例えば、コイル部本体の他端部側)に位置する領域における電流検出の感度とを互いに等しくすることができる結果、検出感度のバランスを十分に向上させることができる。
また、この電流センサでは、電流検出用環状部において、コイル部本体における本体側巻線部の一端部側と補償用コイル部における補償用巻線部の基端部側との間の長さ(本体部用導線および補償用導線が巻回されていない非巻線部の長さ)、および本体側巻線部の他端部側と補償用巻線部の先端部側との間の長さ(本体部用導線および補償用導線が巻回されていない非巻線部の長さ)が互いに等しくなるように構成されている。このため、この電流センサによれば、非巻線部による電流検出の感度の低下量を、補償用コイル部の長さ方向の中心部および電流検出用環状部の中心部を通る電流検出用環状部の中心線を挟んで左側に位置する領域および右側に位置する領域において互いに等しくすることができる結果、検出感度のバランスをさらに向上させることができる。
また、請求項2記載の電流センサによれば、電流検出用環状部における本体部用導線が巻回されていない範囲の長さに本体側巻線部の直径の2乗を乗じた値と、補償用巻線部の長さに補償用巻線部の直径の2乗を乗じた値とが互いに等しくなるようにコイル部本体および補償用コイル部を構成したことにより、本体部用導線が巻回されていない範囲における電流検出の感度の低下を単一の補償用コイル部だけで確実に補償することができる。
また、請求項3記載の電流センサによれば、同種の導線を本体部用導線および補償用導線として用いて本体側巻線部および補償用巻線部を構成したことにより、同種の導線を本体部用導線として本体側巻線部の巻芯に巻回し、それに連続して補償用コイル部の巻枠にその導線を補償用導線として巻回することで本体側巻線部と補償用巻線部とを1つの巻線工程で作製することができるため、製造効率を一層向上させることができる。
電流センサ1の外観斜視図である。 電流センサ1における一端部Paおよび他端部Pbの近傍の断面図である。 図2におけるA−A線断面図である。 図2におけるB−B線断面図である。 電流センサ1における一端部Paおよび他端部Pbの接合方法について説明するための断面図である。
以下、電流センサの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す電流センサ1は、測定対象体Z(信号ケーブルや電源ケーブル等)に流れている電流を検出するためのセンサの一例であって、電流検出用環状部2と、図示しない電流検出器に電流検出用環状部2を接続するための信号ケーブル8とを備えている。電流検出用環状部2は、図2に示すように、コイル部本体3、単一の補償用コイル部4、プラグ5、端部カバー部材6,6および連結用部材7を備え、図1に示すように、その一端部Paおよび他端部Pbを互いに近接させるようにしてコイル部本体3を弾性変形させることで、全体として円環状となるように構成されている。
コイル部本体3は、図2,3に示すように、巻芯11の周囲に導線12が巻回されると共に、巻回された導線12を覆うようにして絶縁被覆13が施されて、全体としてチューブ状に形成されている。この場合、巻芯11は、可撓性を有する樹脂材料(一例として、シリコーンゴム)によって中空構造に形成されている(「弾性変形可能に形成された巻芯」の一例)。なお、シリコーンゴムに代えて、エラストマおよび塩化ビニルなどの各種弾性樹脂や、ウレタンゴムおよびフッ素ゴムなどのゴムによって巻芯11を形成することもできる。また、導線12は、本体部用導線に相当し、一例として、被覆電線(エナメル銅線)で構成されている。なお、巻芯11に対して導線12が巻回されている巻線部3c(図2参照)が「本体側巻線部」に相当する。
補償用コイル部4は、図2,4に示すように、導線22を巻回するための巻枠21と、補償用コイル部4をコイル部本体3の一端部P3aに取り付ける際に巻芯11の中空部分に挿入される挿入用凸部23と、導線12の巻き解れを回避するための巻線留め部24と、巻枠21の両端部に配設されて巻枠21からの導線22の巻き解れを回避するための一対のフランジ25,25とを備え、これらが樹脂材料でそれぞれ一体成形されて構成されている。この場合、導線22は、その太さや材質等が上記の導線12と同じ導線(「本体部用導線と同種の導線」の一例:この例では、被覆電線(エナメル銅線))で構成されている。なお、この例では、補償用コイル部4の巻枠21に巻回されている導線22が「補償用導線」に相当し、コイル部本体3の一端部P3aにおいて導線12の一端部に接続されている。また、この例では、補償用コイル部4における導線22が巻回されている巻線部4c(図2参照)が「補償用巻線部」に相当する。このように、この電流センサ1では、巻線部として、1つの巻線部3cおよび1つの(単一の)巻線部4cだけを備えており、この2つの巻線部3c,4cだけで測定対象体Zに流れている電流を検出することが可能となっている。
プラグ5は、図2に示すように、コイル部本体3の他端部P3bに取り付けられている。このプラグ5は、コイル部本体3における巻芯11の中空部分に先端部が挿入されることによってコイル部本体3に固定され、そのフランジ部によって導線12の巻き解れを回避する。端部カバー部材6は、同図に示すように、樹脂材料でキャップ状に形成されている。この端部カバー部材6は、コイル部本体3の一端部P3aおよび補償用コイル部4と、コイル部本体3の他端部P3bとをそれぞれ覆うようにして取り付けられている。
連結用部材7は、電流検出用環状部2の一端部Paおよび他端部Pbを互いに近接させた状態に維持するように連結するための部材であって、その内径が電流検出用環状部2の一端部Paや他端部Pbよりも大径となるように円筒状に形成されている。この場合、この電流センサ1では、連結用部材7における円筒状の本体部の長手方向中央部に仕切板31が設けられると共に、図5に示すように、一例として、電流検出用環状部2の一端部Pa(補償用コイル部4を覆っている端部カバー部材6の端面側板部6a)に仕切板31を当接させるようにして連結用部材7が電流検出用環状部2の一端部Paに取り付けられている。なお、この連結用部材7については、電流検出用環状部2の他端部Pb側に取り付ける構成を採用することもできるし、一端部Paおよび他端部Pbのいずれにも固定的に取り付けずに電流センサ1を使用するときだけ一端部Paおよび他端部Pbを連結用部材7の両端部に挿入する構成を採用することもできる。
この電流センサ1の使用に際しては、図1に示すように、まず、測定対象体Zに電流センサ1を取り付ける。具体的には、電流検出用環状部2の他端部Pbを連結用部材7から引き抜いて一端部Paおよび他端部Pbを互いに離間させる。次いで、測定対象体Zが電流検出用環状部2の内側を挿通するように測定対象体Zの周囲に電流検出用環状部2を配設する。続いて、図5に示す矢印Cの向きで他端部Pbを連結用部材7内に挿入して一端部Paおよび他端部Pbを連結用部材7内において互いに近接対向させる。これにより、電流検出用環状部2が環状に変形させられた状態が維持される。次いで、信号ケーブル8を図示しない電流検出器に接続する。これにより、測定対象体Zを流れる電流が電流センサ1によって検出されると共に電流検出器によってその値が測定される。
ここで、この電流センサ1では、一端部Paおよび他端部Pbを互いに接合させた状態の電流検出用環状部2において、導線12が巻回されていない範囲であってコイル部本体3の巻線部3cにおける一端部P3a側と他端部P3b側との間の補償用コイル部4を含む範囲の電流検出用環状部2に沿った長さL10(図2参照)に巻線部3cの直径D1(図3参照)の2乗の数を乗じた値、および補償用コイル部4の巻線部4cにおける電流検出用環状部2に沿った長さL1(図2参照)に巻線部4cの直径D2(図4参照)の2乗の数を乗じた値が互いに等しくなるとの条件(以下、「補償条件」ともいう)を満たすようにコイル部本体3の巻芯11の外径および補償用コイル部4の巻枠21の外径が規定されている。
また、電流センサ1では、図2に示すように、補償用コイル部4の巻線部4cとコイル部本体3の巻線部3cとの間には、補償用コイル部4の巻線留め部24やフランジ25、プラグ5のフランジ、カバー部材5の端面側板部6a、および連結用部材7の仕切板31が存在する。この場合、この部分には、導線12,22を巻回することができないため(以下、この部分を「非巻線部」ともいう)、この非巻線部の存在する分、電流検出の感度が低下する。このため、この電流センサ1では、巻枠21の外径(直径)が巻芯11の外径(直径)よりも太くなるように補償用コイル部4を形成して、巻枠21に導線22を巻回した巻線部4cの直径(導線22の中心間距離:図4参照)D2を巻芯11に導線12を巻回した巻線部3cの直径(導線12の中心間距離:図3参照)D1よりも大径とすることにより、補償用コイル部4の巻線部4cとコイル部本体3の巻線部3cとの間の非巻線部の存在に起因する電流検出の感度の低下を補完して、上記した補償条件を満たすことを可能としている。
また、この電流センサ1では、図2に示すように、一端部Paおよび他端部Pbを互いに接合させた状態の電流検出用環状部2において、コイル部本体3の巻線部3cにおける一端部P3a側の端部と補償用コイル部4の巻線部4cにおける基端部P4a側の端部との間の電流検出用環状部2の周方向に沿った長さL2、および巻線部3cにおける他端部P3b側の端部と巻線部4cにおける先端部P4b側の端部との間の電流検出用環状部2の周方向に沿った長さL3が互いに等しくなるように構成されている。
より具体的には、図2に示すように、補償用コイル部4における巻線留め部24の電流検出用環状部2に沿った長さL4、および補償用コイル部4におけるフランジ25の電流検出用環状部2に沿った長さ(フランジ25の厚み)L5の和である長さL2と、長さL5、端部カバー部材6における端面側板部6aの電流検出用環状部2に沿った長さ(端部カバー部材6における端面側板部6aの厚み)L6の2倍の長さ、連結用部材7における仕切板31の電流検出用環状部2に沿った長さ(仕切板31の厚み)L7、およびプラグ5におけるフランジ部の電流検出用環状部2に沿った長さ(プラグ5におけるフランジ部の厚み)L8の和である長さL3とが等しくなるように構成されている。
つまり、この電流センサ1では、コイル部本体3における一端部P3a側の端部および補償用コイル部4における基端部P4aの端部の間において導線12,22が巻回されていない非巻線部の電流検出用環状部2に沿った長さL2と、コイル部本体3における他端部P3b側の端部および補償用コイル部4における先端部P4b側の端部の間において導線12,22が巻回されていない非巻線部の電流検出用環状部2に沿った長さL3とが互いに等しくなっている。
このため、この電流センサ1では、例えば、補償用コイル部4がコイル部本体3の一端部P3a側寄りに位置するような設計(長さL2が長さL3よりも短くなるような設計)や、補償用コイル部4がコイル部本体3の他端部P3b側寄りに位置するような設計(長さL3が長さ2よりも短くなるような設計)とは異なり、補償用コイル部4の長さ方向の中心部および電流検出用環状部2の中心部を通る電流検出用環状部2の中心線を挟んで左側(例えば、コイル部本体3の一端部P3a側)に位置する領域における電流検出の感度と、中心線を挟んで右側(例えば、コイル部本体3の他端部P3b側)に位置する領域における電流検出の感度とが互いに等しくなっている。
このように、この電流センサ1では、コイル部本体3の一端部P3aに取り付けられた単一の補償用コイル部4によって電流検出用環状部2において導線12が巻回されていない部分が存在することによる電流検出の感度の低下を補償している。このため、この電流センサ1によれば、2つの補償用コイル部を用いて補償を行う従来の電流センサとは異なり、一方のコイル部を他方のコイル部に挿入させる必要がない分、補償用コイル部4を単純な形状に構成することができる結果、補償用コイル部の製造コストを十分に低減することができる。また、この電流センサ1では、外径が互いに異なる複数の巻枠を有する補償用コイル部を用いる従来の電流センサとは異なり、単一の巻枠21にのみ導線22を巻回すればよいため、巻線機によって導線を巻回する際の制御が簡易で、その分、巻線効率を十分に向上させることができる。したがって、この電流センサ1によれば、補償用コイル部4の製造コストを低減することができると共に巻線効率を向上させることができる結果、その分、この電流センサ1の製造コストを十分に低減することができる。また、この電流センサ1では、単一の補償用コイル部4で電流検出の感度の低下を補償している。この場合、直径の異なる2つの補償用コイル部を用いて補償を行う従来の電流センサでは、2つの補償用コイル部における長さ方向の中心部(2つの補償用コイル部の接合部)を挟んで左側の部分における電流検出の感度と中心部を挟ん右側の部分における電流検出の感度とが異なっている。これに対して、この電流センサ1では、補償用コイル部4が1つだけであるため、補償用コイル部4の長さ方向の中心部を挟んで左側(例えば、補償用コイル部4の基端部P4a側)の部分における電流検出の感度と中心部を挟んで右側(例えば、補償用コイル部4の先端部P4b側)の部分における電流検出の感度とを互いに等しくすることができる。したがって、この電流センサ1によれば、従来の電流センサと比較して、補償用コイル部4の長さ方向の中心部および電流検出用環状部2の中心部を通る電流検出用環状部2の中心線を挟んで左側に位置する領域における電流検出の感度と、中心線を挟んで右側に位置する領域における電流検出の感度とを互いに等しくすることができる結果、検出感度のバランスを十分に向上させることができる。
また、この電流センサ1では、電流検出用環状部2において、コイル部本体3における導線12が巻回されている巻線部3cの一端部P3a側と補償用コイル部4における導線22が巻回されている巻線部4cの基端部P4a側との間の長さL2(導線12,22が巻回されていない非巻線部の長さ)、および巻線部3cの他端部P3b側と巻線部4cの先端部P4b側との間の長さL3(導線12,22が巻回されていない非巻線部の長さ)が互いに等しくなるように構成されている。このため、この電流センサ1によれば、非巻線部による電流検出の感度の低下量を、補償用コイル部4の長さ方向の中心部および電流検出用環状部2の中心部を通る電流検出用環状部2の中心線を挟んで左側に位置する領域および右側に位置する領域において互いに等しくすることができる結果、検出感度のバランスをさらに向上させることができる。
また、この電流センサ1によれば、電流検出用環状部2において導線12が巻回されていない範囲の電流検出用環状部2に沿った長さL10に巻線部3cの直径D1の2乗の数を乗じた値、および補償用コイル部4の巻線部4cにおける電流検出用環状部2に沿った長さL1に巻線部4cの直径D2の2乗の数を乗じた値が互いに等しくなるように構成したことにより、導線12が巻回されていない範囲における電流検出の感度の低下を単一の補償用コイル部4だけで確実に補償することができる。
また、この電流センサ1によれば、同種の導線を導線12および導線22として用いて巻線部3cおよび巻線部4cをそれぞれ構成したことにより、同種の導線を導線12として巻線部3cの巻芯11に巻回し、それに連続して補償用コイル部4の巻枠21にその導線を導線22として巻回することで巻線部3cと巻線部4cとを1つの巻線工程で作製することができるため、製造効率を一層向上させることができる。
なお、同種の導線を本体部用導線および補償用導線として用いてコイル部本体3および補償用コイル部4を構成した例について上記したが、互いに異なる種類の導線でコイル部本体3および補償用コイル部4を構成することもできる。
1 電流センサ
2 電流検出用環状部
3 コイル部本体
3c 巻線部
4 補償用コイル部
4c 巻線部
11 巻芯
12,22 導線
21 巻枠
D1,D2 直径
L1,L2,L3,L10 長さ
P3a 一端部
P3b 他端部
P4a 基端部

Claims (3)

  1. 弾性変形可能に形成された巻芯の周囲に本体部用導線が巻回されたコイル部本体と、巻枠の周囲に補償用導線が巻回されて前記コイル部本体の一端部に基端部が取り付けられると共に前記本体部用導線に当該補償用導線が接続された単一の補償用コイル部とを備え、
    前記コイル部本体を弾性変形させて前記補償用コイル部における前記基端部とは逆側の先端部と当該コイル部本体の他端部とを互いに近接させることで環状の電流検出用環状部を形成可能に構成され、
    前記電流検出用環状部において、前記コイル部本体における前記本体部用導線が巻回されている本体側巻線部の前記一端部側と前記補償用コイル部における前記補償用導線が巻回されている補償用巻線部の前記基端部側とが当該電流検出用環状部の周方向に沿って当該本体部用導線が巻回されていない部分を挟んで離間すると共に、前記本体側巻線部の前記他端部側と前記補償用巻線部の前記先端部側とが前記周方向に沿って前記本体部用導線が巻回されていない部分を挟んで離間し、かつ前記本体側巻線部の前記一端部側と前記補償用巻線部の前記基端部側との間の前記周方向に沿った長さ、および前記本体側巻線部の前記他端部側と前記補償用巻線部の前記先端部側との間の前記周方向に沿った長さが互いに等しくなるように構成されている電流センサ。
  2. 前記コイル部本体および前記補償用コイル部は、前記電流検出用環状部において前記本体部用導線が巻回されていない範囲であって前記本体側巻線部における前記一端部側と前記他端部側との間の前記補償用コイル部を含む範囲の当該電流検出用環状部に沿った長さに当該本体側巻線部の直径の2乗を乗じた値、および前記補償用巻線部における前記電流検出用環状部に沿った長さに当該補償用巻線部の直径の2乗を乗じた値が互いに等しくなるように構成されている請求項1記載の電流センサ。
  3. 同種の導線を前記本体部用導線および前記補償用導線として用いて前記本体側巻線部および補償用巻線部が構成されている請求項1または2記載の電流センサ。
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