JP5645606B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は誘導加熱調理器に係り、特に、誘導加熱されるヒーターを備えた加熱庫の構造に関するものである。
電磁誘導調理器の多くは、焼き魚などを調理するための加熱庫を有する。加熱庫は、一般にグリル、オーブン、ロースタとも呼ばれ、それらに用いられるヒーターは、シーズヒーター、ラジエントヒーターまたはセラミックヒーターなどの電気抵抗式ヒーターなどがある。
誘導加熱調理器の他にも、このような電気抵抗式ヒーターを用いた加熱庫を有する加熱調理器として、オーブンレンジやオーブントースタなどが一般に知られている。これらの加熱調理器は、電源から給電端子を介して電力供給された電気抵抗式ヒーターが、通電によるジュール熱で発熱することにより、加熱庫内に配置された食材を加熱調理するものである。すなわち加熱庫内の食材は、電気抵抗式ヒーターで加熱された加熱庫内の高温空気による対流、または高温の電気抵抗式ヒーターからの輻射熱により加熱される。
このような従来式の多くの加熱庫によれば、電気抵抗式ヒーターは加熱庫内に固定され、給電端子に固定的に接続されているため、加熱庫から着脱することはできなかった。しかしながら、電気抵抗式ヒーターは、加熱庫において食材から生じる油煙が付着するので、容易に清掃できるように、電気抵抗式ヒーターを加熱庫から容易に着脱できる加熱調理器が望まれていた。
これまでにも、ヒーターを加熱庫から着脱可能にして利便性を高めようとした加熱調理器が提案されている。
たとえば特許文献1に記載の従来式のオーブンレンジは、加熱庫の上面壁(天井)に断熱部材を介して高周波磁界発生手段であるコイルが配置され、これに電力変換器から高周波電力を供給して加熱庫の上面壁を加熱することにより、加熱庫内の食材を上方から輻射加熱しようとするものである。
特許文献1のオーブンレンジは、加熱庫の側面壁に設けた誘導コイルと、加熱庫に対して取り出し自在に構成されたオーブン皿の脚部に埋め込まれた、誘導コイルに対向する被誘導コイルとを有し、誘導コイルに高周波電流を供給することにより、被誘導コイルに無接点で高周波電流を誘導し、被誘導コイルに電気的に接続されたヒーターを発熱させてオーブン皿およびその上に載置された食材を加熱することができる。特許文献1のヒーターはオーブン皿内に埋め込まれたリボン状または線状の発熱体である。
そして特許文献1の誘導コイルおよび被誘導コイルは、それぞれU字状フェライトコアの両脚部に導線を捲回してなり、各フェライトコアの両脚部が対向するように構成されているので、電磁誘導により(電気接点を介することなく)、かつ漏れ磁束を生じることなく、高い信頼性および安全性をもって効率的にオーブン皿(ひいてはその上に載置された食材)を加熱することができる。
また特許文献2に記載の別の従来式のオーブンレンジは、取り出し自在に構成されたオーブン皿の外周部分を左右2ヶ所から誘導加熱するための加熱コイルが設けられている。オーブン皿は、少なくともその被加熱部分にホーロー(琺瑯)被膜を施した鉄板などの磁
性体を有する。また加熱コイルは、裁縫ミシン等で用いられるボビンのように巻かれたコイルと、コイルの発生する磁束をオーブン皿に効率的に供給するコアとから構成されてい
。コアはたとえばU字型であり、磁束はコアおよびオーブン皿の外周部分により閉磁路を形成し、高周波磁束が他の部分に漏れないようにしている。オーブン皿は、その下面側が磁性ステンレス等の磁性材料で構成され、その上面側がアルミニウムまたは銅等の高熱伝導性材料で構成されている。コイルおよびコアで発生する磁束により磁性材料が誘導加熱され、この発生熱は、高熱伝導性材料からなるオーブン皿全体に伝達される。
IHクッキングヒーターは、一般に、トッププレートの下方に配設された円盤状の誘導加熱コイルに高周波電流を供給することにより、その周囲に交流磁場を形成し(交流磁場がトッププレート上に載置された鍋に鎖交し)、鍋に渦電流を形成して、鍋自体を加熱するものである。このとき、誘導加熱コイルの周囲に形成された交流磁場のうち、鍋の加熱に寄与しない漏洩磁束が発生し、輻射雑音や周辺機器の制御回路の誤動作等の原因となり得る。
そこで特許文献3、特許文献4に記載されたIHクッキングヒーターは、誘導加熱コイルの半径方向の外縁周囲に配設されたアルミニウムや銅等からなる環状の電磁シールド部材を有し、漏洩磁束を効果的に抑制しようとするものである。
また特許文献5に記載されたIHクッキングヒーターは、アルミニウムなどの非磁性導電材からなる仕切板を加熱コイルの下方に配設することにより、仕切板に渦電流を発生させ、磁束が仕切板より下方に漏れないように構成されている。
特開平6−42761号公報 特開平6−18044号公報 特開昭57−115795号公報 特許第4148212号公報 特開2009−283393号公報
上記特許文献に記載された加熱調理器が有する問題点について以下説明する。
特許文献1に記載されたオーブンレンジにおいては、U字状フェライトコアに捲回された被誘導コイルと、これに電気的に接続されたリボン状または線状の発熱体とを高熱伝導性のセラミックからなるオーブン皿に埋め込む必要があり、製造工程が複雑となり、被誘導コイルが埋め込まれるオーブン皿の脚部が肥大化する。また特許文献1には、高周波磁場で駆動することによりコイルを小型化すること、ならびにコアを必要としない空心コイルを用いることが記載されているものの、オーブン皿の脚部の肥大化は避けられず、製造工程の煩雑化も解消されない。さらにオーブン皿は、調理時において高温になるところ、とりわけ被誘導コイルを形成する導線の被覆部材には高い耐熱性が要求されるので、被誘導コイルの製造コストが嵩み、被誘導コイルの導線と発熱体との間の電気接続における信頼性を維持することは容易でない。
また特許文献2に記載されたオーブンレンジは、鉄などの磁性材料で構成されたオーブン皿の外周部を、加熱庫の側面壁に配置された加熱コイルを用いて誘導加熱するものであるが、オーブン皿の中央部は外周部ほど高温にならず(温度のばらつきが大きく)、オーブン皿の中央部の上に載置された食材を十分に加熱することができない。また、オーブン皿の中央部にも十分な熱を伝えるべく高熱伝導性材料の厚みをより大きくすると、オーブン皿が全体的に厚く重くなるので、加熱庫内の有効容積が小さくなり、重くて取扱が不便になるといった問題点がある。
特許文献3乃至特許文献5に記載のIHクッキングヒーターは、アルミニウムや銅等からなる電磁シールド部材を用いて、漏洩磁束を抑制するものであるが、ヒーターを加熱庫から自在に着脱できる清掃性の高いグリルやオーブンなどの加熱庫については何ら示唆するものではない。
本願発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、簡単な構造のヒーターを有する加熱調理器を提供し、とりわけ、加熱庫用誘導加熱コイルの漏洩磁束が加熱庫用誘導加熱コイルに高周波電流を供給する電源回路基板に及ぼす影響を低減し、誤動作の少ない誘導加熱調理器を提供することを目的としている。
本発明に係る誘導加熱調理器は、被加熱物が収容される箱状の加熱庫と、加熱庫の内部に設けられ、電気的に閉じた導電体からなるヒーターと、加熱庫の第1の壁面板の外側に設けられ、ヒーターに誘導電流を流して加熱する加熱庫用誘導加熱コイルと、加熱庫用誘導加熱コイルを保持するコイルベースと、加熱庫用誘導加熱コイルを冷却する冷却ファンと、加熱庫用誘導加熱コイルを外側から覆うように設けられ、加熱庫用誘導加熱コイルから発生する磁束をヒーターと鎖交する方向に強くする磁性体と、第1の壁面板と別の第2の壁面板の外側に配置され、加熱庫用誘導加熱コイルに高周波電流を供給する電源回路基板と、を備え、第1の壁面板には、少なくとも一部が外側に向けて凹んでいる凹部が形成され、磁性体が、凹部の形状に応じた形状となっているものである。
本発明に係る誘導加熱調理器によれば、加熱庫のヒーターに誘導電流を流して加熱する加熱庫用誘導加熱コイルと、加熱庫用誘導加熱コイルに高周波電流を供給する電源回路基板とが加熱庫の異なる壁面板の外部に配置されるので、両者の距離を大きく確保でき、加熱庫用誘導加熱コイルによる電源回路基板における磁界強度が低減され、加熱庫用誘導加熱コイルの漏洩磁束が電源回路基板に及ぼす影響を低減することができる。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の分解斜視図である。 図1に示す誘導加熱調理器の加熱庫周辺の前面からの断面図である。 図1に示す誘導加熱調理器の加熱庫の側面板周辺の一部を拡大したものである。 図1に示す誘導加熱調理器の加熱庫周辺の斜視図である。 図1に示す誘導加熱調理器の加熱庫周辺の上面からの断面図である。 本発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱庫周辺の上面からの断面図である。 図6に示す誘導加熱調理器の加熱庫周辺の側面からの断面図である。 図6に示す誘導加熱調理器の風路を構成するダクトの斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器100の分解斜視図である。図2は、図1に示す誘導加熱調理器100の加熱庫6周辺の前面からの断面図である。図3は、図1に示す誘導加熱調理器100の加熱庫6の側面板12周辺の一部を拡大したものである。図4は、図1に示す誘導加熱調理器100の加熱庫6周辺の斜視図である。図5は、図1に示す誘導加熱調理器100の加熱庫6周辺の上面からの断面図である。図1〜5に基づいて、誘導加熱調理器100について説明する。
本発明に係る誘導加熱調理器100は、本体ケース1上面のトッププレート3の上に置かれる被加熱調理容器2を、誘導加熱コイル4aで誘導加熱したり、ラジエントヒーター4bで加熱して調理したりすることが可能となっている。さらに、誘導加熱調理器100は、後述する加熱庫6内に設けられているヒーターの輻射熱で直に被加熱物50を調理するグリル機能と、上ヒーター10、下ヒーター11の温度を所定の温度に維持して加熱庫6内の空気を加温し、その加温された空気で被加熱物50を調理するオーブン機能とを有している。
トッププレート3は、本体ケース1の上面側に配置され、耐熱ガラス等で構成され、鍋等の被加熱調理容器2を載置するものである。誘導加熱調理器100には、トッププレート3の上面側に3つの鍋載置部1aが形成されており、本体ケース1に設けられている誘導加熱コイル4a及びラジエントヒーター4bに対応する位置を示しており、被加熱調理容器2を載置する目印となっている。
本体ケース1内には、図1に示すように、誘導加熱コイル4a、ラジエントヒーター4b、コイルベース4c、電源回路基板ケース5、ファン17(図5参照)、ダクト19(図5参照)及び加熱庫6が設けられている。
また、本体ケース1の前面の右側には、誘導加熱調理器20の主電源スイッチ(図示せず)、誘導加熱コイル4a、ラジエントヒーター4b、加熱庫6の火力の設定などを行う前面操作部20aが設けられている。さらに、トッププレート3の前部には、誘導加熱コイル4a、ラジエントヒーター4b、加熱庫6の加熱口の選択、火力の設定、調理メニューの選択、加熱開始、加熱停止などの操作を行う天面操作部20bが設けられている。さらに、本体ケース1内には、加熱動作、加熱状態の表示などを制御する制御部(図示せず)が設けられている。
誘導加熱コイル4は、電流によって発生する磁力線によって、誘導加熱コイル4の上方に載置される被加熱調理容器2に渦電流が生じ、被加熱調理容器2自体を発熱させるようになっている。
コイルベース4cは誘導加熱コイル4aを載置するものである。コイルベース4cは、誘導加熱コイル4aから発生した磁束が下方に流れるのを防止し、磁束を被加熱調理容器2へと集中させるためのフェライト等が設けられている。また、コイルベース4cは支持部材(図示せず)で下側から支持されており、トッププレート3に密着するように押し付けられている。
電源回路基板ケース5には、操作部20を介してユーザーの指示を受けると、その指示内容に基づいて誘導加熱コイル4aや加熱庫用誘導加熱コイル13を駆動する電源回路基板16が収容される。
ラジエントヒーター4bは、通常の商用周波数の交流電力が供給され、ラジエントヒーター4b自体が発熱することにより、その輻射熱で被加熱調理容器2を加熱するようになっている。
ファン17は、電源回路基板16、誘導加熱コイル4a等を冷却する空気を送風するものである。ファン17の構成は、特に限定されるものではないが、例えば、遠心ファンの一つであるシロッコファン(ブロアファン)を採用すればよい。
ダクト19は、コイルベース4cの下側に配置され、ファン17からの空気を誘導加熱コイル4a側に向けて導くことが可能になっている。
加熱庫6は、グリル又はオーブンする際に被加熱物50(例えば、魚等)を設置することが可能になっている。この加熱庫6は、本体ケース1の下方に設けられている。以下、加熱庫6について詳しく説明する。
加熱庫6は、図1及び図2に示すように、ハンドル7aが取り付けられた扉7で開閉される前面部6a(図5参照)、背面部6b、底面部6c、上面部6d、及び左右の側面部の箱状で構成されている。加熱庫6の側面部は、加熱庫6の正面からみて左側に一方の側面板12a(第1の壁面板)、右側に他方の側面板12b(第2の壁面板)から構成される(図2参照)。また、加熱庫6内には、受け皿8、焼き網9、上ヒーター10及び下ヒーター11が設けられている。また、加熱庫6の一方の側面板12aの左側の外部には、加熱庫用誘導加熱コイル13、加熱庫用コイルベース14、磁性体15が設けられている。
前面部6aは、加熱庫6を正面から見たときに、正面に取り付けられ、加熱庫6の一部分を構成するものである。前面部6aの形状は、特に限定されるものではないが、例えば任意の厚みを持つ長方形の板材でよい。前面部6aには、扉7が取り付けられている。扉7は、加熱庫6の前面を覆う部材である。
また、扉7には、前方に突出しているハンドル7aが設けられている。ユーザーは、ハンドル7aを掴み、扉7を前後方向に移動させると、扉7と連結された左右一対の金属製のレール(図示なし)、後述する受け皿8及び焼き網9が連動して前後方向に移動し、加熱庫6を開閉する。なお、この金属製のレールは、加熱庫6内の両側面に形成されているレール受け部(図示なし)に沿って前後に移動可能となっていればよい。
底面部6cは、加熱庫6を正面から見たときに、底面に取り付けられ、加熱庫6の一部分を構成するものである。底面部6cの形状は特に限定されるものではないが、例えば、任意の厚みを持つ長方形の板材でよい。
一方の側面板12aは、図2及び図3に示すように、加熱庫6を正面から見たときに、側面板12aの一部が左側から外側にむかって凹部状となっている上凹部121a及び下凹部121bとが形成されており、加熱庫6の一部を構成するものである。図2に示すように、上凹部121a及び下凹部121bには、それぞれ後述する上ヒーター10及び下ヒーター11が、誘導加熱調理器100の載置される面と略平行に取り付けられる。なお、側面板12aは、耐熱性を有し非磁性材料のセラミック等から構成するものとする。なお、側面板12aの凹部の形状は、図2及び図3に示すように略直方体形状に限定されるものではないが、以下の説明では、略直方体形状をしているものとして説明する。
受け皿8は、上面がない略直方体形状をしており、内部に、例えば水や油等を貯留することができるようになっている。通常、受け皿8は、上記金属製レールの上に左右両端部が着脱自在に支持されている。そのため、受け皿8は、上記金属製レールの上から単独で取り外すことができるようになっている。
焼き網9は、受け皿8の上に置かれている。焼き網9は、図1及び図2に示すように、複数の前後方向の線材から構成され、側面から見た断面は、右側(後方)が開放したCの字形状をしている。焼き網9は、焼き網上面(断面Cの字形状の上面)及び焼き網下面(断面Cの字形状の下面)を備え、これらの間に後述する下ヒーター11が設置されている。焼き網上面には被加熱物50を載せることが可能になっている。また、焼き網下面は、受け皿8と接触し、これにより焼き網9は、受け皿8上に保持される。
上ヒーター10は、図5に示すように、電気的に閉じた、閉ループの導電体から構成される。また、図2に示すように、正面から見て、上ヒーター10の左側は上凹部121aの下面に載置され、上ヒーター10の右側は、他方の側面板12bから加熱庫6側に突出して形成した載置棚(図示せず)に載置され、底面部6c(または、誘導加熱調理器100が載置される面)と略平行な面に設けられている。なお、上凹部121a及び載置棚は、上ヒーター10を支持する。下ヒーター11も、上ヒーター10と同様に電気的に閉じた導電体から構成される。正面から見て、上ヒーター10の左側は下凹部121bの下面に載置され、下ヒーター11の右側は、他方の側面板12bから加熱庫6側に突出して形成した棚(図示せず)に載置され、底面部6c(または、誘導加熱調理器100が載置される面)と略平行な面に設けられている。また、下凹部121b及び載置棚は、下ヒーター11を支持する。なお、上ヒーター10及び下ヒーター11の形状は、特に限定されるものではないが、底面部6cと略平行な面に広がりを持つ形状であるとよい。また、上ヒーター10及び下ヒーター11は、体積抵抗率あるいは抵抗率が大きい金属で構成するとよい。
加熱庫用誘導加熱コイル13は、上ヒーター10及び下ヒーター11とに誘導電流を誘起するための環状に巻かれた金属線である。加熱庫用誘導加熱コイル13は、図2〜図5に示すように、加熱庫用誘導加熱コイル13は、加熱庫6の側面板12aの左側で、上凹部121a及び下凹部121bの外部に、加熱庫6の前後方向に亘り巻回されて設けられる(図4の破線で示される加熱庫用誘導加熱コイル13を参照)。後述する加熱庫用コイルベース14によって保持されている。
なお、誘導加熱調理器100において、加熱庫用誘導加熱コイル13と後述する加熱庫用コイルベース14のいずれかの面が接触しており、これによって、加熱庫用誘導加熱コイル13は保持されているものとする。
加熱庫用コイルベース14は、側面板12aに形成されている凹部(上凹部121a、下凹部121b)に応じた凹形状をしている。そのような形状の一例として以下に加熱庫用コイルベース14の形状の説明をする。加熱庫用コイルベース14は、図2及び図3に示すように、上凹部121a、下凹部121b、及び加熱庫用誘導加熱コイル13を覆うように設けられ、誘導加熱調理器100の側面と平行な面の断面はコの字になっている。なお、加熱庫用コイルベース14は、耐熱性の高い材料(例えばPET)から構成するとよい。
磁性体15は、第1磁性体15a及び第2磁性体15bとから構成されている。第1磁性体15a及び第2磁性体15bは、それぞれ形状は同様であるが、設置されている場所が異なっている。第1磁性体15a及び第2磁性体15bは、図3、図4に示すように断面形状が略コの字をしており、それぞれ加熱庫用コイルベース14を覆うような形状をしている。ただし、磁性体15の形状は、加熱庫用誘導加熱コイル13から生じる磁束が、上ヒーター10及び下ヒーター11と鎖交する方向に強くなればよく、特に限定されるものではないが、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器100では、上記の形状をしているものとして説明する。
第1磁性体15a及び第2磁性体15bは、上凹部121aの外側で前後方向のほぼ中央部、及び下凹部121bの外側で前後方向のほぼ中央部を覆うように設けられている。
なお、第1磁性体15a及び第2磁性体15bは、図3に示すように、加熱庫6の内部に設けられている上ヒーター10及び下ヒーター11を点線Cまで覆うように設けられているとよい。ここで、点線Cは、上ヒーター10及び下ヒーター11の導電体のループの内側を貫通する位置である。このようにすることにより、上ヒーター10及び下ヒーター11と鎖交する方向の磁束(図3中、矢印付きの閉曲線A、Bで示す)が強められる。
電源回路基板ケース5には、加熱庫用誘導加熱コイル13を駆動するための加熱庫用電源回路5aが搭載された加熱庫用電源回路基板16a、及びトッププレート3の下方に配置された誘導加熱コイル4aを駆動するための天面用電源回路5bが搭載された天面用電源回路基板16bが設けられており、それぞれの電源回路は、所定の周波数、所定の電流値の電流を生成することが可能となっている。また、加熱庫用電源回路基板16aは、加熱庫用誘導加熱コイル13と供給線(図示せず)を介して接続されており、供給線から加熱庫用誘導加熱コイル13に電流を供給するようになっている。同様に、天面用電源回路基板16bは、誘導加熱コイル4aと供給線(図示せず)を介して接続されており、供給線から誘導加熱コイル13に電流を供給するようになっている。これらの供給線は、供給線からの電波の放射を抑制するために、撚り線により構成する。
冷却ファン17は、図5に示すように、電源回路基板ケース5の後方に設けられている。冷却ファン17は、トッププレート3の後方の吸排気カバー1bを経由して、右側の誘導加熱コイル4aの後方の吸気口1cから吸気される。冷却ファン17の冷却風は、冷却ファン17の出口からダクト19を経由して電源回路基板ケース5に供給される。電源回路基板ケース5に供給された冷却風は、電源回路基板16を冷却した後、電源回路基板ケース5の出口(図示せず)から上方に吹き上がり、誘導加熱コイル4aやラジエントヒーター4bの周囲を冷却する。そして、誘導加熱コイル4aやラジエントヒーター4bの周囲を冷却した後、左側の誘導加熱コイル4aの後方の排気口1dから排気され、吸排気カバー1bを経由して本体ケース1の外部へ排気される。
加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン18は、図5に示すように、加熱庫用コイルベース14の後方に設けられている。加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン18は、本体ケース1に設けた加熱庫用吸気口(図示せず)から吸気される。加熱庫用吸気口は、加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン18の周囲の本体ケース1の底面や背面に設けられる。加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン18の冷却風は、加熱庫用誘導加熱コイル13及び加熱庫用コイルベース14に供給される。供給された冷却風は、加熱庫用誘導加熱コイル13及び加熱庫用コイルベース14を冷却した後、本体ケース1前面の排気口(図示せず)から外部へ排気される。
次に、加熱庫6による操作を例にとり動作について説明する。
前面操作部20aの主電源スイッチをONすると、誘導加熱調理器20に電力が供給される。ハンドル7aを持って扉7を前方に引き出し、焼き網9に魚などの被加熱物50を載置した後、扉7を押し込み、被加熱物20が加熱庫6内に収容される。そして、前面操作部20aまたは天面操作部20bで、加熱庫6での加熱操作を選択し、加熱開始をする指令が制御部に出力される。
加熱庫6の加熱操作が開始されると、加熱庫用電源回路5aは、所定の高周波電流を供給線を介して加熱庫用誘導加熱コイル13へ供給する。高周波電流を供給された加熱庫用誘導加熱コイル13は起磁力により高周波磁界を発生し、上ヒーター10に対しては、第1磁性体15aを磁路として、側面板12a側の一方の先端付近より上ヒーター10の導電体のループの内側を通って鎖交し、他方の先端付近より再び第1磁性体15aを通って戻る交番磁束を発生する。
交番磁束と鎖交する上ヒーター10には、交番磁束を打ち消す方向に誘導電流が生じ、上ヒーター10の電気抵抗によりジュール熱が発生する。上ヒーター10のジュール熱により被加熱物50が上方から加熱され、調理される。
一方、下ヒーター11に対しても、上ヒーター10の場合と同様に、第2磁性体15bを磁路として、側面板12a側の一方の先端付近より下ヒーター11の導電体のループの内側を通って鎖交し、他方の先端付近より再び第2磁性体15bを通って戻る交番磁束を発生する。ただし、下ヒーター11の場合は、鎖交する磁束の方向が上ヒーターの場合と逆であり、図3に示すように、ある瞬間における上ヒーター10に鎖交する磁束の向きが上向きの場合は、下ヒーター11に鎖交する磁束の向きは下向きとなる。
そして、交番磁束と鎖交する下ヒーター11にも誘導電流が生じ、下ヒーター11の電気抵抗によりジュール熱が発生する。下ヒーター11のジュール熱により被加熱物50が下方から加熱され、調理される。このように、被加熱物50は、上方及び下方から加熱されるので、効率よく調理できる。
加熱庫用誘導加熱コイル13の発生する磁束のうち、上ヒーター10及び下ヒーター11と鎖交して、各ヒーターの発熱に寄与する磁束以外に、加熱庫6の周辺に漏れる漏洩磁束がある。これらの漏洩磁束は、鉄などの金属から構成される部材で発熱を生じる他、電源回路基板と鎖交すると、誤動作の原因となる虞がある。
一般に、加熱庫用誘導加熱コイル13などの電線に流れる電流エレメントと、この電流エレメントが生成する磁界とは、両者の距離の2乗に反比例することが知られている(ビオ・サバールの法則)。また、ループ電流の中心軸上の磁界は、ループの中心から観測点までの距離の3乗のオーダーで反比例することが知られている。
実施の形態1の誘導加熱調理器によれば、加熱庫用誘導加熱コイル13と電源回路基板16とが、加熱庫6の異なる壁面板(第1の壁面板である側面板12a及び第2の壁面板である側面板12b)の外部に配置される。すなわち、加熱庫用誘導加熱コイル13と電源回路基板16とが近接して配置される場合と比較し、両者の距離を大きく確保できる。通常、加熱庫6は左右、前後方向に大きく、上下方向に小さい箱状に構成される。二つの壁面板の距離を大きく確保するためには、第1の壁面板と第2の壁面板とを加熱庫6の左右の側面板12aと12bとすることが望ましい。その結果、加熱庫用誘導加熱コイルによる電源回路基板における磁界強度が低減され、加熱庫用誘導加熱コイルの漏洩磁束が電源回路基板に及ぼす影響を低減することができる。
また、実施の形態1の誘導加熱調理器では、側面板12aを磁性材料のセラミック等から構成する例を示したが、側面板12b、背面部6b、底面部6c、上面部6dを金属板により構成してもよい。このように構成することにより、漏洩磁束が加熱庫6内に侵入しても、金属板の部分で漏洩磁束を打ち消す方向に渦電流が誘起され、防磁板として機能する効果がある。このように、加熱庫用誘導加熱コイルによる電源回路基板における磁界強度が低減され、加熱庫用誘導加熱コイルの漏洩磁束が電源回路基板に及ぼす影響をさらに低減することができる。
また、加熱庫6の加熱操作が開始されると、加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン18も同時に回転駆動される。高周波電流を供給された加熱庫用誘導加熱コイル13は、コイル巻線自身の電気抵抗により発熱する。さらに、第1磁性体15aや第2磁性体15bにヒステリシスがある場合には、磁性体中の磁束の時間波形が歪み、ヒステリシス損が発生する。これらにより加熱庫用誘導加熱コイル13が発熱する。
このように、加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン18による冷却風により、加熱庫用誘導加熱コイル13及び隣接する加熱庫用コイルベース14を冷却し、加熱庫用誘導加熱コイル13及び周辺部品の熱からの保護を図ることができる。
なお、加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン18を設けずに、ファン17の冷却風で加熱庫用誘導加熱コイル13及び隣接する加熱庫用コイルベース14も冷却するようにしてもよい。しかし、ファン17は加熱庫6を介して加熱庫用誘導加熱コイル13と距離が離れており、ファン17の冷却風で加熱庫用誘導加熱コイル13及び隣接する加熱庫用コイルベース14を十分に冷却するためには、大きな冷却能力を有するファン17を用意する必要があるという課題がある。したがって、加熱庫用誘導加熱コイル13の近傍に加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン18を設けるほうが、小さな冷却能力ですみ、有利である。
また、加熱庫6の一方の側面板12aには、加熱庫6を正面から見たときに一方の側面板12aの一部が外側に向けて凹んでいる凹部121aが形成され、第1磁性体15aが、凹部121aの形状に応じて断面コの字形状として構成されているので、加熱庫用誘導加熱コイル13の発生する磁束を凹部121a内に効率よく導くことができる。
さらに、上ヒーター10は、加熱庫6を正面から見たときに、一部が磁性体15aに覆われるように凹部121aに設けられているので、加熱庫用誘導加熱コイル13の発生する磁束を上ヒーター10と効率よく鎖交できる。その結果、上ヒーター10に効率よく誘導電流を流すことができ、この電流により効率よく発熱することができる。下ヒーター11についても同様の効果を奏するものである。
なお、実施の形態1に係る誘導加熱調理器では、第1の壁面板と第2の壁面板とが加熱庫6の左右の互いに対向する側面板である場合を示したが、これに限るものではない。例えば、第1の壁面板を加熱庫の上面部、第2の平面板を加熱庫の底面部、またはその逆に配置してもよい。この場合は、ヒーターは縦置き(ループを構成する面の法線が水平方向)の状態で加熱庫内に配置され、被加熱物に対し側面から加熱することができる。
また、第1の壁面板と第2の壁面板が互いに対向する位置でなく、例えば、第1の壁面板を左右一方の側面板とし、第2の壁面板を背面部、上面部または底面部に配置してもよい。
いずれにしても、加熱庫用誘導加熱コイル13と電源回路基板16とが加熱庫の同じ壁面板の外側にあって近接して配置される場合と比較し、両者の距離を大きく確保できる。したがって、加熱庫用誘導加熱コイルによる電源回路基板における磁界強度が低減され、加熱庫用誘導加熱コイルの漏洩磁束が電源回路基板に及ぼす影響を低減することができる。
実施の形態2.
図6は、本実施の形態2に係る誘導加熱調理器100の加熱庫6周辺の上面からの断面図である。図7は、図6に示す誘導加熱調理器100の加熱庫6周辺の側面からの断面図である。図8は、図6に示す誘導加熱調理器100の風路を構成するダクトの斜視図である。なお、本実施の形態2では、実施の形態1と同一部分には同一符号とし、実施の形態1との相違点を中心に説明するものとする。
実施の形態2においては、加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン18を加熱庫用コイルベース14の前方に設ける。加熱庫6の背面部6bには、加熱庫6内の油煙を排気するための加熱庫排気口21が設けられており、加熱庫排気口21から加熱調理器本体の排気口1dに到る加熱庫排気ダクト22が設けられる。加熱庫排気ダクト22の出口である加熱庫排気ダクト出口22bは排気口1dと対向し、加熱庫排気ダクト出口22bの周囲からは、電源回路基板ケース5内、誘導加熱コイル4a及びラジエントヒーター4bなどを冷却した空気が排気口1dから吸排気カバー1bを経由して排出される。
また、加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン18から、加熱庫排気ダクト22の後部の底面に設けられる誘引用開口22aに到る略L字形状の誘引用風路23が形成されている。
次に動作について説明する。
被加熱物20を加熱庫6内に収容し、加熱庫6の加熱操作が開始されると、誘導加熱された上ヒーター10、下ヒーター11が発熱し、被加熱物20が加熱される。加熱された被加熱物20からは油煙が発生し、この油煙は加熱庫排気口21から加熱庫排気ダクト22を通り、加熱庫排気ダクト出口22bから排気口1dを経由して、吸排気カバー1bから本体ケース1の外部へ排出される。
また、加熱庫6の加熱操作が開始されると、加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン18もほぼ同時に回転駆動される。加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン18による冷却風は、加熱庫用誘導加熱コイル13及び隣接する加熱庫用コイルベース14を冷却し、誘引用風路23を通って加熱庫排気ダクト22の後部の底面に設けた誘引用開口22aへ到る。誘引用開口22aから侵入した冷却風は上方へ吹き上がり、加熱庫6から排気される油煙を誘引して加熱庫排気ダクト出口22bから排気口1dを経由して、吸排気カバー1bから本体ケース1の外部へ排出される。
このように、実施の形態2の誘導加熱調理器によれば、コイル13が発熱するタイミングと加熱庫6内の被加熱物から煙が出るタイミングはほぼ同じのため、加熱庫用誘導加熱コイル13の冷却と加熱庫6内の排煙を同時に行うことができる。また、加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン18から吸気した冷却風を加熱庫6の排気するための誘引に用いることで、加熱庫6内部の油煙を排気するための専用ファンを別途配置する必要がなくなり、部品点数を減らすことができる。
1 本体ケース、1a 鍋載置部、1b 吸排気カバー、1c 吸気口、1d 排気口、2 被加熱調理容器、3 トッププレート、4a 誘導加熱コイル、4b ラジエントヒーター、4c コイルベース、5 電源回路基板ケース、5a 加熱庫用電源回路、5b 天面用電源回路、6 加熱庫、6a 前面部、6b 背面部、6c 底面部、6d 上面部、7 扉、7a ハンドル、8 受け皿、9 焼き網、10 上ヒーター、11 下ヒーター、12a 側面板(第1の壁面板)、12b 側面板(第2の壁面板)、121a 上凹部、121b 下凹部、13 加熱庫用誘導加熱コイル、14 加熱庫用コイルベース、15 磁性体、15a 第1磁性体、15b 第2磁性体、16 電源回路基板、16a 加熱庫用電源回路基板、16b 天面用電源回路基板、17 ファン、18 加熱庫用誘導加熱コイル冷却ファン、19 ダクト、20a 前面操作部、20b 天面操作部、21 加熱庫排気口、222 加熱庫排気ダクト、22a 誘引用開口、22b 加熱庫排気ダクト出口、23 誘引用風路、50 被加熱物、100 誘導加熱調理器。

Claims (5)

  1. 被加熱物が収容される箱状の加熱庫と、
    前記加熱庫の内部に設けられ、電気的に閉じた導電体からなるヒーターと、
    前記加熱庫の第1の壁面板の外側に設けられ、前記ヒーターに誘導電流を流して加熱する加熱庫用誘導加熱コイルと、
    前記加熱庫用誘導加熱コイルを保持する加熱庫用コイルベースと、
    前記加熱庫用誘導加熱コイルを冷却する冷却ファンと、
    前記加熱庫用誘導加熱コイルを外側から覆うように設けられ、前記加熱庫用誘導加熱コイルから発生する磁束を前記ヒーターと鎖交する方向に強くする磁性体と、
    前記第1の壁面板と別の第2の壁面板の外側に配置され、前記加熱庫用誘導加熱コイルに高周波電流を供給する電源回路基板と、を備え
    前記第1の壁面板には、少なくとも一部が外側に向けて凹んでいる凹部が形成され、
    前記磁性体が、前記凹部の形状に応じた形状となっている
    ことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 被加熱物が収容される箱状の加熱庫と、
    前記加熱庫の内部に設けられ、電気的に閉じた導電体からなるヒーターと、
    前記加熱庫の第1の壁面板の外側に設けられ、前記ヒーターに誘導電流を流して加熱する加熱庫用誘導加熱コイルと、
    前記加熱庫用誘導加熱コイルを保持する加熱庫用コイルベースと、
    前記加熱庫用誘導加熱コイルを冷却する冷却ファンと、
    前記加熱庫用誘導加熱コイルを外側から覆うように設けられ、前記加熱庫用誘導加熱コイルから発生する磁束を前記ヒーターと鎖交する方向に強くする磁性体と、
    前記第1の壁面板と別の第2の壁面板の外側に配置され、前記加熱庫用誘導加熱コイルに高周波電流を供給する電源回路基板と、を備え、
    前記第1の壁面板には、少なくとも一部が外側に向けて凹んでいる凹部が形成され、
    前記ヒーターは、該ヒーターの一部が前記磁性体に覆われるように前記凹部に設けられている
    ことを特徴とする導加熱調理器。
  3. 被加熱物が収容される箱状の加熱庫と、
    前記加熱庫の内部に設けられ、電気的に閉じた導電体からなるヒーターと、
    前記加熱庫の第1の壁面板の外側に設けられ、前記ヒーターに誘導電流を流して加熱する加熱庫用誘導加熱コイルと、
    前記加熱庫用誘導加熱コイルを保持する加熱庫用コイルベースと、
    前記加熱庫用誘導加熱コイルを冷却する冷却ファンと、
    前記加熱庫用誘導加熱コイルを外側から覆うように設けられ、前記加熱庫用誘導加熱コイルから発生する磁束を前記ヒーターと鎖交する方向に強くする磁性体と、
    前記第1の壁面板と別の第2の壁面板の外側に配置され、前記加熱庫用誘導加熱コイルに高周波電流を供給する電源回路基板と、を備え、
    前記第1の壁面板には、少なくとも一部が外側に向けて凹んでいる凹部が形成され、
    前記加熱庫用コイルベースは、前記凹部の形状に応じた凹形状として構成されている
    ことを特徴とする導加熱調理器。
  4. 前記第2の壁面板は前記第1の壁面板と対向する位置にあることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記加熱庫に設けられ該加熱庫内の油煙を排気する加熱庫排気口と、
    前記加熱庫排気口から加熱調理器本体排気口に到るダクトとを備え、
    前記冷却ファンの冷却風を前記ダクトに合流することにより前記加熱庫排気口からの油煙を誘引して前記誘導加熱調理器本体排気口より排気することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の誘導加熱調理器。
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