JP5645398B2 - 表面処理装置及び表面処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被処理物を誘導加熱しつつ投射材を噴射して表面処理する表面処理装置及び表面処理方法に関し、特に投射材の移着率の向上と表面粗さの低減を同時に行える技術に関する。
従来、例えば鋼材に金属粒子等の投射材(微粒子)を噴射して表面処理する表面処理装置が知られている。
例えば、ショットピーニング後に真空雰囲気で加熱してMnを蒸発除去し、表面のCr富化層のCr濃度を高める技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、母材(被処理物)がステンレス鋼管内部に鋼球(投射材)を入れた状態で、母材に振動を加える等によって、鋼球を母材の内面に衝突させるショットピーニング処理を行ない、母材中のCrの表面拡散を促進させることによって、母材Pの内表面にCr富化層を発生させる。
ショットピーニング処理後において、その処理後の母材を真空加熱炉に送り込んで、例えば、真空、温度900〜1200℃の雰囲気で30分程度加熱し、母材の内表面のCr富化層について、Mnを蒸発除去する。
つまり、上述の化学成分のうち、Mnの沸点が低いことを利用して、Mnのみを蒸発させてCr富化層から除去する。なお、Mn成分は、ステンレス鋼の製造時や溶接時に、応力割れの発生を防止するための有用な金属成分であるが、製品または部品の状態とした後に除去しても、ステンレス鋼としての基本的性質に及ぼす影響を無視できる。
また、ショットピーニング後に酸化物の保護皮膜を形成する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。すなわち、投射材としては、耐酸化性に優れた保護皮膜を形成する金属なら何でも良く、Crの他にAlやSi等が考慮される。そして、これらの金属の粉末、またはこれらの金属を含む合金、またはこれらの混合体が投射材として使用される。この投射材の平均粒径は50〜300μmが好適である。母材としては、たとえば、高Crフェライト系耐熱鋼を含むフェライト系耐熱鋼、オーステナイト系耐熱鋼等の耐熱鋼や、ステンレス鋼等が例示される。そして、ショットピーニング処理装置は、一般に使用されているものが利用可能である。このショットピーニング処理の投射材の噴射圧力は6.0〜8.5kg/cmの範囲が考慮される。噴射時間は、対象となる母材の大きさによって異なるが、たとえば、寸法10×20×2mmの試験片の場合には、一試験片あたり5 秒以上が好適である。このように、母材上のCr付着層は、一般に使用されている装置で処理が可能で、投射材も、ショットピーニングに必要な量だけ使用されるため、非常に低コストで形成される。
次に、このCr付着層が形成された母材について、予備酸化処理を行う。この処理は、大気雰囲気中、あるいは、Ar,H,Nガスなどの低酸素雰囲気中において、600℃〜800℃で熱処理することで、母材上にCr酸化物の保護皮膜が形成される。熱処理時間は、大気雰囲気中では1時間程度、低酸素雰囲気中では20〜100時間程度が考慮される。これによって、母材表面に0.3μm以下の厚さの酸化物の保護皮膜が形成される。
さらに、コイルに高周波電流を流して処理対象物の表面を所定の温度に誘導加熱し、処理対象物とコイルとを相対的に移動させて加熱した処理対象物の表面に粒子を噴射し、処理対象物の表面と粒子の熱化学反応により化合物層を形成させて粒子を結合させる(例えば、特許文献3参照)。なお、当該文献には、処理対象物を不活性ガスなどのシールドガスなどによって覆うような高価な装置が不用になって表面処理装置が簡単で安価な構造になる旨が明記されている。
一方、被処理物の表面温度を調節することで、金属粒子の移着率を向上させたものが知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開平5−331670号公報 特開2005−298878号公報 特開2006−70320号公報 特開2008−127647号公報
上述した表面処理装置では、次のような問題があった。すなわち、投射材の皮膜厚さが十分に得られないという問題があった。また、被処理物の表面温度を調整するものにあっては、噴射する粒子と被処理物との結合は十分に得られるものの、温度が高くなるにつれて酸化物の生成量も多くなり、表面粗さが増大するという問題があった。さらに、被処理物の炭素分が雰囲気中の酸素と化合し(脱炭)、機械的特性が低下するという問題があった。
そこで本発明は、被処理物を誘導加熱しつつ投射材を噴射して表面処理する際に、投射材の移着率の向上と表面粗さの低減・機械的特性の維持を図ることができる表面処理装置及び表面処理方法を提供することを目的としている。
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の表面処理装置及び表面処理方法は次のように構成されている。
被処理物に投射材を噴射して表面処理する表面処理装置において、チャンバと、このチャンバ内に不活性ガスを導入する不活性ガス導入部と、前記チャンバ内に配置され、前記被処理物を支持する支持部と、この支持部の周囲に配置され、前記被処理物を加熱する誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルに高周波電流を供給して前記被処理物を誘導加熱する高周波印加部と、前記支持部に向けて前記不活性ガスと共に前記投射材を噴射させる投射材噴射部と、前記被処理物を冷却する冷却部と、前記不活性ガス導入部から不活性ガスを導入して前記チャンバ内を前記不活性ガスに置換させ、前記高周波印加部から前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給させて前記被処理物を所定の温度まで加熱させ、前記被処理物が所定の温度に加熱された後に前記投射材噴射部から前記投射材及び前記不活性ガスを噴射させるとともに前記被処理物が前記所定の温度に維持される状態に前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給させ、前記冷却部により前記被処理物を冷却させる制御部を具備したことを特徴とする。
チャンバ内に収容された被処理物に投射材を噴射して表面処理する表面処理方法において、前記チャンバ内を不活性ガスに置換する置換工程と、前記被処理物を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、前記所定温度範囲において前記被処理物に向けて前記投射材を投射し、前記被処理物の表面に移着させる移着工程と、前記被処理物に不活性ガスを吹き付けて急速冷却する冷却工程とを備えていることを特徴とする。
被処理物に投射材を噴射して表面処理する表面処理装置において、チャンバと、このチャンバ内に中性ガスを導入する中性ガス導入部と、前記チャンバ内に配置され、前記被処理物を支持する支持部と、この支持部の周囲に配置され、前記被処理物を加熱する誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルに高周波電流を供給して前記被処理物を誘導加熱する高周波印加部と、前記支持部に向けて前記中性ガスと共に前記投射材を噴射させる投射材噴射部と、前記被処理物を冷却する冷却部と、前記中性ガス導入部から中性ガスを導入して前記チャンバ内を前記中性ガスに置換させ、前記高周波印加部から前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給させて前記被処理物を所定の温度まで加熱させ、前記被処理物が所定の温度に加熱された後に前記投射材噴射部から前記投射材及び前記中性ガスを噴射させるとともに前記被処理物が前記所定の温度に維持される状態に前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給させ、前記冷却部により前記被処理物を冷却させる制御部を具備したことを特徴とする。
チャンバ内に収容された被処理物に投射材を噴射して表面処理する表面処理方法において、前記チャンバ内を中性ガスに置換する置換工程と、前記被処理物を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、前記所定温度範囲において前記被処理物に向けて前記投射材を投射し、前記被処理物の表面に移着させる移着工程と、前記被処理物に中性ガスを吹き付けて急速冷却する冷却工程とを備えていることを特徴とする。
チャンバ内に収容された被処理物に投射材を噴射して表面処理する表面処理方法において、前記チャンバ内を不活性ガス又は中性ガスに置換する置換工程と、前記被処理物を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、前記所定温度範囲において前記被処理物に向けて前記投射材を投射し、前記被処理物の表面に移着させる移着工程と、前記被処理物に冷却液を吹き付けて急速冷却する冷却工程とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、被処理物を誘導加熱しつつ投射材を噴射して表面処理する際に、投射材の移着率の向上と表面粗さの低減・機械的特性の維持を図ることが可能となる。
図1は本発明の一実施の形態に係る表面処理装置100の概略構成を示す断面図である。表面処理装置100は、被処理物Wを誘導加熱しつつ投射材を噴射して表面処理する装置である。ここで、被処理物Wとしては、例えば磁性材料である鋼材を対象とすることができる。特に、鉄を主成分する鋼材が好適である。一方、投射材としては、例えば鉄、クロム、アルミニウム等の金属、あるいはクロム−ニッケルや炭化タングステン−コバルト等の合金、アルミナやシリカ、ジルコニア等のセラミックスである金属酸化物、炭化珪素や窒化珪素等のセラミックスである金属を含有する金属化合物等が例示できる。また、投射材としては、例えば平均粒径が数μm〜数百μmに調整されたものが利用される。
図1に示すように、表面処理装置100は、気密に形成されたチャンバ110を備えている。チャンバ110内には、被処理物Wを載置する支持台120と、この支持台120の周囲に設けられた誘導加熱コイル130と、支持台120に向けて投射材又は不活性ガスを噴射する噴射ノズル(投射材噴射部/不活性ガス噴射部)140と、冷却水CLを噴射する水冷機構(水冷部)170とが設けられている。
チャンバ110には、チャンバ110内のガスを排気する排気口111、チャンバ110内のガスの酸素濃度を測定する酸素濃度計112が設けられている。酸素濃度計112の出力は後述する制御部300に接続されている。さらにチャンバ110には、外部から内部を操作するためにグローブ113が設けられている。
支持台120には、被処理物Wの表面温度を測定する温度センサ121が設けられて居る。温度センサ121の出力は制御部300に接続されている。
誘導加熱コイル130は、チャンバ110外に設けられた高周波印加装置200に接続され、所定の周波数の高周波電流が印加される。
チャンバ110内には、噴射ノズル140が設けられ、支持台120に向けられたノズル141を備えている。噴射ノズル140には、電磁弁142を介してアルゴンガス等の不活性ガスを供給するガスボンベ160及び流量弁・圧力調整弁161に接続されている。流量弁・圧力調整弁161では、不活性ガスの噴射速度として例えば数十m/秒から数千m/秒で噴射される。なお、噴射速度ではなく、噴射圧(例えば、0.5MPa)として制御してもよい。
流量弁・圧力調整弁161は、さらに粒子フィーダ150に接続されたフィーダライン151に接続されている。フィーダライン151には粒子フィーダ調整弁152〜154が設けられ、噴射ノズル140に投射材Pが供給されている。
水冷機構170は、チャンバ110内に設けられた噴射ノズル171と、この噴射ノズル171に冷却水CLを供給する冷却水供給装置172が設けられている。
高周波印加装置200は、単一、あるいは複数の周波数の高周波電流を誘導加熱コイル130に印加し、被処理物Wを誘導加熱する。
図1中300は、表面処理装置100の各部を制御する制御部を示している。制御部300は、作業者の設定、予め設定されたプログラム、センサ出力等の情報に基づいて、高周波印加装置200、電磁弁142、粒子フィーダ調整弁152〜154、冷却水供給装置172の制御を行い、被処理物Wの加熱、投射材Pの噴射速度・噴射量、不活性ガスの噴射量、冷却水CLの噴射量・噴射タイミング等を調整する。
制御部300による制御の一例として、ノズル141から不活性ガスのみを噴射させてチャンバ110内を不活性ガスに置換させ、高周波印加装置200から誘導加熱コイル130に高周波電流を供給させて被処理物Wを所定の温度まで加熱させ、被処理物Wが所定の温度に加熱された後にノズル141から投射材及び不活性ガスを噴射させるとともに被処理物Wが所定の温度に維持される状態に誘導加熱コイル130に高周波電流を供給させ、ノズル141から不活性ガスのみを噴射させて被処理物Wを冷却させるように制御を行う。
このように構成された表面処理装置100は、次のようにして動作する。すなわち、ノズル141から不活性ガスのみを噴射し、チャンバ110内の空気を排気口111から排出し、不活性ガスに置換する。酸素濃度計112によるチャンバ110内の酸素濃度が所定値以下(例えば、0.3%以下)となった時点で、図2〜4に示すように、高周波印加装置200から誘導加熱コイル130に高周波電流を供給させて被処理物Wを所定の温度まで加熱させる。
次に、ノズル141から投射材P及び不活性ガスを噴射させてショットピーニング処理を行う。このとき、温度センサ121の出力が900℃に保持されるように、誘導加熱コイル130に高周波電流を供給させる。投射材Pの噴射(FPP)により、投射材Pが被処理物Wの表面に衝突する。
次に、放冷或いはノズル141から不活性ガスのみを被処理物Wに噴射して冷却を行う。
一方、被処理物Wとして、磁性材料である鉄鋼材料等を用い、耐蝕性や耐摩耗性の付与等の所望する特性を得るために鉄鋼材料との結合・複合化が得られる材料であるクロム等の金属を主成分とする金属粒子や金属化合物、あるいは金属酸化物粒子等を投射材Pとして噴射させることで、耐食性が向上することとなる。
なお、表面処理装置100では、ショットピーニング処理と加熱処理とを同時に行うため、投射材の表面拡散が促進される。また加熱も同じ装置内で行うため、短時間で処理できる。
なお、冷却工程においては、冷却水供給装置172を用いて噴射ノズル171から冷却水CLを噴射し、被処理物Wを冷却してもよい。この場合、後述するように被処理物Wの各部の硬度を放冷又はガス冷却(空冷)した場合に比べ、制御することができる。
次に、表面処理装置100を用いた最適な表面処理条件を検討する。処理条件としては、置換ガスを変えたもの、温度パターンを変えたものについてそれぞれ行う。また、被処理材WとしてS45Cを用いた。
置換ガスについては、不活性ガスとしてアルゴンガスと窒素ガスを用いた。また、比較例として大気について調べた。図2に示すように、アルゴンを用いた場合は、表面に投射材Pが十分な厚さで移着している。窒素ガスを用いた場合についても、図3に示すように表面に投射材Pが十分な厚さで移着している。なお、チャンバ110内には酸素ガスが極めて少ない状態であるため、移着を阻害する酸化スケールはほとんど生成されない。したがって、不活性ガスを用いた場合は、投射材Pの移着率の向上と表面粗さの低減・機械的特性の維持を図ることができる。
これに対し、図4に示すように大気中に投射を行った場合は酸化スケール中に投射材Pが散在しており、投射材Pの移着率が低く、表面粗さの低減・機械的特性の維持を図ることができない。
なお、図2はアルゴン−Cr900−FPP10秒−放冷、図3は窒素−Cr900−FPP10秒−放冷、図4は大気−Cr900−FPP10秒−放冷という条件下で処理されたものである。
図5〜図8は表面処理後の表面における元素分析を行ったものであって、図5,6はCrマッピング、図7,8は酸素マッピングを示している。図5に示すようにアルゴンガスで置換した場合は十分なCr層が形成され、図6に示すように大気のままの場合はほとんどCr層が見られない。図7に示すようにアルゴンガスで置換した場合は酸化層が薄く、図8に示すように大気のままの場合は厚い酸化層が見られる。
なお、図5はアルゴン−Cr900、図6は大気−Cr900、図7はアルゴン−Cr900、図8は大気−Cr900という条件下で処理されたものである。
なお、移着とは、投射された粒子と被処理材が衝突(接触)した際に、投射材の一部が被処理材に付着する現象、すなわち、投射材主元素が被処理材に移ることを意味する。
具体的には、アルゴン雰囲気下では、図9Aに示すように、加熱時に表面に酸化物が形成されない状態で投射が行われた後、冷却されると表面から一定の厚さに粒子移着層(Cr及びCr)となる。
一方、大気雰囲気下では、図9Bに示すように、加熱時に表面に酸化物が形成され、投射が行われた後、冷却されると酸化層の上に薄く粒子移着層(Cr)が形成されることとなる。
また、図10A〜図10Cは、温度条件について変えた場合を示している。すなわち、加熱温度としては図10Aに示す500℃以上で本現象が認められるが、量産するにあたり、装置等の効率を考慮すれば図10Bに示す700℃以上が好ましく、それ以上の図10Cに示す900℃であればさらに好ましい。したがって、条件等により適宜選択することができる。
さらに図11に示すように、条件を中性ガスである窒素雰囲気下で行った場合のビッカース硬度について比較すると、窒素ガス、大気のいずれも未処理の場合に比べて硬度は増しているが、窒素ガスによる表面処理を行ったものは脱炭により硬度が低下する。なお、後述するように水冷処理を施せば、焼入れ効果が生じ、脱炭による表面硬さの低下を抑制することができる(図33〜35参照)。したがって、不活性ガスや中性ガスでも大気中と同程度まで硬度は上昇させることは可能である。
さらにまた図12Aは結晶構造解析を行った場合を示している。大気中では、被処理物Wの酸化物(Fe,FeO)、及び、投射材Pと被処理物Wの複酸化物(FeCr)が形成され、アルゴンガス雰囲気中では、投射材Pの酸化物(Cr,FeCr)が形成される。なお、室温下での投射も比較のために示している。図12Aからも判るように、投射材PのCr化合物の比率が不活性ガス(アルゴン)が大きいことは明らかである。また、図12Bは図12Aを成分ごとに集約したものである。
したがって、以上のことから、表面処理を不活性ガス雰囲気下で投射を行うことが表面性状及び機械的性質の両面から良いことが判る。なお、不活性ガスとしてアルゴンガス、窒素ガスはいずれも同様の結果が得られる。
一方、温度パターンを変えたものは、図13〜図15は昇温、FPP(ショットピーニング処理)、冷却について、時間パターンを変えた例を示している。図13は、昇温10秒、FPP10秒の後、放冷を行うパターン、図14は、昇温10秒、FPP5秒の後、放冷を行うパターン、図15は、昇温10秒、FPP10秒の後、不活性ガスの噴射で急冷を行うパターンを示している。
図13のパターンと図14のパターンによって、表面の様子をFPPの時間を長短について比較する。図2はアルゴンガス雰囲気下でFPP10秒、図16はアルゴンガス雰囲気下でFPP5秒としたものである。図4は大気雰囲気下でFPP10秒、図17は大気雰囲気下でFPP5秒としたものである。
なお、図16はアルゴン−Cr900−FPP5秒−放冷、図17は大気−Cr900−FPP5秒−放冷、図18はアルゴン−Cr900−FPP10秒−急冷、図19は大気−Cr900−FPP10秒−急冷という条件下で処理されたものである。
図2と図16とは、いずれも表面側からCr移着層とフェライト層が観察され、不活性雰囲気で加熱した場合、大気中のように酸化スケールは形成しないため、図2に示すように長時間投射した場合の方が粒子移着層が厚くなるから良い。Cr移着層は上述したように機械的性能が向上するが、フェライト層は硬度が低く、再度焼き入れする必要があることを考えると、薄いほうが望ましい。このため、フェライト層が薄い図16、すなわちFPP5秒が望ましいことが判る。
図4と図17とは、いずれも表面側から酸化スケール層が観察され、図4の方が酸化スケール層が厚い。酸化スケール層は上述したように表面性状が悪く、かつ、Crの移着を阻害するため、酸化スケール層は薄いほうが望ましい。このため、酸化スケール層が薄い図17、すなわちFPP5秒が望ましいことが判る。
次に、図13のパターンと図15のパターンによって、表面の様子を放冷と急冷について比較する。図2はアルゴンガス雰囲気下で放冷、図18はアルゴンガス雰囲気下で急冷としたものである。図4は大気雰囲気下で放冷、図17は大気雰囲気下で急冷としたものである。
図2と図18とは、いずれも表面側からCr層が観察される。一方、図4は酸化スケール層が観察されるが、図17は酸化スケール層が観察されない。これは急冷の際に、表面の酸化スケール層が吹き飛ばされたためと考えられる。
これらの関係を示したものが、図20である。表面処理装置100は、被処理物Wの機械的性質を向上させ、表面性状を向上させることから、処理雰囲気はアルゴン又は窒素等の不活性ガス・中性ガスで行い、FPPは短時間、冷却はガス噴射による急冷が望ましいことが判る。
次に、図21に示すように処理温度Tを変えたものについて説明する。大気中及びアルゴンガス雰囲気のそれぞれで、T=500℃,700℃,900℃で表面処理を行った場合において、図22は光学顕微鏡での観察結果、図23は電子顕微鏡での観察結果である。
図22から判るように、大気中では、処理温度の増加に伴い,酸化スケール厚さが増加する。一方、アルゴンガス雰囲気中では処理温度の増加に伴い,脱炭層厚さが増加(硬さ低下)する。図23から判るように、大気中では、処理温度によらず,Crの移着はほぼ認められず、アルゴンガス雰囲気中では処理温度の増加に伴い,Cr移着層の厚さが増加している。
図24は、アルゴンガス雰囲気、処理温度900℃、投射時間10秒で表面処理を行った場合における深さ方向の分析(XPS分析)を行ったものである。なお、深さ方向はエッチングに要した時間で示してある。すなわち、0〜2000秒ではCrが形成、3000〜6000秒ではCrとFeの混合層が形成されている。すなわち、投射材Pは被処理物Wとは化学的に結合することなく存在している。
次に、図25に示すようにショットピーニング時間tを変えたものについて説明する。大気中及びアルゴンガス雰囲気のそれぞれで、t=10秒、30秒、100秒、300秒で表面処理を行った場合において、図26は光学顕微鏡での観察結果、図27は電子顕微鏡での観察結果である。
図26から判るように、大気中では、粒子投射時間によらず、酸化スケールが形成されている。なお、写真では、断面切断の際にはく離したため、厚さにばらつきがある。一方、アルゴンガス雰囲気中では、粒子投射時間の増加に伴い、脱炭層厚さが増加する。図27から判るように、大気中では、30秒以下ではCrの移着はほぼ認められず、100秒以上の粒子投射でCr移着層が形成される。一方、アルゴンガス雰囲気中では、粒子投射時間の増加に伴い,Cr移着層の厚さが増加する。なお、300秒では表面凹凸が顕著となり,厚さが不均一となる。
図28Aは、被処理物Wの表面組織を分析したものである。大気中では、30秒以下では表面にCr元素はほぼ認められず、100秒以上の粒子投射でCr濃度が増加している。一方、アルゴンガス雰囲気中では、30秒でCr濃度は飽和している。
以上の各種観察から、表面処理において、アルゴンガス雰囲気下では、短時間でのCr移着層形成に有効であることが判る。
図28Bは、動電位分極測定を行い、電流密度値が10mA/cmを示した際の電位値Eと被処理面におけるクロム濃度との関係を示している。クロム移着量の増加に伴い電位値Eは増加する傾向が認められ、被処理面に存在するクロムが耐食性の改善に寄与することがわかった。
次に、FPP後の冷却方式を変えた場合の表面硬度の違いについて説明する。すなわち、図29は、FPP後に放冷(−0.5℃/秒)した場合の温度変化について示している。図30は、処理後の光学顕微鏡写真を示している。図31は、FPP後にガス噴射による空冷(−7.6℃/秒)した場合の温度変化について示している。図32は、処理後の光学顕微鏡写真を示している。図33は、FPP後に水冷(−100℃/秒)した場合の温度変化について示している。図34は、処理後の光学顕微鏡写真を示している。
このように冷却方式を変えた場合、図35に示すように、各部の硬度に違いが生じる。すなわち、水冷とした場合に表面硬度が高く、その他の冷却方式では未処理の場合と差異が無いことがわかる。これは、水冷により脱炭が抑制されたためであると考えられる。
上述したように、表面処理装置100によれば、不活性ガス・中性ガスで空気を置換し、加熱した状態を維持したまま、投射材Pを被処理物Wに吹き付けることで、投射材Pの移着率を高めることで機械的性能を高めることができるとともに、酸化スケールの生成を抑制することができる。また、移着後は不活性ガス・中性ガスを被処理物Wに吹き付けることで、表面の付着物を除去し、表面性状を高めることができる。
なお、上述した説明では、被処理材WとしてS45C、投射材PとしてCrを用いたが、その他の材質を用いてもよいことはもちろんである。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した例では、被処理物としては、表面に複数の凹凸を有する複雑な形状の例えば歯車やねじ、ボルト、ナット等の他、シャフトのような筒状の部材、異なる材料が積層する複合材料等にも適用できるのは勿論である。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]被処理物に投射材を噴射して表面処理する表面処理装置において、チャンバと、このチャンバ内に不活性ガスを導入する不活性ガス導入部と、前記チャンバ内に配置され、前記被処理物を支持する支持部と、この支持部の周囲に配置され、前記被処理物を加熱する誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルに高周波電流を供給して前記被処理物を誘導加熱する高周波印加部と、前記支持部に向けて前記不活性ガスと共に前記投射材を噴射させる投射材噴射部と、前記被処理物を冷却する冷却部と、前記不活性ガス導入部から不活性ガスを導入して前記チャンバ内を前記不活性ガスに置換させ、前記高周波印加部から前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給させて前記被処理物を所定の温度まで加熱させ、前記被処理物が所定の温度に加熱された後に前記投射材噴射部から前記投射材及び前記不活性ガスを噴射させるとともに前記被処理物が前記所定の温度に維持される状態に前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給させ、前記冷却部により前記被処理物を冷却させる制御部を具備したことを特徴とした表面処理装置。
[2]前記冷却部は、前記支持部に向けて前記不活性ガスを噴射させて冷却する不活性ガス噴射部を備え、前記制御部は、さらに前記不活性ガス噴射部から不活性ガスのみを噴射させて前記被処理物を冷却させることを特徴とする[1]に記載の表面処理装置。
[3]前記冷却部は、前記支持部に向けて冷却液を噴射するものであることを特徴とする[1]に記載の表面処理装置。
[4]チャンバ内に収容された被処理物に投射材を噴射して表面処理する表面処理方法において、前記チャンバ内を不活性ガスに置換する置換工程と、前記被処理物を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、前記所定温度範囲において前記被処理物に向けて前記投射材を投射し、前記被処理物の表面に移着させる移着工程と、前記被処理物に不活性ガスを吹き付けて急速冷却する冷却工程とを備えていることを特徴とする表面処理方法。
[5]被処理物に投射材を噴射して表面処理する表面処理装置において、チャンバと、このチャンバ内に中性ガスを導入する中性ガス導入部と、前記チャンバ内に配置され、前記被処理物を支持する支持部と、この支持部の周囲に配置され、前記被処理物を加熱する誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルに高周波電流を供給して前記被処理物を誘導加熱する高周波印加部と、前記支持部に向けて前記中性ガスと共に前記投射材を噴射させる投射材噴射部と、前記被処理物を冷却する冷却部と、前記中性ガス導入部から中性ガスを導入して前記チャンバ内を前記中性ガスに置換させ、前記高周波印加部から前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給させて前記被処理物を所定の温度まで加熱させ、前記被処理物が所定の温度に加熱された後に前記投射材噴射部から前記投射材及び前記中性ガスを噴射させるとともに前記被処理物が前記所定の温度に維持される状態に前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給させ、前記冷却部により前記被処理物を冷却させる制御部を具備したことを特徴とした表面処理装置。
[6]前記冷却部は、前記支持部に向けて前記中性ガスを噴射させて冷却する中性ガス噴射部を備え、前記制御部は、さらに前記中性ガス噴射部から中性ガスのみを噴射させて前記被処理物を冷却させることを特徴とする[5]に記載の表面処理装置。
[7]チャンバ内に収容された被処理物に投射材を噴射して表面処理する表面処理方法において、前記チャンバ内を中性ガスに置換する置換工程と、前記被処理物を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、前記所定温度範囲において前記被処理物に向けて前記投射材を投射し、前記被処理物の表面に移着させる移着工程と、前記被処理物に中性ガスを吹き付けて急速冷却する冷却工程とを備えていることを特徴とする表面処理方法。
[8]チャンバ内に収容された被処理物に投射材を噴射して表面処理する表面処理方法において、前記チャンバ内を不活性ガス又は中性ガスに置換する置換工程と、前記被処理物を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、前記所定温度範囲において前記被処理物に向けて前記投射材を投射し、前記被処理物の表面に移着させる移着工程と、前記被処理物に冷却液を吹き付けて急速冷却する冷却工程とを備えていることを特徴とする表面処理方法。
本発明の一実施の形態に係る表面処理装置の構成を示す説明図。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を光学顕微鏡で見た説明図。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を光学顕微鏡で見た説明図。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を光学顕微鏡で見た説明図。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を電子顕微鏡(Cr)で見た説明図。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を電子顕微鏡(Cr)で見た説明図。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を電子顕微鏡(酸素)で見た説明図。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を電子顕微鏡(酸素)で見た説明図。 同表面処理装置における移着のメカニズム(アルゴン雰囲気)を示す説明図。 同表面処理装置における移着のメカニズム(大気)を示す説明図。 同表面処理装置における温度条件を変えた場合の被処理物の表面付近の断面を電子顕微鏡(Cr)で見た説明図。 同表面処理装置における温度条件を変えた場合の被処理物の表面付近の断面を電子顕微鏡(Cr)で見た説明図。 同表面処理装置における温度条件を変えた場合の被処理物の表面付近の断面を電子顕微鏡(Cr)で見た説明図。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の硬度を示すグラフ。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の成分を示すグラフ。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の成分を示すグラフ。 同表面処理装置における温度パターンの一例を示すグラフ。 同表面処理装置における温度パターンの別の例を示すグラフ。 同表面処理装置における温度パターンのさらに別の例を示すグラフ。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を光学顕微鏡で見た説明図。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を光学顕微鏡で見た説明図。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を光学顕微鏡で見た説明図。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を光学顕微鏡で見た説明図。 同表面処理装置における置換ガス及び温度パターンによる表面性状の違いを比較する説明図。 同表面処理装置における温度パターンの変更条件を示すグラフ。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を光学顕微鏡で見た説明図。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を電子顕微鏡(Cr)で見た説明図。 同表面処理装置における被処理物の深さ方向の結合エネルギーを示す説明図。 同表面処理装置における温度パターンの変更条件を示すグラフ。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を光学顕微鏡で見た説明図。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を電子顕微鏡(Cr)で見た説明図。 同表面処理装置における噴射時間とクロム濃度との関係を示す説明図。 同表面処理装置における電位値とクロム濃度との関係を示す説明図。 同表面処理装置における冷却条件を示すグラフ。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を光学顕微鏡で見た説明図。 同表面処理装置における冷却条件を示すグラフ。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を光学顕微鏡で見た説明図。 同表面処理装置における冷却条件を示すグラフ。 同表面処理装置における被処理物の表面付近の断面を光学顕微鏡で見た説明図。 同表面処理装置における冷却方式の違いによる被処理物の各部の硬度を示す説明図。
100…表面処理装置、110…チャンバ、111…排気口、112…酸素濃度計、120…支持台、121…温度センサ、130…誘導加熱コイル、140…噴射ノズル、142…電磁弁、150…粒子フィーダ、151…フィーダライン、152〜154…粒子フィーダ調整弁、160…ガスボンベ、161…流量弁・圧力調整弁、170…水冷機構(冷却部)、200…高周波印加装置、300…制御部、W…被処理物、P…投射材。

Claims (2)

  1. 被処理物に投射材を噴射して表面処理する表面処理装置において、
    チャンバと、
    このチャンバ内に不活性ガスを導入する不活性ガス導入部と、
    前記チャンバ内に配置され、前記被処理物を支持する支持部と、
    この支持部の周囲に配置され、前記被処理物を加熱する誘導加熱コイルと、
    この誘導加熱コイルに高周波電流を供給して前記被処理物を誘導加熱する高周波印加部と、
    前記支持部に向けて前記不活性ガスと共に前記投射材を噴射させる投射材噴射部と、
    前記被処理物を冷却する冷却部と、
    前記不活性ガス導入部から不活性ガスを導入して前記チャンバ内を前記不活性ガスに置換させ、前記高周波印加部から前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給させて前記被処理物を所定の温度まで加熱させ、前記被処理物が所定の温度に加熱された後に前記投射材噴射部から前記投射材及び前記不活性ガスを噴射させるとともに前記被処理物が前記所定の温度に維持される状態に前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給させ、前記冷却部により前記被処理物を冷却させる制御部を具備し、
    前記冷却部は、前記支持部に向けて前記不活性ガスを噴射させて冷却する不活性ガス噴射部を備え、
    前記制御部は、さらに前記投射材噴射部から不活性ガスのみを噴射させて前記被処理物を冷却させることを特徴とした表面処理装置。
  2. チャンバ内に収容された被処理物に投射材を噴射して表面処理する表面処理方法において、
    前記チャンバ内を不活性ガスに置換する置換工程と、
    前記被処理物を高周波印加部から前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給させて前記被処理物を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、
    前記被処理物が前記所定の温度に維持される状態に前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給させると共に、投射材噴射部から前記被処理物に向けて前記不活性ガスと共に前記投射材を投射し、前記被処理物の表面に移着させる移着工程と、
    前記被処理物に前記不活性ガス噴射部から不活性ガスのみを噴射させて急速冷却する冷却工程とを備えていることを特徴とする表面処理方法。
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