JP5943686B2 - 表面処理装置及び表面処理方法 - Google Patents

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本発明は、鉄鋼材を加熱しつつ投射材を噴射して鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成する表面処理装置及び表面処理方法に関し、特に耐腐食性を向上させることができる技術に関する。
鉄鋼材料はその使用環境、用途、求められる特性により様々なものが存在する.特に、ステンレス鋼は強度、耐食性ともに優れた材料であり、機械部品に要求される特性はある程度満たしているといえる.しかしながら、ステンレス鋼はレアメタルが合金元素として多量に添加されているため、炭素鋼と比較すると非常に高価である。このため、安価に供給される炭素鋼を母材として用い、その表層部のみに合金元素を拡散させ、材料特性が向上できれば、レアメタルの使用量を極限まで低下させることが可能となる。
このように表層部のみに合金元素を付与する方法の1つとして、鉄鋼材等の金属材からなる基材に微粒子の投射材を噴射して表面処理を施す方法が知られている。(例えば、特許文献1、2参照。)
投射材として、Crの他、Niが腐食の進展を抑制する効果があることが知られている。Niを鉄鋼材表面に拡散させるためには、NiO粒子を用い、900℃以上の高温下においてNiO粒子と基材のFeとの間で還元反応を生じさせ、NiOから解離したNiを基材に拡散させる技術が知られている。なお、Niが基材に拡散するか否かについては、ヒューム・ロザリーの法則によれば、溶質原子と溶媒原子の半径の差が15%以内であれば、溶質原子が溶媒原子に対して置換型固溶体を形成しやすいことが知られている。溶媒原子をFe、溶質原子をNiとすると、両者の原子半径の差は0.81%であるため、Niは基材のFeに対する固溶体形成能に優れるといえる。以上から、900℃以上においてNiOはFeにより還元され、NiOから解離したNiは基材のFeに拡散するものと考えられる。
特開2008−1930号公報 特開2010−163686号公報
上述した基材の表面処理方法では、次のような問題があった。すなわち、実際にNiO粒子を投射した場合、時間や圧力を増大させても十分な厚さのNi拡散層が形成されなかった。これは基材表面にFe酸化層が形成されるためであると考えられる。Fe酸化層は脆く、不動態皮膜を形成しないため、所望の耐腐食性が得られなかった。
そこで本発明は、NiO粒子を用いたショットピーニングにおいて鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成することで、鉄鋼材の耐腐食性を向上させることができる表面処理装置及び表面処理方法を提供することを目的としている。
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の表面処理装置及び表面処理方法は次のように構成されている。
鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成する表面処理装置において、不活性ガスで置換されたチャンバと、このチャンバ内に配置され、前記鉄鋼材を支持する支持部と、この支持部の周囲に配置され、前記鉄鋼材を加熱する誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルに高周波電流を供給して前記鉄鋼材を誘導加熱する高周波印加部と、前記支持部に向けてNiO粒子及び前記鉄鋼材より硬いSKH59材粒子噴射させる第1の投射材噴射部と、前記SKH59材粒子を前記鉄鋼材表面に噴射する第2の投射材噴射部とを備えていることを特徴とする。
鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成する表面処理装置において、不活性ガスで置換されたチャンバと、このチャンバ内に配置され、前記鉄鋼材を支持する支持部と、この支持部の周囲に配置され、前記鉄鋼材を加熱する誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルに高周波電流を供給して前記鉄鋼材を誘導加熱する高周波印加部と、前記支持部に向けてNiO粒子及び前記鉄鋼材より硬いSKH59材粒子噴射させる投射材噴射部とを備えていることを特徴とする。
チャンバ内に収容された鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成する表面処理方法において、前記チャンバ内を不活性ガスに置換する置換工程と、前記鉄鋼材を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、酸化ニッケル粒子と前記鉄鋼材より硬いSKH59材粒子を前記鉄鋼材表面に噴射する第1の噴射工程と、前記SKH59材粒子を前記鉄鋼材表面に噴射する第2の噴射工程とを備えていることを特徴とする。
チャンバ内に収容された鉄鋼材表面に前記鉄鋼材を形成する元素と原子半径の差が15%以内の金属を含む金属拡散層を形成する表面処理方法において、前記チャンバ内を不活性ガスに置換する置換工程と、前記鉄鋼材を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、前記鉄鋼材を形成する元素と原子半径の差が15%以内の金属粒子と、前記鉄鋼材より硬い拡散促進粒子とを混合した投射材を前記鉄鋼材表面に複数回噴射させる噴射工程とを備えていることを特徴とする表面処理方法。
チャンバ内に収容された鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成する表面処理方法において、前記チャンバ内を不活性ガスに置換する置換工程と、前記鉄鋼材を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、酸化ニッケル粒子と前記鉄鋼材より硬いSKH59材粒子を前記鉄鋼材表面に噴射する噴射工程とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、NiO粒子を用いたショットピーニングにおいて鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成することで、鉄鋼材の耐腐食性を向上させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る表面処理方法より鉄鋼材表面に金属拡散層を形成する表面処理装置の構成を示す説明図。 同表面処理装置における制御方式1の時間と温度変化との関係を示す説明図。 同表面処理装置において処理された基材の断面を模式的に示す説明図。 同表面処理装置において処理された基材の断面を模式的に示す説明図。 同表面処理装置において処理された基材の断面を模式的に示す説明図。 同表面処理装置において処理された基材の断面を模式的に示す説明図。 同表面処理装置における制御方式2の時間と温度変化との関係を示す説明図。 同表面処理装置において処理された基材の断面を模式的に示す説明図。 同表面処理装置における制御方式3の時間と温度変化との関係を示す説明図。 同表面処理装置において処理された基材の断面を模式的に示す説明図。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る表面処理方法を実施する表面処理装置100の概略構成を示す断面図である。表面処理装置100は、基材Wを誘導加熱しつつ投射材P又は投射材Qを噴射して表面処理する装置である。ここで、基材Wとしては、鉄鋼材を対象としている。一方、投射材Pとしては、NiO粒子及びSKH59鋼の混合材、投射材Qとしては、SKH59鋼が用いられる。SKH59鋼は基材Wより硬く、かつ、不活性であり、Niが基材W中へ拡散することを促進する性質を有する粒子(拡散促進粒子)である。これらの平均粒径は数μm〜数百μmに調整されている。
図1に示すように、表面処理装置100は、気密に形成されたチャンバ110を備えている。チャンバ110内には、基材Wを載置する支持台120と、この支持台120の周囲に設けられた誘導加熱コイル130と、支持台120に向けて投射材又は不活性ガスを噴射する噴射ノズル(投射材噴射部)140とが設けられている。
支持台120には、基材Wの表面温度を測定する温度センサ121が設けられている。温度センサ121の出力は制御部300に接続されている。
誘導加熱コイル130は、チャンバ110外に設けられた高周波印加装置200に接続され、所定の周波数の高周波電流が印加される。
チャンバ110内には、噴射ノズル140が設けられ、支持台120に向けられたノズル141を備えている。噴射ノズル140には、電磁弁142を介してアルゴンガス(不活性ガス)を供給するガスボンベ160及び流量弁・圧力調整弁161に接続されている。流量弁・圧力調整弁161では、アルゴンガスを吸引式の噴射圧で例えば、0.3MPa以上となるように制御する。
流量弁・圧力調整弁161は、さらに粒子フィーダ150,150Aに接続されたフィーダライン151,151Aに接続されている。フィーダライン151には粒子フィーダ調整弁152〜154が設けられ、噴射ノズル140に投射材Pが供給されている。フィーダライン151Aには粒子フィーダ調整弁152A〜154Aが設けられ、噴射ノズル140に投射材Qが供給されている。
高周波印加装置200は、単一、或いは複数の周波数の高周波電流を誘導加熱コイル130に印加し、基材Wを誘導加熱する。
図1中300は、表面処理装置100の各部を制御する制御部を示している。制御部300は、作業者の設定、予め設定されたプログラム、センサ出力等の情報に基づいて、高周波印加装置200、電磁弁142、粒子フィーダ調整弁152〜154,152A〜154A、基材Wの加熱、投射材P,Qの噴射速度・噴射量、アルゴンガスの噴射・噴射タイミング等を調整する。
なお、以下説明する図2,7,9において、FPP(P)は投射材Pの投射、FPP(Q)は投射材Qの投射を示している。
本実施の形態における制御部300では、制御方式1、制御方式2、制御方式3を行う。制御方式1では、図2に示すように、高周波印加装置200から誘導加熱コイル130に高周波電流を供給させて基材Wを900℃まで加熱させ、その後にノズル141から投射材Pを投射圧力0.5MPa、投射時間30秒だけ噴射させるとともに基材Wが900℃に維持される状態に誘導加熱コイル130に高周波電流を供給させ、噴射停止・加熱のみ30秒間した後、ノズル141からアルゴンガスのみを噴射させて基材Wを冷却させるように制御を行う。
制御方式2では、図7に示すように、高周波印加装置200から誘導加熱コイル130に高周波電流を供給させて基材Wを900℃まで加熱させ、その後にノズル141から投射材Pを投射圧力0.5MPa、投射時間30秒だけ噴射させるとともに基材Wが900℃に維持される状態に誘導加熱コイル130に高周波電流を供給させる。次に、噴射停止・加熱のみ30秒間した後、ノズル141からアルゴンガスのみを噴射させて基材Wを冷却させる。さらに、投射材Qを投射圧力0.5MPa、投射時間30秒だけ噴射させる制御を行う。
制御方式3では、図9に示すように、高周波印加装置200から誘導加熱コイル130に高周波電流を供給させて基材Wを900℃まで加熱させ、その後にノズル141から投射材Pを投射圧力0.5MPa、投射時間30秒だけ噴射させるとともに基材Wが900℃に維持される状態に誘導加熱コイル130に高周波電流を供給させる。次に、噴射停止・加熱のみ30秒間した後、投射材Pを投射圧力0.5MPa、投射時間30秒だけ噴射させるとともに基材Wが900℃に維持される状態に誘導加熱コイル130に高周波電流を供給させ、噴射停止・加熱のみ30秒間した後、ノズル141からアルゴンガスのみを噴射させて基材Wを冷却させるように制御を行う。
このように構成された表面処理装置100は、上述した制御方式1,2,3の制御により動作する。最初に制御方式1について説明する。
制御方式1では、投射材Pについては、NiO粒子とSKH59鋼との混合比率を、NiO粒子の比率を100%(NiO100)、75%(NiO75)、50%(NiO50)、25%(NiO25)と変えて、耐腐食性を比較した。この時、NiO粒子の比率が25%及び50%のものが耐腐食性に優れることが判る。これに対し、NiO粒子の比率が75%〜100%のものは、耐腐食性については劣っている。
一方、図3〜図6の断面を拡大した模式図に示すように、基材Wの断面は、NiO粒子とSKH59鋼との混合比率によって大きく変化する。図3に示すように、NiO100の場合、酸化鉄LFが厚く形成され、その下にNi拡散層LMが形成されている。また、図4に示すように、NiO75の場合、酸化鉄LFが薄くなり、その下に酸化鉄LFとNi拡散層LMとが混在する層が形成されている。
NiO100及びNiO75では、NiOがFeにより還元されると共に、酸化鉄が形成されることによるものと考えられる。
さらに、図5に示すように、NiO50の場合、酸化鉄LFの量が少なくなる。さらにまた、図6に示すように、NiO25の場合、酸化鉄LFの量がさらに少なくなり、Ni拡散層LMの割合が大きくなる。これは、NiO50及びNiO25では、硬質なSKH59鋼の混合比率が高くなるため、酸化鉄の破壊が促進されたためである。
以上のことから、SKH59鋼の混合比率が高いほど、酸化鉄が減少することを明らかになった。これにより、SKH59鋼の混合比率を増すことで、Niの拡散が拡大し、耐腐食性が向上することがわかる。なお、NiO25であっても酸化鉄は残存する。
なお、投射材P及び投射材Qに用いられるNiO粒子及びSKH59鋼については、これらの組み合わせに限定されるものではない。
NiO粒子に代わるものとしては、前述したように、ヒューム・ロザリーの法則によれば、溶質原子と溶媒原子の半径の差が15%以内であれば、溶質原子が溶媒原子に対して置換型固溶体を形成しやすいことが知られている。このため、溶媒原子をFeとすると、溶質原子は、Cr,Ni,Si,Mo,Cu,V,W,Mn,Co等が拡散される。
この他、ヘッグの法則によれば、溶質原子が溶媒原子の半径の59%以内であれば侵入型固溶体を形成することになるため、N,C等は拡散される。
一方、SKH59鋼に代わるものとしては、溶質原子の拡散を促進させるための粒子ということになることから、鉄鋼材表面の組織を微細化させさらに転位を多量に導入することのできる粒子であればよい。SKH59鋼のように基材である鉄鋼材よりも硬ければ適するため、具体的には,高速度工具鋼,超硬合金,炭化ケイ素,酸化チタン,アルミナ,W,V,Si,合金工具鋼,窒化ホウ素,ダイヤモンド,鋳鉄,スチールショット等が適用される。
制御方式2では、投射材P(NiO25)を投射した後、投射材Qを投射する。この場合、図8に示すように、表面の酸化鉄LFはほとんど投射材Qにより除去された。したがって、上述したNiO25よりもさらに耐腐食性が向上する。
制御方式3では、投射材P(NiO25)を投射した後、所定時間経過後に、同じように投射材P(NiO25)を投射する、いわゆる2段処理を行っている。図10に示すように、Ni拡散層LMの厚さが上述したNiO25の倍以上となる。一方、酸化鉄LFがNi拡散層LMに散在する。
これは次のような理由によるものと考えられる。すなわち、1回目の投射材Pの投射により、図6に示すようなNi拡散層LMが形成される。次に、2回目の投射材Pの投射に際し、基材Wの温度が上昇し、基材Wの変形抵抗が低下し、NiO粒子の移着量が増加する。移着量の増加により、酸化鉄の形成が促進する。さらに基材Wの変形抵抗が低下したことにより、基材Wの塑性変形量が増加し、その結果、除去しきれなかった酸化鉄LFがNi拡散層LM内部に巻き込まれることになった。
制御方式3では、Ni拡散層LMの厚さが格段に大きくなったことにより、上述したNiO25よりもさらに耐腐食性が向上する。
なお、上述した制御方式3では、投射材Pの投射を2回行っているが、3回以上行ってもよい。この場合、さらにNi拡散層LMがさらに厚くなる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成する表面処理装置において、
不活性ガスで置換されたチャンバと、
このチャンバ内に配置され、前記鉄鋼材を支持する支持部と、
この支持部の周囲に配置され、前記鉄鋼材を加熱する誘導加熱コイルと、
この誘導加熱コイルに高周波電流を供給して前記鉄鋼材を誘導加熱する高周波印加部と、
前記支持部に向けて前記NiO粒子及び前記鉄鋼材より硬いSKH59材粒子噴射させる第1の投射材噴射部と、
前記SKH59材粒子を前記鉄鋼材表面に噴射する第2の投射材噴射部とを備えていることを特徴とする表面処理装置。
[2]鉄鋼材表面に前記鉄鋼材を形成する元素と原子半径の差が15%以内の金属を含む金属拡散層を形成する表面処理装置において、
不活性ガスで置換されたチャンバと、
このチャンバ内に配置され、前記鉄鋼材を支持する支持部と、
この支持部の周囲に配置され、前記鉄鋼材を加熱する誘導加熱コイルと、
この誘導加熱コイルに高周波電流を供給して前記鉄鋼材を誘導加熱する高周波印加部と、
前記支持部に向けて前記鉄鋼材を形成する元素と原子半径の差が15%以内の金属粒子と、前記鉄鋼材より硬い拡散促進粒子とを混合した投射材を複数回噴射させる投射材噴射部とを備えていることを特徴とする表面処理装置。
[3]鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成する表面処理装置において、
不活性ガスで置換されたチャンバと、
このチャンバ内に配置され、前記鉄鋼材を支持する支持部と、
この支持部の周囲に配置され、前記鉄鋼材を加熱する誘導加熱コイルと、
この誘導加熱コイルに高周波電流を供給して前記鉄鋼材を誘導加熱する高周波印加部と、
前記支持部に向けて前記NiO粒子及び前記鉄鋼材より硬いSKH59材粒子噴射させる投射材噴射部とを備えていることを特徴とする表面処理装置。
[4]チャンバ内に収容された鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成する表面処理方法において、
前記チャンバ内を不活性ガスに置換する置換工程と、
前記鉄鋼材を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、
前記酸化ニッケル粒子と前記鉄鋼材より硬いSKH59材粒子を前記鉄鋼材表面に噴射する第1の噴射工程と、
前記SKH59材粒子を前記鉄鋼材表面に噴射する第2の噴射工程とを備えていることを特徴とする表面処理方法。
[5]チャンバ内に収容された鉄鋼材表面に前記鉄鋼材を形成する元素と原子半径の差が15%以内の金属を含む金属拡散層を形成する表面処理方法において、
前記チャンバ内を不活性ガスに置換する置換工程と、
前記鉄鋼材を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、
前記鉄鋼材を形成する元素と原子半径の差が15%以内の金属粒子と、前記鉄鋼材より
硬い拡散促進粒子とを混合した投射材を前記鉄鋼材表面に複数回噴射させる噴射工程とを備えていることを特徴とする表面処理方法。
[6]チャンバ内に収容された鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成する表面処理方法において、
前記チャンバ内を不活性ガスに置換する置換工程と、
前記鉄鋼材を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、
前記酸化ニッケル粒子と前記鉄鋼材より硬いSKH59材粒子を前記鉄鋼材表面に噴射する噴射工程とを備えていることを特徴とする表面処理方法。
100…表面処理装置、110…チャンバ、120…支持台、121…温度センサ、130…誘導加熱コイル、140…噴射ノズル、142…電磁弁、150…粒子フィーダ、151,151A…フィーダライン、152〜154,152A〜154A…粒子フィーダ調整弁、160…ガスボンベ、161…流量弁・圧力調整弁、200…高周波印加装置、300…制御部、W…基材、P…投射材(NiO粒子+SKH59鋼)、Q…投射材(SKH59鋼)。

Claims (4)

  1. 鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成する表面処理装置において、
    不活性ガスで置換されたチャンバと、
    このチャンバ内に配置され、前記鉄鋼材を支持する支持部と、
    この支持部の周囲に配置され、前記鉄鋼材を加熱する誘導加熱コイルと、
    この誘導加熱コイルに高周波電流を供給して前記鉄鋼材を誘導加熱する高周波印加部と、
    前記支持部に向けてNiO粒子及び前記鉄鋼材より硬いSKH59材粒子噴射させる第1の投射材噴射部と、
    前記SKH59材粒子を前記鉄鋼材表面に噴射する第2の投射材噴射部とを備えていることを特徴とする表面処理装置。
  2. 鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成する表面処理装置において、
    不活性ガスで置換されたチャンバと、
    このチャンバ内に配置され、前記鉄鋼材を支持する支持部と、
    この支持部の周囲に配置され、前記鉄鋼材を加熱する誘導加熱コイルと、
    この誘導加熱コイルに高周波電流を供給して前記鉄鋼材を誘導加熱する高周波印加部と、
    前記支持部に向けてNiO粒子及び前記鉄鋼材より硬いSKH59材粒子噴射させる投射材噴射部とを備えていることを特徴とする表面処理装置。
  3. チャンバ内に収容された鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成する表面処理方法において、
    前記チャンバ内を不活性ガスに置換する置換工程と、
    前記鉄鋼材を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、
    化ニッケル粒子と前記鉄鋼材より硬いSKH59材粒子を前記鉄鋼材表面に噴射する第1の噴射工程と、
    前記SKH59材粒子を前記鉄鋼材表面に噴射する第2の噴射工程とを備えていることを特徴とする表面処理方法。
  4. チャンバ内に収容された鉄鋼材表面にニッケルと鉄を含む金属拡散層を形成する表面処理方法において、
    前記チャンバ内を不活性ガスに置換する置換工程と、
    前記鉄鋼材を所定の処理温度まで加熱する加熱工程と、
    化ニッケル粒子と前記鉄鋼材より硬いSKH59材粒子を前記鉄鋼材表面に噴射する噴射工程とを備えていることを特徴とする表面処理方法。
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