JP5644561B2 - 車両用電池の被覆構造及びカーペット - Google Patents
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Description
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記カーペット上にはシートクッションが配設され、該シートクッションは前記樹脂カバーに固定されていることを要旨とする。
上記問題を解決するために、請求項3に記載の発明は、車両ボデーに搭載された車両用電池を被覆するカーペットであって、前記車両用電池から発生する電磁波を遮蔽するシールド層を有し、裏面側には前記車両用電池を被覆する樹脂カバーが積層されており、表皮層と、該表皮層の裏面側に積層される熱可塑性樹脂からなるバッキング層と、該バッキング層の裏面側に積層される前記シールド層と、を有し、該シールド層は、複数の孔を有するシート材からなり、前記バッキング層の一部が該シールド層の該複数の孔を介して前記樹脂カバーに接着固定されていることを要旨とする。
本実施形態1.に係る車両用電池の被覆構造は、車両ボデー(2)に搭載された車両用電池の被覆構造(1、21、24)であって、車両用電池(3)を被覆するカーペット(5)を備え、カーペットは、車両用電池から発生する電磁波を遮蔽するシールド層(8)を有し、カーペットの裏面側には、車両用電池を被覆する樹脂カバー(9、22、25)が積層されていることを特徴とする(例えば、図2、図7及び図10等参照)。
本実施形態2.に係るカーペットは、車両ボデー(2)に搭載された車両用電池(3)を被覆するカーペット(5)であって、車両用電池から発生する電磁波を遮蔽するシールド層(8)を有し、裏面側には車両用電池を被覆する樹脂カバー(9、22、25)が積層されていることを特徴とする(例えば、図2、図7及び図10等参照)。このカーペットは、例えば、実施形態1.で説明したカーペットの構成を適用することができる。
(1)車両用電池の被覆構造の構成
本実施例1に係る車両用電池の被覆構造1は、図1〜図3に示すように、金属製の車両ボデー2に搭載された車両用電池3の被覆構造であって、車両用電池3を被覆するカーペット5を備えている。このカーペット5は、車両用電池3から発生する電磁波を遮蔽するシールド層8を有している。また、カーペット5の裏面側には、車両用電池3を被覆する縦断面略L字状の樹脂カバー9が積層されている。
次に、上記構成の車両用電池の被覆構造1の組立方法について説明する。先ず、上記カーペット5は、図5に示すように、成形型12a,12b内に、表皮層6になる表皮材6aと、バッキング層7になる加熱処理されたバッキング材7aと、シールド層8になるシート材8aと、樹脂カバー9と、をこの順にセットし、これらセット物をプレス成形して得られる。このプレス成形により、バッキング材7aの一部(溶融部)は、シート材8aの複数の孔14からしみ出して樹脂カバー9の表面に到り、バッキング層7と樹脂カバー9とが接着固定される。
次に、上記構成の車両用電池の被覆構造1の作用について説明する。図3に示すように、樹脂カバー9及びシールド層8により、車両用電池3の上面及び車両前方側の前面が被覆され、上記ロアケース11により、車両用電池3の下面及び車両幅方向の両側面が被覆され、車両ボデー2に形成された立ち上げ壁2aにより、車両用電池3の車両後方側の後面が被覆されている。よって、カーペット5のシールド層8、ロアケース11及び車両ボデー2の立ち上げ壁2aにより車両用電池3は電磁波シールドされる。
以上より、本実施例の車両用電池の被覆構造1によると、車両用電池3を被覆するカーペット5を備え、カーペット5は、車両用電池3から発生する電磁波を遮蔽するシールド層8を有し、カーペット5の裏面側には、車両用電池3を被覆する樹脂カバー9が積層されているので、カーペット5のシールド層8により、樹脂カバー9で被覆された車両用電池3から発生する電磁波が遮蔽される。これにより、従来のようにカーペットとは別個に金属製のアッパーケースや樹脂カバーを備えるものに比べて、軽量化を図り得るとともに、部品点数を低減して組付け作業性を向上させることができる。例えば、従来の車両用電池の被覆構造101(図14参照)では、車両ボデー102及びロアケース111に対するアッパーケース112のボルト締め5点及びナット締め6点と、車両ボデー102に対するシートフレーム114のボルト締め6点と、車両ボデー102に対するカーペット105のクリップ固定2点との合計19点の作業が必要である。これに対して、本実施例の車両用電池の被覆構造1では、車両ボデー2及びロアケース11に対する樹脂カバー9のボルト締め6点のみの作業でカーペット5も固定できるので、作業時間を大幅に短縮できる。
次に、本実施例2に係る車両用電池の被覆構造の構成について説明する。なお、本実施例2の車両用電池の被覆構造では、上記実施例1に係る車両用電池の被覆構造1と略同じ構成部位には同符号を付けて詳説を省略する。
本実施例2に係る車両用電池の被覆構造21は、図6〜図8に示すように、車両ボデー2に搭載された車両用電池の被覆構造であって、車両用電池3を被覆するカーペット5を備えている。このカーペット5の裏面側には、車両用電池3を被覆する縦断面略U字状の樹脂カバー22が積層されている。なお、本実施例2では、実施例1のように、車両ボデー2には立ち上げ壁2aが設けられていない。
次に、上記構成の車両用電池の被覆構造21の作用について説明する。図8に示すように、樹脂カバー9及びシールド層8により、車両用電池3の上面及び車両前後方向の前後面が被覆され、上記ロアケース11により、車両用電池3の下面及び車両幅方向の両側面が被覆されている。よって、カーペット5のシールド層8及びロアケース11により車両用電池3は電磁波シールドされる。
以上より、本実施例の車両用電池の被覆構造21によると、実施例1の車両用電池の被覆構造1と略同様の作用効果を奏することに加えて、車両ボデー2に立ち上げ壁2aを設ける必要がないので、車両ボデー2の設計自由度を高めることができる。
次に、本実施例3に係る車両用電池の被覆構造の構成について説明する。なお、本実施例2の車両用電池の被覆構造では、上記実施例1に係る車両用電池の被覆構造1と略同じ構成部位には同符号を付けて詳説を省略する。
本実施例3に係る車両用電池の被覆構造24は、図9〜図11に示すように、車両ボデー2に搭載された車両用電池の被覆構造であって、車両用電池3を被覆するカーペット5を備えている。このカーペット5の裏面側には、車両用電池3を被覆する略平板状の樹脂カバー25が積層されている。
以上より、本実施例の車両用電池の被覆構造21によると、実施例1の車両用電池の被覆構造1と略同様の作用効果を奏することに加えて、樹脂カバー9及びシートフレーム26によりシートクッション10が支持されるので、シートクッション10を更に安定的に支持できる。
Claims (3)
- 車両ボデーに搭載された車両用電池の被覆構造であって、
前記車両用電池を被覆するカーペットを備え、
前記カーペットは、前記車両用電池から発生する電磁波を遮蔽するシールド層を有し、
前記カーペットの裏面側には、前記車両用電池を被覆する樹脂カバーが積層されており、
前記カーペットは、表皮層と、該表皮層の裏面側に積層される熱可塑性樹脂からなるバッキング層と、該バッキング層の裏面側に積層される前記シールド層と、を有し、該シールド層は、複数の孔を有するシート材からなり、前記バッキング層の一部が該シールド層の該複数の孔を介して前記樹脂カバーに接着固定されていることを特徴とする車両用電池の被覆構造。 - 前記カーペット上にはシートクッションが配設され、該シートクッションは前記樹脂カバーに固定されている請求項1記載の車両用電池の被覆構造。
- 車両ボデーに搭載された車両用電池を被覆するカーペットであって、
前記車両用電池から発生する電磁波を遮蔽するシールド層を有し、裏面側には前記車両用電池を被覆する樹脂カバーが積層されており、
表皮層と、該表皮層の裏面側に積層される熱可塑性樹脂からなるバッキング層と、該バッキング層の裏面側に積層される前記シールド層と、を有し、該シールド層は、複数の孔を有するシート材からなり、前記バッキング層の一部が該シールド層の該複数の孔を介して前記樹脂カバーに接着固定されていることを特徴とするカーペット。
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