JP5643548B2 - 鋼矢板又は鋼管矢板が打設されている水域の掘削排土方法 - Google Patents

鋼矢板又は鋼管矢板が打設されている水域の掘削排土方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5643548B2
JP5643548B2 JP2010129901A JP2010129901A JP5643548B2 JP 5643548 B2 JP5643548 B2 JP 5643548B2 JP 2010129901 A JP2010129901 A JP 2010129901A JP 2010129901 A JP2010129901 A JP 2010129901A JP 5643548 B2 JP5643548 B2 JP 5643548B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet pile
steel pipe
excavation
steel
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010129901A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011256549A (ja
Inventor
龍雄 由岐
龍雄 由岐
義祐 野上
義祐 野上
恵治 森
恵治 森
Original Assignee
若築建設株式会社
株式会社坂口工業
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 若築建設株式会社, 株式会社坂口工業 filed Critical 若築建設株式会社
Priority to JP2010129901A priority Critical patent/JP5643548B2/ja
Publication of JP2011256549A publication Critical patent/JP2011256549A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5643548B2 publication Critical patent/JP5643548B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、鋼矢板又は鋼管矢板が打設されている水域において、掘削排土が難しい鋼矢板又は鋼管矢板の近傍も含め確実に所定の深さまで掘削排土ができる掘削排土方法に関するものである。
従来から海、河川、湖等において、護岸や岸壁等を目的として、鋼矢板や鋼管矢板の打設が行われてきた。このような鋼矢板や鋼管矢板が打設される場所では、その近傍に土砂が堆積し易く、特に岸壁として利用されるような場合には水底が浅くなり船舶の停留が難しくなるという問題がある。
このような鋼矢板や鋼管矢板の近傍に堆積した土砂をグラブ等を利用して掘削排土する場合、グラブ等が鋼矢板や鋼管矢板に接触することによって、鋼矢板や鋼管矢板そのものが破損等することがあった。
このような問題に対して、処理対象となる鋼管矢板側面に密着するようにアール加工が施された上べらと下べらとを有する土ベらが支柱に取り付けられており、前記鋼管矢板側面に付着する付着土に対してジェットウォーターを吹き付けるジェットノズルが、前記上ベらの下面及び前記下ベらの上面に装備されていることを特徴とする鋼管矢板側面付着土の排土装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
この排土装置では、アール加工が施された上べらと下べらとによって、鋼管矢板側面の付着土が掻き取られるが、べらのような薄い板の先端を押し当てただけでは十分に掻き取ることが難しいため、付着土を掻き取りやすくするためにジェットノズルによるジェットウォーターを併用しなければならないのである。更にこの排土装置には上下方向に案内するためのガイド装置が設けられているが、このガイド装置は鋼管矢板の腹起しに嵌着されて使用されるため(特許文献1 段落番号0012,図3,図4)、腹起しの無い鋼管矢板には利用できないという問題もある。
このような問題に対し、ジェットウォーターが不要で腹起しの無い鋼管矢板にも利用できる鋼管矢板の表面の掃除機としては、鋼管矢板内へ挿入される芯管材と、鋼管矢板外周に密接可能な短い半円筒状の掃除板をその下方に設けた掃除フレームとが、それぞれの上端を横部材で互いにほぼ平行するごとく一体的に連結して掃除機本体をなすとともに該掃除機本体はクレーンの主巻索により上下動可能に懸吊され、前記芯管材の下方にはクレーンの補巻索の巻上げ巻戻しにより鋼管矢板の内壁に圧接または離反するローラを有する複数のクランク装置を前記芯管材の中心に関し半径方向に設け、前記掃除板の内側には前記ローラが鋼管矢板内壁に圧接した際に鋼管矢板外周に密着するように掃除具を設けたことを特徴とする掃除機がある(例えば、特許文献2参照。)。
この掃除機では掃除板としてワイヤロープ等を編込んだ掃除具が使用されていて、比較的高い掻き取り性能を有しているためジェットウォーターが不要で、またこの鋼管矢板の掃除機は鋼管矢板内へ挿入された芯管材によって上下方向に案内されるため、腹起しの無い鋼管矢板にも利用できるのである。
しかしながら、この鋼管矢板の掃除機では、鋼管矢板内へ挿入される芯管材と、鋼管矢板の外周を掃除する掃除フレームとがそれぞれの上端が横部材で一体的に連結された構成となっており、この掃除機を水深深くまで降ろそうとすると、この横部材が鋼管の上端に当たって降ろすことができなくなるため、鋼管と同程度の非常に長尺の掃除フレーム等を使用しない限り、鋼管矢板の下方側に付着した土砂等を掻き取ることは難しいのである。更に、この掃除機は鋼管矢板内へ挿入される芯管材が必要であるので、鋼矢板には適用できないという問題もある。
特許第3528149号公報 実開平1−102224号公報
本発明は前記の問題に鑑み、鋼矢板又は鋼管矢板が打設されている水域において、掘削排土が難しい鋼矢板又は鋼管矢板の近傍も含め確実に所定の深さまで掘削排土ができる掘削排土方法を提供することを課題とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、鋼矢板又は鋼管矢板の水域側面が、水域側から見て陸地側に位置する奥部と、奥部の側方から水域側に向けて突出した突状部とが交互に位置するように、鋼矢板又は鋼管矢板が打設されている水域において、それぞれ所定高さを有する木製の板材から成る、中央部の鋼矢板又は鋼管矢板の奥部に当接される突部面突部面の左右それぞれ鋼矢板又は鋼管矢板の突状部の幅方向の少なくとも半分の部位に当接される側部面とが、水域に位置せしめた船上のバックホウのショベルの開口側と反対の面に固定された金属製の枠体のショベルの開口側と反対の面に且つ 突部面及び側部面との下端がショベルの開口側と反対の面の下端と一致するようにそれぞ れ固定されているクリーナー体の突部面及び側部面を、鋼矢板又は鋼管矢板の水域側面の上部に当接させて使用すれば、正確な操作が容易にできるバックホウのショベルを鋼矢板又は鋼管矢板に沿って所定深さの水底まで押し下げるだけで、鋼矢板又は鋼管矢板に付着した土砂を容易に掻き落とすことができるから、ガイド部等が不要で腹起しの有無や鋼矢板や鋼管矢板の構成や形状に関係なく広く利用することができ、更にクリーナー体が、突 部面と側部面とが金属製の枠体に固定された木製の板材から形成されているから、比較的 柔らかい木製の板材で摺接されるので、鋼矢板又は鋼管矢板の外面を傷つけることがなく 、また強度のある金属製の枠体を使用することで、堆積した土砂等を先に掘削排土した水 底へと崩し落とし易く、また中実ではないので土砂等の通過が可能で、堆積した土砂等に 遮られてクリーナー体の昇降ができなくなるようなこともなく、また実際に掘削排土する際、先ず掘削排土を行う水域の鋼矢板又は鋼管矢板から1〜2m離れた位置までの水底を所定深さまで掘削排土すると共にこの掘削排土される水底のうち鋼矢板又は鋼管矢板の近傍に位置する水底についてはより深く掘削排土すれば、バックホウに取り付けられたクリーナー体によって鋼矢板又は鋼管矢板に付着した土砂を掻き落としながら、水底に堆積した土砂にクリーナー体を押し当てることで、前記より深く掘削排土しておいた水底へと崩し落とすことでき、また最終的にバックホウのショベルによって鋼矢板又は鋼管矢板の水域側面の近傍の水底の土砂を前記深く掘削排土した位置に移動させることで、鋼矢板又は鋼管矢板の水域側面近傍の水底を十分な深さまで掘削排土することができることを究明して本発明を完成させたのである。
即ち本発明は、鋼矢板又は鋼管矢板の水域側面が、水域側から見て陸地側に位置する奥部と、奥部の側方から水域側に向けて突出した突状部とが交互に位置するように、鋼矢板又は鋼管矢板が打設されている水域の掘削排土方法であって、
掘削排土を行う水域の鋼矢板又は鋼管矢板から1〜2m離れた位置までの水底を所定深さまで掘削排土すると共にこの掘削排土される水底のうち鋼矢板又は鋼管矢板の近傍に位置する水底についてはより深く掘削排土した後に、
それぞれ所定高さを有する木製の板材から成る、中央部の鋼矢板又は鋼管矢板の前記奥部に当接される突部面突部面の左右それぞれ鋼矢板又は鋼管矢板の前記突状部の幅方向の少なくとも半分の部位に当接される側部面とが、水域に位置せしめた船上のバックホウのショベルの開口側と反対の面に固定された金属製の枠体のショベルの開口側と反対の 面に且つ突部面及び側部面との下端がショベルの開口側と反対の面の下端と一致するよう にそれぞれ固定されているクリーナー体の突部面及び側部面を、鋼矢板又は鋼管矢板の水域側面の上部に当接させた後、
バックホウのショベルを鋼矢板又は鋼管矢板に沿って所定深さの水底まで押し下げることによって、クリーナー体で鋼矢板又は鋼管矢板に付着した土砂等を掻き落とし、次いでバックホウのショベルによって鋼矢板又は鋼管矢板の水域側面の近傍の水底の土砂を前記深く掘削排土した位置に移動させることを特徴とする鋼矢板又は鋼管矢板が打設されている水域の掘削排土方法である。
またより深く掘削排土した位置であって、バックホウのショベルによって鋼矢板又は鋼管矢板の水域側面の近傍の水底の土砂を移動させた結果、所定深さより水底が浅くなった位置がある場合には、その位置のみを再度掘削排土すれば所定の深さに容易にすることができて好ましいのである。
本発明に係る掘削排土方法は、鋼矢板又は鋼管矢板の水域側面が、水域側から見て陸地側に位置する奥部と、奥部の側方から水域側に向けて突出した突状部とが交互に位置するように、鋼矢板又は鋼管矢板が打設されている水域の掘削排土方法であって、それぞれ所 定高さを有する木製の板材から成る、中央部の鋼矢板又は鋼管矢板の奥部に当接される突部面突部面の左右それぞれ鋼矢板又は鋼管矢板の突状部の幅方向の少なくとも半分の部位に当接される側部面とが、水域に位置せしめた船上のバックホウのショベルの開口側と反対の面に固定された金属製の枠体のショベルの開口側と反対の面に且つ突部面及び側 部面との下端がショベルの開口側と反対の面の下端と一致するようにそれぞれ固定されて いるクリーナー体の突部面及び側部面を、鋼矢板又は鋼管矢板の水域側面の上部に当接させて使用されるから、正確な操作が容易にできるバックホウのショベルを鋼矢板又は鋼管矢板に沿って所定深さの水底まで押し下げるだけで、鋼矢板又は鋼管矢板に付着した土砂等を容易に掻き落とすことができ、ガイド部等が不要で腹起しの有無や鋼矢板や鋼管矢板の構成や形状に関係なく広く利用することができ、更にクリーナー体が、突部面と側部面 とが金属製の枠体に固定された木製の板材から形成されているから、比較的柔らかい木製 の板材で摺接されるので、鋼矢板又は鋼管矢板の外面を傷つけることがなく、また強度の ある金属製の枠体を使用することで、堆積した土砂等を先に掘削排土した水底へと崩し落 とし易く、また中実ではないので土砂等の通過が可能で、堆積した土砂等に遮られてクリ ーナー体の昇降ができなくなるようなこともなく、また実際に掘削排土する際、先に掘削排土を行う水域の鋼矢板又は鋼管矢板から1〜2m離れた位置までの水底を所定深さまで掘削排土すると共にこの掘削排土される水底のうち鋼矢板又は鋼管矢板の近傍に位置する水底についてはより深く掘削排土するから、バックホウに取付られたクリーナー体によって鋼矢板又は鋼管矢板に付着した土砂等を掻き落としながら、水底に堆積した土砂等にクリーナー体が押し当てることによって、先により深く掘削排土した水底へと崩し落とすことでき、また最終的にバックホウのショベルによって鋼矢板又は鋼管矢板の水域側面の近傍の水底の土砂等を前記深く掘削排土した位置に移動させることで、鋼矢板又は鋼管矢板の水域側面近傍の水底を十分な深さまで掘削排土することができるのである。
またより深く掘削排土した位置であって、バックホウのショベルによって鋼矢板又は鋼管矢板の水域側面の近傍の水底の土砂等を移動させた結果、所定深さより水底が浅くなった位置がある場合に所定の深さまで再度掘削排土する態様では、その水底の浅くなった位置のみを再度掘削排土するだけで容易に所定の深さを保つことができのである。
本発明に係る掘削排土方法による施工の様子を示す概略図である。 図1の状態のクリーナー体を所定深さの水底まで押し下げた様子を示す概略図である。 本発明に係る掘削排土方法に使用されるクリーナー体の正面図である。 図3のクリーナー体の平面図である。 図3のクリーナー体を鋼管矢板に当接させた状態を示す平面図である。 本発明に係る掘削排土方法に使用される他のクリーナー体を鋼矢板に当接させた状態を示す平面図である。
以下、図面を用いて本発明に係る掘削排土方法について詳細に説明する。
図面中、Xは鋼矢板又は鋼管矢板であり、この鋼矢板又は鋼管矢板Xは、その水域側面が、水域側から見て陸地側に位置する奥部Xaと、奥部Xaの側方から水域側に向けて突出した突状部Xbとが交互に位置するように形成されていて、本発明に係る掘削排土方法はこのような鋼矢板又は鋼管矢板Xが打設されている水域において行われる。
1はそれぞれ所定高さを有する木製の板材5から成る、中央部の鋼矢板又は鋼管矢板Xの前記奥部Xaに当接される突部面1a突部面1aの左右それぞれ鋼矢板又は鋼管矢板Xの前記突状部Xbの幅方向の少なくとも半分の部位に当接される側部面1bとが、水域に位置せしめた後述する船2上のバックホウ3のショベル3aの開口側と反対の面に固定された金属 製の枠体4のショベル3aの開口側と反対の面に且つ突部面1a及び側部面1bとの下端がショ ベル3aの開口側と反対の面の下端と一致するようにそれぞれ固定されているクリーナー体 である。そしてこのクリーナー体1は、図3〜6のように突部面1aと側部面1bとが金属製の枠体4に固定された木製の板材5から形成されてい、比較的柔らかい木製の板材5で摺接されるので、鋼矢板又は鋼管矢板Xの外面を傷つけることがなく、また強度のある金属製の枠体4を使用することで、堆積した土砂等を先に掘削排土した水底へと崩し落とし易く、また中実ではないので土砂等の通過が可能で、堆積した土砂等に遮られてクリーナー体1の昇降ができなくなるようなこともないのである。
2は水域に位置せしめた船であり、例えば台船や浚渫船等が使用できる。またこの船2は、掘削排土を行う水域の鋼矢板又は鋼管矢板Xから1〜2m離れた位置までの水底を所定深さまで掘削排土する際や、この掘削排土される水底のうち鋼矢板又は鋼管矢板Xの近傍に位置する水底についてはより深く掘削排土する際にも使用することができる。
3は水域に位置せしめた船2上のバックホウであり、上述のクリーナー体1がこのバックホウ3のショベル3aの開口側と反対の面に取り付けられた状態で、クリーナー体1の 部面1a及び側部面1bが、鋼矢板又は鋼管矢板Xの水域側面の上部に当接され、このバックホウ3のショベル3aを鋼矢板又は鋼管矢板Xに沿って所定深さの水底まで押し下げることによって、クリーナー体1で鋼矢板又は鋼管矢板Xに付着した土砂等が掻き落とされ、またクリーナー体1を堆積した土砂等に押し当てることによって前もってより深く掘削排土した水底へと崩し落とすことできる。またバックホウ3のショベル3aによって鋼矢板又は鋼管矢板Xの水域側面の近傍の水底の土砂等をより深く掘削排土した位置に移動させることにより、鋼矢板又は鋼管矢板Xの水域側面近傍の水底を十分な深さまで掘削排土することができるのである。
本発明に係る掘削排土方法は、鋼矢板又は鋼管矢板Xが打設されている水域の掘削排土方法であり、この鋼矢板又は鋼管矢板Xとしては、その水域側面が、水域側から見て陸地側に位置する奥部Xaと、奥部Xaの側方から水域側に向けて突出した突状部Xbとが交互に位置するように形成されたものが使用できる。なおこのような形状は特別な形状ではないから、鋼矢板又は鋼管矢板Xとしては一般的なものが使用でき、また腹起し等のようなものを別途取り付ける必要もない。
このような鋼矢板又は鋼管矢板Xが打設されている水域において、本発明に係る掘削排土方法を実際に行うには、先ず、掘削排土を行う水域の鋼矢板又は鋼管矢板Xから1〜2m離れた位置までの水底を所定深さまで掘削排土すると共にこの掘削排土される水底のうち鋼矢板又は鋼管矢板Xの近傍に位置する水底についてはより深く掘削排土する。この掘削排土は、水域側からバックホウやグラブによって土砂を掬い上げたり、掘削装置と吸引装置とによって土砂を水上へと吸い上げたりすることによって行うことができる。なおこのように鋼矢板又は鋼管矢板Xから1〜2m離れた位置までの水底を所定深さまで掘削排土するのは、バックホウやグラブが鋼矢板又は鋼管矢板Xに接触等する危険が少ない位置であって、後述するように水底に堆積した土砂等を崩し落とすことができるように近い位置まで掘削排土する必要があるからである。
このような掘削排土が終わった後に、例えば図1の如く、船2(図1では台船)を水域の所定位置へと移送し、スパッドによって固定した状態で、船2上にバックホウ3を設置する。そしてこのバックホウ3には、それぞれ所定高さを有する木製の板材5から成る、 中央部の鋼矢板又は鋼管矢板Xの前記奥部Xaに当接される突部面1aと突部面1aの左右のそ れぞれ鋼矢板又は鋼管矢板Xの前記突状部Xbの幅方向の少なくとも半分の部位に当接され る側部面1bとが、このバックホウ3のショベル3aの開口側と反対の面に固定された金属製 の枠体4のショベル3aの開口側と反対の面に且つ突部面1a及び側部面1bの下端がショベル3aの開口側と反対の面の下端と一致するようにそれぞれ固定されている。
そしてこのようなバックホウ3に取り付けられたクリーナー体1の突部面1a及び側部面 1bを、鋼矢板又は鋼管矢板Xの水域側面の上部に当接させ、バックホウ3のショベル3aを鋼矢板又は鋼管矢板Xに沿って所定深さの水底まで押し下げることによって、鋼矢板又は鋼管矢板Xに付着した土砂等を掻き落とすのである。なお鋼矢板又は鋼管矢板Xは順次継手を介して連結されており、例えば図5のような鋼管矢板では突部面1aが対向する部分に継手(図5ではP−P型)が、図6のような鋼矢板の場合には、側部面1bが対向する部分に継手があり、これらの継手によって、その継手部分には凹凸や段差ができ必ずしも平坦ではないので、クリーナー体1の突部面1aや側部面1bを密着するように当接させることはできない。しかしながら、このクリーナー体1は突部面1a及び側部面1bがそれぞれ所定高さを有しており、薄い板状のものとは異なり、鋼矢板又は鋼管矢板Xの水域側面に沿って十分に摺接させることができるから、鋼矢板又は鋼管矢板Xに付着した土砂等をしっかりと掻き落とすことができるのである。
なお単に土砂等を掻き落とすだけでは、鋼矢板又は鋼管矢板Xの水域側面の近傍に土砂等が堆積するだけで、十分な水深を確保することができない。これに対して本発明に係る掘削排土方法では、予め鋼矢板又は鋼管矢板Xの近傍に位置する水底についてはより深く掘削排土されているから、バックホウ3のショベル3aを鋼矢板又は鋼管矢板Xに沿って押し下げることによって、土砂等を掻き落としていきながら、堆積した土砂等を先に掘削排土した水底へと崩し落とすことができるのである。
またクリーナー体1は、図4のように、突部面1aと側部面1bとが金属製の枠体4に固定された木製の板材5から形成されているから、比較的柔らかい木製の板材5で摺接されるので、鋼矢板又は鋼管矢板Xの外面を傷つけることがなく、また強度のある金属製の枠体4を使用することで、堆積した土砂等を先に掘削排土した水底へと崩し落とし易く、また中実ではないので土砂等の通過が可能で、堆積した土砂等に遮られてクリーナー体1の昇降ができなくなるようなこともないのである。
またこのクリーナー体1の突部面1a及び側部面1bを鋼矢板又は鋼管矢板Xの水域側面の上部に当接させ、所定深さの水底まで押し下げる際、正確な操作が容易にできるバックホウ3が使用されるから、当接させる位置の調整が容易にでき、また上下方向に移動させる際も非常に正確に移動させることができるので、上下方向に案内する部材等も必要ないのである。
次に図2の如くバックホウ3のショベル3aが所定深さの水底に達した後に、バックホウ3のショベル3aによって鋼矢板又は鋼管矢板Xの水域側面の近傍の水底の土砂等を深く掘削排土した位置に移動させて、鋼矢板又は鋼管矢板Xの水域側面近傍の水底を十分な深さまで掘削排土するのである。またこのようにバックホウ3のショベル3aを移動させることによって、このバックホウ3のショベル3aを水上に向けて引き上がる際に、鋼矢板又は鋼管矢板Xに接触して破損等させるようなこともないのである。
またバックホウ3のショベル3aによって鋼矢板又は鋼管矢板Xの水域側面の近傍の水底の土砂等を移動させた結果、より深く掘削排土しておいた位置の水底が所定深さより浅くなったような場合であっても、その位置のみを再度掘削排土すれば所定の深さに容易にすることができるのである。
X 鋼矢板又は鋼管矢板
Xa 奥部
Xb 突状部
1 クリーナー体
1a 突部面
1b 側部面
2 台船
3 バックホウ
3a ショベル
4 枠体
5 板材

Claims (2)

  1. 鋼矢板又は鋼管矢板(X)の水域側面が、水域側から見て陸地側に位置する奥部(Xa)と、該奥部(Xa)の側方から水域側に向けて突出した突状部(Xb)とが交互に位置するように、該鋼矢板又は該鋼管矢板(X)が打設されている水域の掘削排土方法であって、
    掘削排土を行う水域の該鋼矢板又は該鋼管矢板(X)から1〜2m離れた位置までの水底を所定深さまで掘削排土すると共にこの掘削排土される水底のうち該鋼矢板又は該鋼管矢板(X)の近傍に位置する水底についてはより深く掘削排土した後に、
    それぞれ所定高さを有する木製の板材(5)から成る、中央部の該鋼矢板又は該鋼管矢板(X)の前記奥部(Xa)に当接される突部面(1a)該突部面(1a)の左右それぞれ該鋼矢板又は該鋼管矢板(X)の前記突状部(Xb)の幅方向の少なくとも半分の部位に当接される側部面(1b)とが、該水域に位置せしめた船(2)上のバックホウ(3)のショベル(3a)の開口側と反対の面に固定された金属製の枠体(4)の該ショベル(3a)の開口側と反対の面に且つ該突部 面(1a)及び該側部面(1b)との下端が該ショベル(3a)の開口側と反対の面の下端と一致する ようにそれぞれ固定されているクリーナー体(1)の該突部面(1a)及び該側部面(1b)を、該鋼矢板又は該鋼管矢板(X)の水域側面の上部に当接させた後、
    該バックホウ(3)のショベル(3a)を該鋼矢板又は該鋼管矢板(X)に沿って所定深さの水底まで押し下げることによって、該クリーナー体(1)で該鋼矢板又は該鋼管矢板(X)に付着した土砂等を掻き落とし、次いで該バックホウ(3)のショベル(3a)によって該鋼矢板又は該鋼管矢板(X)の水域側面の近傍の水底の土砂等を前記深く掘削排土した位置に移動させることを特徴とする鋼矢板又は鋼管矢板(X)が打設されている水域の掘削排土方法。
  2. より深く掘削排土した位置であって、バックホウ(3)のショベル(3a)によって鋼矢板又は鋼管矢板(X)の水域側面の近傍の水底の土砂等を移動させた結果、所定深さより水底が浅くなった位置がある場合には、所定の深さまで再度掘削排土する請求項1に記載の掘削排土方法。
JP2010129901A 2010-06-07 2010-06-07 鋼矢板又は鋼管矢板が打設されている水域の掘削排土方法 Active JP5643548B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010129901A JP5643548B2 (ja) 2010-06-07 2010-06-07 鋼矢板又は鋼管矢板が打設されている水域の掘削排土方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010129901A JP5643548B2 (ja) 2010-06-07 2010-06-07 鋼矢板又は鋼管矢板が打設されている水域の掘削排土方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011256549A JP2011256549A (ja) 2011-12-22
JP5643548B2 true JP5643548B2 (ja) 2014-12-17

Family

ID=45473030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010129901A Active JP5643548B2 (ja) 2010-06-07 2010-06-07 鋼矢板又は鋼管矢板が打設されている水域の掘削排土方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5643548B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6754245B2 (ja) * 2016-08-15 2020-09-09 鹿島建設株式会社 土べら落とし方法
CN111155429A (zh) * 2019-01-05 2020-05-15 中铁上海工程局集团有限公司 静水深水区桥梁吹砂筑岛的施工方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002242219A (ja) * 2001-02-22 2002-08-28 Nishimatsu Constr Co Ltd 付着物除去装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011256549A (ja) 2011-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20140033369A (ko) 해저 비축용 장치 및 방법
JP5643548B2 (ja) 鋼矢板又は鋼管矢板が打設されている水域の掘削排土方法
EA008036B1 (ru) Устройство для подводной выемки и всасывания грунта
EP3969670B1 (en) Dredging method and apparatus
AU2019280036A1 (en) Narrow Trencher Bucket
JP6306184B2 (ja) 沖合領域及び北極沖合領域におけるパイプライン埋設
JP2001214879A (ja) 掘削機能を備えた水中ポンプ用採泥ストレーナー。
KR101046778B1 (ko) 모래 흡입 조력 장치
JP6754245B2 (ja) 土べら落とし方法
JP2006214092A (ja) 水底堆積土砂の輸送方法およびその装置
JP4465808B2 (ja) 水中基礎の構築工法
JP2681760B2 (ja) 打設鋼管杭内の土砂除去装置及び該鋼管杭内の土砂除去方法
JP3446186B2 (ja) 浚渫用汚濁防止ケーソン及び浚渫方法
CN211735352U (zh) 一种地下连续墙用刷壁器及旋挖机
JP2005030135A (ja) グラブバケットを用いる浚渫装置及び浚渫方法
JP7345749B2 (ja) 地中清掃装置および既設地下構造物の清掃方法
CN217460723U (zh) 一种使用安全的水利工程用清淤设备
JP4442724B2 (ja) 溝形成装置
CN113585237B (zh) 地连墙接头及地连墙施工方法
JP2018204207A (ja) 土べら落とし治具および土べら落とし方法
JP4331555B2 (ja) 浚渫装置及び浚渫方法
JP4121305B2 (ja) 水底地盤掘削用プラウとこのプラウを用いた水底管体敷設工法
KR20160101814A (ko) 준설선의 이동 장치
JPH02171413A (ja) 地中連続壁の構築方法
CA2857239C (en) Excavating attachment with laterally pivotable working arm for excavating beneath a buried utility

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130523

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140328

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20140805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141007

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5643548

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250