JP2681760B2 - 打設鋼管杭内の土砂除去装置及び該鋼管杭内の土砂除去方法 - Google Patents
打設鋼管杭内の土砂除去装置及び該鋼管杭内の土砂除去方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、岸壁、護岸、河川等の
土木建築工事に於いて地盤に打ちこまれた仮設用の鋼管
杭、鋼管矢板等を引き抜く場合に使用される打設鋼管杭
内の土砂除去装置及び該鋼管杭内の土砂除去方法に関す
る。
土木建築工事に於いて地盤に打ちこまれた仮設用の鋼管
杭、鋼管矢板等を引き抜く場合に使用される打設鋼管杭
内の土砂除去装置及び該鋼管杭内の土砂除去方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】河川等の土木建築工事をする際には、土
留め等の為、仮設用の鋼管杭が地盤に打ちこまれる。そ
して、工事の最終段階でかかる鋼管杭を引抜くのである
が、その際、打設された鋼管杭内の土砂が固まり鋼管杭
の内壁に付着しているため、それが抵抗となって非常に
引抜きにくい。従って、かかる鋼管杭内部の土砂を除去
するため、重錘式バケット等を鋼管杭内部の地盤に落下
させてその自重によって土の表面を粉砕して土砂を掴み
出しながら掘削するという方法が取られている。
留め等の為、仮設用の鋼管杭が地盤に打ちこまれる。そ
して、工事の最終段階でかかる鋼管杭を引抜くのである
が、その際、打設された鋼管杭内の土砂が固まり鋼管杭
の内壁に付着しているため、それが抵抗となって非常に
引抜きにくい。従って、かかる鋼管杭内部の土砂を除去
するため、重錘式バケット等を鋼管杭内部の地盤に落下
させてその自重によって土の表面を粉砕して土砂を掴み
出しながら掘削するという方法が取られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように重錘式バケットにて鋼管杭内部の土砂を掘削除去
するという方法にあっては、鋼管杭内部の地盤が固くな
っているため、重錘式バケットを落下させても多量に粉
砕できず、一度に多量の土砂を掴み出せない。従って、
何度も重錘式バケットにて掘削除去作業を行なわなけれ
ばならず、非常に時間がかかるという問題点があった。
ように重錘式バケットにて鋼管杭内部の土砂を掘削除去
するという方法にあっては、鋼管杭内部の地盤が固くな
っているため、重錘式バケットを落下させても多量に粉
砕できず、一度に多量の土砂を掴み出せない。従って、
何度も重錘式バケットにて掘削除去作業を行なわなけれ
ばならず、非常に時間がかかるという問題点があった。
【0004】本発明は、上記の如き従来の問題点に鑑み
てなされたもので、地盤に打ち込まれた鋼管杭を引抜く
際に、迅速に鋼管杭内部の土砂を掘削して除去すること
ができる打設鋼管杭内の土砂除去装置及び該鋼管杭内の
土砂除去方法を提供することを課題とする。
てなされたもので、地盤に打ち込まれた鋼管杭を引抜く
際に、迅速に鋼管杭内部の土砂を掘削して除去すること
ができる打設鋼管杭内の土砂除去装置及び該鋼管杭内の
土砂除去方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、その課題を解決するため
の手段は、上方側を重機に懸吊される除去装置本体1
が、鋼管杭21に挿入脱可能な鋼管からなり、しかも該除
去装置本体1 の下方側には、導水管6 を通じて前記鋼管
杭21の内部の地盤に加圧水を噴射可能な下方噴射口17が
設けられ、且つ給気管5 を通じて該除去装置本体1 の内
部に空気を注入可能な空気吹出口15が設けられてなるこ
とにある。
決するためになされたもので、その課題を解決するため
の手段は、上方側を重機に懸吊される除去装置本体1
が、鋼管杭21に挿入脱可能な鋼管からなり、しかも該除
去装置本体1 の下方側には、導水管6 を通じて前記鋼管
杭21の内部の地盤に加圧水を噴射可能な下方噴射口17が
設けられ、且つ給気管5 を通じて該除去装置本体1 の内
部に空気を注入可能な空気吹出口15が設けられてなるこ
とにある。
【0006】また、請求項2記載の手段は、上方側を重
機に懸吊される除去装置本体1 が、鋼管杭21に挿入脱可
能で且つ上端が閉塞された鋼管からなり、しかも該除去
装置本体1 の下方側には、導水管6 を通じて前記鋼管杭
21の内部の地盤に水を噴射可能な下方噴射口17が設けら
れ、一方、該除去装置本体1 の内部には、給気管5 を通
じて空気を注入可能な空気吹出口15が設けられてなるこ
とをにある。
機に懸吊される除去装置本体1 が、鋼管杭21に挿入脱可
能で且つ上端が閉塞された鋼管からなり、しかも該除去
装置本体1 の下方側には、導水管6 を通じて前記鋼管杭
21の内部の地盤に水を噴射可能な下方噴射口17が設けら
れ、一方、該除去装置本体1 の内部には、給気管5 を通
じて空気を注入可能な空気吹出口15が設けられてなるこ
とをにある。
【0007】さらに、請求項3記載の手段は、前記除去
装置本体1 の下方側には、導水管6を通じて前記鋼管杭2
1の内壁方向に加圧水を噴射可能な側方噴射口18が設け
られてなることにある。
装置本体1 の下方側には、導水管6を通じて前記鋼管杭2
1の内壁方向に加圧水を噴射可能な側方噴射口18が設け
られてなることにある。
【0008】加えて、請求項4記載の手段は、前記除去
装置本体1 が、外鋼管2 と、該外鋼管2 の内部に遊嵌さ
れた内鋼管3 との2本の鋼管からなり、しかも該外鋼管
2 と内鋼管3 との間隙4 には前記導水管6 及び給気管5
が具備されてなることにある。
装置本体1 が、外鋼管2 と、該外鋼管2 の内部に遊嵌さ
れた内鋼管3 との2本の鋼管からなり、しかも該外鋼管
2 と内鋼管3 との間隙4 には前記導水管6 及び給気管5
が具備されてなることにある。
【0009】また、請求項5記載の手段は、前記除去装
置本体1 の下端には、地盤表面に入り込む掘削刃12が設
けられてなることにある。
置本体1 の下端には、地盤表面に入り込む掘削刃12が設
けられてなることにある。
【0010】
【作用】上記構成を特徴とする打設鋼管杭内の土砂除去
装置は、地盤に打ち込まれた鋼管杭21の上方側から重機
に懸吊した除去装置本体1 を落下させてその下端側を打
設された鋼管杭21内の地盤に食い込ませ、下方噴射口17
から加圧水を噴射することによって地盤を掘削するもの
である。即ち、加圧水を鋼管杭21内部の地盤に噴射する
ことによって、その地盤を構成する土砂を液状化すると
共に、水圧によってその液状化した泥水を鋼管杭21の外
部に排出して除去する。一方、除去装置本体1 の内部に
注入された空気が上昇するに伴って除去装置本体1 の内
部で液状化した泥水が引上げられて外部に排出されるこ
ととなる。つまり、水圧だけで泥水を排出除去するので
はなく、気体の上昇に伴って泥水を引き上げるという作
用を利用しているので、掘削された鋼管杭21内部の泥水
を迅速に鋼管杭21の外部に排出除去することができる。
装置は、地盤に打ち込まれた鋼管杭21の上方側から重機
に懸吊した除去装置本体1 を落下させてその下端側を打
設された鋼管杭21内の地盤に食い込ませ、下方噴射口17
から加圧水を噴射することによって地盤を掘削するもの
である。即ち、加圧水を鋼管杭21内部の地盤に噴射する
ことによって、その地盤を構成する土砂を液状化すると
共に、水圧によってその液状化した泥水を鋼管杭21の外
部に排出して除去する。一方、除去装置本体1 の内部に
注入された空気が上昇するに伴って除去装置本体1 の内
部で液状化した泥水が引上げられて外部に排出されるこ
ととなる。つまり、水圧だけで泥水を排出除去するので
はなく、気体の上昇に伴って泥水を引き上げるという作
用を利用しているので、掘削された鋼管杭21内部の泥水
を迅速に鋼管杭21の外部に排出除去することができる。
【0011】また、請求項2記載の手段によれば、除去
装置本体1 の上端が閉塞されているので、その除去装置
本体1 の内部に空気が注入された場合にあっては、除去
装置本体1 の内部の気圧が上昇することとなる。従っ
て、除去装置本体1 の内部で液状化した泥水は、除去装
置本体1 の下端側から除去装置本体1 の外部に押し出さ
れることにより、打設された鋼管杭21の内壁と除去装置
本体1 外壁との間から泥水は上昇して鋼管杭21の外部に
排出除去されることとなる。
装置本体1 の上端が閉塞されているので、その除去装置
本体1 の内部に空気が注入された場合にあっては、除去
装置本体1 の内部の気圧が上昇することとなる。従っ
て、除去装置本体1 の内部で液状化した泥水は、除去装
置本体1 の下端側から除去装置本体1 の外部に押し出さ
れることにより、打設された鋼管杭21の内壁と除去装置
本体1 外壁との間から泥水は上昇して鋼管杭21の外部に
排出除去されることとなる。
【0012】さらに、請求項3記載の手段によれば、前
記鋼管杭21の内壁方向に加圧水を噴射することができる
ので、鋼管杭21の内壁に付着した土を確実に除去するこ
とができる。従って、打設された鋼管杭21が引抜き易く
なるだけでなく、鋼管杭21の内壁と除去装置本体1 の外
壁との間から上昇して排出される液状化した泥水の通り
道が確保されるので、泥水の排出も効率よく行なえる。
記鋼管杭21の内壁方向に加圧水を噴射することができる
ので、鋼管杭21の内壁に付着した土を確実に除去するこ
とができる。従って、打設された鋼管杭21が引抜き易く
なるだけでなく、鋼管杭21の内壁と除去装置本体1 の外
壁との間から上昇して排出される液状化した泥水の通り
道が確保されるので、泥水の排出も効率よく行なえる。
【0013】加えて、請求項4記載の手段によれば、地
盤を掘削して沈下する除去装置本体1 に具備された導水
管6 及び給気管5 が外鋼管2 によって直接に土砂に接触
することがないので、それらが損傷することもない。
盤を掘削して沈下する除去装置本体1 に具備された導水
管6 及び給気管5 が外鋼管2 によって直接に土砂に接触
することがないので、それらが損傷することもない。
【0014】また、除去装置本体1 の自重による沈下
と、下方噴射口17からの加圧水の圧壊とによって、打設
された鋼管杭21の内部の地盤が掘削されるのであるが、
請求項5記載の手段によれば、除去装置本体1 の下端が
掘削刃12を介して地盤に食い込み易くなり、効率よく掘
削作業を行なうことができる。
と、下方噴射口17からの加圧水の圧壊とによって、打設
された鋼管杭21の内部の地盤が掘削されるのであるが、
請求項5記載の手段によれば、除去装置本体1 の下端が
掘削刃12を介して地盤に食い込み易くなり、効率よく掘
削作業を行なうことができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明に係る打設鋼管杭内の土砂除去
装置及び該鋼管杭内の土砂除去方法の一実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。図1〜図3に於い
て、1 は、打ちこまれた鋼管杭の長手方向に挿入脱可能
な外鋼管2 と、その外鋼管2 の内部に遊嵌された内鋼管
3 とからなる除去装置本体を示し、外鋼管2 の内壁と内
鋼管3 の外壁との間隙4 には一対の給気管5,5 及び導水
管6,6 とが具備されている。
装置及び該鋼管杭内の土砂除去方法の一実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。図1〜図3に於い
て、1 は、打ちこまれた鋼管杭の長手方向に挿入脱可能
な外鋼管2 と、その外鋼管2 の内部に遊嵌された内鋼管
3 とからなる除去装置本体を示し、外鋼管2 の内壁と内
鋼管3 の外壁との間隙4 には一対の給気管5,5 及び導水
管6,6 とが具備されている。
【0016】さらに詳しくは、外鋼管2 と内鋼管3 とは
それらの上端1aにて中央部に円形状の開口部7 の設けら
れたドーナツ盤状の蓋体8 が固着されることにより連結
されてなり、その蓋体8 の上方には等間隔に立設された
6本の支柱9 を介してクレーン等に吊り下げ可能とすべ
く吊下部10が突設されたドーナツ盤状の吊下体11が取付
けられている。一方、前記外鋼管2 の下端1b側の外壁に
は、先端が尖状に形成された掘削刃12が設けられた環状
の掘削体14が固着されている。
それらの上端1aにて中央部に円形状の開口部7 の設けら
れたドーナツ盤状の蓋体8 が固着されることにより連結
されてなり、その蓋体8 の上方には等間隔に立設された
6本の支柱9 を介してクレーン等に吊り下げ可能とすべ
く吊下部10が突設されたドーナツ盤状の吊下体11が取付
けられている。一方、前記外鋼管2 の下端1b側の外壁に
は、先端が尖状に形成された掘削刃12が設けられた環状
の掘削体14が固着されている。
【0017】また、前記一対の給気管5,5 は、外鋼管2
と内鋼管3 との間隙4 内に対向して設けられており、そ
の上端5a,5a は、蓋体8 を貫通して突出され、且つ夫々
内鋼管3 の軸芯方向に折り曲げられ、一対の給気管5,5
は蓋体8 の上方中央部にて1本の給気管5'に集管されて
いる。さらに、一対の給気管5,5 の下端5b,5b は、内鋼
管3 の軸芯方向に折り曲げられ、且つその先端には空気
吹出口15,15 が設けられており、しかもその空気吹出口
15,15 から内鋼管3 内に給気すべくその内鋼管3 には孔
16,16 が穿設されている。
と内鋼管3 との間隙4 内に対向して設けられており、そ
の上端5a,5a は、蓋体8 を貫通して突出され、且つ夫々
内鋼管3 の軸芯方向に折り曲げられ、一対の給気管5,5
は蓋体8 の上方中央部にて1本の給気管5'に集管されて
いる。さらに、一対の給気管5,5 の下端5b,5b は、内鋼
管3 の軸芯方向に折り曲げられ、且つその先端には空気
吹出口15,15 が設けられており、しかもその空気吹出口
15,15 から内鋼管3 内に給気すべくその内鋼管3 には孔
16,16 が穿設されている。
【0018】また、前記一対の導水管6,6 は、一対の給
気管5,5 の間の略中間であって外鋼管2 と内鋼管3 との
間隙4 内に対向して設けられており、その上端6a,6a
は、蓋体8 を貫通して突出されている。さらに、一対の
導水管6,6 の下端6b,6b には、加圧水を噴射すべく下方
噴射口17,17 が取付けられている。加えて、その下方噴
射口17,17 の上方には内鋼管3の軸芯と反対方向に加圧
水を噴射すべく側方噴射口18,18 が取付けられており、
しかもその側方噴射口18,18 から外鋼管2 の外部に加圧
水を噴射すべくその外鋼管2 には孔20,20 が穿設されて
いる。
気管5,5 の間の略中間であって外鋼管2 と内鋼管3 との
間隙4 内に対向して設けられており、その上端6a,6a
は、蓋体8 を貫通して突出されている。さらに、一対の
導水管6,6 の下端6b,6b には、加圧水を噴射すべく下方
噴射口17,17 が取付けられている。加えて、その下方噴
射口17,17 の上方には内鋼管3の軸芯と反対方向に加圧
水を噴射すべく側方噴射口18,18 が取付けられており、
しかもその側方噴射口18,18 から外鋼管2 の外部に加圧
水を噴射すべくその外鋼管2 には孔20,20 が穿設されて
いる。
【0019】上記構成からなる打設鋼管杭内の土砂除去
装置は、主として地盤に打ちこまれた鋼管杭を引抜く場
合に使用される。例えば、図4に示すように、給気管5'
にコンプレッサー等の強制給気装置を接続し、且つ導水
管6,6 の上端6a,6a に高圧ポンプ等の強制給水装置を接
続すると共に、除去装置本体1 の吊下部10をクレーン等
の重機(図示せず)に取付けて除去装置本体1 を懸吊す
る。そして、打設された鋼管杭21の内部に除去装置本体
1 を落下させると除去装置本体1 の自重とその下端1b側
に設けられた掘削体14とによって、その鋼管杭21の内部
の地盤の表面22に、除去装置本体1 の掘削刃12が食い込
むこととなる。
装置は、主として地盤に打ちこまれた鋼管杭を引抜く場
合に使用される。例えば、図4に示すように、給気管5'
にコンプレッサー等の強制給気装置を接続し、且つ導水
管6,6 の上端6a,6a に高圧ポンプ等の強制給水装置を接
続すると共に、除去装置本体1 の吊下部10をクレーン等
の重機(図示せず)に取付けて除去装置本体1 を懸吊す
る。そして、打設された鋼管杭21の内部に除去装置本体
1 を落下させると除去装置本体1 の自重とその下端1b側
に設けられた掘削体14とによって、その鋼管杭21の内部
の地盤の表面22に、除去装置本体1 の掘削刃12が食い込
むこととなる。
【0020】次に、下方噴射口17,17 及び側方噴射口1
8,18 から加圧水を噴射すると共に、空気吹出口15,15
から圧縮空気を内鋼管3 内に入れる。前記下方噴射口1
7,17 からの加圧水は、地盤表面に噴射されることによ
り、その土砂を粉砕しながら、掘削刃12が設けられた除
去装置本体1 の自重によって打設鋼管杭21の内部の土砂
は逐次削られて除去装置本体1 は深く沈んでいき、掘削
作業が進行することになる。そして、粉砕された土砂は
加圧水と混合されて液状化するのであるが、水圧によっ
て外鋼管2 と鋼管杭21との間を上昇して鋼管杭21の上端
から外部へと排出され除去される(矢印Aで示す)。一
方、内鋼管3 内に生ずる土砂と水との泥水は、空気吹出
口15,15 から入れられた空気が上昇することによって引
上げられ、除去装置本体1 の蓋体8 の開口部7 から外部
へと排出されるのである(矢印Bで示す)。従って、本
発明に係る打設鋼管杭内の土砂除去装置を用いれば、か
かる土砂除去装置を鋼管杭21内に入れて給気、給水する
だけで、打設された鋼管杭21内の土砂を掘削して排出除
去することができ、その後、容易に鋼管杭21を引き抜く
ことができるのである。
8,18 から加圧水を噴射すると共に、空気吹出口15,15
から圧縮空気を内鋼管3 内に入れる。前記下方噴射口1
7,17 からの加圧水は、地盤表面に噴射されることによ
り、その土砂を粉砕しながら、掘削刃12が設けられた除
去装置本体1 の自重によって打設鋼管杭21の内部の土砂
は逐次削られて除去装置本体1 は深く沈んでいき、掘削
作業が進行することになる。そして、粉砕された土砂は
加圧水と混合されて液状化するのであるが、水圧によっ
て外鋼管2 と鋼管杭21との間を上昇して鋼管杭21の上端
から外部へと排出され除去される(矢印Aで示す)。一
方、内鋼管3 内に生ずる土砂と水との泥水は、空気吹出
口15,15 から入れられた空気が上昇することによって引
上げられ、除去装置本体1 の蓋体8 の開口部7 から外部
へと排出されるのである(矢印Bで示す)。従って、本
発明に係る打設鋼管杭内の土砂除去装置を用いれば、か
かる土砂除去装置を鋼管杭21内に入れて給気、給水する
だけで、打設された鋼管杭21内の土砂を掘削して排出除
去することができ、その後、容易に鋼管杭21を引き抜く
ことができるのである。
【0021】尚、上記実施例に於いて、除去装置本体1
は、外鋼管2 と内鋼管3 とからなるが、必ずしも2本の
鋼管から構成されていなければならないわけではなく、
1本の鋼管のみから構成されていてもよい。要は、少な
くとも除去装置本体1 が鋼管杭の内部に挿入脱可能な鋼
管からなり、その内部に空気を入れることができ、且つ
その鋼管の下方側に加圧水を噴射できればよいのであ
る。但し、上記実施例のように2本の鋼管から構成され
ていれば、給気管5,5 や導水管6,6 を間隙4 に収納する
ことができるので、給気管5,5 等が直接土砂に接触する
ことがないので損傷しにくいという利点がある。
は、外鋼管2 と内鋼管3 とからなるが、必ずしも2本の
鋼管から構成されていなければならないわけではなく、
1本の鋼管のみから構成されていてもよい。要は、少な
くとも除去装置本体1 が鋼管杭の内部に挿入脱可能な鋼
管からなり、その内部に空気を入れることができ、且つ
その鋼管の下方側に加圧水を噴射できればよいのであ
る。但し、上記実施例のように2本の鋼管から構成され
ていれば、給気管5,5 や導水管6,6 を間隙4 に収納する
ことができるので、給気管5,5 等が直接土砂に接触する
ことがないので損傷しにくいという利点がある。
【0022】また、上記実施例に於いて、給気管5,5 は
内鋼管3 の外壁側に設けられているが、必ずしもこれに
限定されるものではなく、内鋼管3 の内部に設けられて
いてもよい。要は、空気を除去装置本体1 の内部に入れ
ることができればよいのである。また、内鋼管3 内に入
れる空気は圧縮空気に限定されず、大気圧程度の空気で
あってもよい。
内鋼管3 の外壁側に設けられているが、必ずしもこれに
限定されるものではなく、内鋼管3 の内部に設けられて
いてもよい。要は、空気を除去装置本体1 の内部に入れ
ることができればよいのである。また、内鋼管3 内に入
れる空気は圧縮空気に限定されず、大気圧程度の空気で
あってもよい。
【0023】さらに、上記実施例に於いて、蓋体8 には
開口部7 が形成されているが、必ずしも開口部7 を形成
されていなくとも、蓋体8 は除去装置本体1 の上方側を
閉塞する構成であってもよい。この場合、内部から上昇
する泥水は、内鋼管3 内から外鋼管2 と打設された鋼管
杭21と間から押し出されて上昇する。
開口部7 が形成されているが、必ずしも開口部7 を形成
されていなくとも、蓋体8 は除去装置本体1 の上方側を
閉塞する構成であってもよい。この場合、内部から上昇
する泥水は、内鋼管3 内から外鋼管2 と打設された鋼管
杭21と間から押し出されて上昇する。
【0024】また、上記実施例に於いて、導水管6,6 に
は、下方噴射口17,17 と側方噴射口18,18 とが設けられ
ているが、必ずしも側方噴射口18を設けなければならな
いわけではなく、下方噴射口17のみであってもよい。但
し、側方噴射口18を設けていれば、打設鋼管杭21の内壁
に付着した土を除去することができるという利点があ
る。
は、下方噴射口17,17 と側方噴射口18,18 とが設けられ
ているが、必ずしも側方噴射口18を設けなければならな
いわけではなく、下方噴射口17のみであってもよい。但
し、側方噴射口18を設けていれば、打設鋼管杭21の内壁
に付着した土を除去することができるという利点があ
る。
【0025】
【発明の効果】叙上のように、本発明に係る打設鋼管杭
内の土砂除去装置及び該鋼管杭の土砂除去方法によれ
ば、打設された鋼管杭の内部の地盤を、除去装置本体の
自重と加圧水の噴射とによって掘削することでき、しか
も、掘削によって生じた泥水を水圧のみならず空気を注
入することによって、効率よく鋼管杭の外部に排出する
ことができる。従って、鋼管杭内に除去装置本体を入れ
るだけで掘削除去作業が迅速に進行し、その後、打設さ
れた鋼管杭の引抜きを容易に行なえるのである。
内の土砂除去装置及び該鋼管杭の土砂除去方法によれ
ば、打設された鋼管杭の内部の地盤を、除去装置本体の
自重と加圧水の噴射とによって掘削することでき、しか
も、掘削によって生じた泥水を水圧のみならず空気を注
入することによって、効率よく鋼管杭の外部に排出する
ことができる。従って、鋼管杭内に除去装置本体を入れ
るだけで掘削除去作業が迅速に進行し、その後、打設さ
れた鋼管杭の引抜きを容易に行なえるのである。
【0026】また、請求項2記載のように、除去装置本
体の上端が閉塞されていれば、除去装置本体の内部に空
気圧が上昇し、除去装置本体の内部で液状化した泥水
は、打設鋼管杭の内壁と除去装置本体の外壁との間から
泥水は上昇して鋼管杭の外部に排出除去されることとな
る。
体の上端が閉塞されていれば、除去装置本体の内部に空
気圧が上昇し、除去装置本体の内部で液状化した泥水
は、打設鋼管杭の内壁と除去装置本体の外壁との間から
泥水は上昇して鋼管杭の外部に排出除去されることとな
る。
【0027】さらに、請求項3記載のように、側方噴射
口を設ければ、鋼管杭の内壁に加圧水を噴射することが
できるので、打設鋼管杭の内壁に付着した土砂を確実に
除去することができる。従って、打設鋼管杭が引抜き易
くなるだけでなく、鋼管杭の内壁と除去装置本体の外壁
との間から上昇して排出される液状化した泥水の通り道
が確保されるので、泥水の排出も効率よく行なえ、より
迅速に掘削作業が進行するという利点がある。
口を設ければ、鋼管杭の内壁に加圧水を噴射することが
できるので、打設鋼管杭の内壁に付着した土砂を確実に
除去することができる。従って、打設鋼管杭が引抜き易
くなるだけでなく、鋼管杭の内壁と除去装置本体の外壁
との間から上昇して排出される液状化した泥水の通り道
が確保されるので、泥水の排出も効率よく行なえ、より
迅速に掘削作業が進行するという利点がある。
【0028】加えて、請求項4記載のように、除去装置
本体を外鋼管と内鋼管との2本の鋼管によって構成して
その2本の鋼管の間に導水管及び給気管を具備していれ
ば、その導水管及び給気管は外鋼管によって保護される
こととなる。従って、掘削時に除去装置本体が地盤に沈
下しても、土砂に導水管及び給気管が接触することがな
く、掘削途中にそれら管の損傷による漏水等を生じるこ
とがない。
本体を外鋼管と内鋼管との2本の鋼管によって構成して
その2本の鋼管の間に導水管及び給気管を具備していれ
ば、その導水管及び給気管は外鋼管によって保護される
こととなる。従って、掘削時に除去装置本体が地盤に沈
下しても、土砂に導水管及び給気管が接触することがな
く、掘削途中にそれら管の損傷による漏水等を生じるこ
とがない。
【0029】また、請求項5記載のように、除去装置本
体の下端に掘削刃を設けていれば、除去装置本体が地盤
表面に食い込み易くなって、加圧水の噴射による掘削を
補助するという利点がある。
体の下端に掘削刃を設けていれば、除去装置本体が地盤
表面に食い込み易くなって、加圧水の噴射による掘削を
補助するという利点がある。
【図1】本発明に係る打設鋼管杭内の土砂除去装置の一
実施例を示す上面図。
実施例を示す上面図。
【図2】図1のイ−イ線一部断面図。
【図3】図1のロ−ロ線一部断面図。
【図4】本発明に係る土砂除去装置の使用状態の一実施
例を示す断面図。
例を示す断面図。
1 …除去装置本体、2 …外鋼管、3 …内鋼管、5 …給気
管、6 …導水管、8 …蓋体、12…掘削刃、15…空気吹出
口、17…下方噴射口、18…側方噴射口、21…鋼管杭
管、6 …導水管、8 …蓋体、12…掘削刃、15…空気吹出
口、17…下方噴射口、18…側方噴射口、21…鋼管杭
Claims (6)
- 【請求項1】 上方側を重機に懸吊される除去装置本体
(1) が、打設鋼管杭(21)に挿入脱可能な鋼管からなり、
しかも該除去装置本体(1) の下方側には、導水管(6) を
通じて前記鋼管杭(21)の内部の地盤に加圧水を噴射可能
な下方噴射口(17)が設けられ、且つ給気管(5) を通じて
該除去装置本体(1) の内部に空気を注入可能な空気吹出
口(15)が設けられてなることを特徴とする打設鋼管杭内
の土砂除去装置。 - 【請求項2】 上方側を重機に懸吊される除去装置本体
(1) が、打設鋼管杭(21)に挿入脱可能で且つ上端が閉塞
された鋼管からなり、しかも該除去装置本体(1) の下方
側には、導水管(6) を通じて前記鋼管杭(21)の内部の地
盤に水を噴射可能な下方噴射口(17)が設けられ、一方、
該除去装置本体(1) の内部には、給気管(5) を通じて空
気を注入可能な空気吹出口(15)が設けられてなることを
特徴とする打設鋼管杭内の土砂除去装置。 - 【請求項3】 前記除去装置本体(1) の下方側には、導
水管(6) を通じて前記鋼管杭(21)の内壁方向に加圧水を
噴射可能な側方噴射口(18)が設けられてなる請求項1又
は2に記載の打設鋼管杭内の土砂除去装置。 - 【請求項4】 前記除去装置本体(1) が、外鋼管(2)
と、該外鋼管(2) の内部に遊嵌された内鋼管(3) との2
本の鋼管からなり、しかも該外鋼管(2) と内鋼管(3) と
の間隙(4) には前記導水管(6) 及び給気管(5) が具備さ
れてなる請求項1〜3の何れかに記載の打設鋼管杭内の
土砂除去装置。 - 【請求項5】 前記除去装置本体(1) の下端には、地盤
表面に入り込む掘削刃(12)が設けられてなる請求項1〜
4の何れかに記載の打設鋼管杭内の土砂除去装置。 - 【請求項6】 打設鋼管杭(21)に挿入脱可能な鋼管から
なる除去装置本体(1)を、該鋼管杭(21)の内部に上方側
から落下させて該鋼管杭(21)に挿入し、該除去装置本体
(1) の下方側から該鋼管杭(21)の内部の地盤に加圧水を
噴射し、且つ該除去装置本体(1) の内部に空気を注入す
ることにより鋼管杭(21)の内部の地盤を掘削除去するこ
とを特徴とする打設鋼管杭内の土砂除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11296095A JP2681760B2 (ja) | 1995-05-11 | 1995-05-11 | 打設鋼管杭内の土砂除去装置及び該鋼管杭内の土砂除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11296095A JP2681760B2 (ja) | 1995-05-11 | 1995-05-11 | 打設鋼管杭内の土砂除去装置及び該鋼管杭内の土砂除去方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08302687A JPH08302687A (ja) | 1996-11-19 |
JP2681760B2 true JP2681760B2 (ja) | 1997-11-26 |
Family
ID=14599852
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11296095A Expired - Lifetime JP2681760B2 (ja) | 1995-05-11 | 1995-05-11 | 打設鋼管杭内の土砂除去装置及び該鋼管杭内の土砂除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2681760B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103882900A (zh) * | 2014-03-20 | 2014-06-25 | 中交第二航务工程局有限公司 | 水下吸泥设备及利用该设备进行水下切割拔桩的施工方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104762970B (zh) * | 2015-04-28 | 2016-08-17 | 中铁五局(集团)有限公司 | 一种深孔岩溶注浆辅助拔管装置及施工方法 |
CN105544527A (zh) * | 2015-12-14 | 2016-05-04 | 中铁大桥局第七工程有限公司 | 一种带有拆卸式刃脚的钢管桩 |
EP3561181A1 (en) * | 2018-04-23 | 2019-10-30 | Ørsted Wind Power A/S | Foundation for a structure |
-
1995
- 1995-05-11 JP JP11296095A patent/JP2681760B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103882900A (zh) * | 2014-03-20 | 2014-06-25 | 中交第二航务工程局有限公司 | 水下吸泥设备及利用该设备进行水下切割拔桩的施工方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08302687A (ja) | 1996-11-19 |
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