JP5641959B2 - 樹脂粒子の熱処理装置及びトナーの製造方法 - Google Patents

樹脂粒子の熱処理装置及びトナーの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂粒子の熱処理装置及びトナーの製造方法に関し、特に、電子写真法、静電記録法、静電印刷法、またはトナージェット方式記録法の如き画像形成方法に用いられるトナー用の樹脂粒子の球形化に関する。
電子写真の画像形成方法においては、静電荷像を現像するためのトナーが使用される。トナーの製造法としては粉砕法および重合法に大別され、簡便な製法としては粉砕法が挙げられる。
その一般的な製法としては、まず、転写材に定着させるための結着樹脂、トナーとしての色味を出させる着色剤等の原料を混合する。次に、これらの混合物を溶融混練、冷却固化し、混練物を得る。更に、得られた混練物を粉砕手段により微細化し、必要に応じて所望の粒度分布に分級して樹脂粒子(トナー粒子)を得た後、流動化剤等を添加することで、画像形成に供するトナーとしている。
近年、複写機やプリンターの高画質化、高精細化に伴い、現像剤としてのトナーに要求される性能も一段と厳しくなっている。このため、トナーの粒子径は小さく、粒度分布としては、粗大粒子が含有されないシャープなものが要求されるようになっている。
また、複写機やプリンター用の転写材としては、通常の紙以外にも様々なマテリアルに対応することが必要となってきており、トナーの転写性の向上も要求される。このため、トナー粒子の表面形状を改質し、トナー粒子を球形化することが要求されるようになってきている。しかし、トナー粒子を球形化しすぎると、クリーニング性が悪化してしまうため、トナー粒子の球形化度を制御し、転写性とクリーニング性を両立することも求められる。
このような要求に対応し、トナー粒子の球形化度を制御する製法の一つとして、熱処理により、トナー粒子の表面を溶融し、球形化する方法が挙げられる。従来から、熱処理によって樹脂粒子であるトナー粒子を球形化する装置の多くは、装置下方に設けられたトナー粒子回収部に向かうに従って装置径が小径となるテーパ形状をとっており、球形化されたトナー粒子はサイクロン捕集機を通じて回収されている。
しかし、熱処理装置がこのような形状であると、トナー粒子回収部に熱が集中するため、回収部壁面にトナー粒子が融着し、トナー粒子の排出性が低下してしまう場合がある。また、この熱によってトナー粒子同士が合一化し、粗大なトナー粒子となることもあり、トナーの品質上好ましくないことがある。
これに対し、熱処理装置の回収部付近に冷却ジャケットを設け、トナー粒子回収部を冷却するという提案がなされている(特許文献1参照)。しかし、この提案は、装置壁面のみを冷却するため、装置壁面へのトナー融着は防げても、トナー同士の合一化までは防止できない。
このため、粗大粒子を含有せず、球形化度が制御されたトナーを効率良く得るためには、トナーの母体粒子である樹脂粒子の熱処理装置、及びその製造方法において改良の余地がある。
特公平2−9342号公報
本発明の目的は、熱処理装置の樹脂粒子の排出性を向上させ、樹脂粒子の合一化を防止することによって、粗大粒子を含有せず、球形化度が制御された樹脂粒子を効率良く得ることができる樹脂粒子の熱処理装置及びトナーの製造方法を提供することにある。
すなわち本発明は、熱可塑性の結着樹脂と着色剤とを含有する樹脂粒子の熱処理を行う熱処理装置であって、
該装置は、
(1)樹脂粒子の熱処理が行われる円筒形状の処理室と、
(2)該処理室の一方の端部側から該処理室内に樹脂粒子を供給する原料供給手段と、
(3)該原料供給手段と同端部側から該処理室内に熱風を供給する熱風供給手段と、
(4)該処理室内に設けられ、供給された樹脂粒子の流れを規制するための規制手段と、
(5)該処理室の他方の端部側から熱処理された樹脂粒子を回収する回収手段と、
を少なくとも有し、
該熱風供給手段は、該原料供給手段の外周側から、熱風が該処理室内において螺旋状に旋回するように、該処理室内に熱風を供給するものであり、
該規制手段は、該円筒形状の処理室の中心軸上に、回収手段側端部から、原料供給手段側端部に向けて突出するように配置された、断面が円形状である柱状部材であり、
該規制手段は、先端部よりも根元部が太くなっており、
該規制手段の根元部は、回収手段側端部において最も太くなっており、
該回収手段が、該円筒形状の処理室内壁面に対して接線方向に樹脂粒子を吸引し、回収する手段である
ことを特徴とする樹脂粒子の熱処理装置に関する。
また、本発明は、熱可塑性の結着樹脂と着色剤とを含有する樹脂粒子の熱処理を行う熱処理工程を少なくとも有する、重量平均粒径が4μm以上12μm以下のトナーの製造方法において、
該熱処理工程が、
(1)樹脂粒子の熱処理が行われる円筒形状の処理室と、
(2)該処理室の一方の端部側から該処理室内に樹脂粒子を供給する原料供給手段と、
(3)該原料供給手段と同端部側から該処理室内に熱風を供給する熱風供給手段と、
(4)該処理室内に設けられ、供給された樹脂粒子の流れを規制するための規制手段と、
(5)該処理室の他方の端部側から熱処理された樹脂粒子を回収する回収手段と、
を少なくとも有する熱処理装置を用いて行われ
該熱処理工程においては、
i)該原料供給手段の外周側から、熱風が該処理室内において螺旋状に旋回するように、該処理室内に熱風供給され
ii)該回収手段による該樹脂粒子の回収が、該円筒形状の処理室内壁面に対して接線方向に樹脂粒子を吸引することによって行われ、
該規制手段は、該円筒形状の処理室の中心軸上に、回収手段側端部から、原料供給手段側端部に向けて突出するように配置された、断面が円形状である柱状部材であり、
該規制手段は、先端部よりも根元部が太くなっており、
該規制手段の根元部は、回収手段側端部において最も太くなってることを特徴とするトナーの製造方法に関する。
本発明の樹脂粒子の熱処理装置によれば、粗大粒子を含有せず、球形化度が制御された樹脂粒子を効率良く得ることができ、高品質のトナー用樹脂粒子(トナー粒子)として供することができる。
本発明の熱処理装置の一例を示した概略的断面図である。 本発明の熱処理装置の熱風供給手段の一例を示す図である。 図1における、D−D’面での概略的断面図である。 本発明に用いられる樹脂粒子の流れを規制する手段の回収手段側端部における最大半径と、樹脂粒子の流れを規制する手段の中心軸上から最大半径の径方向に下ろした線とがなす角θ(°)の概略的断面図である。 本発明の比較例で用いられる熱処理装置の一例を示す図である。 図5における、E−E’面での概略的断面図である。 本発明の比較例で用いられる、もう1つの熱処理装置の一例を示す図である。
以下、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
まず、本発明に用いる熱処理装置の概略を、図1、図2、図3、図4を用いて説明する。
図1は本発明による熱処理装置の一例を示した概略的断面図である。また、図2は、本発明の熱処理装置に用いられる、熱風供給手段の一例である。図3は図1における、D−D’面での概略的断面図である。さらに図4は本発明に用いられる樹脂粒子の流れを規制する手段の回収手段側端部における最大半径と、樹脂粒子の流れを規制する手段の中心軸上から最大半径の径方向に下ろした線とがなす角θ(°)の概略的断面図である。
本発明の熱処理装置において、処理室の一方の端部側に設けられた原料供給手段である樹脂粒子供給口100から供給された樹脂粒子は、高圧エア供給ノズル(図示せず)から供給されるインジェクションエアにより加速される。加速された樹脂粒子は原料供給手段出口部に設けられた第1のノズル101と、円筒形状の処理室102に設けられた樹脂粒子の流れを規制する手段(以下センターコーンとする)103の円錐形状部104により形成される空間を通過する。この空間を通過した樹脂粒子は、処理室の径方向外側に向けて環状に噴射される。これによって、円筒形状の処理室供給に供給された樹脂粒子はセンターコーンによりその流れが規制されるため、樹脂粒子は円筒形状の処理室を旋回しながら熱処理される。熱処理された樹脂粒子は処理室の他方の端部に設けられた樹脂粒子回収手段111を通過して、サイクロン(図示せず)により捕集される。
本発明の熱処理装置において、熱風供給手段105は、原料供給手段の外周面に近接あるいは水平方向に対して距離を隔てた位置に環状に設けられていることを特徴とする。更に、本装置においては、図2に示すように、熱風供給手段の出口部には、熱風が装置内に傾斜かつ旋回するように供給されるための気流調整部107が設けられており、複数の板状のルーバーで構成される。前記気流調整部のルーバーの枚数及び角度は、原料の種類や処理量によって、任意に調整可能である。これにより熱風供給手段から導入される熱風も旋回化されるため、円筒形状の処理室を旋回しながら流れる樹脂粒子の流れと同調し、旋回が強化される。
本発明の熱処理装置において、センターコーンは、円筒形状の処理室の中心軸上に、樹脂粒子回収手段側端部から、原料供給手段側端部に向けて突出するように配置されており、その断面が円形状である柱状部材であることを特徴とする。図3に示したように、断面が円形状の柱状部材であるセンターコーンが処理室中心軸上に設けられることによって、装置内の旋回流の乱れが少なくなる。また、センターコーンがトナー回収手段側端部から、原料供給手段側端部に向けて突出するように配置されることによって、原料供給手段から導入された直後に樹脂粒子が旋回流にのり、回収手段まで旋回し続けることが可能になる。これによって、装置内の乱流が防止されるため、熱処理時の樹脂粒子の合一化を防止することができ、均一な熱処理が可能となる。
本発明の熱処理装置において、センターコーンは、先端部よりも、根元部が太くなっており、樹脂粒子回収手段側端部で最も太くなっていることを特徴とする。センターコーンが樹脂粒子回収手段側端部で最も太くなることによって、円筒形状の処理室内では、樹脂粒子供給手段側端部よりも樹脂粒子回収手段側端部の方が、樹脂粒子流速が速くなる。これによって樹脂粒子の排出性を向上させることができ、樹脂粒子回収部における壁面付着や融着、樹脂粒子の合一化を防止することができる。
なお、本発明の熱処理装置では、処理室内の樹脂粒子流速によって球形化度を調節することができる。処理室内のトナー流速が速いと、樹脂粒子の熱処理時間が短くなり、樹脂粒子の球形化が進行しない。また、処理室内の樹脂粒子速度が遅いと熱処理時間が長くなるため、樹脂粒子の球形化が進む。この際、処理室内で樹脂粒子が十分に分散していないと、樹脂粒子同士が合一し、粗大粒子を含有してしまう場合があり、樹脂粒子の品質上好ましくない。
本発明の熱処理装置において、樹脂粒子回収手段は、処理室内壁に対して接線方向に樹脂粒子が吸引されることによって樹脂粒子が回収されることを特徴とする。図1、図3に示したように、熱処理された樹脂粒子は、ブロワーで樹脂粒子供給手段側端部から樹脂粒子回収手段側端部に至るまでの旋回の流れを維持する向きに吸引され、樹脂粒子回収手段を通じてサイクロンで捕集される。これによって、装置内の旋回流を維持することができるため、樹脂粒子及び熱風にかかる遠心力が維持され、センターコーンへの樹脂粒子付着及び樹脂粒子融着が軽減される。なお、本発明の熱処理装置においては、樹脂粒子回収手段は、処理室端部に旋回流を維持する方向にあればよく、樹脂粒子回収手段が複数あってもよい。
図4に示したように、本発明の熱処理装置において、センターコーンの回収手段側端部における最大半径と、センターコーンの中心軸上から該最大半径の径方向に下ろした線とがなす角θ(°)は、以下の関係であることを特徴とする。
30≦θ≦80(°)
本発明の熱処理装置では、センターコーンが樹脂粒子回収手段に向かうに従って太くなる角度θ(°)が上記の式の範囲内であることにより、処理室内底面に樹脂粒子が堆積するのを防止することができ、樹脂粒子の排出性が向上するものと考えられる。また、θ(°)が上記の式であることにより、処理室と回収手段に気流の流速差が生じ、樹脂粒子の排出性が向上するものと考えられる。
θの値が30°より小さくなると、熱処理された樹脂粒子が装置底面に堆積してしまうことがあり、樹脂粒子の排出性が向上しない場合がある。また、θの値が80°より大きくなると、処理室と回収部の流速の差が少なくなり、排出性が向上しない場合がある。
本発明の熱処理装置において、センターコーンが処理室に占める割合V(体積%)は、以下の式であることを特徴とする。
5≦V≦50(体積%)
本発明の熱処理装置では、センターコーンが処理室に占める割合V(体積%)が上記の式の範囲内であることにより、処理室と、樹脂粒子回収手段の流速差を制御することができ、樹脂粒子の排出性が向上するものと考えられる。
V(体積%)が5%より小さくなると、処理室と出口部の流速の差が少なくなり、排出性が向上しない場合がある。また、V(体積%)が50%より大きくなると、処理室での樹脂粒子流速が速くなるため、熱処理が不十分になり、樹脂粒子の品質上好ましくないことがある。
本発明の熱処理装置において、樹脂粒子回収手段における樹脂粒子の流速v(m/s)は以下の式であることを特徴とする。
10≦v≦100(m/s)
本発明の熱処理装置では、樹脂粒子回収手段における樹脂粒子の流速v(m/s)が上記の式の範囲内であることにより、樹脂粒子の排出性が向上する。また、上記範囲内であることによって、樹脂粒子回収部に熱が集中した場合でも、樹脂粒子同士の合一化が防止され、粗大な樹脂粒子の含有率を低下させることができる。
v(m/s)が10m/sより小さくなると、出口部の流速が遅くなるため、排出性が向上しない。また、v(m/s)が100m/sより大きくなると、必然的に処理室でトナーの流速も上がるために、熱処理が不十分になり、樹脂粒子の品質上好ましくないことがある。
本発明の熱処理装置のセンターコーンは、第二の冷風供給手段109を具備し、第二の冷風出口110から処理室内に螺旋状に供給されることが好ましい。これによってセンターコーンに付着しようとする樹脂粒子を冷風によって吹き飛ばすことができ、センターコーンへのトナーの付着、融着が軽減される。更に、処理室内に第二の冷風が螺旋状に供給されることによって、本装置内の旋回流が強化され、樹脂粒子に強い遠心力が働くため、処理室での樹脂粒子分散が向上する。なお、第二の冷風出口には、スリット形状、ルーバー形状、多孔板形状、メッシュ形状等を用いることができる。
本発明の熱処理装置のセンターコーンは、その外周部に冷却ジャケット112が設けられていることが好ましい。これにより、センターコーンに樹脂粒子が付着したとしても、付着した樹脂粒子に熱がかかりにくくなるため、樹脂粒子の融着を防止することができる。また、本発明の熱処理装置では、センターコーン同様、樹脂粒子の融着を防止するために、原料供給手段の外周部、装置外周部、樹脂粒子回収手段111外周部にも冷却ジャケットを設けることが好ましい。更に冷却ジャケットには冷却水(好ましくはエチレングリコール等の不凍液)を導入することが望ましく、冷却ジャケットの表面温度が40℃以下であることが好ましい。
本発明の熱処理装置において、熱風供給手段の下流側には、熱処理された樹脂粒子を冷却し、装置内の温度上昇により樹脂粒子の融着を防止するための冷風供給手段106が設けられている。本装置においては、冷風供給手段から供給される冷風は、装置外周部より水平かつ接線方向から供給されるよう構成されており、装置壁面への樹脂粒子付着が防止される。また、冷風供給手段から供給される冷風は、装置水平断面において各々複数に分割導入されるのが好ましく、より好ましくは4分割導入である。これは装置内の風の流れを均一に制御しやすくするためであり、4分割された導入路における冷風の風量は独立して制御可能である。これによって、本装置内の旋回流は更に強化され、樹脂粒子には強い遠心力がかかり、樹脂粒子の分散性が向上する。
次に、本発明の熱処理装置を用いて、重量平均径(D4)が4μm以上12μm以下のトナーを製造する手順について説明する。
本発明のトナーの製造方法は、一般的なトナーの製造装置を用いて得られたトナー粒子(樹脂粒子)、またはトナーを本発明のトナーの熱処理装置にて熱処理を施し、所望の粒子径及び円形度が得られれば、特に限定するものではない。
しかし、重量平均径(D4)が4μm未満のトナー粒子、またはトナーを熱処理する場合、重量平均径(D4)の小さなトナーは付着力が強くなるため、トナーが凝集した状態での熱処理を余儀なくされる。このため、均一な熱処理が施せなくなる場合があり、トナーの品質上、好ましくない場合がある。また、重量平均径(D4)が12μmを超えると、複写機やプリンターの高画質化、高精細化を実現できなくなり、トナーの品質上好ましくない。
具体的には、まず、原料混合工程では、トナー原料として、少なくとも樹脂、着色剤を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)等がある。
更に、混合したトナー原料を溶融混練工程にて、溶融混練して、樹脂類を溶融し、その中の着色剤等を分散させる。混練装置の一例としては、TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);ニーデックス(三井鉱山社製)等が挙げられるが、連続生産できる等の優位性から、バッチ式練り機よりも、1軸または2軸押出機といった連続式の練り機が好ましい。
更に、トナー原料を溶融混練することによって得られる着色樹脂組成物は、溶融混練後、2本ロール等で圧延され、水冷等で冷却する冷却工程を経て冷却される。
上記で得られた着色樹脂組成物の冷却物は、次いで、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、まず、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミル等で粗粉砕され、更に、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)等で微粉砕され、トナー粒子を得る。
得られたトナー粒子は、分級工程にて、所望の粒径を有するトナーの表面改質粒子に分級される。分級機としては、ターボプレックス、TSPセパレータ、TTSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)等がある。
続いて、得られたトナー粒子を熱処理工程で本発明の熱処理装置を用いて球形化処理を行い、表面改質粒子とする。
表面改質後、必要に応じて、粗粒等を篩い分けるために、例えば、ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ハイボルター(東洋ハイテック社製)等の篩分機を用いても良い。
尚、本発明の熱処理工程は上記微粉砕後であっても良いし、分級後でもよい。
次に本発明のトナーの製造方法に用いるトナー構成材料について説明する。
本発明で用いられる熱可塑性の結着樹脂としては、公知の樹脂が用いられるが、例えば、ポリスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン誘導体の単重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族石油樹脂が挙げられ、これらの樹脂は単独もしくは混合して用いても良い。
これらの中で、本発明の結着樹脂として好ましく用いられる重合体としては、スチレン系共重合体とポリエステルユニットを有する樹脂である。
スチレン系共重合体に用いる重合性モノマーとしては、次のようなものが挙げられる。例えば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如き不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体。
更に、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、前記α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマーが挙げられる。
更に、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸エステル類;4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有するモノマーが挙げられる。
本発明ではポリエステルユニットを有する樹脂が特に好ましく用いられる。
前記「ポリエステルユニット」とは、ポリエステルに由来する部分を意味し、ポリエステルユニットを構成する成分としては、具体的には、2価以上のアルコールモノマー成分と2価以上のカルボン酸、2価以上のカルボン酸無水物及び2価以上のカルボン酸エステル等の酸モノマー成分が挙げられる。
また、これらのポリエステルユニットを構成する成分を原料の一部とし、縮重合された部分を有する樹脂を用いることができる。
例えば、2価以上のアルコールモノマー成分として、具体的には、2価アルコールモノマー成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
3価以上のアルコールモノマー成分としては、例えばソルビット、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
2価のカルボン酸モノマー成分としては、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物;が挙げられる。
3価以上のカルボン酸モノマー成分としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の多価カルボン酸等が挙げられる。
また、その他のモノマーとしては、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテル等の多価アルコール類等が挙げられる。
本発明で使用される着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;磁性体;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調整したものが挙げられる。
マゼンタトナー用着色顔料しては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、150、163、166、169、177、184、185、202、206、207、209、220、221、238、254、269;C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35が挙げられる。
着色剤には、顔料単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点から好ましい。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.Iソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパーバイオレット1の如き油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28などの如きの塩基性染料。
シアントナー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー1、2、3、7、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66;C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチルを1乃至5個置換した銅フタロシアニン顔料。
イエロー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属化合物、メチン化合物、アリルアミド化合物。具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74,83、93、95、97,109、110、111、120、127、128、129、147、155、168、174、180、181、185、191;C.I.バットイエロー1、3、20が挙げられる。また、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、ソルベントイエロー162などの染料も使用することができる。
また、上記トナーにおいて、結着樹脂に予め、着色剤を混合し、マスターバッチ化させたものを用いることが好ましい。そして、この着色剤マスターバッチとその他の原材料(結着樹脂及びワックス等)を溶融混練させることにより、トナー中に着色剤を良好に分散させることが出来る。
結着樹脂に着色剤を混合し、マスターバッチ化させる場合は、多量の着色剤を用いても着色剤の分散性を悪化させず、また、トナー粒子中における着色剤の分散性を良化し、混色性や透明性等の色再現性が優れる。また、転写材上でのカバーリングパワーが大きいトナーを得ることが出来る。また、着色剤の分散性が良化することにより、トナー帯電性の耐久安定性が優れ、高画質を維持した画像を得ることが可能となる。
上記トナー粒子(樹脂粒子)の各種物性の測定方法及び、以下の実施例中で測定した各種物性の測定方法に関して以下に説明する。
<重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナー粒子の重量平均粒径(D4)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行なった。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー粒子約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー粒子を分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
<微粉量の算出方法>
トナー粒子中の個数基準の微粉量(個数%)は、前記のMultisizer 3の測定を行った後、データを解析することにより算出する。
例えば、トナー粒子中の4.0μm以下の粒子の個数%は、以下の手順で算出する。まず、専用ソフトでグラフ/個数%に設定して測定結果のチャートを個数%表示とする。そして、「書式/粒径/粒径統計」画面における粒径設定部分の「<」にチェックし、その下の粒径入力部に「4」を入力する。「分析/個数統計値(算術平均)」画面を表示したときの「<4μm」表示部の数値が、トナー粒子中の4.0μm以下の粒子の個数%である。
<粗粉量の算出方法>
トナー粒子中の体積基準の粗粉量(体積%)は、前記のMultisizer 3の測定を行った後、データを解析することにより算出する。
例えば、トナー粒子中の10.0μm以上の粒子の体積%は、以下の手順で算出する。まず、専用ソフトでグラフ/体積%に設定して測定結果のチャートを体積%表示とする。そして、「書式/粒径/粒径統計」画面における粒径設定部分の「>」にチェックし、その下の粒径入力部に「10」を入力する。「分析/体積統計値(算術平均)」画面を表示したときの「>10μm」表示部の数値が、トナー中の10.0μm以上の粒子の体積%である。
<平均円形度の測定方法>
トナー粒子の平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定する。
具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2ml加える。更に測定試料を約0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調整した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径1.985μm以上、39.69μm未満に限定し、トナー粒子の平均円形度を求める。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5200A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径1.985μm以上、39.69μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
以下、本発明の実施例および比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(樹脂粒子の製造例)
ポリエステルユニットを有する樹脂:100質量部
(重量平均分子量(Mw):83100、平均分子量(Mn):3200、ピーク分子量:(Mp)8200)
パラフィンワックス:5質量部
(最大吸熱ピーク温度78℃)
3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物:1.0質量部
C.I.ピグメントブルー15:3:5質量部
上記の処方の材料をヘンシェルミキサーFM−75型(三井三池化工機社製)で混合した後、温度を120℃に設定した二軸混練機PCM−30型(池貝鉄工社製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、さらに得られた粗砕物を、機械式粉砕機T−250(ターボ工業社製)にて粉砕し、樹脂粒子を得た。続いて、得られた樹脂粒子を、コアンダ効果を利用した多分割分級機により分級した。
得られた樹脂粒子は重量平均粒径(D4)が5.8μm、粒径10.0μm以上の粒子が0.2体積%であった。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.940であった。
〔実施例1〕
本実施例では、図1に示した本発明の熱処理装置の装置構成を以下のようにし、上記で得られた樹脂粒子を熱処理した。センターコーンの根元の角度θ70°、センターコーンが熱処理装置の処理室に占める割合20体積%、樹脂粒子回収手段における樹脂粒子流速80m/s。
尚、本発明における樹脂粒子回収手段における樹脂粒子流速とは、アネモマスター風速計Model 6115(日本カノマックス社製)によって実測した樹脂粒子回収手段の気流の速度である。
また、この際の運転条件は以下とした。樹脂粒子のフィード量30kg/hr、熱風温度160℃、熱風流量12.5m3/min、冷風温度5℃、冷風流量4.0m3/min、インジェクションエア流量1.6m3/min、第二の冷風流量0.5m3/min。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が5.9μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が0.8体積%である樹脂粒子が95%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.971であった。
本実施例では、熱処理装置の処理室の樹脂粒子流速と回収手段の樹脂粒子流速を制御した結果、平均円形度が高く、粗粉の少ない樹脂粒子が非常に効率よく回収された。
尚、熱処理後の樹脂粒子の回収率y(%)は、100×(熱処理後に得られた樹脂粒子の質量/熱処理装置に導入した樹脂粒子の質量)で算出し、評価は以下の基準で判断した。
A:y≧90
B:85≦y<90
C:80≦y<85
D:75≦y<80
E:y<75
また、熱処理後に得られた樹脂粒子の平均円形度Hに対する評価は、下記の基準で判断した。
A:H≧0.970
B:0.965≦H<0.970
C:0.960≦H<0.965
D:0.955≦H<0.960
E:H<0.955
更に、熱処理後の得られた樹脂粒子の合一粒子は、Multisizer 3によって測定される粗粉量の値G(体積%)で評価し、下記の基準で判断した。
A:G<2.0
B:2.0≦G<3.5
C:3.5≦G<5.0
D:5.0≦G<6.5
E:G>6.5
これらの結果を表1にまとめた。
〔実施例2〕
本実施例では、吸引ブロワーの引きを弱めることで、樹脂粒子回収手段における樹脂粒子流速を10m/sに変化させた以外は実施例1と同様に、得られた樹脂粒子を熱処理した。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が6.1μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が2.1体積%である樹脂粒子が93%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.972であった。
本実施例では、実施例1と比較して、回収手段の樹脂粒子流速が遅くなり、熱処理装置の処理室の樹脂粒子流速も低下したため、やや粗粉が多くなったものの、円形度の高い樹脂粒子が非常に効率よく回収された。
これらの結果を表1にまとめた。
〔実施例3〕
本実施例では、吸引ブロワーの引きを強めることで、樹脂粒子回収手段における樹脂粒子流速を100m/sに変化させた以外は実施例1と同様に、得られたトナー粒子を熱処理した。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が5.9μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が0.7体積%である樹脂粒子が95%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.970であった。
本実施例では、熱処理装置の処理室の樹脂粒子流速と回収手段の樹脂粒子流速を制御した結果、平均円形度が高く、粗粉の少ない樹脂粒子が非常に効率よく回収された。
これらの結果を表1にまとめた。
〔実施例4〕
本実施例では、吸引ブロワーの引きを更に強めることで、樹脂粒子回収手段における樹脂粒子流速を110m/sに変化させた以外は実施例1と同様に、得られた樹脂粒子を熱処理した。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が5.8μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が0.5体積%である樹脂粒子が95%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.968であった。
本実施例では、実施例1と比較して、回収手段の樹脂粒子流速が速くなり、熱処理装置の処理室の樹脂粒子流速も上がったため、やや円形度が低下したものの、粗粉の少ない樹脂粒子が非常に効率よく回収された。
これらの結果を表1にまとめた。
〔実施例5〕
本実施例では、吸引ブロワーの引きを更に弱めることで、樹脂粒子回収手段における樹脂粒子流速を8m/sに変化させた以外は実施例1と同様に、得られた樹脂粒子を熱処理した。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が6.2μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が3.2体積%である樹脂粒子が88%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.970であった。
本実施例では、実施例1と比較して、回収手段の樹脂粒子流速が遅くなり、熱処理装置の処理室の樹脂粒子流速も低下したため、やや粗粉が増加したものの、円形度の高い樹脂粒子が効率よく回収された。
これらの結果を表1にまとめた。
〔実施例6〕
本実施例では、センターコーンの体積を減少させることによって、熱処理装置内におけるセンターコーンの割合を5体積%に変化させた以外は実施例5と同様に、得られた樹脂粒子を熱処理した。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が6.2μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が3.4体積%である樹脂粒子が85%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.970であった。
本実施例では、実施例5と比較して、熱処理装置内におけるセンターコーンの割合を低下させたため、熱処理装置内の処理室と樹脂粒子回収手段の樹脂粒子の流速差が少なくなった。このため、熱処理された樹脂粒子の回収率がやや低下した。また、処理室の樹脂粒子流速も低下したため、やや粗粉が増加したものの、円形度の高い樹脂粒子が得られた。
これらの結果を表1にまとめた。
〔実施例7〕
本実施例では、センターコーンの体積を増加させることによって、熱処理装置内におけるセンターコーンの割合を50体積%に変化させた以外は実施例5と同様に、得られた樹脂粒子を熱処理した。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が6.1μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が2.6体積%である樹脂粒子が86%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.966であった。
本実施例では、実施例5と比較して、熱処理装置内におけるセンターコーンの割合を増加させたため、熱処理装置内の処理室と樹脂粒子回収手段の樹脂粒子の流速差が大きくなった。このため、熱処理装置内処理室の樹脂粒子流速が上がり、円形度がやや低下した。
これらの結果を表1にまとめた。
〔実施例8〕
本実施例では、センターコーンの体積を増加させることによって、熱処理装置内におけるセンターコーンの割合を60体積%に変化させた以外は実施例5と同様に、得られた樹脂粒子を熱処理した。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が6.2μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が2.4体積%である樹脂粒子が86%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.964であった。
本実施例では、熱処理装置内におけるセンターコーンの割合を増加させたため、熱処理装置内処理室の樹脂粒子流速が上がりすぎ、円形度が低下した。
これらの結果を表1にまとめた。
〔実施例9〕
本実施例では、センターコーンの体積を減少させることによって、熱処理装置内におけるセンターコーンの割合を3体積%に変化させた以外は実施例5と同様に、得られた樹脂粒子を熱処理した。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が6.3μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が4.4体積%である樹脂粒子が85%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.968であった。
本実施例では、熱処理装置内におけるセンターコーンの割合を減少させたため、熱処理装置内処理室の樹脂粒子流速が遅くなり、粗粉が増加した。
これらの結果を表1にまとめた。
〔実施例10〕
本実施例では、センターコーンの根元の角度を30°に変化させた以外は実施例9と同様に、得られた樹脂粒子を熱処理した。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が6.3μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が4.4体積%である樹脂粒子が83%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.968であった。
本実施例では、センターコーンの根元の角度が小さくなったため、熱処理装置内処理室の底面に樹脂粒子が堆積し、樹脂粒子の回収率が低下した。
これらの結果を表1にまとめた。
〔実施例11〕
本実施例では、センターコーンの根元の角度を80°に変化させた以外は実施例9と同様に、得られた樹脂粒子を熱処理した。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が6.3μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が3.9体積%である樹脂粒子が85%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.966であった。
本実施例では、センターコーンの根元の角度を大きくした結果、熱処理装置内処理室の樹脂粒子流速が上がり、円形度が低下した。
これらの結果を表1にまとめた。
〔実施例12〕
本実施例では、センターコーンの根元の角度を82°に変化させた以外は実施例9と同様に、得られた樹脂粒子を熱処理した。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が6.3μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が3.6体積%である樹脂粒子が85%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.964であった。
本実施例では、センターコーンの根元の角度を大きくした結果、熱処理装置内処理室の樹脂粒子流速が上がり、円形度が低下した。
これらの結果を表1にまとめた。
〔実施例13〕
本実施例では、センターコーンの根元の角度を27°に変化させた以外は実施例9と同様に、得られた樹脂粒子を熱処理した。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が6.6μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が4.8体積%である樹脂粒子が81%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.966であった。
本実施例では、センターコーンの根元の角度を小さくした結果、熱処理装置内処理室の底面に樹脂粒子が堆積し、粗粉が多くなり、樹脂粒子の回収率が低下した。
これらの結果を表1にまとめた。
〔比較例1〕
本比較例では、図5、図6に示した装置構成とし、得られた樹脂粒子を、実施例13と同様に熱処理した。
なお、図6は図5における、E−E’面での概略的断面図であり、本比較例では、センターコーンと樹脂粒子回収部の関係が図6のようになっており、センターコーンの根元部に角度を持たせなかった。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が7.4μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が12.4体積%である樹脂粒子が75%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.958であった。
本比較例の構成では、樹脂粒子回収部に熱が集中するため、回収部壁面に樹脂粒子が融着し、樹脂粒子の排出性が低下した。また、この熱によって樹脂粒子同士が合一化し、粗大な樹脂粒子となり、円形度も向上しなかった。
これらの結果を表1にまとめた。
〔比較例2〕
本比較例では、図7に示したようなセンターコーンを設けない装置構成とし、得られた樹脂粒子を実施例13と同様に熱処理した。
熱処理後、重量平均粒径(D4)が8.7μm、粒径10.0μm以上の樹脂粒子が16.1体積%である樹脂粒子が70%の回収率で得られた。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.954であった。
本比較例の構成では、センターコーンがないため、装置内の旋回流が弱く、樹脂粒子に遠心力を与えることができず、樹脂粒子が分散していない状態で熱処理が施されてしまうため、熱処理後、得られた樹脂粒子は粗粉が多くなった。
また、樹脂粒子回収部に熱が集中するために、回収部壁面に樹脂粒子が融着し、樹脂粒子の排出性が低下した。また、この熱によって樹脂粒子同士が合一化し、粗大な樹脂粒子となり、円形度も向上しなかった。
これらの結果を表1にまとめた。
Figure 0005641959
上記の実施例によって得られた樹脂粒子(トナー粒子)は、更に必要に応じて公知の外添剤を添加することによって、製品トナーとして供される。
100:樹脂粒子供給口、101:第一のノズル、102:処理室、103:センターコーン、104:センターコーン円錐形状部、105:熱風供給手段、106:冷風供給手段、107:熱気流調整部材、109:第二の冷風供給手段、110:第二の冷風出口、111:樹脂粒子回収手段、112:冷却ジャケット

Claims (8)

  1. 熱可塑性の結着樹脂と着色剤とを含有する樹脂粒子の熱処理を行う熱処理装置であって、
    該装置は、
    (1)樹脂粒子の熱処理が行われる円筒形状の処理室と、
    (2)該処理室の一方の端部側から該処理室内に樹脂粒子を供給する原料供給手段と、
    (3)該原料供給手段と同端部側から該処理室内に熱風を供給する熱風供給手段と、
    (4)該処理室内に設けられ、供給された樹脂粒子の流れを規制するための規制手段と、
    (5)該処理室の他方の端部側から熱処理された樹脂粒子を回収する回収手段と、
    を少なくとも有し、
    該熱風供給手段は、該原料供給手段の外周側から、熱風が該処理室内において螺旋状に旋回するように、該処理室内に熱風を供給するものであり、
    該規制手段は、該円筒形状の処理室の中心軸上に、回収手段側端部から、原料供給手段側端部に向けて突出するように配置された、断面が円形状である柱状部材であり、
    該規制手段は、先端部よりも根元部が太くなっており、
    該規制手段の根元部は、回収手段側端部において最も太くなっており、
    該回収手段が、該円筒形状の処理室内壁面に対して接線方向に樹脂粒子を吸引し、回収する手段である
    ことを特徴とする樹脂粒子の熱処理装置。
  2. 該樹脂粒子の流れを規制する手段の該回収手段側端部における最大半径と、該樹脂粒子の流れを規制する手段の中心軸上から該最大半径の径方向に下ろした線とがなす角θ(°)が、以下の式
    30≦θ≦80(°)
    であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂粒子の熱処理装置。
  3. 該規制手段の該処理室に占める割合V(体積%)が、以下の式
    5≦V≦50(体積%)
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂粒子の熱処理装置。
  4. 該回収手段における樹脂粒子の流速v(m/s)が以下の式
    10≦v≦100(m/s)
    であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂粒子の熱処理装置。
  5. 熱可塑性の結着樹脂と着色剤とを含有する樹脂粒子の熱処理を行う熱処理工程を少なくとも有する、重量平均粒径が4μm以上12μm以下のトナーの製造方法において、
    該熱処理工程が、
    (1)樹脂粒子の熱処理が行われる円筒形状の処理室と、
    (2)該処理室の一方の端部側から該処理室内に樹脂粒子を供給する原料供給手段と、
    (3)該原料供給手段と同端部側から該処理室内に熱風を供給する熱風供給手段と、
    (4)該処理室内に設けられ、供給された樹脂粒子の流れを規制するための規制手段と、
    (5)該処理室の他方の端部側から熱処理された樹脂粒子を回収する回収手段と、
    を少なくとも有する熱処理装置を用いて行われ
    該熱処理工程においては、
    i)該原料供給手段の外周側から、熱風が該処理室内において螺旋状に旋回するように、該処理室内に熱風供給され
    ii)該回収手段による該樹脂粒子の回収が、該円筒形状の処理室内壁面に対して接線方向に樹脂粒子を吸引することによって行われ、
    該規制手段は、該円筒形状の処理室の中心軸上に、回収手段側端部から、原料供給手段側端部に向けて突出するように配置された、断面が円形状である柱状部材であり、
    該規制手段は、先端部よりも根元部が太くなっており、
    該規制手段の根元部は、回収手段側端部において最も太くなってることを特徴とするトナーの製造方法。
  6. 該樹脂粒子の流れを規制する手段の該回収手段側端部における最大半径と、該樹脂粒子の流れを規制する手段の中心軸上から該最大半径の径方向に下ろした線とがなす角θ(°)が、以下の式
    30≦θ≦80(°)
    であることを特徴とする請求項5に記載のトナーの製造方法。
  7. 該規制手段の該処理室に占める割合V(体積%)が、以下の式
    5≦V≦50(体積%)
    であることを特徴とする請求項5又は6に記載のトナーの製造方法。
  8. 該回収手段による該樹脂粒子の回収において、トナーの流速v(m/s)が以下の式
    10≦v≦100(m/s)
    であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
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