JP5639528B2 - 赤外線放射素子、赤外線光源 - Google Patents

赤外線放射素子、赤外線光源 Download PDF

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Description

本発明は、主として赤外線の高速変調が要求される用途に用いられる赤外線放射素子、および赤外線放射素子を備える赤外線光源に関するものである。
一般に、赤外線を検出対象に照射し、赤外線の吸収量や反射量に基づいて検出対象の物性を計測する装置に用いられる赤外線放射源は、投入エネルギーに対する高速な応答が要求される。また、この種の赤外線放射源は、投入エネルギーに対する放射効率が高く、赤外線放射量が安定していることも要求される。
この種の装置は、ガスを検出対象としてガスの種類を分析する装置、生体の組成や血中の成分を検出対象として組成比や成分量を計測する装置など種々提案されている。このような分析や計測を行う装置では、分析や計測の精度を高めるために、検出対象に対して赤外線を断続的に複数回照射する場合が多い。したがって、分析や計測に要する時間を短縮しようとすれば、赤外線を断続させる時間間隔を短くすることが必要であり、そのため、投入エネルギーに対して高速に応答する赤外線放射源が必要になる。また、赤外線を複数回照射するから、赤外線の放射に要するエネルギー(電力)を低減するために、投入エネルギーに対する赤外線の放射効率を高めることが必要である。さらに、検出精度を高めるために、赤外線放射源からの毎回の赤外線の放射量を一定量にする必要がある。
特許文献1には、応答性、放射効率、安定性に関する要求を満たす赤外線放射源としての赤外線放射素子が記載されている。特許文献1に記載された赤外線放射素子は、シリコンの基板の一表面に、熱絶縁層と赤外線発生層とを備える。赤外線発生層は、加熱されることにより赤外線を放射する放射層と、放射層から放射される赤外線を透過させる透過層と、赤外線を反射する反射層とを備える。透過層は、赤外線に対する光路長が当該赤外線の4分の1波長の奇数倍となる厚み寸法に設定され、共鳴を利用することにより赤外線の放射効率を高めるように機能している。
特許文献1に記載された構成は、白熱フィラメントを備えた赤外線放射源と比べると、赤外線発生層が薄肉化されているから通電を開始してから赤外線の放出までの立ち上がり時間が短くなっている。また、特許文献1に記載された赤外線放射素子は、共鳴を利用して赤外線の放射効率が高められている。
特開2010−236934号公報
ところで、特許文献1に記載された技術は、赤外線の共鳴を利用しているから特定波長域の赤外線の放射効率が向上するが、赤外線発生層と熱絶縁層とが必要であり、赤外線発生層は、放射層、透過層、反射層を備えている。したがって、特許文献1に記載された赤外線放射素子は、少なくとも4層が必要になる構造であり、熱絶縁層と透過層とは厚み寸法が比較的大きいから、4層のうちの2層が熱容量を増加させる要因になっている。ここに、熱絶縁層は熱絶縁性を高めるために厚み寸法は薄いほうがよいが機械的強度の要求から厚み寸法の低減が困難であり、透過層は共鳴の条件から厚み寸法の下限に制限がある。
すなわち、特許文献1に記載された赤外線放射素子は、構造上の必然から厚み寸法が比較的大きくなり、同じ構造を用いて応答性をさらに向上させることには困難がある。したがって、消費電力をさらに低減させることは難しく、たとえば、長期間の電池駆動を行うような用途には用いることができない。
本発明は、4層以上を必要とする従来構成に対して、放射効率は維持しながらも厚み寸法の大きい層の数を低減させて薄型化を可能にし、結果的に熱容量を低減させて、応答性を向上させ、かつ消費電力を低減させた赤外線放射素子を提供することを目的とし、さらに、この赤外線放射素子を用いた赤外線光源を提供することを目的とする。
本発明に係る赤外線放射素子は、上記目的を達成するために、赤外線を放射する板状の赤外線放射体と、赤外線放射体の周部を支持する支持基板と、赤外線放射体の少なくとも一部に電気的に接続された複数個の電極とを備え、赤外線放射体は、目的波長の赤外線に対して透明かつ前記支持基板よりも熱伝導率が小さく目的波長の赤外線に対する光路長が当該赤外線の4分の1波長の奇数倍となる厚み寸法に形成された熱絶縁層と、熱絶縁層の一方の面に形成され温度上昇により赤外線を放射する機能と赤外線を透過させる機能とを有する放射層と、熱絶縁層の他方の面に形成され目的波長の赤外線を反射する反射層とからなり、支持基板は、放射層と反射層とを空間に露出させるように熱絶縁層の周部を支持し、電極を通して熱絶縁層と放射層と反射層とのいずれかに通電するのに伴って発生する熱により放射層の温度を上昇させて放射層から赤外線を放射させることを特徴とする。
この赤外線放射素子において、支持基板は、赤外線放射体の厚み方向に貫通した窓孔を備え、赤外線放射体は、放射層を窓孔に向けて配置されていることが好ましい。
この赤外線放射素子において、支持基板は、窓孔の内周面に目的波長の赤外線を反射する配光反射層を備えることがさらに好ましい。
この赤外線放射素子において、支持基板は、シリコンを用いて形成されていることが好ましい。
この赤外線放射素子において、窓孔は、支持基板における(100)面の異方性エッチングにより形成されていることがさらに好ましい。
この赤外線放射素子において、窓孔の内周面は、支持基板の厚み方向において赤外線放射体から離れるに従って開口面積を広げる凹曲面を形成することが好ましい。
この赤外線放射素子において、熱絶縁層は、シリコンとゲルマニウムとから選択されるポーラス半導体により形成されることが好ましい。
また、本発明に係る赤外線光源は、上記のいずれかの赤外線放射素子と、赤外線放射素子が実装される実装基板とを備え、実装基板は、窓孔と重なる部位に厚み方向に貫通する開口孔を備えることを特徴とする。
この赤外線光源において、実装基板は、開口孔の内周面に目的波長の赤外線を反射する補助反射層を備えることがさらに好ましい。
本発明の構成によれば、4層以上を必要とする赤外線放射素子と比較して、放射効率を維持しながらも厚み寸法の大きい層の数が低減されて薄型化されるという利点を有する。その結果、本発明の赤外線放射素子は、熱容量が低減して、応答性が向上し、かつ消費電力が低減されるという利点がある。
実施形態1を示す概略断面図である。 同上に用いる赤外線放射体の放射率を示す図である。 実施形態2を示す概略断面図である。 同上の変形例を示す概略断面図である。 実施形態3を示す概略断面図である。 同上の変形例を示す概略断面図である。
(実施形態1)
本実施形態の赤外線放射素子は、図1に示すように、赤外線を放射する板状の赤外線放射体1と、赤外線放射体1の周部を支持する支持基板2と、赤外線放射体1に電気的に接続された複数個(たとえば、2個)の電極3とを備える。
赤外線放射体1は、熱絶縁性を有する熱絶縁層11と、熱絶縁層11の一方の面に形成され温度上昇により赤外線を放射する放射層12と、熱絶縁層11の他方の面に形成され赤外線を反射する反射層13とからなる。すなわち、赤外線放射体1は、熱絶縁層11と放射層12と反射層13との積層体として形成される。電極3は、赤外線放射体1を構成する熱絶縁層11と放射層12と反射層13とのいずれかに電気的に接続されている。すなわち、電極3は、赤外線放射体1の少なくとも一部に電気的に接続されている。
図1に示す例では、支持基板2は、厚み方向に貫通する窓孔21を有した枠状に形成され、支持基板2の厚み方向の一面に赤外線放射体1が支持される。支持基板2は、放射層12と反射層13とを空間に露出させるように熱絶縁層11の周部を支持する。
具体的には、赤外線放射体1は、放射層12と反射層13との一方を支持基板2の窓孔21に向けて配置すればよいが、本実施形態では、反射層13を支持基板2の窓孔21に向けて配置している。なお、この配置において、支持基板2に形成した窓孔21が厚み方向に貫通された構成ではなく、反射層13の周囲に空間を残して窓孔21が閉塞された構成であってもよい。つまり、支持基板2の厚み方向において赤外線放射体1を配置する一面に凹所を設けておき、凹所の周部で赤外線放射体1の周部を支持し、凹所に対応する部位おいて赤外線放射体1の中央部との間に空洞を残すようにしてもよい。
この構成において、電極3を通して熱絶縁層11と放射層12と反射層13とのいずれかに通電するとジュール熱が発生し、発生した熱により放射層12の温度が上昇する。放熱層12を適宜の温度に上昇させると、放熱層12の温度に応じて赤外線が放射される。以下では、放射層12に通電する場合を想定する。
支持基板2は、半導体基板(たとえば、単結晶のシリコン基板)であって全体としては直方体状に形成されている。熱絶縁層11は、支持基板2よりも熱伝導率が十分に小さくなるように形成される。赤外線放射体1は、支持基板2に貼り合わせることにより支持基板2と一体化されるか、赤外線放射体1のうちの熱絶縁層11が支持基板2と連続一体に形成される。
赤外線放射体1のうちの熱絶縁層11を支持基板2と一体に形成するには、支持基板2の一面に陽極酸化を施し、支持基板2を多孔質化して熱絶縁層11に用いる。陽極酸化の条件(電解液の組成、電流密度、処理時間など)は、支持基板2の導電形および導電率に応じて適宜設定する。
陽極酸化は、フッ化水素水溶液中で行い、多孔度が略70%のポーラス半導体層(たとえば、ポーラスシリコン層)として形成してある。また、支持基板2の導電形は、p形とn形とのどちらでもよいが、p形のシリコン基板はn形のシリコン基板に比較して陽極酸化による多孔質化を行った際に多孔度が大きくなりやすいという傾向があるから、支持基板2にはp形のシリコン基板を用いるのが望ましい。たとえば、半導体基板として、低抵抗のp型シリコン基板を用い、電解液の組成としてフッ酸濃度を高くすることで、ナノポアのみを有する熱絶縁層11を形成することができる。
さらに、熱絶縁層11における熱伝導率を低減させるために熱絶縁層11の一部あるいは全部について、酸化あるいは窒化を行ってもよい。熱絶縁層11の酸化あるいは窒化を行えば熱絶縁層11の電気絶縁性も高くなる。陽極酸化により多孔質化した熱絶縁層11は、熱容量および熱伝導率が小さい上に耐熱性が高く、しかも表面が平滑であるという特徴を有している。
一方、陽極酸化により多孔質化する代わりに熱酸化により半導体酸化膜を形成し、この半導体酸化膜を熱絶縁層11に用いてもよい。熱絶縁層11として、半導体酸化膜を用いる場合には、熱酸化により熱絶縁層11を形成したり、酸化物を含む材料でCVDにより熱絶縁層11を形成すれば、多孔質化に比較して製造プロセスが簡単になり、量産性を高めることが可能になる。CVDにより熱絶縁層11を形成する場合には、アルミナのような熱絶縁性の高い酸化物を用いたり、この種の酸化物を含む材料を用いることが可能である。さらには、この種の材料の多孔体を熱絶縁層11として形成することも可能である。
支持基板2にはシリコンではなくゲルマニウムを用いてもよい。シリコンとゲルマニウムとは赤外線に対して透明である。また、熱絶縁層11は、ポーラス半導体で形成されているので、光路長が実質的に同じになる厚み寸法のバルク半導体で形成されている場合と比較した場合、熱容量は同程度になるか低減されることになる。熱絶縁性(熱抵抗)に関しては、熱絶縁層11がポーラス半導体で形成されているほうが、バルク半導体で形成されている場合に比べて格段に大きくなる。したがって、熱絶縁性と赤外線の透過性とを兼ね備えた熱絶縁層11を形成する場合、ポーラス半導体で形成するのが望ましい。
以下では、赤外線放射体1について、さらに詳しく説明する。赤外線放射体1は、熱絶縁層11の一面の中央部に積層された放射層12と、熱絶縁層11の中央部の他面に積層された反射層13とを備える積層体であり、周部が支持基板2に支持されている。
放射層12は上述したように加熱されることにより赤外線を放射する。図示例では、良導電性の金属材料により形成された左右一対の電極3を放射層12に電気的に接続し、放射層12に通電することにより発熱させる構成を採用している。
放射層12で発生した赤外線は、空間に直接放射されるだけではなく、熱絶縁層11にも放射される。ここに、放射層12から見て空間に向かう向きを前方とし、放射層12から見て熱絶縁層11に向かう向きを後方とすると、放射層12から熱絶縁層11に向かって後方に放射された赤外線は、反射層13により前方に反射されることになる。つまり、放射層12には後方から赤外線が照射されることになる。そのため、熱絶縁層11は放射層12から後方に放射された赤外線を透過させる透過層として機能し、また、放射層12は熱絶縁層11を通して後方から照射された赤外線を透過させる機能を有している。
具体的には後述する材料を選択するとともに、放射層12のシート抵抗を放射率と透過率とが等しくなるように調整している。図2を用いて具体例を示すと、放射率(曲線イ)と透過率(曲線ロ)とが等しくなるシート抵抗rは377[Ω/sq]であり、このときの放射率と透過率とは0.44になる。放射率と透過率とが等しいことにより、放射層12から反射層13に向かって放射された赤外線が、見かけ上では放射層12を透過して図1の上方に放射されることになる。なお、図2において、曲線ハは反射率を示している。
放射層12の材料は、TaNとTiNとから選択するのが望ましい。これらの材料は耐熱性および耐酸化性に優れている。したがって、放射層12を空気雰囲気で使用することが可能であって、赤外線放射素子をパッケージに収納せずにベアチップとして基板に実装することが可能になる。また、パッケージに収納する場合でも赤外線を透過させるためにパッケージに形成した窓孔を封止する必要がなく、窓孔に装着する窓部材による赤外線の減衰がないから、赤外線の放射効率を高めることができる。
上述する材料を用いると、放射層12として形成するのに適した厚み寸法(数十nm)において、シート抵抗が所望値になるという物性を有している。放射層12として形成するのに適した厚み寸法とは、熱容量が小さくかつ耐久性を備えた寸法を意味する。シート抵抗は成膜時の窒素ガスの分圧によって制御することが可能である。ただし、放射層12を形成する材料は、TaN,TiN以外も使用可能であり、他の窒化金属や炭化金属を用いてもよい。本実施形態では、TaNを反応性スパッタ法により所定の位置に所定の発熱温度でシート抵抗が377[Ω/sq]となるように形成した。
放射層12から放射される赤外線のピーク波長λ[μm]は、ウィーンの変位則を満足しており、放射層12の絶対温度T[K]とは、次式の関係がある。
λ=2898/T …(1)
したがって、放射層12の温度を変化させることにより、放射層12から放射される赤外線のピーク波長を変化させることができる。放射層12の温度を調節するには、反射層13に印加する電圧の振幅や波形などを調節し、単位時間当たりに発生するジュール熱を変化させる。
たとえば、両電極3の間に10V程度の正弦波状の電圧をm秒オーダで印加することによりピーク波長が3〜4[μm]の赤外線を放射させるように設計することが可能であり、電圧を調節すれば、ピーク波長が4[μm]以上になる赤外線を放射させることも可能である。
反射層13は、熱絶縁層11の材料と反応しにくく高温での安定性に優れた金属材料であるイリジウムなどを用いて形成される。また、反射率はシート抵抗が小さいほど高いことが知られている。したがって、イリジウムを用いることにより、低シート抵抗(望ましくは10[Ω/sq]以下)で高反射率の反射層13を熱容量の小さな極薄膜で形成することができる。本実施形態では、イリジウムをスパッタ法で所定の位置に形成し、シート抵抗は1[Ω/sq]になるように厚みを調整した反射層13を用いている。なお、反射層13の温度上昇が小さい場合はアルミニウムなどの材料も用いることができるが、反射層13を形成する材料は、これらの材料に限定されない。
反射層13と放射層12との間に設けられた熱絶縁層11は、目的波長の赤外線に対して透明である材料により形成されており、しかも当該赤外線に対する光路長が共鳴条件を満足するように厚み寸法が定められている。熱絶縁層11が、目的波長の赤外線に対して共鳴条件を満足するには、当該赤外線に対する熱絶縁層11の光路長を当該赤外線の4分の1波長の奇数倍にしなければならない。熱絶縁層11は、反射層13との境界面において赤外線が反射され、かつ放射層12が赤外線を透過させるから、上述した共鳴条件を満足するように熱絶縁層11の厚み寸法を設定しておけば、放射層12から放射される赤外線の強度を高めることができる。
いま、熱絶縁層11の厚み寸法をd[m]、熱絶縁層11の屈折率をnとすると、光路長はn・dであるから、目的とする赤外線の真空中での波長をλ[m]とすれば、共鳴条件は次式で表される。
n・d=(2m−1)λ/4 …(2)
ここに、mは正整数である。たとえば、目的とする赤外線の波長が4μmであって、熱絶縁層11の屈折率を1.75とし、m=1に設定すれば、熱絶縁層11の厚み寸法dは0.571[μm]になる。
熱絶縁層11の材料は、目的波長の赤外線に対して透明である必要があるから、シリコンとゲルマニウムとのいずれかを用いることが望ましい。さらに、熱絶縁層11は、これらの材料を多孔化したポーラス半導体であることが好ましい。これらの材料は、赤外線に対する屈折率が大きいから、光路長を確保するための熱絶縁層11の厚み寸法を小さくすることができる。すなわち、熱絶縁層11の厚み寸法が小さくなるから、熱絶縁層11の熱容量が増加せず、高速応答性を維持できる。たとえば、熱絶縁層11の材料をシリコンとし、ノンドープのシリコンをスパッタ法により所定の位置に所定の厚み(0.571[μm])で形成する。
上述のように、熱絶縁層11は、目的波長の赤外線に対して共鳴条件が成立するように厚み寸法が設定されているから、目的波長の赤外線の放射効率を高める機能を有している。すなわち、投入電力に対する赤外線の放射効率が高くなり省エネルギー化につながっている。しかも、本実施形態の赤外線放射素子は、熱絶縁層11が赤外線を共鳴させる透過層を兼ねているので、厚み寸法が比較的大きい透過層と熱絶縁層との2層が必要である構成に対して1層分少なくなり、結果的に熱容量が低減されることになる。すなわち、本実施形態の赤外線放射素子は、4層以上を必要とする赤外線放射素子と比較すると、応答性が向上する上に、消費電力が低減されることになる。
上述のように構成した赤外線放射素子において、両電極3に所定の電圧を印加して放射層12に通電すると、放射層12が発熱することにより放射層12の温度が上昇して赤外線が放射される。また、放射層12への通電を停止すると放射層12の温度が低下して赤外線の放射が停止する。放射層12への印加電圧を断続させる場合だけではなく、正弦波状に変化する電圧を印加した場合も電圧の増加期間に温度を上昇させ、電圧の減少期間に温度を下降させることが可能である。つまり、電極3への印加電圧に応じて赤外線の強度を変調することができる。
本実施形態の構成では、電極3への電圧印加により放射層12に通電されると放射層12が発熱し、図1にE1で示しているように、放射層12から前方(図1の上方)に赤外線が放射される。また、放射層12の背面側に反射層13が設けられるとともに、熱絶縁層11の厚み寸法dが共鳴条件を満たすように設定されているから、放射層12から背面側に放射された赤外線は、熱絶縁層11において共鳴する。放射層12は赤外線透過性を有しているから、熱絶縁層11から放射層12に向かう向きに放射された赤外線は、図1にE2で示しているように、放射層12を透過して放射層12の前方に放射される。
つまり、赤外線放射素子からは、放射層12から前方に放射される赤外線E1と、放射層12から後方に放射された後に放射層12の前方に放射される赤外線E2とが併せて放射される。その結果、投入電力に対する赤外線の放射効率が高められる。
上述した構成例では、放射層12に通電して発熱させているが、熱絶縁層11あるいは反射層13に通電する構成を採用することも可能である。ただし、放射層12に通電する構成は、熱絶縁層11や反射層13の加熱に使われるエネルギーを低減することができる点で望ましい。すなわち、放射層12に通電して発熱させる場合には、熱絶縁層11や反射層13から放射層12への熱伝導に伴うエネルギーの損失を抑えることが可能になり、熱的なエネルギー効率では有利になる。
放射層12に印加する駆動電圧で赤外線の放射強度を制御する場合に、放射層12に投入する電力が同じであれば、放射層12のシート抵抗が小さいほど駆動電圧を低減することができる。駆動電圧が低ければ、電圧の昇圧に伴う損失を低減できるとともに、赤外線放射素子内の電界強度が小さくなって破損の可能性を低減できるから、シート抵抗は小さいほうが望ましい。ここに、赤外線放射素子として必要な目的波長における見かけの放射率を0.6以上とすると、シート抵抗の範囲は約100〜2000[Ω/sq]であることが望ましい。
さらに、放射層12は、TaNを用いた場合、温度上昇に伴ってシート抵抗が低下する負の抵抗温度係数を持っている。したがって、駆動電圧が同じであっても温度上昇に伴ってシート抵抗が低下して放射層12を流れる電流が増加する。すなわち、温度上昇に伴って投入電力が増加し、到達最高温度を高くすることができる。
ちなみに、放射層12にTaNを用いて抵抗温度係数を−0.001[1/℃]に設定し、駆動時の最高到達温度を500[℃]として、その温度でのシート抵抗を377[Ω/sq]とすれば、室温でのシート抵抗は754[Ω/sq]になる。
上述のように放射層12に負の抵抗温度係数を持たせることで、放射層12に印加する電圧を得るために電源電圧を昇圧回路により昇圧している場合に、到達最高温度を高めながらも昇圧回路の昇圧比の増加を抑制することができることになり、昇圧回路での電力損失を抑制できる。さらに、放射層12に通電する場合には、室温でのシート抵抗を変更せずに、放射層12の形状を変えることによって投入電力に対する駆動電圧を低減することが可能になる。
以上説明したように、本実施形態は、赤外線放射体1を構成する放射層12と熱絶縁層11と反射層13とのいずれかに通電することにより放射層12の温度を上昇させて赤外線を放射させる構成を採用しており、放射層12の後方に放射された赤外線を反射層13で反射させて前方に放射させるとともに、熱絶縁層11で共鳴条件を成立させて共鳴により振幅を大きくしているから、放射層12を単独で用いる場合よりも赤外線の放射効率を大幅に高めることができる。しかも、赤外線放射体1の体積が小さく熱容量が小さいことにより、熱絶縁層11に蓄熱されにくく放射層12の温度変化に対する追従性が確保されることになり、高速な応答が可能になる。
(実施形態2)
実施形態1において説明したように、支持基板2には表裏に貫通する窓孔21を形成しているから、赤外線放射体1から支持基板2の窓孔21を通して赤外線を放射することが可能である。すなわち、実施形態1では、反射層13を支持基板2の窓孔21に向けて配置したが、本実施形態では、図3に示すように、放射層12を支持基板2の窓孔21に向けて赤外線放射体1を配置している。そのため、実施形態1では、放射層12が反射層13よりも大面積になっているのに対して、本実施形態では、反射層13が放射層12よりも大面積になっている。また、反射層13に電極3を電気的に接続した構成を採用している。
他の構成は実施形態1と同様であるが、本実施形態の構成では、反射層13に通電されることにより反射層13が発熱する構成を採用している。したがって、反射層13から熱絶縁層11を介して放射層12が加熱され、放射層12の温度上昇により放射層12から赤外線が放射される構成になる。
この構成では、窓孔21を通して赤外線が放射されるから、窓孔21の開口形状によって赤外線の放射方向を制御することができる。また、図3に示すように、窓孔21の内周面に、目的波長の赤外線を反射させる配光反射層22を形成しておけば、赤外線の放射方向を配光反射層22によっても制御することが可能になる。配光反射層22は、赤外線放射体1に設けた反射層13と同様の材料を用いて形成すればよい。また、配光反射層22を形成しておくことにより、別途の配光部材が不要になるという利点がある。
図3に示す構成のように、支持基板2に開口する窓孔21の内周面に、配光反射層22を形成したことにより、赤外線放射体1から放射される赤外線のうち正面方向に向かわない赤外線の一部が配光反射層22で反射される。すなわち、配光反射層22は、赤外線の配光を制御し、赤外線の広がりを抑制して、正面方向の指向性を高めることになる。
支持基板2に形成した窓孔21を配光を制御する目的で用いる場合、窓孔21の内周面は、支持基板2の厚み方向において赤外線放射体1から離れるに従って開口面積を大きくする形状であることが好ましい。この形状の窓孔21は、支持基板2の材料がシリコンである場合、(100)面の異方性エッチングを行うことによって形成可能である。異方性エッチングを行うと、窓孔21の開口面と窓孔21の内周面とがなす角度θは、54.7°になり、赤外線放射体1から放射された赤外線を集光して放射することが可能になる。ここに、シリコンは屈折率が高く赤外線の反射率が大きいから、配光反射層22を省略することも可能である。もちろん、支持基板2にシリコンを用いる場合でも、配光反射層22を設けておけば、反射率を高めて指向性を高めることになる。
また、窓孔21の内周面は、図4に示すように、支持基板2の厚み方向において赤外線放射体から離れるに従って開口面積を広げる凹曲面であってもよい。この種の凹曲面としては、たとえば、回転放物面、回転楕円面などの一部を用いる。このような凹曲面を適宜に形成すれば、赤外線を平行光線束として放射するなど、種々の配光制御が可能になる。他の構成および動作は実施形態1と同様であるから、説明を省略する。
(実施形態3)
実施形態1、実施形態2において説明した赤外線放射素子を実際に使用する場合は、図5に示すように、実装基板4に実装して用いられる。赤外線放射素子の電極3と実装基板4とはワイヤボンディングを行って電気的に接続される。ところで、実施形態2で説明した構成は、支持基板2の窓孔21を通して赤外線を放射しており、実装基板4に実装すると、赤外線を放射する向きに実装基板4が設けられることになる。実装基板4は、ガラスやセラミックスあるいはプリント基板により形成される。
そこで、実施形態2のように、支持基板2の窓孔21を通して赤外線を放射する構成であって、赤外線放射素子を実装基板4に実装する場合は、窓孔21の開口面に合致する形状に開口する開口孔41が実装基板4に形成される。開口孔41は、実装基板4を厚み方向において貫通し、赤外線放射体1から放射された赤外線は、開口孔41を通して外部に放射される。
図5に示す構成では、実装基板4の厚み方向において開口孔41の開口面積を変化させていない。この構成では、赤外線放射素子から放射された赤外線は、開口孔41により制限された範囲に放射されることになる。すなわち、実装基板4に開口孔41が形成されている場合、実装基板4により赤外線の配光が制御される。したがって、赤外線放射体1から放射される赤外線が広がる範囲を、支持基板2のみで制御する場合よりも狭めることが可能になる。また、開口孔41の内周面には、赤外線を反射する補助反射層42が形成されているのが望ましい。開口孔41の内周面に補助反射層42が形成されていると、赤外線の反射効率を高めて配光制御の精度を高めることになる。
図5に示す構成例では、実装基板4の厚み方向において開口孔41の開口面積は一定であるが、図6に示すように、開口孔41は、実装基板4の厚み方向において、放射層12から離れるほど開口面積を広げるように形成することが好ましい。とくに、開口孔41の内周面が、回転放物面、回転楕円面などの一部となる凹曲面となるように形成されていると、赤外線を平行光線束として放射するなど、種々の配光制御が可能になる。他の構成および動作は実施形態2と同様であるから説明を省略する。
1 赤外線放射体
2 支持基板
3 電極
4 実装基板
11 熱絶縁層
12 放射層
13 反射層
21 窓孔
22 配光反射層
41 開口孔
42 補助反射層

Claims (9)

  1. 赤外線を放射する板状の赤外線放射体と、前記赤外線放射体の周部を支持する支持基板と、前記赤外線放射体の少なくとも一部に電気的に接続された複数個の電極とを備え、前記赤外線放射体は、目的波長の赤外線に対して透明かつ前記支持基板よりも熱伝導率が小さく目的波長の赤外線に対する光路長が当該赤外線の4分の1波長の奇数倍となる厚み寸法に形成された熱絶縁層と、前記熱絶縁層の一方の面に形成され温度上昇により赤外線を放射する機能と赤外線を透過させる機能とを有する放射層と、前記熱絶縁層の他方の面に形成され目的波長の赤外線を反射する反射層とからなり、前記支持基板は、前記放射層と前記反射層とを空間に露出させるように前記熱絶縁層の周部を支持し、前記電極を通して前記熱絶縁層と前記放射層と前記反射層とのいずれかに通電するのに伴って発生する熱により前記放射層の温度を上昇させて前記放射層から赤外線を放射させることを特徴とする赤外線放射素子。
  2. 前記熱絶縁層は、シリコンとゲルマニウムとから選択されるポーラス半導体により形成されることを特徴とする請求項1記載の赤外線放射素子。
  3. 前記支持基板は、前記赤外線放射体の厚み方向に貫通した窓孔を備え、前記赤外線放射体は、前記放射層を前記窓孔に向けて配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の赤外線放射素子。
  4. 前記支持基板は、前記窓孔の内周面に目的波長の赤外線を反射する配光反射層を備えることを特徴とする請求項3記載の赤外線放射素子。
  5. 前記支持基板は、シリコンを用いて形成されていることを特徴とする請求項3又は4記載の赤外線放射素子。
  6. 前記窓孔は、前記支持基板における(100)面の異方性エッチングにより形成されていることを特徴とする請求項5記載の赤外線放射素子。
  7. 前記窓孔の内周面は、前記支持基板の厚み方向において前記赤外線放射体から離れるに従って開口面積を広げる凹曲面を形成することを特徴とする請求項3又は4記載の赤外線放射素子。
  8. 請求項3〜7のいずれかに記載された赤外線放射素子と、前記赤外線放射素子が実装される実装基板とを備え、前記実装基板は、前記窓孔と重なる部位に厚み方向に貫通する開口孔を備えることを特徴とする赤外線光源。
  9. 前記実装基板は、前記開口孔の内周面に目的波長の赤外線を反射する補助反射層を備えることを特徴とする請求項8記載の赤外線光源。
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