JP5637642B2 - エレベータのリニューアルシステム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、スイッチ式の荷重検知装置を備えたエレベータのリニューアルシステムに関する。
エレベータのリニューアル工事を行う場合、既設の制御装置(制御盤とも言う)を高機能な制御装置に交換すると共に、乗りかごに設置されている荷重検知装置についても最新の荷重検知装置に交換することが行われる。
一般的に、既設の荷重検知装置としては、スイッチ式を用いたものが多い。このスイッチ式の荷重検知装置は、乗りかご内の積載荷重を段階的に検知する複数のスイッチからなり、乗りかごの荷重変化を線形に連続して測定することができない。これに対し、最新の荷重検知装置はデジタル処理により、乗りかごの荷重変化を線形に連続して測定することが可能である。したがって、最新の荷重検知装置をリニューアル後の制御装置に適用すれば、現在の荷重に応じた最適なスタート制御を行って良好な乗り心地を得ることができる。
特開2009−215022号公報
しかしながら、上述した線形測定可能な荷重検知装置はスイッチ式に比べて高価であり、また、交換するためには面倒な作業と時間を要する。このため、エレベータをリニューアルする場合には、既存装置であるスイッチ式の荷重検知装置を流用することが多い。
本発明が解決しようとする課題は、エレベータのリニューアル後に、既存装置であるスイッチ式の荷重検知装置を用いて高精度な運転制御を行うことのできるエレベータのリニューアルシステムを提供することである。
本実施形態に係るエレベータのリニューアルシステムは、乗りかごの積載荷重を段階的に検知する複数のスイッチからなるスイッチ式の荷重検知装置を備えたエレベータのリニューアルシステムにおいて、上記乗りかごの戸開前に、上記荷重検知装置を構成する各スイッチの状態を記録する記録手段と、上記乗りかごが戸開して戸閉するまでの時間を戸開時間として計測する戸開時間計測手段と、上記乗りかごが戸開して戸閉するまでの間に上記各スイッチのいずれかがオンした場合に、その時点から戸閉するまでの時間をスイッチ時間として計測するスイッチ時間計測手段と、上記記録手段に記録された戸開前の上記各スイッチの状態と上記戸開時間計測手段によって計測された戸開時間と上記スイッチ時間計測手段によって計測されたスイッチ時間とに基づいて、上記乗りかごの戸閉後の荷重値を推定する荷重推定手段と、この荷重推定手段によって推定された荷重値に基づいて上記乗りかごの運転を制御する運転制御手段とを具備する。
図1は第1の実施形態に係るエレベータのリニューアルシステムの構成を示すブロック図である。 図2は同実施形態におけるスイッチ式の荷重検出装置の各スイッチと荷重と関係を説明するための図である。 図3は同実施形態におけるエレベータ制御装置の制御部の機能構成を示すブロック図である。 図4は同実施形態におけるエレベータのリニューアルシステムの処理動作を示すフローチャートである。 図5は同実施形態におけるスイッチ時間計測処理の詳細を示すフローチャートである。 図6は同実施形態における荷重推定処理の詳細を示すフローチャートである。 図7は同実施形態における荷重推定処理に含まれる補正値決定処理M1の詳細を示すフローチャートである。 図8は同実施形態における荷重推定処理に含まれる補正値決定処理M2の詳細を示すフローチャートである。 図9は同実施形態における荷重推定処理に含まれる補正値決定処理M3の詳細を示すフローチャートである。 図10は第2の実施形態におけるエレベータ制御装置の制御部の機能構成を示すブロック図である。 図11は同実施形態における制御部に設けられた補正部の第1の補正処理部によって実行される第1の補正処理を示すフローチャートである。 図12は同実施形態における制御部に設けられた補正部の第2の補正処理部によって実行される第2の補正処理を示すフローチャートである。 図13は同実施形態における制御部に設けられた補正部の第3の補正処理部によって実行される第3の補正処理を示すフローチャートである。 図14は同実施形態における制御部に設けられた補正部の第4の補正処理部によって実行される第4の補正処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るエレベータのリニューアルシステムの構成を示すブロック図である。
エレベータ制御装置11は、建物の機械室12に巻上機13と共に設置されている。なお、機械室12を持たないマシンルームレス型のエレベータでは、エレベータ制御装置11と巻上機13が昇降路10内に設置される。エレベータ制御装置11は、コンピュータによって構成され、所定のプログラムに基づいてエレベータの運転を制御する。
巻上機13の回転軸にメインシーブ14が回転自在に取り付けられ、そのメインシーブ14とそらせシーブ15の外周にメインロープ16が架設されている。メインロープ16の一端には乗りかご17が連結され、他端にはカウンタウェイト(釣り合い錘)18が連結されている。これにより、巻上機13の回転に伴い、乗りかご17とカウンタウェイト18がメインロープ16を介してつるべ式に昇降動作する。
また、乗りかご17の底部にはテールコード19と呼ばれる伝送ケーブルが取り付けられており、エレベータ制御装置11に接続されている。このテールコード19を介してエレベータ制御装置11と乗りかご17との間で各種信号がやり取りされる。
乗りかご17のかご室内20には、戸開ボタン22a、戸閉ボタン22b、行先階ボタン23などの各種操作ボタンを有するかご操作盤21が設けられている。乗りかご17に乗車した乗客が行先階ボタン23の操作により行先階を指定すると、その指定された行先階を含んだかご呼びの信号がテールコード19を介してエレベータ制御装置11に与えられる。エレベータ制御装置11では、かご呼びの信号を受信することにより、巻上機13を駆動して乗りかご17を乗客の行先階まで移動させる。
乗りかご17が行先階(目的階)に到着すると、かごドア24が図示せぬ乗場ドアと係合して戸開する。このかごドア24には、例えば光電管などからなる人感センサ25が取り付けられている。この人感センサ25は、戸開時に乗りかご17内を乗降する乗客を検知する。
また、乗りかご17の底部には、スイッチ式の荷重検出装置26が設けられている。この荷重検出装置26は、乗りかご17の積載荷重を段階的に検知する複数(ここでは3つ)のスイッチ27a,27b,27cからなる。これらのスイッチ27a,27b,27cは、それぞれに検知可能な荷重が異なる。
本実施形態において、スイッチ27aは定格荷重の25%の荷重を検知し、スイッチ27bは定格荷重の70%の荷重を検知し、スイッチ27cは定格荷重の100%の荷重を検知するものとする。
以下では、荷重25%を検知するスイッチ27aのことを「25%荷重スイッチ」、荷重70%を検知するスイッチ27bのことを「70%荷重スイッチ」、荷重100%を検知するスイッチ27cのことを「100%荷重スイッチ」と呼ぶ。これらのスイッチ27a,27b,27cの信号は、かご操作盤21に設けられた各種ボタンの操作信号と共にテールコード19を介してエレベータ制御装置11に送られる。
ここで、図2に示すように、例えば定格荷重が1000kgとすると、乗りかご17の積載荷重が250kgのときに、25%荷重スイッチ27aの信号がエレベータ制御装置11に入力される。乗りかご17の積載荷重が700kgのときに、25%荷重スイッチ27aの信号に加えて70%荷重スイッチ27bの信号がエレベータ制御装置11に入力される。乗りかご17の積載荷重が1000kgのときに、25%荷重スイッチ27aの信号と70%荷重スイッチ27bの信号に加えて100%荷重スイッチ27cの信号がエレベータ制御装置11に入力される。
一方、各階(ここでは3つの階)の乗場31a,31b,31cには、それぞれに乗場呼び登録装置32a,32b,32cが設置されている。乗場呼び登録装置32a,32b,32cには、上方向または下方向の行き先方向を指定するための方向ボタンが設けられている。その方向ボタンの押下に伴い、当該階床に乗りかご17を応答させるための乗場呼びの信号が伝送ケーブル34を介して群管理制御装置11に送られる。なお、最下階には上方向ボタンのみ、最上階には下方向ボタンのみが設けられている。
図中の33a,33b,33cはボタン基板であり、乗場呼び登録装置32a,32b,32cとエレベータ制御装置11とを接続している。エレベータ制御装置11は、乗場呼びの信号を受信することにより、巻上機13を駆動して乗りかご17を乗場呼びの登録階に応答させる。
エレベータ制御装置11は、入出力部41と制御部42を備える。
入出力部41は、テールコード19を介して乗りかご17との間でかご呼びの信号を含む各種信号の入出力処理を行う。また、入出力部41は、伝送ケーブル34を介して乗場呼び登録装置32a,32b,32cとの間で乗場呼びの信号を含む各種信号の入出力処理を行う。制御部42は、CPU、ROM、RAM等からなり、所定のプログラムの起動によりエレベータ全体の制御を行う。
図3はエレベータ制御装置11の制御部42の機能構成を示すブロック図である。
エレベータ制御装置11の制御部42には、エレベータのリニューアル後の荷重検出装置26の対応機能として、記録部43、戸開時間計測部44、スイッチ時間計測部45、荷重推定部46、運転制御部47が備えられている。
記録部43は、乗りかご17の戸開直前に、荷重検出装置26を構成する各スイッチ27a,27b,27cの状態(オン/オフ状態)を記録する。戸開時間計測部44は、乗りかご17が戸開して戸閉するまでの時間を戸開時間として計測する。スイッチ時間計測部45は、乗りかご17が戸開して戸閉するまでの間にスイッチ27a,27b,27cのいずれかがオンしていた時間をスイッチ時間として計測する。
荷重推定部46は、記録部43に記録された戸開直前の各スイッチ27a,27b,27cの状態と、戸開時間計測部44によって計測された戸開時間と、スイッチ時間計測部45によって計測されたスイッチ時間とに基づいて、乗りかご17の戸閉後の荷重値を推定する。運転制御部47は、この荷重推定部46によって推定された荷重値に基づいて乗りかご17の運転を制御する。
このような構成において、エレベータをリニューアルする場合、エレベータ制御装置11を高機能にバージョンアップすることが一般的である。その際、エレベータ制御装置11のバージョンアップに合わせて、乗りかご17に設置された荷重検出装置26についてもスイッチ式から線形測定可能な装置に交換することが好ましい。しかし、荷重検出装置の価格や作業の時間等で、荷重検出装置26については既存のスイッチ式のままで対応しなければならないことがある。
以下では、既存の荷重検出装置26を利用して、乗りかご17の積載荷重を線形測定可能な装置と同等に計測するための方法について説明する。
図4は本システムの処理動作を示すフローチャートである。なお、このフローチャートで示される処理は、コンピュータであるエレベータ制御装置11が所定のプログラムを読み込むことにより実行される。
いま、乗りかご17が目的階(乗客の行先階)に着床したとする。このとき、エレベータ制御装置11に設けられた制御部42は、乗りかご17が目的階で戸開する直前のスイッチ27a,27b,27cの状態を記録部43に記録しておく(ステップA11)。
乗りかご17が目的階で戸開すると(ステップA12)、制御部42は、戸開時間計測部44を起動して戸開時間の計測を開始する(ステップA13)。「戸開時間」とは、戸開から戸閉までの時間を言う。また、制御部42は、スイッチ時間計測部45を起動してスイッチ時間を計測する処理を実行する(ステップA14)。「スイッチ時間」とは、戸開から戸閉までの間にスイッチ27a,27b,27cのいずれかがオンしている時間を言う。
ここで、スイッチ時間計測処理について詳しく説明する。
図5はスイッチ時間計測処理の詳細を示すフローチャートである。なお、このスイッチ時間計測処理では、上記ステップA13で起動された戸開時間計測処理が継続されており、乗りかご17が戸閉したときに、スイッチ時間と共に戸開時間(戸開から戸閉までの時間)を含めて計測が完了するものとする。
乗りかご17の戸開により乗客が乗車を開始すると、制御部42は、スイッチ27a,27b,27cの状態変化から以下のようにしてスイッチ時間を計測する。
すなわち、まず、戸開時に25%荷重スイッチ27aがオンしていない状態で、乗客の乗車後に25%荷重スイッチ27aがオンした場合(ステップB11→B12のYes)、制御部42は、その時点からスイッチ時間の計測を開始する(ステップB13)。以後、乗車人数が増えて、70%荷重スイッチ27bや100%荷重スイッチ27cがオンしても、25%荷重スイッチ27aがオンしたときを起点にしてスイッチ時間が計測されることになる。
また、戸開時に25%荷重スイッチ27aがオンしていた状態で、乗客の乗車後に70%荷重スイッチ27bがオンした場合には(ステップB14→B15のYes)、制御部42は、スイッチ時間の計測が開始されているか否かを判断する(ステップB16)。スイッチ時間の計測が既に開始されていた場合には(ステップB16のYes)、そのままスイッチ時間の計測が続けられる。一方、スイッチ時間の計測がまだ開始されていなかった場合には(ステップB16のNo)、制御部42は、その時点からスイッチ時間の計測を開始する(ステップB17)。
また、戸開時に25%荷重スイッチ27aと70%荷重スイッチ27bがオンしていた状態で、乗客の乗車後に100%荷重スイッチ27cがオンした場合には(ステップB18→B19のYes)、制御部42は、スイッチ時間の計測が開始されているか否かを判断する(ステップB20)。スイッチ時間の計測が既に開始されていた場合には(ステップB20のYes)、そのままスイッチ時間の計測が続けられる。一方、スイッチ時間の計測がまだ開始されていなかった場合には(ステップB20のNo)、制御部42は、その時点からスイッチ時間の計測を開始する(ステップB21)。
なお、戸開時にスイッチ27a,27b,27cのすべてがオフあるいはオンしていた場合を含め、乗客の乗車後でもスイッチ状態が変化しなかった場合には、スイッチ時間の計測は行われない(ステップB12のNo,B15のNo,B19のNo,B18のNo)。
乗客の乗車が終了すると、乗りかご17が戸閉する(ステップB22)。乗りかご17が戸閉すると、制御部42は、上記ステップA13で開始していた戸開時間(戸開から戸閉までの時間)の計測を終了する(ステップB23)。また、スイッチ時間を計測していた場合には(ステップB24のYes)、制御部42は、そのスイッチ時間の計測を終了する(ステップB25)。
このようにして戸開時間とスイッチ時間が得られると、制御部42は、荷重推定部46を起動して現在(戸閉後)の荷重値を推定する(ステップA15)。
ここで、荷重推定処理について詳しく説明する。
図6は荷重推定処理の詳細を示すフローチャートである。図7は荷重推定処理に含まれる補正値決定処理M1の詳細を示すフローチャート、図8は荷重推定処理に含まれる補正値決定処理M2の詳細を示すフローチャート、図9は荷重推定処理に含まれる補正値決定処理M3の詳細を示すフローチャートである。
図6に示すように、制御部42は、戸閉したときのスイッチ27a,27b,27cの状態を確認する。その結果、戸閉したときに25%荷重スイッチ27aがオフしていた場合には(ステップC11のNo)、制御部42は、後述する補正値決定処理M1を行う(ステップC12)。
戸閉したときに25%荷重スイッチ27aがオンし、70%荷重スイッチ27bがオフしていた場合には(ステップC13のNo)、制御部42は、後述する補正値決定処理M2を行う(ステップC14)。
戸閉したときに25%荷重スイッチ27aと70%荷重スイッチ27bがオンし、100%荷重スイッチ27cがオフしていた場合には(ステップC15のNo)、制御部42は、後述する補正値決定処理M3を行う(ステップC16)。
また、戸閉したときに25%荷重スイッチ27aと70%荷重スイッチ27bと100%荷重スイッチ27cがすべてオンしていた場合には(ステップC15のYes)、制御部42は、100%荷重スイッチ27cで測定される荷重値を現在の荷重値として推定する(ステップC17)。
(a)補正値決定処理M1
図7は補正値決定処理M1を示すフローチャートである。この補正値決定処理M1は上記荷重推定処理のステップC12で実行される。
すなわち、今回(戸閉後)に25%荷重スイッチ27aがオフしていた場合において、制御部42は、前回(戸開直前)のスイッチ27a,27b,27cの状態と、上記ステップB23で得られた戸開時間と、上記ステップB25で得られたスイッチ時間とに基づいて、以下のような処理を行う。
(ケース1:前回0%,今回0%)
まず、制御部42は、戸開直前に25%スイッチ27aがオンしていたか否かを判断する(ステップD11)。その結果、戸開直前に25%スイッチ27aがオフしていた場合には(ステップD11のNo)、制御部42は、戸開時間(戸開から戸閉まで時間)が一定時間以内であるか否かを判断する(ステップD12)。
戸開時間が一定時間以内であれば(ステップD12のYes)、制御部42は、荷重変動は少なかったものと判断して、前回の推定荷重に近い値を現在の荷重値として推定する(ステップD13)。つまり、スイッチ範囲が今回と前回と同じであるため、推定するしかない。なお、「前回の推定荷重」とは、乗りかご17が1つ前に着床した階の戸閉時に推定された荷重値のことである。具体的には、例えば前回0%と推定していた場合、今回5%とする。また、例えば前回25%と推定していた場合、今回20%とする。
一方、戸開時間が一定時間以内でなかった場合には(ステップD12のNo)、制御部42は、荷重変動があったものと判断して、前回の推定荷重から離れた値を現在の荷重値として推定する(ステップD14)。この場合、前回の推定荷重にαだけ増減した値を現在の荷重値とする。なお、αは戸開時間に応じて段階的に設定されるものとする。具体的には、例えば前回0%と推定していた場合、今回20%とする。また、例えば前回25%と推定していた場合、今回5%とする。
(ケース2:前回25%,今回0%)
戸開直前に25%荷重スイッチ27aがオンし、70%荷重スイッチ27bがオフしていた場合(ステップD15のNo)、制御部42は、スイッチ時間が一定時間以内であるか否かを判断する(ステップD16)。スイッチ時間が一定時間以内(例えば10秒以内)であれば(ステップD16のYes)、制御部42は、荷重変動は少なかったものと判断して、25%荷重スイッチ27aで測定される荷重に近い値を現在の荷重値として推定する(ステップD17)。
一方、スイッチ時間が一定時間以内でなかった場合には(ステップD12のNo)、制御部42は、荷重変動があったものと判断して、スイッチ時間に応じた補正値を加えて現在の荷重値を推定する(ステップD18)。この場合、25%〜0%直前の荷重値を補正値として加えるものとする。
(ケース3:前回70%,今回0%)
戸開直前に25%荷重スイッチ27aと70%荷重スイッチ27bがオンし、100%荷重スイッチ27cがオフしていた場合(ステップD19のNo)、制御部42は、スイッチ時間が一定時間以内であるか否かを判断する(ステップD20)。スイッチ時間が一定時間(例えば20秒)以内であれば(ステップD20のYes)、制御部42は、荷重変動は少なかったものと判断して、25%荷重スイッチ27aで測定される荷重に近い値を現在の荷重値として推定する(ステップD21)。
一方、スイッチ時間が一定時間以内でなかった場合には(ステップD20のNo)、制御部42は、荷重変動があったものと判断して、スイッチ時間に応じた補正値を加えて現在の荷重値を推定する(ステップD22)。この場合、25%〜0%直前の荷重値を補正値として加えるものとする。
(ケース4:前回100%,今回0%)
戸開直前に25%荷重スイッチ27aと70%荷重スイッチ27bと100%荷重スイッチ27cがすべてオンしていた場合(ステップD19のYes)、制御部42は、スイッチ時間が一定時間以内(例えば30秒以内)であるか否かを判断する(ステップD23)。スイッチ時間が一定時間以内であれば(ステップD23のYes)、制御部42は、荷重変動は少なかったものと判断して、25%荷重スイッチ27aで測定される荷重に近い値を現在の荷重値として推定する(ステップD24)。
一方、スイッチ時間が一定時間以内でなかった場合には(ステップD23のNo)、制御部42は、荷重変動があったものと判断して、スイッチ時間に応じた補正値を加えて現在の荷重値を推定する(ステップD25)。この場合、25%〜0%直前の荷重値を補正値として加えるものとする。
(b)補正値決定処理M2
図8は補正値決定処理M2を示すフローチャートである。この補正値決定処理M2は上記荷重推定処理のステップC14で実行される。
すなわち、今回(戸閉後)に25%荷重スイッチ27aがオンし、70%荷重スイッチ27bがオフしていた場合において、制御部42は、前回(戸開直前)のスイッチ27a,27b,27cの状態と、上記ステップB23で得られた戸開時間と、上記ステップB25で得られたスイッチ時間とに基づいて、以下のような処理を行う。
(ケース1:前回0%、今回70%)
まず、制御部42は、戸開直前に25%スイッチ27aがオンしていたか否かを判断する(ステップE11)。その結果、戸開直前に25%スイッチ27aがオフしていた場合(ステップE11のNo)、制御部42は、スイッチ時間が一定時間以内であるか否かを判断する(ステップE12)。スイッチ時間が一定時間以内であれば(ステップE12のYes)、制御部42は、荷重変動は少なかったものと判断して、25%に近い値を現在の荷重値として推定する(ステップE13)。つまり、25%〜70%の範囲で最も25%未満に近い値とする。
一方、スイッチ時間が一定時間以内でなかった場合には(ステップE12のNo)、制御部42は、荷重変動があったものと判断して、スイッチ時間に応じた補正値を加えて現在の荷重値として推定する(ステップE14)。この場合、25%〜70%直前の荷重値を補正値として加えるものとする。つまり、25%〜70%の範囲で最も25%未満に遠い値とする。
(ケース2:前回25%,今回25%)
戸開直前に25%荷重スイッチ27aがオンし、70%荷重スイッチ27bがオフしていた場合(ステップE15のNo)、制御部42は、戸開時間が一定時間以内であるか否かを判断する(ステップE16)。戸開時間が一定時間以内であれば(ステップE16のYes)、制御部42は、荷重変動は少なかったものと判断して、前回の推定荷重に近い値を現在の荷重値として推定する(ステップE17)。
具体的には、例えば前回30%と推定していた場合、今回25%とする。また、例えば前回60%と推定していた場合、今回55%とする。
一方、戸開時間が一定時間以内でなかった場合には(ステップE16のNo)、制御部42は、荷重変動があったものと判断して、前回の推定荷重から離れた値を現在の荷重値として推定する(ステップE18)。この場合、前回の推定荷重にαだけ増減した値を現在の荷重値とする。なお、αは戸開時間に応じて段階的に設定されるものとする。具体的には、例えば前回30%と推定していた場合、今回60%とする。また、例えば前回60%と推定していた場合、今回30%とする。
(ケース3:前回70%,今回25%)
戸開直前に25%荷重スイッチ27aと70%荷重スイッチ27bがオンし、100%荷重スイッチ27cがオフしていた場合(ステップE19のNo)、制御部42は、スイッチ時間が一定時間以内であるか否かを判断する(ステップE20)。スイッチ時間が一定時間以内であれば(ステップE20のYes)、制御部42は、荷重変動は少なかったものと判断して、70%荷重スイッチ27bで測定される荷重に近い値を現在の荷重値として推定する(ステップE21)。つまり、25%〜70%の範囲で最も70%以上に近い値とする。
一方、スイッチ時間が一定時間以内でなかった場合には(ステップE20のNo)、制御部42は、スイッチ時間に応じた補正値を加えて現在の荷重値を推定する(ステップE22)。この場合、100%〜25%直前の荷重値を補正値として加える。つまり、25%〜70%の範囲で最も70%以上に遠い値とする。
(ケース4:前回100%,今回25%)
戸開直前に25%荷重スイッチ27aと70%荷重スイッチ27bと100%荷重スイッチ27cがすべてオンしていた場合(ステップE19のYes)、制御部42は、スイッチ時間が一定時間以内であるか否かを判断する(ステップE23)。スイッチ時間が一定時間以内であれば(ステップE23のYes)、制御部42は、荷重変動は少なかったものと判断して、70%荷重スイッチ27aで測定される荷重に近い値を現在の荷重値として推定する(ステップE24)。つまり、25%〜70%の範囲で最も70%以上に近い値とする。
一方、スイッチ時間が一定時間以内でなかった場合には(ステップE23のNo)、制御部42は、荷重変動があったものと判断して、スイッチ時間に応じた補正値を加えて現在の荷重値を推定する(ステップE25)。この場合、100%〜25%直前の荷重値を補正値として加える。つまり、25%〜70%の範囲で最も70%以上に遠い値とする。
(c)補正値決定処理M3
図9は補正値決定処理M3を示すフローチャートである。この補正値決定処理M3は上記荷重推定処理のステップC16で実行される。
すなわち、今回(戸閉後)に25%荷重スイッチ27aと70%荷重スイッチ27bがオンし、100%荷重スイッチ27cがオフしていた場合において、制御部42は、前回(戸開直前)のスイッチ27a,27b,27cの状態と、上記ステップB23で得られた戸開時間と、上記ステップB25で得られたスイッチ時間とに基づいて、以下のような処理を行う。
(ケース1:前回0%、今回70%)
まず、制御部42は、戸開直前に25%スイッチ27aがオンしていたか否かを判断する(ステップF11)。その結果、戸開直前に25%スイッチ27aがオフしていた場合(ステップF11のNo)、制御部42は、スイッチ時間が一定時間以内であるか否かを判断する(ステップF12)。スイッチ時間が一定時間以内であれば(ステップF12のYes)、制御部42は、荷重変動は少なかったものと判断して、70%に近い値を現在の荷重値として推定する(ステップF13)。つまり、70%〜100%の範囲で最も70%未満に近い値とする。
一方、スイッチ時間が一定時間以内でなかった場合には(ステップF12のNo)、制御部42は、荷重変動があったものと判断して、スイッチ時間に応じた補正値を加えて現在の荷重値として推定する(ステップF14)。この場合、70%〜100%直前の荷重値を補正値として加えるものとする。
(ケース2:前回25%、今回70%)
戸開直前に25%荷重スイッチ27aがオンし、70%荷重スイッチ27bがオフしていた場合(ステップF15のNo)、制御部42は、スイッチ時間が一定時間以内であるか否かを判断する(ステップF16)。スイッチが一定時間以内であれば(ステップF16のYes)、制御部42は、荷重変動は少なかったものと判断して、70%に近い値を現在の荷重値として推定する(ステップF17)。
一方、スイッチ時間が一定時間以内でなかった場合には(ステップF16のNo)、制御部42は、荷重変動があったものと判断して、スイッチ時間に応じた補正値を加えて現在の荷重値を推定する(ステップF18)。この場合、70%〜100%直前の荷重値を補正値として加えるものとする。
(ケース3:前回70%、今回70%)
戸開直前に25%荷重スイッチ27aと70%荷重スイッチ27bがオンし、100%荷重スイッチ27cがオフしていた場合(ステップF19のNo)、制御部42は、戸開時間が一定時間以内であるか否かを判断する(ステップF20)。戸開時間が一定時間以内であれば(ステップF20のYes)、制御部42は、荷重変動は少なかったものと判断して、前回の推定荷重に近い値を現在の荷重値として推定する(ステップF21)。
一方、戸開時間が一定時間以内でなかった場合には(ステップF20のNo)、制御部42は、荷重変動があったものと判断して、前回の推定荷重から離れた値を現在の荷重値として推定する(ステップF22)。この場合、前回の推定荷重にαだけ増減した値を現在の荷重値とする。なお、αは戸開時間に応じて段階的に設定されるものとする。
(ケース4:前回100%、今回70%)
戸開直前に25%荷重スイッチ27aと70%荷重スイッチ27bと100%荷重スイッチ27cがすべてオンしていた場合(ステップF19のYes)、制御部42は、スイッチ時間が一定時間以内であるか否かを判断する(ステップF23)。スイッチ時間が一定時間以内であれば(ステップF23のYes)、制御部42は、荷重変動は少なかったものと判断して、100%荷重スイッチ27cで測定される荷重に近い値を現在の荷重値として推定する(ステップF24)。
一方、スイッチ時間が一定時間以内でなかった場合には(ステップF23のNo)、制御部42は、荷重変動があったものと判断して、スイッチ時間に応じた補正値を加えて現在の荷重値を推定する(ステップF25)。この場合、100%〜70%直前の荷重値を補正値として加える。
図4に示すように、上記荷重推定処理により戸閉後の荷重値(現在の荷重値)が推定されると、制御部42は、運転制御部47を起動して、その荷重値に基づいてスタート制御を行う(ステップA16)。詳しくは、巻上機13の電磁ブレーキを解除して巻上機13を回転駆動し、乗りかご17を目的階に向けて走行させる。その際、現在の荷重値を考慮したスタートトルクを巻上機13に与えて回転駆動することで、ブレーキ解除時に生じる吊り落とし/吊り上げを確実に防いで、乗りかご17を安定した状態でスタートさせることができる。その後、制御部42は、通常の運転制御により乗りかご17を目的階まで所定の速度で移動させる(ステップA17)。
このように、エレベータのリニューアル工事において、既存装置であるスイッチ式である荷重検出装置26を用いた場合に、その荷重検出装置26を構成する各スイッチ27a,27b,27cから機械的に得られる大雑把な荷重値を元に現在の荷重値を細かく求めることができる。したがって、荷重検出装置26を交換しなくとも、線形測定可能な荷重検知装置を用いた場合と同様に高精度な運転制御を行うことが可能であり、良好な乗り心地を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、推定荷重を乗客の利用状況に応じて補正する機能を追加したものである。
図10は第2の実施形態におけるエレベータ制御装置11の制御部42の機能構成を示すブロック図である。なお、上記第1の実施形態における図3と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。
第2の実施形態において、制御部42には、記録部43、戸開時間計測部44、スイッチ時間計測部45、荷重推定部46、運転制御部47に加え、補正部48が設けられている。補正部48は、第1〜第4の補正処理部48a,48b,48c,48dを有し、荷重推定部46によって推定された荷重を乗客の利用状況に応じて補正する。
第1の補正処理部48aは、乗りかご17内に設けられたかご操作盤21の行先階ボタン23の状態から乗りかご17内に乗車している乗客の人数を推定し、その人数から求められる荷重値が荷重推定部46によって推定された荷重値よりも大きい場合に当該荷重値を引き上げる。
第2の補正処理部48bは、目的階以外の階の乗場呼びに応答した場合に、荷重推定部46によって推定された荷重値を引き上げる。
第3の補正処理部48cは、乗りかご17のかごドア24に設置された人感センサ25を利用して乗りかご17内に乗車した乗客の人数を判断し、その人数分を考慮して荷重推定部46によって推定された荷重値を補正する。
第4の補正処理部48dは、現在の曜日あるいは時間帯の混雑状況を考慮して荷重推定部46によって推定された荷重値を補正する。
以下に、各補正処理について詳しく説明する。
(a)第1の補正処理
図11は制御部42に設けられた補正部48の第1の補正処理部48aによって実行される第1の補正処理を示すフローチャートである。なお、この第1の補正処理は、図4に示したステップA15の荷重推定処理の後に実行される。
制御部42は、乗りかご17内に設けられたかご操作盤21の行先階ボタン23の操作状態を監視している。乗りかご17内に乗車した乗客が行先階ボタン23を押下操作して行先階を登録すると、制御部42は、行先階ボタン23の操作回数をカウントし、その操作回数から現在の乗客人数を推定する(ステップG11)。例えば、1階と2階の行先階ボタン23が押された場合には乗客人数を2人と推定する。
ここで、制御部42は、行先階ボタン23の操作回数から推定された乗客人数と乗客一人当たりの平均体重(例えば65kg)を積算して荷重値を求め、その荷重値と上記荷重推定処理によって推定された荷重値(推定荷重)とを比較する(ステップG11)。その結果、行先階ボタン23の操作回数から求めた荷重値よりも推定荷重の方が少ない場合には(ステップG12のYes)、制御部42は、推定荷重の値を少し引き上げる(ステップG13)。
これは、行先階ボタン23では、同じ行先階に対する操作は1回としてカウントされるためである。例えば1階に行く乗客が二人いても、そのうちの一人が1階の行先階ボタン23を押下すると、1回としてカウントされることになる。したがって、その操作回数から求めた荷重値は実際の荷重値よりも少ない可能性がある。
このような荷重値に対し、推定荷重の方が少ない場合には、明らかに推定荷重が実際よりも不足していることであり、その不足分を補うために当該推定荷重の値を少し引き上げるようにする。この場合、少なくとも上記操作回数から求めた荷重値と同じか、あるいは、それより大きい値に引き上げるものとする。
以後、制御部42は、その補正された推定荷重の値を元にスタート制御を行う(ステップG14)。また、行先階ボタン23の操作回数から求めた荷重値よりも推定荷重の方が大きい場合には(ステップG12のNo)、制御部42は、推定荷重の値を補正せずに、そのまま推定荷重の値を用いてスタート制御を行う(ステップG14)。
このように、行先階ボタン23の操作回数から求めた荷重値との比較により推定荷重を適宜補正することで、より最適な荷重値を得ることができ、その荷重値を用いて高精度な運転制御を行うことができる。
(b)第2の補正処理
図12は制御部42に設けられた補正部48の第2の補正処理部48bによって実行される第2の補正処理を示すフローチャートである。なお、この第2の補正処理は、図4に示したステップA15の荷重推定処理の後に実行される。
制御部42は、戸閉時に上記荷重推定処理によって推定された荷重値(推定荷重)を保持しておく(ステップH11)。ここで、目的階以外の階で発生した乗場呼びに応答中であれば(ステップH12のYes)、制御部42は、その階で追加される乗客の分を考慮して当該推定荷重の値を少し引き上げる(ステップH13)。この場合、少なくとも乗客の一人相当の荷重を補正値として加えるものとする。これにより、荷重検出装置26のスイッチ27a,27b,27cで検知されない荷重変動分を補正により補うことができる。制御部42は、その補正後の推定荷重を用いてスタート制御を行う(ステップH14)。
このように、目的階以外の階の乗場呼びに応答した場合には、その階で追加される乗客の分を考慮して推定荷重の値を適宜補正することで、より最適な荷重値を得ることができ、その荷重値を用いて高精度な運転制御を行うことができる。
(c)第3の補正処理
図13は制御部42に設けられた補正部48の第3の補正処理部48cによって実行される第3の補正処理を示すフローチャートである。なお、この第3の補正処理は、図4に示したステップA12の戸開後に実行される。
乗りかご17のかごドア24には、人感センサ25が取り付けられている。この人感センサ25は、例えば光電管からなり、かごドア24を横切る光の遮断によって乗りかご17内に乗降する乗客を感知することができる。
乗りかご17がある階に着床して戸開したとき、制御部42は、その着床した階が目的階(乗客の行先階)であるか否かを判断する(ステップI11)。目的階でなかった場合には(ステップI11のNo)、制御部42は、戸開中に人感センサ25として用いられた光電管の光が遮られた回数をカウントし、その回数から乗りかご17内に乗車する乗客人数を推定する(ステップI12)。
なお、通常、目的階以外の階では、乗りかご17から降りる乗客はなく、乗りかご17内に乗車する乗客だけと考えられる。したがって、戸開中に光電管の光が遮られた回数は、そのまま乗りかご17内に乗車する乗客人数として推定することができる。
このようにして、光電管の光の遮断回数から乗客人数を推定すると、制御部42は、その乗客人数に基づいて、上記荷重推定処理によって推定される荷重の値を補正する(ステップI13)。
具体的には、図11のステップG12〜G13の処理と同様に、乗客人数と乗客一人当たりの平均体重(例えば65kg)を積算して荷重値を求め、その荷重値と上記荷重推定処理によって推定された荷重値(推定荷重)とを比較する。その結果、光電管の光の遮断回数から求めた荷重値よりも推定荷重の方が少ない場合に、推定荷重の値を少し引き上げるようにする。この場合、少なくとも光電管の遮断回数から求めた荷重値と同じか、あるいは、それより大きい値に引き上げるものとする。
このように、目的階以外の階で着床した場合において、光電管の光の遮断回数から推定した乗客人数に基づいて推定荷重を適宜補正することで、より最適な荷重値を得ることができ、その荷重値を用いて高精度な運転制御を行うことができる。
なお、ここでは人感センサ25として光電管を例にして説明したが、光電管以外の方法で乗客を検知するセンサであっても良い。また、乗車する乗客と降車する乗客を区別して検知できるセンサであれば、目的階であっても推定荷重の補正処理に適用することができる。
(d)第4の補正処理
図14は制御部42に設けられた補正部48の第3の補正処理部48dによって実行される第4の補正処理を示すフローチャートである。なお、この第4の補正処理は、図4に示したステップA15の荷重推定処理の後に実行される。
エレベータの運転中に各階の交通需要が監視されており、その交通需要の学習結果から混雑する曜日と時間帯が解析されているものとする。
まず、制御部42は、現在の曜日を図示せぬ内蔵時計から取得し(ステップJ11)、混雑する曜日であるか否かを判断する(ステップJ12)。なお。「混雑」とは、各階での平均値待ち時間が予め設定された時間(例えば1分)以上の状況を言う。
混雑する曜日であれば(ステップJ12のYes)、制御部42は、上記荷重推定処理によって推定された荷重値(推定荷重)に補正値を加える(ステップJ13)。この場合、補正値は固定の値であっても良いし、混雑状況に応じて段階的に増やすようにしても良い。
続いて、制御部42は、現在の時間を図示せぬ内蔵時計から取得し(ステップJ14)、混雑する時間帯であるか否かを判断する(ステップJ15)。混雑する時間帯であれば(ステップJ15のYes)、制御部42は、上記荷重推定処理によって推定された荷重値(推定荷重)に補正値を加える(ステップJ16)。この場合、推定荷重に付加する補正値は固定の値であっても良いし、混雑状況に応じて段階的に増やすようにしても良い。
このように、混雑する曜日や時間帯にあるときには推定荷重に補正値を加えて適宜補正することで、より最適な荷重値を得ることができ、その荷重値を用いて高精度な運転制御を行うことができる。
なお、図14の例では、曜日と時間帯の両方について補正処理を行う場合について説明したが、曜日と時間帯のどちらか一方だけで補正処理を行うことでも良い。
また、例えばオフィスビルであれば、土曜日や日曜日などはエレベータを利用する人が少ない。このような利用者の少ない曜日については、推定荷重を下げる方向に補正を働かせるようにしても良い。同様に、夜間などの閑散時間であれば、推定荷重を下げる方向に補正を働かせるようにしても良い。
また、ここでは第1〜第4の補正処理に分けて説明したが、これらの補正処理を適宜組み合わせて実行することでも良い。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、エレベータのリニューアル工事において、既存装置であるスイッチ式の荷重検知装置を用いて高精度な運転制御を行うエレベータのリニューアルシステムを提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…昇降路、11…エレベータ制御装置、12…機械室、13…巻上機、14…メインシーブ、15…そらせシーブ、16…メインロープ、17…乗りかご、18…カウンタウェイト、19…テールコード、20…かご室内、21…かご操作盤、22a…戸開ボタン、22b…戸閉ボタン、23…行先階ボタン、24…かごドア、25…人感センサ、26…荷重検出装置、27a,27b,27c…スイッチ、31a,31b,31c…乗場、32a,32b,32c…乗場呼び登録装置、33a,33b,33c…ボタン基板、34…伝送ケーブル、41…入出力部、42…制御部、43…記録部43、44…戸開時間計測部、45…スイッチ時間計測部、46…荷重推定部、47…運転制御部、48…補正部、48a,48b,48c,48d…補正処理部。

Claims (6)

  1. 乗りかごの積載荷重を段階的に検知する複数のスイッチからなるスイッチ式の荷重検知装置を備えたエレベータのリニューアルシステムにおいて、
    上記乗りかごの戸開前に、上記荷重検知装置を構成する各スイッチの状態を記録する記録手段と、
    上記乗りかごが戸開して戸閉するまでの時間を戸開時間として計測する戸開時間計測手段と、
    上記乗りかごが戸開して戸閉するまでの間に上記各スイッチのいずれかがオンした場合に、その時点から戸閉するまでの時間をスイッチ時間として計測するスイッチ時間計測手段と、
    上記記録手段に記録された戸開前の上記各スイッチの状態と上記戸開時間計測手段によって計測された戸開時間と上記スイッチ時間計測手段によって計測されたスイッチ時間とに基づいて、上記乗りかごの戸閉後の荷重値を推定する荷重推定手段と、
    この荷重推定手段によって推定された荷重値に基づいて上記乗りかごの運転を制御する運転制御手段と
    を具備したことを特徴とするエレベータのリニューアルシステム。
  2. 上記荷重推定手段によって推定された荷重値を乗客の利用状況に応じて補正する補正手段をさらに具備し、
    上記運転制御手段は、
    上記補正手段によって補正された荷重値に基づいて上記乗りかごの運転を制御することを特徴とする請求項1記載のエレベータのリニューアルシステム。
  3. 上記補正手段は、
    上記乗りかご内に設けられた操作盤の行先階ボタンの状態から上記乗りかご内に乗車している乗客の人数を推定し、その人数から求められる荷重値が上記荷重推定手段によって推定された荷重値よりも大きい場合に当該荷重値を引き上げることを特徴とする請求項2記載のエレベータのリニューアルシステム。
  4. 上記補正手段は、
    目的階以外の階の乗場呼びに応答した場合に、上記荷重推測手段によって推定された荷重値を引き上げることを特徴とする請求項2記載のエレベータのリニューアルシステム。
  5. 上記乗りかごのドアに設置された人感センサを備え、
    上記補正手段は、
    上記人感センサを利用して上記乗りかご内に乗車した乗客の人数を判断し、その乗客の人数を考慮して上記荷重推定手段によって推定された荷重値を補正することを特徴とする請求項2記載のエレベータのリニューアルシステム。
  6. 上記補正手段は、
    現在の曜日あるいは時間帯の混雑状況を考慮して上記荷重推定手段によって推定された荷重値を補正することを特徴とする請求項2記載のエレベータのリニューアルシステム。
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