JP5637628B2 - 水加熱容器 - Google Patents
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Description
すなわち、上記の電気ケトルでは、可動操作部を有するコントロールパネルがハンドル部を構成するハンドルカバーと別体であり、更に、可動操作部により押圧される操作感知部を有する基板がハンドルカバーに対して固定されていない等により、可動操作部を押圧操作した際、基板が可動操作部と一緒に押圧方向へ移動したり撓んだりする可能性があり、可動操作部により基板の操作感知部を確実に押圧することができなくなるおそれがあった。
また、基板の保護に関しては、例えば、想定外の取り扱いによって内容器内の湯水がハンドル部内に浸入しないとも限らず、また、容器本体を洗う際にハンドル部内に水が浸入することも考えられ、ハンドル部内に湯水が浸入して基板に接触すると、基板の制御不良や短絡による損傷を引き起こす可能性もあり、この点に改良の余地があった。
前記基板を内部に収納する基板カバーおよび前記基板が、前記ハンドルカバーの内面側にそれぞれ固定されるとともに、前記基板の操作感知部を押圧可能な可動操作部が、前記ハンドルカバーに一体的に設けられている点にある。
また、たとえハンドル部内に湯水が浸入しても、基板を収納する基板カバーによって基板への浸入が抑えられ、更に、可動操作部がハンドルカバーに一体的に設けられているので、ハンドルカバー側からの湯水の浸入も抑制され、その結果、基板に対する防水が強化されて、湯水の浸入による制御不良や短絡による損傷を防止することが可能となる。
なお、基板カバーは、6面のうちの1面のみが開口された箱状に形成することもでき、更に、その箱状の基板カバーの開口をハンドルカバー側に向けてハンドルカバーの内面に固定することもでき、その場合には、基板カバーによる基板の保護と防水効果が一層確実なものとなる。
なお、その移動阻止用リブは、基板カバーの形状に対応させて基板カバーのほぼ全周にわたって当接するように構成することもでき、その場合には、可動操作部により基板の操作感知部をより一層確実に押圧することができる。
水加熱容器の一例である電気ケトルは、図1および図2に示すように、電源供給用の電源プレート1と、その電源プレート1上に着脱自在に載置される容器本体2とを備え、容器本体2には、湯水を収納する内容器3が収納配置され、その内容器3内の湯水を加熱する加熱手段としてのヒータ4も配置されている。
容器本体2の上方には、容器本体2の上部開口を開閉自在な蓋体5が設けられるとともに、蓋体5には、弁操作具6と注ぎ口7とが互いに対向する位置に配設され、容器本体2の側方には、弁操作具6の下方に位置する状態で、注ぎ口7から内容器3内の湯水を注ぐ際に把持する把持用のハンドル部8が連設されている。
電源プレート1には、電源コード(図示せず)を介して商用電力が給電され、その電源プレート1上に容器本体2を載置することにより、容器本体2側のヒータ4に通電可能となるように構成されている。
そのヒータ4の作動を制御するのが制御用の基板9であり、ハンドル部8の内部に形成される空間S内に配設されている。
更に、基板9には、ネジ挿通用の貫通孔12aとピン挿通用の貫通孔12b、および、基板9の一部を覆うカバー13を取り付けるための2つの貫通孔12cとが穿設され、このような構成からなる基板9が、合成樹脂によりほぼ長方形の箱状に形成された基板カバー14内に収納された状態でハンドル部8の空間S内に配設されている。
ハンドルカバー16には、基板9の湯沸し用の操作感知部10aと保温用の操作感知部10bとにそれぞれ当接して押圧する湯沸し用の可動操作部18aと保温用の可動操作部18bとが、それぞれ可動片19a、19bを介して一体的に設けられ、基板9に設けられた2つのLED11a、11bに対応して、2つのLED表示孔20a、20bが設けられている。
そして、基板9は、固定用リブ21、22によりハンドルカバー16側への移動を阻止された状態で、具体的には、枠状の固定用リブ21が基板9を覆うカバー13に当接して間接的に、また、板状の固定用リブ22が基板9に当接して直接的に、それぞれ基板9のハンドルカバー16側への移動を阻止し、更に、ピン23が基板9の貫通孔12bに挿通した状態で、貫通孔12aにネジ24を挿通してボス部25に螺着することにより、ハンドルカバー16に固定される。
このネジ24による基板9の固定作業時において、ピン23を基板9の貫通孔12bに挿通することにより、ネジ24を回転させてボス部25に螺着する際、ネジ24の回転に伴って基板9が一緒に回転する伴回りが阻止されるので、ネジ24による螺着作業を容易に行うことができ、このピン23が、基板9とハンドルカバー16との間にわたって設けられる伴回り阻止部材として機能することになる。
そして、その基板カバー14が、基板9を収納する形態で、基板カバー14とハンドルカバー16との間に、例えば、EPDM(ゴム)などからなるほぼ長方形で枠状の圧縮可能な防水部材29を挟持した状態で、係合部27a、27bの被係合部26a、26bへの係合によって、基板カバー14とハンドルカバー16とが相対的に離間阻止された状態で、ハンドルカバー16に固定される。そして、基板9に接続されたリード線(図示せず)は基板カバー14の切欠き14bから外へ延出される。
なお、この基板カバー14とハンドルカバー16とにより防水部材29を挟持して取り付ける際、防水部材29を基板カバー14またはハンドルカバー16に予め貼着しておくことにより、その取り付け作業を容易に行うことができる。
そして、基板9や基板カバー14を固定したハンドルカバー16をハンドル基部15に取り付けた状態では、ハンドル基部15の内面から一体的に突設された突設方向視でほぼ長方形の枠状の移動阻止用リブ31が、基板カバー14に当接して基板カバー14のハンドル基部15側への移動を阻止するように構成されている。したがって、可動操作部18a、18bを強く押圧操作したとしても、基板9が基板カバー14の押圧リブ28に当接し、更に、その基板カバー14がハンドル基部15の移動阻止用リブ31に当接することになり、基板カバー14や基板9がハンドル基部15側へ移動することはなく、可動操作部18a、18bを確実に押圧操作することができる。
すなわち、容器本体2を構成する筒状の胴板は、内部に金属板を挟みこんだ多層の板材で形成されているので、製造工程の最終段階において、その金属板への漏電の有無を検査する必要がある。この実施形態では、下方に位置する金属製のボルト17bが、筒状の胴板を内側から貫通し内部の金属板と接触した状態でハンドル基部15に螺着される。そして、胴板とハンドル基部15との間に隙間32が形成されているので、図2において仮想線で示すように、その隙間32から漏電検査用の治具33を挿入してボルト17bに接触させることにより、漏電検査専用の検査部材をわざわざ胴板に貫通させる必要はなく、ハンドル基部15内に隠れて目立たないボルト17bを使用して漏電検査を行うことができる。
(A)上記実施形態では、基板カバー14とハンドルカバー16との間に圧縮可能な防水部材29を挟持させた例を示したが、例えば、基板カバー14とハンドルカバー16との間に生じる隙間の内側または外側に防水用のシールやテープを貼着するなど、圧縮可能な防水部材29を使用することなく、両カバー14、16間における防水の強化を図ることもできる。
また、基板9をハンドルカバー16に固定するにあたり、1本のネジ24を使用して固定した例を示したが、2本以上のネジを使用して固定することもでき、更に、伴回り阻止部材の一例としてピン23を示したが、ピン以外の部材により伴回り阻止部材を構成することもでき、場合によっては、伴回り阻止部材をなくして実施することもできる。
また、水加熱容器の一例として、電源供給用の電源プレート1と容器本体2とが別体に構成された電気ケトルを示したが、電源供給用の電源プレート1と容器本体2とが一体化された、いわゆる電気ポットなどの各種の湯沸し器にも適用可能であり、更に、内容器3を備えていない湯沸し器にも適用可能である。
4 ヒータ(加熱手段)
8 ハンドル部
10a、10b 操作感知部
14 基板カバー
15 ハンドル基部
16 ハンドルカバー
18a、18b 可動操作部
21、22 固定用リブ
23 ピン(伴回り阻止部材)
24 ネジ
25 ボス部
29 防水部材
31 移動阻止用リブ
S 空間
Claims (4)
- 湯水を収納する容器本体と、前記容器本体内の湯水を加熱する加熱手段と、前記加熱手段を制御操作するための操作感知部を有する制御用の基板と、把持用のハンドル部とを備え、前記ハンドル部が、前記基板を配設する空間を備えて、前記容器本体の側方に連設されるハンドル基部と前記ハンドル基部の外側に取り付けられるハンドルカバーとにより構成されている水加熱容器であって、
前記基板を内部に収納する基板カバーおよび前記基板が、前記ハンドルカバーの内面側にそれぞれ固定されるとともに、前記基板の操作感知部を押圧可能な可動操作部が、前記ハンドルカバーに一体的に設けられ、
前記基板が、前記ハンドルカバーの内面から前記空間側に一体的に突設された固定用リブにより前記ハンドルカバー側への移動を阻止された状態で、前記ハンドルカバーの内面から前記空間側に一体的に突設されたボス部にネジにより固定されている水加熱容器。 - 前記基板カバーが、前記基板カバーと前記ハンドルカバーとの間に圧縮可能な防水部材を挟持した状態で前記ハンドルカバーに固定されている請求項1に記載の水加熱容器。
- 前記基板を前記ハンドルカバーのボス部にネジにより固定する際、前記基板の伴回りを阻止する伴回り阻止部材が、前記基板と前記ハンドルカバーとの間にわたって設けられている請求項1または2に記載の水加熱容器。
- 前記ハンドル基部の内面から前記空間側に一体的に突設された移動阻止用リブが前記基板カバーに当接する状態
で、前記ハンドル基部に前記ハンドルカバーが取り付けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の水加熱容器。
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