JP5636144B2 - ビトリファイド超砥粒砥石 - Google Patents

ビトリファイド超砥粒砥石 Download PDF

Info

Publication number
JP5636144B2
JP5636144B2 JP2012008512A JP2012008512A JP5636144B2 JP 5636144 B2 JP5636144 B2 JP 5636144B2 JP 2012008512 A JP2012008512 A JP 2012008512A JP 2012008512 A JP2012008512 A JP 2012008512A JP 5636144 B2 JP5636144 B2 JP 5636144B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
abrasive grains
vitrified
grinding
grindstone
volume
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012008512A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013146817A (ja
Inventor
聡浩 水野
聡浩 水野
今井 憲生
憲生 今井
吉村 晃一
晃一 吉村
武史 三島
武史 三島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritake Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritake Co Ltd filed Critical Noritake Co Ltd
Priority to JP2012008512A priority Critical patent/JP5636144B2/ja
Priority to CN201380006046.8A priority patent/CN104066549B/zh
Priority to PCT/JP2013/050995 priority patent/WO2013108898A1/ja
Priority to US14/372,955 priority patent/US9168637B2/en
Publication of JP2013146817A publication Critical patent/JP2013146817A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5636144B2 publication Critical patent/JP5636144B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
    • B24D3/00Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents
    • B24D3/02Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as bonding agent
    • B24D3/04Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as bonding agent and being essentially inorganic
    • B24D3/14Physical features of abrasive bodies, or sheets, e.g. abrasive surfaces of special nature; Abrasive bodies or sheets characterised by their constituents the constituent being used as bonding agent and being essentially inorganic ceramic, i.e. vitrified bondings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
    • B24D5/00Bonded abrasive wheels, or wheels with inserted abrasive blocks, designed for acting only by their periphery; Bushings or mountings therefor
    • B24D5/06Bonded abrasive wheels, or wheels with inserted abrasive blocks, designed for acting only by their periphery; Bushings or mountings therefor with inserted abrasive blocks, e.g. segmental

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Description

本発明は、超砥粒をビトリファイドボンドを用いて結合させて成るビトリファイド砥石に関し、特に研削熱による被削材の変質、硬度低下、残留応力の発生を抑える技術に関するものである。
ビトリファイド超砥粒砥石は、たとえば500乃至1000℃程度の焼成温度で無機質のビトリファイドボンドを溶融させることで超砥粒を結合させるため、有機質のレジンボンドを用いる場合に比較して、砥粒保持力すなわち超砥粒とビトリファイドボンドとの間に高い接着力が得られる。たとえば、CBN砥粒では、B元素やその合成工程で添加された触媒中のK或いはNa元素等がその表面に存在することから、それらの元素がビトリファイドボンドと反応し、その化学的結合力が砥粒保持力を高めていると考えられている。
従来から鋼材製被削材の中でも自動車のエンジンの主要部品であるカムシャフトやクランクシャフトなどの軸部品はエンジンの性能向上のために高精度の研削加工が適用されているが、研削時に発生する研削熱によって被削材である軸部品の加工変質、硬度低下、残留応力が発生するという問題があった。この問題の発生を解消するための一般的な対策としては、(a)切れ味のよい砥石を用いること、(b)ポーラスな砥石を用いて研削時の切込み量を少なくすること、(c)結合度の低い軟質な砥石を用いて加工条件を軽減すること、(d)研削点にクーラントを十分に供給して冷却すること、(e)CBN砥粒とダイヤモンド砥粒とを種々の比率で混合した砥石を用いること等が、提案されている。たとえば特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載された砥石がそれである。
特開2009−072835号公報 特開2003−300165号公報 特開2000−158347号公報 特開2008−200780号公報
このような特許文献1、特許文献2、特許文献3にて提案されている砥石は、いずれも研削時において研削熱が発生し難くされているため、研削焼けには効果がある。しかし、それらの提案は、いずれも定性的であって、製品仕様、生産能率すなわち研削能率が変化する毎に、高品質且つ高効率の得られる最適条件の作込みに多くの工数を必要とする。そのため、被削材の製品仕様、生産能率すなわち研削能率が変化すると、構造的な制限が発生し、加工精度や砥石寿命を始めとして被削材の品質に大きく影響するという問題があった。また、特許文献4にて提案されている砥石では、加工物の残留応力については何等の知見はない。
これに対し、本出願人は、先に、CBN砥粒を主砥粒として用いるとともに熱伝導性の高いダイヤモンド砥粒を補助砥粒として用いることで、研削熱の発生、加工物の変質およびホイールの摩耗を抑制し、ホイールの寿命を高めるようにした提案を行なった。未公知の先願である特願2011−070354がそれである。これによれば、加工抵抗の増大及びドレッシング性能の低下などの問題が未だ残されていた。
本発明は以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、研削熱の発生、加工物の変質およびホイールの摩耗が抑制されるだけでなく、加工抵抗の低下およびドレッシング性能の向上が得られるビトリファイド超砥粒砥石を提供することにある。
本発明者等は、上記事情を背景とし、ビトリファイド超砥粒砥石の熱伝導率を高めて上記研削熱を抑制することについて種々検討を重ねた結果、従来は鋼材製被削材の研削には不向きとされていたダイヤモンド粒子をその高熱伝導率に着目して、CBN砥粒を主砥粒としている用いられていたビトリファイド超砥粒砥石に所定の割合で混入すると、高精度且つ高能率の研削性能を維持しつつ、従来よりも研削熱の発生が抑制され、残留応力が小さくなるという事実を見いだした。同時に、補助砥粒として用いるダイヤモンド砥粒のタフネス値を、主砥粒であるCBN砥粒を1としたときに0.4〜1とすると、ヌープ硬度が高いながらも適度の破砕性を有する補助砥粒となり、加工抵抗の増大やドレッシング性能の低下を好適に抑制できるという事実を見いだした。本発明はこの知見に基づいて為されたものである。
すなわち、本発明の要旨とするところは、(a)主砥粒としてCBN砥粒を、補助砥粒としてダイヤモンド砥粒を含む超砥粒をビトリファイドボンドを用いて結合したビトリファイド超砥粒砥石であって、(b)前記補助砥粒は、その主砥粒の1/2乃至1/10の平均粒径を有し、(c)その補助砥粒は、前記主砥粒を1としたときのタフネス値が0.4〜1であることにある。
本発明のビトリファイド超砥粒砥石によれば、その超砥粒は、主砥粒としてCBN砥粒と補助砥粒としてダイヤモンド砥粒とを含み、その補助砥粒は、その主砥粒の1/2乃至1/10の平均粒径を有するので、その補助砥粒の平均粒径によりCBNの砥粒分散性が高められるとともに、CBN砥粒の2倍程度たとえばフィラーに用いられるアルミナ砥粒の20倍程度の熱伝導率を有するダイヤモンド砥粒の存在によって研削熱が効率よく吸収されて、被削材の残留応力が小さくされる。また、補助砥粒は、主砥粒を1としたときに0.4〜1のタフネス値を有していて、ヌープ硬度が高いながらも適度の破砕性を有しているので、加工抵抗の増大やドレッシング性能の低下が抑制されて、砥石ホイールの耐久寿命が高められる。
ここで、好適には、前記補助砥粒は、前記ビトリファイドボンドとの接触角が90〜150°である。このようにすれば、補助砥粒がビトリファイドボンドに埋没しない状態でそのビトリファイドボンドにより保持されるので、補助砥粒による吸熱効果が維持されるとともに補助砥粒の脱落が好適に防止される。補助砥粒に対するビトリファイドボンドの接触角が90°を下まわると、補助砥粒がビトリファイドボンドに埋没して補助砥粒による吸熱効果が低下し、接触角が150°を上まわると、補助砥粒の保持力が低下して脱落が多くなる。
また、好適には、前記補助砥粒は、砥石全体に対して3〜13体積%の体積比率で含まれる。このようにすれば、補助砥粒として用いるダイヤモンドの高熱導電性による吸熱効果と、ヌープ硬度が高いながらも適度の破砕性を有していることによる加工抵抗の増大やドレッシング性能の低下の抑制効果が、好適に得られる。補助砥粒の体積比率が3体積%を下まわると、上記ダイヤモンドに由来する吸熱効果や加工抵抗およびドレッシング性能低下の抑制効果が得られ難くなり、補助砥粒の体積比率が13体積%を上まわると、切れ味、研削加工精度、ドレッシング性能が低下する。
また、好適には、前記ビトリファイドボンドは、砥石全体に対して15〜30体積%の体積比率で含まれるので、前記ダイヤモンド砥粒の存在に由来する効果が得られる。ビトリファイドボンドの体積比率が15体積%を下まわると、ダイヤモンド砥粒がビトリファイドボンドの表面に露出する割合が高くなり研削に対するダイヤモンド砥粒の支配率が相対的に高くなって切れ味や研削精度が低下する。反対に、ビトリファイドボンドの体積比率が30体積%を上まわると、ダイヤモンド砥粒がビトリファイドボンドに埋没して上記ダイヤモンド砥粒の機能が低下しその存在に由来する効果が十分に得られ難くなる。
また、好適には、円筒状の外周面を有するコアと、該コアの外周面に貼り付けられた複数個のセグメント砥石とを有し、そのセグメント砥石は、少なくとも外周側層において前記超砥粒が前記ビトリファイドボンドを用いて結合されたビトリファイド超砥粒砥石である。このことから、高価な超砥粒は専らビトリファイド超砥粒砥石のうちの研削に関与する領域に配設、他の部分は一般砥粒などの無機フィラーを用いることができるので、ビトリファイド超砥粒砥石が安価となる。
本実施例の製造方法によって製造された超砥粒砥石車を示す正面図である。 図1のビトリファイド砥石片を示した斜視図である。 図2のビトリファイド砥石片の表面層の構造を拡大して説明する図である。 ビトリファイド超砥粒砥石の製造方法の要部を説明する工程図である。 図1の超砥粒砥石車に用いるダイヤモンド砥粒のタフネス値の測定に用いる、粒度に応じて変更する粉砕時間を示す図である。 図1の超砥粒砥石車の使用状態の一例を示す図であって、ビトリファイド超砥粒砥石が装着された円筒研削盤により被削材であるカムシャフトを研削している状態を要部を切り欠いて示した側面図である。 研削性能評価試験1において、本発明品のビトリファイド砥石片を用いた研削によるワーク残留応力を、対照品のビトリファイド砥石片を用いた研削によるワーク残留応力と対比しつつ、加工本数に対する変化を示す図である。 研削性能評価試験1において、本発明品のビトリファイド砥石片を用いた研削によるホイール半径摩耗量を、対照品のビトリファイド砥石片を用いた研削によるホイール半径摩耗量と対比しつつ、加工本数に対する変化を示す図である。 研削性能評価試験1において、本発明品のビトリファイド砥石片を用いた研削における消費電力値を、対照品のビトリファイド砥石片を用いた研削における消費電力値と対比しつつ、加工本数に対する変化を示す図である。 研削性能評価試験1において、本発明品のビトリファイド砥石片のドレス率を、対照品のビトリファイド砥石片を用いた研削のドレス率と対比して示す図である。 研削性能評価試験2において、本発明品のビトリファイド砥石片のダイヤモンド砥粒の平均粒径を変化させた9種類の試料を用いたときの研削結果を示す図表である。 研削性能評価試験3において、本発明品のビトリファイド砥石片のダイヤモンド砥粒の体積比率を変化させた9種類の試料を用いたときの研削結果を示す図表である。 研削性能評価試験4において、本発明品のビトリファイド砥石片のビトリファイドボンドの体積比率を変化させた10種類の試料を用いたときの研削結果を示す図表である。 研削性能評価試験5において、本発明品のビトリファイド砥石片のダイヤモンド砥粒のタフネス値を変化させた8種類の試料を用いたときの研削結果を示す図表である。 研削性能評価試験6において、本発明品のビトリファイド砥石片のビトリファイドボンドの接触角を変化させた8種類の試料を用いたときの研削結果を示す図表である。 図2のビトリファイド砥石片に含まれるアルミナ砥粒、CBN砥粒、ダイヤモンド砥粒のビトリファイドボンドに対する濡れ性を評価する試験片の加熱前の状態を示す斜視図である。 図16の試験片の加熱後の状態を示す斜視図である。 アルミナ砥粒のビトリファイドボンドに対する濡れ性を説明する模式図である。 CBN砥粒のビトリファイドボンドに対する濡れ性を説明する模式図である。 ダイヤモンド砥粒のビトリファイドボンドに対する濡れ性を説明する模式図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例の製造方法によって製造された超砥粒砥石車10を示す正面図である。超砥粒砥石車10は、たとえば炭素鋼、アルミニウム合金などの金属製の円盤状であってその中央部に研削装置(たとえば後述の円筒研削盤12)に取り付けるための取付穴14を有する取付部16が設けられたコアすなわち台金18と、その台金18の回転軸心Wを曲率中心とする円弧に沿って湾曲させられた円弧板状であってその外周面にあたる研削面20とそれに対して反対側の内周面にあたる貼着面22とを有し、その貼着面22が台金18の外周面24に隙間なく貼着された複数個(本実施例では12個)のビトリファイド砥石片(セグメント砥石)26とを、備えている。その大きさは用途により適宜設定されるが、本実施例の超砥粒砥石車10は、たとえば、外径寸法Dが380mmφ、取付部16を除く厚みが10mm程度の寸法に構成されたものである。
図2は、ビトリファイド砥石片26を示す斜視図である。図3は、ビトリファイド超砥粒砥石組織により構成された上記表面層30の断面を拡大して示す模式図一例であって、その内部におけるビトリファイドボンド32とCBN砥粒34およびダイヤモンド砥粒36との結合状態を説明する模式図である。図1乃至図3において、ビトリファイド砥石片26は、熔融アルミナ質、炭化珪素質、またはムライト質等のセラミック質の一般砥粒或いは無機フィラーがガラス質のビトリファイドボンド32により結合されて成る内周側層すなわち下地層28と、CBN砥粒34およびそれよりも小径のダイヤモンド砥粒36がガラス質の無機結合剤により結合されて成る外周側層すなわち表面層30とから一体的に構成されている。上記下地層28は、専ら表面層30を機械的に支持するための基台として機能するものである。
表面層30は、専ら後述の被削材104を研削するための砥石として機能するものであり、主砥粒として機能するCBN砥粒34と、補助砥粒或いはフィラーとして機能するダイヤモンド砥粒36と、気孔38とを含んでいる。CBN砥粒34は、立方晶窒化硼素粒子であってたとえば4700Kg/mm程度のヌープ硬度と55程度のタフネス値とを有し、たとえば60メッシュ(平均粒子径250μm)乃至3200メッシュ(平均粒子径5μm)の範囲内の大きさのものが好適に用いられる。
ダイヤモンド砥粒36は、CBN砥粒34よりも小径であって、CBN砥粒34に対して高いヌープ硬度たとえば6000Kg/mm程度のヌープ硬度と、CBN砥粒34に対して同等以下のたとえば33程度のタフネス値とを有し、ある程度は砥粒として機能するが、研削熱の熱伝導体として機能するとともに研削面20に露出して砥石摩耗を抑制する機能をも有している。この機能を効率良く発生させるために、ダイヤモンド砥粒36は、たとえばCBN砥粒34の平均粒径の1/2乃至1/10の平均粒径を有し、たとえば3乃至13体積%の体積比率となるように混入されている。すなわち、表面層30において、たとえば、CBN砥粒34の体積比率は30乃至40体積%、ダイヤモンド砥粒36の体積比率は3乃至13体積%、ビトリファイドボンド32の体積比率は20乃至30体積%、残部の気孔38の体積比率は17乃至47体積%である。
ビトリファイドボンド32は、たとえばホウ珪酸ガラス或いは結晶化ガラスから好適に構成される。結晶化ガラスとしては、例えばウイレマイトを析出するものなどがある。砥粒の保持力を十分なものとするため、好適には、CBN砥粒34に対して±2×10−6(1/K)(室温〜500℃)とされる。上記ビトリファイドボンド32として好ましいガラス組成は、たとえば、SiO:40〜70重量部、Al:10〜20重量部、B:10〜20重量部、RO(アルカリ土類金属):20〜10重量部、RO:2〜10重量部である。
図3において、ビトリファイドボンド32内および表面には、CBN砥粒34よりも小径のダイヤモンド砥粒36が分散されている。ダイヤモンド砥粒36は、アルミナ砥粒(アランダムWA)などの一般砥粒やCBN砥粒34よりも、ビトリファイドボンド32に対する濡れ性が相対的に低くビトリファイドボンド32により被覆され難く、ビトリファイドボンド32の表面や表面層30の表面すなわち砥石の表面に露出する傾向にある。このため、被削材104と表面層30の研削面20との間の研削点に発生する研削熱を、熱伝導率の高いダイヤモンド砥粒36を介して、効率良く金属製の台金18側へ吸収させることができる。
図4は、上記超砥粒砥石車10の製造方法の一例の要部を説明する工程図である。図4において、先ず、原料混合工程P1では、ビトリファイド砥石片26を構成する下地層28用の表2に示す原料と、ビトリファイド砥石片26を構成する表面層30用の表1に示す原料とをそれぞれ用意する。すなわち、アルミナ砥粒として知られるAl系などの一般砥粒、ZrO−B系、B−Al−SiO系、LiO−Al−SiO系などのガラス質のビトリファイドボンド(無機結合剤) 、成形時においてある程度の相互粘結力を発生させるためのデキストリンなどの成形用バインダー(粘結剤或いは糊量)を、下地層28として予め設定された割合で秤量して、それぞれ混合し、下地層28用の表2の原料を用意する。また、CBN砥粒34、ダイヤモンド砥粒36、ビトリファイドボンド32、必要に応じて適宜混入される有機物あるいは無機バルーンなどの気孔形成剤、成形時においてある程度の相互粘結力を発生させるためのデキストリンなどの成形用バインダー(粘結剤或いは糊量)を、表面層30として予め設定された割合で秤量して、それぞれ混合し、表面層30用の表1の原料を用意する。
[表1]
原材料名 割合
CBN砥粒 (#100/120) 40容量部
ダイヤモンド砥粒 (#700/800) 5容量部
ビトリファイドボンド 20容量部
糊量 6容量部
[表2]
原材料名 割合
球状ムライト 35容量部
電溶ムライト 14容量部
ビトリファイドボンド 20容量部
糊量 6容量部
ここで、ダイヤモンド砥粒36は、そのタフネス値がCBN砥粒34を1としたときに0.4〜1であるものを用いる。このタフネス値は、粒度により指定された篩網(ISO6106:2005で最も残留率の多い篩)で篩別した試料0.4gと2.040gの鋼球1個とを、直径12.5mm、長さ19mmの円筒状金属筒内に入れて、2400rpm、振幅8mmで図5に示す粒度に応じて規定された粉砕時間で粉砕した後、指定された篩網(ISO6106:2005で1粒度細かい粒度分布規定の最も残留率の多い、なお、#400については#325と同じ篩)で篩別し、篩網上の残存重量百分率で表わしたものである。この篩分けに関する使用機器及び方法はJIS B4130に準ずる。なお、#400より細粒の場合は、試料10%粒子径を測定し、前述した粉砕方法で粉砕した後、予め測定した10%粒子径より大きい粒子の体積の残存百分率で表わしたものである。また、10%粒子径とはレーザ回折・散乱法によって求めた粒度分布から積算値で10%での粒径をいう。このようにして測定されたCBN砥粒34のタフネス値とダイヤモンド砥粒36のタフネス値とから、ダイヤモンド砥粒36のCBN砥粒34に対するタフネス値の割合(ダイヤモンド砥粒36のタフネス値/CBN砥粒34のタフネス値)を算出する。
次いで、成形工程P2では、所定の成形金型の成形キャビティー内に上記混合された表面層30用の原料および下地層28用の原料を順次充填し、加圧することにより、図2に示す形状の成形体を成形する。次いで、焼成工程P3では、上記成形体をたとえば1000℃以下の温度で5時間焼成することにより、たとえば長さが40mm、幅が10.4mm、厚みが7.4mmのビトリファイド砥石片26を作製する。上記焼成により、原料に含まれる粘結剤等の有機物が消失させられるとともに無機結合剤が熔融させられ、その後固まった無機結合剤によって砥粒が相互に結合される。これにより、作製されたビトリファイド砥石片26には、超砥粒が無機結合剤により結合された多数の連続気孔を有する多孔質のビトリファイド砥石組織が形成される。
次いで、貼着工程P4では、予め作製された台金18の円筒状の外周面24にビトリファイド砥石片26をたとえばエポキシ樹脂接着剤等を用いて隙間無く貼着する。次いで、仕上げ工程P5では、上記ビトリファイド砥石片26が貼着された台金18すなわち超砥粒砥石車10の表面をドレッシング工具や切削工具を用いて、その超砥粒砥石車10の外径寸法Dやその外径寸法Dの真円度、および厚み寸法などを整える。なお、ビトリファイド砥石片26は、焼成工程P3を終えた時点において上記の削り代だけ大きい所定の寸法となるように作製する。以上の各工程を経ることによって、図1に示すような、超砥粒が無機結合剤により結合されたビトリファイド砥石片26が台金18の外周面24に貼着された超砥粒砥石車10が製造される。
図6は、上記製造された超砥粒砥石車10の使用状態の一例を示す図であって、上記超砥粒砥石車10が装着された円筒研削盤12により、鋼材製の被削材(カムシャフト)104の外周面であるカム面を研削している状態を示した側面図である。図6において、円筒研削盤12は、基台であるベッド106と、そのベッド106の上に設けられ図示しない心押台の心押軸との間で楕円型カム形状の被削材104を挟持して紙面に垂直な軸心W2まわりに回転駆動する主軸を有する主軸台108と、サーボモータ110により一対のレール112に沿って軸心W2と平行な方向に移動可能且つサーボモータ114により一対のレール116に沿って軸心W2に直行する方向Yに移動可能なテーブル120と、そのテーブル120の上に設けられモータ122によりプーリー124、ベルト126、およびプーリー128を介して紙面に垂直な軸心W3まわりに回転駆動させられる回転主軸130を備える砥石台132と、図示しないポンプにより供給されるクーラント(兼研削液)が所定の圧力で噴射させられる一対のノズル134、136とを、備えている。超砥粒砥石車10は、自身の回転軸心Wと上記軸心W3を一致させた状態で回転主軸130に取り付けられている。この円筒研削盤12による研削加工は、一方のノズル134から回転している超砥粒砥石車10と被削材104との間の研削点Pにクーラントが供給されるとともに他方のノズル136から超砥粒砥石車10の研削面20にクーラントが噴射されながら、砥石台132が被削材104に向かって方向Yに移動されることによって、回転する超砥粒砥石車10の研削面20により被削材104が研削されるようになっている。この際、超砥粒砥石車10には、ノズル136により研削点Pから超砥粒砥石車10の回転方向Rと逆方向の離れた位置でクーラントが吹き付けられることにより研削面20が洗浄されるようになっている。
以上のように構成された超砥粒砥石車10のビトリファイド砥石片(ビトリファイド超砥粒砥石) 26は、主砥粒としてのCBN砥粒34と補助砥粒としてのダイヤモンド砥粒36とを含み、そのダイヤモンド砥粒36は、そのタフネス値がCBN砥粒34を1としたときに0.4〜1であって、CBN砥粒34の1/2乃至1/10の平均粒径を有し、3〜13体積%の体積比率で含まれる。このことから、補助砥粒としてのダイヤモンド砥粒36は、主砥粒としてのCBN砥粒34の1/2乃至1/10の平均粒径を有するので、そのダイヤモンド砥粒36の平均粒径によりCBN砥粒34の砥粒分散性が高められるとともに、CBN砥粒34の2倍程度たとえばフィラーに用いられるアルミナ砥粒の20倍程度の熱伝導率を有するダイヤモンド砥粒36の存在によって研削熱が効率よくビトリファイド砥石片26に吸収される。また、ダイヤモンド砥粒36は、そのタフネス値がCBN砥粒34を1としたときに0.4〜1の値を有していて、ヌープ硬度が高いながらも適度の破砕性を有しているので、超砥粒砥石車10の加工抵抗の増大やドレッシング性能の低下が抑制されて、超砥粒砥石車10の耐久寿命が高められる。
また、本実施例のビトリファイド砥石片26によれば、補助砥粒であるダイヤモンド砥粒36は、ビトリファイドボンド32との接触角が90〜150°であることから、ダイヤモンド砥粒36がビトリファイドボンド32に埋没しない状態でそのビトリファイドボンド32により保持されるので、ダイヤモンド砥粒36による吸熱効果が維持されるとともにダイヤモンド砥粒36の脱落が好適に防止される。ダイヤモンド砥粒36に対するビトリファイドボンド32の溶融時の接触角が90°を下まわると、ダイヤモンド砥粒36がビトリファイドボンド32に埋没してダイヤモンド砥粒36による吸熱効果が低下する。反対に、ダイヤモンド砥粒36に対するビトリファイドボンド32の溶融時の接触角が150°を上回ると、ダイヤモンド砥粒36の保持力が低下して脱落が多くなり、ダイヤモンド砥粒36による研削熱の吸収が不十分なる。いずれにおいても、ダイヤモンド砥粒36による研削熱の吸熱効果が低下するので、加工抵抗およびドレッシング性能低下の抑制効果が得られ難くなり、切れ味、研削加工精度、ドレッシング性能が低下する。
また、本実施例のビトリファイド砥石片26によれば、補助砥粒であるダイヤモンド砥粒36は、3〜13体積%の体積比率で含まれる。このため、ダイヤモンド砥粒36の高熱導電性による吸熱効果と、ヌープ硬度が高いながらも適度の破砕性を有していることによる加工抵抗の増大やドレッシング性能の低下の抑制効果が、好適に得られる。ダイヤモンド砥粒36の体積比率が3体積%を下まわると、ダイヤモンドに由来する吸熱効果や加工抵抗およびドレッシング性能低下の抑制効果が得られ難くなり、ダイヤモンド砥粒36の体積比率が13体積%を上まわると、切れ味、研削加工精度、ドレッシング性能が低下する。
また、本実施例のビトリファイド砥石片26によれば、ビトリファイドボンド32は、15〜30体積%の体積比率で含まれることから、ダイヤモンド砥粒36の存在に由来する効果が得られる。ビトリファイドボンド32の体積比率が15体積%を下まわると、ダイヤモンド砥粒36の表面に露出する割合が高くなってダイヤモンド砥粒36の保持が不安定となり、切れ味や研削能率が低下する。反対に、ビトリファイドボンド32の体積比率が30体積%を上まわると、ダイヤモンド砥粒36がビトリファイドボンド32に埋没して上記ダイヤモンド砥粒36による熱吸収機能が低下しその存在に由来する効果が十分に得られ難くなる。
また、本実施例の超砥粒砥石車10によれば、円筒状の外周面24を有するコアすなわち台金18と、その台金18の外周面に貼り付けられた複数個のビトリファイド砥石片26とを有し、そのビトリファイド砥石片26のうちの少なくとも表面層30は、CBN砥粒34およびダイヤモンド砥粒36がビトリファイドボンド32を用いて結合されたものであることから、高価な超砥粒は専らビトリファイド砥石片26のうちの研削に関与する領域に配設され、他の部分は一般砥粒などの無機フィラーを用いることができるので、超砥粒砥石車10が安価となる。
以下に、超砥粒砥石車10の研削性能を評価するために本発明者が行なった評価試験1〜6をそれぞれ以下に説明する。
[研削性能評価試験1]
この評価試験1では、以下に説明する対照品から成るビトリファイド砥石と本発明品から成るビトリファイド砥石を、基本的には以下に示す材料および比率から図4に示す工程を用いて作成し、両者を用いて以下に説明する条件で研削試験および測定を行なった。図7乃至図10はこの評価試験1の結果をそれぞれ示している。
<対照品>
・主砥粒:CBN砥粒#120(ヌープ硬度4700kg/mm、熱伝導率1200w/m・k、タフネス値55)
・補助砥粒:ダイヤモンド砥粒#500(ヌープ硬度6000kg/mm、熱伝導率2000w/m・k、タフネス値62)
・主砥粒の体積比率:40%
・補助砥粒の体積比率:9%
・ボンド比率26%
<本発明品>
・主砥粒:CBN砥粒#120(ヌープ硬度4700kg/mm、熱伝導率1200w/m・k、タフネス値55)
・補助砥粒:ダイヤモンド砥粒#500(ヌープ硬度6000kg/mm、熱伝導率2000w/m・k、タフネス値33)
・主砥粒の体積比率:40%
・補助砥粒の体積比率:9%
・ボンド比率26%
<研削試験条件>
・マシニングセンタ:NTC カムプロファイル研削盤NTG-CMQII2060
・砥石寸法:350mmφ×35mmT×20mmH
・加工ワーク:FCD700(カムシャフト)
・切込み:1μm/1パス
・送り速度:150〜10mm/min(4ステップ研削)
・研削液:株式会社ノリタケカンパニーリミテド製NK−Z(30倍希釈)
・ドレス:120mmφシャープナー、5μm切込、リード0.28mm/rev
<測定項目>
・残留応力の測定
測定装置:X線応力測定器(株式会社リガク製)
測定箇所:カムリフト部
株式会社リガク製のX線応力測定装置AutoMATEを用いて、被削材のカム面のうちカムリフト部の残留応力(MPa)を、加工本数の増加に伴って所定の間隔で測定した。
・ホイール半径摩耗量の測定
測定装置:面粗さ計(テーラーホブソン製)
測定箇所:カーボン型取り、断面段差測定
テーラーホブソン社製の表面形状粗さ測定器PGI1250Aを用いて、研削試験に用いた砥石の研削面においてカムシャフトに摺接することで形成される凹みの深さに相当する回転軸心方向の段差(μm)を、加工本数の増加に伴って所定の間隔で測定した。
・消費電力量の測定
測定装置:電力計(日置電機製)
測定箇所:砥石軸モータ
日置電機製の電力計を用いて、研削中の研削盤の砥石軸駆動モータの消費電力(kW)を、加工本数の増加に伴って所定の間隔で測定した。
・ドレス率の測定
測定装置:輪郭形状測定器(株式会社ミツトヨ製)
測定箇所:ロータリドレッサのドレス面
株式会社ミツトヨ製の輪郭形状測定器CV−2000を用いて、ビトリファイド砥石外周面のドレス前後のロータリドレッサの外径を測定してドレスによる摩耗量を測定するとともに、それに対する前記ホイール半径摩耗量(段差μm)の割合すなわちドレス率(%)を研削毎に算出した。
図7は、前記研削条件で研削を行なった被削材のワーク残留応力(MPa)を測定し、それら測定値を研削加工本数毎に表示している。図7から、本発明品のビトリファイド砥石の値(黒丸印)と対照品のビトリファイド砥石の値(四角印)との差はみられない。両者共に、表面の圧縮応力が高められ、耐摩耗性が向上している。
図8は、加工本数毎のホイール半径方向の摩耗量(μm)の測定値を示している。本発明品のビトリファイド砥石の値(黒丸印)と対照品のビトリファイド砥石の値(四角印)との差はみられない。両者共に、ホイール半径方向の摩耗量が少なく耐摩耗性が向上している。
図9は、加工本数毎の研削中の消費電力値(kW)の測定値を示している。本発明品のビトリファイド砥石の値(黒丸印)は、対照品のビトリファイド砥石の値(四角印)よりも10%程度低くなっている。本発明品のビトリファイド砥石は、対照品のビトリファイド砥石よりも研削中の回転抵抗が低く、ビトリファイド砥石の切れ味が大幅に向上している。
図10は、一定(5μm) の切り込みでドレッシングを行なったときの、本発明品のビトリファイド砥石のドレス時のドレス率を、対照品のビトリファイド砥石のドレス時のドレス率と対比して示している。本発明品のビトリファイド砥石のドレス率は80%(ドレッサの摩耗が20%であるのにビトリファイド砥石の切り込みが80%が得られた) であるのに対して、対照品のビトリファイド砥石のドレス時のドレス率50%であった。本発明品のビトリファイド砥石によれば、ドレッシング時のドレッサ摩耗が少なくドレッシング性が大幅に向上している。
[研削性能評価試験2]
研削性能評価試験2では、前記研削性能評価試験1で用いた本発明品のビトリファイド砥石と同じ組成および体積%という条件下で、CBN砥粒の平均粒径に対するダイヤモンド砥粒の平均粒径を相違させて9種類の試料1〜9を作成し、それら試料1〜9を用いて前記と同様の研削試験を行った。図11はその結果を示している。図11に示すように、CBN砥粒の平均粒径に対してダイヤモンド砥粒の平均粒径が0.5倍、0.38倍、0.25倍、0.2倍、0.1倍である試料4、試料5、試料6、試料7、試料8による研削結果は砥石製品として満足すべき性能であった。しかし、CBN砥粒の平均粒径に対してダイヤモンド砥粒の平均粒径が1.5倍、1倍、0.75倍である試料1、試料2、試料3による研削では、研削に寄与するダイヤモンド砥粒の支配率が高くなり過ぎて、切れ味低下傾向となり、形状精度が十分に得られなかった。反対に、CBN砥粒の平均粒径に対してダイヤモンド砥粒の平均粒径が0.05倍である試料9による研削では、ダイヤモンド砥粒が小さ過ぎて熱伝導や摩耗抑制に対して十分に寄与できないので、研削熱の熱伝導や摩耗抑制が十分に得られず、残留応力や摩耗について不十分となっていた。従って、ダイヤモンド砥粒の平均粒径については、CBN砥粒の平均粒径に対してダイヤモンド砥粒の平均粒径が0.5倍乃至0.1倍の範囲で、好適な結果が得られた。
[研削性能評価試験3]
研削性能評価試験3では、組成は前記研削性能評価試験1で用いた本発明品のビトリファイド砥石と同じであるが、ダイヤモンド砥粒の体積%のみを相違させて試料10乃至18を作成し、前記と同様の研削試験を行った。図12はその結果を示している。図12に示すように、ダイヤモンド砥粒の体積%が3体積%、5体積%、7体積%、9体積%、12体積%、13体積%である試料12、試料13、試料14、試料15、試料16、試料17による研削結果は砥石製品として満足すべき性能であった。しかし、ダイヤモンド砥粒の体積%が1.5体積%、2.75体積%である試料10、試料11による研削では、ダイヤモンド砥粒が少な過ぎてビトリファイドボンドから十分に表れないので、ダイヤモンド砥粒の熱伝導や摩耗抑制が十分に得られなかった。反対に、ダイヤモンド砥粒の体積%が14体積%である試料18による研削では、ダイヤモンド砥粒の数が多くなり過ぎて、切れ味低下傾向となり、形状精度が十分に得られなかった。従って、ダイヤモンド砥粒の割合については、3体積%乃至13体積%の範囲で、好適な結果が得られた。
[研削性能評価試験4]
研削性能評価試験4では、組成は前記研削性能評価試験1で用いた本発明品のビトリファイド砥石と同じであるが、ビトリファイドボンドの体積%のみを相違させて試料19乃至28を作成し、前記と同様の研削試験を行った。図13はその結果を示している。図13に示すように、ビトリファイドボンドの体積%が15体積%、18体積%、21体積%、24体積%、27体積%、30体積%である試料21、試料22、試料23、試料24、試料25、試料26による研削結果は砥石製品として満足すべき性能であった。しかし、ビトリファイドボンドの体積%が14体積%、16体積%である試料19、試料20による研削では、ビトリファイドボンドの割合が少な過ぎてビトリファイドボンドからのダイヤモンド砥粒の突出し量が70%以上、60%以上となってダイヤモンド砥粒の保持が不安定となり、脱落するので、ダイヤモンド砥粒の熱伝導や摩耗抑制が十分に得られなかった。反対に、ビトリファイドボンドの体積%が31体積%、33体積%、である試料27、試料28による研削では、ビトリファイドボンドからのダイヤモンド砥粒の突出し量が20%、10%以下となり、ダイヤモンド砥粒の熱伝導効果が低下傾向となり、残留応力が十分に低くならなかった。従って、ビトリファイドボンドの割合については、15体積%乃至30体積%の範囲で、好適な結果が得られた。
[研削性能評価試験5]
研削性能評価試験5では、組成は前記研削性能評価試験1で用いた本発明品のビトリファイド砥石と同じであるが、ダイヤモンド砥粒のタフネス値のみを相違させて試料29乃至36を作成し、前記と同様の研削試験を行った。図14はその結果を示している。図14に示すように、CBN砥粒のタフネス値を1としたときのダイヤモンド砥粒のタフネス値が、0.4、0.6、0.8、0.9、1.0である試料31、試料32、試料33、試料34、試料35による研削結果は砥石製品として満足すべき性能であった。しかし、CBN砥粒のタフネス値を1としたときのダイヤモンド砥粒のタフネス値が0.2、0.3である試料29、試料30による研削では、ダイヤモンド砥粒の破砕性が過度によいので砥石摩耗が多く、砥石寿命が得られなかった。反対に、CBN砥粒のタフネス値を1としたときのダイヤモンド砥粒のタフネス値が1.1である試料36による研削では、ダイヤモンド砥粒の破砕が不十分となるため、ドレス率が低下した。従って、ダイヤモンド砥粒のタフネス値については、CBN砥粒のタフネス値を1としたときの値が0.4〜1.0の範囲で、好適な結果が得られた。
[研削性能評価試験6]
研削性能評価試験6では、組成は前記研削性能評価試験1で用いた本発明品のビトリファイド砥石と同じであるが、ビトリファイドボンドの組成或いは焼成温度によりダイヤモンド砥粒に対するビトリファイドボンドの接触角のみを相違させて試料37乃至44を作成し、前記と同様の研削試験を行った。図15はその結果を示している。
ここで、ビトリファイドボンドの接触角は、溶融するビトリファイドボンドを液体としたとき、その液体の液面とそれに接触する固体の壁面との成す角度である。ビトリファイドボンドの接触角は、ダイヤモンド砥粒のみならず、CBN砥粒やフィラーとして用いる一般砥粒に対しても同様に形成される。ビトリファイドボンドとダイヤモンドの固着面(試料)の断面から走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて測定できる。図16および図17は、ビトリファイドボンドの濡れ性を確認した実験を説明するためのものである。この実験では、先ず、ビトリファイドボンド32の粉体をプレス成形によってペレット状に成形したボタン50の上に、CBN砥粒34、ダイヤモンド砥粒36、アルミナ砥粒40を載置する。次いで、そのボタン50を耐火物プレート52上に載置した状態で焼成炉内でたとえば750℃にて加熱し、図17に示すようにボタン50を溶融する。そして、溶融されたボタン50上のCBN砥粒34、ダイヤモンド砥粒36、アルミナ砥粒40を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて砥粒とビトリファイドボンド32との境界を観察する。アルミナ砥粒40とビトリファイドボンド32との境界は、液体が界面を競り上がって(這い上がって)いるようにぼやけて観察される。これにより、アルミナ砥粒40のビトリファイドボンド32対する接触角が小さく、相互の親和性が高いとことが推認される。CBN砥粒34とビトリファイドボンド32との境界は、液体が界面を競り上がって(這い上がって)いるようにぼやけて観察されるが、アルミナ砥粒40の場合よりも程度が低い。これにより、CBN砥粒34のビトリファイドボンド32対する接触角は小さく相互の親和性が高いが、アルミナ砥粒40ほど大きくはないということが推認される。ダイヤモンド砥粒36とビトリファイドボンド32との境界は、液体が界面を競り上がって(這い上がって)いるような部分がなく、液体がはじいているように観察される。これにより、ダイヤモンド砥粒36のビトリファイドボンド32対する接触角は相対的に大きく、相互の親和性は相対的に低いことが推認される。
図18、図19、図20は、ビトリファイドボンド32の粉体中の同じ場所に位置する砥粒のビトリファイドボンド32の溶融後の状態を、上記の結果に基づいて、CBN砥粒34、ダイヤモンド砥粒36、およびアルミナ砥粒40のビトリファイドボンド32に対する濡れ性を説明する模式図である。接触角が小さく最も濡れ性のよいアルミナ砥粒40は、図18に示すように、ビトリファイドボンド32の溶融後ではビトリファイドボンド32により覆われている。アルミナ砥粒40ほどではないが比較的濡れ性のよいCBN砥粒34は、図19に示すように、ビトリファイドボンド32の溶融後ではビトリファイドボンド32から一部露出し、突き出した状態で覆われている。CBN砥粒34よりも接触角が大きく濡れ性の低いダイヤモンド砥粒36は、図20に示すように、CBN砥粒34よりも多く一部が露出し、突き出した状態で、ビトリファイドボンド32により覆われている。
図15に示すように、ビトリファイドボンドのダイヤモンド砥粒に対する接触角が90°、110°、130°、140°、150°である試料39、試料40、試料41、試料42、試料43による研削結果は砥石製品として満足すべき性能であった。しかし、ビトリファイドボンドのダイヤモンド砥粒に対する接触角が70°、80°である試料37、試料38による研削では、濡れ性が高くダイヤモンド砥粒がビトリファイドボンドに埋没してダイヤモンド砥粒が研削熱の吸熱粒子として機能せず吸熱効果が低下する。反対に、ビトリファイドボンドのダイヤモンド砥粒に対する接触角が160°である試料44による研削では、ダイヤモンド砥粒に対するビトリファイドボンドの濡れ性が悪くてダイヤモンド砥粒の保持力が低下して脱落が多いため、ダイヤモンド砥粒36による研削熱の吸収が不十分となる。いずれにおいても、加工抵抗およびドレッシング性能低下の抑制効果が得られ難くなる。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、別の態様でも実施され得る。
たとえば、前述の実施例では、本発明のビトリファイド超砥粒砥石が、ビトリファイド砥石片26の表面層30に適用されていたが、下地層28を備えないビトリファイド砥石片26の全体に対して適用されてもよく、また、円板形砥石、カップ状砥石、ホーニング砥石、ブロック状砥石の全体または表層に対して適用されてもよい。
また、前述の実施例のビトリファイド砥石片26の表面層30では、補助砥粒としてダイヤモンド砥粒36のみが用いられていたが、その他の砥粒或いはフィラーが添加されていてもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:超砥粒砥石車
18:台金(コア)
24:外周面
26:ビトリファイド砥石片(セグメント砥石、ビトリファイド超砥粒砥石)
30:表面層
32:ビトリファイドボンド
34:CBN砥粒(超砥粒)
36:ダイヤモンド砥粒(超砥粒)
38:気孔

Claims (5)

  1. 主砥粒としてCBN砥粒を、補助砥粒としてダイヤモンド砥粒を含む超砥粒をビトリファイドボンドを用いて結合したビトリファイド超砥粒砥石であって、
    前記補助砥粒は、該主砥粒の1/2乃至1/10の平均粒径を有し、
    該補助砥粒は、前記主砥粒を1としたときのタフネス値が0.4〜1であることを特徴とするビトリファイド超砥粒砥石。
  2. 前記補助砥粒は、前記ビトリファイドボンドとの接触角が90〜150°であることを特徴とする請求項1のビトリファイド超砥粒砥石。
  3. 前記補助砥粒は、砥石全体に対して3〜13体積%の体積比率で含まれることを特徴とする請求項1または2のビトリファイド超砥粒砥石。
  4. 前記ビトリファイドボンドは、砥石全体に対して15〜30体積%の体積比率で含まれることを特徴とする請求項1または2のビトリファイド超砥粒砥石。
  5. 円筒状の外周面を有するコアと、該コアの外周面に貼り付けられた複数個のセグメント砥石とを有し、
    該セグメント砥石は、少なくとも外周側層において、前記超砥粒が前記ビトリファイドボンドを用いて結合されたものである請求項1または2のビトリファイド超砥粒砥石。
JP2012008512A 2012-01-18 2012-01-18 ビトリファイド超砥粒砥石 Active JP5636144B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012008512A JP5636144B2 (ja) 2012-01-18 2012-01-18 ビトリファイド超砥粒砥石
CN201380006046.8A CN104066549B (zh) 2012-01-18 2013-01-18 陶瓷结合剂超磨粒磨石
PCT/JP2013/050995 WO2013108898A1 (ja) 2012-01-18 2013-01-18 ビトリファイド超砥粒砥石
US14/372,955 US9168637B2 (en) 2012-01-18 2013-01-18 Vitrified super-abrasive-grain grindstone

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012008512A JP5636144B2 (ja) 2012-01-18 2012-01-18 ビトリファイド超砥粒砥石

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013146817A JP2013146817A (ja) 2013-08-01
JP5636144B2 true JP5636144B2 (ja) 2014-12-03

Family

ID=48799319

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012008512A Active JP5636144B2 (ja) 2012-01-18 2012-01-18 ビトリファイド超砥粒砥石

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9168637B2 (ja)
JP (1) JP5636144B2 (ja)
CN (1) CN104066549B (ja)
WO (1) WO2013108898A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6564624B2 (ja) * 2015-06-10 2019-08-21 株式会社ディスコ 研削砥石
JP6549927B2 (ja) * 2015-07-24 2019-07-24 株式会社ディスコ ホウ素化合物を添加した切削砥石
CN105643482B (zh) * 2016-01-26 2019-04-19 沈阳中科超硬磨具磨削研究所 一种用于磨削铜合金的树脂cbn研磨盘
CN105666349B (zh) * 2016-01-26 2018-03-30 沈阳中科超硬磨具磨削研究所 一种用于磨削喷油嘴控制阀套平面的树脂cbn砂轮
AT518251B1 (de) * 2016-03-15 2017-09-15 Tyrolit - Schleifmittelwerke Swarovski K G Schleifscheibe
US10875152B2 (en) 2016-03-24 2020-12-29 A.L.M.T. Corp. Super-abrasive grinding wheel
JPWO2017203848A1 (ja) 2016-05-27 2019-03-22 株式会社アライドマテリアル 超砥粒ホイール
CN110509193B (zh) * 2017-05-27 2020-11-06 江苏赛扬精工科技有限责任公司 一种万向节球道磨用纳米陶瓷结合剂的制备方法
JP7197499B2 (ja) * 2017-10-11 2022-12-27 株式会社アライドマテリアル ビトリファイドボンド超砥粒ホイール
JP7298099B2 (ja) * 2019-08-29 2023-06-27 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 歯車研削用複層砥石
JP7420603B2 (ja) 2020-03-13 2024-01-23 株式会社ノリタケカンパニーリミテド ダイヤモンド砥粒を含む低気孔率ビトリファイド砥石
JP7262864B1 (ja) * 2022-09-28 2023-04-24 株式会社東京ダイヤモンド工具製作所 合成砥石、合成砥石アセンブリ、及び、合成砥石の製造方法

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4959387A (ja) * 1972-10-12 1974-06-08
JPH02274465A (ja) * 1989-04-14 1990-11-08 Mizuho Kenma Toishi Kk 超砥粒超仕上げ砥石
JPH06262527A (ja) * 1993-03-11 1994-09-20 Mitsubishi Materials Corp 砥 石
US6007591A (en) * 1995-03-07 1999-12-28 Nihon Micro Coating Co., Ltd. Abrasive sheet and method for producing same
JP3476283B2 (ja) 1995-08-17 2003-12-10 富士通株式会社 基板平坦化材料及びこれを用いた基板の平坦化方法
JPH1119875A (ja) * 1997-06-30 1999-01-26 Toyoda Mach Works Ltd ビトリファイド砥石
US6012977A (en) * 1997-12-22 2000-01-11 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Abrasive-bladed cutting wheel
JP2000158347A (ja) * 1998-12-02 2000-06-13 Noritake Co Ltd 熱処理砥粒を用いた超砥粒砥石およびその製造方法
JP3542520B2 (ja) * 1999-06-01 2004-07-14 株式会社ノリタケカンパニーリミテド ビトリファイド砥石
KR20020024892A (ko) * 2000-09-27 2002-04-03 김세광 브라운관 패널 페이스면 연마를 위한 초연마재 지석과초연마재 지석을 이용한 초연마재 공구 및 그 제조방법
JP3969024B2 (ja) * 2001-07-10 2007-08-29 三菱マテリアル株式会社 電鋳薄刃砥石
JP4304567B2 (ja) 2002-04-03 2009-07-29 豊田バンモップス株式会社 セグメントタイプ砥石
CN1748014A (zh) * 2003-01-06 2006-03-15 昭和电工株式会社 立方氮化硼磨粒及其制造方法以及使用了该磨粒的砂轮和砂布砂纸
WO2004061041A1 (ja) * 2003-01-06 2004-07-22 Showa Denko K.K. 金属被覆立方晶窒化ホウ素砥粒とその製造方法並びにレジンボンド砥石
US7097678B2 (en) 2003-01-06 2006-08-29 Showa Denko K.K. Metal-coated cubic boron nitride abrasive grain, production method thereof, and resin bonded grinding wheel
JP4223518B2 (ja) * 2003-02-03 2009-02-12 昭和電工株式会社 立方晶窒化ホウ素砥粒および立方晶窒化ホウ素砥粒の製造方法
TW200538237A (en) * 2004-04-06 2005-12-01 Kure Norton Co Ltd Porous vitrified grinding wheel and method for production thereof
CN1631618A (zh) * 2004-12-28 2005-06-29 中原工学院 一种导热立方氮化硼砂轮及其制备工艺
JP2008200780A (ja) 2007-02-16 2008-09-04 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 混合砥粒砥石
CN101069961B (zh) * 2007-06-18 2010-12-08 上海达特精密机械配件有限公司 重研削用立方氮化硼磨块装置
JP5192763B2 (ja) 2007-09-18 2013-05-08 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 超砥粒ビトリファイド砥石の製造方法
JP5369654B2 (ja) * 2008-12-04 2013-12-18 株式会社ジェイテクト ビトリファイドボンド砥石
GB201006821D0 (en) * 2010-04-23 2010-06-09 Element Six Production Pty Ltd Polycrystalline superhard material
JP2012200847A (ja) 2011-03-28 2012-10-22 Noritake Co Ltd ビトリファイド超砥粒砥石
CN103842132A (zh) * 2011-09-29 2014-06-04 圣戈班磨料磨具有限公司 包括粘结到具有阻挡层的长形基底本体上的磨料颗粒的磨料制品、及其形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN104066549A (zh) 2014-09-24
US9168637B2 (en) 2015-10-27
US20140349557A1 (en) 2014-11-27
CN104066549B (zh) 2017-04-05
JP2013146817A (ja) 2013-08-01
WO2013108898A1 (ja) 2013-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5636144B2 (ja) ビトリファイド超砥粒砥石
US10377017B2 (en) Bonded abrasive article and method of forming
EP1183134B1 (en) Abrasive tools for grinding electronic components
JP3004988B2 (ja) 研磨工具
JP3323827B2 (ja) 精密部品の製造方法
US20120066982A1 (en) Bonded abrasive articles, method of forming such articles, and grinding performance of such articles
JP2006346857A (ja) 研磨工具
WO2012145284A2 (en) Resin bonded grinding wheel
US10377016B2 (en) Bonded abrasive article and method of grinding
JP2012200847A (ja) ビトリファイド超砥粒砥石
JP5192763B2 (ja) 超砥粒ビトリファイド砥石の製造方法
JP2678288B2 (ja) 超砥粒ビトリファイドボンド砥石及び製造方法
Azarhoushang Abrasive tools
JP5458459B2 (ja) 超砥粒砥石、砥粒コート剤、ビトリファイド砥石用超砥粒の製造方法、および、砥粒コート剤の製造方法
US9242345B2 (en) Abrasive tools and methods of forming the same
JPH11216675A (ja) 高精度超砥粒ホイール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140701

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140828

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5636144

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533