JP5635998B2 - パッケージ溶液 - Google Patents

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Description

発明の背景
1.技術分野
本発明は、一般に、コンタクトレンズなどの眼科デバイスのためのパッケージ溶液に関する。
2.関連技術の説明
ブリスターパック及びガラスバイアルは顧客への販売のための各ソフトコンタクトレンズを個々にパッケージするのに通常に使用されている。コンタクトレンズのパッケージ及び製造に関連する種々の特許において言及されているとおり、ブリスターパック中でレンズを貯蔵するために一般に塩類溶液又は脱イオン水を使用する。レンズ材料はそれ自体及びレンズパッケージに付着する傾向があるので、ブリスターパックのためのパッケージ溶液は時々、レンズの折り返し及び付着性を減じ又は無くすように配合されてきた。
挿入前にレンズを徹底的に清浄化するならば、涙液はレンズを十分に濡らすことができると言われている。さらに、貯蔵寿命の短縮及び/又は加熱滅菌の間の有害反応の可能性を含めて、パッケージ溶液に界面活性剤を添加することが困難であることが、レンズ快適さに任意の可能な又はわずかな効果を提供することを目的として、パッケージ溶液中で界面活性剤を使用することをさらに制限している。界面活性剤が標準レンズケア溶液中で使用されたレンズの表面上にタンパク質又は他の付着物が形成されるのはレンズを装着したわずか後である。
コンタクトレンズは装着者にとってできるかぎり快適であることが非常に望まれる。コンタクトレンズの製造者はレンズの快適さを改良するために継続的に研究している。それでも、コンタクトレンズを装着する多くの人々は1日をとおして、特に1日の終わりに、乾燥及び目の刺激をなおも経験している。どの時点においても不十分に濡れたレンズはレンズ装着者に有意な不快感を与えるであろう。このような不快感を緩和するために湿潤点眼液を必要に応じて使用することができるが、もしこのような不快感が最初から生じなければ確かに望ましいであろう。
ポロキサミン及びポロキサマーは1つ以上のポリ(オキシアルキレン)鎖を有する非イオン性界面活性剤の例である。ポロキサミン及びポロキサマーはよく知られたコンタクトレンズ用湿潤/潤滑剤であり、そして使用後又は目の中での使用の間にレンズを処理するためにレンズ湿潤性点眼液及びレンズケア溶液中で使用されてきた。たとえば、米国特許第4,786,436号明細書は湿潤剤としてポロキサミンを開示している。ポロキサミン及びポロキサマーなどの界面活性剤を含有するコンタクトレンズ再湿潤化点眼液はコンタクトレンズ装着者をより快適にし、目の苦痛を鎮静化させ、そしてレンズを湿潤化して乾燥を最少化させるために使用されてきた。ポロキサミン、ポロキサマー及びチロキサポールなどの界面活性剤はレンズを清浄化し、湿潤化しそして貯蔵するための多目的溶液中に使用されてきた。
レンズを予防的に清浄化しそして付着物を抑制するための目の中での使用のためのポリ(オキシアルキレン)系界面活性剤の特定の組み合わせも開示されている。たとえば、米国特許第5,209,865号明細書は目の中で清浄なレンズを維持するための特定のポロキサマー及びポロキサミンの組み合わせを開示している。
米国特許第6,440,366号明細書(’366号特許)は(a)少なくとも90質量%のポリ(オキシエチレン)及びポリ(オキシプロピレン)セグメントを1つ以上のブロックコポリマー鎖中に含む化合物である非イオン性界面活性剤を含む溶液、及び(b)前記溶液の重量オスモル濃度が約200〜400mOsm/kgとなるのに有効な量の張度調節剤を含み、前記溶液はpHが約6〜約8の範囲にあり、そして加熱滅菌されそして有効消毒量の消毒剤を含まない、即座の使用に適するコンタクトレンズ含有パッケージを開示している。’366号特許は、界面活性剤がエチレンジアミンのポリ(オキシプロピレン)−ポリ(オキシエチレン)付加物であることをさらに開示している。
レンズを実使用時に装着するのが快適であり、そして角膜に対して刺激又はその他の有害効果を生じることなくレンズを長時間装着するのを可能にする、コンタクトレンズなどの眼科デバイスのための改良されたパッケージ装置を提供することは望ましいであろう。
発明の要旨
本発明の1つの実施形態によると、(a)(i)ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む重合性モノマー及び(ii)眼科デバイス形成性コモノマーを含むモノマー混合物の重合生成物から得られる眼科デバイスを提供すること、
(b)ポリマー鎖に沿って相補的反応性官能基を有する親水性反応性ポリマーを含む、重量オスモル濃度が少なくとも約200mOsm/kgでありかつpHが約6〜約9の範囲にある水性パッケージ溶液中に前記眼科デバイスを浸漬させること、
(c)微生物による前記眼科デバイスの汚染を防止するようにして前記溶液及び前記眼科デバイスをパッケージすること、及び、
(d)パッケージされた溶液及び眼科デバイスを無菌化すること、
を含む、貯蔵可能な無菌の眼科デバイスを含むパッケージの調製方法が提供される。
本発明の第二の実施形態によると、1つ以上の未使用の眼科デバイスを含む、シールされた容器を含む、眼科デバイスの貯蔵のためのパッケージ装置であって、前記眼科デバイスは(i)ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む重合性モノマー及び(ii)眼科デバイス形成性コモノマーを含むモノマー混合物の重合生成物から得られたものであり、そして、ポリマー鎖に沿って相補的反応性官能基を有する親水性反応性ポリマーを含む、重量オスモル濃度が少なくとも約200mOsm/kgであり、pHが約6〜約9の範囲にありかつ加熱滅菌された水性パッケージ溶液中に浸漬されたものである、パッケージ装置が提供される。
本発明の第三の実施形態によると、(a)ポリマー鎖に沿って相補的反応性官能基を有する親水性反応性ポリマーを含む、重量オスモル濃度が少なくとも約200mOsm/kgでありかつpHが約6〜約9の範囲にある水性パッケージ溶液、
(b)(i)ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む重合性モノマー及び(ii)眼科デバイス形成性コモノマーを含むモノマー混合物の重合生成物から得られる少なくとも1つの眼科デバイス、及び、
(c)前記溶液及び眼科デバイスの無菌性を維持するのに十分な前記溶液及び眼科デバイスを保持するための容器であって、前記溶液は有効消毒量の消毒剤を含まない、容器、
を含む、眼科デバイスの貯蔵のためのパッケージ装置が提供される。
ポリマー鎖に沿って相補的反応性官能基を有する少なくとも1種の親水性反応性ポリマーを含む、本発明の水性パッケージ溶液は、(a)ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む重合性モノマー及び(b)眼科デバイス形成性コモノマーを含むモノマー混合物の重合生成物から得られる眼科デバイスの表面上に対してより均一なコーティングを提供し、それにより、レンズの潤滑性及び/又は湿潤性が改良されるものと信じられる。このため、レンズは実使用の際に装着がより快適になり、角膜に対する刺激又はその他の有害効果なくレンズの長時間装着が可能になる。
好ましい実施形態の詳細な説明
本発明は体組織又は体液と直接的に接触することが意図された眼科デバイスの貯蔵のためのパッケージ装置を提供する。本明細書中に使用されるときに、用語「眼科デバイス」は目の中又はその上に配置されるデバイスを指す。これらのレンズは光学補正、創傷ケア、ドラッグデリバリー、診断機能性又は美容向上もしくは効果又はこれらの特性の組み合わせを提供することができる。このようなデバイスの代表的な例としては、限定するわけではないが、ソフトヒドロゲルレンズ、ソフト非ヒドロゲルレンズなどのソフトコンタクトレンズ、ハード通気性レンズ材料などのハードコンタクトレンズ、眼内レンズ、オーバーレイレンズ、眼科インサート、光学インサートなどが挙げられる。当業者に理解されるとおり、もし破損することなくレンズ自体を折り返すことができるならば、レンズは「ソフト」であると考えられる。コンタクトレンズを含む眼科デバイスを製造することが知られている任意の材料をここで使用することができる。
眼科デバイスは(a)ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む重合性モノマー及び(b)眼科デバイス形成性コモノマーの重合生成物から形成される。本発明の眼科デバイスの形成における使用のためのボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む適切な重合性モノマーとしては、1個以上の重合性エチレン系不飽和含有基が結合したボロン酸含有モノマーが挙げられる。「重合性エチレン系不飽和含有基」の代表的な例としては、たとえば、(メタ)アクリレート含有基、(メタ)アクリルアミド含有基、ビニルカーボネート含有基、ビニルカルバメート含有基、スチレン含有基、イタコネート含有基、ビニル含有基、ビニルオキシ含有基、フマレート含有基、マレイミド含有基、ビニルスルホニル基などが挙げられる。本明細書中に使用されるときに、用語「(メタ)」は随意に存在しうるメチル置換基を表す。このため、たとえば、用語「(メタ)アクリレート」はメタクリレート又はアクリレートを表し、「(メタ)アクリルアミド」はメタクリルアミド又はアクリルアミドを表す。
1つの実施形態において、重合性エチレン系不飽和基は下記一般式
Figure 0005635998
(上式中、R1’は水素又は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、たとえば、メチルであり、各R2’は独立に、水素、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基又は−CO−Y−R5’基であり、ここで、Yは−O−、−S−又は−NH−であり、Rは1〜約10個の炭素原子を有するアルキル基であり、R4’は結合基(たとえば、1〜約12個の炭素原子を有する二価のアルケニル基)であり、Bは−O−又は−NH−であり、Zは−CO−、−OCO−又は−COO−であり、Arは6〜約30個の炭素原子を有する芳香族基であり、wは0〜6であり、aは0又は1であり、bは0又は1であり、そしてcは0又は1である)によって表すことができる。重合性エチレン系不飽和含有基はペンダント基、末端基又はそれら両方の基として、電子吸引性部分を有するボロン酸含有モノマーに結合できる。
本明細書中に使用されるときに、用語「電子吸引性部分」は水素よりも電子吸引性効果が高い基を指す。種々の電子吸引性部分は知られており、たとえば、ハロゲン(たとえば、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード基)、NO、NR 、CN、COOH(R)、CFなどが挙げられる。ボロン酸含有モノマーのpHは、たとえば、フェニル環上のボロン酸部分に対してメタ位に電子吸引性部分を配置するなどによって調節することができる。
ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む適切な重合性モノマーの代表的な例としては、電子吸引性部分を有する重合性エチレン系不飽和アルキルボロン酸、電子吸引性部分を有する重合性エチレン系不飽和シクロアルキルボロン酸、電子吸引性部分を有する重合性エチレン系不飽和アリールボロン酸など及びそれらの混合物が挙げられる。好ましいボロン酸重合性モノマーは3−ビニルフェニルボロン酸又は3−メタクリルアミドフェニルボロン酸から誘導される。
ここでの使用のためのアルキル基の代表的な例としては、たとえば、分子の残りの部分に対して、1〜約18個の炭素原子で、炭素原子と水素原子を含み、不飽和を含む又は含まない直鎖又は枝分かれ鎖炭化水素鎖基が挙げられ、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル(イソプロピル)、n−ブチル、n−ペンチルなどが挙げられる。
ここでの使用のためのシクロアルキル基の代表的な例として、たとえば、約3〜約24個の炭素原子の置換もしくは未置換の非芳香族単環系もしくは多環系、たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ペルヒドロナフチル、アダマンチル及びノルボルニル基橋架け環式基又はスピロ二環式基、たとえば、スピロ−(4,4)−ノン−2−イルなどであって、場合により1つ以上のヘテロ原子、たとえば、O及びNを含むものなどが挙げられる。
ここでの使用のためのアリール基の代表的な例としては、たとえば、約5〜約30個の炭素原子を含む、置換もしくは未置換の単環芳香族もしくは多環芳香族基、たとえば、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インデニル、ビフェニルなどであって、場合により1つ以上のヘテロ原子、たとえば、O及びNを含むものなどが挙げられる。
1つの実施形態において、ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む重合性モノマーは一般式
Figure 0005635998
(上式中、Xは電子吸引性基、たとえば、−CF、−NO、−F、−Cl又はBrである)により表される。
ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む重合性モノマーは下記のスキームI及びIIに示す一般的な反応シーケンスにより調製されうる。
スキームI
Figure 0005635998
スキームII
Figure 0005635998
ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む重合性モノマーに加えて、モノマー混合物は1種以上の眼科デバイス形成性コモノマーをさらに含むであろう。一般に、眼科デバイス形成性コモノマーは少なくとも1個の重合性基を含む。1つの実施形態において、眼科デバイス形成性コモノマーはコンタクトレンズ形成性コモノマーなどの眼科デバイス形成性コモノマーである。別の実施形態において、眼科デバイス形成性コモノマーはヒドロゲルレンズ形成性モノマーである。ヒドロゲルは平衡状態で水を含む、水和された架橋ポリマー系を含む。したがって、ヒドロゲルは親水性モノマーから調製されるコポリマーである。シリコーンヒドロゲルの場合には、ヒドロゲルコポリマーは、一般に、少なくとも1種のデバイス形成性シリコーン含有モノマー及び少なくとも1種のデバイス形成性親水性モノマーを含む混合物を重合させることにより調製される。
シリコーン含有モノマー又は親水性モノマーのいずれかが架橋剤(架橋剤は複数の重合性官能基を有するモノマーとして定義される)として機能することができ、又は、ヒドロゲルコポリマーを形成する初期モノマー混合物中で別個の架橋剤を使用することもできる(本明細書中に使用されるときに、用語「モノマー」又は「モノマー性」などの用語はラジカル重合によって重合可能である比較的に低分子量の化合物、ならびに、「プレポリマー」、「マクロモノマー」及び関連する用語としても参照される、より高分子量の化合物を表す)。シリコーンヒドロゲルは、通常、水含有分が約10〜約80質量%である。
シリコーンヒドロゲルなどのコンタクトレンズの形成に使用される応用可能なシリコーン含有モノマーは当該技術分野においてよく知られており、そして多くの例は、たとえば、米国特許第4,136,250号明細書、同第4,153,641号明細書、同第4,740,533号明細書、同第5,034,461号明細書、同第5,070,215号明細書、同第5,260,000号明細書、同第5,310,779号明細書及び同第5,358,995号明細書に提供されている。
応用可能なシリコーン含有モノマーの代表的な例として、嵩高なポリシロキサニルアルキル(メタ)アクリルモノマーが挙げられる。嵩高なポリシロキサニルアルキル(メタ)アクリルモノマーの例は下記式Iの構造で表される。
Figure 0005635998
上式中、Xは−O−又は−NR−であり、Rは水素又はC〜Cアルキルであり、各Rは独立に水素又はメチルであり、各Rは独立に低級アルキル基、フェニル基又は下記式の基
Figure 0005635998
であり、ここで、各R7’は独立に低級アルキル又はフェニル基であり、hは1〜10である。
他の応用可能なシリコーン含有モノマーの代表的な例として、限定するわけではないが、下記式Iaとして一般に記載される嵩高なポリシロキサニルアルキルカルバメートモノマーが挙げられる。
Figure 0005635998
上式中、Xは−NR−であり、ここで、Rは水素又はC〜Cアルキルであり、Rは水素又はメチルであり、各Rは独立に低級アルキル基、フェニル基又は下記式の基
Figure 0005635998
により表される基であり、ここで、各R7’は独立に低級アルキル又はフェニル基であり、hは1〜10である。
嵩高なモノマーの例は3−メタクリロイルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン又はしばしばTRISと呼ばれるトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート及びしばしばTRIS−VCと呼ばれるトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルビニルカルバメートなどならびにそれらの混合物である。
このような嵩高なモノマーはシリコーンマクロモノマーと共重合可能であることができ、そのシリコーンマクロモノマーは分子の2つ以上の末端において不飽和基によってキャッピングされたポリ(オルガノシロキサン)である。米国特許第4,153,641号明細書は、たとえば、アクリルオキシ基又はメタクリルオキシ基などの様々な不飽和基を開示している。
別のクラスの代表的なシリコーン含有モノマーとしては、限定するわけではないが、シリコーン含有ビニルカーボネート又はビニルカルバメートモノマー、たとえば、1,3−ビス[4−ビニルオキシカルボニルオキシ)ブト−1−イル]テトラメチルジシロキサン、3−(トリメチルシリル)プロピルビニルカーボネート、3−(ビニルオキシカルボニルチオ)プロピル[トリス(トリメチルシロキシ)シラン]、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバメート、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカーボネート、t−ブチルジメチルシロキシエチルビニルカーボネート、トリメチルシリルエチルビニルカーボネート、トリメチルシリルメチルビニルカーボネートなどが挙げられる。
別のクラスのシリコーン含有モノマーとしては、ポリウレタン−ポリシロキサンマクロモノマー(時折、プレポリマーとも呼ぶ)が挙げられ、それは伝統的なウレタンエラストマーと同様のハード−ソフト−ハードブロックを有することができる。シリコーンウレタンの例はLai, Yu-Chin, “The Role of Bulky Polysiloxanylalkyl Methacrylates in Polyurethane-Polysiloxane Hydrogels,”Journal of Applied Polymer Science, Vol. 60, 1193-1199(1996)を含む様々な文献中に開示されている。国際公開WO96/31792号明細書もこのようなモノマーの例を開示しており、その内容の全体を参照により本明細書中に取り込む。シリコーンウレタンモノマーのさらなる例は式II及びIIIによって表される。
E(G) E’ (II) 又は
E(A) E’ (III)
上式中、Dはアルキル二価基、アルキルシクロアルキル二価基、シクロアルキル二価基、アリール二価基又はアルキルアリール二価基であり、6〜約30個の炭素原子を有し、
Gはアルキル二価基、シクロアルキル二価基、アルキルシクロアルキル二価基、アリール二価基又はアルキルアリール二価基であり、1〜約40個の炭素原子を有し、そしてそれは、エーテル、チオ又はアミン結合を主鎖に含むことができ、
*はウレタン又はウレイド結合であり、
aは少なくとも1であり、
Aは式IVの二価ポリマー基であり、
Figure 0005635998
各Rは独立に1〜約10個の炭素原子を有するアルキル又はフルオロ置換アルキルであり、それは炭素原子の間にエーテル結合を含むことができ、m’は少なくとも1であり、pは約400〜約10,000の部分分子量を提供する数であり、
各E及びE’は独立に式Vにより表される重合性不飽和有機基であり、
Figure 0005635998
上式中、Rは水素又はメチルであり、
は独立に、水素、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、又は、−CO−Y−R11基であり、ここで、Yは−O−、−S−又は−NH−であり、
10は1〜約10個の炭素原子を有する二価のアルキレン基であり、
11は1〜約12個の炭素原子を有するアルキル基であり、
Xは−CO−又は−OCO−であり、
Zは−O−又は−NH−であり、
Arは約6〜約30個の炭素原子を有する芳香族基であり、
wは0〜6であり、xは0又は1であり、yは0又は1であり、zは0又は1である。
好ましいシリコーン含有ウレタンモノマーは下記式VIにより表される。
Figure 0005635998
上式中、mは少なくとも1であり、好ましくは3又は4であり、aは少なくとも1であり、好ましくは1であり、pは約400〜約10,000の部分分子量を提供する数であり、好ましくは少なくとも約30であり、R12はイソシアネート基を取り除いた後のジイソシアネートの二価基であり、たとえば、イソホロンジイソシアネートの二価基であり、各E”は下記の基である。
Figure 0005635998
別のクラスの代表的なシリコーン含有モノマーとしては、フッ素化モノマーが挙げられる。このようなモノマーはフルオロシリコーンヒドロゲルの生成に使用されており、結果として、それから作られたコンタクトレンズ上の付着物の堆積を抑制し、そのことは、たとえば、米国特許第4,954,587号明細書、同第5,010,141号明細書及び同第5,079,319号明細書に記載されるとおりである。特定のフッ素化側基、すなわち、−(CF)−Hを有するシリコーン含有モノマーの使用は、親水性モノマー単位とシリコーン含有モノマー単位との相容性を改良することが発見されており、たとえば、米国特許第5,321,108号明細書及び同第5,387,662号明細書を参照されたい。
上記のシリコーン材料は単なる例示であり、そして本発明に係る眼科デバイスを形成するのに使用され、様々な刊行物中に開示され、コンタクトレンズ及び他の眼科デバイスにおける使用のために継続的に開発されている他の材料も、また、使用できる。たとえば、眼科デバイス形成性コモノマーはカチオン性モノマー、たとえば、カチオン性シリコーン含有モノマー又はカチオン性フッ素化シリコーン含有モノマーであることができる。
モノマー混合物は、また、1種以上の親水性モノマーを含むことができる。適切な親水性モノマーとしては、1種以上の不飽和カルボン酸、ビニルラクタム、アミド、重合性アミン、ビニルカーボネート、ビニルカルバメート、オキサゾロンモノマーなど及びそれらの混合物が挙げられる。有用な不飽和カルボン酸として、メタクリル酸又はアクリル酸が挙げられる。有用なアミドとして、N,N−ジメチルアクリルアミド及びN,N−ジメチルメタクリルアミドなどのアクリルアミドが挙げられる。有用なビニルラクタムとして、N−ビニル−2−ピロリドンなどの環式ラクタムが挙げられる。他の親水性モノマーの例として、重合性基によって官能化されたポリ(アルケングリコール)が挙げられる。有用な官能化ポリ(アルケングリコール)の例として、モノメタクリレートもしくはジメタクリレートエンドキャップを含む様々な鎖長のポリ(ジエチレングリコール)が挙げられる。好ましい実施形態において、ポリ(アルケングリコール)ポリマーは少なくとも2つのアルケングリコールモノマー単位を含む。なおもさらなる例は、米国特許第5,070,215号明細書に開示された親水性ビニルカーボネート又はビニルカルバメートであり、また、米国特許第4,910,277号明細書に開示された親水性オキサゾロンである。他の適切な親水性モノマーは当業者に明らかであろう。親水性モノマーは混合物の合計質量を基準として0〜約70質量%の量でモノマー混合物中に存在することができる。
モノマー混合物は、また、1種以上の疎水性モノマーを含むことができる。適切な疎水性モノマーとしては、C〜C20アルキル及びC〜C20シクロアルキル(メタ)アクリレート、置換及び未置換C〜C30アリール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、フッ素化アルキルメタクリレート、長鎖アクリルアミド、たとえば、オクチルアクリルアミドなどが挙げられる。疎水性モノマーは混合物の合計質量を基準として0〜約30質量%の量でモノマー混合物中に存在することができる。
モノマー混合物は、また、1種以上の架橋性モノマーを含むことができる。架橋性モノマーは、複数の重合性官能基、好ましくはビニル官能基を有する材料であることができる。架橋性モノマーの代表的な例として、ジビニルベンゼン、アリルメタクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及び、グリコールジ(メタ)アクリレートのビニルカーボネート誘導体などが挙げられる。架橋性モノマーは混合物の合計質量を基準として0〜約40質量%の量でモノマー混合物中に存在することができる。
親水性ポリマーなどのコーティングポリマーと錯化できる本発明のバイオメディカルデバイスを調製するために、デバイスの表面にボロン酸基が存在し、そして生理学的pH(たとえば、約6.8〜約7.6のpH)で、適切なコーティングポリマーと錯体を形成することができることが必要である。バイオメディカルデバイスの表面でのボロン酸基の濃縮はボロン酸基と錯化することができるモールド表面を提供することにより行える。下記のいずれかの官能基を有するモールド表面はボロン酸基と錯化することができる:1,2ジオール、1,3ジオール、ジカルボン酸、α−ヒドロキシカルボン酸など。適切なモールド材料の代表的な例はエチルビニルアルコール樹脂、ポリ(エチレン−コ−ビニルアルコール)、空気−プラズマ酸化ポリプロピレンなどである。
pKa要求を満たすように、アリールボロン酸などのボロン酸基は、一般に、アミン基の一部がボロン酸基と相互作用しそしてボロン酸の有効pKaを約6.8〜約7.6の範囲に低下させるためにボロン酸基に隣接して配置されるようにして第三級アミンと共重合する。しかしながら、低い濃度でのコンタクトレンズ配合物への重合性第三級アミンの添加は一般に望ましくない。というのは、ボロン酸−第三級アミンシーケンス形成の可能性が比較的に低いからである。本発明は電子吸引性官能基を有するボロン酸モノマーを有利に用い、それにより、pKa要求を満たすことができそしてボロン酸基をレンズの表面に存在させることを可能にしながら、第三級アミンを、たとえば、レンズ配合物中に含ませる必要性を無くす。
所望ならば、モノマー混合物は、また、眼科デバイスの表面上のボロン酸部分が生理学的に許容されるように、すなわち、pH値を約6.8〜約7.6(生理学的pH値)となるように、第三級アミン部分を有するモノマーを含むことができる。ボロン酸モノマーと共重合されうるモノマーの例は、第三級アミン部分を含むエチレン系不飽和モノマーである。特定の例は2−(N,N−ジメチル)エチルアミノ(メタ)アクリレート、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル](メタ)アクリルアミド、N−[(3−ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリレート、N−[(3−ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド及びビニルベンジル−N,N−ジメチルアミンである。
本発明の眼科デバイス、たとえば、コンタクトレンズ又は眼内レンズは、上記のモノマー混合物を重合して生成物を形成することで調製されうる。この生成物は、次いで、たとえば、旋盤切削、射出成形、圧縮成形、切断などを行うことで適切な形状に加工されうる。たとえば、コンタクトレンズの製造において、初期モノマー混合物をチューブ状に重合し、ロッド形状の製品を提供し、その後、それをボタン状物へと切断する。そのボタン状物は、その後、コンタクトレンズへと旋盤切削されうる。
又は、コンタクトレンズはスピンキャスティング法及び静的キャスティング法などによってモノマー混合物からモールド、たとえば、ポリプロピレンモールドに直接的にキャスティングされてよい。スピンキャスティング法は米国特許第3,408,429号明細書及び同第3,660,545号明細書に開示されており、そして静的キャスティング法は米国特許第4,113,224号明細書、同第4,197,266号明細書及び同第5,271,875号明細書に開示されている。スピンキャスティング法はモノマー混合物をモールドに装填し、モノマー混合物をUV光などの放射線源に暴露しながら、制御した様式でモールドをスピンさせることを含む。静的キャスティング法は、一方のモールドセクションは前方レンズ表面を形成する形状であり、他方のモールドセクションは後方レンズ表面を形成する形状である、2つのモールドセクションの間にモノマー混合物を装填し、レンズを形成するためのモールドアセンブリー中にモノマー混合物を保持しながら、モノマー混合物のラジカル重合などによってモノマー混合物を硬化させることを含む。レンズ材料を硬化させるためのラジカル反応技術の例としては、熱照射、赤外線、電子ビーム線、γ線、紫外(UV)線などが挙げられ、又はこのような技術の組み合わせを用いることができる。米国特許第5,271,875号明細書は後方モールド及び前方モールドによって画定されるモールドキャビティーにおいて最終のレンズの成形を行うことができる静的キャストモールディング法を記載している。追加の方法として、米国特許第4,555,732号明細書は、前方レンズ表面及び比較的に大きい厚さを有する成形品を形成するモールド中にスピンキャスティングすることで過剰のモノマー混合物を硬化させ、次いで、その硬化したスピンキャスティングされた製品の後方表面を旋盤切削して、所望の厚さ及び後方レンズ表面を有するコンタクトレンズを提供する方法を開示している。
重合は熱及び/又は紫外線光、可視光又は高エネルギー線などの放射線に混合物を暴露することにより促進されうる。重合開始剤は重合工程を促進するために混合物中に含まれることができる。代表的なフリーラジカル熱重合開始剤の例として、有機過酸化物、たとえば、アセタールペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、デカノイルペルオキシド、ステアロイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、第三級ブチルペルオキシピバレート、ペルオキシジカーボネートなどが挙げられる。代表的なUV開始剤は当該技術分野に知られたものであり、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ダロキュア(Darocure)1173, 1164, 2273, 1116, 2959, 3331 (EM Industries)及びイルガキュア(Irgacure)651及び184(Ciba-Geigy)などが挙げられる。一般に、開始剤は合計混合物の約0.01〜1質量%の濃度でモノマー混合物中に使用されうる。
混合物の重合によりポリマーを生じ、そのポリマーが水和されるときにヒドロゲルを形成する。一般に、混合物は混合物の合計質量を基準として約0.1〜約10質量%の量で、好ましくは約0.5〜約2質量%の量で、1個以上のボロン酸部分を有する重合性モノマーを含み、そして、混合物の合計質量を基準として約5〜約90質量%の量で、好ましくは約20〜約60質量%の量で眼科デバイス形成性コモノマーを含むであろう。
ヒドロゲルレンズを製造するときに、混合物は少なくとも1種の希釈剤をさらに含んでよく、その希釈剤は重合生成物が水和されてヒドロゲルを形成するときに最終的に水で置換される。一般に、ヒドロゲルの含水率は約5質量%より大きく、より一般的には約10質量%〜約80質量%である。使用される希釈剤の量は約50質量%未満とすべきであり、ほとんどの場合には希釈剤含有率は約30質量%未満であろう。しかしながら、特定のポリマー系では、実際の制限は希釈剤中の様々なモノマーの溶解度によって決まるであろう。光学的に透明なコポリマーを製造するためには、視覚的な不透明性を生じさせる相分離がコモノマーと希釈剤の間又は希釈剤と最終コポリマーとの間に起こらないことが重要である。
さらに、使用されうる希釈剤の最大量は希釈剤が最終のポリマーに生じさせる膨潤の量によって決まるであろう。過度の膨潤は水和時に希釈剤を水で置き換えるときにコポリマーを崩壊させる又は崩壊させうる。適切な希釈剤としては、限定するわけではないが、エチレングリコール、グリセリン、液体ポリ(エチレングリコール)、アルコール、アルコール/水混合物、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、低分子量直鎖ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、乳酸のグリコールエステル、ホルムアミド、ケトン、ジアルキルスルホキシド、ブチルカルビトールなど及びそれらの混合物が挙げられる。
上記のとおり、本発明の眼科デバイス、たとえば、コンタクトレンズは表面上に十分な量の濃縮されたボロン酸を有するべきであり、それにより、レンズに湿潤性及び/又は潤滑性を向上させる。このことを達成するための1つの方法はエチルビニルアルコール樹脂などの適切なモールド樹脂中にモノマーミックスをキャスティングし、その後、レンズをモールドから湿潤解放することである。別の方法はボロン酸含有モノマーを界面活性モノマーに取り込むことであり、たとえば、米国特許第5,117,165号明細書及び同第5,219,965号明細書を参照されたい。
必要ならば、縁仕上げ操作の前にレンズから残存希釈剤を除去することが望ましいことがあり、周囲圧力もしくはその付近又は真空下での蒸発によって行うことができる。希釈剤を蒸発させるのに必要な時間を短縮するために高温を用いることができる。溶剤除去工程の時間、温度及び圧力条件は、希釈剤及び特定のモノマー成分の揮発性などの因子によって様々であることができ、当業者によって容易に決定することができる。所望ならば、ヒドロゲルレンズを製造するために使用される混合物はヒドロゲル材料を製造するための従来技術で知られた架橋剤及び湿潤剤をさらに含むことができる。
ここで得られるコンタクトレンズなどの眼科デバイスは随意の機械加工操作を受けることができる。たとえば、随意の機械加工工程としては、レンズ縁及び/又は表面のバフ研磨又はポリッシングが挙げられる。一般に、このような機械加工処理は製品がモールド部品から解放される前又は後に行われてよく、たとえば、真空ピンセットを用いてモールドからレンズを持ち上げることによってレンズをモールドから乾燥開放し、その後、レンズを機械ピンセット手段によって第二の真空ピンセットに移し、そして回転表面に置くことで表面又は縁をなめらかにする。その後、レンズをひっくり返してレンズの反対面を機械加工することができる。
次に、眼科デバイスを水性パッケージ溶液中に浸漬させそして本発明に係るパッケージ装置に貯蔵する。一般に、本発明に係る眼科デバイス貯蔵用パッケージ装置は、水性パッケージ溶液中に浸漬された上記のとおりの1つ以上の未使用の眼科デバイスを含む少なくとも1つのシールされた容器を含む。好ましくは、シールされた容器は密封シールされたブリスターパックであり、眼科デバイスを含む凹型ウェルがブリスターパックを開放するために剥離されるようになっている金属もしくはプラスチックシートにより覆われている。シールされた容器はレンズに合理的な程度の保護を行う適切な一般的に不活性の任意のパッケージ材料であってよく、たとえば、ポリアルキレン、PVC、ポリアミドなどである。
一般に、水性パッケージ溶液はポリマー鎖にそって相補的反応性官能基を有する少なくとも1種の親水性反応性ポリマーを含む。1つの実施形態において、親水性反応性ポリマーはポリマー鎖の主鎖にそって1,2−ジオール又は1,3−ジオールを含むモノマー単位であることができる。というのは、このような材料はデバイスの表面上のボロン酸部分と良好に錯化するからである。1つの実施形態において、親水性反応性ポリマーの例として、ジオール末端ポリマー材料、たとえば、ジオール末端ポリビニルピロリジノン(PVP)、ジオール末端ポリアクリルアミド、ジオール末端ポリエチレンオキシド、ジオール末端ポリエチレンオキシド(PEO)/ポリプロピレンオキシド(PPO)ブロックコポリマーなど及びそれらの混合物が挙げられる。1つの実施形態において、親水性反応性ポリマーはポリ(ビニルアルコール)である。
別の実施形態において、親水性反応性ポリマーはエチレン系不飽和エポキシ含有モノマー、たとえば、グリシジルメタクリレート、ビニルシクロヘキシル−1,2−エポキシド又はグリシジルビニルカーボネートの重合生成物から誘導されるコポリマーであることができ、ここで、エポキシ基は、その後、加水分解されてポリマー主鎖にそって1,2−ジオール又は1,3−ジオールを含むコポリマー単位を提供する。このような親水性反応性ポリマーは当業者に知られたラジカル重合技術によって製造される。
一般に、親水性反応性ポリマーは約1〜約100モル%の反応性モノマー単位を含み、より好ましくは約5〜約50モル%、最も好ましくは約10〜約40モル%である。ポリマーは0〜約99モル%の非反応性親水性モノマー単位を含み、好ましくは約50〜約95モル%、より好ましくは約60〜約90モル%である(反応性モノマーは、一旦反応したら親水性であってもよいが、定義として、非反応性である親水性モノマーとも呼ばれるモノマーとは相互に排他的である)。親水性反応性ポリマーの重量平均分子量は適切には約200〜約1,000,000、好ましくは約1,000〜約500,000、そして最も好ましくは約5,000〜約100,000の範囲にあってよい。
適切な親水性非反応性モノマーとして、非プロトン性もしくはプロトン性又はその混合物が挙げられる。適切な非プロトン性としては、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチルアクリルアミドなどのアクリルアミドで、親水性を向上させるためには好ましくはN,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピロリジノンなどのラクタム、メトキシポリオキシエチレンメタクリレートなどのポリ(アルキレンオキシド)など及びそれらの混合物が挙げられる。適切なプロトン性としては、メタクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなど及びそれらの混合物が挙げられる。
所望ならば、コポリマーは疎水性であるモノマー単位を含んでもよく、場合により35モル%以下の量で使用されてよく、好ましくは0〜20モル%、最も好ましくは0〜10モル%である。疎水性モノマーの例はアルキルメタクリレート、フッ素化アルキルメタクリレート、長鎖アクリルアミド、たとえば、オクチルアクリルアミドなどである。
別の実施形態において、親水性反応性ポリマーはエチレン系不飽和アルカノールアミンの重合生成物から誘導されるポリマーであることができる。このようなアルカノールアミンは、当該技術分野において知られた方法によって得ることができる。代表的な例は一般式R13−N(R14OH)(式中、R13は上記に規定したとおりのエチレン系不飽和含有基であり、R14は独立に1〜約6個の炭素原子を有するアルキレン基である)のものである。適切なエチレン系不飽和含有アルカノールアミンとして、限定するわけではないが、エチレン系不飽和含有ジエタノールアミン、エチレン系不飽和含有ジプロパノールアミン、エチレン系不飽和含有ジイソプロパノールアミンなど及びそれらの混合物が挙げられる。
別の実施形態において、親水性反応性ポリマーはカルボン酸含有ポリマー又はコポリマーであることができる。適切なカルボン酸含有ポリマーとしては、限定するわけではないが、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(ヒアルロン酸)など及びそれらの混合物が挙げられる。適切なカルボン酸含有コポリマーとしては、限定するわけではないが、ポリ(ビニルピロリジノン(VP)−co−アクリル酸(AA))、ポリ(メチルビニルエーテル−alt-マレイン酸)、ポリ(アクリル酸−graft−エチレンオキシド)、ポリ(アクリル酸−co−メタクリル酸)、ポリ(アクリルアミド−co−AA)、ポリ(AA−co−マレイン酸)、ポリ(ブタジエン−マレイン酸)などが挙げられる。
別の実施形態において、親水性反応性ポリマーはポリオールであることができる。有用なポリオールとしては、2〜約12個の炭素原子を含み、好ましくは2〜4個の炭素原子を含みかつ2〜8個のヒドロキシル基を含むポリオールが挙げられる。ここでの使用のためのポリオールの例としては、グリセリン、エチレングリコール、ポリ(エチレングリコール)、プロピレングリコール、ソルビトール、マンニトール、セルロース含有ポリマー、モノサッカリド、ジサッカリド及び中性オリゴ−ポリサッカリド、たとえば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースから誘導されたもの、ヒドロキシプロピルグアー、ポリ(ビニルアルコール)のオリゴマー、及び、それらの誘導体が挙げられる。
別の実施形態において、親水性反応性ポリマーは開環モノマー単位を含むことができる。本発明の1つの実施形態において、開環モノマー単位は下記式により表されるアザラクトン基を有する開環反応性モノマーから誘導される。
Figure 0005635998
上式中、R及びRは独立に、1〜14個の炭素原子を有するアルキル基、3〜約14個の炭素原子を有するシクロアルキル基、5〜約12個の炭素原子を有するアリール基、6〜約26個の炭素原子を有するアレニル基であり、0〜3個のS,N及びOから選ばれる非過酸化ヘテロ原子を有し、又は、R及びRはそれらが結合している炭素原子と一緒になって4〜12個の環原子を含む炭素環を形成することができ、そしてnは0又は1の整数である。このようなモノマー単位は米国特許第5,177,165号明細書に開示されている。
このような反応性官能基の環構造は処理される基材の表面上の相補的反応性官能基によって求核性開環反応を受けやすい。たとえば、アズラクトン官能基はデバイスの表面上に存在しうる第一級アミン、ヒドロキシル基などと反応して、親水性反応性ポリマーにそった1つ以上の箇所で親水性反応性ポリマーと基材との間に共有結合を形成させることができる。複数の結合により、基材上に一連のポリマーループを形成することができ、ここで、各ループは基材に対して両末端で結合した親水性鎖を含む。
親水性反応性ポリマーを製造するためのアズラクトン官能性モノマーはアズラクトンが結合している不飽和炭化水素上でビニル基と組み合わせて上記式のアズラクトン官能基を含む任意のモノマー、プレポリマー又はオリゴマーであることができる。好ましくは、アズラクトン官能基は2−アルケニルアズラクトンモノマーによって親水性ポリマー中に提供される。2−アルケニルアズラクトンモノマーは既知の化合物であり、その合成は、たとえば、米国特許第4,304,705号明細書、同第5,081,197号明細書及び同第5,091,489号明細書に記載されており、その内容を参照により本明細書中に取り込む。適切な2−アルケニルアズラクトンとしては、限定するわけではないが、2−エテニル−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−エテニル−4−メチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−イソプロペニル−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−イソプロペニル−4−メチル1−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−エテニル−4,4−ジメチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−イソプロペニル−4,−ジメチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−エテニル−4−メチル−エチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−イソプロペニル−4−メチル−4−ブチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−エテニル−4,4−ジブチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−イソプロペニル−4−メチル−4−ドデシル−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−イソプロペニル−4,4−ジフェニル−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−イソプロペニル−4,4−ペンタメチレン−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−イソプロペニル−4,4−テトラメチレン−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−エテニル−4,4−ジエチル−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−エテニル−4−メチル−4−ノニル−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−イソプロペニル-メチル−4−フェニル−1,3−オキサゾリン−5−オン、2−イソプロペニル−4−メチル−4−ベンジル−1,3−オキサゾリン−5−オン及び2−エテニル−4,4−ペンタメチレン−1,3−オキサゾリン−5−オンが挙げられる。好ましい実施形態において、アズラクトンモノマーは下記一般式により表される。
Figure 0005635998
上式中、R及びRは独立に水素原子又は1〜6個の炭素原子を有する低級アルキル基であり、R及びRは独立に1〜約6個の炭素原子を有するアルキル基又は5又は6個の炭素原子を有するシクロアルキル基である。特定の例として、2−イソプロペニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン−5−オン(IPDMO)、2−ビニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン−5−オン(VDMO)、スピロ−4’−(2’−イソプロペニル−2’−オキサゾリン−5−オン)シクロヘキサン(IPCO)、シクロヘキサン−スピロ−4’−(2’−ビニル−2’−オキサゾル−5’−オン)(VCO)及び2−(1−プロペニル)−4,4−ジメチル−オキサゾル−5−オン(PDMO)などが挙げられる。これらの化合物及びその調製は当該技術分野において知られており、たとえば、米国特許第6,858,310号明細書を参照されたく、その内容を参照により本明細書中に取り込む。
アズラクトン官能性モノマーは親水性及び/又は疎水性コモノマーと共重合し、親水性反応性ポリマーを形成することができる。アズラクトン官能性部分と共重合して、バイオメディカルデバイスを被覆するために使用される親水性反応性ポリマーを形成するすることができるコモノマーの代表的な例としては、上記のもの、たとえば、ジメチルアクリルアミド(DMA)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)及び/又はN−ビニルピロリドン(NVP)が挙げられる。このようなコモノマーの他の例は欧州特許公開第0 392 735号明細書に開示されており、その開示を参照により本明細書中に取り込む。好ましい実施形態において、親水性反応性ポリマーはVDMOから誘導され、そしてDMAはコモノマーとして使用されてコポリマーに親水性を付与する。
アズラクトン官能性モノマーは様々な質量%の組み合わせで他のモノマーと共重合されうる。アズラクトンモノマーと同様の反応性比のモノマーを用いてランダムコポリマーとなるであろう。共重合の反応性比の決定はOdian, Principles of Polymerization, 2nd Ed., John Wiley & Sons, p. 425-430 (1981)に開示されており、その開示を参照により本明細書中に取り込む。又は、アズラクトンの反応性よりも高い反応性を有するコモノマーを使用すると、鎖の末端付近でアズラクトン官能基濃度がより高いブロックコポリマー鎖となるであろう。
モノマーほど好ましくはないが、少なくとも1個のラジカル重合性部位を有するアズラクトン官能性プレポリマー又はオリゴマーも本発明に係る親水性反応性ポリマー中にアズラクトン官能基を提供するために使用することができる。アズラクトン官能性オリゴマーは、たとえば、米国特許第4,378,411号及び同第4,695,608号明細書に記載されるとおり、場合によりコモノマーとともにアズラクトンモノマーのラジカル重合によって調製され、それらの特許明細書を参照により本明細書中に取り込む。アズラクトン官能性オリゴマー及びプレポリマーの代表的な例は米国特許第4,485,236号及び同第5,081,197号明細書ならびに欧州特許公開第0 392 735号明細書に開示されており、それらの内容を参照により本明細書中に取り込む。
本発明に係るパッケージ装置中に眼科デバイスを貯蔵するためのパッケージ溶液中に使用される親水性反応性ポリマーの量は眼科デバイスの表面特性を改良するのに有効な量である。一般に、本発明のパッケージ溶液中に存在するポリマーの濃度は、約0.001〜約10%w/w、そして好ましくは約0.1〜約2%w/wの範囲であろう。
本発明に係るパッケージ溶液は生理学的に適合性である。詳細には、溶液はコンタクトレンズなどのレンズとの使用に関して「眼科上安全」でなければならず、そのことは、溶液で処理されたコンタクトレンズが濯ぎを行うことなく目の上に直接的に配置するのに一般に適しかつ安全であることを意味し、すなわち、溶液はこの溶液で濡らしたコンタクトレンズによる目との日々の接触に関して安全でかつ快適であることを意味する。眼科上安全な溶液は目に適合する張度及びpHを有し、ISO標準及び米国食品医薬品局(FDA)の規制に従って非細胞毒性である材料及びその量を含む。
パッケージ溶液は、また、開放前に製品中に微生物汚染がないことがこのような製品に必要な程度に統計的に示されなければならない点で無菌であるべきである。本発明に有用な液媒体は処理され又はケアされるレンズに対して実質的に有害な効果を有せず、そして本レンズの処理を可能にし又はさらには容易にするように選択される。液媒体は好ましくは水性である。特に有用な水性液媒体は塩類溶液から誘導されたものであり、たとえば、慣用の塩類溶液又は慣用の緩衝塩類溶液である。
本溶液のpHは約6〜約9、好ましくは約6.5〜約7.8の範囲内に維持されるべきである。適切な緩衝剤、たとえば、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸、重炭酸ナトリウム、様々な混合リン酸塩緩衝剤(Na2HPO4、NaH2PO4及びKH2PO4の組み合わせを含む)など及びそれらの混合物を添加してもよい。一般に、緩衝剤は溶液の約0.05〜約2.5質量%、好ましくは約0.1〜約1.5質量%の範囲の量で使用されるであろう。本発明のパッケージ溶液は好ましくは、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウムのうちの1種以上又はそれらの混合物を含むホウ酸塩緩衝剤を含む。
通常、本発明の溶液は、また、塩化ナトリウム0.9%溶液又はグリセロール2.5%溶液と等しい標準的な涙液の浸透圧に近づけるために等張化剤により調節される。溶液は単独又は組み合わせで使用される生理食塩水と実質的に等張化され、さもなければ、もし無菌の水と単純にブレンドされ、低張にされ又は高張にされると、レンズは所望の光学パラメータを失うであろう。対応して、過剰の塩類溶液では高張溶液の形成をもたらすことになり、それにより、刺痛及び目の刺激作用をもたらすことになるであろう。
適切な等張化調節剤の例としては、限定するわけではないが、塩化ナトリウム及び塩化カリウム、デキストロース、グリセリン、塩化カルシウム及び塩化マグネシウムなど及びそれらの混合物が挙げられる。これらの薬剤は、通常、個々に、約0.01〜約2.5%w/v、好ましくは約0.2〜約1.5%w/vの範囲の量で使用される。好ましくは、等張化剤は最終のオスモル濃度値が少なくとも約200mOsm/kg、好ましくは約200〜約400mOsm/kg、より好ましくは約250〜約350mOsm/kg、そして最も好ましくは約280〜約320mOsm/kgとなる量で使用されるであろう。
所望ならば、1種以上の追加の成分をパッケージ溶液中に含むことができる。このような追加の成分はパッケージ溶液に少なくとも1つの有利な又は望ましい特性を付与し又は与えるように選択される。このような追加の成分は1種以上の眼科デバイスケア組成物中に慣用されている成分から選択されてよい。このような追加の成分の例として、クリーニング剤、湿潤剤、栄養剤、金属イオン封鎖剤、粘度ビルダー、コンタクトレンズコンディショニング剤、酸化防止剤など及びそれらの混合物が挙げられる。これらの追加の成分は各々、パッケージ溶液に有利な又は望ましい特性を付与し又は提供するのに有効な量でパッケージ溶液中に含まれることができる。たとえば、このような追加の成分は、他の、たとえば、従来のコンタクトレンズケア製品中に使用されているこのような成分の量と同様の量でパッケージ溶液中に含まれることができる。
有用な金属イオン封鎖剤としては、限定するわけではないが、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、アルカリ金属ヘキサメタリン酸塩、クエン酸、クエン酸ナトリウムなど及びそれらの混合物が挙げられる。
有用な粘度ビルダーとしては、限定するわけではないが、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなど及びそれらの混合物が挙げられる。
有用な酸化防止剤としては、限定するわけではないが、ナトリウムメタビスルフィット、ナトリウムチオスルフェート、N−アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエンなど及びそれらの混合物が挙げられる。
本発明に係るコンタクトレンズなどの眼科デバイスをパッケージしそして貯蔵する方法は上記の水性パッケージ溶液中に浸漬した眼科デバイスをパッケージすることを少なくとも含む。この方法は、コンタクトレンズの製造の直後に顧客/装着者に配送される前に眼科デバイスを水性パッケージ溶液中に浸漬させることを含むことができる。又は、本発明の溶液中のパッケージ及び貯蔵は乾燥状態のレンズの製造及び輸送の後であるが、最終顧客(装着者)への配送の前の中間時点で行うこともでき、ここで、乾燥レンズはパッケージ溶液中にレンズを浸漬することにより水和される。結果的に、顧客への配送のためのパッケージは本発明に係る水性パッケージ溶液中に浸漬された1つ以上の未使用のコンタクトレンズを含有するシールされた容器を含むことができる。
1つの実施形態において、本眼科デバイスパッケージ装置を導く工程は(1)少なくとも第一のモールド部分及び第二のモールド部分を含むモールド内で眼科デバイスを成形すること、(2)少なくとも1つのモールド部分を含む容器中でデバイスを水和しそしてクリーニングすること、(3)容器内にデバイスが支持されている該容器中に、コポリマーを含むパッケージ溶液を導入すること、及び、容器をシールすることを含む。好ましくは、本方法は容器の内容物を無菌化する工程をも含む。無菌化は容器のシールの前、又は、最も便利にはその後に行うことができ、当該技術分野で知られている任意の適切な方法により、たとえば、シールされた容器を約120℃以上の温度でオートクレーブ処理することにより行うことができる。
下記の実施例は当業者が本発明を実施することができるように提供されるものであって、本発明の単なる例示である。実施例は特許請求の範囲に記載されるとおりの発明の範囲を限定するものとして読まれるべきでない。
実施例において下記の略語を用いる。
TRIS:トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート、
NVP:N−ビニル−2−ピロリドン、
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
HEMAVC:メタクリルオキシエチルビニルカーボネート、
Vazo(登録商標)64:熱重合開始剤、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(DuPont Chemicals, Wilmington, Del.)
IMVT:1,4−ビス(4−(2−メタクリルオキシエチル)フェニルアミノ)アントラキノン、
DMA:N,N−ジメチルアクリルアミド、
VDMO:2−ビニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン−5−オン
例1
コンタクトレンズの調製
質量基準の量として表1に示した下記の成分を混合することにより混合物を製造した。
Figure 0005635998
得られた混合物を前方表面のためのエチルビニルアルコールモールド及び後方表面のためのエチルビニルアルコールモールドからなるモールドアセンブリーに導入し、そして混合物を100℃で2時間熱硬化させることにより混合物をコンタクトレンズへとキャスティングした。得られたコンタクトレンズをモールドから解放し、イソプロピルアルコールで4時間抽出し、そして緩衝剤溶液中に入れた。この例で使用したボロン酸モノマーは下記式を有する。
Figure 0005635998
(上式中、Xは−NOである)
例2
1質量%のDMAとVDMOとのコポリマーを含む緩衝塩類溶液を含むポリプロピレンコンタクトレンズブリスターパック中に例1のレンズを入れる。ブリスターをシールし、そして1サイクル、オートクレーブ処理する。
例3
1質量%のビニルアルコールとビニルピロリドンとのコポリマーを含む緩衝塩類溶液を含むポリプロピレンコンタクトレンズブリスターパック中に例1のレンズを入れる。ブリスターをシールし、そして1サイクル、オートクレーブ処理する。
本明細書中に開示された実施形態に対して様々な変更がなされてよいことは理解されるであろう。それゆえ、上記の記載は限定するものとしてでなく、単なる好ましい実施形態の例示として解釈されるべきである。たとえば、上述した、本発明を実施するための最適な形態として実施した機能は例示の目的のみである。本発明の範囲及び精神から逸脱することなく当業者によって他の構成及び方法を実施することができる。さらに、当業者は本発明の特徴及びそれに付随する利点の範囲及び精神の範囲で他の変更を想起するであろう。

Claims (33)

  1. (a)(i)ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む重合性モノマー及び(ii)眼科デバイス形成性コモノマーを含むモノマー混合物の重合生成物から得られる眼科デバイスを提供すること、
    (b)ポリマー鎖に沿って相補的反応性官能基を有する親水性反応性ポリマーを含む、重量オスモル濃度が少なくとも約200mOsm/kgでありかつpHが約6〜約9の範囲にある水性パッケージ溶液中に前記眼科デバイスを浸漬させること、
    (c)微生物による前記眼科デバイスの汚染を防止するようにして前記溶液及び前記眼科デバイスをパッケージすること、及び、
    (d)パッケージされた溶液及び眼科デバイスを無菌化すること、
    を含む、貯蔵可能な無菌の眼科デバイスを含むパッケージの調製方法。
  2. 前記眼科デバイスはコンタクトレンズである、請求項1記載の方法。
  3. 前記眼科デバイスはシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズである、請求項1記載の方法。
  4. 前記電子吸引性部分は−CF、−NO、−F、−Cl又は−Brである、請求項1記載の方法。
  5. ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む前記重合性モノマーは重合性エチレン系不飽和含有アリールボロン酸を含む、請求項1記載の方法。
  6. ボロン酸部分を含む前記重合性モノマーは3−ビニルフェニルボロン酸又は3−メタクリルアミドフェニルボロン酸を含む、請求項1記載の方法。
  7. 前記眼科デバイス形成性コモノマーはシリコーン含有モノマーである、請求項1記載の方法。
  8. 前記モノマー混合物は親水性モノマー、疎水性モノマー又はその両方をさらに含む、請求項1記載の方法。
  9. 前記親水性モノマーは不飽和カルボン酸、ビニルラクタム、アミド、重合性アミン、ビニルカルボネート、ビニルカルバメート、オキサゾロンモノマー及びそれらの混合物からなる群より選ばれる、請求項8記載の方法。
  10. 前記親水性モノマーは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリセリルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの混合物からなる群より選ばれる、請求項8記載の方法。
  11. 前記親水性反応性ポリマーはポリ(ビニルアルコール)である、請求項1記載の方法。
  12. 前記親水性反応性ポリマーは2−ビニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン−5−オン及びジメチルアクリルアミドから誘導されるコポリマーである、請求項1記載の方法。
  13. 前記親水性反応性ポリマーはグリセロール(メタ)アクリレート、エリトリトール(メタ)アクリレート、キシリトール(メタ)アクリレート、ソルビトール(メタ)アクリレート及びそれらの混合物からなる群より選ばれる、請求項1記載の方法。
  14. 前記親水性反応性ポリマーはグリセリル(メタ)アクリレートのモノマー単位及び(メタ)アクリル酸のモノマー単位を含む、請求項1記載の方法。
  15. 前記親水性反応性ポリマーはビニルアルコールのモノマー単位及びビニルピロリドンのモノマー単位を含む、請求項1記載の方法。
  16. 前記溶液は有効消毒量の消毒剤を含まない、請求項1記載の方法。
  17. 前記溶液は殺菌性化合物を含まない、請求項1記載の方法。
  18. 1つ以上の未使用の眼科デバイスを含む、シールされた容器を含む、眼科デバイスの貯蔵のためのパッケージ装置であって、前記眼科デバイスは(a)ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む重合性モノマー及び(b)眼科デバイス形成性コモノマーを含むモノマー混合物の重合生成物から得られたものであり、そして、ポリマー鎖に沿って相補的反応性官能基を有する親水性反応性ポリマーを含む、重量オスモル濃度が少なくとも約200mOsm/kgであり、pHが約6〜約9の範囲にありかつ加熱滅菌された水性パッケージ溶液中に浸漬されたものである、パッケージ装置。
  19. 前記眼科デバイスはコンタクトレンズである、請求項18記載のパッケージ装置。
  20. 前記眼科デバイスはシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズである、請求項18記載のパッケージ装置。
  21. 前記電子吸引性部分は−CF、−NO、−F、−Cl又は−Brである、請求項18記載のパッケージ装置。
  22. ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む前記重合性モノマーは重合性エチレン系不飽和含有アリールボロン酸を含む、請求項18記載のパッケージ装置。
  23. ボロン酸部分を含む前記重合性モノマーは3−ビニルフェニルボロン酸又は3−メタクリルアミドフェニルボロン酸を含む、請求項18記載のパッケージ装置。
  24. 前記眼科デバイス形成性コモノマーはシリコーン含有モノマーである、請求項18記載のパッケージ装置。
  25. 前記親水性反応性ポリマーはポリ(ビニルアルコール)である、請求項18載のパッケージ装置。
  26. 前記親水性反応性ポリマーは2−ビニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン−5−オン及びジメチルアクリルアミドから誘導されるコポリマーである、請求項18記載のパッケージ装置。
  27. 前記親水性反応性ポリマーはグリセロール(メタ)アクリレート、エリトリトール(メタ)アクリレート、キシリトール(メタ)アクリレート、ソルビトール(メタ)アクリレート及びそれらの混合物からなる群より選ばれる、請求項18記載のパッケージ装置。
  28. 前記親水性反応性ポリマーはグリセリル(メタ)アクリレートのモノマー単位及び(メタ)アクリル酸のモノマー単位を含む、請求項18記載のパッケージ装置。
  29. 前記親水性反応性ポリマーはビニルアルコールのモノマー単位及びビニルピロリドンのモノマー単位を含む、請求項18記載のパッケージ装置。
  30. 前記溶液は有効消毒量の消毒剤を含まない、請求項18記載のパッケージ装置。
  31. 前記溶液は殺菌性化合物を含まない、請求項18記載のパッケージ装置。
  32. 前記パッケージを加熱滅菌し、次いで、該パッケージをシールしたものである、請求項18記載のパッケージ装置。
  33. (a)ポリマー鎖に沿って相補的反応性官能基を有する親水性反応性ポリマーを含む、重量オスモル濃度が少なくとも約200mOsm/kgでありかつpHが約6〜約9の範囲にある水性パッケージ溶液、
    (b)(i)ボロン酸部分及び電子吸引性部分を含む重合性モノマー及び(ii)眼科デバイス形成性コモノマーを含むモノマー混合物の重合生成物から得られる少なくとも1つの眼科デバイス、及び、
    (c)前記溶液及び眼科デバイスの無菌性を維持するのに十分な前記溶液及び眼科デバイスを保持するための容器であって、前記溶液は有効消毒量の消毒剤を含まない、容器、
    を含む、眼科デバイスの貯蔵のためのパッケージ装置。
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