JP5635456B2 - 電磁継電器 - Google Patents
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また、上記のように構成することで、コイルが通電されることによって形成された磁界に、可動接点バネと可動接点端子との間のヨークに流れる電流により発生する磁界を確実に重畳させることができる。このため、接点摩耗の促進を確実に抑制することができ、電磁継電器の製品寿命の延命化を図ることが可能になる。
また、上記のように構成することで、コイルが通電されることによって形成された磁界に、可動接点バネと可動接点端子との間のヨークに流れる電流により発生する磁界を確実に重畳させることができる。このため、接点摩耗の促進を確実に抑制することができ、電磁継電器の製品寿命の延命化を図ることが可能になる。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、電磁継電器1の側面図、図2は、図1のA矢視図、図3は、図2のB−B線に沿う断面図である。
図1〜図3に示すように、電磁継電器1は、例えば車両に搭載されているランプ(Lamp)の点灯・消灯を行うために用いられるものであって、ベース2上に、コイル4を備え、これらベース2とコイル4との間に、可動接点21、及び固定接点22からなる接点部3が配置されている。そして、これら接点部3とコイル4とがカバー17で覆われている。
一方、第2支柱6はベース2の短手方向両端にそれぞれ配置されており、ヨーク19の縦壁19bを、その短手方向両側から挟持するように支持している。
連結部31bには、各アーム部31a,31aとの接続部分になる両端に、それぞれカシメ、又は溶接を行うための接続ポイントP1が設定されている。これら接続ポイントP1にスポット溶接等を施すことにより、ヨーク19の縦壁19bに、可動接点バネ20が取付けられる。
そして、第1アーム部33aには、第2アーム部33bとは反対側の基端に、カシメ、又は溶接を行うための接続ポイントP2が設定されている。この接続ポイントP2にスポット溶接等を施すことにより、ヨーク19の縦壁19bに可動接点端子10が取付けられる。また、第2アーム部33bの先端に、外部接続部34が接続されている。
また、ベース2の長手方向略中央には、固定接点端子用スリット11が形成されている。この固定接点端子用スリット11に、固定接点端子12が挿通されている。
次に、図2、図4、図5に基づいて、電磁継電器1の動作について説明する。
図4は、電磁継電器1の動作説明図であって、図3に対応している。そして、(a)は、コイル4のコイル線材15に通電を行っていない状態を示し、(b)は、コイル4のコイル線材15に通電を行っている状態を示す。
図4(a)に示すように、コイル4のコイル線材15に通電を行っていない状態では、接点部3を構成している可動接点21と固定接点22とが離反した状態になっている。
図2、図4(b)に示すように、可動接点端子10と固定接点端子12とが電気的に接続されると、可動接点端子10から可動接点バネ20を介し、固定接点端子12へと電流が流れる。このとき、可動接点端子10と可動接点バネ20は、ヨーク19の縦壁19b上で短手方向で対向配置しているので、図2において、右から左に向かって、つまり、接続ポイントP2から接続ポイントP1に向かって電流が流れる(図2における矢印Y1参照)。また、図4(b)において、ヨーク19の縦壁19b上で紙面手前から奥に向かって電流が流れる。
ここで、磁界J2は、この向きが鉄心18上でコイル線材15が通電されることによって形成される磁界J1の向きと同じになるので、この磁界J1に重畳することになる。このため、励磁された鉄心18の鉄片25に対する吸引力が増大する。
図5は、縦軸を一次電流、二次電流、及び鉄心18に生じる磁界J1の磁束密度の大きさとし、横軸を時間としたときの、一次電流、二次電流、及び磁束の変化を示すグラフである。
図4(b)、図5に示すように、コイル線材15に一次電流を供給すると、鉄心18に磁界J1が発生するが、この磁界J1の磁束密度は、一次電流が供給されてから急激に増大する。そして、磁界J1の磁束密度が所定値に近づくと、磁束密度の増加率は急激に減少する。磁界J1の磁束密度がほぼ所定値になると、鉄心18の鉄片25への吸引力により、鉄心18に鉄片25が吸着される。
ここで、さらに詳述すると、二次電流の立ち上がりの瞬間が一次電流の立ち上がりの途中で発生すると、一次電流により磁気回路が飽和していないので、二次電流による磁界J2が一次電流による磁界J1に重畳される。このとき、磁界J1に磁界J2が重畳されることにより、一次電流が減少する(図5におけるC部参照)。
したがって、上述の実施形態によれば、ヨーク19の縦壁19bに、可動接点バネ20の取付け座31を取付けると共に、この取付け座31のアーム部31aと縦壁19bの短手方向で対向するように、可動接点端子10の取付け座33を取付けることによって、二次電流が取付け座31,33間に流れることによりヨーク19に発生する磁界J2を、一次電流によりコイル4に発生する磁界J1に重畳させることができる。このため、磁界J1に磁界J2が重畳しない場合と比較して、鉄心18に発生する磁力が増大し、励磁された鉄心18の鉄片25に対する吸引力が従来よりも増大する。よって、可動接点21と固定接点22との間に生じるバウンスを抑制することができ、この結果、接点摩耗の促進を抑制して電磁継電器1の製品寿命の延命化を図ることが可能になる。
例えば、上述の実施形態では、ヨーク19の縦壁19bに、可動接点バネ20の取付け座31を取付けると共に、この取付け座31のアーム部31aと縦壁19bの短手方向で対向するように、可動接点端子10の取付け座33を取付けた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、可動接点バネ20の取付け座31、及び可動接点端子10の取付け座33のヨーク19に対する取付け位置は、二次電流が取付け座31,33間に流れることによりヨーク19に発生する磁界J2が、コイル4に発生する磁界J1に重畳されるような位置であればよい。
より詳しく、図6に基づいて説明する。
図6は、電磁継電器1の変形例を示す正面図であって、図2に対応している。尚、以下の説明において、上述の実施形態と同一態様については、同一符号を付して説明を省略する。
同図に示すように、可動接点バネ20の取付け座131は、ヨーク19の縦壁19bの外周部に沿うように大きく平面視略コの字状に形成されている。つまり、取付け座131は、長手方向に延在し、縦壁19bの短手方向両側に配置された一対のアーム部131a,131aと、これらアーム部131a,131aのベース2とは反対側端同士に跨るように延在し、両アーム部131a,131aを連結する連結部131bとにより構成されている。そして、各アーム部131a,131aには、連結部131b側にそれぞれ接続ポイントP1が設定されている。これら接続ポイントP1にスポット溶接等を施すことにより、ヨーク19の縦壁19bに、可動接点バネ20が取付けられる。
より具体的には、取付け座133から一方のアーム部131aに向かって、つまり、図6において、右方向に向かって電流が流れる(図6における矢印Y2参照)。また、取付け座133から他方のアーム部131aに向かって、つまり、図6において、左方向に向かって電流が流れる(図6における矢印Y3参照)。
4 コイル
10 可動接点端子
12 固定接点端子
15 コイル線材(コイル)
18 鉄心
19 ヨーク
19a 上壁(壁面)
19b 縦壁(壁面)
20 可動接点バネ
21 可動接点
22 固定接点
25 鉄片
J1,J2 磁界
P1,P2 接続ポイント(固定ポイント)
Claims (2)
- コイルが巻回されている鉄心と、
この鉄心を支持し、且つ前記鉄心と共に磁路を形成するヨークと、
固定接点が設けられている固定接点端子と、
前記ヨークに一端が取付けられていると共に、他端に前記固定接点に対向配置された可動接点が設けられ、この可動接点を前記固定接点に対して接離可能に支持している可動接点バネと、
前記ヨークに一端が取付けられている可動接点端子とを備え、
前記コイルに通電を行うことにより励磁された鉄心に、前記可動接点バネに取り付けられた鉄片が吸引され、前記固定接点と前記可動接点とが当接して前記固定接点端子、及び前記可動接点端子が通電される電磁継電器において、
前記ヨークは、互いに交差する2つの壁面で構成され、且つこれら2つの壁面の連なる方向が長くなるように断面略L字状に形成されており、
一方の前記壁面に前記鉄心を固定する一方、他方の前記壁面に前記可動接点バネの一端と、前記可動接点端子の一端とを、前記ヨークの短手方向に並べて固定し、
前記他方の前記壁面と前記可動接点バネの一端との固定ポイントと、前記他方の前記壁面と前記可動接点端子の一端との固定ポイントとを、互いに前記ヨークの短手方向で対向するように設定し、
前記固定接点端子、及び前記可動接点端子が通電されることによって形成された磁界の向きと、前記コイルが通電されることによって形成された磁界の向きとが同じ向きとなるようにしたことを特徴とする電磁継電器。 - 前記他方の壁面の短手方向中央の大部分に前記可動接点バネの一端を形成すると共に、前記他方の壁面の短手方向一側に、前記可動接点端子を配置したことを特徴とする請求項1に記載の電磁継電器。
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JP5351735B2 (ja) * | 2009-12-10 | 2013-11-27 | パナソニック株式会社 | 電磁継電器 |
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2011
- 2011-06-28 JP JP2011142814A patent/JP5635456B2/ja not_active Expired - Fee Related
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