JP5633534B2 - 摺動構造 - Google Patents
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Description
1.一対の摺動部材
図1は、本発明の実施形態に係るプロペラシャフト(摺動構造)の断面図である。図2は、図1のII−II線に沿った矢視断面図である。
本実施形態では、プロペラシャフト(摺動構造)1の中間スライド部に相当するスプラインシャフト20とスプラインスリーブ30の間には、グリースが充填(配置)されている。具体的には、グリースには、基油と、イオン液体からなる増ちょう剤が含まれており、グリースは、基油と増ちょう剤とが均一に混合した状態となっている。
本実施形態では、グリースに用いられる基油は特に限定されるものではない。例えば、鉱油をはじめとする全ての基油を使用することができる。鉱油の他にも、エステル系合成油、合成炭化水素油、エーテル系合成油、シリコーン油、フッ素化油など各種合成油を挙げることができる。
本実施形態では、一般的に用いられる金属石鹸またはウレア化合物を用いず、イオン液体を増ちょう剤として用いる。ここで、プロペラシャフトの使用環境下において、スプラインシャフト20とスプラインスリーブ30との使用環境温度(使用時の定常温度)は、設計上、50℃〜150℃の範囲にある。
[実施例1〜6]
実施例1〜6にかかる摺動構造を構成するスプラインシャフトとスプラインスリーブとの間に充填するグリースとして以下の材料を準備し、図3に示すような成分のグリースを作製した。
(1)イオン液体
グリースを構成する増ちょう剤として、以下の市販のイミダゾリウム塩(東京化成工業株式会社製)とピリジニウム塩(東京化成工業株式会社製)を準備した。
・イミダゾリウム塩:1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスファート(1-Butyl-2,3-dimethylimidazolium Hexafluorophosphate(C9H17F6N2P):融点38℃)→以降では、BDMIHと称す
・ピリジニウム塩:1−ブチル−4−メチルピリジニウムヘキサフルオロホスファート(1-Butyl-4-methylpyridinium Hexafluorophosphate(C10H16F6NP):融点42℃)→以降では、BDPHと称す
グリースを構成する基油として、以下の市販のポリアルファオレフィン系の合成油(EXXONMOBIL社製)または鉱油(EXXONMOBIL社製)を準備した。
・スペクトラシン10(Spectra Syn 10),スペクトラシン40(Spectra Syn 40),スペクトラシン100(Spectra Syn 100),スペクトラシンウルトラ150(Spectra Syn Ultra 150),または、スペクトラシンウルトラ300(Spectra Syn Ultra 300)の単油または混合油
・コア600(Core 600:グループI鉱油)
以下の市販の固体潤滑剤を準備した。
・PFFE:ルブロンL−2、平均粒径3.5μm(ダイキン工業株式会社製)
・MoS2:Tパウダー、平均粒径3.5μm(株式会社ダイゾー製)
基油として、スペクトラシン10,スペクトラシン40を、配合体積比3:1の混合(40℃動粘度100mm2/s)し、グリース全体の質量に対して、増ちょう剤として、BDMIHを30質量%添加し、ミキサー内を30℃に保持・制御して、所定の回転数で均一にこれを拡散させた。
基油として、スペクトラシン40,スペクトラシン100を、配合体積比4:1の混合(40℃動粘度500mm2/s)し、グリース全体の質量に対して、増ちょう剤として、BDMIHを20質量%添加し、ミキサー内を30℃に保持・制御して、所定の回転数で均一にこれを拡散させた。
基油として、スペクトラシン40,スペクトラシン100を、配合体積比4:1の混合(40℃動粘度500mm2/s)し、グリース全体の質量に対して、増ちょう剤として、BDMIHを20質量%添加し、ミキサー内を30℃に保持・制御して、所定の回転数で均一にこれを拡散させた。その後、固体潤滑剤としてPTFEを10質量%添加し、同条件(ミキサー内温度、ミキサー回転数)で均一分散させた。
基油として、スペクトラシン40,スペクトラシン100を、配合体積比1:4の混合(40℃動粘度1000mm2/s)し、グリース全体の質量に対して、増ちょう剤として、BMPHを5質量%添加し、ミキサー内を30℃に保持・制御して、所定の回転数で均一にこれを拡散させた。その後、固体潤滑剤としてMoS2を10質量%添加し、同条件(ミキサー内温度、ミキサー回転数)で均一分散させた。
基油として、スペクトラシンウルトラ150,スペクトラシンウルトラ300を、配合体積比3:2の混合(40℃動粘度2000mm2/s)し、グリース全体の質量に対して、増ちょう剤として、BMPHを5質量%添加し、ミキサー内を30℃に保持・制御して、所定の回転数で均一にこれを拡散させた。その後、固体潤滑剤としてMoS2を10質量%添加し、同条件(ミキサー内温度、ミキサー回転数)で均一分散させた。
基油として、コア600(40℃動粘度110mm2/s)に、グリース全体の質量に対して、増ちょう剤として、BDMIHを30質量%添加し、ミキサー内を30℃に保持・制御して、所定の回転数で均一にこれを拡散させた。
比較例1〜6にかかる摺動構造を構成するスプラインシャフトとスプラインスリーブとの間に充填するグリースとして以下の材料を準備し、図3に示すような成分のグリースを作製した。
市販のグリースとして、リチウム石鹸グリース(マルテンプTA No.2:共同油脂株式会社製)を準備した。なお、遠心分離(8000r/m×5分)により抽出した基油は、40℃動粘度60mm2/sであった。
市販のグリースとして、リチウム石鹸グリース(アポロイルオートレックスA No.2:出光興産株式会社製)を準備した。なお、遠心分離(8000r/m×5分)により抽出した基油は、40℃動粘度300mm2/sであった。
市販のグリースとして、カルシウム石鹸グリース(パワーライト No.2:共同油脂株式会社製)を準備した。なお、遠心分離(8000r/m×5分)により抽出した基油は、40℃動粘度1500mm2/sであった。
基油として、スペクトラシン10,スペクトラシン40を、配合体積比5:1の混合(40℃動粘度100mm2/s)し、グリース全体の質量に対して、増ちょう剤として、BDMIHを3質量%添加し、ミキサー内を30℃に保持・制御して、所定の回転数で均一にこれを拡散させた。なお、ここでは、比較例4としているが、この比較例4は実施例に含まれるものである。
基油として、スペクトラシン40,スペクトラシン100を、配合体積比5:1の混合(50℃動粘度500mm2/s)し、グリース全体の質量に対して、増ちょう剤として、BDMIHを40質量%添加し、ミキサー内を30℃に保持・制御して、所定の回転数で均一にこれを拡散させた。なお、ここでは、比較例5としているが、この比較例4は実施例に含まれるものである。
基油として、スペクトラシンウルトラ150,スペクトラシンウルトラ300を、配合体積比2:3の混合(40℃動粘度2300mm2/s)し、グリース全体の質量に対して、増ちょう剤として、BMPHを5質量%添加し、ミキサー内を30℃に保持・制御して、所定の回転数で均一にこれを拡散させた。なお、ここでは、比較例6としているが、この比較例6は実施例に含まれるものである。
以下に示す試験条件で、実施例1〜6および比較例1〜5に係る摺動構造のグリースを用いて試験を行った。
・試験機:SRV往復動摩擦摩耗試験機(ボールオンプレート試験機)
・試験片形状(摺動部材):ボール(φ10mm,JIS規格:SUJ2焼入れ焼き戻し)
プレート(JIS規格:S45C調質材)
・試験荷重:50N
・試験速度:10mm/s
・試験振幅50mm
・試験時間:10分
・試験温度:60℃(プロペラシャフトの使用環境温度)
図4に示すように、比較例1〜3のグリースを用いた摺動構造の静摩擦係数は、実施例1〜6および比較例4、5のものに比べて、高い結果となった。この結果から、実施例1〜6および比較例4、5のものは、グリースの増ちょう剤にイオン液体を用いたことにより、摺動時にはこれが液化し、一対の摺動部材であるボールとプレートの間へのグリースの介入性が向上したものと考えられる。
・試験機:酸化安定度試験
・試験方法:JIS K 2220 12(ASTM D 942)
評価方法として、実施例1〜6および比較例1〜5に係る摺動構造のグリースに対して、上記試験後に、圧力低下量(酸化度合い)を測定し、これにより各グリースの耐熱性を評価した。なお比較例2の圧力低下量を基準として指数化した。この結果を図6に示す。
図6に示すように、比較例1〜3のグリースの圧力低下量は、実施例1〜6および比較例4、5のものに比べて、高い結果となった。すなわち、実施例1〜6および比較例4、5のグリースは、比較例1〜3の如く金属石鹸を増ちょう剤に用いたものに比べて、イオン液体を増ちょう剤に用いたことにより、耐熱性(酸化安定性)が高くなったと考えられる。
実施例1〜6および比較例1〜6に係る摺動構造のグリースを50g平板に塗布後、反転させ、25℃〜30℃で10分間放置し、グリースの垂れ発生の有無を確認した。
比較例4以外のグリースには、垂れが発生しなかった。このことから、増ちょう剤としてイオン液体をグリースに対して5質量%以上含有させることにより、グリースの良好な充填性を確保できるものと考えられる。
・試験機:ちょう度計
JIS K 2220 7(ASTM D 217)に準じて、測定前に、−30℃になるように、実施例1〜6および比較例1〜6に係る摺動構造のグリースを冷却し、これらのちょう度を測定した。なお比較例1のちょう度を基準として指数化した。この結果を図7に示す。
図7に示すように、実施例1〜6のグリースの低温ちょう度は、比較例1〜3のものよりも低い値となった。このことから、実施例1〜6の如く、増ちょう剤にイオン液体を用いることで、増ちょう剤に金属石鹸を用いた場合よりも、グリースの低温ちょう度が低くなり、低温時におけるグリースの流動性は向上したものと考えられる。これは、イオン液体が、従来の金属石鹸と比較して、網目状構造をとらないことによると考えられる。
図1に示すプロペラシャフトのスプラインスリーブとスプラインシャフト(一対の摺動部材)の間に、実施例1〜6および比較例1〜3のグリース充填し、以下の条件でプロペラシャフトを回転させながら、スプラインスリーブとスプラインシャフトとを以下の条件で摺動させて、スティックスリップを確認した。
・プロペラシャフトの回転数:100rpm、負荷トルク200N・m
・振幅:±20mm、周波数:5Hz(sin波)
実施例1〜6の摺動構造の場合には、スティックスリップ(不連続な動き)は発生しなかったが、比較例1〜3のものは、スティックスリップが発生した。このことから、実施例1〜6の如く、イオン液体をグリースの増ちょう剤として用いることにより、摺動時に、イオン液体が液化し、この結果、動摩擦係数の低下を起こさずに、静摩擦係数が低減されるので、スティックスリップを低減することができると考えられる。
実施例7〜9にかかる摺動構造を構成するドライブシャフトの等速ボールジョイント(CVJ)のレース(アウターレースまたはインナーレース)とケージの間に充填するグリースとして以下の材料を準備し、グリースを作製した。
1.使用材料
(1)イオン液体
グリースを構成する増ちょう剤として、以下の市販のイミダゾリウム塩(東京化成工業株式会社製)とピリジニウム塩(東京化成工業株式会社製)を準備した。
・イミダゾリウム塩:1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヨージド(1-Ethyl-3-methylimidazolium Iodide(C6H11IN2):融点79℃)→以降では、BMIIと称す
・ピリジニウム塩としては、1−ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスファート(1-Butylpyridinium Hexafluorophosphate(C9H14F6NP):融点75℃)→以降では、BPHと称す
グリースを構成する基油として、以下の市販のポリアルファオレフィン系の合成油(EXXONMOBIL社製)または鉱油(EXXONMOBIL社製)を準備した。
・スペクトラシン10(Spectra Syn 10)とスペクトラシン40(Spectra Syn 40)の混合油であり、混合比を調整することにより、100℃動粘度15mm2/sとした混合油
・コア600(Core 600:グループI鉱油)であり、40℃動粘度115mm2/s、100℃動粘度12mm2/sである鉱油
(3)添加剤
市販のS−P系焼付防止剤、酸化防止剤
基油として、コア600に、グリース全体の質量に対して、増ちょう剤として、BPHを30質量%添加し、ミキサー内を60℃に保持・制御して、所定の回転数で均一にこれを拡散させた後、酸化防止剤を添加し、同条件(ミキサー内温度、ミキサー回転数)で均一分散させた。
基油として、コア600に、グリース全体の質量に対して、増ちょう剤として、BMIIを5質量%添加し、ミキサー内を60℃に保持・制御して、所定の回転数で均一にこれを拡散させた後、酸化防止剤を添加し、同条件(ミキサー内温度、ミキサー回転数)で均一分散させた。
基油として、スペクトラシン10とスペクトラシン40の混合油に、グリース全体の質量に対して、増ちょう剤として、BPHを30質量%添加し、ミキサー内を60℃に保持・制御して、所定の回転数で均一にこれを拡散させた。その後、酸化防止剤およびS−P系焼付け防止剤を添加し、同条件(ミキサー内温度、ミキサー回転数)で均一分散させた。
実施例7および8にかかる摺動構造を構成するドライブシャフトの等速ボールジョイント(CVJ)のレース(アウターレースまたはインナーレース)とケージの間に充填するグリースとして以下の材料を準備し、グリースを作製した。
基油としてコア600に、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とモノアミンを個々に溶解し、MDIを溶解した溶液を攪拌しながらモノアミンを溶解した溶液を加えた。その後、100℃〜120℃の温度範囲で、30分間攪拌を継続し、これらを反応させ、増ちょう剤としてのジウレア化合物を生成した。これに、上述した酸化防止剤を加えて、60℃〜80℃でさらに攪拌した。その後、冷却して三本ロールで均一化を実施した。
基油として、上述したスペクトラシン10とスペクトラシン40の混合油(実施例7と同じ)に、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とモノアミンを個々に溶解し、MDIを溶解した溶液を攪拌しながらモノアミンを溶解した溶液を加えた。その後、100℃〜120℃の温度範囲で、30分間攪拌を継続し、これらを反応させ、増ちょう剤としてのジウレア化合物を生成した。これに、上述した酸化防止剤を加えて、60℃〜80℃でさらに攪拌した。その後、冷却して三本ロールで均一化を実施した。
以下に示す試験条件で、実施例7,8および比較例7に係る摺動構造のグリースを用いて試験を行った。
・試験機:SRV往復動摩擦摩耗試験機(ボールオンプレート試験機)
・試験片形状(摺動部材):ボール(φ10mm,JIS規格:SUJ2焼入れ焼き戻し)
プレート(JIS規格:SCM415浸炭焼入れ焼き戻し)
・試験荷重:50N
・試験速度:10mm/s
・試験振幅2mm
・試験時間:10分
・試験温度:80℃(CVJの使用環境温度)
図8に示すように、比較例7と比較して、実施例7および8の摺動構造の平均摩擦係数は低下している。これは、実施例7および8のグリースに含まれるイオン液体が、液化(溶融)し、潤滑剤(グリース)がグリース状から液状に状態変化したことにより、摺動部材間に潤滑油が流れ込みやすくなったことによると考えられる。すなわち、このようなCVJの使用環境下では、比較例7の如きウレア系のグリースを用いた場合には、摺動部材間の摺動面に油膜が形成できなかったが、実施例7および8のグリースを用いた場合には、摺動部材間の摺動面に油膜が形成できたため、平均摩擦係数が低減したと考えられる。
以下に示す試験条件で、実施例7,8および比較例7に係る摺動構造のグリースを用いて試験を行った。
・試験機:レオメータ
・試験温度:80℃(CVJの使用環境温度)
図9に示すように、比較例7と比較して、実施例7および8の摺動構造の見かけ粘度は低下している。これは、実施例7および8のグリースに含まれるイオン液体が、液化(溶融)し、潤滑剤(グリース)がグリース状から液状に状態変化することにより、グリースの見かけ粘度は低下が低下し、CVJの攪拌・引き摺り損失も低減すると考えられる。
実施例9および比較例8のグリースのそれぞれを、ドライブシャフトの等速ボールジョイントのレース(アウターレースまたはインナーレース)とケージ内に充填し、ドライブシャフト(バーフィールドジョイント/トリポートジョイントの組み合わせ)を台上効率試験機に所定のジョイント角で設置し、80℃の温度条件下で雰囲気を制御し、所定条件(回転数、入力トルク)で作動させたときの入力トルクと出力トルクとの差を損失トルクとして評価した(比較例8の測定データを基準に指数化を実施した)。なお、損失トルクが低ければ、損失(摩擦、攪拌、引き摺り)は少ない。この結果を図10に示す。
図10に示すように、比較例8と比較して、実施例9の場合には、損失トルクが小さかった。これは、実施例9のごとく、グリースの増ちょう剤に、イオン液体を用いることにより、摺動時には、これが液化(溶融し)、この結果、バーフィールドジョイントのみならずトリポートジョイント内の摺動部分で、油膜の介入性の向上および攪拌・引き摺り損失の低減が実現され、ドライブシャフトの効率向上を図ることができると考えられる。
・試験機:酸化安定度試験
・試験方法:JIS K 2220 12(ASTM D 942)
評価方法として、実施例7および比較例7に係る摺動構造のグリースに対して、上記試験後に、圧力低下量(酸化度合い)を測定し、これにより各グリースの耐熱性を評価した。なお比較例7の圧力低下量を基準として指数化した。この結果を図11に示す。
図11に示すように、比較例7のグリースの圧力低下量は、実施例7のものに比べて、高い結果となった。すなわち、実施例7のグリースは、比較例7の如くウレア化合物を増ちょう剤に用いたものに比べて、イオン液体を増ちょう剤に用いたことにより、耐熱性(酸化安定性)が高くなったと考えられる。
Claims (6)
- 相互の摺動する一対の摺動部材と、該一対の摺動部材の間に充填されるグリースとを少なくとも備えた摺動構造であって、
前記グリースには、基油と、イオン液体からなる増ちょう剤が含まれており、
該イオン液体は、前記一対の摺動部材の未使用環境下においては固体であり、
該一対の摺動部材の使用環境下における熱により、液化することを特徴とする摺動構造。 - 前記イオン液体は、イミダゾリウム塩、または、ピリジニウム塩でありことを特徴とする請求項1に記載の摺動構造。
- 前記イオン液体は、前記グリース全体に対して、5〜30質量%含有していることを特徴とする請求項1または2に記載の摺動構造。
- 前記グリースの基油の動粘度が、40℃で、100〜2000mm2/sであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の摺動構造。
- 前記一対の摺動部材は、スプラインシャフトと、スプラインスリーブとであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の摺動構造。
- 前記一対の摺動部材は、等速ボールジョイントのレースとケージであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の摺動構造。
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