JP5632198B2 - 折戸用の給電構造 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばマイクロバス等に使用される折戸内の補機に常時給電を行わせるための折戸用の給電構造に関するものである。
従来、自動車のドアに搭載された補機等に常時給電を行うために、種々の給電構造が提案されている。
例えば、特許文献1には、自動車のフロントのヒンジ開閉式のドアに常時給電を行うべく、車両ボディからドアにかけて逆凹字状の回転筒部材と凹字状の回転筒部材とを回転連結部で連結してクランク状の筒部材を構成し、筒部材内にワイヤハーネス(複数本の電線)を挿通させ、ドアの開閉に伴って筒部材を上方視でくの字状からV字状に屈曲させてドアの開閉ストロークを吸収させる給電構造が記載されている。
また、特許文献2には、自動車のスライドドアに水平なガイドレールと、ガイドレールに係合するスライダと、スライダに連結された第一アームと、第一アームに一端部を回動自在に連結された第二アームとを設け、第二アームの他端部をスライドドアに軸支させ、両アームからスライダを経て車両ボディ側にワイヤハーネスを配索した給電構造が記載されている。
また、特許文献3には、自動車用ではないが、電子機器を左右のガイドレールに沿ってスライド式に引き出す構造において、一方のガイドレールにスライダを係合させ、スライダに一対の略V字状の開閉自在なアームの一端を連結し、アームの他端をガイドレールの基部側に回動自在に軸支して、電子機器から両アームに沿ってケーブルを配索した給電構造が記載されている。
また、特許文献4には、給電構造ではないが、自動車のスライドドアの先端に挟み込み検出用の圧力センサ(圧電センサ)と、圧力センサに続く挟み込み検出回路を設けて、乗員の挟み込みを防止した構造が記載されている。
特開2009−126185号公報(図1,図4) 特開2001−301545号公報(図1,図5) 米国特許第6305556号公報(図1〜図2) 特開2008−121272号公報(図2)
しかしながら、上記従来の特許文献に記載された給電構造にあっては、例えば自動車(バス等)の折戸式の扉(折戸)に常時給電を行う場合に対応することができず、例えば折戸に挟み込み防止センサ等の補機を設けた場合に、車両ボディから折戸への常時給電を折戸の開閉に伴うワイヤハーネスの傷みや耐久性の低下や折戸の開閉操作性の低下等なく確実に行わせることはできなかった。
なお、折戸はバスやマイクロバスといった自動車に限らず電車等にも使用されており、また、折戸はバスのサイドドアに限らず、トラックのバックドア等にも使用されている。
本発明は、上記した点に鑑み、自動車等の折戸への常時給電を折戸の開閉に伴うワイヤハーネスの傷みや耐久性の低下や折戸の開閉操作性の低下等なく確実に行わせることのできる折戸用の給電構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る折戸用の給電構造は、ヒンジで連結された一対の折戸部分で成る折戸がボディ本体に開閉自在に設けられ、該ボディ本体から一方の折戸部分の上部内側を経て他方の折戸部分の上部内側にワイヤハーネスが配索され、該ワイヤハーネスは、該折戸の開閉時に、該ボディ本体側のハーネス固定部を支点に該一方の折戸部分との間で開閉方向に揺動する部分と、該ヒンジ側で上下方向の段差部をなして周方向に捩られる部分とを備え、該折戸の全開時に、該段差部が平面視略U字状に屈曲しつつ周方向に捩られ、該略U字状の屈曲部の中央が該ヒンジの中心と略同一垂直軸線上に位置し、該折戸の全閉時に、該段差部が該ヒンジの中心よりも該折戸の厚み方向にずれた位置で、且つ前記一対の折戸部分の間の上部空間内で、側面視略クランク状に屈曲することを特徴とする。
上記構成により、ボディ本体から一方の折戸部分にかけて配索されたハーネス部分が、折戸の開閉に伴って開閉方向に揺動して折戸の開閉ストロークを吸収し(ハーネス余長の発生を防ぎ)、それと同時に、一方の折戸部分と他方の折戸部分との間のハーネス部分(段差部)が周方向に捩れて折戸の開閉ストロークを吸収する(ハーネス余長の発生を防ぐ)。このワイヤハーネス長手方向の二箇所の吸収部分でワイヤハーネスの曲げ応力等が軽減され、ワイヤハーネスの屈曲耐久性や折戸の開閉操作性が高まる。
請求項2に係る折戸用の給電構造は、請求項1記載の折戸用の給電構造において、前記一対の折戸部分の上部内側で前記ワイヤハーネスが各プロテクタ内に収容され、前記他方の折戸部分におけるプロテクタが段差状に屈曲形成されて、前記一方の折戸部分におけるプロテクタよりも低く配置されたことを特徴とする。
上記構成により、両プロテクタに沿ってワイヤハーネスが配索収容され、一方のプロテクタと他方の段差状のプロテクタの高い部分とが同一水平面上に配置された際に、一方のプロテクタと他方のプロテクタの低い部分との間でワイヤハーネスが段差状に屈曲されて段差部が容易に形成される。
請求項3に係る折戸用の給電構造は、請求項1又は2記載の折戸用の給電構造において、前記一対の折戸部分の上部内側で前記ワイヤハーネスが各プロテクタ内に収容され、前記折戸の開き時に前記ヒンジ側で各プロテクタが相互に接近する方向に屈曲して形成されたことを特徴とする。
上記構成により、折戸の全開時すなわち両折戸部分がヒンジを支点に相互に略V字状に接近した際に、ワイヤハーネスが両折戸部分内で両プロテクタの屈曲部に沿って接近し、ヒンジ側でワイヤハーネスが折戸の内端を結ぶ半径よりも小径に短く略U字ないし略半円状に屈曲し、その屈曲部がヒンジの軸心とほぼ同一軸心上に位置することで、折戸開閉時のハーネス余長の発生が防止され、屈曲部の曲げ応力が軽減される。ヒンジは折戸の全閉時(伸長時)に折戸の外面側に位置する。請求項3は請求項1のみに従属させることも可能である。請求項2に従属させれば、請求項2との相乗効果が発揮される。
請求項1記載の発明によれば、折戸の開閉に伴ってワイヤハーネスをボディ本体側で揺動させつつ折戸中央側で周方向に捩ることで、折戸の開閉に伴うワイヤハーネスの余長の発生を確実に防いで、ワイヤハーネスの曲げ等の応力を軽減させ、ワイヤハーネスの傷みや耐久性の低下や折戸の開閉操作性の低下を防いで、折戸への常時給電の信頼性を高めることができる。
請求項2記載の発明によれば、各プロテクタを各折戸部分の上部に配設した際に、両プロテクタの間でワイヤハーネスを自動的に段差状に屈曲させて屈曲部を容易に形成することができ、これにより、折戸へのワイヤハーネスの組付作業工数を低減させることができる。
請求項3記載の発明によれば、折戸の開き時に折戸の中央でワイヤハーネスを短く小径に屈曲させて折戸外面側のヒンジとほぼ同一垂直線上に位置させることで、ハーネス余長の発生を防いで、ワイヤハーネスの傷みを防止して屈曲耐久性を高めることができる。
本発明に係る折戸用の給電構造の一実施形態を示す斜視図である。 折戸の全開時と全閉時のワイヤハーネスの一形態を示す斜視図である。 折戸用の給電構造を示す上面図である。 折戸のヒンジ側のハーネス配索構造を示す、(a)は防水部材装着時の斜視図、(b)は防水部材を一部切欠して内部を見せた状態の斜視図である。 折戸用の給電構造を車両内側から見た状態の斜視図である。 折戸用の給電構造を車両外側から見た状態の折戸閉じ時の斜視図である。 (a)は折戸用の給電構造を車両内側から見た状態の側面図、(b)は車両前側から見た状態(図7(a)の矢視D)の前面図である。
図1〜図7は、本発明に係る折戸用の給電構造の一実施形態を示すものである。
図1の如く、マイクロバス1の左側面に設けられた折戸(扉)2の上端部に沿ってワイヤハーネス5が配索され、ワイヤハーネス5の一方(前側の部分)6が車両ボディ(ボディ本体)7の昇降口の前側上部に係止クリップ(ハーネス固定部)8で固定されつつバッテリ側に続き、ワイヤハーネス5の他方(後側の部分)9が折戸2の後端(先端ないし外端)4aの挟み込み防止センサ(図示しない補機)に接続されている。
図1では、折戸2の開き状態を実線で示し、閉じ状態を鎖線で示している。車両ボディ7は合成樹脂製の化粧トリムを装着する前の状態(鋼板が剥き出しの状態)を示している。折戸2は、前後一対の折戸部分3,4を中央の車両外側のヒンジ10で回動自在に連結して構成された既存のものであり、各折戸部分3,4はヒンジ10側の内端に密接用の弾性の各ウェザストリップ11を有し、前後端の上部に各ローラ12,13を有している。前側のローラ12は回転するのみで軸部の作用をし、後側のローラ13は車両ボディ7の昇降口の上端の真直なガイドレール(図示せず)に沿って回転しつつ摺動する。前側の折戸部分3の外端3aは他のヒンジ(図示せず)で車両ボディ7に回動自在に連結されている。
ワイヤハーネス5の前側部分6は前側(一方)の折戸部分3の内壁(車両内側の壁部)14の前側上部の孔部15を貫通して前側の折戸部分3の上端の水平な溝部16内に導入されている。ワイヤハーネス5は溝部16に沿って配索され、前側の折戸部分3のヒンジ10側の内端から後側(他方)の折戸部分4の内端に屈曲及び捩り自在に渡されて、後側の折戸部分4の上端の溝部17に沿って配索され、後側の折戸部分4の外端4aにおいて垂下して前記補機(図示せず)に接続されている。
図2の如く、ワイヤハーネス5は折戸2(図1)の全開時に水平方向に略U字状に屈曲し、折戸2の全閉時に中央の段差部(捩られる部分)18を除いて水平方向に略真直に伸びる。図2では便宜上ワイヤハーネス5を折戸2の全開時と全閉時とで共に実線で示している。ワイヤハーネス5の一方(前側)の部分6と他方(後側)の部分9は共に電線を柔軟な屈曲自在な保護チューブ19で覆って構成され、一方と他方との間のハーネス部分(電線部分)20は前後二つの絶縁樹脂製で樋状の剛性のプロテクタ21,22内に収容され、前後のプロテクタ21,22の間で電線20の段差部18を屈曲及び捩り自在に露出させている。
前側のプロテクタ21は縦断面凹字状で水平方向に略真直に形成され、電線挿入用の上部開口23を有している。後側のプロテクタ22は、縦断面凹字状でクランク状に屈曲し、中間部に上下方向の段差部分(垂直部)22cを有し、真直な水平の前半部22bは前側のプロテクタ21よりも下側に位置し、真直な水平の後半部22aは前側のプロテクタ21と同じ高さに位置し、前半部22bと後半部22aとを連結する段差部分22cは垂直に位置している。前半部22bと後半部22aは電線挿入用の上部開口27を有し、段差部分22cは電線挿入用の前部開口(図示せず)を有している。
折戸2(図1)の全閉時すなわちワイヤハーネス5が伸長した際に、前側のプロテクタ3と後側のプロテクタ4との間で電線20が上から下に略クランク状に屈曲して段差状に配索され、クランク状の電線部分すなわち段差部18は、前側のプロテクタ21から後方に導出された上側の略水平部18aと、後側のプロテクタ22から前方に導出された下側の略水平部18bと、上下の略水平部18a,18bを連結した垂直部18cとで構成されている。
段差部18が折戸2の中央すなわち前側の折戸部分3の後端(内端)から後側の折戸部分4の前端(内端)にかけて配索され、折戸2の開閉に伴って垂直部18cが周方向に捩れて折戸2の開閉ストロークを吸収する。すなわち折戸2内のハーネス部分20の余長の発生が防止される(余長が吸収される)。折戸2の開閉に伴うワイヤハーネス5の余長吸収部分すなわち周方向に捩られる部分18を円Aで囲んで示している。前後の保護チューブ19と前後のプロテクタ21,22との間には電線20の短い各露出部28が真直に位置する。
折戸2(図1)の全開時すなわちワイヤハーネス5が略U字状に屈曲した(圧縮された)際に、ワイヤハーネス5の段差部18は、前側のプロテクタ21から後側のプロテクタ22にかけて下向きに傾斜しつつ大きな半径で滑らかに略U字状に屈曲し、同時に周方向に捩られて余長の発生が防止される。前後の保護チューブ19と前後のプロテクタ21,22との間には電線20の短い各露出部28が真直に位置する。折戸2の全開から全閉にかけてワイヤハーネス5の段差部18は、下向きに傾斜した略U字状の屈曲部(18)の状態から周方向に捩られつつ徐々にクランク状(18)に屈曲変形する。全閉から全開時かけてはこの逆の形態に段差部18が変形する。
前側の保護チューブ19を含むハーネス部分6は、折戸2の開閉に伴って、車両ボディ7(図1)へのハーネス固定部である前側上部の係止クリップ8を支点に前後方向に矢印Cの如く揺動する。これによって、折戸2の外部のハーネス部分6の余長が吸収される。ワイヤハーネス5の余長吸収部分すなわち折戸開閉方向に揺動する部分29を円Bで囲んで示している。前側のハーネス部分6は折戸2のヒンジ10上を通らないので、折戸2の開閉時に揺動するハーネス部分29の軌跡が略三角形の二辺となる位置(頂点)に車両ボディ7への固定部(係止クリップ8)を設けている。
図2で詳細には、折戸2の全開時すなわちワイヤハーネス5の屈曲時に、前側のハーネス部分6は、前側上部の係止クリップ8から斜め下向き後方に短く伸びた部分29aと、部分29aから前方に湾曲状(略半円状)に屈曲して折り返された部分29bと、屈曲部29bから図1の如く前側の折戸部分3の上部内側面に沿って屈曲して貫通孔15の手前の係止クリップ30まで伸びた部分29cとを含んでいる。
折戸2の全閉時すなわちワイヤハーネス5の伸長時に、前側のハーネス部分6は、前側上部の係止クリップ8から斜め下向き後方に傾斜して短く伸びる部分29dと、傾斜部分29dから斜め下向きに大きな半径で滑らかに屈曲して折戸側の係止クリップ30に続く屈曲部分29eとで構成される。
折戸側の係止クリップ30は前側の折戸部分3の内側壁に固定され、係止クリップ30の少し後方に位置する係止クリップ31は前側の折戸部分3の溝部16内に固定され、両係止クリップ30,31の間でワイヤハーネス5が水平方向にクランク状に屈曲され、クランク状の屈曲部分32の中央の段差部が図1の前側の折戸部分3の孔部15を貫通する。ワイヤハーネス5の後端側の係止クリップ33は図1の後側の折戸部分4の溝部17の外端4a寄りに固定される。
各係止クリップ8,30,31,33は、ワイヤハーネス5を保持する環状のバンド部と、バンド部を締める孔部と孔部内の爪とを有するブロック部と、ブロック部から突出した支柱部と、支柱部の先端から傾斜状に設けられた一対の爪部とを備える既存のものである。図1において、ワイヤハーネス5の前側部分6は係止クリップ8の爪部を前側の折戸部分3の上部前方において車両ボディ7の小孔に圧入してワンタッチで固定される。
図3(上面図)の如く、折戸2のヒンジ20寄りにおいて各折戸部分3,4の上端の溝部16,17内に各プロテクタ21,22が配置され、各プロテクタ21,22は、ヒンジ10に近づくにつれて折戸2の外壁面34に近づくように、すなわち各プロテクタ21,22が相互に接近するように、プロテクタ長手方向中間部で水平方向に屈曲されている。各屈曲部を符号21c,22dで示す。
すなわち、図3,図4の如く、前側の折戸部分3におけるプロテクタ21の前半部(折戸の全閉時における前半部)21aが折戸部分3の厚み方向中央に位置し、後半部21bが前側の折戸部分3の外壁面34寄りに位置し、前半部21aと後半後21bとの間のプロテクタ部分(屈曲部)21cがプロテクタ幅方向に傾斜状に屈曲している。
また、後側の折戸部分4におけるプロテクタ22の後半部(折戸の全閉時における後半部)が、短い真直部22aと、真直部22aに「く」の字状にプロテクタ幅方向に屈曲して続く傾斜状の屈曲部22dとで成り、屈曲部22dが下向きの垂直部22cに続き、垂直部22cが前半部22bに続き、後半の真直部22aが折戸部分4の厚み方向中央に位置し、垂直部22cと前半部22bが折戸部分4の外壁面34寄りに位置している。
この構成により、図4(b)の如く、両折戸部分3,4の間のワイヤハーネス5の段差部18の長さが短く規定され、段差部18の無駄な屈曲がなくなり、且つ、折戸2の外壁面34寄りに配置されたヒンジ10の上方近傍に段差部18が位置して、ヒンジ10の回動中心と段差部18の屈曲中心が略同一垂直軸線上に位置し、折戸2の開閉に伴う段差部18の屈曲が小さな応力でスムーズに行われる。ヒンジ10の回転中心と段差部18の屈曲中心とが少しずれていても、段差部18が周方向に捩られることで、ハーネス余長吸収がスムーズ且つ確実に行われる。
図4(a)は各折戸部分3,4の内端にウェザストリップ11を装着した状態、図4(b)は同じくウェザストリップ11を一部切欠してワイヤハーネス5を見せた状態であり、ワイヤハーネス5の段差部18にウェザストリップ11が干渉しないように、図4(a)の鎖線35のように折戸2のパネル壁34やウェザストリップ11の一部を切欠することもある。
図3,図4の如く、前側の折戸部分3の上端部には略全長に渡って水平な溝部16を成す金属製の溝部材36が配置固定され、溝部材36は左右の垂直な側壁36aと水平な底壁36bとで構成されている。後側の折戸部分4の上端部には、後半において同様な溝部材37が配置固定され、前半において溝部材37は底壁を有しておらず左右の側壁37aのみであり、上下方向にクランク状に屈曲したプロテクタ22の高さの低い前半部22bを溝部材37の下部開口から折戸部分4の左右の垂直なパネル壁14,34の間の空間内に収容している。前後の各プロテクタ21,22は各溝部材36,37に係止クリップやねじ締め等の手段(図示せず)で固定されている。
図3において、符号38は、両折戸部分3,4の全閉時の干渉を防止するストッパ、18は、ワイヤハーネス5の中央のクランク状の段差部、6は、車両ボディ側の係止クリップ8を支点に前後に揺動する前側のハーネス部分、30,31は折戸側の係止クリップ、12,13は折戸2の前後端のローラをそれぞれ示している。図3においてワイヤハーネス5は折戸の全開時と全閉時とでそれぞれ実線で示している。
図5の如く、折戸2の全開時に、折戸2のヒンジ10側の内端上部でワイヤハーネス5の段差部18が略U字状に折り返し屈曲し、折戸2の全閉時に、折戸2の幅方向中央のウェザストリップ11の上部でワイヤハーネス5の段差部18が上下方向にクランク状に屈曲して位置する。折戸2は車両内向きに開くので、図5は車両内側から見た図である。図5でワイヤハーネス5は全開時と全閉時とで共に実線で示している。
ワイヤハーネス5の電線部分20は、前側の折戸部分3の上方において保護チューブ19で覆われた状態で係止クリップ8に固定され、前側の折戸部分3の孔15から溝部材36の溝部16内に導入され、短い露出部28を経てプロテクタ21に沿って配索され、段差部18を経て後側の折戸部分4の溝部材37内のプロテクタ22に沿って配索され、溝部材37内の短い露出部分28を経て保護チューブ19で覆われて、下側の挟み込み防止センサ(図示せず)に接続されている。前側のプロテクタ21はヒンジ10寄り(折戸部分3の内端3b寄り)に配置され、後側のプロテクタ22はヒンジ10から少し折戸部分4の外端4a寄りに離間して配置されている。
折戸2の全閉時のワイヤハーネス5の段差部18は、折戸2を開くに従って段差部18中央の垂直部分18cが周方向に捩られつつ、前後の略水平部18a,18bが垂直部18cを中心として水平方向(折戸2の開き方向)にスムーズに屈曲する。折戸2を開いた状態から閉じる際は上記とは逆の動作で同様に行われる。図5で符号12,13は、各折戸部分3,4の外端に固定されたローラ、11はウェザストリップをそれぞれ示す。
図6は、折戸2を車両外側から見た状態を示すものであり、ワイヤハーネス5の電線部分20は、前側の折戸部分3の溝部材36内のプロテクタ21から突出した上側の略水平部18aとそれに続く下向きの垂直部18cとそれに続くに下側の略水平部18bとで成る段差部18を経て後側の折戸部分4の溝部材37内のクランク状のプロテクタ22内に配索されている。プロテクタ22は低い前半部22bと高い後半部22aと中間の垂直部22cとで成る。図6で、符号10はヒンジ、10aは垂直なヒンジ軸、13はローラをそれぞれ示している。
図7(a)は折戸2を車室側から見た状態、図7(b)は車両ボディ7を車両前方から見た状態(図7(a)の矢視D図)をそれぞれ示すものである。
図7(a)の如く、ワイヤハーネス5の前側のハーネス部分6は車両ボディ7(図7(b))の天井寄りから斜め下向き後方に配索され、その途中を係止クリップ8で車両ボディ7に固定され、折戸2の全開時に、係止クリップ8の後方で湾曲状に屈曲して(屈曲部を符号29bで示す)前側に折り返され、折り返し部分29cが前側の折戸部分3に係止クリップ30で固定されつつ折戸部分3内に導入され、折戸部分3内のハーネス部分がヒンジ10側(内端側)で後側の折戸部分4にかけて後下がりに傾斜しつつ折り返されて段差部18を成している。
また、折戸2の全閉時に、前側のハーネス部分6は係止クリップ8から後下がりに傾斜して(傾斜部を符号29eで示す)前側の折戸部分に導入され、折戸部分内のハーネス部分は前側の折戸部分3の上端部に沿って配索されて、前側の折戸部分3の内端3bから後側の折戸部分4の内端4bにかけて略クランク状に垂下して垂直部18cと前後の略水平部18a,18bとで成る段差部18を構成して)、後側の折戸部分4の上端部に沿って配索される。図7(a)で符号12,13はローラを示す。なお、図5〜図7では折戸2の要部を切欠して示し、ワイヤハーネス5は全開時と全閉時とで実線で示している。
図7(b)の前面視の如く、折戸2の全開時に、前側のハーネス部分6は車両ボディ7の天井寄りの傾斜面7aに係止クリップ8で固定され、傾斜面7aに沿って上から下に向かうにつれて内から外に傾斜しつつ車両内向きに湾曲して(湾曲部を符号29bで示す)、前側の折戸部分3の上部に係止クリップ8で固定されつつ折戸部分3の内側に導入され、折戸2の全閉時に、前側のハーネス部分6は車両ボディ7の傾斜面7aに沿って全開時よりも外向きに傾斜しつつ(外向き傾斜部を符号29eで示す)、前側の折戸部分3に導入される。図7(b)で符号38はストッパを示す。
なお、上記実施形態はマイクロバス1における折戸用の給電構造であるが、上記折戸2を前後ないし左右に二枚対称に配置してバス用やトラック用の折戸とした場合においても、上記折戸用の給電構造を適用可能である。折戸2の取付側である車両ボディ7等をボディ本体と総称する。
また、上記実施形態においては、ハーネス案内用の各プロテクタ21,22を用いたが、各折戸部分3,4の上端の溝部材36,37をプロテクタ21,22のように幅狭に形成してプロテクタの代わりとすることも可能である。また、上記実施形態においては、後側のプロテクタ22をクランク状に屈曲させたが、クランク状ではなく真直に形成し、前側のプロテクタ21よりも低い位置に配置することも可能である。この場合でも、図3,図4の如く、折戸2の全開時に各プロテクタ21,22を相互に接近するように屈曲させることは有効である。
また、上記実施形態においては、ワイヤハーネス5を車両ボディ7や折戸2に固定するのに係止クリップ8,30を用いたが、係止クリップに代えて結束バンド等を用いることも可能である(例えば結束バンドを車両ボディ等の孔に貫通してワイヤハーネス5と共に締付ける)。
本発明に係る折戸用の給電構造は、自動車等の折戸内の補機等に簡単で低コストな構造でしかも耐久性良く確実に常時給電を行わせるために利用することができる。
2 折戸
3 前側(一方)の折戸部分
4 後側(他方)の折戸部分
5 ワイヤハーネス
7 車両ボディ(ボディ本体)
8 係止クリップ(ハーネス固定部)
10 ヒンジ
18 段差部(捩られる部分)
21,22 プロテクタ
21c,22d 屈曲部
29 揺動する部分

Claims (3)

  1. ヒンジで連結された一対の折戸部分で成る折戸がボディ本体に開閉自在に設けられ、該ボディ本体から一方の折戸部分の上部内側を経て他方の折戸部分の上部内側にワイヤハーネスが配索され、該ワイヤハーネスは、該折戸の開閉時に、該ボディ本体側のハーネス固定部を支点に該一方の折戸部分との間で開閉方向に揺動する部分と、該ヒンジ側で上下方向の段差部をなして周方向に捩られる部分とを備え
    該折戸の全開時に、該段差部が平面視略U字状に屈曲しつつ周方向に捩られ、該略U字状の屈曲部の中央が該ヒンジの中心と略同一垂直軸線上に位置し、該折戸の全閉時に、該段差部が該ヒンジの中心よりも該折戸の厚み方向にずれた位置で、且つ前記一対の折戸部分の間の上部空間内で、側面視略クランク状に屈曲することを特徴とする折戸用の給電構造。
  2. 前記一対の折戸部分の上部内側で前記ワイヤハーネスが各プロテクタ内に収容され、前記他方の折戸部分におけるプロテクタが段差状に屈曲形成されて、前記一方の折戸部分におけるプロテクタよりも低く配置されたことを特徴とする請求項1記載の折戸用の給電構造。
  3. 前記一対の折戸部分の上部内側で前記ワイヤハーネスが各プロテクタ内に収容され、前記折戸の開き時に前記ヒンジ側で各プロテクタが相互に接近する方向に屈曲して形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の折戸用の給電構造。
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