JP5630897B2 - 鉄筋締結金具 - Google Patents

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Description

本発明は、2本の互いに並列する鉄筋どうしを締結する鉄筋締結金具に関するものである。
この種の鉄筋締結金具として、特許文献1に記載されるように、一端部がヒンジ部を介して開閉自在に連結された一対の挟持片と、この両挟持片間に架設された締結用ボルトナットとを備え、一対の挟持片それぞれの内側辺に2本の並列する鉄筋それぞれが嵌合する鉄筋嵌合凹部が形成された鉄筋締結金具が知られている。而して、この特許文献1に記載の従来の鉄筋締結金具では、鉄筋嵌合凹部が一対の挟持片の遊端部に形成され、この鉄筋嵌合凹部よりヒンジ部のある内側に締結用ボルトナットが架設されるように構成されていた。
特開2005−146686号公報
上記のような従来の鉄筋締結金具では、締結用ボルトナットを強く締め過ぎると、一対の挟持片の遊端側が開いてしまうので、鉄筋に対する締結力が制限され、十分な強度を以て2本の鉄筋を互いに締結することができない、という致命的な問題点があった。
本発明は、上記のような従来の問題点を解消することのできる鉄筋締結金具を提案するものであって、請求項1に記載の本発明に係る鉄筋締結金具は、後述する実施例との関係を理解し易くするために、当該実施例の説明において使用した参照符号を付して示すと、一端部がヒンジ部4を介して開閉自在に連結された一対の挟持片3a,3bと、この両挟持片3a,3b間に架設された締結用ボルトナット2とを備え、この締結用ボルトナット2のボルト13より内側で前記一対の挟持片3a,3b間において2本の並列する鉄筋を締結するようにした鉄筋締結金具であって、一方の挟持片3aには、当該挟持片長さ方向に長い閉じた長孔10が設けられ、この閉じた長孔10を締結用ボルトナット2のボルト13が貫通し、他方の挟持片3bには、締結用ボルトナット2のボルト13が嵌脱自在な切欠き長孔11が、当該挟持片3bの遊端から当該挟持片長さ方向に沿って切欠き形成され、一対の挟持片3a,3bの前記ボルト頭部13a及びナット14が当接する外側面は、この締結用ボルトナット2の締結による一対の挟持片3a,3bの開動限から閉動限に至る全閉動行程において、前記ボルト頭部13a及びナット14を前記ヒンジ部4のある内側に誘導させる向きに湾曲又は傾斜している鉄筋締結金具において、
締結用ボルトナット2のボルト13には、当該ボルト13が前記閉じた長孔10を貫通する状態において、ナット14が後退限位置から外れるのを防止するナット止め15が設けられ、
ナット14が後退限位置にある締結用ボルトナット2のボルト13を前記切欠き長孔11内に嵌入させたとき、この切欠き長孔11を備えた挟持片3bの遊端とナット14又はボルト頭部13aとが挟持片3bの開動方向の弾性で係合して、前記ボルト13が切欠き長孔11から離脱するのを阻止する構成になっている。
又、請求項2に記載の本発明に係る鉄筋締結金具は、上記請求項1に記載の前提構成要件を備えた鉄筋締結金具において、締結用ボルトナット2のナット14は、前記閉じた長孔10又は切欠き長孔11に対して自転不能に嵌合する角軸部14bを備えた構成になっており、請求項3に記載の本発明に係る鉄筋締結金具は、上記請求項1に記載の前提構成要件を備えた鉄筋締結金具において、締結用ボルトナット2のボルト13は、前記閉じた長孔10又は切欠き長孔11に対して自転不能に嵌合する角軸部13cを備え締結用ボルトナット2のナット14は、前記閉じた長孔10又は切欠き長孔11に対して自転可能に嵌合する円筒状軸部14bを備え、このナット14のネジ孔部14eの長さが当該ナット14の頭部14fの長さより長い構成になっている。
上記請求項3に記載の本発明を実施する場合、請求項4に記載のように、前記ナット14には、そのナット頭部14fの外端よりボルト13が遊嵌する大径孔部14gを設け、この大径孔部14g内にボルト13の端部に設けられたナット止め15が進入できるように構成することができる。
更に、請求項5に記載のように、一対の挟持片3a,3bは、前記閉じた長孔10又は切欠き長孔11を備えた背板部5の左右両側辺から内側へ左右両側板部6a,6bが折曲連設された断面溝形構造に構成し、前記鉄筋嵌合凹部9は、各挟持片3a,3bの左右両側板部6a,6bの内側辺から、大径鉄筋Rrの直径に合わせて切欠き形成し、この鉄筋嵌合凹部9が形成された領域では前記左右両側板部6a,6bの幅を狭め、当該領域から各挟持片3a,3bの遊端までの領域の左右両側板部6a,6bの幅は広くすることができる。請求項6に記載の本発明に係る鉄筋締結金具は、上記請求項1に記載の前提構成要件を備えた鉄筋締結金具において、一対の挟持片3a,3bそれぞれの内側辺には、2本の並列する鉄筋それぞれが嵌合する鉄筋嵌合凹部9が形成され、一対の挟持片3a,3bは、前記閉じた長孔10又は切欠き長孔11を備えた背板部5の左右両側辺から内側へ左右両側板部6a,6bが折曲連設された断面溝形構造に構成され、前記鉄筋嵌合凹部9は、各挟持片3a,3bの左右両側板部6a,6bの内側辺から、大径鉄筋Rrの直径に合わせて切欠き形成され、この鉄筋嵌合凹部9が形成された領域では前記左右両側板部6a,6bの幅を狭め、当該領域から各挟持片3a,3bの遊端までの領域の左右両側板部6a,6bの幅が広くなっている。
本発明の鉄筋締結金具によれば、一対の挟持片を閉動させる締結用ボルトナットを外した状態で、互いに並列状態にある2本の鉄筋に対して一対の挟持片を被せた状態で一方の挟持片の閉じた長孔に外側から内向きに挿通させてあるボルトを他方の挟持片の切欠き長孔内に嵌入させて当該締結用ボルトナットを締め付け、締結用ボルトナットのボルト頭部とナットとで一対の挟持片を閉動させ、以て、並列する2本の鉄筋を、締結用ボルトナットのボルトの内側で一対の挟持片間において互いに締結させることができるのであるが、請求項1に記載の本発明の構成によれば、次のような効果が期待できる。
即ち、締結される2本の鉄筋は、一対の挟持片の締結用ボルトナットより内側の閉じた空間内に納まっており、締結用ボルトナットにより一対の挟持片を強く締め付ければ締め付けるほど、2本の鉄筋に対する締結力が増大し、従来のように2本の鉄筋に対する締結力が制限されるようなことがない。しかも、締結用ボルトナットにより一対の挟持片を閉動させるように締め付けるとき、その締め付け初めから締め付け終わりまで、常に締結用ボルトナットは内側の鉄筋に接近する方向の分力を受けるので、締め付け過ぎて締結用ボルトナットのボルトが挟持片の切欠き長孔内から離脱してしまうというような恐れもなく、常にボルトが鉄筋に隣接する状態で、この締結用ボルトナットの締め付け力を鉄筋の締結力に有効に作用させることができる。従って、一対の挟持片を比較的薄い材料で構成しても、2本の鉄筋を容易に、しかも確実且つ強力に締結することができる。
更に、本発明の構成によれば、閉じた長孔を備える側の挟持片に締結用ボルトナットが常に一体に連結されており、締結用ボルトナットを含む連結金具全体を常に一物品として取り扱うことができるので、使用前の流通や保管に際しても取扱いが容易であり、使用に際しては、ボルトを傾動させて切欠き長孔内に嵌入させるだけで良いので、鉄筋締結作業全体を容易に且つ能率的に行なえる。又、2本の鉄筋に対して一対の挟持片を被せた後、ナットが後退限位置にある状態の締結用ボルトナットのボルトを他方の挟持片の切欠き長孔内に嵌入させるとき、当該切欠き長孔を備えた挟持片の遊端とナット又はボルト頭部との干渉により抵抗を受けるが、一旦ボルトが切欠き長孔内に嵌入してしまうと、当該切欠き長孔を備えた挟持片の遊端とナット又はボルト頭部との係合によりボルトが切欠き長孔内から外れ落ちる恐れがない。従って、ボルトが切欠き長孔内から外れ落ちないように手で保持しながら締結操作をする必要がなく、操作が楽に容易に行なえる。
又、請求項2や請求項3に記載の構成によれば、ナット又はボルト頭部に対する回り止め操作を行なわずにボルト頭部又はナットに対する回転操作のみにより一対の挟持片の締結操作が行なえるので、締結操作が楽に且つ容易に行なえるのであるが、特に請求項2に記載の構成によれば、締結操作に伴ってボルトの突出量が漸増するナットに対して回転操作を行なう場合よりも、ボックススパナを利用して締結操作を一層楽に且つ容易に行なえる。一方、ボルト側に角軸部を設けてナットを回転操作する構成を採用する場合、請求項4に記載の構成によれば、ボルトの全長を長くしなければならない長尺ナットを利用しなくとも、ナットのネジ孔部の長さを長くして、鉄筋締結時にボルトのネジ部に無理な力が作用して損傷するのを抑制できると共に、ボルトの端部にナット止めを設ける関係でボルトの全長が長くなるのを抑えることができる。
更に、請求項5に記載の構成によれば、各鉄筋に対して各挟持片の左右両側板部それぞれに形成された2つの鉄筋嵌合凹部を嵌合圧接させることができるので、鉄筋に対する摩擦抵抗を増大させ、より一層強力な締結効果が得られる。しかも、各挟持片の閉じた長孔や切欠き長孔が設けられた領域の曲げ強度は幅の広い左右両側板部の存在により大きくしながら、各挟持片の鉄筋嵌合凹部が設けられた領域の曲げ強度は小さくなっているので、小径鉄筋を締結する場合でも、各挟持片を鉄筋嵌合凹部の位置で内側へ屈曲変形させて、鉄筋嵌合凹部により小径鉄筋を確実に抱持させ、確実な締結効果が得られる。又、請求項6に記載の本発明によれば、各鉄筋に対して各挟持片それぞれに形成された鉄筋嵌合凹部を嵌合圧接させることができるので、鉄筋に対する摩擦抵抗を大きくし、強力に両鉄筋を締結することができると共に、上記請求項5に記載の構成による作用効果も得られる。
A図は本発明の一実施例に係る鉄筋締結金具の縦断正面図、B図は同鉄筋締結金具の本体を示す左側面図、C図は同本体の右側面図である。 同上鉄筋締結金具の平面図である。 同上鉄筋締結金具の中央縦断左側面図である。 同上鉄筋締結金具において、最大径の2本の鉄筋を締結した状態での縦断正面図である。 同上鉄筋締結金具において、最大径の鉄筋と最小径の鉄筋とを締結した状態での縦断正面図である。 同上鉄筋締結金具において、最小径の2本の鉄筋を締結した状態での縦断正面図である。 第二実施例における鉄筋締結金具の縦断正面図である。 同上鉄筋締結金具の平面図である。 第三実施例における鉄筋締結金具の一部縦断正面図である。 同上鉄筋締結金具の平面図である。 同上鉄筋締結金具の締結用ボルトナットの組み込み時の状態を示す一部縦断正面図である。
図1〜図3に基づいて第一実施例を説明すると、1は本体であり、2は締結用ボルトナットである。本体1は、一対の挟持片3a,3bを、ヒンジ部4を介して開閉自在に連結一体化して成るものである。各挟持片3a,3bは、背板部5と、この背板部5の左右両側辺から内側に一体に折曲連設した左右両側板部6a,6bとから成るものであり、両挟持片3a,3bの背板部5は一体につながっており、両挟持片3a,3b間の内側に全幅にわたって形成されたV字形溝7により、前記ヒンジ部4が形成されている。
各挟持片3a,3bの背板部5は、ヒンジ部4に近い側の小半径で突曲する上側円弧部5aと、この上側円弧部5aより挟持片遊端側の大半径で突曲する下側円弧部5bとを有するもので、全体がヒンジ部4からハの字形の開いた形状のものである。又、上側円弧部5aには、エアー抜き用の開口8が、周壁が外向きに突出するバーリング孔によって構成されている。各挟持片3a,3bの左右両側板部6a,6bは、各挟持片3a,3bのヒンジ部4側の端から挟持片3a,3bの遊端に至るほど背板部5から離れるように幅が漸増するものであって、背板部5の上側円弧部5aの内側の内側辺に、当該上側円弧部5aの中心と略同心状の円弧形の切欠きにより鉄筋嵌合凹部9が形成されている。これら鉄筋嵌合凹部9は、この鉄筋締結金具が取り扱うであろう最大径の鉄筋Rrの略半分が丁度嵌合できるサイズのものである。
各挟持片3a,3bの内、一方の挟持片3aの背板部5の下側円弧部5bには、この挟持片3aの長さ方向に長い閉じた長孔10が設けられ、他方の挟持片3bの背板部5の下側円弧部5bには、この挟持片3bの遊端から当該挟持片3bの長さ方向に沿って切欠き長孔11が設けられている。尚、この切欠き長孔11が設けられている側の挟持片3bの遊端部は少し外側へ折曲されて、折曲遊端部12となっている。
締結用ボルトナット2は、前記閉じた長孔10の幅より若干小径のボルト13と、当該ボルト13に螺嵌するナット14とから成るものであって、ナット14は、円盤状の頭部14aからボルト13の頭部13a側に向かって突出して、前記切欠き長孔11内にその長さ方向移動のみ可能で自転不能に嵌合する角軸部14bを備えたものである。尚、ボルト13には、その頭部13aの内側に隣接して円形座金13bが遊嵌されている。
本体1は、両挟持片3a,3bが図1Aに示すようにハの字形に開いた開動限姿勢を保つように、1枚の金属板で一体成形されており、この状態の本体1における一方の挟持片3aの閉じた長孔10に外側からボルト13を挿通させ、当該ボルト13にナット14を螺嵌させた状態で、ボルト13の先端から所定距離内側の位置に、ネジ山を潰して形成したナット止め15が設けられている。従って、ボルト13からナット14は取り外すことができず、締結用ボルトナット2は、閉じた長孔10を介して本体1に一体に組み込まれた状態になっている。この状態でナット14をネジ戻し方向に回転させてナット止め15により制止される位置まで弛めたときの位置がナット14の後退限となる。
使用方法について説明すると、図1に仮想線で示すように、片側の閉じた長孔10から締結用ボルトナット2が垂下する状態の本体1を、締結すべき2本の並列する鉄筋、例えば2本の最大径の鉄筋Rrに対して被せるのであるが、鉄筋嵌合凹部9の下端位置での両挟持片3a,3b間の幅Dは、並列する2本の最大径鉄筋Rrの全体の横幅よりも狭いので、並列する2本の最大径鉄筋Rrに対して本体1を斜めに回し込むようにして嵌合させることになる。
この後、片側の閉じた長孔10から垂下する締結用ボルトナット2を、そのナット14がナット止め15で制止される後退限位置にある状態で、挟持片3bの方へ回動させ、ナット14の角軸部14bを切欠き長孔11内に嵌入させるのであるが、図1Aに示すハの字形に開いた開動限姿勢にある本体1においては、ナット14の円盤状頭部14aが切欠き長孔11を有する挟持片3bの遊端(折曲遊端部12の先端)を抵抗無しに乗り越えることができない状態に構成されており、従って、ナット14の円盤状頭部14aが切欠き長孔11を有する挟持片3bの遊端を乗り越えるように、ボルト頭部13aとナット14の円盤状頭部14aとの間で両挟持片3a,3bを弾性に抗して少し閉動させるように変形させることになる。このようにして、ナット14の円盤状頭部14aが挟持片3bの遊端を乗り越えると、両挟持片3a,3bが弾性復帰し、図1Aに仮想線で示すように、ナット14の円盤状頭部14aの下辺が、切欠き長孔11を有する挟持片3bの折曲遊端部12の内側に係合し、締結用ボルトナット2が本体1の両挟持片3a,3b間に架け渡された状態に自動的に保持され、手で締結用ボルトナット2を保持しなくとも、ナット14側が挟持片3bから外れてしまうことはない。
上記のようにして、本体1と締結用ボルトナット2とで2本の並列する最大径鉄筋Rrを包み込んだならば、締結用ボルトナット2のボルト13の頭部13aに対してねじ込み回転操作を行い、角軸部14bと切欠き長孔11との嵌合により自転不能な状態にあるナット14に対してボルト13を螺進させ、以て、ボルト頭部13aとナット14の円盤状頭部14aとの間で両挟持片3a,3bを締め付け、ヒンジ部4を支点にして両挟持片3a,3bを互いに接近するように閉動させる。この結果、図4に示すように、両挟持片3a,3bの鉄筋嵌合凹部9に嵌合していた2本の並列する最大径鉄筋Rrが互いに当接すると共に各挟持片3a,3bの鉄筋嵌合凹部9に対して圧入され、当該2本の並列する最大径鉄筋Rrが互いに締結される。
締結する鉄筋が2本とも最大径鉄筋Rrであるときは、図4に示すように、両挟持片3a,3bの閉動角は僅かであり、各挟持片3a,3bが鉄筋嵌合凹部9の位置で内側に曲げ変形を受けることはないが、図5に示すように、最大径鉄筋Rrと最小径鉄筋Rsとを互いに締結するときや、図6に示すように、2本の最小径鉄筋Rsどうしを締結するときは、両挟持片3a,3bの閉動角は大きくなり、最小径鉄筋Rsが嵌合する挟持片3a/3bは、鉄筋嵌合凹部9の位置で内側に曲げ変形を受けて、当該鉄筋嵌合凹部9の内周面全体が最小径鉄筋Rsの周面に圧接することになる。当然、両挟持片3a,3bの閉動角が大きくなるにつれて、ナット14から進出するボルト13の長さは長くなるが、回転操作はナット14に対して行うのではなく、ボルト頭部13aに対して行うので、回転操作は、例えばボルト頭部13aに対して軸方向に嵌合するボックススパナをセットした回転電動工具を利用して容易に行うことができる。
尚、締結用ボルトナット2の回転操作されるボルト頭部13aが直接挟持片3aの背板部5に当接していると、ボルト頭部13aの六角形の周縁が閉じた長孔10の側縁と引っ掛かってボルト頭部13aを円滑に回転操作することができないが、円形座金13bの平坦面上をボルト頭部13aの六角形の周縁が摺接するので、ボルト頭部13aの回転操作が円滑に行えないということはない。
又、締結用ボルトナット2のボルト頭部13a(円形座金13b)とナット14の円盤状頭部14aとが圧接する両挟持片3a,3bの背板部5は、下側円弧部5b及び折曲遊端部12の外側面であって、この締結用ボルトナット2の締結による一対の挟持片3a,3bの開動限(図1A参照)から閉動限(図6参照)に至る全閉動行程において、前記ボルト頭部13a及びナット14の円盤状頭部14aをヒンジ部4のある内側に誘導させる向きに湾曲しているので、最小径鉄筋Rsどうしを締結するために両挟持片3a,3bの閉動角が最大になる状況でも、締結操作される締結用ボルトナット2が両挟持片3a,3bの遊端側へ移動することはなく、常にボルト13が締結対象の鉄筋Rr,Rsに隣接するか又は最接近した状態が維持され、締結用ボルトナット2の締結力を効果的に締結対象の鉄筋Rr,Rsに伝えることができる。
各挟持片3a,3bの締結用ボルトナット2が貫通する遊端部領域の外側面、即ち、背板部5は、外側に突曲する下側円弧部5bに構成したが、直線状に傾斜させても良い。又、締結用ボルトナット2に対する回転操作を長尺のボックススパナや板スパナを使用するならば、図7及び図8に示すように、ボルト13として、切欠き長孔11内に自転不能に嵌合する角軸部13cをボルト頭部13a(図示例は円盤状ボルト頭部)の内側に備えた角根ボルトを使用することもできる。この場合、回転操作される六角ナットなどの角ナット14の内側に円形座金14cを配置すれば良い。このように角軸部13cをボルト頭部13aの内側に備えた角根ボルトを使用する場合、図9〜図11に示すように、ナット14には、閉じた長孔10に外側から内向きに自転可能に嵌合する円筒状軸部14dを一体に突設して、円筒状軸部14dの遊端からネジ孔部14eを形成して当該ネジ孔部14eの全長をナット頭部14fの長さ(高さ)よりも長くすることができる。即ち、ナット14のネジ孔部14eには、鉄筋締結操作時に大きな外力が作用するので、短いよりも長い方が損傷を受けにくいので、上記の構成は効果的である。
更に、上記の円筒状軸部14dを設けてネジ孔部14eを長くしたナット14を使用する場合、図示のように、ナット頭部14fの外端よりボルト13が遊嵌する大径孔部14gを設け、ナット14をボルト13に対して後退限位置まで移動させたとき、当該ボルト13の端部に設けられたナット止め15が前記大径孔部14g内に入り込むように構成することができる。この構成によれば、ナット14をボルト13に対して後退限位置まで移動させたときのナット頭部14fとボルト頭部13aとの間に必要な距離を確保しながら、ボルト13の全長を短くすることができる。
尚、一対の挟持片3a,3bとヒンジ部4を備えた本体1には、図9〜図11に示すように、必要な箇所に突曲リブ16や凹入リブ17を設けて、補強を図ることができる。又、一対の挟持片3a,3bを開閉自在に連結するヒンジ部4は、先の特許文献1に記載されるように、如何なる構造のものを採用しても良い。又、基本的には、一対の挟持片3a,3bは、適当な板厚の1枚の帯状板のみ(上記実施例の背板部5を厚板で構成して、左右両側板部6a,6bを無くした構造)で構成することもできる。更に、ナット止め15の構造も限定されず、例えばピンなどの別部品をボルト13に取り付けて構成しても良い。
又、図1〜図6に示した第一実施例や図7及び図8に示した第二実施例、そして図9〜図11に示した第三実施例において、締結用ボルトナット2の向きを逆にして、ナット14の角軸部14bやボルト13の角軸部13bを挟持片3a側の閉じた長孔10に外側から内向きに嵌合させても良い。
本発明の鉄筋締結金具は、コンクリート打設空間に配筋される鉄筋をその長さ方向につなぐ手段として活用できる。
1 本体
2 締結用ボルトナット
3a,3b 挟持片
4 ヒンジ部
5 背板部
5a 上側円弧部
5b 下側円弧部
6a,6b 左右両側板部
7 V字形溝
9 鉄筋嵌合凹部
10 閉じた長孔
11 切欠き長孔
12 折曲遊端部
13 ボルト
13a ボルト頭部
13b,14c 円形座金
13c,14b 角軸部
14 ナット
14a 円盤状頭部
14d 円筒状軸部
14e ネジ孔部
14f ナット頭部
14g 大径孔部
15 ナット止め

Claims (6)

  1. 一端部がヒンジ部を介して開閉自在に連結された一対の挟持片と、この両挟持片間に架設された締結用ボルトナットとを備え、この締結用ボルトナットのボルトより内側で前記一対の挟持片間において2本の並列する鉄筋を締結するようにした鉄筋締結金具であって、一方の挟持片には、当該挟持片長さ方向に長い閉じた長孔が設けられ、この閉じた長孔を締結用ボルトナットのボルトが貫通し、他方の挟持片には、締結用ボルトナットのボルトが嵌脱自在な切欠き長孔が、当該挟持片の遊端から当該挟持片長さ方向に沿って切欠き形成され、一対の挟持片の前記ボルト頭部及びナットが当接する外側面は、この締結用ボルトナットの締結による一対の挟持片の開動限から閉動限に至る全閉動行程において、前記ボルト頭部及びナットを前記ヒンジ部のある内側に誘導させる向きに湾曲又は傾斜している鉄筋締結金具において、
    締結用ボルトナットのボルトには、当該ボルトが前記閉じた長孔を貫通する状態において、ナットが後退限位置から外れるのを防止するナット止めが設けられ、
    ナットが後退限位置にある締結用ボルトナットのボルトを前記切欠き長孔内に嵌入させたとき、この切欠き長孔を備えた挟持片の遊端とナット又はボルト頭部とが挟持片の開動方向の弾性で係合して、前記ボルトが切欠き長孔から離脱するのを阻止するように構成された、鉄筋締結金具。
  2. 一端部がヒンジ部を介して開閉自在に連結された一対の挟持片と、この両挟持片間に架設された締結用ボルトナットとを備え、この締結用ボルトナットのボルトより内側で前記一対の挟持片間において2本の並列する鉄筋を締結するようにした鉄筋締結金具であって、一方の挟持片には、当該挟持片長さ方向に長い閉じた長孔が設けられ、この閉じた長孔を締結用ボルトナットのボルトが貫通し、他方の挟持片には、締結用ボルトナットのボルトが嵌脱自在な切欠き長孔が、当該挟持片の遊端から当該挟持片長さ方向に沿って切欠き形成され、一対の挟持片の前記ボルト頭部及びナットが当接する外側面は、この締結用ボルトナットの締結による一対の挟持片の開動限から閉動限に至る全閉動行程において、前記ボルト頭部及びナットを前記ヒンジ部のある内側に誘導させる向きに湾曲又は傾斜している鉄筋締結金具において、
    締結用ボルトナットのナットは、前記閉じた長孔又は切欠き長孔に対して自転不能に嵌合する角軸部を備えている、鉄筋締結金具。
  3. 一端部がヒンジ部を介して開閉自在に連結された一対の挟持片と、この両挟持片間に架設された締結用ボルトナットとを備え、この締結用ボルトナットのボルトより内側で前記一対の挟持片間において2本の並列する鉄筋を締結するようにした鉄筋締結金具であって、一方の挟持片には、当該挟持片長さ方向に長い閉じた長孔が設けられ、この閉じた長孔を締結用ボルトナットのボルトが貫通し、他方の挟持片には、締結用ボルトナットのボルトが嵌脱自在な切欠き長孔が、当該挟持片の遊端から当該挟持片長さ方向に沿って切欠き形成され、一対の挟持片の前記ボルト頭部及びナットが当接する外側面は、この締結用ボルトナットの締結による一対の挟持片の開動限から閉動限に至る全閉動行程において、前記ボルト頭部及びナットを前記ヒンジ部のある内側に誘導させる向きに湾曲又は傾斜している鉄筋締結金具において、
    締結用ボルトナットのボルトは、前記閉じた長孔又は切欠き長孔に対して自転不能に嵌合する角軸部を備え、
    締結用ボルトナットのナットは、前記閉じた長孔又は切欠き長孔に対して自転可能に嵌合する円筒状軸部を備え、このナットのネジ孔部の長さが当該ナットの頭部の長さより長く構成されている、鉄筋締結金具。
  4. 締結用ボルトナットのナットは、そのナット頭部の外端よりボルトが遊嵌する大径孔部を備え、この大径孔部内にボルトの端部に設けられたナット止めが進入できるように構成されている、請求項3に記載の鉄筋締結金具。
  5. 一対の挟持片は、前記閉じた長孔又は切欠き長孔を備えた背板部の左右両側辺から内側へ左右両側板部が折曲連設された断面溝形構造に構成され、前記鉄筋嵌合凹部は、各挟持片の左右両側板部の内側辺から、大径鉄筋の直径に合わせて切欠き形成され、この鉄筋嵌合凹部が形成された領域では前記左右両側板部の幅を狭め、当該領域から各挟持片の遊端までの領域の左右両側板部の幅は広くしてある、請求項1〜4の何れか1項に記載の鉄筋締結金具。
  6. 一端部がヒンジ部を介して開閉自在に連結された一対の挟持片と、この両挟持片間に架設された締結用ボルトナットとを備え、この締結用ボルトナットのボルトより内側で前記一対の挟持片間において2本の並列する鉄筋を締結するようにした鉄筋締結金具であって、一方の挟持片には、当該挟持片長さ方向に長い閉じた長孔が設けられ、この閉じた長孔を締結用ボルトナットのボルトが貫通し、他方の挟持片には、締結用ボルトナットのボルトが嵌脱自在な切欠き長孔が、当該挟持片の遊端から当該挟持片長さ方向に沿って切欠き形成され、一対の挟持片の前記ボルト頭部及びナットが当接する外側面は、この締結用ボルトナットの締結による一対の挟持片の開動限から閉動限に至る全閉動行程において、前記ボルト頭部及びナットを前記ヒンジ部のある内側に誘導させる向きに湾曲又は傾斜している鉄筋締結金具において、
    一対の挟持片それぞれの内側辺には、2本の並列する鉄筋それぞれが嵌合する鉄筋嵌合凹部が形成され、
    一対の挟持片は、前記閉じた長孔又は切欠き長孔を備えた背板部の左右両側辺から内側へ左右両側板部が折曲連設された断面溝形構造に構成され、前記鉄筋嵌合凹部は、各挟持片の左右両側板部の内側辺から、大径鉄筋の直径に合わせて切欠き形成され、この鉄筋嵌合凹部が形成された領域では前記左右両側板部の幅を狭め、当該領域から各挟持片の遊端までの領域の左右両側板部の幅は広くしてある、鉄筋締結金具。
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