JP5630226B2 - クリーニング装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、像担持体上に残留した現像剤を清掃するクリーニング装置及び、このクリーニング装置を備えた画像形成装置に関する。
従来から電子写真方式を利用した複写機、ファクシミリ、プリンターあるいはこれら複数の機能を備えた複合機などの画像形成装置は広く知られている。電子写真方式の画像形成装置では、レーザ光で感光体などの像担持体の表面に静電潜像を形成し、その潜像に沿って帯電させた現像剤としてのトナーを付着させ、そのトナー像を像担持体としても機能する中間転写体に1次転写した後、所謂PPC用紙やフィルム材などの記録媒体上に2次転写し、定着装置において熱と圧力を加えることで記録媒体上に画像を定着させている。
従来、この種の画像形成装置において、感光体や転写中間体のように、トナーが付着しそれを次の画像形成サイクルまでにクリーニングしなければならない像担持体をクリーニングする装置として、例えば特許文献1に記載されているウレタンゴムのエッヂを圧接してトナーをかきおとすブレードクリーニング方式、特許文献2に記載されている毛ブラシを用いるファーブラシクリーニング方式等がある。特にブレードクリーニング方式は機構的に簡単であり、しかも安価であるため、幅広く使用されている。
ところが、微少トナーや熱や圧力等で溶融したトナーまたは記録媒体による紙粉、各種部材からの染み出し物質などが転写中間体上に付着した場合、ブレードクリーニング方式で用いるブレードだけでは除去しきれず、ブレードと中間転写体の接触部となるニップ部分でストレスがかかることによって、これらの物質が中間転写体に強く付着し、徐々にフィルミング層を形成することがある。この現象はブレードとニップ部分にごく少量のトナーしか存在しない場合に顕著に見られ、ブレードとニップ部分にある程度以上のトナーが存在する場合はフィルミングが発生しにくい。
フィルミングが一旦発生すると、転写性能が低下し、画像品質が低下する。このようなフィルミングは、中間転写体に対するクリーニング時だけでなく、感光体に対するクリーニングでも同様に発生する。
このようなクリーニング時のフィルミング対策として、特許文献3では、中間転写体の表面エネルギーを低減させてフィルミングの発生を抑制する目的で、中間転写体の表面にステアリン酸亜鉛を主成分とする潤滑剤を潤滑剤塗布装置で塗布することが開示されている。
特許文献4では、フィルミング除去動作として、2次転写ニップ部を形成する中間転写体と2次転写部材とに線速比を設けて、該部材同士を摺擦させることにより、中間転写体上のフィルミング層を剥離することが開示されている。
さらに、別のフィルミング除去動作として、中間転写体と接触するクリーニングブレードにトナーを供給させて、中間転写体とクリーニングブレードのニップ部に一定量以上のトナーを供給しておくことで、フィルミング物質が中間転写体に固着することを防止することが知られている。この構成では、ニップ部でのストレスが軽減されるため、ブレードめくれ防止やブレード磨耗防止による長寿命化という効果も得られる。
特許文献5では、中間転写体上の転写残トナーをクリーニングブレードによって廃トナーとして掻き落とし、掻き落とされた廃トナーを再度中間転写体上のクリーニングブレードに供給することによって、フィルミングを防止している。この発明では、クリーニングブレードに供給するトナーとして、廃トナーを利用しているため、トナー消費量を増加させることはなくフィルミングを防止することができる。
特許文献3では、中間転写体の表面エネルギーが低減することにより、感光体上のトナー像を中間転写体に移す際に転写不良(転写中抜け)が生じてしまい良好な画像形成が行えないという課題がある。
特許文献4では、二次転写部材と中間転写体の間に線速比を設けて、中間転写体のフィルミングを掻き取っているが、二次転写部材と中間転写体の間に線速比を設けることは、通常の画像形成時には実施できない。そのため、画像形成動作とは別にクリーニング動作が必要となり、クリーニング動作が終了するまでの待機時間の増加につながる。さらに掻き取った物質によって2次転写部材が汚れることによる異常画像等の副作用が発生してしまう。
クリーニングブレードにトナーを供給させる場合、フィルミング防止のために現送装置から画像形成に用いないトナーを供給するので、トナー消費量が多くなるという課題がある。さらに、通常の画像形成時にはクリーニングブレードへのトナー供給(突入)ができないため、専用のフィルミング除去動作を実施しなければならず、待機時間の増加につながってしまう。加えて、トナー供給によるフィルミング除去動作時は、中間転写体を空回しするため、中間転写体の寿命が短くなる。これは、中間転写ユニットのコストや環境面から考えると好ましものとは言えない。
特許文献5では、中間転写体に廃トナーを付着させ、クリーニングブレードにトナーを供給させているが、クリーニングブレードによりトナーを掻き落とす構成となっており、クリーニングブレードと中間転写体のニップ部にトナーを滞留させることができず、ニップ部には少量のトナーしか存在しないため、フィルミング防止の効果は不十分である。
本発明は、無駄なトナーの消費量を抑制するとともにフィルミング除去に係る待機時間の短縮を図れるクリーニング装置と、このクリーニング装置を用いることで長期に渡って高画質な画像が得られる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る、像担持体に接触して像担持体上のトナーをクリーニングするクリーニング部材と、クリーニング部材によりクリーニングされて筐体内に回収されたトナーを廃トナータンクへと搬送する搬送部材とを備え、像担持体とクリーニング部材と搬送部材が、ほぼ同一線上に位置するように水平に配置されたクリーニング装置は、クリーニング部材でクリーニングしたトナーの少なくとも一部を、像担持体とクリーニング部材との当接部よりも上流側に供給する戻し手段を有することを特徴としている。
本発明に係るクリーニング装置において、戻し手段は、筐体内に回転自在に支持されて配置され、同筐体内のトナーを軸線方向に搬送する螺旋状のスクリューと、同筐体内のトナーを巻き上げることで当接部よりも上流側に同筐体内のトナーの一部を供給するパドルとを設けた撹拌搬送部材を有することを特徴としている。
本発明に係るクリーニング装置において、撹拌搬送部材は筐体内に複数配置されていることを特徴としている
本発明に係るクリーニング装置において、筐体内のトナー量を検知するトナー量検知手段を備え、トナー量検知手段で検知されたトナー量に応じて、複数の撹拌搬送部材のうちの1つの撹拌搬送部材の回転動作と停止を制御手段で制御することを特徴としている。
本発明に係るクリーニング装置において、戻し手段は、搬送部材の回転方向と逆方向に回転自在に支持されて筐体内に配置され、筐体内のトナーの汲み上げることで、汲み上げたトナーの一部を当接部よりも上流側に供給する撹拌部材を有することを特徴としている。
本発明に係るクリーニング装置において、撹拌部材は、その回転中心が同一軸線上となるように複数配置されていて、互いに逆方向に回転可能とされていることを特徴としている。
本発明に係るクリーニング装置において、各撹拌部材は同一軸線上から放射方向への長さが、それぞれ異なるように形成されていることを特徴としている。
本発明に係るクリーニング装置において、各撹拌部材を互いに逆回転させるための回転駆動力を各撹拌部材に伝達する駆動伝達手段が、複数の傘歯歯車で構成されていることを特徴としている。
本発明に係るクリーニング装置において、各撹拌部材を互いに逆回転させるための回転駆動力が、異なる駆動源から伝達されることを特徴としている。
本発明に係るクリーニング装置において、筐体内のトナー量を検知するトナー量検知手段を備え、トナー量検知手段で検知されたトナー量に応じて、複数の撹拌部材の作動が制御手段により制御されることを特徴としている。
本発明に係るクリーニング装置において、戻し手段は、筐体内に配置された複数のローラに巻き掛けられたベルト部材と、ベルト部材の表面から突出して形成され、ベルト部材が搬送方向に回転移動することで、筐体内のトナーを汲み上げて、当接部よりも上流側に供給する複数の羽部材とを有することを特徴としている。
本発明に係るクリーニング装置において、ベルト部材の搬送方向に対するベルト表面と羽部材との間の角度が鋭角となるように、羽部材が傾斜して形成されていることを特徴としている。
本発明に係るクリーニング装置において、複数の羽部材は、互いに隣接する羽部材の間隔が、ベルト部材の搬送方向に対して一定の間隔になるようにベルト部材に配置されていることを特徴としている。
本発明に係るクリーニング装置において、筐体内で、戻し手段よりも下方に、筐体内のトナーを像担持体の主走査方向と相関する方向の全域において攪拌可能な攪拌部材を有することを特徴としている。
本発明に係る画像形成装置は、上記何れか1つに記載のクリーニング装置を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、クリーニング部材で像担持体上からクリーニングしたトナーの少なくとも一部を、像担持体とクリーニング部材との当接部よりも上流側に戻し手段を用いて供給するので、像担持体が回転移動すると、クリーニングしたトナーの一部が当接部に進入してクリーニングに使用される。このため、現像装置などから新規のトナーを供給することなく、当接部におけるトナー量を増大できるため、当接部でのストレスを抑えることができ、トナーや紙粉、各種部材からの染み出し物質などの異物が像担持体上に強く付着することが低減し、像担持体上にフィルミング物質が固着していくのを防止することができる。よって、無駄なトナーの消費量を抑制しながらもフィルミング除去に係る待機時間の短縮を図れることとなり、長期に渡って高画質な画像が得られることになる。
本発明に係るクリーニング装置が適用された画像形成装置の一形態を示す概略構成図である。 本発明に係るクリーニング装置の一形態と、装置近傍の構成を示す拡大図である。 図2に示すクリーニング装置近傍の構成を上面視した部分拡大断面図である。 図2に示すクリーニング装置が備える搬送部材の一形態を示す拡大図である。 本発明に係るクリーニング装置の別な形態と、装置近傍の構成を示す拡大図である。 図5に示すクリーニング装置が備える撹拌搬送部材の一形態を示す拡大図である。 撹拌搬送部材と筐体を軸方向から見た部分拡大断面図である。 図5に示すクリーニング装置に用いる駆動手段の一形態を上面視した部分拡大断面図である。 クリーニング装置の駆動手段の別な形態を上面視した部分拡大断面図である。 複数の撹拌搬送部材を備えたクリーニング装置の形態と、装置近傍の構成を示す拡大図である。 マイラを有する撹拌搬送部材を備えたクリーニング装置の形態と、装置近傍の構成を示す拡大図である。 異なる種類の撹拌搬送部材を備えたクリーニング装置の形態と、装置近傍の構成を示す拡大図である。 図12に示すクリーニング装置に用いる駆動手段の形態と、駆動手段を制御する制御系の構成を上面視した部分拡大断面図である。 撹拌搬送部材の回転を制御する制御内容の一例を示すフローチャートである。 戻し手段として撹拌部材を用いるクリーニング装置の形態と、装置近傍の構成を示す拡大図である。 図15に示すクリーニング装置の構成と、これに用いる駆動手段の一形態を上面視した部分拡大断面図である。 (a)〜(c)は、図15に示すクリーニング装置の動作を示す拡大断面図である。 戻し手段として複数の撹拌部材を用いるクリーニング装置の形態と、装置近傍の構成を示す拡大図である。 図18に示すクリーニング装置と装置近傍の構成を上面視した部分拡大断面図である。 (a)〜(c)は、図18に示すクリーニング装置の動作を示す拡大断面図である。 戻し手段として複数の撹拌部材を用いるクリーニング装置の別な形態と、装置近傍の構成を示す拡大図である。 (a)は同一軸線上に回転中心を配置した複数の撹拌部材の取り付け状態を上面視した拡大図、(b)は(a)を軸方向から見た図である。 (a)は同一軸線上に回転中心を配置、回転中心からの距離が異なる凹凸状の撹拌部材の取り付け状態を上面視した拡大図、(b)は(a)を軸方向から見た図である。 同一軸線上に回転中心を配置した複数の撹拌部材の駆動に用いる駆動手段の一形態を上面視した拡大図である。 同一軸線上に回転中心を配置した複数の撹拌部材の駆動に用いる駆動手段の駆動伝達手段に、複数の傘歯歯車が用いた形態を上面視した拡大図である。 同一軸線上に回転中心を配置した複数の撹拌部材の駆動に用いる駆動手段と、複数の撹拌部材の制御系の構成を上面視した拡大図である。 同一軸線上に回転中心を配置した複数の撹拌部材とトナー量検知手段を備えたクリーニング装置の構成を示す拡大断面図である。 戻し手段としてベルト部材を用いるクリーニング装置の形態と、装置近傍の構成を示す拡大図である。 ベルト部材を用いた戻し手段の構成と羽部材の一形態を示す拡大斜視図である。 羽部材の角度が異なるベルト部材を用いた戻し手段の構成を示すと拡大斜視図である。 羽部材の角度を鋭角にしたときの戻し手段の作用を説明する拡大図である。 羽部材の角度を鈍角にしたときの戻し手段の作用を説明する拡大図である。 羽部材の配置を違えたベルト部材を用いた戻し手段の構成を示すと拡大斜視図である。 筐体と搬送ベルトと羽部材の位置関係を説明する拡大図である。 ベルト部材を用いた戻し手段の下方に撹拌手段を配置したクリーニング装置の形態と、装置近傍の構成を示す拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、クリーニング装置を備えた画像形成装置の一形態を示す。この画像形成装置は、カラーデジタル複合機(以下「複写機」)100として説明する。複写機100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y,M,C,Kと略す)の4つの画像形成ユニットを中間転写ユニット17が備える像担持体で中間転写体となる中間転写ベルト6の移動方向に直列に配置されたタンデム方式である。
Y,M,C,Kそれぞれの画像形成ユニットは、像担持体としてのドラム状の感光体1Y,1M,1C,1K、帯電装置3Y,3M,3C,3K、トナーを潜像に供給してトナー像を形成する現像装置2Y,2M,2C,2K、感光体クリーニング装置5Y,5M,5C,5K等を備えている。各画像形成ユニットは、各感光体が中間転写ベルト6の上側の尾張面に接するように配置されている。各画像形成ユニットの下方には、レーザにより潜像を形成する露光装置10が配置されていて、レーザが照射されることで感光体上1Y,1M,1C,1Kに各色に対応した潜像がそれぞれ形成される。
複写機100の上部には読み取り装置14が配設されている。読み取り装置14で読み取られた原稿、ファクシミリなどの受信データ、またはコンピュータから送信されるカラー画像情報は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色に色分解され、各色の版のデータが形成され、各色の画像形成ユニットに照射する露光装置10に送られる。
本実施の形態では、感光体クリーニング装置5Y,5M,5C,5Kとしてブレード方式のものを用いたが、本発明はこれに限定される趣旨ではなく、ファーブラシローラ、磁気ブラシクリーニング方式のものであっても良い。露光装置10についても、レーザ方式に限定するものではなく、LED方式などの方式であっても良い。また、感光体クリーニング装置5Y,5M,5C,5Kには、それぞれ各感光体に塗布する潤滑剤が格納されている。この潤滑剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸銅、パルチミン酸、亜鉛パルチミン酸コバルト、パルチミン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸アルミニウム、パルチミン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、及びリコリノレン酸カドミウムの如き比較的高次の脂肪酸などが挙げられる。また、カルナウバワックスのような天然ワックスであってもよい。
各帯電装置によって均一に帯電された感光体1Y,1M,1C,1Kは、露光装置10からの色別の露光光により画像部を露光され、各色の現像装置2Y,2M,2C,2Kによってそれぞれ各色のトナー像が作られる。感光体1Y、1M、1C、1Kに作られたカラートナー像は、タイミングを合わせて中間転写ベルト6に転写され、色重ねされたトナー像が形成される。
複写機100に配置された中間転写ベルト6は、複数路ローラ部材となる駆動ローラ11と従動ローラ12に巻き掛けられることで支持されている。中間転写ベルト6の内側には、感光体1Y,1M,1C,1Kに対向する1次転写手段としての1次転写ローラ4Y,4M,4C,4Kが配設されている。中間転写ベルト6には、不図示のベルト上トナーパターン読取機構が中間転写ベルト6と対向配置されていて、Y,M,C,Kの濃度調整とそれぞれの位置合わせを中間転写ベルト6上で行えるように構成されている。従動ローラ12に対向して中間転写ベルト6の外側には、中間転写ベルト6上の残留トナーを除去するクリーニング装置7が設けられている。
中間転写ベルト6は、体積抵抗率1010〜1015Ω・cm、表面抵抗率1010〜1015Ω/cmの無端ベルトであり、例えば変性ポリイミド、熱硬化ポリイミド、ポリカーボネイト、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチックに導電性を付与する目的で、例えばアセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック、酸化チタン、チタン酸カリウム、酸化錫、リチウム塩、四級アンモニウム塩等の各種導電剤を添加した、厚さ0.1〜1.0mmの半導電性フィルム基体の外側に、好ましくはトナーフィルミング防止層として厚さ5〜50μmのフッ素コーティングを行った、2層構成のシームレスベルトが挙げられる。中間転写ベルト6の基体としては、この他に、シリコンゴム或いはウレタンゴム等に導電材料を分散した厚さ0.5〜2.0mmの半導電性ゴムベルトを使用することもできる。
駆動ローラ11に対向して中間転写ベルト6の外側には、中間転写ベルト6との間に2次転写ニップ部を形成する2次転写部材となる2次転写ローラ8が配置されている。2次転写ローラ8としては、金属性ローラか、あるいは芯金の周りに、体積抵抗率1×10Ω・cm〜1×1012Ω・cm、厚さ2mm〜10mm、ゴム硬度10度〜100度の導電性の弾性層が被覆されているものなどが挙げられる。なお、この弾性層は発泡性であってもよい。また、本実施形態では、バイアス印加部の2次転写ローラ8として接触型の転写ローラを記載しているが、非接触型のコロナ放電器からなる転写チャージャであってもよい。
複写機100の下部には、複数の給紙トレイ20が設けられている。各給紙トレイ20には、ここでは異なるサイズの記録媒体Pが積載されている。給紙トレイ20の記録媒体Pは、送りローラと分離ローラなどから構成された周知の給紙手段により給紙され、給紙ローラ21で搬送されてレジストローラ対22に達し、ここでスキューを修正された後、レジストローラ対22により所定のタイミングで2次転写ローラ8と駆動ローラ11間、すなわち2次転写ニップ部へ搬送される。
各色の画像形成ユニットに配置された感光体クリーニング装置5Y,5M,5C,5Kおよびクリーニング装置7で回収した廃トナーは、感光体クリーニング装置5Y,5M,5C,5Kおよびクリーニング装置7に接続された廃トナー搬送装置15を経由して廃トナーボトル16へと搬送される。
黒像とYCMトナー像を重ねて、2次転写ニップ部で転写された記録媒体Pは、ローラ方式の定着装置9によりトナー像を定着されることでカラー画像が形成される。定着を終えた記録媒体Pは搬送経路Rを搬送され、排紙ローラ30により排紙トレイ31にフェイスダウン状態で排出されてスタックされる。本実施の形態では、定着装置9として互いに対向したローラの少なくとも一方を加熱する加熱ローラ方式としたが、ローラ方状のものに限らずベルト状の部材を用いた加熱ベルト方式でも構わない。
本発明に係るベルトクリーニング装置の特徴は、クリーニング部材となるクリーニングブレード18により、中間転写ベルト6上の転写残トナーをクリーニングして回収し、回収トナーTの一部を、クリーニングブレード18と中間転写ベルト6との当接部となるクリーニングニップ部N1の上流側へ廃トナーT1として戻し手段によって供給し、再びベルトクリーニングブレード18によるクリーニングに利用してベルトクリーニング装置7内で廃トナーT1を循環させることにある。
このような構成とすると、ベルトクリーニングブレード18によって中間転写ベルト6上から回収された回収トナーTの一部が、廃トナーT1として戻し手段によってクリーニングニップ部N1よりも上流部の中間転写ベルト表面6a上に戻されるので、廃トナーT1を保持させながらクリーニングすることとなる。このため、現像装置などから新規のトナーを供給することなく、クリーニングニップ部N1におけるトナー量を増大できるため、クリーニングニップ部N1でのストレスを抑えることができ、トナーや紙粉、各種部材からの染み出し物質などの異物が中間転写ベルト6上に強く付着することが低減し、中間転写ベルト6上にフィルミング物質が固着していくのを防止することができる。このため、無駄なトナーの消費量を抑制しながらもフィルミング除去に係る待機時間の短縮を図れることとなり、長期に渡って高画質な画像が得られることになる。
本発明に係るベルトクリーニング装置のレイアウトとしては、回収したトナーTを軸線方向に搬送する搬送手段とクリーニングニップ部N1とをほぼ同一線上に位置するように水平に配置し、クリーニングニップ部N1で再利用のトナーを保持させながら中間転写ベルト6上のトナーをクリーニングする。
戻し手段の形態としては、搬送部材と一体の場合と別体の場合があり、また、単数の場合と複数の場合がある。廃トナーT1を戻し手段でクリーニングニップ部N1の上流側へ供給する形態としては、回収トナーTを戻し手段の回転により掻き上げて供給する場合、回収トナーTを戻し手段の回転による汲み上げみて供給する場合、回収トナーTをクリーニングニップ部N1の上方まで保持して落下させて供給する形態に分類される。
以下、本発明に係るベルトクリーニング装置の実施形態を順次説明するが、同一機能をする部材には、各形態において同一符号を付し、重複説明は省略する。
(第1の実施形態)
図2に示すベルトクリーニング装置7は、戻し手段と搬送部材が別体の形態である。ベルトクリーニング装置7は、クリーニングブレード18と、搬送部材としての搬送スクリュー部材19と、戻し手段として搬送経路17を筐体7Aに配置している。クリーニングブレード18は、その先端18aが筐体7Aの開口7Bから外部に突出している。クリーニングブレード18は、その先端18aが、従動ローラ12に対向する位置で中間転写ベルト6の表面6aに当接するように図示しない押圧手段によりベルト表面に押圧されていて、クリーニングニップ部N1を形成している。押圧手段を設けなくともクリーニングブレード18を弾性変形させることで、先端18aを中間転写ベルト6の表面6aに当接するようにしてクリーニングニップ部N1を形成しても良い。
ベルトクリーニング装置7では、中間転写ベルト6が図2中、半時計周りに回転移動すると、クリーニングブレード18の先端18aによって、中間転写ベルト6の表面6aに付着している転写残トナーを掻き取り、筐体7A内に回収する。
搬送スクリュー部材19は、従動ローラ12の回転軸12aと、自身の回転軸19cとが平行になるように筐体7A内に配置されていて、回転自在に支持されている。搬送スクリュー部材19の軸線方向への長さは、中間搬送ベルト6の主走査方向への幅と同程度とされている。搬送スクリュー部材19は、図3に示す駆動手段50によって回転駆動力が入力されると、図2中時計回り方向に回転する。
図3に示すように、駆動手段50は、中間転写ベルト6と同駆動としている。すなわち、駆動手段50は、従動ローラ12の回転軸12Aに固定された出力歯車51と、搬送スクリュー部材19の回転軸19cに固定された入力歯車52と、出力歯車51と入力歯車52に噛合う歯車53とを備えていて、これら3つの複数の歯車によって駆動伝達手段が構成されている。そして、駆動モータM1により、駆動ローラ11が回転駆動されると、その駆動力が中間転写ベルト6を介して従動ローラ12に伝達されることで、出力歯車51から歯車53を介して入力歯車52へと伝達されて搬送スクリュー部材19が回転する。つまり、駆動手段50の駆動源は、駆動モータM1である。なお、図2、図3において搬送スクリュー部材19は模式的に記載している。
本形態において、搬送スクリュー部材19は、図4に示すように、その表面19aに螺旋状のスクリュー19bが連続形成されていて、スクリュー19bの作用により搬送スクリュー部材19の軸線方向に回収トナーTを搬送する。搬送スクリュー部材19の軸線方向は、筐体7Aの奥行方向と一致させていている。本形態において搬送スクリュー部材19が回転すると、筐体7A内に収納された回収トナーTは、軸線方向に搬送され、筐体7Aと連結された廃トナー搬送装置15を介して廃トナーボトル16へ搬送される。
このベルトクリーニング装置7の特徴は図2に示す廃トナー搬送装置15のベルトクリーニング装置7内での搬送経路17が、クリーニングブレード18の上流上部にて開口して配置されており、搬送スクリュー部材19によって搬送されて搬送経路17へ導入された回収トナーTの一部が廃トナーT1としてクリーニングニップ部N1よりも上流側A1に位置する中間転写ベルト6上へと供給されるように構成されている。
図2に示すベルトクリーニング装置7内のクリーニングブレード18、搬送スクリュー部材19及び中間転写ベルト6の位置関係は、ほぼ水平に配置されている。より詳細に説明すると、ベルトクリーニング装置7に向かって移動する中間転写ベルト6の表面6aとクリーニングブレード18の先端18aとが当接して形成されるクリーニングニップ部N1と、搬送スクリュー部材19の回転軸19cの回転中心とは、略水平になるように配置されている。
このため、筐体7A内に回収された回収トナーTの少なくとも一部が、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1の中間転写ベルト6に廃トナーT1として戻られるので、中間転写ベルト6が回転移動すると、クリーニングニップ部N1に進入してクリーニングに使用される。このため、現像装置などから新規のトナーを供給することなく、クリーニングニップ部N1におけるトナー量を増大できるため、クリーニングニップ部N1でのストレスを抑えることができ、トナーや紙粉、各種部材からの染み出し物質などの異物が中間転写ベルト6上に強く付着することが低減し、中間転写ベルト6上にフィルミング物質が固着していくのを防止することができる。よって、無駄なトナーの消費量を抑制しながらもフィルミング除去に係る待機時間の短縮を図れることとなり、長期に渡って高画質な画像が得られることになる。また、新規のトナー供給によるフィルミング除去動作時を実行しないので、中間転写ベルト6の空回りの必要がなくなり、中間転写ベルト6の耐久性が向上し、中間転写ユニット17のコスト低減を図れるとともに、廃棄物の低減となって環境面でも好ましくなる。
本形態では、特許文献3のように、中間転写ベルト6の表面エネルギーを低減する方式できないため、各感光体上のトナー像を中間転写ベルト6に移す際に転写不良(転写中抜け)が生じることはなく、この点も良好な画像形成が行えることにつながる。
本形態では、特許文献4のように、二次転写ローラ8と中間転写ベルト6の間に線速比を設けて中間転写ベルト6上のフィルミングを掻き取ることもないので、通常の画像形成時に実施することができ、待機時間の短縮につながり、生産性の向上につながる。さらに掻き取った物質によって二次転写ローラ8が汚れることによる異常画像等の副作用の発生もしなくなる。
(第2の実施形態)
図5に示すベルトクリーニング装置71は、戻し手段と搬送部材が一体の形態である。図5に示すように、ベルトクリーニング装置71は、その筐体71Aの開口71Bから外部に突出するベルトクリーニングブレード18とともに、搬送スクリュー部材19に代えて搬送部材と戻し手段として機能する攪拌搬送部材29が配置されている。攪拌搬送部材29は、図6、図7に示すように、その表面29aには螺旋状のスクリュー29bが形成されているとともに、スクリュー29bの間に板状のパドル40が形成されていて、筐体71Aに回転自在に支持されている。パドル40は攪拌搬送部材29の回転軸29cから直径方向に延びるように形成されている。回転軸29cは、回転軸19c同様、図5に示すように、その回転中心がクリーニングニップ部N1と略水平になるように配置されている。
本形態の駆動手段には、図8に示すように、駆動手段50の構成が用いられており、搬送スクリュー部材19の回転軸19cに固定した入力歯車52を、回転軸29cに固定することで、駆動モータM1からの回転駆動力が伝達されるように構成されている。
このような構成において、中間転写ベルト6が回転移動すると、攪拌搬送部材29が図5中、反時計回りに回転し、クリーニングブレード18で回収されて筐体71Aに収納されている回収トナーTが、攪拌搬送部材29の配置された筐体71A内において奥行方向にスクリュー29bの作用によって搬送される。また、パドル40の回転作用によって、回収トナーTの一部は、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1に位置する中間転写ベルト6上に廃トナーT1として戻られる。つまり、回収トナーTの一部は、中間転写ベルト6の回転とともに中間転写ベルト6上に戻されるが、筐体71Aで、中間転写ベルト6の幅方向と同方向となる奥行方向に搬送された回収トナーTが、パドル40の回転作用によって飛翔されて中間転写ベルト6上に戻されるため、ベルトクリーニングブレード18の全幅に廃トナーTを供給することができる。
本形態によると、攪拌搬送部材29の軸線方向へ回収トナーTを均一に搬送させ、かつ、パドル40により中間転写ベルト6上に廃トナーT1を供給するので、ベルトクリーニングブレード18へ供給される廃トナーT1をある一定以上に保つ事ができ、中間転写ベルト6とベルトクリーニングブレード18との摩擦係数を下げ、中間転写ベルト6上へのトナーフィルミングを防止でき、長期に渡って高画質な画像が得られる。
(第3の実施形態)
図9に示すベルトクリーニング装置72は、攪拌搬送部材29を複数備えた形態である。図8に示すベルトクリーニング装置72は、筐体72A内にベルトクリーニングブレード18と、2本の攪拌搬送部材29(A)、29(B)を従動ローラ12の回転軸12Aと並列に配置して回転自在に支持したものである。本形態の場合、攪拌搬送部材29(A)は、中間転写ベルト6から見て攪拌搬送部材29(B)よりも上流側に配置され、攪拌搬送部材29(B)は攪拌搬送部材29(A)よりも下流側に配置されている。
攪拌搬送部材29(A),29(B)は、中間転写ベルト6と同駆動となる駆動手段50Aによって回転駆動される。駆動手段50Aは、従動ローラ12の回転軸12Aに固定された出力歯車51と、攪拌搬送部材29(A),29(B)の回転軸29c1、29c2にそれぞれ固定された入力歯車52,54と、出力歯車51と入力歯車52に噛合う歯車53と、入力歯車52,54に噛合う歯車55を備えている。そして駆動モータM1が作動して、駆動ローラ11の回転駆動が中間転写ベルト6を介して従動ローラ12に伝達されると、出力歯車51から歯車53を介して入力歯車52へと伝達されるとともに、入力歯車52から歯車55を介して出力歯車55へと伝達される。
これらの攪拌搬送部材29(A),29(B)は、通紙時などに中間転写ベルト6が回転移動されると、図10に示すように各攪拌搬送部材29(A),29(B)にも回転駆動力が伝達される。攪拌搬送部材29(A),29(B)に回転駆動力が伝達されると、それぞれが同一方向に回転し、クリーニングブレード18で回収されて筐体72Aに収納されている回収トナーTが、攪拌搬送部材29の配置された筐体72Aの奥行方向に各スクリュー29bの作用によって搬送される。また、各攪拌搬送部材のパドル40の回転作用によって、回収トナーTの一部は、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1に向かって廃トナーT1として供給される。このとき、攪拌搬送部材29(B)のパドル40による廃トナーT1は、主に攪拌搬送部材29(A)へと供給され、攪拌搬送部材29(A)のパドル40による廃トナーT1は、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1に位置する中間転写ベルト6上に供給されて戻られる。
本形態によると、攪拌搬送部材29(A),29(B)の軸線方向へ回収トナーTを均一に搬送させ、かつ、パドル40によりクリーニングニップ部N1よりも上流側A1に位置する中間転写ベルト6上に廃トナーT1を供給するので、トナーの搬送性を向上しつつも経時における回収トナーTの凝集にも搬送性能を劣化させる事なく、ベルトクリーニングブレード18へ供給される廃トナーT1をある一定以上に保つ事ができる。このため中間転写ベルト6とベルトクリーニングブレード18との摩擦係数を下げ、中間転写ベルト6上へのトナーフィルミングを防止でき、長期に渡って高画質な画像が得られる。
攪拌搬送部材の形態としては、上記のものに限定されるものではなく、例えば図11に示すように、パドル40の先端部に、薄く弾性変形可能な部材として例えばマイラ41を装着した攪拌搬送部材290としても良い。このマイラ41は、その先端41aが例えば筐体72Aの底面72Cに摺接する長さとされている。このため、図11に示すように、中間転写ベルト6が回転移動することにより、ベルト移動と同駆動である攪拌搬送部材290が回転駆動し、マイラ41の先端41aが筐体72Aの底面72Cに溜まっている回収トナーTを掻き取る。この掻き取られた回収トナーTは、攪拌搬送部材290の回転方向に位置するマイラ面41bに押し出されるように筐体7A内を搬送され、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1に位置する中間転写ベルト6上に搬送される。
このようにパドル40の端部に、筐体72Aの底面72Cに接触可能にマイラ41を取り付けた攪拌搬送部材290を有していると、パドル40のみでは搬送できない底面7Cに溜まっている回収トナーTを掻き上げて搬送することができ、搬送性能がより向上し、中間転写ベルト6上に供給する廃トナー量を十分に確保でき、中間転写ベルト6上へのトナーフィルミングを防止でき、長期に渡って高画質な画像が得られる。
(第4の実施形態)
図12、図13は、ベルトクリーニング装置73の筐体73A内に回収したトナー回収量tを検知するトナー量検知手段としての圧電センサ60を備えたベルトクリーニング装置73の形態を示す。ベルトクリーニング装置73は、複数の攪拌搬送部材を備えている。上流側攪拌搬送部材には、マイラ41を有する攪拌搬送部材290が用いられ、下流側攪拌搬送部材にはマイラ41を持たない攪拌搬送部材29を用いている。圧電センサ60は、筐体73Aの底面73Cに、その検知面が筐体73A内に望むように取り付けられている。圧電センサ60は底面73Cの中でも、攪拌搬送部材290と攪拌搬送部材29の間に位置する底面73Cに取り付けられている。これは、攪拌搬送部材290や攪拌搬送部材29の真下に配置されていると、各攪拌搬送部材とセンサの間に回収トナーTが滞留して誤検知につながるためである。
図12に示すベルトクリーニング装置73の駆動手段50Bは、中間転写ベルト6よりに配置された上流側の攪拌搬送部材290を中間転写ベルト6と同駆動とし、下流側となる攪拌搬送部材29は中間転写ベルト6の駆動と別駆動となるように構成されている。すなわち、攪拌搬送部材290の駆動には、図3に示す駆動手段50が用いられていて、従動ローラ12の回転軸12Aに固定された出力歯車51と、攪拌搬送部材290の回転軸290cに固定された入力歯車52とを歯車53で連結している。また、攪拌搬送部材29の駆動には、駆動源となる駆動モータM2と、駆動モータM2の駆動力が伝達される入力歯車54を攪拌搬送部材29の回転軸29cに固定して構成している。
本形態において、圧電センサ60と駆動モータM2は複写機100が備えている制御手段200と信号線を介して接続されている。制御手段200は、周知コンピュータで構成されていて、回収トナー量を判断するための閾値t1が予め設定されているとともに、圧電センサ60で検知された回収トナー量tに基つき駆動モータM2の回転駆動を制御する機能を備えている。
このような構成のベルトクリーニング装置73に対する制御について図14に示すフローチャートを用いて説明する。図14において、ステップST1で複写機100の電源オン時で、ステップST2でコピー動作が始まる前であると、ステップST3においてベルトクリーニング装置73内の回収トナー量tを圧電センサ60で検知する。ステップST4では、圧電センサ60で検知された回収トナー量tを判定する。ここでは、検知された回収トナー量tが閾値t1よりも大きいか否かを判定し、大きい場合には、回収トナーTの量が十分にあるものとして下流側にある攪拌搬送部材29の駆動を停止状態とすべく、駆動モータM2を停止状態とする。ステップST4において検知された回収トナー量tが閾値t1よりも大きくない場合には、回収トナーTの量が少ないものとして、駆動モータM2を作動して、下流側の攪拌搬送部材29を回転駆動させる。
本形態によると、クリーニング装置73内に複数の攪拌搬送部材290,29を備え、その一方を筐体73A内の回収トナーTの量に応じて回転駆動させることで、無駄に回収トナーTを撹拌させる事がなくなり、回収トナーTにストレスを与える事が少なくなる。これにより上記形態の効果に加えて、ここでは特に回収トナーTの筐体73A内での凝集を防止することができ、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1に位置する中間転写ベルト6上に搬送されてクリーニングニップ部N1でのクリーニングに再利用されるトナーの劣化を極力防止できる。また、筐体73A内の回収トナー量が少ない時には、攪拌搬送部材290,29の双方が回転するため、回収トナーTと廃トナーT1の搬送性を向上することができる。また、この形態では、上流側の攪拌搬送部材としてマイラ41を有する攪拌搬送部材290を用いているので、搬送性能が高く、より効果的に中間転写ベルト6上に廃トナーT1を供給することができるので、クリーニングニップ部N1に対するトナーを確保でき、中間転写ベルト6上へのトナーフィルミングをより防止することができる。
なお、本形態では、上流側の攪拌搬送部材としてマイラ41を有する攪拌搬送部材290を用いたが、攪拌搬送部材290に代えて下流側と同一構成の攪拌搬送部材29を用いる形態としてもよい。
(第5の実施形態)
図15に示すベルトクリーニング装置74は、戻し手段と搬送部材が個別であり、戻し手段として汲み上げ形態が用いられている。図15に示すように、ベルトクリーニング装置74は、その筐体74A内に、ベルトクリーニングブレード18と、搬送部材となる搬送スクリュー部材19と、戻し手段となる攪拌部材80を備えている。上記形態の相違は、主に攪拌部材80であるので、この部材を中心に説明を続ける。
攪拌部材80は、所謂アジテータであり、回転軸80cから外方に向かって延びる板状の基部80aの先端に汲み上げ部80bが形成されている。搬送スクリュー部材19と攪拌部材80の駆動には、駆動手段50Cを用いる。
この駆動手段50Cは、図16に示すように、攪拌部材80の回転軸80cに入力歯車52を固定し、搬送スクリュー部材19の回転軸19cに入力歯車54を固定して、両歯車に歯車55を噛合わせる。入力歯車52には、ここでは従動ローラ12の回転軸12Aに固定された出力歯車51を直接噛合わせて、従動ローラ12の回転方向と逆方向となる時計周り方向に回転するように構成している。
本形態において、ベルトクリーニングブレード18は、図15に示すように、中間転写ベルト6とほぼ平行に配置されていて、クリーニングニップ部N1と攪拌部材80の回転軸80cの回転中心と、搬送スクリュー部材19の回転軸19cの回転中心とがほぼ平行になるように配置されている。
このような構成において、中間転写ベルト6が回転移動すると、攪拌部材80と搬送スクリュー部材19は、図16中時計回りに回転する。このためクリーニングブレード18で回収されて筐体74Aに収納されている回収トナーTは、搬送スクリュー部材19によって筐体74Aの奥行方向にスクリュー19bの作用によって搬送されて、廃トナー搬送装置15を介して廃トナーボトル16へ搬送される。また、攪拌部材80の時計周りの回転により、筐体74Aに収納されている回収トナーTは、図17(a)に示すように、汲み上げ部80bで汲み上げられて、その一部は舞い上がるとともに遠心力により、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1に位置する中間転写ベルト6上に廃トナーT1として戻される。汲み上げられた回収トナーTの大半は、図17(b)に示すように、攪拌部材80の回転が進むにつれて汲み上げ部80bから板状の基部80aに保持され、攪拌部材80が、図17(c)に示すように、搬送スクリュー部材19側で下方に回転移動する際に、搬送スクリュー部材19側へと搬送される。
本形態によると、筐体74A内に回収された回収トナーTの少なくとも一部が、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1に廃トナーT1として戻されて供給されるので、中間転写ベルト6が回転移動すると、クリーニングニップ部N1に廃トナーT1が進入してクリーニングに使用される。このため、現像装置などから新規のトナーを供給することなく、クリーニングニップ部N1におけるトナー量を増大できるため、クリーニングニップ部N1でのストレスを抑えることができ、トナーや紙粉、各種部材からの染み出し物質などの異物が中間転写ベルト6上に強く付着することが低減し、中間転写ベルト6上にフィルミング物質が固着していくのを防止することができる。よって、無駄なトナーの消費量を抑制しながらもフィルミング除去に係る待機時間の短縮を図れることとなり、長期に渡って高画質な画像が得られることになる。また、新規のトナー供給によるフィルミング除去動作時を実行しないので、中間転写ベルト6の空回りの必要がなくなり、中間転写ベルト6の耐久性が向上し、中間転写ユニット17のコスト低減を図れるとともに、廃棄物の低減となって環境面でも好ましくなる。
また、ベルトクリーニングブレード18により中間転写ベルト18から回収されたトナーは、ベルトクリーニングブレード18と隣接配置された攪拌部材80が位置する筐体74A寄りに堆積するが、攪拌部材80の回転動作によって搬送スクリュー部材19側に搬送されるので、攪拌部材80側に堆積する量を低減することができ、筐体74A内からのトナー漏れや、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1に対する過度な廃トナーT1の供給を抑制することができる。
(第6の実施形態)
図18,図19に示すベルトクリーニング装置75は、戻し手段と搬送部材となる搬送スクリュー部材19とが個別であり、複数の戻し手段を同一軸線上に配置した形態である。本形態にかかるベルトクリーニング装置75は、戻し手段として攪拌部材80と攪拌部材81を備えている。攪拌部材80は、攪拌部材81の回転軸81cに回転自在に支持されることで同一軸線上に配置されているとともに、攪拌部材81に対して逆回転するように構成されている。攪拌部材80と攪拌部材81の回転駆動は、後述する駆動手段50Dによって行われる。
このような構成であると、攪拌部材80と攪拌部材81とが逆回転することにより、筐体75Aに収納されている回収トナーTは、図20(a)に示すように、汲み上げ部80bで汲み上げられて、その一部は舞い上がるとともに遠心力により、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1に位置する中間転写ベルト6上に廃トナーT1として戻される。また、攪拌部材80と攪拌部材81を備えているので、図20(b)、図20(c)に示すように攪拌部材80と攪拌部材81で汲み上げられた回収トナーTの相対的な量が増えることになり、搬送スクリュー部材19側へ搬送される回収トナーTの量が多くなる。さらに、攪拌部材80と攪拌部材81の回転方向が互いに逆方向とされているので、攪拌部材80と攪拌部材81とがすれ違う際のトナー舞い上がり効果により、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1に位置する中間転写ベルト6上への廃トナーT1の供給を向上させることができる。
また、攪拌部材80と攪拌部材81の回転タイミングによっては、図20(b)に示すように攪拌部材80と攪拌部材81とが同一位置を占めることがあるが、この場合には、攪拌部材80と攪拌部材81が一枚の板状部材として機能するので、より搬送スクリュー部材19側へ搬送される回収トナーTの量が多くなる。
本形態のベルトクリーニング装置75によると、筐体75A内へのトナー回収量が増えた場合でも、攪拌部材80と攪拌部材81で保持できる回収トナーTが多くなり、搬送スクリュー部材19へより多くの回収トナーTを搬送することができるため、筐体75A内の廃トナー量を最適に保つことができる。また、アジテータとなる攪拌部材80と攪拌部材81が異なる方向に回転移動して、両者がすれ違う際に回収トナーTが舞い上がるため、筐体75A内でのトナー飛散が多くなり、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1に位置する中間転写ベルト6上により多くの廃トナーT1を供給することができ、中間転写ベルト6とベルトクリーニングブレード18との摩擦係数を下げ、中間転写ベルト6上へのトナーフィルミングを防止でき、より長期に渡って高画質な画像が得られる。
(第7の実施形態)
図21に示すベルトクリーニング装置76は、戻し手段と搬送部材となる搬送スクリュー部材19が個別であり、戻し手段として攪拌部材80と攪拌部材81とをそれぞれの複数設けたものである。ここでは、図22に示すように、攪拌部材80と攪拌部材81をそれぞれ2枚ずつ形成している。
このような構成とすると、攪拌部材80と攪拌部材81により保持される回収トナーTの量がより多くなり、搬送スクリュー部材19側へ搬送する回収トナー量を多くできる。また、攪拌部材80と攪拌部材81とが互いの回転中にすれ違う機会を同じ回転数でありながら多く得られるので、筐体75A内でのトナー飛散が多くなり、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1に位置する中間転写ベルト6上に効率よく廃トナーT1を供給することができ、中間転写ベルト6とベルトクリーニングブレード18との摩擦係数を下げ、中間転写ベルト6上へのトナーフィルミングを防止でき、より長期に渡って高画質な画像が得られる。
攪拌部材80と攪拌部材81の軸線方向における形状は、図16、図19、図22に示したように、直線的や互いに先端部が平行にすることが基本的な形状であるが、例えば図23に示すように、軸線方向に凹凸形状として、同心軸となる回転軸81c上から攪拌部材80と攪拌部材81の各先端までの長さを放射方向に対して変化させることにより、軸方向への滞留量均一性の維持できるとともに、攪拌部材80と攪拌部材81がすれ違う際のトナー舞い上がり効果をより向上させることができる。
次に攪拌部材80と攪拌部材81を回転駆動する駆動手段50Dの構成について説明する。
駆動手段50Dの一の形態としては、図24に示すように、攪拌部材80の端部に入力歯車56を固定し、入力歯車56を貫通する攪拌部材81の回転軸81cにも入力歯車52を固定する。入力歯車52には、歯車53を介して、例えば回転軸12Aに固定した出力歯車51を噛み合わせる。さらに、ここでは回転軸12Aに入力歯車56に噛み合う出力歯車57を固定する。このような構成とすることで、中間転写ベルト6が移動して回転軸12Aが回転すると、攪拌部材80と攪拌部材81を互いに逆方向に回転することができる。
攪拌部材80と攪拌部材81の駆動手段50Dでは、入力歯車56と回転軸81cに固定した入力歯車52とを平歯車で構成したが、例えば図25に示すよう、攪拌部材80に固定した入力歯車56と回転軸81cに固定した入力歯車52を、それぞれ傘歯歯車560と傘歯歯車520で構成し、傘歯歯車560と傘歯歯車520を傘歯歯車530で連結して駆動伝達手段としてもよい。この場合には、駆動伝達機構をコンパクトに設置することができる。
上記のクリーニング装置75,76の構成では、攪拌部材80と攪拌部材81の駆動源として、中間転写ベルト6を回転移動する駆動モータM1を共通の駆動源としたが、双方を個別な駆動源、すなわち、異なる駆動源で回転駆動するようにしても良い。例えば、図26に示すように、攪拌部材80に固定した入力歯車56に噛み合う出力歯車57を支持する軸58を第1の駆動源となる駆動モータM3の駆動力で回転し、回転軸81cを第2の駆動源となる駆動モータM4で独立して回転するようにしても良い。
このように、攪拌部材80と攪拌部材81を独立した駆動モータM3、M4で回転するように構成すると、ベルトクリーニングブレード18によって回収されるクリーニング装置75,76内へのトナー回収量に合わせて、それぞれの攪拌部材80と攪拌部材81の動作を最適化することができる。これら駆動モータM3、M4の作動は、例えば制御手段200で行えばよい。
また、図27に示すように、クリーニング装置75,76においても、第4の実施形態で用いた圧電センサ60をそれぞれの筐体75A,76Aの底面75C,76Cに装着してもよい。この場合、圧電センサ60の配置場所は、搬送スクリュー部材19と攪拌部材80,81の間ではなく、攪拌部材80,81の下方の底面75C,76Cに配置することで、攪拌部材80,81それぞれの回転方向あるいは、および回転数,動作有無を変化させ、中間転写ベルト6上への廃トナーT1の戻し、あるいは搬送スクリュー部材19への回収の効率を上げることができる。
(第8の実施形態)
図28に示すベルトクリーニング装置77は、戻し手段と搬送部材となる搬送スクリュー部材19が個別であり、戻し手段にベルト搬送方式を用いるものである。
ベルトクリーニング装置77は、その筐体77A内に、ベルトクリーニングブレード18と、搬送部材となる搬送スクリュー部材19と、戻し手段90を備えている。
本形態において、従動ローラ12の回転軸12Aの横でその先端18aを中間転写ベルト6の表面に当接してクリーニングブレードニップN1を形成している。クリーニングブレードニップN1と搬送スクリュー部材19とは、ほぼ平行に配置(所謂横レイアウト)されており、クリーニングニップN1にトナーを保持させながら中間転写ベルト6上のトナーをクリーニングする。
筐体77A内には、ベルトクリーニングブレード18で回収されたトナーTを最初に収容する第1の廃トナー収容部77Dと、回収トナーTを廃トナータンク16へと搬送するための第2の廃トナー収容部77Eが形成されている。第1の廃トナー収容部77Dには戻し手段90が配置され、第2の廃トナー収容部77Eには搬送スクリュー部材19が配置されている。
戻し手段90は、駆動ローラ91と支持ローラ92に巻き掛けられたベルト部材である搬送ベルト93で構成されている。搬送ベルト93の表面93aには、搬送ベルト93の幅方向に延びるとともに、ベルト表面93aから突出するトナー搬送用の羽部材94が、ベルト進行方向に間隔を空けて複数設けられている。戻し手段90は、駆動ローラ91側がクリーニングニップN1よりも上方に位置し、支持ローラ92側が筐体77Aの底面77C近傍に位置するように傾斜して筐体77A内に配置されている。駆動ローラ91には従動ローラ12の回転軸12Aから駆動力が伝達されるように構成されていて、搬送ベルト93を図29において時計周り方向に回転移動する。
このような構成によると、搬送ベルト93が駆動ローラ91により時計周り方向に回転移動すると、ベルトクリーニングブレード18によって回収されて筐体77A内に溜まった回収トナーTがベルト上の羽部材94で汲み上げら、汲み上げられた回収トナーTが、廃トナーT1としてクリーニングブレードニップN1よりも上流側A1の中間転写ベルト6上に搬送される。
このため、筐体77A内に回収された回収トナーTの少なくとも一部が、クリーニングニップ部N1よりも上流側A1に廃トナーT1として戻されるので、中間転写ベルト6が回転移動すると、クリーニングニップ部N1に進入してクリーニングに使用される。このため、現像装置などから新規のトナーを供給することなく、クリーニングニップ部N1におけるトナー量を増大できるため、クリーニングニップ部N1でのストレスを抑えることができ、トナーや紙粉、各種部材からの染み出し物質などの異物が中間転写ベルト6上に強く付着することが低減し、中間転写ベルト6上にフィルミング物質が固着していくのを防止することができる。よって、無駄なトナーの消費量を抑制しながらもフィルミング除去に係る待機時間の短縮を図れることとなり、長期に渡って高画質な画像が得られることになる。また、新規のトナー供給によるフィルミング除去動作時を実行しないので、中間転写ベルト6の空回りの必要がなくなり、中間転写ベルト6の耐久性が向上し、中間転写ユニット17のコスト低減を図れるとともに、廃棄物の低減となって環境面でも好ましくなる。
次に羽部材94について説明する。
羽部材94としては、図29に示すように、ベルト表面93aに対して直角方向に延びるように形成する形態、図30に示すように、ベルト移動方向に対し鋭角、すなわちベルト表面93aに対して鋭角となるように傾斜して形成しても良い。搬送ベルト93の移動により汲み上げた回収トナーTは、羽部材94により保持されて搬送されるので、羽部材94のベルト表面93aとのベルト移動方向に対する角度θを図31に示すように鋭角(0度<θ<90度)にすると、ロスすることなく搬送することができ、効率的にクリーニングニップ部N1よりも上流側A1に廃トナーT1として戻すことができる。図32に示すように、羽部材94のベルト表面93aとのベルト移動方向に対する角度θが鈍角(90度<θ<180度)となるように配置した場合でも、搬送ベルト93の移動により回収トナーTをクリーニングニップ部N1よりも上流側A1に搬送することは可能であるが、搬送ベルト93の移動に伴い羽部材94の表面を落下して羽部材94から漏れるトナーが多く、効率が悪くなる。このため、搬送ベルト93上の羽部材94の角度θは、ベルト搬送方向に対して鋭角(0度<θ<90度)になるように形成するのが好ましい。
羽部材94は、図30,図33に示すように、搬送ベルト93の搬送方向に対して互いに隣接する羽部材の間隔が一定になるように搬送ベルト93に配置されているる。このため、羽部材94によって汲み上げられた回収トナーTは、駆動された搬送ベルト93によって一定の間隔で筐体77A内に回収されて堆積している回収トナーTを汲み上げて搬送し、一定の間隔で廃トナーT1としてクリーニングニップ部N1よりも上流側A1の中間転写ベルト6上に搬送することができる。羽部材94の間隔は、中間転写ベルト6の搬送速度やベルトクリーニングブレード18によるクリーニング能力により、任意に決まるものであり、過不足がないように、中間転写ベルト6上に廃トナーT1が送られるように設定されている。
図34に示すように、第1の廃トナー収容部77Dと第2の廃トナー収容部77Eの境界部77Fからベルト表面92aまでの距離をd、ベルト表面92aから羽部材94の先端までの長さをL、ベルト表面92aと羽部材94とのなす角度をθとしたとき、0<d<Lcosθとなるように各部材が配置されている。
この範囲にある場合においては、第1の廃トナー収容部77Dに堆積した回収トナーTをベルト上の羽部材94により汲み上げることが可能となる。第1の廃トナー収容部77Dに堆積した回収トナーTの高さは、境界部77Fの高さで一定となり、回収トナー量が増加した場合は、第2の廃トナー収容部77Eにオーバーフローすることで流れる。第1の廃トナー収容部77Dに堆積する回収トナーTの高さが一定となるため、安定したトナー量を搬送ベルト93の回転によって汲み上げることができ、中間転写ベルト上6に過剰に廃トナーT1が供給されるのを防ぐことができる。
搬送ベルト93を用いるクリーニング装置としては、図35に示すように、第1の廃トナー収容部77Dに配置された戻し手段90の下方に、堆積している回収トナーTを中間転写ベルト6の主走査方向と相関する筐体の奥行き方向の全域において攪拌可能な攪拌手段となる2本のスクリュー96,96を搬送スクリュー部材19と平行で、かつ回転自在に配置し、これらスクリュー96、96に駆動力を伝達して回転するようにしてもよい。
第1の廃トナー収容部77C内に堆積する回収トナーTは、中間転写ベルト6の主走査方向(幅方向)に転写されるトナー像に偏りがある場合、転写残として回収されるトナーも主走査方向(幅方向)に対して偏りが発生する。しかし、第1の廃トナー収容部77C内にスクリュー96、96を配置すると、各スクリュー96が回転することにより、第1の廃トナー収容部77C内に回収された回収トナーTが攪拌されつつ主走査方向(奥行方向)に搬送するため、主走査方向に対して均一となる。このため、搬送ベルト93で汲み上げられる回収トナーTを、主走査方向に対して均一にした状態で中間転写ベルト6上に戻すことができる。
本実施形態では、攪拌部材として2本のスクリュー96,96を用いているが、主走査方向に対して、攪拌可能な機構であれば、スクリュー96に限定されるものではなく、また、その数も複数手はなく1つであってもよい。
戻し手段90において、搬送ベルト93は平ベルトとして駆動ローラ91と支持ローラ92に巻き掛けたが、駆動ローラ91と支持ローラ92を歯付きローラで構成し、搬送ベルト93を内周面に凹凸が形成された歯付きベルトで構成してもよい。これは、画像形成装置(複写機100)が小型の低速機の場合では、例えば搬送ベルト93の駆動トルクがさほど大きくはないが、大型、高速機などでは、駆動トルクが高くなることが想定される。特に高速機の場合においては、低速機と比べ、回収トナーTを廃トナーT1としてクリーニングニップ部N1よりも上流側A1の中間転写ベルト6上に戻す回数、量ともに増やす必要があるため、搬送ベルト93を駆動するトルクが高くなる。そのため、廃トナーT1をクリーニングニップ部N1よりも上流側A1の中間転写ベベルト6上に供給する戻し手段90としては、歯付きローラと歯付きベルトを用いたタイミングベルト仕様にすることで、搬送ベルトとローラ部材のすべりがなくなるため、強く、送りの正確なベルト走行が可能となり、駆動トルクが高い状態でも安定して廃トナーT1をクリーニングニップ部N1よりも上流側A1の中間転写ベルト上に供給することができる。
6 像担持体
7、71〜77 クリーニング装置
7A、71A〜77A 筐体
16 廃トナータンク
17 搬送経路(戻し手段)
18 クリーニング部材
19 搬送部材
19、40 撹拌搬送部材
19b 螺旋状のスクリュー
40 パドル
41 弾性変形可能な薄い部材
60 トナー量検知手段
77D 第1の廃トナー収容部
77E 第2の廃トナー収容部
77F 境界部
80,81 撹拌部材
90 戻し手段
91,92 複数のローラ
93 ベルト部材
93a ベルト部材の表面
94 羽部材
96 攪拌手段
100 画像形成装置
200 制御手段
520,530,560 傘歯歯車
A1 上流側
d 境界部からベルト表面までの距離
L ベルト表面から羽部材の先端までの長さ
M3、M4 異なる駆動源
N1 当接部
T 回収されたトナー
t トナー量
θ ベルト表面と羽部材との間の角度
特開平9−62110号公報 特開2005−91548号公報 特開平9−146433号公報 特開2000−275988号公報 特開2005−351946号公報

Claims (12)

  1. 像担持体に接触して同像担持体上のトナーをクリーニングするクリーニング部材と、前記クリーニング部材によりクリーニングされて筐体内に回収されたトナーを廃トナータンクへと搬送する搬送部材とを備え、前記像担持体とクリーニング部材と搬送部材が、ほぼ同一線上に位置するように水平に配置したクリーニング装置において、
    前記クリーニング部材でクリーニングしたトナーの少なくとも一部を、前記像担持体とクリーニング部材との当接部よりも上流側に供給する戻し手段と、
    前記筐体内のトナー量を検知するトナー量検知手段を備え、
    前記戻し手段は、前記筐体内に回転自在に支持されて配置され、同筐体内のトナーを軸線方向に搬送する螺旋状のスクリューと、同筐体内のトナーを巻き上げることで前記当接部よりも上流側に同筐体内のトナーの一部を供給するパドルとを設けた複数の撹拌搬送部材を有し、
    前記トナー量検知手段で検知されたトナー量に応じて、前記複数の撹拌搬送部材のうちの1つの撹拌搬送部材の回転動作と停止が制御手段により制御されることを特徴とするクリーニング装置。
  2. 像担持体に接触して同像担持体上のトナーをクリーニングするクリーニング部材と、前記クリーニング部材によりクリーニングされて筐体内に回収されたトナーを廃トナータンクへと搬送する搬送部材とを備え、前記像担持体とクリーニング部材と搬送部材が、ほぼ同一線上に位置するように水平に配置したクリーニング装置において、
    前記クリーニング部材でクリーニングしたトナーの少なくとも一部を、前記像担持体とクリーニング部材との当接部よりも上流側に供給する戻し手段を有し、
    前記戻し手段は、前記搬送部材の回転方向と逆方向に回転自在に支持されて前記筐体内に配置され、前記筐体内のトナーの汲み上げることで、汲み上げたトナーの一部を前記当接部よりも上流側に供給する撹拌部材を有することを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項2記載のクリーニング装置において、
    前記撹拌部材は、その回転中心が同一軸線上となるように複数配置されていて、互いに逆方向に回転可能とされていることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項記載のクリーニング装置において、
    前記各撹拌部材は同一軸線上から放射方向への長さが、それぞれ異なるように形成されていることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項3または4記載のクリーニング装置において、
    前記各撹拌部材を互いに逆回転させるための回転駆動力を前記各撹拌部材に伝達する駆動伝達手段が、複数の傘歯歯車で構成されていることを特徴とするクリーニング装置。
  6. 請求項3または4記載のクリーニング装置において、
    前記各撹拌部材を互いに逆回転させるための回転駆動力が、異なる駆動源から伝達されることを特徴とするクリーニング装置。
  7. 請求項3または4記載のクリーニング装置において、
    前記筐体内のトナー量を検知するトナー量検知手段を備え、
    前記トナー量検知手段で検知されたトナー量に応じて、前記複数の撹拌部材の作動が制御手段により制御されることを特徴とするクリーニング装置。
  8. 像担持体に接触して同像担持体上のトナーをクリーニングするクリーニング部材と、前記クリーニング部材によりクリーニングされて筐体内に回収されたトナーを廃トナータンクへと搬送する搬送部材とを備え、前記像担持体とクリーニング部材と搬送部材が、ほぼ同一線上に位置するように水平に配置したクリーニング装置において、
    前記クリーニング部材でクリーニングしたトナーの少なくとも一部を、前記像担持体とクリーニング部材との当接部よりも上流側に供給する戻し手段を有し、
    前記戻し手段は、前記筐体内に配置された複数のローラに巻き掛けられたベルト部材と、前記ベルト部材の表面から突出して形成され、前記ベルト部材が搬送方向に回転移動することで、前記筐体内のトナーを汲み上げて、前記当接部よりも上流側に供給する複数の羽部材とを有することを特徴とするクリーニング装置。
  9. 請求項記載のクリーニング装置において、
    前記ベルト部材の搬送方向に対する前記ベルト表面と前記羽部材との間の角度が、鋭角となるように、前記羽部材が傾斜して形成されていることを特徴とするクリーニング装置。
  10. 請求項または記載のクリーニング装置において、
    前記複数の羽部材は、互いに隣接する羽部材の間隔が、前記ベルト部材の搬送方向に対して一定の間隔になるように前記ベルト部材に配置されていることを特徴とするクリーニング装置。
  11. 請求項8ないし10の何れか1つに記載のクリーニング装置において、
    前記筐体内で、前記戻し手段よりも下方に、前記筐体内のトナーを前記像担持体の主走査方向と相関する方向の全域において攪拌可能な攪拌手段を有することを特徴とするクリーニング装置。
  12. 請求項1ないし11の何れか1つに記載のクリーニング装置を備えたことを特徴とする画像形成装置
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