JP5629855B2 - フードプロセッサ - Google Patents

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Description

本願発明は、主に家庭用に使用し、多種類の食材をその種類に応じて多様な破砕状態に加工処理可能とするフードプロセッサに関するものである。本願発明は更に、多様な破砕処理に加えて、調味料等を付加して下ごしらえをも可能とするフードプロセッサに関するものである。
従来、家庭用として多種多様なフードプロセッサが知られている。この種のフードプロセッサは、回転刃で果物を細かく裁断、液体状にしてジュースとして提供するものや、煎ったコーヒー豆を粉砕する、いわゆるコーヒーミルと呼ばれるものが知られている。
また、ジュースを作るほかに、スライスや細切りもできるといった、多機能を謳ったフードプロセッサも知られているが、回転刃の回転を一定の速度に設定して食材を破砕することを基本としているものである。
特許文献1には、機器の動作を第1のモードから第2のモードへとスイッチングして、機器の回転動作の速度を変化させるフードプロセッサを開示している。しかし、この目的は、過剰な電気消費や、不相応な音響ノイズの発生を抑えるためのものである。
特許文献2には、複数の回転サイクルで動作可能なフードプロセッサ、ミキサーを開示している。しかし、この目的は、固形材料の流動パターンのデッドスポットを解消するものである。
特表2007−517563号公報 特表2010−5377号公報
一つの材料であっても、出来上がる料理によって多様な破砕処理、例えば、きざみや、すりおろし、こね、すりつぶしといった処理が必要であり、物を細かくする点において共通はするものの、加工する食材の重さや、硬さ等はさまざまであり、従来の単に一つの速度の設定で破砕処理の時間を異ならせるだけでは十分ではないことが実験で明らかとなった。
また、料理には、その料理の種類に応じた破砕のレベルが必要であり、また、例えば、必要な水分や粘性を与えることや、必要な調味を施す下準備(下ごしらえ)が必要でもあり、フードプロセッサの処理過程で、そのような下ごしらえができて、目的とした料理に適合した材料の加工特性を得ることができれば、非常に効率的で、品質の良い料理も可能となる、との発想に至った。
そこで、本願発明者は、多様な調理方法にも適合できるよう、多目的で、利便性の高いフードプロセッサが現実として必要とされることを実感し、本願発明に至ったものである。
本願発明の目的を達成するために、本願発明のフードプロセッサは、材料が入れられる収容器と、収容器から着脱可能な蓋とからなり、収容器は材料を破砕する回転部材を回動可能に支持する支持部を有している。そして更に、支持部に回転力を供給する駆動部と、その駆動部の回転の停止および開始を操作可能な第1の操作部と、駆動部の回転速度を所定の範囲に亘って連続的に調整するための第2の操作部を有している。
この第2の操作部によって、回転部材の回転速度を所定の範囲に亘って連続的に調整できるために、多様な加工、例えば、従来の、きざみ、すり身、ミンチ、すりつぶし、液状化、砕き、こま切り、すりおろしと同様の加工ができることとが明らかとなった。
また、収容器内にさらに粉末、固形物または液体を注入する開口部が蓋に設けられ、蓋から調味料等の粉末や、固形物、あるいは水等の液体を、後工程として加えることも可能となった。
また、本願発明のフードプロセッサは、食材の加工をより効率的に行うことができるように、第1の操作部によるオン(ON)とオフ(OFF)の操作と、第2の操作部による回転速度の調整操作とを両手で同時に行えるように第1の操作部と前記第2の操作部とが配設されている。これによって、ユーザは、回転部材の回転速度を調整しながら、モータの回転やその停止を操作することができるために、多種多様な加工に対しても、加工作業が途切れることがなく、スムースに行うことができるようになった。
さらに、本願発明のフードプロセッサは、第1の操作部のオンとオフの操作と、蓋の開口部から収容器内への粉末、固形物または液体の注入を両手で行えるように第1の操作部と蓋の開口部が配置されている。食材の切断等の粉砕加工の程度と、調味料や水等の投入の時期は非常に関連しており、また、物によっては、なるべくある温度に維持し、過度な温度変化を避けたい、ということから、適切な状態にある食材を適切な時期に迅速に下ごしらえするということも可能となった。
また、本願発明のフードプロセッサは、開口部から注入した材料が、回転部材の力や、粉砕したときの跳ね返りによって、外に飛び出さないように、蓋には、その開口部を囲む壁部を有している。この壁部によって、通常は内容物が跳ね返りをそこで防ぐ防壁の役割もする。加工する回転部材の回転速度が強い場合などでは、より強く材料が跳ねだすことのあることから、開口部を全体的に覆うフードを別個用意し、そのフードを組みこむための受部としても利用することができる。
また、壁部にはその中を少なくとも二つの部分に分ける仕切りが一体に形成されてもよく、それぞれに仕分けられた部分に複数の、例えば少なくとも2つの開口部を設けることで、異なった食材を異なった場所から異なった時間に注入することが可能となるために、調味料や後食材の投入というような、下ごしらえのレシビの順序に適合した注入が可能となる。
さらに、一方の開口部である第1の開口部は、蓋の本体から収容器方向に傾斜して延びた延設部によって本体との間に形成され、第2の開口部は、第1の開口部より小さい穴であり、第1の開口部は主に粉末や固形物を収容器内に投入し、前記第2の開口部は主に液体を注入するために設けられている。
傾斜して延びた延設部に投入された調味料等の部材は、第1の開口部を通って収容器内の外側に満遍なく広がって注入され、また、比較的小さい第2の開口部を使用することによって、液体が一度に多量に収容器内に投入されることがない。
本願発明の一実施形態によりフードプロセッサ100の全体斜視図である。 図1のフードプロセッサ100の分離図である。 図1のフードプロセッサの蓋体20を取り外した状態のフードプロセッサ100の全体斜視図である。 図4(a)は、図1のフードプロセッサ100の平面図、図4(b)は、図4(a)のA−A線で切断したフードプロセッサ100の側部断面図である。 図1に示した収容器10の側部断面図である。 蓋体20の裏面斜めからみた全体斜視図である。 蓋体20の中心対称軸を中心に切断した部分的斜視図である。 図1に示した回転部材30の全体斜視図である。 第2の例の回転部材30’の表面(上方)からの全体斜視図である。 第2の例の回転部材30’の裏面(下方)からの全体斜視図である。 加工の種類、材料の種類、量、そして加工の工程の試験結果の一例である 加工の種類、材料の種類、量、そして加工の工程の試験結果の一例である 加工の種類、材料の種類、量、そして加工の工程の試験結果の一例である
以下、本願発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本願発明によるフードプロセッサ100の一実施形態の全体斜視図を示し、図2は、その分離図、図3は、蓋体20を外した状態のフードプロセッサ100の全体斜視図、図4(a)は、フードプロセッサ100の平面図、図4(b)は、フードプロセッサ100の側部断面図である。
図1乃至3を参照すると、フードプロセッサ100は、本体1、食材を収容可能な収容器10、収容器10を上から蓋をする蓋体20からなっており、回転部材30はその使用目的によって異なる形態の回転部材に交換して使用可能となっている。
図4(b)を参照すると、フードプロセッサ100の本体1には、収容器10が着脱可能に載置されている。本体1は、モータ3を内蔵し、そのモータ回転軸4の一端部が、収容器10の底部中央に設けられた支持体13と嵌合し、モータ回転軸4の回転を支持体13に伝達する。本体1には収容器10を載置して保持するよう円形に周囲が突出した台座部8が形成されている。
支持体13は、収容器10の底部を貫ぬき、その底部との密閉を維持しながら収容器10内で回動可能に軸支されている。支持体13の突出部分は、回転部材30に形成された凹部に嵌合して回転部材30と支持体13とが一体的に回動可能に支持し、モータ3の回転に合わせて回転部材30を回転させる。
図4(a)に示すように、フードプロセッサ100の本体1の内部には、モータ3の回転を制御する制御回路5が設けられている。収容器10内の食材の量や、粉砕の程度によって、回転部材30に加わる負荷が変化する。本例では、食材の許容使用量の範囲に対応できる駆動能力を有したモータを選定しているが、負荷の変化によってもあらかじめ設定した所望の回転速度を維持できるように、制御回路5は、モータ3の回転速度を継続的に検知して、モータ3の回転を自動的に増減制御させるようにしてもよい。
図1及び図2に示されているように、本体1の側面にはモータの回転数を調整するためのスピード調整用のつまみ(スピード・ダイアル)6が設けられている。制御装置5は、スピード・ダイアル6の位置に応じて、モータの回転数を変化させ、収容器10内部に設置された回転部材30の回転速度を変化させることができる。この例では、無負荷状態で、ダイアルのつまみ6aを左一杯に回すと、回転速度が最低速の約800回転/分、そして右一杯に回すと、約3000回転/分となるように設定されている。
この例では、つまみ6aを左から時計方向に回すに従い、その回転角度に応じてほぼ比例して回転速度が変化するようにしている。ダイアル6は連続的に回すことが可能であり、これに伴って、モータの回転速度が連続的に変化する。
ダイアルには、最低速度の”speed 1”から最高速度の”speed 4”まで0.5段階に目盛りが振られており、ダイアル6の位置によってその速度がおおよそ確認できるようにしている。ダイアルのつまみ6aは、ユーザが操作しやすいように、本体1から横方向に突出して、親指と人差し指とでつかめる程度の大きさとなっている。スピード調整はダイアル式に限らず、スライド式であっても良い。
ダイアル6が各段階位置にあるときの無負荷状態でのモータ3の回転速度は次のとおりである。
収容器10は一方の口が開放した略円筒状をなし、その内径はおよそ15cmのステンレス製で、内側には液体を投入する場合の最大目安である敷居線が設けられている。収容器10の底には基台部12が固着され、その収容器10の周辺の一部には、人の指をかけて持てるように、その基台部12から延出した取っ手11が設けられている。基台部12は本体1の台座部8の円形の周囲の面と当接する円形に延びた内壁を有して台座部8と基台部12とが組み合うようになっており、これによって収容器10を本体1に載置することができる。尚、図2では便宜上、支持体13を可視化しているが、収容器10の本体自体を透明又は半透明の強化ガラスやプラスチックなどの材料から形成し、周囲から内部を視認できるようにしてもよい。
収容器10と蓋体20は可撓性のパッキン40を介して結合し、収容器10と蓋体20の間から液体状になった物が外に漏れないようにしている。
図1、図2、図6A、図6Bを参照すると、蓋体20は透明状の部材からなり、パッキン40を嵌め込むために円形状の縁20cが裏面に延設されている。蓋体20の表面には外から収容器10内部に調味料や水等の液体や、粉体、または粒状の、あるいはより大きい形状の固形物を投入可能なように、表面上部方向に伸びた円形の壁部22が設けられている。壁部22の中央は、その壁部22の高さより僅かに低い仕切り23が壁部内側から連続して設けられ、円形の壁部22の内部を二つに分けている。
壁部22内部の一方は、主に固形物を収容器10内に投入できるように、蓋体20の表と裏との間を連通させる開口部27が設けられている。この開口部27は、蓋体20の壁部22の内部で、蓋体20の本体の中央から外側に向けて収容器10内方向に傾斜して延びる舌状の延設部25によって形成されている。壁部22の内側の他方は、主に液体(場合によっては、細かい粉末状の物)を収容器10内部に注入可能な開口部26である穴が、壁部22の中央からずれて設けられている。穴(開口部)26は比較的小さく、液体が一度に多量に収容器10内に注入されることを防止している。もちろん、それぞれの開口部は、投入する材料や使用目的に応じて任意に使い分けることが可能であり、例えば、粒状の固形物を小さな穴26から入れたり、液体を大きな開口部27から投入してもよい。
壁部22内側の仕切り23によって分けられたものは、壁部内で互いに混ざることがなく、調味料や、水等の液体の投入等の下ごしらえを、その破砕工程の途中でおこなうことができるため、よりレシピに沿った食材の加工が可能となる。そして、収容器10内の周囲にむけて傾斜する舌状の延設部25や、反対方向に中央から離れて形成された穴26によって、回転部材30の軸からずれた位置で収容器内に均等に物を注入し攪拌が可能となる。
しかも、ある高さと大きさを有する壁部22は、注入物を入れる際にその注入物が周りにあふれたり、こぼれたりすることを防ぐとともに、収容器10の内容物が回転部材30の破断等によって開口部27から跳ね上がっても、その内壁で概ね防ぐ役割を有している。回転部材30の回転速度や、破断の具合によっては、内容物がより強く飛び出すこともあるが、図示しないフード(カバー)で開口部を全部覆うようにしてもよく、その壁部はフード(カバー)と組み合う受部の役割をも有している。
蓋体20がフードプロセッサ100に組み立てられたとき、本体1は、一方の側の底から上方に延びた支柱部(本体側部)2を有しており、支柱部2は、上部端面が略平らな端部2aを有している。
蓋体20は、本体中央から一方に拡大して延びた部位である拡大部20aを有している。拡大部20aには、本体1のモータをオン、オフするためのボタン24が摺動可能にはめ込まれている。
支柱部2の端部2aは、支柱部2から周囲の階段状の縁を有しており、その内部に摺動部材2bが2つ対になって一緒に連動するように支柱部2に組み込まれている。その2つの摺動部材2bに対応して、ボタン24は、拡大部20aに設けられた2つの対の穴20bを貫通して連動する操作部材24aを有している。蓋体20の拡大部20aには、本体1の支柱部2の端部2aに形成された縁と噛み合って係合する縁が形成され、蓋体20が正しく装着されて、支柱部2の端部2aと、蓋体20の拡大部20aとがその縁どうしで正しく合わさったときに、支柱部2の端部2aの摺動部材2bと、ボタン24の操作部材24aとが当接するようにしている。
摺動部材2bは、本体1のモータ3を通常状態でオフするように、支柱部2内部に設けられたばねで付勢されおり、この付勢が摺動部材2bに当接するボタン24の操作部材24aを蓋体20の表方向に押し上げた状態となっている。本体1のモータ3をオンするには、ボタン24を手で押し下げることで、当接した操作部材24aがその付勢に逆らって押し下げられて穴20bから外へと突出し、これによって、その操作部材24aに当接した摺動部材2bが支柱部2内部へと押し込まれて、本体1内部のモータのスイッチをオンし、これによって、制御回路5がモータ3を設定した回転数で回転させる。
摺動部材2bは、本体1のモータをオフするように支柱部2内部に設けられたばねで付勢された状態でも、支柱部2の端部2aの表面から突出していない。従って、支柱部2の端部2aと蓋体20の拡大部20aとが正しく合わさっていないときは、ボタン24の操作部材24aと摺動部材2bとがずれた位置関係となり、たとえボタン24を押し下げようとしても、ボタン24の操作部材24aが支柱部2の端部2aの面に当たり、摺動部材2bを支柱部2内部に押し下げられることはなく、誤ってモータがオンすることを防止している。
スイッチボタン24は、フードプロセッサ100本体の上部から手で押すことができ、一方、ダイアル6のつまみ6aは、本体1の側部に突き出て、横から手でつまむことができるため、スイッチのオンとオフの操作と、モータの回転数の調整操作とが両手で同時に可能な位置関係となっている。
収容器10、収容器10内部に置かれた回転部材30、パッキン40で連結された蓋体20とは、一体の状態で取っ手11を手で持って本体1から取り外すことが可能である。また、蓋体20とパッキン40とが一体の状態で収容器10から取り外すことも可能である。
食材を加工するには、まず収容器10に回転部材30を装着し、加工する食材を収容器10に、望ましくは2〜3cmの大きさに切って投入して、収容器10を本体1に載置した後、パッキン40が装着された蓋体20を、蓋体20拡大部20aの縁が支柱部2の端部2aの縁と正しく組み合わされるように、収容器10と支柱部2に載せ、そのパッキン40を収容器10の円筒状の縁にシールして、スイッチボタン24によってモータ3のスイッチをオンすればよい。
スイッチボタン24が拡大部20aの表面に設けられていることで、ちょうど手の平でスイッチボタン24を押し込みながら、伸ばした指で拡大部20a部分を蓋体20の上部から押さえ、あるいは壁部22の周辺にまで指を伸ばして、蓋体20の上部から指で押さえることで、収容器10と蓋体20との間がパッキン40でより強くシールできる。
また、スイッチボタン24を一方の手で押さえながら、もう一方の手で開口部27や穴26から砂糖や塩といった調味料等の粉末や固形物、あるいは水や牛乳、醤油、みりん等の液体等を収容器10内部に投入できるように、これらの開口部とスイッチボタン24とが配設されているので、下ごしらえの作業の効率が促進される。
パッキン40は、比較的水分が少ない食材の加工に使用する、いわゆるドライパッキンと、液体物、あるいは比較的水分が多い食材や途中で液体を注入するときに使用するウエットパッキンが用意され、使用目的に応じて使い分けるようになっている。
図7を参照すると、回転部材30は、回転方向に鋭利な2つの刃からなるナイフカッターが軸部分から周囲に互いに対照的に、しかも軸方向で段違いに延びている。この段違いで互いに異なる方向に延びた刃によって、収容器10の底に滞留した食材を効果的に粉砕する。尚、刃の数や、刃の上下の間隔や、刃の方向は、使用する収容器10の容量や種類に応じて適宜選択しうる。
また、別な例として、図8A,8Bはおろしカッターからなる回転部材30’を示した図である。この回転部材30’は、円盤状の表面に、複数の小さな突起31a’が設けられている。この突起31a’は食材が擦りあわされることで、食材を細かく破断させるものであり、例えば、三角形状のものが鋸歯上に多数隆起している。
収容器10には、野菜や果実のほか、多様な種類の食物、あるいは氷や砂糖等の固形物を入れて加工することが可能である。
本製品で可能な加工の種類には、きざむ、すり身にする、ミンチにする、すりつぶす、液状にする、液体をブレンドする、パン等の生地を練る、砕く、細かくする、すりおろす、といったことがあげられるが、これに限定されるものではなく、さらには、ホイップクリームを作る、メレンゲを作る、といったことも可能である。
図9A、B、Cは、多様な種類の材料に対し、それらの材料に使用される一般的な加工が、本発明による製品によって可能かどうかを試験した結果を表で示している。すりおろし加工以外はナイフカッターの回転部材を使い、すりおろし加工はおろしカッターの回転部材を使用している。但し、すりおろし加工でも、おろし→ナイフと表記された加工は工程(1)をおろしカッター、工程(2)をナイフカッターで調理している。
つまり、この試験では、きざみ加工は、たまねぎ、にんじん、セロリを代表的な材料として使用し、すり身加工は、白身、海老、イカを、ミンチ加工は、鶏肉、牛肉、豚肉、液体化加工(一般的にジュースとしてミキサー加工)は、柑橘系の代表としてオレンジ、みかんを使用し、他の食品として、トマト、すりつぶし加工は、煎りゴマ、茹で人参、キューイ、玉ねぎ、粉砕加工として、氷、冷凍果実、コーヒー豆、アーモンド、チョコレート、そして、すりおろし加工として、大根、しょうが、長芋、そしてりんごを使用した。量は、収容器10に収納した材料の量を示し、通常はg(グラム)を示しているが、液体化加工では、材料が液体化した後の容量(cc)、あるいは投入した水等の容量を示している。
図9A、B、Cの表の中の工程の欄には、工程(1)、工程(2)の記載があるが、これは工程(1)と工程(2)の2つの工程を経て加工を行ったことを示している。ここで、工程の“スピード”と“(s)”の記載は、ダイアル6の目盛りとその目盛りでの加工時間(経過時間)を秒で示している。また、例えば、すり身の白身の項目で、工程(2)でのスピード“1→4”は、その加工の経過時間中に、収容器10内の内容物の状態を確認しながら、ダイアルの目盛りを“1”から“4”に次第に変化させて加工したことを示している。工程(2)に記載がない場合には、工程(1)で十分だったか、あるいは、その工程(2)を加えた試験を行わなかったことを示している。時間欄に例えば、3〜5x3〜4回と表記されている調理は、3〜5秒間の調理を3〜4回行うもので、1回毎に収容器の外周に寄った食材をへらで内側へ寄せて調理したことを示すものである。
結果欄には、その結果を、加工が不適の場合を“X”、加工はされているが、利用は避けたほうが良い場合を“△”、そして、加工の程度が良好の場合を“○”の3段階で示している。この結果から、必ずしもすべてに適正な加工ができるわけではないことも理解される。つまり、従来の一定速度での多機能フードプロセッサでは、十分な加工ができないことを、この試験結果は逆に裏付けていることになる。本願発明は、スピードを任意に変えることで、多様な加工を可能とした新たな思想に基づいたフードプロセッサであることが、この試験結果からも理解される。そして、多種の加工を可能とするには、おおむね、材料の種類、量(重さや容量)、加工の速度(あるいはその速度の変化)、そしてその加工の時間を考慮しなければならないことがこの試験結果からも明らかである。
表の最後の欄の“レシピへ記載”の“●”は、その結果が良好で、レシピ上に加えても十分な程度の加工品質を得られた試験であったことを示している。
以上の試験結果を含めた各種試験により、各加工処理と、材料に対するダイアルポジションと処理時間の目安を算定した。ここで、Sはダイアルポジションの値、Tはその加工時間(秒)を示している。
きざむ
たまねぎ:50〜300g、 S=1.5、T=5〜10
にんじん:50〜300g、 S=2.0、T=5〜15
パセリ:10g〜30g、 S=2.0、T=約10
すり身
白身魚:100〜300g、 (1)S=1.0、T=10〜20
(2)S=1.0→4.0、T=10〜20
えび:100〜300g、 S=2、T=5x3回
いか:100〜300g (1)S=2.0、T=約5
(2)S=2.0→4.0、T=約10
ミンチ(牛肉、豚肉:100〜300g、鶏肉:200〜300g)
(1) S=2.0、T=5〜10
(2) S=2.0→4.0、T=5〜10
すりつぶす
煎りゴマ:10〜300g、S=4.0、T=約20
茹で野菜:50〜300g:S=4.0、T=40〜60
冷凍果実:100〜300g、S=4.0、T=40〜60
キウイ:50〜300g、(1)S=2.0、T=約20
(2)S=1.5→4.0、T=約20
玉ねぎ:50〜300g、(1)S=1.5、T=約20
(2)S=1.5→4.0、T=約20
液状にする(柑橘系、トマト:10〜300g)
S=4.0、T=約50
液体をブレンド(野菜、果物、冷凍野菜などと水、牛乳、豆乳など)
S=4.0、T=約30
砕く
氷:100〜200g、S=4.0、T=約40
コーヒー豆:50〜200g、S=4.0、T=約50
アーモンド(皮つき):50〜300g、S=4.0、T=約10
チョコレート:50〜300g、S=4.0、T=約20
チーズ(ハードタイプ):50〜300g、S=4.0、T=約30
細かくする
パン:50〜300g、S=2.0、T=10〜20

さらに研究を重ねた結果、ホイップクリーム、メレンゲを作ることも可能であることがわかった。その処理方法の目安を以下に示す。

ホイップクリーム
材料:生クリーム200ml、砂糖30g、バニラエッセンス少々
(1)S=1.0→S=4.0、T=約60、
(2)S=2.0のまま砂糖を数回加えながら、T=約60
メレンゲ
材料:卵白2個、砂糖30g
(1)S=1.0→S=4.0、T=約60、
(2)S=1.0のまま砂糖を数回加えながら、T=約90
以上のように、ホイップクリームやメレンゲでの加工途中に、蓋体20の開口部27から砂糖を数回加えて作ることができる。
上記で例示したように、本願発明は、多様な種類の料理の下ごしらえが一つのフードプロセッサで提供されることが理解できる。従って、料理のレシピには、食材の破砕ばかりでなく、調味料等を加えた下ごしらえの手順も含んだ新たなレシピの提供も可能となる。
例えば、和風ナンのレシピの具体例は次のとおりである。尚、ここでSpeedはダイアル6の目盛り、ブレードは図7の刃形状の回転部材30、グレーターは図8A,8Bの円盤状のすりおろし用の回転部材30’を示している。
和風ナン
材料(4人分)
大和芋 200g、卵白4個分、ピザチーズ100g
レシピ手順
(1)卵白をワーク収容器に入れ、Speed1からSpeed4まで徐々に上げながら60秒ほど回し、さらにSpeed2に下げて90秒ほど回して泡だてます。
(2)ブレードを外してグレーターを装着して大和芋をSpeed4でおろします。
(3)ブレードに戻してチーズを加えSpeed1で生地ができるまで60秒ほど混ぜあわせます。
(4)クッキングシートにお好みの分量を広げオーブン(180度)で10分程焼きます。
お好みのソース・ディップをつけてお召し上がりください。
本願発明のフードプロセッサーでは、刀形状の回転部材30のみを使用してパン生地やピザやフォカッチャ等の生地づくり、餃子の皮づくりも可能となる。パン生地からパン発酵、そして焼きあげに至るレシピの具体例を次に示す。
パンの作り方
材料
強力粉150g、パター20g、牛乳70ml、ドライイースト小さじ1/2、砂糖大さじ1と1/2、溶き卵大さじ1と1/2、塩小さじ1/2
レシピ手順
(1)ブレードを収容器に装着した後、上記材料を収容器に入れ、speed1で約120秒ほど回すことでまぜとこねを行って生地を作る。
(2)収容器から出来あがった生地を取り出し、オーブンレンジで一次発酵約40分、二次発酵約40分を行う。
(3)オーブンレンジ(200度)で約10分程焼きあげる。
以上のように、本願発明による新たなフードプロセッサによって、多様な食材に対しての加工処理を行うことが可能となった。また、従来の単なる加工処理ばかりでなく、料理のための食塩、砂糖、しょうゆ、みりん、胡椒、ごま等の調味料を加える下ごしらえも可能となった。また、パン生地などの練り用の羽根部材や泡立て用の回転部材を別個に用いることなく使い勝手が増すようになった。
尚、上記した発明の実施の形態は、発明の一具体例を述べたものであって、この実施形態によって本願発明が限定されるものではない。
100 フードプロセッサ
1 本体
2 支柱部
2a 端部
2b 摺動部材
3 モータ
4 モータ回転軸
5 制御回路
6 速度調整つまみ
7 スイッチ
8 台座部
10 収容器
11 取っ手
12 基台部
13 支持部
20 蓋体
20a 拡大部
20b 穴
21 縁部
22 壁部
23 仕切り
24 ボタン
24a 操作部材
25 延設部
26 穴
30 回転部材(ナイフカッター)
30’ 回転部材(おろしカッター)
31a’ 突起
32 回転軸部

Claims (9)

  1. 材料が入れられる収容器と、収容器から着脱可能な蓋とからなるフードプロセッサであって、
    前記収容器は材料を破砕する回転部材を回動可能に支持するための支持部を有し、
    前記フードプロセッサは更に、前記支持部に回転力を供給する駆動部と、
    一方の手で前記蓋を押さえて前記駆動部のオンとオフを操作可能な第1の操作部と、
    前記駆動部をある回転速度に調整して調理するようにした単一の調理工程と、前記駆動部をある回転速度に調整する調理工程とある範囲で回転速度を変化させて調整する調理工程からなる複合の調理工程のいずれに対しても、調理目的に応じて任意の調理時間で運転制御するために、前記一方の手で操作する第1の操作部から離間した位置に設けられ、他方の手で前記駆動部の回転速度を所定の範囲に調整可能とした第2の操作部と、からなり、
    前記複数の調理工程において前記回転部材が単一又は複数の回転部材から構成されるようにした、フードプロセッサ。
  2. 前記蓋には収容器内に粉末、固形物または液体を注入する開口部が設けられている、請求項1に記載のフードプロセッサ。
  3. 前記第2の操作部は、前記収容器を載置する本体側部に設けられた回転速度調整用のつまみである、請求項に記載のフードプロセッサ。
  4. 前記蓋は、前記開口部を囲む壁部を有している、請求項に記載のフードプロセッサ。
  5. 前記壁部にはその中を少なくとも2つの部分に分ける仕切が一体に形成され、前記開口部は当該少なくとも2つの部分のそれぞれに設けられた第1及び第2の開口部からなる、請求項に記載のフードプロセッサ。
  6. 前記第1の開口部は、前記蓋の本体から収容器方向に傾斜して延びた延設部によって該本体との間に形成され、前記第2の開口部は、第1の開口部より小さい穴であり、前記第1の開口部は主に粉末や固形物を収容器内に投入し、前記第2の開口部は主に液体を注入するために設けられている、請求項に記載のフードプロセッサ。
  7. 前記回転部材は、刃形状の回転部材又はグレーターからなる、請求項1に記載のフードプロセッサ。
  8. 前記刃形状の回転部材にはカッター用の複数の刃が回転軸の周りに設けられている、請求項7に記載のフードプロセッサ。
  9. 前記グレーターの回転部材には円盤状の面にすりおろし用の複数の突起が設けられている、請求項7に記載のフードプロセッサ。
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