JP5627807B2 - 衛星通信システム及び同報通話システム - Google Patents
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Description
このような方式では、発信側のFAX端末には、同報通信を行うための処置は不要であるが、宛先のFAX端末には、1:Nの独自通信のためのハードウェア、ソフトウェアを追加する必要があった。
衛星通信においては、1つの局が設定可能な衛星回線数に制約があるため、発信者から受信者への1:N回線は確保できるが、受信者から発信者への1:1回線は、発信者側の局の容量分しか確保することができない。従って、回線が確保できない場合は受信者から発信者への情報が送られないことになる。受信者から発信者への情報がないと、最悪の場合は、発信者が1人も受信者が応答できないことを知らずに、情報を発信してしまう可能性があった。
図1は、この発明の実施の形態1による衛星通信システムを示す構成図である。
図1に示す衛星通信システムは、複数の子局100−1,100−2,100−3・・・と、親局200と、衛星回線300からなる。尚、図1では、子局100−1と子局100−2(100−3)のみ示しているが、その設置数に特に限定はない。
複数の子局100−1,100−2,100−3・・・と親局200は地球局であり、親局200は子局100−1,100−2,100−3・・・の基地局としての機能を有している。子局100−1,100−2,100−3・・・は、それぞれ、VoIP端末101、音声変換装置102、衛星GW(ゲートウェイ)103、CSC子モデム106、通信モデム107、RF設備108を備えており、衛星GW103はSIPサーバ104と通信制御部105を有している。
DAMA方式においては、CSC回線を用いて回線の割当・解放・子局管理を行っている。ここで、DAMA方式とは、複数の地球局が設置された通信ネットワークにおいて、通信の際に使用する回線を要求に応じて割り当てる方式である。そのため、CSC回線と通信回線の2種類の回線を設定し、CSC回線によって通信回線の回線割当要求及び空き回線割当制御を行い、割当によって接続された通信回線を用いて実際の通信を行う。
VoIP端末101は、通常の1:1着信としてINVITEメッセージを処理し、VoIP端末101がオフフックした際に、200OKメッセージを返して通話を開始、オンフックしたときにBYEメッセージを送信して、通話を終了する。
受信側の子局のSIPサーバ104は、200OK,BYEの受信を子局設備に通知し、子局設備は、CSC回線を利用して、VoIP端末101の応答・切断情報をDAMA回線制御装置201に通知し、DAMA回線制御装置201は、発信側の子局に応答・切断情報を転送する。
ここで、子局100−1を同報通話を行う発信側の局、子局100−2,100−3を受信側の局として以下の説明を行う。
子局100−1(発信側)のVoIP端末101が衛星GW103のSIPサーバ104に対して、同報特番を含むINVITEを送信する(S1)。図中、9925における“99”が同報特番であり、“25”は、同報する相手局を指定するための同報グループ番号である。これにより、発信側のSIPサーバ104は、衛星GW103の通信制御部105に対して同報特番を含む回線要求を送信する(S2)。通信制御部105は、CSC子モデム106及びRF設備108を介して親局200に対し、同報特番を含む回線要求を送信する(S3)。親局200のDAMA回線制御装置201は、同報設定管理装置202に対して同報特番を転送し、同報設定管理装置202はこの同報特番に基づいて適切な回線数を割り当てる。即ち、同報グループ番号“25”に対して登録されている子局を抽出し、この子局数を1:Nの片方向衛星回線の回線数としてDAMA回線制御装置201に通知する。これによりDAMA回線制御装置201は、子局100−1,100−2,100−3・・・に対して適切な回線指定を送信する(S4)。即ち、同報要求されているN台の子局100−2,100−3に対応した回線指定を行う。
発信側の子局100−1の通信制御部105は、親局200からの回線指定を受けて、SIPサーバ104に回線接続完了を通知する(S5)。これにより、SIPサーバ104は、1:N回線によりINVITEをマルチキャストで送信する(S6)。これにより、受信側の子局100−2,100−3のSIPサーバ104が、マルチキャストのINVITEを受信し(S7)、それぞれの子局のVoIP端末101に対して、INVITEをユニキャストに変換して送信する(S8)。また、SIPサーバ104は、VoIP端末101に対して、暫定的に180Ringingを送信し、VoIP端末101でRBT(Ringing Back Tone)鳴動が行われる(S9)。即ち、呼制御において、SIPサーバ104はVoIP端末101に対しては、1:1の呼制御を行っているかのような動作をしつつ、SIPサーバ104間では1:Nの呼制御を実施している。尚、図中の“1201”や“1301”は、それぞれ子局100−2,100−3のVoIP端末101の電話番号の一例を示している。
受信側の子局100−2,100−3のVoIP端末101は、INVITEの受信によりベル等の鳴動を行うと共に、SDPにより自局内の音声変換装置102との1:1通話として認識する(S10)。また、VoIP端末101の鳴動により受信側の操作者が受話器をオフフックする(S11)。VoIP端末101でオフフックされると、200OKをSIPサーバ104に送信する(S12)。これにより、SIPサーバ104は、通信制御部105に対して応答情報を送信する(S13)。これを受けて、それぞれの子局100−2,100−3の通信制御部105は、CSC回線を介して、親局200のDAMA回線制御装置201に対して、応答情報を送信する(S14)。
親局200のDAMA回線制御装置201は応答情報を受信すると、この応答情報を同報通話管理装置203に送信する(S15)。これにより、同報通話管理装置203は、該当の同報通信に設定された通話開始条件を確認する(S16)。尚、図3では同報通話管理装置203の図示は省略している。
即ち、同報通話の場合、受信側はN個のVoIP端末101があり、これらの受信状況の一例としては次のようなパターンが考えられる。
(A)全てのVoIP端末101がオフフックしていない。
(B)一つ以上のVoIP端末101がオフフックしているが、まだ応答していないものもある。
(C)全てのVoIP端末101がオフフックしている。
(D)全VoIP端末101のうち、一部はオフフック、残りは呼び出しタイムアウトである。
通常、発信側のVoIP端末101は、(C)または(D)の状態で通話を開始することができるため、同報通話管理装置203は、受信側の応答状況を判断して同報通話開始を通知する。但し、用途によっては、必ずしも(C)(D)の条件ではなく、(B)であっても一定数以上のVoIP端末101がオフフックしていれば同報通話開始と判断する、といったように、様々な判定条件を適宜選択してもよい。
同報通話管理装置203は、開始条件が成立したら、これをDAMA回線制御装置201に通知し、DAMA回線制御装置201は、発信側の子局100−1に対して通話開始通知を送信する(S17)。
発信側の通信制御部105は、DAMA回線制御装置201からの通話開始通知を受信し(S18)、この通話開始通知をSIPサーバ104に転送する(S19)。SIPサーバ104は、SDPのあて先を音声変換装置102に設定した200OKをVoIP端末101に送信する(S20)。これにより、VoIP端末101はRBT鳴動を停止し、音声変換装置102との1:1通話を開始する(S21)。
子局100−1のVoIP端末101は、音声変換装置102に音声データをRTPで送信する(S22)。これを受けて、音声変換装置102は1:N回線で音声データをマルチキャストする(S23)。受信側の子局100−2,100−3の音声変換装置102がこの音声データを受信する(S24)と、各音声変換装置102は、VoIP端末101に対して音声データをユニキャストで送信する(S25)。
Claims (2)
- VoIP端末がSIPサーバを介して他の複数のVoIP端末と同報通話を行う同報通話システムであって、
前記SIPサーバにおける発信側のSIPサーバは、発信側のVoIP端末からのSIPメッセージをマルチキャストで送出し、
受信側のSIPサーバは、前記発信側のSIPサーバからのSIPメッセージをユニキャストに変換して受信側のVoIP端末に転送することを特徴とする同報通話システム。 - VoIP端末が送受信する1:1のRTPと1:NのRTPとを相互に変換する音声変換装置を備え、
受信側のSIPサーバが、SIPメッセージをVoIP端末に送信する際と、送信側のSIPサーバが、200OKをVoIP端末に送信する際に、当該メッセージの送信元を自局内の前記音声変換装置のアドレスとすることを特徴とする請求項1記載の同報通話システム。
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