JP5626811B2 - 可塑化装置および可塑化方法 - Google Patents

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本発明は、スクリュが配設された加熱筒内で成形材料を可塑化し加熱筒前方から排出する可塑化装置およびその可塑化方法に関するものである。
射出成形機の可塑化装置は、加熱筒内に回転可能かつ前後進可能にスクリュが配設されている。そして可塑化工程では、スクリュを回転させつつ背圧に抗して後退させることにより、成形材料を可塑化してスクリュ前方に供給し貯留する。そして次の射出工程ではスクリュを前進させることにより加熱筒のスクリュ前方に貯留された可塑化された溶融材料をノズルを介して成形金型のキャビティ内に射出する。射出された溶融材料は、キャビティ内で冷却固化され、成形金型が型開されて成形品が取出される。
このような射出成形機の可塑化装置では、成形材料の可塑化の際にガスや水分が発生するが、前記ガスや水分を除去する装置として特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1では加熱筒内のガスや水分が除去されるため良好な成形品が成形でき、また加熱筒内やスクリュへのガスが液状化した物質の付着も少なくすることができる。そして特許文献1に記載のものは、加熱筒内の真空度を6.33kPa〜1.33kPaと比較的高真空にすることにより、より一層ガスや水分の除去が有効に行えるようになっている。
また加熱筒後端部においてスクリュ軸と加熱筒の間をシールして内部の真空度を保つ技術は公知であり、例えば特許文献2に記載されたものが知られている。
特開2009−12447号公報(請求項1、図1) 特開2000−94487号公報(請求項1、図1)
しかしながら特許文献1に記載の加熱筒内を真空状態とする射出成形方法では、真空ポンプにより溶融材料からガス等を吸引するのみであるので、加熱筒内をいくら高真空状態としても、加熱筒の材料供給口の近傍または加熱筒の材料供給口よりも後方の部分にガスが液状化した物質が付着するという問題があった。そしてそういった付着した物質に対して更に成形材料(ペレット)が付着して流路の断面積を狭めたり、付着した物質自体が新しい成形材料に混入して不良を引き起こしたりするという問題があった。また材料供給部分に光電センサを透過させる目的や覗き窓の目的で透明ガラスが設られている場合には、前記透明ガラスにガスが液状化した物質が付着して光電センサが読み取り不能となったり、内部の状態が把握できにくくなる場合があった。
そこで本発明は、加熱筒内の溶融材料からガスや水分の除去を良好に行うとともに、加熱筒の材料供給口の近傍または加熱筒の材料供給口よりも後方の部分にガスが液状化した物質の付着を極力防止する可塑化装置および可塑化方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の可塑化装置は、スクリュが配設された加熱筒内で成形材料を可塑化し加熱筒前方から排出する可塑化装置において、加熱筒後端部を除く加熱筒後部または材料供給口を介して加熱筒内を6.33kPa以下に減圧可能な可塑化装置とその負圧発生手段と、加熱筒の後端面に取り外し可能に取り付けられるキャップと、前記加熱筒の後端面およびキャップの間並びにスクリュの軸部およびキャップの間にそれぞれ設けられたシール部材と、前記キャップに貫通形成された通孔を介して接続される流量調整弁を備えた気体供給手段とが設けられたことを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の可塑化方法は、スクリュが配設された加熱筒内で成形材料を可塑化し加熱筒前方から排出する可塑化方法において、加熱筒後端部を除く加熱筒後部または材料供給口を介して加熱筒内を6.33kPa以下に減圧可能な可塑化装置とその負圧発生手段と、加熱筒後端部または加熱筒後部から供給量を制御して大気を供給する流量調整弁を備えた気体供給手段とか設けられ、流量制御弁は窒素ガス供給装置や乾燥空気供給装置に接続されずに外界に接続され、前記負圧発生手段により加熱筒内を負圧にしつつ、気体供給手段により大気を供給することを特徴とする。
本発明の可塑化装置は、スクリュが配設された加熱筒内で成形材料を可塑化し加熱筒前方から排出する可塑化装置において、加熱筒後端部を除く加熱筒後部または材料供給口を介して加熱筒内を6.33kPa以下に減圧可能な可塑化装置とその負圧発生手段と、加熱筒の後端面に取り外し可能に取り付けられるキャップと、前記加熱筒の後端面およびキャップの間並びにスクリュの軸部およびキャップの間にそれぞれ設けられたシール部材と、前記キャップに貫通形成された通孔を介して接続される流量調整弁を備えた気体供給手段とが設けられているので、加熱筒内の溶融材料から発生したガスや水分を良好に吸引除去するとともに、ガスが液状化した物質を加熱筒の材料供給口の近傍または加熱筒の材料供給口よりも後方の部分に極力付着しないようにすることができる。
本実施形態の射出成形機の可塑化装置の概略説明図である。 本実施形態の射出成形機の可塑化装置のスクリュ軸のシール部分の拡大断面図である。
本実施形態の射出成形機の可塑化装置について、図1、図2を参照して説明する。可塑化装置11は、ノズル孔を備えたノズル12が前端部に固着され、ハウジング部13が後部に固着された加熱筒14を備える。加熱筒14は溶融樹脂Mの圧力に耐えることが可能な所定肉厚の円筒部材である。加熱筒14の温調ゾーンは、ノズルゾーンやスクリュヘッドゾーンとは別に、スクリュヘッドゾーンに隣接する前部ゾーン、中部ゾーン、ハウジング部13に最も近い後部ゾーンの各ゾーンにそれぞれ区分されている。そして各ゾーンにはヒータ15と熱電対16がそれぞれ配設され、制御装置17から各ゾーン毎に温度制御可能となっている。そして前記加熱筒14には、前記ノズル孔に連通される内孔14aが形成され、該内孔14aにはスクリュ18が回転可能かつ前後進可能に配設されている。よって可塑化装置11は、加熱筒内で成形材料を可塑化し加熱筒前方から排出する機能を有する。本実施形態では可塑化装置11は、射出機能を有する射出装置でもある。
スクリュ18の前方側には、可塑化工程の際に溶融樹脂Mを前方に送り射出時に溶融樹脂Mの後方への移動を阻止するリングバルブが取付けられている。そしてスクリュ18は、図2に示されるように螺旋条のフライト18aを有し、前方側から軸部が大径に形成されたメタリングゾーン、軸部18bが前方側に向けてテーパー状に拡径されたコンプレッションゾーン、軸部18bの直径が一定の太さの小径に形成されたフィードゾーンとなっている。
ハウジング部13の孔には加熱筒14が挿入されて固着され、ハウジング部13の上面から加熱筒14に連通して材料供給口19が穿孔されている。そしてハウジング部13の材料供給口19の上部には接続筒20が配設されている。そして前記材料供給口19は、前記接続筒20を介して成形材料である樹脂ペレットの搬送量を調節して供給する材料供給装置21が固定されている。材料供給装置21は、フィードスクリュ22とそのモータ23等からなる。またハウジング部13の材料供給口19の前方には、ハウジング部13の温度を調整する温調手段である媒体流路が配設されている。更にハウジング部13の材料供給口19の周囲や接続筒20の周囲には加熱用ヒータが設けられている。なお材料供給装置21や接続筒20については、その一部または全部が透明なガラス等から形成されたものでもよい。透明なガラス等を用いたものは、外部に設けた光電センサ等により、ガラス部分を介して内部の成形材料の量を検出したり、目視により内部の成形材料の量を把握することができる。
また加熱筒14は、ハウジング部13の後端側から更に所定長さに亘って延びている。本発明では、加熱筒14のうち、最も後方のヒータ15よりも後方側のハウジング部13との間の部分、ハウジング部13と当接する部分、およびハウジング部よりも後方の部分を加熱筒後部14bと呼ぶ。そして加熱筒14の後端面14cには取り外し可能なキャップ24が取付けられている。図2に示されるように、キャップ24は加熱筒14の直径とほぼ一致する直径の円盤状の部材であり、中央にはスクリュ18の軸部18bが挿通される孔25が設けられている。そしてキャップ24は、加熱筒14の後端面14cの外側の小径部14dに対して、キャップ24の突出部分24aの内径が嵌合可能となっている。またキャップ24の内側面26の外周寄りには、環状の凹状溝27が設けられ、溝にはシール部材であるOリング28が嵌めこまれるようになっている。この部分に設けられるOリング28は、キャップ24の内側面26と加熱筒14の後端面14cの間をシールするものである。またキャップ24の中央の孔25を形成する内周面にも凹状溝29が設けられ、シール部材30が挿入されるようになっている。この部分に設けられるシール部材30は溝側がOリングでありスクリュ軸側がふっ素樹脂等の樹脂からなるシールが用いられ、キャップ24とスクリュ18の軸部18bとの間をシールする。スクリュ18の軸部18bの側を樹脂にすることにより、シール部材の磨耗が抑えられる。なおシール部材28,30はそれぞれ別の材質や形状の部材でもよく、シール部材28,30が設けられる場所も別の部分でもよい。なお本発明では、加熱筒14自体の後端面14cと取付けられたキャップ24を合わせて加熱筒後端部31と呼ぶ。
またキャップ24の外周面32の開口部32aから中心方向に空気が流通可能な通孔33が設けられ、通孔33は途中で屈曲してキャップ24の内側面26の開口部26aに接続されている。なお通孔33は、キャップ24の外側面34から内側面26に向けて直接貫通形成されたものでもよい。そして通孔33の開口部32aの近傍にはネジが形成され、前記ネジに空気管35が接続されている。空気管35には気体供給手段の流量調整弁36が接続されている。本実施形態で流量調整弁36は、手動によりエアの供給量を制御するものである。流量調整弁36が固定される場所は、操作側のベッド上や安全カバーの部分であるが、これには限定されない。また流量制御弁36は、加熱筒内の真空度を測定し、前記真空度が一定か所定の範囲に収まるように、自動的に空気流量を制御するものでもよい。また供給量を制御して気体を供給する気体供給手段については、流量調整弁36に変えて、同様の働きをするバルブやオリフィスを準備しエア供給量を調整するものでもよい。
そして流量調整弁36に接続される空気管35,37のうち、キャップ24と接続される空気管35とは反対側の空気管37は、手動または電動の開閉弁38に接続され、開閉弁は、更に空気管39に接続されている。そして空気管39は、フィルタ40を介して外界に向けて開放されている。ただし空気管39を外界に向けて開放せずに、窒素ガス供給装置や乾燥空気供給装置に接続したものでもよい。また開閉弁38やフィルタ40は必須のものではない。
そして可塑化装置11のハウジング部13と平行に図示しない移動盤が移動可能に設けられ、前記移動盤に対して、スクリュ18の軸部18bが回転自在かつ軸方向移動不能に取付けられている。そして前記移動盤には、計量用サーボモータ50が設けられ、その回転駆動が、スクリュ18の軸部18bに伝達されるようになっている。またハウジング部13または図示しない別のプレートには、射出用サーボモータが固定されており、射出用モータの駆動により、ハウジング部13に対して移動盤が前後進移動されるようになっている。なお本発明の可塑化装置11の駆動機構は上記に限定されず、別の配置のものや油圧を用いたものでもよい。
材料供給装置21の搬送筒41の後方側の上面には、成形材料供給経路を含む加熱筒内がシール可能であって材料供給装置21に成形材料を供給するシャッタ装置46が接続されている。シャッタ装置46は上下2段のシャッタ46aと46bとその駆動手段を備える。また搬送筒41の前方側の上面には、負圧発生手段である真空ポンプ42へ接続される管路43が取付けられ、前記管路43には開閉バルブ44と真空計45が設けられている。また真空ポンプ42は更に図示しないフィルタや脱臭装置を介して外界に接続されている。
一例として本実施形態で用いられる真空ポンプ42は、ルーツ型4段のドライポンプであり、排気速度は910L/min、到達真空度−101kPa(絶対真空度0.33kPa)の能力を有する。ただし加熱筒内の真空度は、ゲージ圧が大気圧基準(ゲージ圧基準)で−95kPa以下(絶対圧基準で6.33kPa以下)に維持できれば望ましいガス吸引効果が得られるので、そのような密閉度の可塑化装置11と能力を有する真空ポンプ42の組み合わせが望ましい。また真空ポンプ42は、回転翼型の油回転ポンプ等、別のタイプの真空ポンプでもよく、大型の可塑化装置の場合は、複数個の真空ポンプを取付けてもよい。また後述する大気導入を行ってもゲージ圧が−101kPa以下となるような高い真空度を得る真空ポンプはコストとの関係で採用してもオーバースペックとなる。なお負圧発生手段は加熱筒後端部31を除く加熱筒後部14bまたは材料供給口19はを介して加熱筒内を負圧にするものであればよい。具体的には、最後方のヒータ15よりも後方の加熱筒14、材料供給口19の上部のハウジング部13、接続筒20に開口を設けて負圧発生手段が接続されるものでもよい。また加熱筒後部14bの材料供給口19の周囲の部分に開口を設けて負圧発生手段が接続されるものでもよい。加熱筒後端部31に負圧手段を接続するとガスが液状化した物質や供給される成形材料の粉が材料供給口19よりも後方側のシールの部分に入り込みやすくなり好ましくない。また加熱筒14の中部からガスを吸引するものは、溶融樹脂Mがベントアップして吸引孔を塞ぐ可能性があるので好ましくない。
そして加熱筒14、ハウジング部13、接続筒20、材料供給装置21の搬送筒41、およびシャッタ装置46等の接続部は、すべて図示しないOリング等によりシールされている。従って本実施形態ではシャッタ装置46のシャッタ46aまたは46bにより外界と区画される領域(加熱筒内)が略同条件で真空化される。本発明において「加熱筒内」という場合に、加熱筒14の内孔14a、加熱筒14とハウジング部13の材料供給口19に加え、接続筒20内、搬送筒41内、シャッタ装置46のシャッタ46aまたは46bよりも下部、および管路43等も含まれる。なお接続筒20にシャッタを設け、該シャッタよりも下部のみを加熱筒内として真空化または上部に比べて高真空化してもよい。また負圧発生手段の真空ポンプ42、シャッタ装置46のシャッタ46a,46bの駆動装置、フィードスクリュ22のモータ23、図示しない射出用サーボもモータや計量用サーボモータ50等も制御装置17に接続されている。
また射出成形機には型締装置が設けられ、図示しない固定盤と可動盤にはそれぞれ固定金型47と可動金型48が取付けられる。そして可動盤が移動して型締された際に、両方の金型47,48の間にはキャビティ49が形成される。またノズル12は、一般的には、固定金型48のノズルタッチ面に当接される。
次に本実施形態の可塑化装置の可塑化方法について説明する。まず可塑化装置11は、ノズル12及び加熱筒14が制御装置17からヒータ15をON・OFF制御することにより、所定の設定温度に昇温されている。そして次に負圧発生手段の真空ポンプ42を作動させて加熱筒内を真空引きする。また同時に流量調整弁36を手動により操作して外界から加熱筒内に取り込む大気の量を調整する。なお当初は真空ポンプ42のみを作動させ、加熱筒内がある程度の真空度となってから、流量調整弁36を操作して、外界から大気を取り込むようにしてもよい。
または流量調整弁36の外界側に窒素供給装置や乾燥空気供給装置に接続された装置では、流量調整弁36を介して窒素や乾燥空気が加熱筒内に取り込まれる。ただし本発明の効果である「溶融材料からガスや水分の除去を良好に行うとともに、加熱筒14の材料供給口19の近傍または加熱筒14の材料供給口19よりも後方の部分にガスが液状化した物質の付着を極力防止する」という点において、一般的な樹脂材料を使用した例では、大気を取り入れた場合、窒素ガス等を用いた場合とでは、ガスが液状化した物質の付着にほとんど差がなかったので、設備コストを抑える点では前記窒素供給装置や乾燥空気供給装置を設ける必要がない場合が多い。
そして加熱筒内の真空度は真空計45により計測される。本実施形態では真空ポンプ42の能力は前記のように0.33kPaまで到達可能であるが、実質的には加熱筒内の真空度は、前記の流量調整弁36を介しての大気導入やそれ以外の部分からの僅かなリーク等により、大気圧基準(ゲージ圧基準)で−98kPa、絶対圧基準で3.33kPa程度となっている。なお−95kPa(6.33kPa)よりも真空度が低くなる(大気圧に近くなる)と効率的な真空引きによるガスや水分の除去に支障を来たす可能性があるので、真空ポンプ42を連続運転した状態で、前記値よりも真空度が低下しない状態を維持するように、流量調整弁36の空気流量を微調整する。また−100kPa以下としても成形品の状態に変化はなく、加熱筒14のシール構造、真空ポンプ42の能力と価格のバランス、電気消費量の関係から−100kPa以下とすることが経済的合理性を欠く。前記気体を導入することによる真空度の低下は、0.5kPa程度である。従って真空ポンプ42により、気体の供給が行われても加熱筒内を6.33kPa以下(大気圧基準(ゲージ圧基準)で−95kPa以下)に減圧された状態を保つことは容易である。
そして材料投入口から投入された成形材料である樹脂ペレットは、上部のシャッタ46bが開放されて中間の貯留室内に投入されると、上部のシャッタ46bが閉鎖され、前記貯留室内が真空引きされた後、下部のシャッタ46aが開放されることにより、加熱筒内の真空度を低下させることなく、材料供給装置21へ供給される。そしてモータ23を駆動させることによりフィードスクリュ22が回転駆動され、成形材料は前方に運ばれ、材料供給口19から内孔14a内へ供給される。
可塑化工程では、可塑化装置11は前方に移動され、ノズル12が固定金型47のノズルタッチ面に当接され、ノズル孔は閉塞されている。そして計量用サーボモータ50の回転とともにスクリュ18が回転駆動され、フィードスクリュ22から供給された成形材料である樹脂ペレットが、スクリュ18のフライト18aによりフィードゾーンから前方のコンプレッションゾーン、メタリングゾーンへ送られ、リングバルブの間を通ってスクリュ18の前方の内孔14a内に貯留される。
なお本発明では、加熱筒内に供給され滞留される成形材料の量を制限する飢餓成形を行うことがより望ましく、背圧は0〜6MPa程度と一般的な背圧よりも低くすることがより望ましい。また可塑化工程のスクリュ回転に要する時間を長くすることがより望ましい。
そしてフィードゾーンから溶融し始めた成形材料(溶融樹脂M)は、コンプレッションゾーンで圧縮されるとともにせん断発熱を受けて溶融樹脂Mとなり、その割合は搬送が進むにしたがって多くなる。そしてメタリングゾーンに到達するときには、完全にほぼ溶融状態となるとともに、スクリュ18、フライト18a及び内孔14aの壁面で形成される空間を空隙なく充填され。スクリュ前方へ送られ貯留される。本実施形態の可塑化工程では、飢餓成形ではフィードゾーン、コンプレッションにおいて溶融材料が加熱筒内に充満していないので、発生したガスや水分が負圧発生手段により吸引除去されやすくなる。
また本実施形態では、負圧発生手段の真空ポンプ42により加熱筒内を負圧に吸引しつつ、加熱筒後端14dまたは加熱筒後部14bから気体供給手段の流量調整弁36により供給量の制御された気体(大気)が制限して供給されているので、溶融材料から発生したガスや水分は前記気体とともに負圧発生手段である真空ポンプ42へ送られる。その結果、加熱筒後部14bの内孔14aに対応するスクリュ18の部分、材料供給口19、接続筒20、材料供給装置21の内壁やフィードスクリュ22等にガスに含まれる固形分や水分等が付着しにくくなる。その結果、前記部分を介して供給される成形材料(ペレット)が、ガスが液状化した物質の付着した内壁に付着してしまい、成形材料の供給路の断面積が狭められることが無くなる。またガスが液状化した物質の付着やペレットが後の成形品に混入することも非常に減少し、色替え性の向上や成形品歩留まりの向上に繋がる。更には加熱筒後部14bの材料供給口19よりも後部の内孔14aやスクリュ18についても発生したガスや水分が付着しなくなるので、樹脂材料の粉などが付着しにくくなる。そのためシールを痛めたりすることが減少する。更にまた材料供給装置21に透明ガラスのセンサ測定用の窓や覗き窓がある場合は、センサの測定精度が低下せず、また視認性が良好に保たれる。そしてこれらの結果、加熱筒内のガスが液状化した物質等の不純物の付着物を除去するために分解してメンテナンスを行う回数が減少する。
本発明にとって特に有用な成形品としては、表面の肌の綺麗さが要求される成形品、ゲート形状等からシルバーストリーク(成形品の表面にできる筋状に銀白色の模様)が発生しやすい成形品、加熱筒内でガス等の排気体が多い成形材料を使用した成形品、および冷却時間が長い肉厚の厚い成形品(成形サイクルを延長する必要がない)等である。
本発明については、一々列挙はしないが、上記した本実施形態のものに限定されず、当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えたものについても、適用されることは言うまでもないことである。本実施形態は、本発明は、成形材料が熱可塑性樹脂である場合について説明したが、熱硬化性樹脂、金属材料、セラミックス、含水有機材料等の成形材料にも用いることができる。また装置としては、スクリュを内蔵した可塑化装置とプランジャ式の射出装置とが接続されたプリプラ式の射出成形機にも用いることができる。従って可塑化装置はスクリュが前後進しないタイプも含まれる。
11 可塑化装置
13 ハウジング部
14 加熱筒
14a 内孔
14b 加熱筒後部
18 スクリュ
19 材料供給口
21 材料供給装置
24 キャップ
31 加熱筒後端部
36 流量調整弁(気体供給手段)
42 真空ポンプ(負圧発生手段)

Claims (2)

  1. スクリュが配設された加熱筒内で成形材料を可塑化し加熱筒前方から排出する可塑化装置において、
    加熱筒後端部を除く加熱筒後部または材料供給口を介して加熱筒内を6.33kPa以下に減圧可能な可塑化装置とその負圧発生手段と、
    加熱筒の後端面に取り外し可能に取り付けられるキャップと、
    前記加熱筒の後端面およびキャップの間並びにスクリュの軸部およびキャップの間にそれぞれ設けられたシール部材と、
    前記キャップに貫通形成された通孔を介して接続される流量調整弁を備えた気体供給手段とが設けられたことを特徴とする可塑化装置。
  2. スクリュが配設された加熱筒内で成形材料を可塑化し加熱筒前方から排出する可塑化方法において、
    加熱筒後端部を除く加熱筒後部または材料供給口を介して加熱筒内を6.33kPa以下に減圧可能な可塑化装置とその負圧発生手段と、
    加熱筒後端部または加熱筒後部から供給量を制御して大気を供給する流量調整弁を備えた気体供給手段とか設けられ、
    流量制御弁は窒素ガス供給装置や乾燥空気供給装置に接続されずに外界に接続され、前記負圧発生手段により加熱筒内を負圧にしつつ、気体供給手段により大気を供給することを特徴とする可塑化方法。
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