JP5626113B2 - ガス分岐装置およびガス分岐方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス分岐装置およびガス分岐方法に関する。
半導体ウエハや液晶パネル等の基板に成膜を行う装置として、プラズマCVD装置が知られている。このプラズマCVD装置は、基板が配置された真空チャンバー内に成膜用の材料ガスを導入し、高周波エネルギーの印加よって生成したプラズマで材料ガスを分解することにより、分解した材料ガスの成分を基板に堆積させ、成膜を行う。このようなプラズマCVD装置には、前記の材料ガスを供給するため、ガス供給手段が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
また、プラズマCVD装置としては、誘導結合型電極を多数有するアレイアンテナユニットを備えたアレイアンテナ式プラズマCVD装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。このアレイアンテナ式プラズマCVD装置では、アレイアンテナユニットを複数(例えば3層)有し、これらアレイアンテナユニットに対応する複数(3つ)の領域で同時にプラズマを発生させ、各領域に配置された基板にそれぞれ成膜を行うようにしている。
このように複数の領域で同時にプラズマを発生させ、各領域で成膜を行うには、各領域にそれぞれ材料ガスを供給する必要がある。また、領域間で得られる膜の性質に差が生じないよう、すなわち膜質が均一になるよう、各領域に供給する材料ガスの流量を均等にする必要がある。
このような背景のもとに、従来のガス供給装置では、まず、反応ガスやキャリアガスなどの複数種のガスをそれぞれのガス供給原から所定量ずつ導入して混合し、予め設定した混合比となるように材料ガス(混合ガス)を調整する。すなわち、それぞれの供給配管にマスフローコントローラを設けておき、これらマスフローコントローラを制御することにより、各供給配管を流れる各ガスの流量がそれぞれ所定流量となるように調整しておく。
そして、このように各供給配管によって供給され、所望の混合比に混合された混合ガス(材料ガス)を、分岐配管によって前記の各領域に供給できるようにしている。すなわち、各分岐配管にそれぞれマスフローコントローラを設けておき、これら各マスフローコントローラを制御することにより、各分岐配管を流れる混合ガスの流量が同じになるように調整している。
ところが、このような構成のガス供給装置にあっては、上流側となる供給配管のマスフローコントローラによって調整された材料ガスの供給量の総流量と、下流側となる分岐配管のマスフローコントローラによって調整された混合ガスの供給量の総流量との間で、不整合が生じることがある。すなわち、上流側の各供給配管を流れる材料ガスと、下流側の分岐配管を流れる混合ガスとはその成分が異なるため、各マスフローコントローラによって各ガスの流量をそれぞれ正確に制御するのが難しく、結果的に上流側と下流側とでその総流量が異なってしまうことがある。
そこで、従来では、このような上流側と下流側との間の総流量の不整合を解消するため、材料ガスを供給する供給配管からなる上流側と、混合ガスを供給する分岐配管からなる下流側との間の接続配管に、上流側で形成された混合ガスの余剰分を系外に排出する排出配管を設けている。また、前記接続配管に前記余剰分を貯留するバッファタンクを設けている。なお、前記の上流側と下流側との間の総流量の不整合は、必ずしも上流側の総流量が多くなるとは限らない。したがって、特に下流側の総流量が多くなるような場合には、予め上流側の総流量が多くなるように供給配管のマスフローコントローラを調整しておき、強制的に混合ガスの余剰分を形成してこれを排出配管やバッファタンクに排出するようにしている。
特開2001−118797号公報 特開2007−262541号公報
しかしながら、前述したように排出配管やバッファタンクを設けたガス供給装置では、排出配管やバッファタンクを設置するためのイニシャルコストが必要となり、さらに、ガスを排出することによってランニングコストも高くなっている。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、混合ガスを系外に排出することなく全て使用することで、ランニングコストを低く抑え、さらに排出配管やバッファタンクを設置するためのイニシャルコストの発生もなくした、ガス分岐装置およびガス分岐方法を提供することにある。
本発明のガス分岐装置は、複数種のガスを混合して混合ガスとするガス混合部と、前記混合ガスを複数箇所に供給するための複数の分岐配管を有する分岐部と、前記複数の分岐配管のうちの一つの分岐配管に設けられた背圧制御弁と、前記一つの分岐配管以外の分岐配管に設けられたマスフローコントローラと、前記背圧制御弁の上流側に設けられて該背圧制御弁の背圧を検知する圧力計と、前記背圧制御弁の下流側に設けられた流量計と、を備えることを特徴とする。
また、本発明のガス分岐方法は、前記ガス分岐装置を用いて混合ガスを前記分岐配管に分岐し、該分岐配管から混合ガスを供給するに際し、
前記ガス混合部で得た混合ガスを前記分岐部に流すとともに、前記マスフローコントローラによって対応する分岐配管を流れる混合ガスの流量を予め設定した流量に調整し、かつ、前記背圧制御弁を調整して該背圧制御弁の上流側の圧力を予め設定した圧力に調整する処理と、
前記流量計によって前記一つの分岐配管を流れる混合ガスの流量を計測し、該流量と前記マスフローコントローラを設けた分岐配管を流れる混合ガスの流量とに基づき、全ての分岐配管を流れる混合ガスの総流量を求め、該総流量を分岐配管の総数で除算して各分岐配管毎の平均流量を求める処理と、
前記分岐配管を流れる混合ガスの流量が、全て前記平均流量となるように前記マスフローコントローラを調整する処理と、を行うことを特徴とする。
本発明によれば、混合ガスを系外に排出することなく全て使用することで、ランニングコストを低く抑え、さらに排出配管やバッファタンクを設置するためのイニシャルコストも不要にした、ガス分岐装置およびガス分岐方法を提供することができる。
本発明に係るガス分岐装置が用いられるアレイアンテナ式CVDプラズマ装置の正面断面図である。 図1に示したアレイアンテナ式のCVDプラズマ装置側面断面図である。 真空チャンバーの内部からアレイアンテナユニット及び台車等を取り除いた状態を示す、アレイアンテナ式CVDプラズマ装置の正面断面図である。 本発明の実施形態に係るガス分岐装置の概略構成を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
まず、図1〜図3を参照して、本発明の実施形態のガス分岐装置が用いられるアレイアンテナ方式(誘導結合型)CVDプラズマ装置について説明する。なお、図面中、「FF」は前方向、「FR」は後方向、「L」は左方向、「R」は右方向、「U」は上方向、「D」は下方向をそれぞれ指している。
図1〜図3において符号1はアレイアンテナ式CVDプラズマ装置であり、このアレイアンテナ式CVDプラズマ装置(以下、CVDプラズマ装置と記す。)1は、真空雰囲気中でプラズマを発生させつつ、プラズマによって分解した材料ガスの成分を基板Wの表面に堆積させることにより、基板Wの表面に非結晶シリコン膜又は微結晶シリコン膜等の薄膜(図示せず)を成膜(形成)する装置である。
CVDプラズマ装置1は、箱型の真空チャンバー3を備えて構成されている。真空チャンバー3は、真空圧を発生させる真空ポンプ等の真空圧発生源5に接続されており、内部が真空状態に減圧可能になっている。
また、真空チャンバー3は、チャンバー本体7を備えており、このチャンバー本体7は、図2に示すように正面側(前側)にフロント開口部7a、背面側(後側)にリア開口部7bを有し、図1、図3に示すように両側面側(左側面側及び右側面側)にサイド開口部7cをそれぞれ有している。
さらに、チャンバー本体7の正面部(前部)には、図2に示すようにフロント開口部7aを開閉可能にするフロント壁9が設けられており、チャンバー本体7の背面部(後部)には、リア開口部7bを開閉可能にするリア壁11が設けられている。また、チャンバー本体7の両側部(左側部及び右側部)には、図1、図3に示すようにサイド開口部7cを開閉可能にするサイド壁(ゲートバルブを含む)13がそれぞれ設けられており、チャンバー本体7の上部には、天井壁15が設けられている。
真空チャンバー3の天井壁15には、図3に示すように第1天井側コネクタ17と第2天井側コネクタ19とが真空チャンバー3の幅方向(左右方向)に交互に配設されている。各第1天井側コネクタ17は、高周波電力を供給する高周波電源21(図1参照)の供給側(非接地側)に電気的に接続されており、各第2天井側コネクタ19は、高周波電源21の接地側に電気的に接続されている。
真空チャンバー3の天井壁15の内壁面における左右方向の中央部には、センターガイドブッシュ23が設けられており、真空チャンバー3の天井壁15の内壁面における左部及び右部には、サイドガイドブッシュ25がそれぞれ設けられている。
真空チャンバー3の内部には、図1に示すようにアンテナ支持機構27が配設されている。具体的には、真空チャンバー3の天井壁15の内壁面には、一対のガイド支柱29が左右方向に離間しかつ垂下して設けられており、各ガイド支柱29の上部には、図3に示すように段差部29aが形成されている。また、各ガイド支柱29には、図1に示すように可動支持部材31が嵌挿して設けられており、各可動支持部材31は、ガイド支柱29に対して上下方向へ移動可能かつ着脱可能になっている。さらに、各ガイド支柱29における可動支持部材31の下側には、手動操作(回転操作)によって可動支持部材31を上下方向へ移動させる操作ナット33が螺合して設けられており、各操作ナット33は、ガイド支柱29に対して着脱可能になっている。
アンテナ支持機構27における一対の可動支持部材31には、プラズマを発生させるアレイアンテナユニット35が架け渡されてセット(支持)されている。
アレイアンテナユニット35は、真空チャンバー3の正面側からチャンバー本体7のフロント開口部7aを通って、一対の可動支持部材31に着脱可能にセットされるようになっている。また、図2に示すようにアレイアンテナユニット35の前後両側(前側及び後側)は、鉛直状態の基板Wをセットするための基板エリアAとなっている。ここで、本実施形態では、アレイアンテナユニット35は真空チャンバー3の前後方向に4つ配設されている。したがって、これらアレイアンテナユニット35に対応するべく、アンテナ支持機構27も4組設けられている。
また、図1に示すようにアレイアンテナユニット35は、鉛直方向に配置されて同一平面上に、左右方向(真空チャンバー3の幅方向またはアレイアンテナユニット35のアレイ方向)に間隔を置いて配列(配設)された複数の誘導結合型電極45を備えて構成されている。
誘導結合型電極45は、第1電極棒49と、該第1電極棒49に対して平行に配置されたパイプ状の第2電極棒53と、これら第1電極棒49の下端部と第2電極棒53の下端部との間を電気的に接続する連結ばね55と、を備えて構成された、U字形状を呈したアンテナ素子である。
第1電極棒49には、その上端部に第1アンテナ側コネクタ47が設けられており、この第1アンテナ側コネクタ47は、前記第1天井側コネクタ17のうちの対応するコネクタ17に着脱可能に接続されている。
また、第2電極棒53には、その上端部に第2アンテナ側コネクタ51が設けられており、この第2アンテナ側コネクタ51は、前記第2天井側コネクタ19のうちの対応するコネクタ19に着脱可能に接続されている。さらに、各第2電極棒53の外周面には、材料ガスを噴出する噴出孔(図示せず)が形成されている。なお、複数本の第1電極棒49の下端部および複数本の第2電極棒53の下端部には、左右方向へ延びた連結棒61が連結されている。
真空チャンバー3の内部の床面には、左右方向へ延びた一対のガイドレール37が設けられており、一対のガイドレール37には、台車39が移動可能に設けられている。台車39は、チャンバー本体7のサイド開口部7cを介して真空チャンバー3の内部に送り出し及び引き出し可能になっている。そして、この台車39には、図2に示すように鉛直方向に立てた状態の基板Wを保持する枠状の基板ホルダ41が、前後に離間して設けられている。ここで、台車39を真空チャンバー3の内部における基準の台車送り出し位置(図1に実線で示す台車39の位置)に送り出すことにより、各基板エリアAに基板Wがセットされるようになっている。
なお、本発明の実施形態にあっては、基板エリアAに基板Wをセットするために台車39等を用いているが、別のセット手段を用いて基板エリアAに基板Wをセットするようにしてもよい。
図1に示すように真空チャンバー3の外側の適宜位置には、真空チャンバー3の内部、すなわち基板エリアAに材料ガスを供給する、ガス分岐装置43が配設されている。
このガス分岐装置43は、本発明の一実施形態となるもので、図4に示すようにガス混合部70と、分岐部71と、を備えて構成されている。
ガス混合部70は、真空チャンバー3内に供給する成膜用の材料ガスを構成する、シラン等の反応ガスや水素、窒素(不活性ガス)等のキャリアガスなどの複数種のガスを混合して、混合ガスを得るためのものである。すなわち、このガス混合部70は、ガス供給ボンベ等の各ガス源(図示せず)に接続する供給配管72と、該供給配管72に設けられたマスフローコントローラ(以下、MFCと記す。)73と、該供給配管72の下流側に設けられて該供給配管72を合流させる接続配管74と、を備えて構成されている。
本実施形態では、材料ガスを構成するガスがA、B、Cの3種類のガスであり、したがってこれらガスの各ガス源(ガスA源、ガスB源、ガスC源)にそれぞれ接続して、供給配管72A、72B、72Cが設けられている。また、これら各供給配管72A、72B、72Cには、それぞれMFC73が設けられている。
MFC73は、従来公知の構成からなるもので、流量センサ、バイパス、流量制御バルブ、各種電気回路等を有して構成されている。すなわち、このMFC73では、供給配管74に連通する入口から入ったガスを、まず、流量センサ側とバイパス側とに分流する。そして、流量センサで質量流量に比例した温度変化をとらえてブリッジ回路で電気信号に変換する。この電気信号は、増幅回路、補正回路を経てリニア電圧信号として外部へ出力されるとともに、比較制御回路にも送られる。また、外部からの設定信号と流量センサからの流量信号とが、比較制御回路にて差信号とされ、バルブ駆動回路に送られる。流量制御バルブは、この差信号がゼロになる方向に作動し、常に設定された流量となるように制御する。このような構成によってMFC73は、これを通過するガス流量を、外部からの設定信号によって設定された流量(設定流量)となるように制御する。
3つの供給配管72A、72B、72Cは、その下流側端部が接続配管74の一端側にて合流している。
接続配管74は、供給配管72A、72B、72Cから流れてきた各ガスを合流させ、これによってガスA、ガスB、ガスCを混合して混合ガスにしている。この接続配管74には、後述する背圧制御弁77の背圧、すなわち一次側の圧力を検知する圧力計75が設けられている。
分岐部71は、接続配管74の他端側に設けられて分岐する4つの分岐配管76を有したもので、ガス混合部70で形成された混合ガスを各分岐配管76に分配し、該分岐配管76から複数箇所(4箇所)に混合ガスを供給するためのものである。
4つの分岐配管76のうち、一つの分岐配管76aには背圧制御弁77が設けられており、さらに、この背圧制御弁77より下流側に流量計78が設けられている。また、この分岐配管76a以外の分岐配管76b〜76dには、それぞれMFC79が設けられている。MFC79は、ガス混合部70側のMFC73と同様の構成からなっており、したがって分岐配管76b(76c、76d)を通って該MFC79を通過する混合ガスの流量を、外部からの設定信号によって設定された流量(設定流量)となるように制御する。
背圧制御弁77は、図示しない制御部を介して、あるいは人手によってその開度を調節することにより、背圧(一次側の圧)、すなわち上流側であるガス混合部70側(供給配管72A〜72C側)の圧力を調整するものである。ここで、分岐配管76b〜76dには、前記したように設定流量となるよう制御されたMFC79が設けられている。したがって、後述するようにガス分岐装置43の初期設定時には、分岐配管76b〜76dはMFC79による流量設定が固定されるため、背圧制御弁77により、接続配管74を流れる混合ガスの圧力が調整可能になっている。
流量計78としては、従来公知の種々の流量計が使用可能であるが、特に、MFC79に用いられている流量センサと同じ特性を有するもの、すなわち同じ計測原理のものが好適に用いられる。このようにMFC79の流量センサと同じ特性のものを用いることにより、分岐配管76aと分岐配管76b〜76dとの間で流量計や流量センサの計測原理の違いによる流量差が生じることが防止される。すなわち、分岐配管76aと分岐配管76b〜76dとでは同じ混合ガスが流れるため、同じ計測原理でその流量を計測すれば、これらの間で流量差が生じることはない。
また、これら分岐管76a〜76dは、図1に示すようにそれぞれ独立して接続配管群に接続され、該接続配管群80を介して真空チャンバー3内に連通している。すなわち、各分岐配管76a〜76dは、それぞれ、真空チャンバー3内に配設された4つのアレイアンテナユニット35のうちの一つに対応して、接続配管群80を介して真空チャンバー3に接続されている。これにより、各分岐配管76a〜76dは、アレイアンテナユニット35に対応する4つの領域に、同時に混合ガス(材料ガス)を供給できるようになっている。
次に、前記ガス分岐装置43を用いて混合ガスを前記4つの領域に分岐供給する、ガス分岐方法について説明する。
まず、ガスA源、ガスB源、ガスC源からガス混合部70の各供給配管72A、72B、72CにそれぞれガスA〜ガスCを供給するとともに、各MFC73を調節して、ガスA〜ガスCを予め設定した流量で接続配管74側に流す。これにより、接続配管74に合流した各ガスA〜Cは、設定流量に対応する混合比で混合された混合ガスとなる。このようにして混合ガスを形成すると、この混合ガスは接続配管74から各分岐配管76a〜76dに流入する。なお、接続配管74から各分岐配管76a〜76dに流入する混合ガスの総流量V1は、MFC73によるガスA〜ガスCの設定量の合計(総流量V0)にほぼ等しくなる。したがって、この設定量の合計(総流量V0)に対応する接続配管74での圧力(圧力計75で示される圧力)を予め実験等によって求めておく。
また、これに先だち、分岐配管76b〜76dについてはそれぞれのMFC79により、各分岐配管76b〜76dを流れる混合ガスの流量を予め設定しておく。例えば、前記混合ガスの総流量V0(ガスA〜ガスCの設定量の合計)の(1/4)の流量に設定しておく。一方、分岐配管76aについては、背圧制御弁77を調節することにより、接続配管74を流れる混合ガスの圧力が、前記混合ガスの総流量V0に対応する圧力となるように調整する。すなわち、接続配管74に設けた圧力計75が前記混合ガスの総流量V0に対応する圧力を示すように調節する。
このように各MFC79、背圧制御弁77を調整すると、MFC73によるガスA〜ガスCの設定量の合計(接続配管74を流れる混合ガスの総流量V0)が、MFC79によって設定された混合ガスの流量と分岐配管76aの流量計78によって計測される混合ガスの流量との合計(総流量V1)に一致していれば、分岐配管76aを流れる混合ガスの流量と分岐配管76b〜76dを流れる混合ガスの流量とが等しくなり、分岐配管76a〜76dを流れる混合ガスの流量は全て等しくなる。
しかし、前述したように、上流側の供給配管72を流れるガスA〜ガスCと、下流側の分岐配管76a〜76dを流れる混合ガスとはその成分が異なるため、MFC73やMFC79だけでは、ガスA〜ガスCの流量や混合ガスの流量をそれぞれ正確に制御するのが困難である。したがって、上流側の供給配管72を流れるガスA〜ガスCの総流量V0と、下流側の分岐配管76a〜76dを流れる混合ガスの総流量V1とが異なってしまうことがある。
そこで、本実施形態では、背圧制御弁77の下流側に設けた流量計78によって分岐配管76aを流れる混合ガスの流量を計測し、該流量とMFC79によって設定された分岐配管76b〜76dを流れる混合ガスの流量とに基づき、全ての分岐配管76a〜76dを流れる混合ガスの総流量(V1)を求め、該総流量(V1)を分岐配管76a〜76dの総数である4で除算し、各分岐配管毎の平均流量を求める。
上流側の供給配管72を流れるガスA〜ガスCの総流量(V0)と、下流側の分岐配管76a〜76dを流れる混合ガスの総流量(V1)とが異なっている場合には、求めた平均流量が、流量計78で計測された分岐配管76aを流れる混合ガスの流量や、MFC79によって設定された混合ガスの流量と異なる。
そこで、まず、MFC79を再調整し、分岐配管76b〜76dを流れる混合ガスの流量を前記平均流量に設定し直す。
このようにしてMFC79を再調整することで、分岐配管76aを流れる混合ガスの流量も平均流量に一致し、したがって全ての分岐配管76a〜76dを流れる混合ガスの流量が等しくなったら、各MFC79や背圧制御弁77の制御を終了する。これにより、各分岐配管76a〜76dから真空チャンバー3内の各アレイアンテナユニット35に対応する4つの領域に、それぞれ同時に、かつ均一な流量で、混合ガス(材料ガス)を供給することができる。
また、MFC79を再調整した後の、分岐配管76aを流れる混合ガスの流量が平均流量に一致しない場合には、再度全ての分岐配管76a〜76dを流れる混合ガスの流量から平均流量を求め、以下、前記処理を繰り返すことにより、全ての分岐配管76a〜76dを流れる混合ガスの流量が等しくなるようにする。ただし、MFC79を再調整した際に、圧力計75によって示される圧力が前記混合ガスの総流量V0に対応する圧力と異なってしまった場合には、背圧制御弁77を再調整し、接続配管74を流れる混合ガスの圧力が前記総流量V0に対応する圧力となるようにし、その後、前記した一連の処理を繰り返す。そして、全ての分岐配管76a〜76dを流れる混合ガスの流量が等しくなったら、各MFC79や背圧制御弁77の制御を終了する。
このようなガス分岐装置43およびこれを用いたガス分岐方法にあっては、複数の分岐配管のうちの一つの分岐配管76aに背圧制御弁77を設け、他の分岐配管76b〜76dにMFC79を設け、前記背圧制御弁77を用いてその上流側となるガス混合部70側の圧力を予め設定した圧力、すなわち供給配管72を流れるガスA〜ガスCの総流量V0に対応する圧力に調整し、その状態で分岐配管76a〜76dを流れる混合ガスの流量が全て同じ平均流量になるよう、MFC79を調整するようにしたので、混合ガスを系外に排出することなく全て使用し、各分岐配管76a〜76dから混合ガスを同時に等量ずつ供給することができる。
したがって、ランニングコストを低く抑えることができ、さらに、従来のように排出配管やバッファタンクを設置する必要が無くなってこれらの設置のためのイニシャルコストが不要になる。
また、混合するための複数種のガスを、CVDプラズマ装置(CVD装置)1による成膜用の材料ガスを構成するガスとし、分岐配管76a〜76dを、CVDプラズマ装置1の真空チャンバー3内に接続されて用いられるように構成したので、真空チャンバー3内の複数の成膜領域に均等に混合ガス(材料ガス)を供給することができ、したがって各成膜領域間で得られる膜の性質に差が生じることがない。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では材料ガスを構成するガスを3種類のガスとし、供給配管を3本設けるように、また、分岐配管を4本にして4つの領域に混合ガスを供給するようにしたが、これら供給配管や分岐配管の数については、対象となるガス種の数や領域の数に応じて適宜変更可能である。
また、前記実施形態では、圧力計75を接続配管74に設けたが、背圧制御弁77の上流側であれば、例えば分岐配管76aに設けてもよい。
さらに、前記実施形態では本発明のガス分岐装置およびガス分岐方法を、CVDプラズマ装置1における成膜用の材料ガスの供給装置および供給方法に適用したが、本発明はこれに限定されることなく、複数種のガスを混合して得られた混合ガスを複数箇所に均等に、又は、予め決められた割合で供給する必要のある装置であれば、いずれにも適用可能である。
1…アレイアンテナ式CVDプラズマ装置、3…真空チャンバー、35…アレイアンテナユニット、43…ガス分岐装置、70…ガス混合部、71…分岐部、72、72A、72B、72C…供給配管、73…マスフローコントローラ(MFC)、74…接続配管、75…圧力計、76、76a、76b、76c、76d…分岐配管、77…背圧制御弁、78…流量計、79…マスフローコントローラ(MFC)

Claims (3)

  1. 複数種のガスを混合して混合ガスとするガス混合部と、
    前記混合ガスを複数箇所に供給するための複数の分岐配管を有する分岐部と、
    前記複数の分岐配管のうちの一つの分岐配管に設けられた背圧制御弁と、
    前記一つの分岐配管以外の分岐配管に設けられたマスフローコントローラと、
    前記背圧制御弁の上流側に設けられて該背圧制御弁の背圧を検知する圧力計と、
    前記背圧制御弁の下流側に設けられた流量計と、
    を備えることを特徴とするガス分岐装置。
  2. 前記複数種のガスは、CVD装置による成膜用の材料ガスを構成するガスであり、
    前記分岐配管は、前記CVD装置の真空チャンバー内に接続されて用いられることを特徴とする請求項1記載のガス分岐装置。
  3. 請求項1又は2に記載のガス分岐装置を用いて混合ガスを前記分岐配管に分岐し、該分岐配管から混合ガスを供給するに際し、
    前記ガス混合部で得た混合ガスを前記分岐部に流すとともに、前記マスフローコントローラによって対応する分岐配管を流れる混合ガスの流量を予め設定した流量に調整し、かつ、前記背圧制御弁を調整して該背圧制御弁の上流側の圧力を予め設定した圧力に調整する処理と、
    前記流量計によって前記一つの分岐配管を流れる混合ガスの流量を計測し、該流量と前記マスフローコントローラを設けた分岐配管を流れる混合ガスの流量とに基づき、全ての分岐配管を流れる混合ガスの総流量を求め、該総流量を分岐配管の総数で除算して各分岐配管毎の平均流量を求める処理と、
    前記分岐配管を流れる混合ガスの流量が、全て前記平均流量となるように前記マスフローコントローラを調整する処理と、を行うことを特徴とするガス分岐方法。
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