JP5621363B2 - 液体噴射ヘッドユニット、液体噴射ヘッドユニットの製造方法、及び、液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッドユニット、液体噴射ヘッドユニットの製造方法、及び、液体噴射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5621363B2
JP5621363B2 JP2010154733A JP2010154733A JP5621363B2 JP 5621363 B2 JP5621363 B2 JP 5621363B2 JP 2010154733 A JP2010154733 A JP 2010154733A JP 2010154733 A JP2010154733 A JP 2010154733A JP 5621363 B2 JP5621363 B2 JP 5621363B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
head
liquid ejecting
fixing member
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010154733A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012016856A (ja
Inventor
寛之 萩原
寛之 萩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2010154733A priority Critical patent/JP5621363B2/ja
Priority to US13/159,220 priority patent/US8616676B2/en
Publication of JP2012016856A publication Critical patent/JP2012016856A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5621363B2 publication Critical patent/JP5621363B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J29/00Details of, or accessories for, typewriters or selective printing mechanisms not otherwise provided for
    • B41J29/02Framework
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49401Fluid pattern dispersing device making, e.g., ink jet

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、インクジェット式記録装置などの液体噴射装置に用いられる液体噴射ヘッドユニット、液体噴射ヘッドユニットの製造方法、及び、液体噴射装置に関し、特に、複数の液体噴射ヘッドを位置精度良く取り付けることが可能な液体噴射ヘッドユニット、液体噴射ヘッドユニットの製造方法、及び、液体噴射装置に関するものである。
液体噴射装置は、液体を液滴として噴射可能な液体噴射ヘッドを備え、この液体噴射ヘッドから各種の液体を噴射する装置である。この液体噴射装置の代表的なものとして、例えば、インクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッドのノズルから液体状のインクをインク滴として噴射させて記録を行うインクジェット式記録装置(プリンター)等の画像記録装置を挙げることができる。また、近年においては、この画像記録装置に限らず、ディスプレイ製造装置などの各種の製造装置にも応用されている。
近年、上記プリンターには、ノズルを複数列設してなるノズル群を有する記録ヘッドをサブキャリッジなどのヘッド固定部材に複数並べて固定したものを1つのヘッドユニットとする構成を採用するものがある(例えば、特許文献1参照)。このサブキャリッジは、複数の記録ヘッドが取り付けられる部分が開口した枠体状の平板状の部材であり、軽量化を図るべく合成樹脂で作製されたものである。このサブキャリッジに対して各記録ヘッドが位置決めされた状態でネジ留めによって固定される。
特開2008−273109号公報
ところが、サブキャリッジに対して記録ヘッドをネジ留めする際に、締め付け時の回転モーメントがサブキャリッジに加わり、これにより、枠体状のサブキャリッジが変形してしまう可能性があった。特に複数の記録ヘッドをサブキャリッジに順次取り付ける際、各記録ヘッドを固定する度に回転モーメントがサブキャリッジに加わるので、その分、サブキャリッジの変形がより大きくなってしまう。また、位置調整を行って記録ヘッドを取り付け・固定しても、その後に取り付けられる記録ヘッドを固定する際の回転モーメントによってサブキャリッジが変形して位置が狂ってしまう。そして、このようなサブキャリッジの変形の累積により、各記録ヘッドの相対位置、ひいては、各記録ヘッドのノズル同士の相対位置にずれが生じる。その結果、記録媒体に対するインクの着弾位置にばらつきが生じ、記録画像等の画質の低下を招く虞があった。
なお、このような問題は、インクを噴射する記録ヘッドを搭載したインクジェット式記録装置だけではなく、上記サブキャリッジのような枠体状のヘッド固定部材に対して複数の液体噴射ヘッドを固定する構成を採用する、他の液体噴射ヘッドユニット、及びこれを備える液体噴射装置においても同様に存在する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の液体噴射ヘッドの取り付け精度を向上することが可能な液体噴射ヘッドユニット、液体噴射ヘッドユニットの製造方法、及び、液体噴射装置を提供することにある。
本発明の液体噴射ヘッドユニットは、液体を噴射するノズルを有する液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドに供給する液体の流路が内部に形成された流路部材と、
少なくとも前記流路部材よりも剛性が高い材料から作製され、当該流路部材が固定される流路固定部材と、
前記液体噴射ヘッドが位置決めされた状態で複数固定されるヘッド固定部材と、
を備え、
前記ヘッド固定部材は、各液体噴射ヘッドの少なくとも一部が収容される収容部と、当該収容部に連通する開口部を有し、
前記流路固定部材は、前記開口部を跨ぐ状態で前記ヘッド固定部材に取り付けられ、
各液体噴射ヘッドには、当該液体噴射ヘッドに液体噴射に関する信号を供給するための配線部材が取り付けられ、
前記流路固定部材および前記流路部材は、前記配線部材が挿通される挿通口をそれぞれ有し、
前記流路固定部材が取り付けられた状態の前記ヘッド固定部材に対して、各液体噴射ヘッドがそれぞれ固定されたことを特徴とする。
上記構成は、前前記各液体噴射ヘッドが前記ヘッド固定部材に対してネジ固定される構成に好適である。
本発明によれば、流路固定部材が取り付けられた状態のヘッド固定部材に対して、各液体噴射ヘッドがそれぞれ固定されるので、流路固定部材が補強板として機能して、液体噴射ヘッドをヘッド固定部材に対して固定する際にヘッド固定部材に作用する力、即ち、ネジ留め時の回転モーメントを受けた場合におけるヘッド固定部材の変形が抑えられる。これにより、液体噴射ヘッドの組み付け精度をより向上させることができる。また、流路部材を固定するための流路固定部材を補強板として利用するので、ヘッド固定部材を補強するための部材を別途用意する必要がない。さらに、各液体噴射ヘッドには、当該液体噴射ヘッドに液体噴射に関する信号を供給するための配線部材が取り付けられ、流路固定部材および流路部材は、配線部材が挿通される挿通口をそれぞれ有する構成を採用したので、流路部材および流路固定部材をヘッド固定部材から取り外すことなく、即ち、液体噴射ヘッドユニットを分解することなく配線部材の交換作業が行える。これにより作業性が向上する。
上記構成において、前記流路部材が、前記流路固定部材に対してネジ固定される構成を採用することが望ましい。
上記構成によれば、流路部材が、流路固定部材に対してネジ固定されるので、流路部材がヘッド固定部材に直接ネジ固定される構成と比較して、流路部材を固定する際のネジ留め時の回転モーメントがヘッド固定部材におよびにくい。このため、液体噴射ヘッドの組み付け精度の向上に寄与することができる。
そして、本発明の液体噴射ヘッドユニットの製造方法は、液体を噴射するノズルを有する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドに供給する液体の流路が内部に形成された流路部材と、少なくとも前記流路部材よりも剛性が高い材料から作製され、当該流路部材が固定される流路固定部材と、前記液体噴射ヘッドが位置決めされた状態で複数固定されるヘッド固定部材と、を備え、前記ヘッド固定部材は、各液体噴射ヘッドの少なくとも一部が収容される収容部と、当該収容部に連通する開口部を有し、各液体噴射ヘッドには、当該液体噴射ヘッドに液体噴射に関する信号を供給するための配線部材が取り付けられ、前記流路固定部材および前記流路部材は、前記配線部材が挿通される挿通口をそれぞれ有する液体噴射ヘッドユニットの製造方法であって、
前記開口部を跨ぐ状態で前記ヘッド固定部材に対して前記流路固定部材を取り付ける流路固定部材取り付け工程と、
前記流路固定部材が取り付けられた状態の前記ヘッド固定部材に対して、各液体噴射ヘッドをそれぞれ固定するヘッド取り付け工程と、
を含むことを特徴とする。
また、本発明の液体噴射装置は、液液体を噴射するノズルを有する液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドに供給する液体の流路が内部に形成された流路部材と、
少なくとも前記流路部材よりも剛性が高い材料から作製され、当該流路部材が固定される流路固定部材と、
前記液体噴射ヘッドが位置決めされた状態で複数固定されるヘッド固定部材と、
を備えた液体噴射ヘッドユニットを搭載する液体噴射装置であって、
前記ヘッド固定部材は、各液体噴射ヘッドの少なくとも一部が収容される収容部と、当該収容部に連通する開口部を有し、
前記流路固定部材は、前記開口部を跨ぐ状態で前記ヘッド固定部材に取り付けられ、
各液体噴射ヘッドには、当該液体噴射ヘッドに液体噴射に関する信号を供給するための配線部材が取り付けられ、
前記流路固定部材および前記流路部材は、前記配線部材が挿通される挿通口をそれぞれ有し、
前記流路固定部材が取り付けられた状態の前記ヘッド固定部材に対して、各液体噴射ヘッドがそれぞれ固定されたことを特徴とする。
プリンターの内部構成の一部を示す斜視図である。 プリンターの正面図である。 プリンターの平面図である。 プリンターの右側面図である。 キャリッジアセンブリーの平面図である。 キャリッジアセンブリーの正面図である。 キャリッジアセンブリーの右側面図である。 キャリッジアセンブリーの底面図である。 図5におけるA−A線断面図である。 ヘッドユニットの斜視図である。 ヘッドユニットの平面図である。 ヘッドユニットの正面図である。 ヘッドユニットの下面図である。 ヘッドユニットの右側面図である。 キャリッジアセンブリーの構成をより簡略化して示した断面図である。 流路固定板の平面図である。 記録ヘッドの構成を説明する斜視図である。 サブキャリッジに対し記録ヘッドを取り付けるための装置構成を説明する模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体噴射装置として、インクジェット式記録装置(以下、プリンター)を例に挙げて説明する。
図1はプリンター1の内部構成の一部を示す斜視図、図2はプリンター1の正面図、図3はプリンター1の平面図、図4はプリンター1の右側面図である。例示したプリンター1は、記録用紙、布、フィルム等の記録媒体(着弾対象)に向けて、液体の一種であるインクを噴射する。このプリンター1は、フレーム2の内部にキャリッジアセンブリー3(ヘッドユニット保持部材の一種)を、記録媒体の送り方向に交差する方向である主走査方向に往復移動可能に搭載している。プリンター1の背面側のフレーム2の内壁には、当該フレーム2の長手方向に沿って長尺な上下一対のガイドロッド4a,4bが互いに間隔を空けて平行に取り付けられている。キャリッジアセンブリー3は、その背面側に設けられた軸受け部7(図7参照。)等にガイドロッド4a,4bが嵌合することで、これらのガイドロッド4a,4bに対して摺動可能に支持されている。
フレーム2の背面側であって主走査方向の一端側(図3における右端部)には、キャリッジアセンブリー3を移動させるための駆動源としてのキャリッジモーター8が配設されている。このキャリッジモーター8の駆動軸は、フレーム2の背面側から内面側に突出しており、その先端部分には、駆動プーリー(図示せず)が接続されている。この駆動プーリーは、キャリッジモーター8の駆動により回転される。また、この駆動プーリーに対して主走査方向における反対側(図3における左端部)の位置には、遊転プーリー(図示せず)が設けられている。これらのプーリーには、タイミングベルト9が架け渡されている。このタイミングベルト9には、キャリッジアセンブリー3が接続されている。そして、キャリッジモーター8が駆動されると、駆動プーリーの回転に伴ってタイミングベルト9が回動し、キャリッジアセンブリー3がガイドロッド4a,4bに沿って主走査方向に移動する。
フレーム2の背面の内壁には、リニアースケール10(エンコーダーフィルム)が、主走査方向に沿ってガイドロッド4a,4bと平行に張設されている。リニアースケール10は、透明な樹脂製フィルムによって作製された帯状(バンド状)部材であり、例えば、透明なベースフィルムの表面に帯幅方向を横断する不透明なストライプが複数印刷されたものである。各ストライプは、同じ幅とされ、帯長手方向に一定ピッチで形成されている。また、キャリッジアセンブリー3の背面側には、このリニアースケール10のストライプを光学的に読み取るためのリニアエンコーダーが設けられている(図示せず。)。リニアエンコーダーは、例えば、互いに対向配置された一対の発光素子と受光素子とによって構成され、リニアースケール10の透明部分での受光状態とストライプ部分での受光状態の差異に応じてエンコーダーパルスを出力するようになっている。即ち、リニアエンコーダーは位置情報出力手段の一種であり、キャリッジアセンブリー3の走査位置に応じたエンコーダーパルスを、主走査方向における位置情報として出力する。これにより、プリンターの制御部(図示せず)はこのリニアエンコーダーからのエンコーダーパルスに基づいてキャリッジアセンブリー3の走査位置を認識しながら、ヘッドユニット17による記録媒体に対する記録動作を制御することができる。そして、プリンター1は、主走査方向の一端側のホームポジションから反対側の端部(フルポジション)へ向けてキャリッジアセンブリー3が移動する往動時と、フルポジションからホームポジション側にキャリッジアセンブリー3が戻る復動時との双方向で記録紙上に文字や画像等を記録する所謂双方向記録処理が可能に構成されている。
図3に示すように、キャリッジアセンブリー3には、ヘッドユニット17の各記録ヘッド18に各色のインクを供給するためのインク供給チューブ14と、駆動信号等の信号を供給するための信号ケーブル15が接続されている。その他、プリンター1には、図示しないが、インクを貯留したインクカートリッジ(液体供給源)が着脱可能に取り付けられるカートリッジ装着部、記録紙を搬送する搬送部、待機状態の記録ヘッド18のノズル形成面53(図17参照)をキャッピングするキャッピング部等が設けられている。
図5はキャリッジアセンブリー3の平面(上面)図、図6はキャリッジアセンブリー3の正面図、図7はキャリッジアセンブリー3の右側面図、図8はキャリッジアセンブリー3の底面図である。また、図9は図5におけるA−A線断面図である。なお、図5は、キャリッジカバー13が外された状態を図示している。キャリッジアセンブリー3は、後述するヘッドユニット17(本発明における液体噴射ヘッドユニットの一種。)を内部に搭載するキャリッジ本体12と、このキャリッジ本体12の上部開口を塞ぐキャリッジカバー13とから成り、上下に分割可能な中空箱体状の部材であり、例えば、合成樹脂から作製されている。キャリッジ本体12は、略矩形状の底板部12aと、当該底板部12aの四方の外周縁からそれぞれ上方に起立した側壁部12bとから成り、これらの底板部12a及び側壁部12bに囲まれた空間内にヘッドユニット17を収容する。底板部12aには、収容されたヘッドユニット17の各記録ヘッド18のノズル形成面53を露出させるための底部開口19が開設されている。そして、ヘッドユニット17をキャリッジ本体12内に収容した状態では、底板部12aの底部開口19から各記録ヘッド18のノズル形成面53が、キャリッジ本体12の底部よりも下方(記録動作時における記録媒体側)に突出する。
キャリッジ本体12とヘッドユニット17との間には、当該キャリッジ本体12に収容されたヘッドユニット17の姿勢を調整するための偏心カム21(図9および図15参照)が複数設けられている。そして、キャリッジ本体12には、これらの偏心カム21を回転させるための調整レバー20が複数設けられている。これらの調整レバー20の操作により、偏心カム21が回転してその回転中心から外周面までのカム径が増減し、このカム径の増減によって、キャリッジ本体12に収容されたヘッドユニット17のキャリッジ本体12に対する位置や傾きなどの姿勢を調整することができるように構成されている。
図10はヘッドユニット17の斜視図であり、(a)は流路部材24および流路固定板25(本発明における流路固定部材の一種)が取り付けられた状態、(b)は流路部材24および流路固定板25が外された状態をそれぞれ示している。また、図11はヘッドユニット17の平面図(上面図)、図12はヘッドユニット17の正面図、図13はヘッドユニット17の下面図、図14はヘッドユニット17の右側面図である。そして、図15は、説明を容易にするためキャリッジアセンブリー3の構成をより簡略化して示した断面図である。
ヘッドユニット17は、複数の記録ヘッド18等をユニット化したものであり、これらの記録ヘッド18が取り付けられるサブキャリッジ26(本発明におけるヘッド固定部材の一種)と、流路部材24と、流路固定板25と、を備えている。サブキャリッジ26は、記録ヘッド18が固定される板状のベース部26aと、このベース部26aの四方の外周縁からそれぞれ上方に起立した起立壁部26bと、から上面が開口した中空箱体状に形成されている。これらのベース部26aと四方の起立壁部26bとから囲まれた空間が、記録ヘッド18の少なくとも一部(主にサブタンク37)を収容する収容部35(図15参照)として機能する。また、四方の起立壁部26bで囲まれた上部開口36(図16参照)は、本発明における開口部に相当する。即ち、この上部開口36は、収容部35に連通した開口部である。本実施形態のサブキャリッジ26は、金属、例えばアルミニウムにより作製されており、合成樹脂製のキャリッジアセンブリー3よりも剛性が高められている。ベース部26aの略中央部分には、複数の記録ヘッド18を挿通可能な(即ち、各記録ヘッド18に共通な)ヘッド挿通開口28が開設されている。このためベース部26aは、額縁状の枠体となっている。このヘッド挿通開口28も、収容部35に連通した開口部である。加えて、このヘッド挿通開口28は、その内部に記録ヘッド18の一部が収容されるので、収容部35の一部であるとも言える。このベース部26aの下面(記録時の記録媒体に対向する側の面)に、各記録ヘッド18の取り付け位置に対応して、止着穴29が開設されている(図18参照)。本実施形態において、止着穴29は、1つの記録ヘッド18の取り付け位置に対し、ヘッド挿通開口28を間に挟んでノズル列方向に対応する方向の両側に、後述するスペーサー32のサブキャリッジ用挿通穴32″に対応して2つずつ、合計4箇所設けられている。
本実施形態においては、合計5つの記録ヘッド18が、後述するサブタンク37をヘッド挿通開口28の下方から挿通させて収容部35内に収容し、且つ、ベース部26aとの間にそれぞれスペーサー32(図18参照)を介在させた状態で、図13に示すようにノズル列に直交する方向に横並びで、ベース部26aにそれぞれ固定される。また、本実施形態において、各記録ヘッド18の列設方向の一端側(図15において右端側)には、記録ヘッド18に隣接させた状態でヘッド保護部材23が取り付けられている。このヘッド保護部材23は、記録動作時における記録紙等から記録ヘッド18を保護する部材であり、例えば、合成樹脂から作製されている。図13に示すように、このヘッド保護部材23の平面視における各寸法(ノズル列方向の奥行き、及び、ノズル列に直交する方向の幅)が、記録ヘッド18の対応する各寸法と同程度に揃えられており、各記録ヘッド18と同様にベース部26aにネジ留めされている。そして、このヘッド保護部材23は、図15に示すように正面から見て、先端面(記録時における記録媒体に対向する側の面)における記録ヘッド18側の角部とは反対側の角部が、先端面に対して斜めに欠截されている。そして、この欠截面は、記録ヘッド18側から反対側に向けて上り傾斜したテーパー面23aとなっている。
図11等に示すように、サブキャリッジ26の四方の起立壁部26bのうちの3つには、側方に向けてフランジ部30が突設されている。なお、図16では、フランジ部30の図示が省略されている。フランジ部30には、キャリッジ本体12の底板部12aのヘッドユニット17の取り付け位置に開設された図示しない3箇所の取り付けネジ穴に対応して、挿通穴31がそれぞれ開設されている。そして、キャリッジ本体12の底板部12aの各取り付けネジ穴に、それぞれ対応する挿通穴31の位置を合わせた状態で、ヘッドユニット固定ネジ22を、挿通穴31を通じて取り付けネジ穴に止着する(螺着する)ことで、キャリッジ本体12内部にヘッドユニット17が収容・固定される。なお、上述したように、ヘッドユニット17をキャリッジ本体12に対して本固定する前の段階で、上記の調整レバー20の操作により、キャリッジ本体12に対するヘッドユニット17の位置や傾きなどの姿勢が調整される。また、サブキャリッジ26の四方の起立壁部26bの上端面には、後述する流路固定板25を固定するための固定ネジ穴33が合計4箇所設けられている。
流路部材24は、上下方向が薄い箱体状の部材であり、例えば、合成樹脂により作製される。なお、図10及び図11に示す流路部材24の上面(流路固定板25に接続される面とは反対側の面)には、カバー部材24′が取り付けられている。この流路部材24の内部には、各記録ヘッド18のサブタンク37(後述)の流路接続部38にそれぞれ対応した各色のインク分配流路(図示せず)が区画形成されている。この流路部材24の上面には、流路固定ネジ41が挿通される流路挿通穴(図示せず)が、流路部材24の高さ方向を貫通した状態で合計6箇所開設されている。なお、図16では、このうちの2箇所の流路挿通穴に対応する流路固定ネジ41の図示を省略している。また、この流路部材24の上面には、チューブ接続部34が設けられている。図11に示すように、このチューブ接続部34の内部には、各色のインクに対応した導入口39が複数設けられている。各導入口39は、それぞれ対応する色のインク分配流路に連通している。そして、チューブ接続部34に上記のインク供給チューブ14が接続されると、インク供給チューブ14内の各色のインク供給路と、それぞれ対応する導入口39とが液密状態で連通する。これにより、インクカートリッジ側からインク供給チューブ14を通じて送られてきた各色のインクが、導入口39を通じて流路部材24内のインク分配流路にそれぞれ導入される。また、図15及び図16に示すように、流路部材24において各記録ヘッド18に対応する位置には、矩形の配線用開口43(本発明における挿通口の一種)が高さ方向を貫通した状態で開設されている。この配線用開口43は、後述する流路固定板25の配線部材挿通口47と連通し、記録ヘッド18のフレキシブルケーブル55が挿通される開口である。
図12及び図15に示すように、流路部材24の下面において、各記録ヘッド18のサブタンク37の流路接続部38に対応する位置には、下方に向けて延出した接続流路40が設けられている。この接続流路40は、それぞれ対応する色のインク分配流路に連通する導出路(図示せず)が内部に形成された中空筒状の部材である。この接続流路40は、各記録ヘッド18のサブタンク37の流路接続部38にそれぞれ挿入されて液密状態で連結されるように構成されている。そして、流路部材24内部のインク分配流路を通ったインクは、接続流路40と流路接続部38を介して各記録ヘッド18のサブタンク37に供給される。つまり、インク供給チューブ17とサブタンク37とは、流路部材24を介在させて相互に接続されている。
図16は、流路固定板25の平面図(上面図)である。なお、同図において一点鎖線で示される部分はサブキャリッジ26であり、二点差線で示される部分は流路部材24である。また、破線で示される部分は記録ヘッド18である。
流路固定板25は、上記流路部材24が固定される板状の部材であり、少なくとも流路部材24よりも高い剛性の材料、例えば、アルミニウムやステンレス鋼などの金属製の板材から構成されている。この流路部材24の縦方向(記録ヘッド18のノズル列方向に対応する方向)および横方向(ノズル列に直交する方向)の各寸法は、サブキャリッジ26のそれぞれ対応する方向の寸法と同程度又は少し大きく設計されており、本実施形態においては、サブキャリッジ26のヘッド挿通開口28および上部開口36を塞ぐことが可能な大きさに設定されている。
この流路固定板25の四隅には、サブキャリッジ26の固定ネジ穴33に対応する固定板挿通穴44が、それぞれ板厚方向を貫通した状態で形成されている。流路固定板25がサブキャリッジ26に固定される際に、固定板止着ネジ45が固定板挿通穴44を通じて固定ネジ穴33に止着(螺合)される。また、流路固定板25において、固定板挿通穴44の開設位置よりも内側(中央寄り)には、上記流路部材24を固定するための固定ネジ穴46が、各流路挿通穴に対応して合計6箇所開設されている。なお、図16では、便宜上4箇所の固定ネジ穴46のみ図示している。流路部材24が流路固定板25の上面に固定される際に、流路固定ネジ41が流路挿通穴を通じて固定ネジ穴46に止着(螺合)される。さらに、流路固定板25の各記録ヘッド18に対応する位置には、それぞれ矩形の配線部材挿通口47(本発明における挿通口の一種)が、板厚方向を貫通した状態で開設されている。この配線部材挿通口47は、上述した流路部材24の配線用開口43と連通し、記録ヘッド18のフレキシブルケーブル55が挿通される開口である。本実施形態における記録ヘッド18には、それぞれ2枚ずつフレキシブルケーブル55が設けられるため、各配線部材挿通口47および配線用開口43は、2枚のフレキシブルケーブル55の挿抜が可能な大きさの開口寸法に設定されている。この配線部材挿通口47および配線用開口43を設けることにより、流路部材24を取り付けた状態でフレキシブルケーブル55の着脱が可能となる。ここで、キャリッジ本体12に搭載されているヘッドユニット17を交換する作業時に流路部材24を取り外す場合、接続流路40と流路接続部38との接続部分からインクが飛散し、この飛散したインクがフレキシブルケーブル55や配線基板のコネクタ端子等に付着してショートが発生する虞があった。この点に関し、本実施形態においては、流路部材24を取り外すことなく配線を取り外せるので、上記の不具合を抑制することができる。また、作業性が向上する。
また、流路固定板25には、各配線部材挿通口47のノズル列方向の両側にそれぞれ隣接して、上記流路部材24の接続流路40が挿通される逃げ穴48が、板厚方向を貫通した状態で開設されている。即ち、流路部材24を流路固定板25に取り付ける際、この逃げ穴48に接続流路40が挿通されて、この接続流路40が流路固定板25の下面側に突出するようになっている。なお、この流路固定板25は、サブキャリッジ26の補強板としても機能するようになっている。この点の詳細については後述する。
図17は、記録ヘッド18(液体噴射ヘッドの一種)の構成を説明する斜視図である。なお、基本的な構造等は各記録ヘッド18で共通であるため、サブキャリッジ26に取り付けられる5つの記録ヘッド18のうちの1つを代表として示している。
記録ヘッド18は、ノズル51に連通する圧力室を含むインク流路を形成する流路ユニットや、圧力室内のインクに圧力変動を生じさせる圧電振動子或いは発熱素子などの圧力発生手段(何れも図示せず)をヘッドケース52に備えている。この記録ヘッド18は、プリンター1の制御部側からの駆動信号を圧力発生手段に印加して当該圧力発生手段を駆動することにより、ノズル51からインクを噴射して記録紙等の記録媒体に着弾させる記録動作を行うように構成されている。各記録ヘッド18のノズル形成面53には、インクを噴射するノズル51が複数列設されてノズル列56(ノズル群の一種)が構成され、このノズル列56がノズル列に直交する方向に2列並べて形成されている。1つのノズル列56は、例えば360dpiのピッチで開設された360個のノズル開口から成る。各ノズル列56に対応するインク流路や圧力発生手段等はそれぞれ個別に設けられており、後述するように、同一記録ヘッド18の2つのノズル列56にそれぞれ異なるインクが割り当てられる場合もある。
ヘッドケース52は、中空箱体状部材であり、その先端側には、ノズル形成面53を露出させた状態で流路ユニットを固定している。また、ヘッドケース52の内部に形成された収容空部内には圧力発生手段などを収容し、先端面とは反対側の基端面側(上面側)には、流路ユニット側にインクを供給するためのサブタンク37が装着されている。また、ヘッドケース52の上面側におけるノズル列方向の両側には、側方に向けて突出したフランジ部52aがそれぞれ形成されている。このフランジ部52aには、スペーサー32のヘッド用挿通穴32′(図18参照)に対応して、スペーサー取り付け穴54がそれぞれ開設されている。フランジ部52aにスペーサー32を取り付ける際に、このスペーサー取り付け穴54にスペーサー止着ネジ49が挿通される。
スペーサー32は、合成樹脂から成る部材であり、1つの記録ヘッド18に対して両側のフランジ部52aの上面(サブタンク37側の面)にそれぞれ1つずつ、合計2つ取り付けられる。このスペーサー32の幅方向(記録ヘッド18に取り付けられた状態におけるノズル列に直交する方向)の中央部分には、記録ヘッド18のスペーサー取り付け穴54に対応してヘッド用挿通穴32′が開設されている。また、スペーサー32の幅方向の両端部には、サブキャリッジ26のベース部26aに設けられた止着穴29に対応して、サブキャリッジ用挿通穴32″がそれぞれ開設されている。即ち、スペーサー32には、1つのヘッド用挿通穴32′と2つのサブキャリッジ用挿通穴32″が各々設けられている。このスペーサー32は、記録ヘッド18がサブキャリッジ26に取り付けられる前の段階で、それぞれの記録ヘッド18の両側のフランジ部52aに、スペーサー止着ネジ49によってそれぞれ締結される。後述するように、スペーサー32は、サブキャリッジ26に対して接着剤によって仮固定された後、ヘッド固定ネジ27によって本固定される。サブキャリッジ26に一旦固定された記録ヘッド18は、スペーサー32との間のスペーサー止着ネジ49の締結を解除することにより、スペーサー32及びサブキャリッジ26から取り外すことができるようになっている。これにより、記録ヘッド18の交換や修理等による記録ヘッド18の着脱が容易になる。
上記サブタンク37は、流路部材24からのインクを記録ヘッド18の圧力室側に導入する部材である。サブタンク37は、内部の圧力変動に応じてバルブを開閉し、圧力室側へのインクの導入を制御する自己封止機能を有している。このサブタンク37の後端面(上面)におけるノズル列方向の両端部に、上記流路部材24の接続流路40が接続される流路接続部38が設けられている。この流路接続部38には図示しないリング状のパッキンが嵌め込まれており、このパッキンにより接続流路40との液密性が確保される。また、サブタンク37の内部には、圧力発生手段に駆動信号を供給するための駆動基板が2枚設けられており(図示せず)、各駆動基板に電気的に接続された2枚のフレキシブルケーブル55(本発明における配線部材の一種)がサブタンク37の後端面側にそれぞれ引き出されている。このフレキシブルケーブル55は、上記の信号ケーブル15と接続されて、当該信号ケーブル15を通じてプリンター1の制御部から送られてくる駆動信号等を、駆動基板を介して圧力発生手段側に供給する。
次に、上記のヘッドユニット17の製造工程(組み立て工程)について説明する。
まず、サブキャリッジ26に各記録ヘッド18を取り付ける前の段階で、流路固定板25がサブキャリッジ26に固定される(流路固定部材取り付け工程)。このようにサブキャリッジ26に流路固定板25が取り付けられると、サブキャリッジ26の開口部、即ち、ヘッド挿通開口28および上部開口36を跨いでこれらの開口部を上方から塞ぐ状態となる。なお、流路固定板25は、必ずしも開口部を完全に塞がなくても良く、少なくとも開口部を跨ぐように取り付けられていれば良い。
上述したように、流路固定板25は、固定板止着ネジ45によってサブキャリッジ26に対して固定される。このように流路固定板25が開口部を跨ぐようにサブキャリッジ26に取り付けられることにより、この流路固定板25が補強板として機能し、サブキャリッジ26の剛性を高めることができる。そして、流路固定板25が取り付けられて剛性が高められたサブキャリッジ26に対して、複数の記録ヘッド18が位置決めされた状態で取り付けられる(ヘッド取り付け工程)。本実施形態においては、第1の記録ヘッド18a、第2の記録ヘッド18b、第3の記録ヘッド18c、第4の記録ヘッド18d、及び第5の記録ヘッド18eの合計5つの記録ヘッド18が、サブキャリッジ26に順次取り付けられる(図15参照)。
図18は、サブキャリッジ26に対し記録ヘッド18を取り付けるための装置構成を説明する模式図である。この装置は、CCDカメラ等の撮像手段60と、記録ヘッド18を保持した状態で移動させるためのヘッド移動機構61と、を備えている。なお、同図において、左右方向がノズル列方向、奥行き方向(図に垂直な方向)がノズル列に直交する方向となっている。また、撮像手段60とサブキャリッジ26とは、高い精度で位置決めされた状態で相対位置が固定されている。そして、取付対象の記録ヘッド18は、サブタンク37をヘッド挿通開口28から挿通させて収容部35内に収容し、且つ、フランジ部52aの上面側とサブキャリッジ26のベース部26aとの間にスペーサー32を介在させた状態で、ノズル形成面53を撮像手段60に対向させた姿勢でセットされる。上述したように記録ヘッド18のフランジ部52aには、スペーサー32がスペーサー止着ネジ49によって予め締結されている。なお、記録ヘッド18をサブキャリッジ26のベース部26aにセットした状態で、ヘッド固定ネジ27を、スペーサー32に開設された逃げ穴32′、及び、サブキャリッジ26の止着穴29に挿通させることで、サブキャリッジ26に対する記録ヘッド18の大まかな配置位置が規定されるようにしてもよい。この場合、本実施形態における固定ネジ挿通穴54の内径は、ヘッド固定ネジ27の外径よりも少し大きく設計されているので、固定ネジ挿通穴54とヘッド固定ネジ27との間には、間隙が形成される。この間隙が、サブキャリッジ26に対する記録ヘッド18の配置位置の調整代となる。
ヘッド移動機構61は、サブキャリッジ26のベース部26aに向けて延びるアーム62(ヘッド保持治具の一種)を有している。ヘッド移動機構61は、アーム62によって取り付け対象の記録ヘッド18を保持する。本実施形態におけるヘッド取付工程は、記録ヘッド18をアーム62によって保持した状態で、当該記録ヘッド18をノズル列方向又はノズル列方向に直交する方向に移動させることにより、或いは、ノズル形成面方向に回転させることによりサブキャリッジ26のベース部26aに対する位置決め(位置調整)を行う。より具体的には、ベース部26aの所定の位置に記録ヘッド18を配置する位置調整工程と、記録ヘッド18をベース部26aに対して接着剤によって仮固定する仮固定工程と、仮固定された状態で、記録ヘッド18をヘッド固定ネジ27によってベース部26aに固定する本固定工程と、を経る。
まず、位置調整工程では、上述したように、ノズル形成面53を撮像手段60に対向させた姿勢で記録ヘッド18が、スペーサー32を介在させた状態でサブキャリッジ26の所定位置にセットされる。撮像手段60によって撮像された画像は、図示しないモニターに映し出され、画像認識によりベース部26aに対する記録ヘッド18の位置決めが行われる。例えば、このモニターには、記録ヘッド18における複数(少なくとも2箇所)の特定のノズル51(以下、基準ノズル51)の配置位置を規定するノズルマークが、撮像された画像に重畳する状態で映し出される。このノズルマークは、モニターの画像において、例えば、規定位置に配置された(つまり、正確に位置決めされた)仮想的な記録ヘッド18の基準ノズル51に対応する位置に表示される。したがって、モニターに画像として映し出される記録ヘッド18の各基準ノズル51が、対応するノズルマークに重なるように、当該記録ヘッド18の位置をヘッド移動機構61によって調整することで、ベース部26a上の規定位置に記録ヘッド18を高精度に位置決めすることができる。
なお、サブキャリッジ26のベース部26aに対する記録ヘッド18の位置決め方法としては、例示した画像認識によるものには限られず、例えば、フォトリソグラフィによってアライメントマークが形成されたガラス板等のアライメント基板を用いてステージの移動誤差のキャリブレーションをとりながら行う方法を採用することもできる。
また、モニター上でノズルマークに対して基準ノズル51を合わせることで位置決めを行う構成には限らず、例えば、ノズル形成面53にノズル51の形成位置から外れた位置に基準マークを形成し、この基準マークをノズルマークに合わせることで位置決めを行う構成を採用することもできる。
さらに、記録ヘッド18とベース部26aとの間にスペーサー32を介在させることなく、記録ヘッド18とベース部26aとの間で直接的に位置決めする構成を採用することもできる。
位置調整工程において記録ヘッド18を規定位置に配置したならば、続いて、仮固定工程が行われる。この仮固定工程では、記録ヘッド18がベース部26aの規定位置に配置され、ヘッド移動機構61によるクランプが維持された状態で、スペーサー32とベース部26aとの間に接着剤が毛細管力によって流し込まれ、この接着剤が固化することで仮固定される。この接着剤としては、シアノアクリレートを主成分とした所謂瞬間接着剤が好適である。
上記の位置調整工程および仮固定工程が完了した状態で、続いて、ベース部26aに記録ヘッド18を本固定する本固定工程が行われる。本実施形態においては、ヘッド固定ネジ27を用いてスペーサー32とベース部26aとをネジ留めすることで、記録ヘッド18をベース部26aの規定位置に本固定する。この際、締め付け時の回転モーメントがサブキャリッジ26に加わる。本実施形態のサブキャリッジ26のように、複数の記録ヘッド18が取り付けられる構成では、その分、開口部分が大きいため、記録ヘッド18をネジ留めするときの回転モーメントを受けた場合にサブキャリッジ26が変形し易い。しかしながら、上記のように、サブキャリッジ26には流路固定板25が予め取り付けられて、この流路固定板25が補強板として機能してサブキャリッジ26の剛性が高められているので、ネジ留め時の回転モーメントを受けた場合におけるサブキャリッジ26の変形が抑えられる。これにより、記録ヘッド18の組み付け精度をより向上させることができる。また、流路部材24を固定するための流路固定板25を補強板として利用するので、サブキャリッジ26を補強するための部材を別途用意する必要がない。
このような手順でサブキャリッジ26に対して各記録ヘッド18のヘッド取付工程を順次行うことにより、各記録ヘッド18が高精度に位置決めされた状態で固定される。サブキャリッジ26に対して各記録ヘッド18が位置決めされた状態で取り付けられると、図16に示すように、流路固定板25の各配線部材挿通口47および流路部材24の配線用開口43内には、各記録ヘッド18のフレキシブルケーブル55が臨む。その後、流路固定板25の上面に流路部材24が取り付けられて、流路固定ネジ41によって固定される(流路部材取り付け工程)。この際、流路固定板25の逃げ穴48に流路部材24の接続流路40が挿通されて、この接続流路40が各記録ヘッド18のサブタンク37の流路接続部38にそれぞれ挿入されて液密状態で連結される。このように流路部材24が、流路固定板25に対してネジ留めされるので、流路部材24がサブキャリッジ26に直接ネジ留めされる構成と比較して、流路部材24を取り付ける際のネジ留め時の回転モーメントがサブキャリッジ26におよびにくい。このため、記録ヘッド18の組み付け精度の向上に寄与することができる。なお、流路部材24は、各記録ヘッド18がサブキャリッジ26に取り付けられる前の段階で、流路固定板25に固定されるようにしても良い。これにより、流路部材24を取り付け時のネジ留めの影響をより確実に防止することができる。
以上の工程を経てヘッドユニット17が完成する。このヘッドユニット17は、上述したように、キャリッジ本体12の底板部12aの底部開口19から各記録ヘッド18のノズル形成面53を露出させた状態で、キャリッジ本体12の内部に収容され、キャリッジ本体12に対するヘッドユニット17の位置や傾きなどの姿勢が調整された後、ヘッドユニット固定ネジ22によりネジ留めされて固定される。
なお、本発明は、上記した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
例えば、ヘッド固定部材としてのサブキャリッジ26の形状は、上記したように上面が開口した箱体状のものには限られない。少なくとも複数の記録ヘッド18が取り付けられるベース部26aを有し、各記録ヘッド18の収容に関連する開口部が開設されたヘッド固定部材であれば、本発明を適用することができる。
また、サブキャリッジ26に取り付けられる記録ヘッド18の構成や個数についても上記実施形態で例示したものには限られない。
さらに、上記各実施形態では、記録媒体に対して記録ヘッド18を往復移動させながらインクの噴射を行う構成を例示したが、これには限られない。例えば、記録ヘッド18の位置を固定した状態で、当該記録ヘッド18に対して記録媒体を移動させながらインクの噴射を行う構成を採用することもできる。
そして、以上では、液体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンター1を例に挙げて説明したが、本発明は、複数の噴射駆動パルスを用いて液体の噴射を行う液体噴射装置にも適用することができる。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro
Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極製造装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置,ごく少量の試料溶液を正確な量供給するマイクロピペットにも適用することができる。
1…プリンター,3…キャリッジアセンブリー,12…キャリッジ本体,13…キャリッジカバー,17…ヘッドユニット,18…記録ヘッド,20…調整レバー,21…偏心カム,22…ヘッドユニット固定ネジ,23…ヘッド保護部材,24…流路部材,25…流路固定板,26…サブキャリッジ,27…ヘッド固定ネジ,28…ヘッド挿通開口,29…止着穴,30…フランジ部,31…挿通穴,32…スペーサー,33…固定ネジ穴,34…チューブ接続部,35…収容部,36…上部開口,37…サブタンク,38…流路接続部,39…導入穴,40…接続流路,41…流路固定ネジ,42…流路挿通穴,43…配線用開口,44…固定板挿通穴,45…固定板止着ネジ,46…固定ネジ穴,47…配線部材挿通口,48…逃げ穴,49…スペーサー止着ネジ,51…ノズル,52…ヘッドケース,53…ノズル形成面,54…固定ネジ挿通穴,55…フレキシブルケーブル,56…ノズル列,60…撮像手段,61…ヘッド保持移動機構,62…アーム

Claims (5)

  1. 液体を噴射するノズルを有する液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドに供給する液体の流路が内部に形成された流路部材と、
    少なくとも前記流路部材よりも剛性が高い材料から作製され、当該流路部材が固定される流路固定部材と、
    前記液体噴射ヘッドが位置決めされた状態で複数固定されるヘッド固定部材と、
    を備え、
    前記ヘッド固定部材は、各液体噴射ヘッドの少なくとも一部が収容される収容部と、当該収容部に連通する開口部を有し、
    前記流路固定部材は、前記開口部を跨ぐ状態で前記ヘッド固定部材に取り付けられ、
    各液体噴射ヘッドには、当該液体噴射ヘッドに液体噴射に関する信号を供給するための配線部材が取り付けられ、
    前記流路固定部材および前記流路部材は、前記配線部材が挿通される挿通口をそれぞれ有し、
    前記流路固定部材が取り付けられた状態の前記ヘッド固定部材に対して、各液体噴射ヘッドがそれぞれ固定されたことを特徴とする液体噴射ヘッドユニット。
  2. 前記各液体噴射ヘッドは、前記ヘッド固定部材に対してネジ固定されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッドユニット
  3. 前記流路部材は、前記流路固定部材に対してネジ固定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射ヘッドユニット。
  4. 液体を噴射するノズルを有する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドに供給する液体の流路が内部に形成された流路部材と、少なくとも前記流路部材よりも剛性が高い材料から作製され、当該流路部材が固定される流路固定部材と、前記液体噴射ヘッドが位置決めされた状態で複数固定されるヘッド固定部材と、を備え、前記ヘッド固定部材は、各液体噴射ヘッドの少なくとも一部が収容される収容部と、当該収容部に連通する開口部を有し、各液体噴射ヘッドには、当該液体噴射ヘッドに液体噴射に関する信号を供給するための配線部材が取り付けられ、前記流路固定部材および前記流路部材は、前記配線部材が挿通される挿通口をそれぞれ有する液体噴射ヘッドユニットの製造方法であって、
    前記開口部を跨ぐ状態で前記ヘッド固定部材に対して前記流路固定部材を取り付ける流路固定部材取り付け工程と、
    前記流路固定部材が取り付けられた状態の前記ヘッド固定部材に対して、各液体噴射ヘッドをそれぞれ固定するヘッド取り付け工程と、
    を含むことを特徴とする液体噴射ヘッドユニットの製造方法。
  5. 液体を噴射するノズルを有する液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドに供給する液体の流路が内部に形成された流路部材と、
    少なくとも前記流路部材よりも剛性が高い材料から作製され、当該流路部材が固定される流路固定部材と、
    前記液体噴射ヘッドが位置決めされた状態で複数固定されるヘッド固定部材と、
    を備えた液体噴射ヘッドユニットを搭載する液体噴射装置であって、
    前記ヘッド固定部材は、各液体噴射ヘッドの少なくとも一部が収容される収容部と、当該収容部に連通する開口部を有し、
    前記流路固定部材は、前記開口部を跨ぐ状態で前記ヘッド固定部材に取り付けられ、
    各液体噴射ヘッドには、当該液体噴射ヘッドに液体噴射に関する信号を供給するための配線部材が取り付けられ、
    前記流路固定部材および前記流路部材は、前記配線部材が挿通される挿通口をそれぞれ有し、
    前記流路固定部材が取り付けられた状態の前記ヘッド固定部材に対して、各液体噴射ヘッドがそれぞれ固定されたことを特徴とする液体噴射装置。
JP2010154733A 2010-07-07 2010-07-07 液体噴射ヘッドユニット、液体噴射ヘッドユニットの製造方法、及び、液体噴射装置 Expired - Fee Related JP5621363B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010154733A JP5621363B2 (ja) 2010-07-07 2010-07-07 液体噴射ヘッドユニット、液体噴射ヘッドユニットの製造方法、及び、液体噴射装置
US13/159,220 US8616676B2 (en) 2010-07-07 2011-06-13 Liquid ejecting head unit, manufacturing method for a liquid ejecting head unit, and liquid ejecting apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010154733A JP5621363B2 (ja) 2010-07-07 2010-07-07 液体噴射ヘッドユニット、液体噴射ヘッドユニットの製造方法、及び、液体噴射装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012016856A JP2012016856A (ja) 2012-01-26
JP5621363B2 true JP5621363B2 (ja) 2014-11-12

Family

ID=45438294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010154733A Expired - Fee Related JP5621363B2 (ja) 2010-07-07 2010-07-07 液体噴射ヘッドユニット、液体噴射ヘッドユニットの製造方法、及び、液体噴射装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8616676B2 (ja)
JP (1) JP5621363B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10338947B2 (en) * 2011-03-15 2019-07-02 Microsoft Technology Licensing, Llc Extent virtualization
CN106068187B (zh) * 2014-03-14 2017-07-28 精工爱普生株式会社 记录装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4523133B2 (ja) * 2000-08-31 2010-08-11 セイコーインスツル株式会社 記録ユニット及びインクジェット式記録装置
JP4561228B2 (ja) * 2004-08-11 2010-10-13 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射ヘッドのアライメント方法
JP2006231837A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Seiko Epson Corp インクチューブの接続装置、記録装置及び液体噴射装置
JP2008273109A (ja) 2007-05-02 2008-11-13 Seiko Epson Corp 流体噴射装置
JP2010115918A (ja) * 2008-10-15 2010-05-27 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012016856A (ja) 2012-01-26
US20120007922A1 (en) 2012-01-12
US8616676B2 (en) 2013-12-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5691466B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット、および、その製造方法
JP5556457B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット、及び、液体噴射装置
JP5699521B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット、及び、液体噴射装置
JP5928674B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP5760346B2 (ja) 液体噴射装置
US10112401B2 (en) Method of manufacturing liquid ejecting apparatus and liquid ejecting apparatus
JP5621363B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット、液体噴射ヘッドユニットの製造方法、及び、液体噴射装置
JP2013039762A (ja) 液体噴射ヘッドユニット、液体噴射装置、および、液体噴射ヘッドユニットの製造方法
JP2012111098A (ja) 液体噴射ヘッドユニット、および、その製造方法
US8491093B2 (en) Liquid ejecting head unit, liquid ejecting apparatus, and method of producing liquid ejecting apparatus
JP2013001016A (ja) 液体噴射装置の製造方法
JP5807328B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法、および、アライメント装置
JP2012020536A (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法
JP2012016920A (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法、及び、液体噴射ヘッドユニット
JP5510178B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット、及び、液体噴射装置
JP5924475B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2012030565A (ja) 液体噴射ヘッドユニット、及び、液体噴射装置
JP5621374B2 (ja) 液体噴射装置
JP2012166420A (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法、液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2012176579A (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法、液体噴射ヘッドユニットおよび液体噴射装置
JP2012176558A (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法及び液体噴射装置の製造方法
JP2012171099A (ja) 液体噴射装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140826

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140908

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5621363

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees