JP5620988B2 - 有機el表示装置の製造方法 - Google Patents

有機el表示装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5620988B2
JP5620988B2 JP2012519234A JP2012519234A JP5620988B2 JP 5620988 B2 JP5620988 B2 JP 5620988B2 JP 2012519234 A JP2012519234 A JP 2012519234A JP 2012519234 A JP2012519234 A JP 2012519234A JP 5620988 B2 JP5620988 B2 JP 5620988B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pixel
organic
light emitting
reverse bias
bias voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012519234A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2011155159A1 (ja
Inventor
平岡 知己
知己 平岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Publication of JPWO2011155159A1 publication Critical patent/JPWO2011155159A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5620988B2 publication Critical patent/JP5620988B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/1201Manufacture or treatment
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/10Apparatus or processes specially adapted to the manufacture of electroluminescent light sources
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/861Repairing

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Description

本発明は、有機EL表示装置の製造方法に関し、特にリペア可能な有機EL素子を有する有機EL表示装置の製造方法に関する。
電流駆動型の発光素子を用いた画像表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と記す。)を用いた有機ELディスプレイが知られている。この有機ELディスプレイは、視野角特性が良好で、消費電力が少ないという利点を有するため、次世代のFPD(Flat Panel Display)候補として注目されている。
通常、画素を構成する有機EL素子はマトリクス状に配置される。例えば、アクティブマトリクス型の有機ELディスプレイでは、複数の走査線と複数のデータ線との交点に薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が設けられ、このTFTに保持容量素子(コンデンサ)及び駆動トランジスタのゲートが接続されている。そして、選択した走査線を通じてこのTFTをオンさせ、データ線からのデータ信号を駆動トランジスタ及び保持容量素子に入力し、その駆動トランジスタ及び保持容量素子によって有機EL素子の発光タイミングを制御する。この画素駆動回路の構成により、アクティブマトリクス型の有機ELディスプレイでは、次の走査(選択)まで有機EL素子を発光させることが可能であるため、デューティ比が上がってもディスプレイの輝度減少を招くようなことはない。しかしながら、アクティブマトリクス型の有機ELディスプレイでは、発光画素の構造が微細化、薄型化されるほど、また、発光画素数が増加するほど、微細加工を必要とする製造工程において、有機EL素子の短絡や開放といった電気的な不具合が発生してしまう。特に有機EL素子が短絡欠陥を有する場合、当該有機EL素子を有する発光画素に、信号電圧に対応した順方向バイアス電圧が印加されても、短絡欠陥部に優先的に電流が流れてしまうため、有機EL素子には順方向バイアス電圧に対応した電流が流れず正常発光しない。これにより、上記発光画素は滅点化してしまう。
これに対し、有機EL表示装置の製造工程において、有機EL素子に起因する欠陥画素を検出してリペアする方法が特許文献1に開示されている。特許文献1に記載された有機EL表示装置の製造工程は、有機EL素子を製造するステップと、当該有機EL素子がショートしているか否かを検知するステップと、検知された有機EL素子に対し選択的にカソード−アノード間に所定の電圧を印加し、ショート欠陥部をオープン破壊するステップとを含む。これにより、ショート欠陥画素のうち、正常部を劣化させること無く、ショート欠陥部をオープン破壊させてリペアすることが可能となる。
特開2007−317384号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたショート欠陥画素のリペア方法では、リペアしてオープン化した箇所が、リペア後の発光動作に伴う発熱により、膨張などをして再構成され、再度ショートする可能性があり、製品出荷後に滅点化することが心配される。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、リペア後に後発的なショート欠陥を起こさない有機EL表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る有機EL表示装置の製造方法は、有機EL素子を有する複数の発光画素を備えた有機EL表示装置の製造方法であって、前記複数の発光画素の中から、ショート欠陥のある有機EL素子を有する欠陥画素を特定する欠陥画素特定ステップと、前記欠陥画素特定ステップで欠陥画素と特定された発光画素に、前記ショート欠陥を消失させるための所定範囲の逆バイアス電圧を印加する逆バイアス印加ステップと、前記逆バイアス印加ステップにおける逆バイアス電圧印加が完了した発光画素に、絶対値が前記逆バイアス電圧以下の電圧を一定期間印加し、当該期間において該発光画素の発光輝度または画素電流を測定する画素特性測定ステップと、前記画素特性測定ステップにおいて測定された発光輝度または画素電流の経時的な変化量が閾値以上となる発光画素を、リペアが必要な欠陥画素と特定する要リペア画素特定ステップと、前記要リペア画素特定ステップで特定された発光画素について前記逆バイアス電圧を印加する手法と異なる手法によるリペア工程を施すリペアステップとを含むことを特徴とする。
本発明の有機EL表示装置の製造方法によれば、電気的にリペアした発光画素における後発的なショート欠陥の発生を確認するステップの導入により、再滅点化の可能性があると確認された発光画素に対して、レーザーリペアなどによる別のリペア方法を施す。よって、製造工程の簡素化が図られるとともに、後発的な画素不良を起こすことの無い高品質な表示パネルのみを後工程へ送ることが可能となり、信頼性の高い有機EL表示装置を提供することができる。
図1は、実施の形態に係る有機EL表示装置の構成を示す機能ブロック図である。 図2Aは、有機EL表示装置の有する正常な発光画素の回路構成図である。 図2Bは、有機EL表示装置の有する欠陥画素の回路構成図である。 図3は、実施の形態に係る発光画素の構造断面図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置の製造方法を示す動作フローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態に係るステップS03を説明する動作フローチャートである。 図6は、本発明の実施の形態に係るステップS03を実施するシステムのブロック構成図である。 図7は、正常な発光画素の有する有機EL素子、及び、ショート欠陥画素の有する有機EL素子の電圧−電流特性を表すグラフである。 図8は、本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置の製造方法における、後発的な欠陥画素を確認するために使用されるグラフである。
本発明の一態様に係る有機EL表示装置の製造方法は、有機EL素子を有する複数の発光画素を備えた有機EL表示装置の製造方法であって、前記複数の発光画素の中から、ショート欠陥のある有機EL素子を有する欠陥画素を特定する欠陥画素特定ステップと、前記欠陥画素特定ステップで欠陥画素と特定された発光画素に、前記ショート欠陥を消失させるための所定範囲の逆バイアス電圧を印加する逆バイアス印加ステップと、前記逆バイアス印加ステップにおける逆バイアス電圧印加が完了した発光画素に、絶対値が前記逆バイアス電圧以下の電圧を一定期間印加し、当該期間において該発光画素の発光輝度または画素電流を測定する画素特性測定ステップと、前記画素特性測定ステップにおいて測定された発光輝度または画素電流の経時的な変化量が閾値以上となる発光画素を、リペアが必要な欠陥画素と特定する要リペア画素特定ステップと、前記要リペア画素特定ステップで特定された発光画素について前記逆バイアス電圧を印加する手法と異なる手法によるリペア工程を施すリペアステップとを含むものである。
従来、ショート欠陥のある有機EL素子に逆バイアス電圧を印加して当該ショート欠陥を消失させ、当該有機EL素子を有する欠陥画素の流出を防止する対策がなされている。この逆バイアス電圧印加によるリペア工程前では、当該ショート欠陥を有する発光画素は、画素全体として正常発光しなかったのに対し、リペア工程後の発光画素は、当該ショート欠陥部分が黒点となるものの、その他の発光領域において正常発光がなされるようになる。しかしながら、逆バイアス電圧を印加してリペアしても、当該リペア工程によりオープン化した箇所が、その後の発光時の発熱により膨張等して形状変化し、製品出荷後に再度ショートして滅点化することが心配される。
本態様によれば、ショート欠陥のある有機EL素子を有する発光画素を逆バイアス電圧印加により電気的にリペアした後、所定の電圧を一定期間印加して検出された画素電流または発光輝度の経時変化を観察する。そして、観察された経時変化から、再滅点化の可能性があると判断された発光画素について、レーザーリペアなどの別のリペアを施すこととしている。これにより、リペアした発光画素の後発的な画素欠陥の発生を確実に防止することが可能となる。よって、製造工程の簡素化が図られるとともに、後発的な画素不良を起こすことの無い高品質な製品のみを後工程へ送ることができ、信頼性の高い有機EL表示装置を提供することができる。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示装置の製造方法は、前記逆バイアス印加ステップでは、前記逆バイアス電圧の印加時におけるリーク電流を測定し、該リーク電流が所定の値以下となるまで前記逆バイアス電圧を継続して印加し、前記画素特性測定ステップでは、前記逆バイアス印加ステップで該リーク電流が所定の値以下となった発光画素について、前記電圧を一定期間印加し、該発光画素の発光輝度または画素電流を測定することが好ましい。
本態様によれば、逆バイアス印加ステップでは、有機EL素子のショート欠陥を消失させるために、逆バイアス電圧を継続して印加する。この逆バイアス電圧印加により検出されるリーク電流が経過時間に応じて減少して所定値以下となる発光画素については、上記ショート欠陥が消失したものと判断して、当該発光画素のみについて画素特性測定ステップを施す。これにより、画素特性測定ステップが効率よく実行されるので、製造工程の高効率化が図られる。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示装置の製造方法は、さらに、前記逆バイアス印加ステップで、前記逆バイアス電圧を所定期間印加しても該リーク電流が所定の値以下とならない発光画素について、前記リペア工程を施すことが好ましい。
本態様によれば、逆バイアス印加ステップでの逆バイアス電圧印加により検出されるリーク電流が、所定時間経過しても減少せず所定値以下とならない発光画素については、上記ショート欠陥が消失していないものと判断して、当該発光画素について別のリペア工程を施す。これにより、逆バイアス電圧を印加してもショート欠陥が消失しない発光画素について確実に当該ショート欠陥を消失させることができる。よって、後工程である画素特性測定ステップの負担が軽減されるとともに、信頼性の高い有機EL表示装置を提供することができる。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示装置の製造方法は、前記リペア工程は、レーザーを用いたリペアであることが好ましい。
本態様によれば、所定範囲の逆バイアス電圧を印加しても正常な発光画素とすることができなかった発光画素、及び、当該逆バイアス電圧の印加により一旦正常発光画素となったが、画素特性測定ステップにより後発的に欠陥画素となり得ると判断された発光画素について、逆バイアス電圧印加によるリペアに比べて工数がかかるものの、当該発光画素の有する有機EL素子の短絡部に対し、レーザーを照射して確実に短絡パスを遮断することが可能となる。よって、正常画素のみを有する表示パネルのみを後工程へ送ることができ、信頼性の高い有機EL表示装置を提供することができる。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示装置の製造方法は、前記逆バイアス印加ステップにおける前記所定範囲の逆バイアス電圧の絶対値は、15〜25Vであることが好ましい。
逆バイアス電圧の絶対値が15Vより小さい場合、逆バイアス電圧によるリーク電流が有機EL素子のショート欠陥部を優先的に流れるものの、当該リーク電流は当該ショート欠陥部を破壊するためのジュール熱を十分に発生させることができず、確実に当該ショート欠陥部を破壊することができない。また、逆バイアス電圧の絶対値が25Vより大きい場合、上記ショート欠陥部と並列に存在する正常部にも電流が流れるので、上記ショート欠陥部だけでなく正常部の積層構造を溶融破壊してしまう恐れがある。
本態様によれば、有機EL素子の正常部を破壊せずにショート欠陥部を破壊できる適度な電流をショート欠陥部に優先的に流すことが可能となる。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示装置の製造方法は、前記変化量は、前記画素特性測定ステップにおいて前記一定期間の始点において測定された発光輝度または画素電流と前記一定期間内の各点において測定された発光輝度または画素電流との差分の絶対値を、前記一定期間の始点において測定された発光輝度または画素電流で除算した値であり、前記閾値は、5%であることが好ましい。
逆バイアス印加ステップにおいて、有機EL素子のショート欠陥が消失したものと判断された発光画素が後発的にショート欠陥を発生させる場合には、ショート欠陥部は短絡成分を有するようになる。上記短絡成分を有するようになった有機EL素子は、所定のバイアス電圧が継続的に印加されることにより、ショート欠陥部が再構成され、上記短絡成分の抵抗値が経時的に減少するようになる。よって、所定のバイアス電圧の継続的な印加により、有機EL素子を流れる電流は、通常、経時的に単調増加する。
本態様によれば、所定のバイアス電圧を一定期間印加して検出した画素電流または発光輝度の経時的な変化量を、閾値をもって判断するにあたり、当該閾値に所定の誤差を許容させている。これにより、測定誤差やショート欠陥以外の要因による画素電流または発光輝度の微小な経時変動のみにより欠陥画素を判断することを除外し、検出された画素電流や発光輝度が経時的に単調増加する傾向にある後発的なショート欠陥が発生した発光画素のみを正確に欠陥画素と判断することが可能となる。
(実施の形態)
本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法は、ショート欠陥のある有機EL素子を有する欠陥画素を特定し、所定範囲の逆バイアス電圧を欠陥画素と特定された発光画素に印加して当該ショート欠陥を消失させるための電気的なリペアを試み、当該電気的なリペアがなされた発光画素に対して絶対値が当該逆バイアス電圧以下であるバイアス電圧を一定期間印加し、当該期間に測定した発光画素の発光輝度または画素電流の経時的な変化量が閾値以上となる発光画素について別途リペア工程を施す。これにより、リペアした発光画素の後発的な画素欠陥の発生を確実に防止することが可能となる。よって、製造工程の簡素化が図られるとともに、後発的な画素不良を起こすことの無い高品質な製品のみを後工程へ送ることができ、信頼性の高い有機EL表示装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。まず、本発明の製造方法の対象となる有機EL表示装置の構成について説明する。
図1は、実施の形態に係る有機EL表示装置の構成を示す機能ブロック図である。同図に記載された有機EL表示装置1は、制御部11と、表示部12と、データ線駆動回路13と、走査線駆動回路14とを備える。
制御部11は、外部から入力される映像信号を発光画素の発光を決定する信号電圧に変換して走査順にデータ線駆動回路13に出力する。また、制御部11は、データ線駆動回路13から出力される信号電圧を出力するタイミング、及び、走査線駆動回路14から出力される走査信号の出力タイミングを制御する。
データ線駆動回路13は、各データ線へ、信号電圧を出力することにより、映像信号に対応した発光画素の発光を実現する。
走査線駆動回路14は、各走査線へ走査信号を出力することにより、発光画素の有する回路素子を所定の駆動タイミングで駆動する。
表示部12は、複数の発光画素がマトリクス状に配置されている。複数の発光画素のそれぞれは、データ線駆動回路13からの輝度信号、及び、走査線駆動回路14からの走査信号に応じて発光する。
図2Aは、有機EL表示装置の有する正常な発光画素の回路構成図である。同図に記載された発光画素15は、有機EL素子16と、駆動トランジスタ17と、選択トランジスタ18と、コンデンサ19とを備える。また、発光画素列ごとにデータ線131が配置され、発光画素行ごとに走査線141が配置され、全ての発光画素15に共通して正電源線151及び負電源線152が配置されている。選択トランジスタ18のドレイン電極はデータ線131に、選択トランジスタ18のゲート電極は走査線141に、さらに、選択トランジスタ18のソース電極は、コンデンサ19及び駆動トランジスタ17のゲート電極に接続されている。また、駆動トランジスタ17のドレイン電極は正電源線151に接続され、ソース電極は有機EL素子16のアノードに接続されている。
ここで、有機EL素子16の構造について説明する。
図3は、実施の形態に係る発光画素の構造断面図である。同図に記載された発光画素15は、基板100と、駆動回路層101と、発光層102と、透明封止膜110とを備える。
基板100は、例えば、ガラス基板である。また、基板100は、樹脂からなるフレキシブル基板を用いることも可能である。基板100は、駆動回路層101とともに、薄膜トランジスタ(TFT)基板を構成する。なお、図2に記載されたようなトップエミッション構造の場合には、基板100は透明である必要はないので、非透明の基板、例えば、シリコン基板を用いることもできる。
駆動回路層101は、図示していないが、基板100の上に形成された駆動トランジスタ17と、コンデンサ19と、選択トランジスタ18とを備える。駆動回路層101は、平坦化膜により、その上面の平担性が確保されている。
発光層102は、有機EL素子16を構成する層であり、陽極161と、正孔注入層162と、正孔輸送層163と、有機発光層164と、バンク層165と、電子注入層166と、透明陰極167とを備える。
図3に記載された発光画素15は、トップエミッション構造を有している。つまり、発光層102に電圧を印加すると、有機発光層164で光が生じ、透明陰極167及び透明封止膜110を通じて光が上方に出射する。また、有機発光層164で生じた光のうち下方に向かったものは、陽極161で反射され、透明陰極167及び透明封止膜110を通じて光が上方に出射する。
陽極161は、駆動回路層101の平坦化膜の表面上に積層され、透明陰極167に対して正の電圧を発光層102に印加する電極である。陽極161を構成する陽極材料としては、例えば、反射率の高い金属であるAl、Ag、またはそれらの合金が好ましい。また、陽極161の厚さは、例えば、100〜300nmである。
正孔注入層162は、陽極161の表面上に形成され、正孔を安定的に、又は正孔の生成を補助して、有機発光層164へ正孔を注入する機能を有する。これにより、発光層102の駆動電圧が低電圧化され、正孔注入の安定化により素子が長寿命化される。正孔注入層162の材料としては、例えばPEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)などを用いることができる。また、正孔注入層162の膜厚は、例えば、10nm〜100nm程度にすることが好ましい。
正孔輸送層163は、正孔注入層162の表面上に形成され、正孔注入層162から注入された正孔を有機発光層164内へ効率良く輸送し、有機発光層164と正孔注入層162との界面での励起子の失活防止をし、さらには電子をブロックする機能を有する。正孔輸送層163としては、例えば、生じた正孔を分子間の電荷移動反応により伝達する性質を有する有機高分子材料であり、例えば、トリフェルアミン、ポリアニリンなどが挙げられる。また、正孔輸送層163の厚さは、例えば、5〜50nm程度である。
なお、正孔輸送層163は、その隣接層である正孔注入層162や有機発光層164の材料により、省略される場合がある。
有機発光層164は、正孔輸送層163の表面上に形成され、正孔と電子が注入され再結合されることにより励起状態が生成され発光する機能を有する。有機発光層164としては、低分子有機材料だけでなく、インクジェットやスピンコートのような湿式製膜法で製膜できる発光性の高分子有機材料も適用される。高分子有機材料の特徴としては、デバイス構造が簡単であること、膜の信頼性に優れ、低電圧駆動のデバイスであることも挙げることができる。芳香環または縮合環のような共役系を持った高分子あるいはπ共役系高分子は蛍光性を有することから、有機発光層164を構成する高分子有機材料として用いることができる。有機発光層164を構成する高分子発光材料としては、例えば、ポリフェニレンビニレン(PPV)またはその誘導体(PPV誘導体)、ポリフルオレン(PFO)またはその誘導体(PFO誘導体)、ポリスピロフルオレン誘導体などを挙げることができる。また、ポリチオフェンまたはその誘導体を用いることも可能である。
バンク層165は、正孔注入層162の表面上に形成され、湿式製膜法を用いて形成される正孔輸送層163及び有機発光層164を所定の領域に形成するバンクとしての機能を有する。バンク層165に用いられる材料は、無機物質および有機物質のいずれであってもよいが、有機物質の方が、一般的に、撥水性が高いので、より好ましく用いることができる。このような材料の例としては、ポリイミド、ポリアクリルなどの樹脂が挙げられる。バンク層165の厚さは、例えば、100〜3000nm程度である。
電子注入層166は、有機発光層164の上に形成され、有機発光層164への電子注入の障壁を低減し発光層102の駆動電圧を低電圧化すること、励起子失活を抑制する機能を有する。これにより、電子注入を安定化し素子を長寿命化すること、透明陰極167との密着を強化し発光面の均一性を向上させ素子欠陥を減少させることが可能となる。電子注入層166は、特に限定されるものではないが、好ましくはバリウム、アルミニウム、フタロシアニン、フッ化リチウム、さらに、バリウム−アルミニウム積層体などからなる。電子注入層166の厚さは、例えば、2〜50nm程度である。
透明陰極167は、電子注入層166の表面上に積層され、陽極161に対して負の電圧を発光層102に印加し、電子を素子内(特に有機発光層164)に注入する機能を有する。透明陰極167としては、特に限定されるものではないが、透過率の高い物質および構造を用いることが好ましい。これにより、発光効率が高いトップエミッション有機EL素子を実現することができる。透明陰極167の構成としては、特に限定されるものではないが、金属酸化物層が用いられる。この金属酸化物層としては、特に限定されるものではないが、インジウム錫酸化物(以下、ITOと記す)、あるいはインジウム亜鉛酸化物(以下、IZOと記す)からなる層が用いられる。また、透明陰極167の厚さは、例えば、5〜200nm程度である。
透明封止膜110は、透明陰極167の表面上に形成され、水分から素子を保護する機能を有する。また、透明封止膜110は、透明であることが要求される。透明封止膜110は、例えば、SiN、SiON、または有機膜からなる。また、透明封止膜110の厚さは、例えば、20〜5000nm程度である。
以上説明した発光画素15の構造により、有機EL表示装置1は、アクティブマトリクス型の表示装置としての機能を有する。
上記構成において、走査線141に走査信号が入力され、選択トランジスタ18をオン状態にすると、データ線131を介して供給された信号電圧に対応した電圧がコンデンサ19に書き込まれる。そして、コンデンサ19に書き込まれた信号電圧に対応した保持電圧は、1フレーム期間を通じて保持され、この保持電圧により、駆動トランジスタ17のコンダクタンスがアナログ的に変化し、発光階調に対応した駆動電流が有機EL素子16のアノードに供給される。さらに、有機EL素子16のアノードに供給された駆動電流は、有機EL素子16のカソードへと流れる。これにより、有機EL素子16が発光し画像として表示される。このとき、有機EL素子16のアノードには、信号電圧に対応した順バイアス電圧が印加されていることになる。
なお、上述した発光画素の回路構成は、図2Aに記載された回路構成に限定されない。選択トランジスタ18、駆動トランジスタ17は、信号電圧に応じた駆動電流を有機EL素子16に流すために必要な回路構成要素であるが、上述した形態に限定されない。また、上述した回路構成要素に、別の回路構成要素が付加される場合も、本発明に係る有機EL表示装置の発光画素回路に含まれる。
アクティブマトリクス型の有機EL表示装置では、発光画素の構造が微細化、薄型化されるほど、また、発光画素数が増加するほど、微細加工を必要とする製造工程において、有機EL素子のアノード−カソード間の短絡や開放といった電気的な不具合が発生してしまう。
図2Bは、有機EL表示装置の有する欠陥画素の回路構成図である。同図に記載された回路構成は、有機EL素子のアノード−カソード間が短絡している状態を表している。つまり、図2Aに記載された回路構成と比較して、有機EL素子46のアノードとカソードとの間に電気的導通状態を実現する短絡成分47が並列接続されている点が異なる。ここで、有機EL素子46が短絡している状態とは、短絡成分47の抵抗値が低抵抗状態である場合に、有機EL素子46は短絡状態であると定義する。有機EL素子46のアノード−カソード間が短絡状態である場合の一例としては、図3に示された有機発光層164の膜厚の不均一性により、有機発光層164を挟む正孔輸送層163と電子注入層166とが有機発光層164内に生じたピンホールを介して点接触している場合などが想定される。
図2Bに示された欠陥画素に、信号電圧に対応した順方向バイアス電圧が印加されても、短絡成分47を短絡電流が流れてしまうため、有機EL素子46には順方向バイアス電圧に対応した電流が流れず正常発光しない。これにより、上記欠陥画素は滅点化する。
有機EL表示パネルの表示品質を確保するためには、短絡成分47を有する欠陥画素の流出を防止することが必要である。このため、製造工程において、上記欠陥画素が発生した場合には、当該欠陥画素を確実にリペアすることが必要である。短絡成分47を除去するリペア工程として、例えば、短絡成分47の存在箇所にレーザーを照射することが挙げられる。これにより、レーザーリペアされた画素に順バイアス電圧をかけて通常発光させた場合、リペアされた部分は黒点となるが、その他の発光領域において正常発光がなされる。
一方、上述したレーザーリペアのほか、短絡状態にある有機EL素子に逆バイアス電圧を印加して短絡成分47に電流を流しジュール熱を発生させることにより、ショート欠陥部を再構成してオープン化するというリペア方法がある。この方法には、欠陥画素を特定するための電気特性測定装置を流用でき、本リペアのために別途装置を準備する必要がない。これに対し、レーザー照射によるリペア方法では、レーザー装置を別途準備する必要があり、また、レーザー照射目標であるショート欠陥部の周辺部が損傷しないような高精度な位置合わせが要求される。また、いずれのリペア方法においても、リペア工程前のショート欠陥画素は画素全体として正常発光しなかったのに対し、リペア工程後の発光画素は、当該ショート欠陥部分は黒点となるが、その他の発光領域において正常発光がなされるようになる。
製造工程の簡素化および低コスト化という観点から、ショート欠陥画素のリペア方法としては、上述した、逆バイアス電圧の印加によるショート欠陥部のオープン化という方法を優先的に適用することが好ましい。
しかしながら、逆バイアス電圧を印加して電気的にリペアしても、当該リペア工程によりオープン化した箇所が、その後の発光動作時の発熱により膨張等して形状変化し、製品出荷後に再度ショートして滅点化することが心配される。
本発明の有機EL表示装置の製造方法によれば、ショート欠陥を有する発光画素を逆バイアス電圧印加により電気的にリペアした後、所定のバイアス電圧を一定期間印加して検出された画素電流または発光輝度の経時変化を観察することにより、電気的なリペアの確認を行う。そして、観察された経時変化から、再滅点化の可能性があると判断された発光画素について、レーザーリペアなどの別のリペアを施すこととする。これにより、リペアした発光画素の後発的な画素欠陥の発生を確実に防止することが可能となる。よって、製造工程の簡素化が実現されるとともに、後発的な画素不良を起こすことの無い高品質な製品のみを後工程へ送ることができ、信頼性の高い有機EL表示装置を提供することができる。以下、本発明の有機EL表示装置の製造方法について詳細に説明する。
図4は、本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置の製造方法を示す動作フローチャートである。本発明の有機EL表示装置の製造方法は、駆動回路層の形成工程、発光層の形成工程、ショート欠陥画素の検出工程、電気的なリペア工程、電気的リペアの確認工程及びレーザーリペア工程を含む。
まず、駆動トランジスタ17、選択トランジスタ18、コンデンサ19及び回路配線などを適宜配置させた駆動回路層101を形成する(S01)。
具体的には、図3に記載された駆動回路層101の一層として、メタルマスク製膜、リフトオフ及びエッチングなどの手法を用いて、例えば、MoとWとの合金からなる下側電極層を形成する。ここで、下側電極層は、コンデンサ19の一方の電極であり、選択トランジスタ18のソース電極と、駆動トランジスタ17のゲート電極とを接続するように形成される。次に、下側電極層の上に、例えば、SiOxまたはSiNなどからなる絶縁層を、下側電極層を覆うように形成する。このとき、必要に応じて、絶縁層の表面を平坦化することが好ましい。次に、絶縁層の上に、メタルマスク製膜、リフトオフ及びエッチングなどの手法を用いて、例えば、MoとWとの合金/Al/MoとWとの合金の積層構造からなる上側電極層を形成する。ここで、上側電極層は、コンデンサ19の他方の電極であり、正電源線151と、駆動トランジスタ17のドレイン電極とを接続するように形成される。
次に、駆動回路層101の上に、駆動回路層101の平坦化工程を経た後、有機EL素子16を有する発光層102を形成する(S02)。
具体的には、発光層102は、例えば、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、バンク層、電子注入層、及び透明陰極を有する。
次に、ショート欠陥のある有機EL素子46を有する発光画素を特定し、当該発光画素のリペアを行う(S03)。以下、本発明の要部であるステップS03について詳細に説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係るステップS03を説明する動作フローチャートである。
また、図6は、本発明の実施の形態に係るステップS03を実施するシステムのブロック構成図である。同図に記載されたシステムは、制御装置20と、モニタ21と、ソースメータ22と、XYステージコントローラ23と、XYステージ24と、CCDカメラ25と、電流計26とを備える。また、同図には、有機EL表示装置1の有する表示部12の発光状態をCCDカメラ25で撮像している様子が描かれている。
制御装置20は、ソースメータ22に対し、表示部12の有する各発光画素15へ、順バイアス電圧または逆バイアス電圧を印加させる。また、制御装置20は、XYステージコントローラ23に対し、CCDカメラ25が撮像対象となる発光画素15の発光状態を撮像できるよう、XYステージ24を移動させる。また、制御装置20は、CCDカメラ25に対し、上記期間内に撮像対象となる発光画素の発光状態を撮像させ、CCDカメラ25から撮像画像を取得する。また、制御装置20は、発光画素15から発光される光を撮像して得られた画像から発光輝度を算出する。また、制御装置20は、電流計26に対し、上記順バイアス電圧または逆バイアス電圧が発光画素15に印加されることにより有機EL素子16に流れる電流を測定させる。また、制御装置20は、CCDカメラ25による撮像及び電流計26による電流測定により取得した画素情報をモニタ21へ表示する。
図5に示されたステップS03についての動作フローチャートにおいて、まず、制御装置20は、ショート欠陥のある有機EL素子46を有する発光画素を検出する(S031)。
上記欠陥画素を検出する方法としては、有機EL素子に逆バイアス電圧を印加してリーク発光する発光点を検出する方法が挙げられる。正常発光画素では、上記逆バイアス電圧により有機EL素子16に電流は流れないが、短絡成分47を有する有機EL素子46では、リーク電流によるリーク発光が短絡箇所で観測される。このリーク発光状態を撮像して得られた画像により、発光画素中のリーク発光点を特定する。
具体的には、制御装置20は、検査対象の発光画素15に所定の逆バイアス電圧を印加し、ソースメータ22から、検査対象の発光画素15へ逆バイアス電圧を印加させる。例えば、表示部12の全ての駆動トランジスタ17のドレイン電極、全ての有機EL素子16のカソード電極、全ての駆動トランジスタ17のゲート電極をそれぞれ束ねた共通端子をパネル端部に設け、当該各共通端子とソースメータ22とを端子接続する。これにより、有機EL素子16のカソード電極(K)に15V〜25Vの電圧を印加し、駆動トランジスタ17のドレイン電極(D)をGND電位とする。また、この間には、有機EL素子の逆方向リーク電流によるリーク発光の有無を観測するため、駆動トランジスタ17がオン状態であることが必要である。よって、この間には、駆動トランジスタ17のゲート電極(G)には、例えば、0Vを印加する。また、本方式で有機EL素子のリーク発光を検出する場合、駆動トランジスタ17が飽和領域である条件下で、逆バイアス電圧が有機EL素子16に印加されることが好ましい。これにより、リーク発光の検出において、駆動トランジスタ17の特性バラツキの影響を抑えることができる。
また、例えば、表示部12の全ての有機EL素子16のカソード電極、及びアノード電極をそれぞれ束ねた共通端子をパネル端部に設け、当該各共通端子とソースメータ22とを端子接続する。これにより、有機EL素子16のカソード電極(K)に15V〜25Vの電圧を印加し、カソード電極(K)をGND電位とする。
また、例えば、表示部12の有する各発光画素15の全端子にプローブをコンタクトし、全面または選択エリアへ所定の逆バイアス電圧を印加する。この場合、表示部12全体に配置された全端子にテストピンを接触させ、マルチプレクサなどのスイッチ動作により検査対象の欠陥画素と比較対象の正常画素とを特定してもよい。あるいは、検査対象の発光画素への配線だけにテストピンを接触させて測定し、表示部12上を移動して対象画素にテストピンを接触させてもよい。あるいは、複数の発光画素単位である1ブロックほどの複数ピンを有し、表示部12上を可動できるプローブを備えてもよい。
次に、制御装置20は、上記逆バイアス電圧が印加されている期間に閾値強度以上のリーク発光をした発光点を特定する。この発光点の特定方法について以下、詳細に説明する。
まず、制御装置20は、CCDカメラ25に対し、上記逆バイアス電圧の印加期間における、検査対象の発光画素15の発光状態をカメラ撮像させる。なお、逆バイアス電圧印加によるリーク発光は微弱であるため、上記カメラ撮像は完全遮光環境にて実行されることが好ましい。また、上記カメラ撮像の露光時間は5〜60秒が好ましく、S/N比によって当該露光時間の条件を最適化することが望ましい。これにより、適度な検出期間内にて高精度な発光点検出を実現でき、結果として、高精度な欠陥画素検出を実現することが可能となる。上記露光時間が長すぎると、微弱なリーク発光による輝度値が平均化され、またノイズレベルが上昇してS/N比が小さくなってしまう。また、上記期間が短すぎると、欠陥画素からのリーク発光による輝度値の絶対値が小さく十分な信号強度が得られない。
次に、制御装置20は、カメラ撮像により取得した画像を画像処理し、各撮像点の撮像情報である(座標、発光強度)を抽出する。そして、各撮像点の撮像情報から、閾値強度以上の発光をした発光点を、リーク発光点と特定する。つまり、閾値強度で各撮像点の発光強度を2値化して、リーク発光点の当否を判断する。このようにして特定されたリーク発光点を含む発光画素をショート欠陥画素と判定する。最後に、制御装置20は、ショート欠陥画素と判定した発光画素をモニタ21に表示する。
なお、CCDカメラ25は、冷却型CCDカメラが好ましい。これにより、微弱な有機EL素子のリーク発光の撮像においても、所定のS/N比を確保することができる。よって、検査時におけるノイズを排除し、欠陥画素の検出精度が向上する。
以上の動作により、制御装置20は、ショート欠陥のある有機EL素子46を有する発光画素を検出し、ステップS031が完了する。ステップS031は、欠陥画素特定ステップに相当する。
なお、本発明の有機EL表示装置の製造方法の1ステップである欠陥画素特定ステップは、上述したリーク発光点を検出して欠陥画素を特定する方法には限定されない。
再び、図5に記載された動作フローチャートに戻って本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置の製造方法を説明する。
次に、制御装置20は、ステップS031で検出された発光画素に対し、所定範囲の逆バイアス電圧を印加する(S032)。この逆バイアス電圧印加は、短絡成分47を有するショート欠陥部に、電流を流してジュール熱を発生させ、これによりショート欠陥部を再構成させてショート欠陥部をオープン化させることを目的とするものである。このステップS032の動作について、以下、詳細に説明する。
まず、制御装置20は、ステップS031でショート欠陥画素と判定された発光画素に対し、当該発光画素の駆動トランジスタ17をオン状態にする(S0321)。これは、有機EL素子46のショート欠陥部に電流を流すための準備に相当する。例えば、上記ショート欠陥部に最大の電流負荷を与える場合には、駆動トランジスタ17のソース電極とゲート電極との電位差が大きくなるように設定して駆動トランジスタ17により、上記電流の制限を受けないようにすることが好ましい。例えば、ゲート電圧の定格が±10Vまでであれば、ゲート電圧を−10Vとしておく。
次に、制御装置20は、ステップS031でショート欠陥画素と判定された発光画素に対し、ソースメータ22から、逆バイアス電圧を印加させる(S0322)。例えば、有機EL素子46のカソード電極(K)に15V〜25Vの電圧を印加し、駆動トランジスタ17のドレイン電極(D)をGND電位とする。ここで、カソード電極への印加電圧である逆バイアス電圧の絶対値が、15Vより小さい場合、逆バイアス電圧により発生した電流が有機EL素子のショート欠陥部を優先的に流れるものの、当該電流は当該ショート欠陥部を破壊するためのジュール熱を十分に発生させることができず、確実に当該ショート欠陥部を破壊することができない。また、逆バイアス電圧の絶対値が25Vより大きい場合、上記ショート欠陥部と並列に存在する正常部にも当該電流が流れるので、上記ショート欠陥部だけでなく正常部の積層構造を溶融破壊してしまう恐れがある。上述した電圧範囲において逆バイアス電圧を印加することで、ショート欠陥部を構成する導電性異物が電気的に変化し易くなる。よって、有機EL素子46の正常部を破壊せずにショート欠陥部を破壊するための適度な電流をショート欠陥部に優先的に流すことが可能となる。
なお、上記逆バイアス電圧を有機EL素子46に印加するため、ソースメータ22と、有機EL素子46のカソード電極及びアノード電極とを端子接続させ、有機EL素子46のカソード電極(K)に15V〜25Vの電圧を印加し、アノード(A)をGND電位としてもよい。この場合には、駆動トランジスタ17の導通状態に関係なく、有機EL素子46に逆バイアス電圧を印加することができ、また、上述したステップS0321を省略することができる。
次に、制御装置20は、電流計26に対し、ステップS0322で逆バイアス電圧を継続して印加している間に、有機EL素子46に流れるリーク電流を測定させる。制御装置20は、上記逆バイアス電圧印加を行う所定期間内にリーク電流値の変動がない、または、上昇が見られる場合には(S0323でNo)、当該有機EL素子46を有する発光画素は、逆バイアス電圧印加によりリペアされる可能性がないと判断する。この発光画素には、レーザーリペアが施される(S036)。
一方、制御装置20は、上記逆バイアス電圧印加を行う所定期間内にリーク電流値の減少が見られる場合には(S0323でYes)、当該有機EL素子46を有する発光画素は、逆バイアス電圧印加によりリペアされた可能性があるものと判断する。この発光画素については、リーク電流が所定の電流値まで減少するまで、上記逆バイアス電圧印加を継続する(S0324)。なお、上述した所定の電流値とは、正常な発光画素に上記逆バイアス電圧を印加したときに流れる電流の値に対し統計的な測定誤差範囲を考慮した値である。
また、ステップS0324において、リーク電流値の減少は見られるものの、上記所定の電流値に到達しない場合には、当該有機EL素子46を有する発光画素は、バイアス電圧印加によりリペアされる可能性がないと判断する。この発光画素にも、レーザーリペアが施される。
また、逆バイアス電圧印加を行う所定期間の終点は、リーク電流値の時間的変化が飽和する時点である。
以上のステップS0321〜S0324は、ステップS032に相当する。ステップS032は、逆バイアス印加ステップに相当する。
次に、制御装置20は、ステップS0324で逆バイアス電圧印加によりリペアされた可能性があると判断された発光画素に、絶対値が上記逆バイアス電圧以下のバイアス電圧を所定期間印加し、画素電流または発光輝度を測定する(ステップS033)。つまり、本ステップは、逆バイアス電圧印加によりリペアされた可能性があると判断された発光画素が、後発的にショート欠陥画素へと再変化してしまうか否かを確認するためのステップである。なお、このときのバイアス電圧とは、順バイアス電圧であってもよいし、逆バイアス電圧であってもよい。
ここで、まず、順バイアス電圧を印加して欠陥画素への再変化を確認する方法を説明する。
図7は、正常な発光画素の有する有機EL素子、及び、ショート欠陥画素の有する有機EL素子の電圧−電流特性を表すグラフである。ここで、図7の(b)には、図7の(a)に示されたグラフの電流軸を拡大したグラフが示されている。まず、図7の(b)に示された非線形特性を有する正常な発光画素の電圧−電流特性をもとに、発光動作時の最大電流に対応する順バイアス電圧値を決定する。
そして、制御装置20は、この順バイアス電圧値を、確認対象の発光画素について所定期間印加し、電流計26に対し、有機EL素子に流れる画素電流を当該所定期間測定させる。ステップS033は、画素特性測定ステップに相当する。
図8は、本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置の製造方法における、後発的な欠陥画素を確認するために使用されるグラフである。横軸は、決定された順バイアス電圧の印加時間を表し、縦軸は正常画素の電流値を基準値とした電流相対値を表す。同図に示されたグラフには、ステップS0323で逆バイアス電圧印加によりリペアされた可能性があると判断された発光画素についての、異なる値の順バイアス電圧を印加したときの画素電流値の変化が描かれている。この測定結果を基にして所定時間における画素電流値の経時的な変化量を算出し、当該変化量が、上記所定期間にわたり、閾値t以下であれば(ステップS034でNo)、つまり、時間の経過とともに画素電流が増加する傾向になければ、上記確認対象の発光画素(図8における破線)は、後発的にショート欠陥画素へと再変化しないと判定し、リペア作業が完了する(S035)。
一方、上記変化量が、上記所定期間内のいずれかにおいて、閾値tより大きくなれば(ステップS034でYes)、つまり、時間の経過とともに画素電流が増加する傾向であれば、上記確認対象の発光画素(図8における実線)は、ステップS032で実行した電気的なリペアは不完全であったと判断する。なお、この発光画素の所定期間における電圧−電流特性は、図7の(a)に示された正常画素の電圧−電流特性からショート画素の電圧−電流特性へと経時変化する。この発光画素には、レーザーリペアが施される(S036)。ステップS034は、要リペア画素特定ステップに相当し、ステップS036は、リペアステップに相当する。
ここで、上記変化量とは、ステップS033において上記所定期間の始点において測定された画素電流と上記所定期間内の各点において測定された画素電流との差分の絶対値を、上記所定期間の始点において測定された画素電流で除算した値である。
また、上記所定期間は、例えば、10分であり、画素電流の経時変化を観測して後発的ショート画素を特定する期間として十分である。
ステップS032でショート欠陥が消失したものと判断された発光画素が、後発的にショート欠陥を発生させる場合には、当該ショート欠陥は短絡成分47を有するようになる。この短絡成分47を有するようになった有機EL素子46は、所定の順バイアス電圧が継続的に印加されることにより、上記ショート欠陥が再構成され、短絡成分47が経時的に低抵抗化するようになる。よって、所定の順バイアス電圧の継続的な印加により、有機EL素子46を流れる電流は、短絡成分47の低抵抗化により、経時的に単調増加する。
なお、ステップS034で後発的にショート欠陥画素へと再変化しないと判定された発光画素について、最後に電圧−電流特性を測定し、これが図7に示された正常画素の電圧−電流特性と差が無いことを確認して、リペア完了とすることが望ましい。
なお、ステップS033では、確認対象の発光画素に順バイアス電圧を印加して画素電流を測定する代わりに、発光輝度を測定してもよい。この場合、制御装置20は、ソースメータ22に対し、最大発光輝度に対応する順バイアス電圧を印加させる。また制御装置20は、例えば、CCDカメラ25による撮像により取得した画像を画像処理し、各撮像点の撮像情報である(座標、発光強度)を抽出する。そして、各撮像点の撮像情報から、確認対象の発光画素の発光輝度を算出してもよい。そして、この算出結果を基にして所定時間における発光輝度値の経時的な変化量を算出し、当該変化量が、上記所定期間にわたり、閾値t以下であれば(ステップS034でNo)、つまり、時間の経過とともに発光輝度が減少する傾向になければ、上記確認対象の発光画素は、後発的にショート欠陥画素へと再変化しないと判定し、リペア作業が完了する(S035)。
一方、上記変化量が、上記所定期間のいずれかにおいて、閾値tより大きくなれば、つまり、時間の経過とともに発光輝度が減少する傾向であれば、上記確認対象の発光画素は、ステップS032で実行した電気的なリペアは不完全であったと判断する。この発光画素には、レーザーリペアが施される(S036)。
ここで、上記変化量とは、ステップS033において所定期間の始点において測定された発光輝度と上記所定期間内の各点において測定された発光輝度との差分の絶対値を、上記所定期間の始点において測定された発光輝度で除算した値である。
ステップS032でショート欠陥が消失したものと判断された発光画素が、後発的にショート欠陥を発生させる場合には、当該ショート欠陥は短絡成分47を有するようになる。この短絡成分47を有するようになった有機EL素子46は、所定の順バイアス電圧が継続的に印加されることにより、上記ショート欠陥が再構成され、短絡成分47が経時的に低抵抗化するようになる。よって、所定の順バイアス電圧の継続的な印加により、有機EL素子46を流れる電流は、短絡成分47を流れる電流が支配的となるので、正常部を流れる電流が減少し、経時的に滅点化していく。
なお、ステップS033で発光輝度を測定する場合、CCDカメラ25の代わりに簡易的な輝度計を用いてもよい。
なお、ステップS034で後発的にショート欠陥画素へと再変化しないと判定された発光画素について、最後に電圧−輝度特性を測定し、これが正常画素の電圧−輝度特性と差が無いことを確認して、リペア完了とすることが望ましい。
なお、ステップS034における変化量の閾値tは、5%であることが好ましい。閾値tを5%とすることにより、順バイアス電圧を一定期間印加して検出した画素電流または発光輝度の経時的な変化量を、閾値tをもって判断するにあたり、閾値tに所定の誤差を許容させている。これにより、測定誤差やショート欠陥以外の要因による画素電流または発光輝度の微小な経時変動により欠陥画素を判断することを除外し、検出された画素電流が経時的に単調増加する、または、検出された発光輝度が経時的に単調減少する傾向にある、後発的なショート欠陥が再発生した発光画素のみを正確に欠陥画素と判断することが可能となる。
なお、ステップS033以降において、上述した順バイアス電圧印加の代わりに、逆バイアス電圧を印加して欠陥画素への再変化を確認してもよい。以下、ステップS033以降において逆バイアス電圧を印加して欠陥画素への再変化を確認する工程を説明する。
制御装置20は、ステップS0324で逆バイアス電圧印加によりリペアされた可能性があると判断された発光画素に、絶対値が上記逆バイアス電圧以下の逆バイアス電圧を所定期間印加し、画素電流または発光輝度を測定する(ステップS033)。まず、図7の(b)に示された非線形特性を有する正常な発光画素のグラフにおいて、絶対値が、発光動作時の最大電流に対応する順バイアス電圧と等しい逆バイアス電圧を決定する。
そして、制御装置20は、この決定された逆バイアス電圧を、ステップS0324で逆バイアス電圧印加によりリペアされた可能性があると判断された発光画素について印加し、電流計26に対し、有機EL素子に流れる画素電流を所定期間測定させる。この測定結果を基にして所定時間における画素電流値の経時的な変化量を算出し、当該変化量が、上記所定期間わたり、閾値t以下であれば(ステップS034でNo)、つまり、時間の経過とともに画素電流が増加する傾向になければ、上記確認対象の発光画素は、後発的にショート欠陥画素へと再変化しないと判定し、リペア作業が完了する(S035)。
一方、上記変化量が、上記所定期間のいずれかにおいて、閾値tより大きくなれば、つまり、時間の経過とともに画素電流が増加する傾向であれば、上記確認対象の発光画素は、ステップS032で実行した電気的なリペアは不完全であったと判断する。なお、この発光画素の所定期間における電圧−電流特性は、図7の(a)に示された正常画素の電圧−電流特性からショート画素の電圧−電流特性へと経時変化する。この発光画素には、レーザーリペアが施される(S036)。
ステップS032でショート欠陥が消失したものと判断された発光画素が、後発的にショート欠陥を発生させる場合には、当該ショート欠陥は短絡成分47を有するようになる。この短絡成分47を有するようになった有機EL素子46は、所定の逆バイアス電圧が継続的に印加されることにより、上記ショート欠陥が再構成され、短絡成分47が経時的に低抵抗化するようになる。よって、所定の逆バイアス電圧の継続的な印加により、有機EL素子46を流れる電流は、短絡成分47の低抵抗化により、経時的に単調増加する。
なお、ステップS034で後発的にショート欠陥画素へと再変化しないと判定された発光画素について、最後に電圧−電流特性を測定し、これが図7に示された正常画素の電圧−電流特性と差が無いことを確認して、リペア完了とすることが望ましい。
なお、ステップS033で確認対象の発光画素に逆バイアス電圧を印加する場合には、電流測定の代わりに発光輝度を測定することは不可能である。
また、ステップS033で印加されるバイアス電圧値は、発光画素の発光動作時に印加される最大の電圧値であることが好ましい。これにより、後発的にショート欠陥画素となる発光画素を特定するにあたり、最も効率のよい加速確認が実現される。
以上のように、ステップS033以降において、順バイアス電圧及び逆バイアス電圧のいずれを印加する方法でも、欠陥画素への再変化を確認することが可能となる。順バイアス電圧を印加して欠陥画素への再変化を確認する方法では、電流値測定より簡易的に測定できる発光輝度測定を適用することができる。一方、逆バイアス電圧を印加して欠陥画素への再変化を確認する方法では、電流値測定に限定されるが、発光による有機EL素子の劣化を防ぐことが可能となる。
以上説明してきたように、本実施の形態に係る有機EL装置の製造方法は、ショート欠陥画素を検出する欠陥画素特定ステップと、ショート欠陥画素のカソード及びアノードに逆バイアス電圧を印加してショート欠陥部をオープン化するための逆バイアス印加ステップと、順バイアスまたは逆バイアスを印加して再ショートする可能性を確認する画素特性測定ステップと、レーザーリペアを行うリペアステップとを備えるので、リペアした発光画素の後発的な画素欠陥の発生を確実に防止することが可能となる。よって、製造工程の簡素化が図られるとともに、後発的な画素不良を起こすことの無い高品質な製品のみを後工程へ送ることができ、信頼性の高い有機EL表示装置を提供することができる。
また、逆バイアス印加ステップでは、有機EL素子のショート欠陥を消失させるために、逆バイアス電圧を継続して印加する。この逆バイアス電圧印加により検出されるリーク電流が経過時間に応じて減少して所定値以下となる発光画素については、上記ショート欠陥が消失したものと判断して、当該発光画素のみについて画素特性測定ステップを施す。これにより、画素特性測定ステップが効率よく実行されるので、製造工程の高効率化が図られる。
また、逆バイアス印加ステップでの逆バイアス電圧印加により検出されるリーク電流が、所定時間経過しても減少せず所定値以下とならない発光画素については、上記ショート欠陥が消失していないものと判断して、当該発光画素について別のリペア工程を施す。これにより、逆バイアス電圧印加してもショート欠陥が消失しない発光画素について確実に当該ショート欠陥を消失させることができる。
以上、実施の形態に基づいて本発明に係る有機EL表示装置の製造方法を説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。実施の形態における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、実施の形態に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本発明に含まれる。
なお、図6に記載されたシステムにおいて、ソースメータ22の代わりに、有機EL表示装置1の有するデータ線駆動回路13及び走査線駆動回路14から、検査対象の発光画素を選択して順バイアス電圧及び逆バイアス電圧を印加してもよい。
また、上述した実施の形態では、有機EL表示装置1の製造工程における表示部12に、図4に示されたステップS03を適用した場合を説明したが、有機EL表示装置1の完成後にステップS03を適用しても同様の効果を奏することが可能となる。
本発明の有機EL表示装置の製造方法は、大画面及び高解像度が要望される薄型テレビ及びパーソナルコンピュータのディスプレイなどの技術分野に有用である。
1 有機EL表示装置
11 制御部
12 表示部
13 データ線駆動回路
14 走査線駆動回路
15 発光画素
16、46 有機EL素子
17 駆動トランジスタ
18 選択トランジスタ
19 コンデンサ
20 制御装置
21 モニタ
22 ソースメータ
23 XYステージコントローラ
24 XYステージ
25 CCDカメラ
26 電流計
47 短絡成分
100 基板
101 駆動回路層
102 発光層
110 透明封止膜
131 データ線
141 走査線
151 正電源線
152 負電源線
161 陽極
162 正孔注入層
163 正孔輸送層
164 有機発光層
165 バンク層
166 電子注入層
167 透明陰極

Claims (6)

  1. 有機EL素子を有する複数の発光画素を備えた有機EL表示装置の製造方法であって、
    前記複数の発光画素の中から、ショート欠陥のある有機EL素子を有する欠陥画素を特定する欠陥画素特定ステップと、
    前記欠陥画素特定ステップで欠陥画素と特定された発光画素に、前記ショート欠陥を消失させるための所定範囲の逆バイアス電圧を印加する逆バイアス印加ステップと、
    前記逆バイアス印加ステップにおける逆バイアス電圧印加が完了した発光画素に、絶対値が前記逆バイアス電圧以下の電圧を一定期間印加し、当該期間において該発光画素の発光輝度または画素電流を測定する画素特性測定ステップと、
    前記画素特性測定ステップにおいて測定された発光輝度または画素電流の経時的な変化量が閾値以上となる発光画素を、リペアが必要な欠陥画素と特定する要リペア画素特定ステップと、
    前記要リペア画素特定ステップで特定された発光画素について前記逆バイアス電圧を印加する手法と異なる手法によるリペア工程を施すリペアステップとを含む
    有機EL表示装置の製造方法。
  2. 前記逆バイアス印加ステップでは、前記逆バイアス電圧の印加時におけるリーク電流を測定し、該リーク電流が所定の値以下となるまで前記逆バイアス電圧を継続して印加し、
    前記画素特性測定ステップでは、前記逆バイアス印加ステップで該リーク電流が所定の値以下となった発光画素について、前記電圧を一定期間印加し、該発光画素の発光輝度または画素電流を測定する
    請求項1に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  3. さらに、
    前記逆バイアス印加ステップで、前記逆バイアス電圧を所定期間印加しても該リーク電流が所定の値以下とならない発光画素について、前記リペア工程を施す
    請求項2に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  4. 前記リペア工程は、レーザーを用いたリペアである
    請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  5. 前記逆バイアス印加ステップにおける前記所定範囲の逆バイアス電圧の絶対値は、15〜25Vである
    請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  6. 前記変化量は、前記画素特性測定ステップにおいて前記一定期間の始点において測定された発光輝度または画素電流と前記一定期間内の各点において測定された発光輝度または画素電流との差分の絶対値を、前記一定期間の始点において測定された発光輝度または画素電流で除算した値であり、
    前記閾値は、5%である
    請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の有機EL表示装置の製造方法。
JP2012519234A 2010-06-07 2011-06-02 有機el表示装置の製造方法 Expired - Fee Related JP5620988B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010130527 2010-06-07
JP2010130527 2010-06-07
PCT/JP2011/003100 WO2011155159A1 (ja) 2010-06-07 2011-06-02 有機el表示装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011155159A1 JPWO2011155159A1 (ja) 2013-08-01
JP5620988B2 true JP5620988B2 (ja) 2014-11-05

Family

ID=45097778

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012519234A Expired - Fee Related JP5620988B2 (ja) 2010-06-07 2011-06-02 有機el表示装置の製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8597067B2 (ja)
JP (1) JP5620988B2 (ja)
WO (1) WO2011155159A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10996258B2 (en) * 2009-11-30 2021-05-04 Ignis Innovation Inc. Defect detection and correction of pixel circuits for AMOLED displays
WO2012073288A1 (ja) 2010-12-01 2012-06-07 パナソニック株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法および有機エレクトロルミネッセンス素子
CN103733728B (zh) * 2012-06-14 2017-03-08 株式会社日本有机雷特显示器 缺陷检测方法、有机el元件的修复方法以及有机el显示面板
EP3118908B1 (en) 2014-03-14 2020-04-29 LG Display Co., Ltd. Organic light-emitting device
JP6312105B2 (ja) * 2014-06-05 2018-04-18 株式会社Joled 表示装置の製造方法
TWI748035B (zh) * 2017-01-20 2021-12-01 日商半導體能源硏究所股份有限公司 顯示系統及電子裝置
CN111326561B (zh) * 2020-02-28 2023-07-25 京东方科技集团股份有限公司 可拉伸显示面板及制备方法、显示装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005310659A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Nippon Seiki Co Ltd 有機elパネルの製造方法
JP2007207703A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Sharp Corp 有機エレクトロルミネッセンス装置の修復方法
JP2007265633A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Denso Corp 有機el素子の製造方法および有機el素子の製造装置
JP2007317384A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Canon Inc 有機el表示装置、その製造方法、リペア方法及びリペア装置
JP2008066003A (ja) * 2006-09-04 2008-03-21 Sanyo Electric Co Ltd エレクトロルミネッセンス表示装置の欠陥検査方法及び欠陥修正方法及びエレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6909111B2 (en) * 2000-12-28 2005-06-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method of manufacturing a light emitting device and thin film forming apparatus
JP5653944B2 (ja) 2011-04-12 2015-01-14 パナソニック株式会社 有機el素子の製造方法及びレーザー焦点位置設定方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005310659A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Nippon Seiki Co Ltd 有機elパネルの製造方法
JP2007207703A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Sharp Corp 有機エレクトロルミネッセンス装置の修復方法
JP2007265633A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Denso Corp 有機el素子の製造方法および有機el素子の製造装置
JP2007317384A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Canon Inc 有機el表示装置、その製造方法、リペア方法及びリペア装置
JP2008066003A (ja) * 2006-09-04 2008-03-21 Sanyo Electric Co Ltd エレクトロルミネッセンス表示装置の欠陥検査方法及び欠陥修正方法及びエレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2011155159A1 (ja) 2013-08-01
WO2011155159A1 (ja) 2011-12-15
US20130078883A1 (en) 2013-03-28
US8597067B2 (en) 2013-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5620988B2 (ja) 有機el表示装置の製造方法
US10269275B2 (en) Display panel inspecting method and display panel fabricating method
KR101022156B1 (ko) 유기전계발광 표시장치의 화소수리구조 및 그 수리방법
US20070273294A1 (en) Organic elecroluminescence display apparatus, method of producing the same, and method of repairing a defect
US20110175885A1 (en) Image display device and modification method performed by the same
KR101823002B1 (ko) 유기발광다이오드(oled) 표시장치의 검사방법 및 검사장치
US9954202B2 (en) Method for manufacturing electroluminescent display device
US8765494B2 (en) Method for fabricating organic EL device and method for evaluating organic EL device
US20040229387A1 (en) Display panel and manufacturing method of display panel
JP5690333B2 (ja) 有機el表示装置の検査方法
KR101692007B1 (ko) 유기전계 발광소자의 제조방법
JP2011090889A (ja) 有機el表示装置の製造方法、その検査装置及び検査方法
JP3835688B2 (ja) パッシブマトリクス有機薄膜発光ディスプレイおよびその修復方法
JP2010249883A (ja) 画像表示装置及びその修正方法
JP6041087B2 (ja) 表示パネルの製造方法、その検査装置及び検査方法
WO2010106801A1 (ja) 画像表示装置、その製造方法及び修正方法
JP5842212B2 (ja) 有機el表示パネルの検査方法及び検査システム
JP2015210842A (ja) 有機el表示装置の製造方法
WO2015059844A1 (ja) 有機el表示装置の製造方法
US9964584B2 (en) Method for manufacturing display device
JP5938692B2 (ja) 表示パネルの製造方法、その検査装置及び検査方法
KR100612119B1 (ko) 발광 픽셀 불량 검출용 패널
JP5363188B2 (ja) 画像表示装置及びその修正方法
JP2010262074A (ja) 画像表示装置及びその修正方法
JP2016100171A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140902

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140919

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5620988

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees
S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316303

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350