JP5620450B2 - 圧電素子 - Google Patents

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Description

本発明は、圧電素子に関する。
圧電素子として、互いに対向する一対の主面と、一対の主面を連結するように一対の主面の対向方向に延びる側面と、を有すると共に、圧電セラミック材料からなる圧電体と、該圧電体の一対の主面上にそれぞれ配置された一対の電極と、を備えているものが一般的に知られている。
そして、上述した圧電素子をスライダ駆動用のアクチュエータとして利用するハードディスク装置(HDD)ヘッドサスペンションが知られている。
下記特許文献1には、このようなHDDヘッドサスペンションにおいて、圧電素子の圧電体側面に樹脂をコーティングすることにより、側面から圧電セラミックの粒子が離脱(パーティクルが発生)することを抑制する技術が開示されている。
国際公開第2011/16994号 特開平8−319174号公報
発明者らは、上述した従来の圧電素子において、圧電体側面と樹脂との密着性を向上させることでパーティクルの発生をより効果的に抑制できるとの予見から、様々な検討を重ねてきた。その過程において、上記特許文献2に開示された技術を利用し、圧電体側面にレーザ光を照射して微細な凸形状および凹形状を形成して粗面化し、拡大した表面積とアンカー効果とで密着性を向上させる技術について検討してみた。
樹脂が圧電体側面に形成した凹形状部分に入り込む場合には、アンカー効果が期待できるものの、樹脂の粘性や濡れ性、凹凸寸法等の諸条件により、必ずしも樹脂が凹形状部分に入り込むとは限らない。
そして、樹脂が凹形状部分に入り込まない部分では、樹脂と圧電体側面とが接触しない非接触領域が生じ、密着性低下の原因となり得る。
加えて、圧電体側面にレーザ光を照射した際に、圧電体側面に剥離しやすい微細セラミック片(いわゆる、残渣)が生じやすく、この残渣が密着性低下の原因となり得る。
したがって、表面積拡大とアンカー効果のために、圧電体側面をレーザ光を照射して粗面化した場合には、上記原因により予期しない密着性低下が生じ、その結果、素子間で密着力がバラツくことが考えられる。
そこで、本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、素子間で、圧電体の側面にコーティングされた樹脂の密着力バラツキを抑えた圧電素子を提供することを目的とする。
本発明に係る圧電素子は、互いに対向する一対の主面と、一対の主面間を連結するように延びる側面と、を有する圧電体と、圧電体の側面を覆う樹脂と、を備える圧電素子であって、樹脂で覆われた圧電体の側面が、算術平均粗さ(Ra)で0.02〜1.0μmの滑らかな面である。
この圧電素子においては、樹脂で覆われた圧電体の側面が滑らかな面が、算術平均粗さ0.02〜1.0μmの滑らかな面であり、このレベルの滑らかさになると、圧電体側面における微細な凹形状の数が極めて少ない。そのため、たとえ樹脂が凹形状部分に入り込まない場合であっても、そもそも微細な凹形状の数が少ないため、樹脂と圧電体側面とが接触しない非接触領域が生じにくい。また、圧電体側面は粗面化されていないため、側面に存在する残渣も極めて少ない。したがって、本発明に係る圧電素子においては、凹形状部分における非接触領域や残渣に起因する樹脂の密着性低下が生じにくく、期待値どおりの樹脂密着力が得られるため、素子間における密着力バラツキが効果的に抑制されている。
また、樹脂で覆われた圧電体の側面が、一対の主面の対向方向の軸線に対して湾曲している態様であってもよい。この場合、圧電体側面を粗面化することなく、圧電体側面の面積拡大を実現することができる。
さらに、樹脂で覆われた圧電体の側面における1μm以上の凹みの頻度が、圧電体の自然面における1μm以上の凹みの頻度よりも低い態様であってもよい。
本発明によれば、素子間で、圧電体の側面にコーティングされた樹脂の密着力バラツキが抑えられた圧電素子が提供される。
図1は、本発明の実施形態に係るサスペンションを示す概略平面図である。 図2は、図1に示すベースプレートの平面図である。 図3は、図1に示すヒンジ部品の平面図である。 図4は、図1のサスペンションに搭載される圧電素子の分解斜視図である。 図5は、図1のサスペンションに搭載される圧電素子のV−V線断面図である。 図6は、図4の圧電素子を作製する際の一工程を示した図である。 図7は、図4の圧電素子を作製する際の一工程を示した図である。 図8は、図4の圧電素子を作製する際の一工程を示した図である。 図9は、図4の圧電素子を作製する際の一工程を示した図である。 図10は、図4の圧電素子を作製する際の一工程を示した図である。 図11は、圧電基板に溝を形成する様子を示した図である。 図12は、(a)、(b)ともに本実施形態に係る圧電素子の圧電体側面のSEM写真であり、(b)は(a)の部分拡大写真である。 図13は、(a)、(b)ともに従来技術に係る圧電素子の圧電体側面のSEM写真であり、(b)は(a)の部分拡大写真である。 図14は、表面状態を調べるための実験に用いた圧電基板を示した図である。 図15(a)は、側面の凹凸深さを示したグラフであり、(b)は表面の凹凸深さを示したグラフである。 図16は、側面および表面の算術平均粗さ(Ra)を示したグラフである。 図17は、側面および表面の最大高さ粗さ(Rz)を示したグラフである。 図18は、滑らかな側面を示したSEM写真である。 図19は、自然面を示したSEM写真である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
以下に本発明の実施形態に係るディスク装置用サスペンション10について、図1〜5を参照して説明する。
図1に示されたデュアル・アクチュエータ方式のサスペンション10は、ロードビーム11と、マイクロアクチュエータ部12と、ベースプレート13、ヒンジ部材14を備えている。
ロードビーム11は、厚さが例えば100μm前後のばね性を有する金属板からなり、その先端部にロードビーム11にフレキシャ15が取付けられている。フレキシャ15はロードビーム11よりもさらに薄い金属製の薄板ばねからなる。フレキシャ15の前端部に、磁気ヘッドを構成するスライダ16が設けられている。
図2に示すようにベースプレート13の基部20に円形のボス孔21が形成されている。ベースプレート13の基部20と前端部22との間に、後述する圧電素子40を収容可能な大きさの一対の開口部23が形成されている。一対の開口部23の間に、ベースプレート13の前後方向(サスペンション10の軸線方向)に延びる帯状の連結部24が設けられている。連結部24は、ベースプレート13の幅方向(図1中に矢印Sで示すスウェイ方向)にある程度撓むことができる。
ベースプレート13の基部20は、図示しないボイスコイルモータによって駆動されるアクチュエータアームの先端部に固定され、ボイスコイルモータによって旋回駆動されるようになっている。ベースプレート13は板厚が例えば200μm前後のステンレス鋼などの金属板からなる。本実施形態の場合、ベースプレート13とヒンジ部材14とによって、アクチュエータベース25が構成されている。
図3に示すようにヒンジ部材14は、ベースプレート13の基部20に重ねて固定される基部30と、ベースプレート13の連結部24と対応した位置に形成された帯状のブリッジ部31と、ベースプレート13の前端部22と対応した位置に形成された中間部32と、板厚方向に弾性変形可能な可撓性を有する一対のヒンジ部33と、ロードビーム11に固定される先端部34などを有している。このヒンジ部材14は、板厚が例えば50μm前後のばね性を有する金属板からなる。
マイクロアクチュエータ部12には、圧電アクチュエータとして、一対の圧電素子40が搭載されている。圧電素子40はいずれも長方形平板状であり、その長手方向がベースプレート13の前後方向(サスペンション10の軸線方向)に沿って互いにほぼ平行となるように、アクチュエータベース25の開口部23に収容されている。
ここで、圧電素子40の構成について、図4を参照しつつ説明する。なお、説明の便宜上、適宜、圧電素子40の長手方向をX方向、短手方向をY方向、厚さ方向をZ方向として説明する。
圧電素子40は、素子本体41と、素子本体41をその厚さ方向(Z方向)から覆う一対の電極42A、42Bとで構成されている。
素子本体41は、圧電体43と樹脂44とからなっている。
圧電体43は、長方形平板状であり、たとえばPZT等の圧電材料で構成されている。すなわち、圧電体43は、Z方向において互いに対向する上面43aおよび下面43b(一対の主面)と、上面43aおよび下面43bを連結するようにZ方向に延びる4つの側面(端面)43c、43d、43e、43fとを有する。なお、4つの側面43c、43d、43e、43fは、Y方向で互いに対向する第1の側面対43c、側面43dと、X方向で互いに対向する第2の側面対43e、側面43fとに区別することができる。なお、各側面43c、43d、43e、43fは、それぞれ算術平均粗さ(Ra)で0.02〜1.0μmの滑らかな面であり、かつ、後述するように一対の主面の対向方向(図のZ方向)の軸線に対して湾曲している。
樹脂44は、圧電体43の4つの側面43c、43d、43e、43fを囲むようにして全体的に覆っている。樹脂44は、圧電体43の短手方向(Y方向)に直交する側面43c、43dを覆う樹脂45Aと、圧電体43の長手方向(X方向)に直交する側面43e、43fを覆う樹脂45Bとで構成されている。樹脂45Aと樹脂45Bとは、後述する製造方法において説明するとおり、異なるタイミングで形成される。樹脂45Aおよび樹脂45Bはエポキシ系樹脂で構成されており、樹脂45Aの材料と樹脂45Bの材料とは同一であってもよく異なっていてもよい。
一対の電極42A、42Bは、金属等の導電材料からなる。電極材料としては、Au、Ag、Cu、Pt、Cr、Ni、Wなどの金属を使うことができる。各電極42A、42Bは、たとえば素子本体41の上下面(すなわち、圧電体43の上下面および樹脂44の上下面)を覆うように形成されている。
このような圧電素子40によれば、一対の電極42A、42B間に電圧を印加することで、圧電体43が長手方向(X方向)および短手方向(Y方向)に伸縮し、それに伴い、圧電素子40全体が長手方向(X方向)および短手方向(Y方向)に伸縮する。
続いて、圧電素子40のサスペンション10への搭載態様について、図5を参照しつつ説明する。
圧電素子40をサスペンション1に搭載するときには、圧電素子40の長手方向(X方向)が、ベースプレート13の前後方向(サスペンション10の軸線方向)に沿うようにして、ベースプレート13の開口部23に収容する。このとき、圧電素子40の前端部はヒンジ部材14の中間部32に支持されるようにして接着剤50で接着固定され、同様に、圧電素子40の後端部はヒンジ部材14の基部30に支持されるようにして接着剤50で固定される。
なお、圧電素子40の電極42A、42B間に電圧を印加するために、電極42A、42Bにはそれぞれ図示しない電気配線が設けられる。なお、上述した接着剤50として導電性接着剤を用い、接着剤50を電気配線の一部として利用してもよい。
一対の圧電素子40をサスペンション10に搭載したときに、一対の圧電素子40に印加する電圧を制御することにより、一方の圧電素子40を長手方向に所定長さだけ伸張させるとともに、他方の圧電素子40を長手方向に所定長さだけ収縮させることができる。このように、サスペンション10においては、一対の圧電素子40の各々の伸縮を制御することで、ロードビーム11側を幅方向(スウェイ方向S)に所望量だけ変位させることができる。
次に、圧電素子40を作製する手順について、図6〜10を参照しつつ説明する。
圧電素子40を作製する際には、まず、板状またはテープ状の基体60上に圧電体43となるべき圧電基板62を保持した状態で、図6に示すように、圧電基板62の上面に、同一間隔G1で並列する複数の溝62aを形成する。複数の溝62aの延在方向が、作製される圧電素子40の長手方向(X方向)に相当し、溝62aの間隔G1が圧電体43の短手方向長さ(Y方向長さ)に相当する。溝62aの形成には、一般に利用される切削工具(ダイシングソー等)を用いることができ、圧電基板62の下面に達しない深さまで切削される。切削工具として、1000番手やそれより細かい番手(たとえば、1500番手)のブレードを用い、溝62aの内側面をRa0.02〜1.0μmの滑らかな面にする。なお、圧電基板62は、0.05〜3mmの厚みの基板を使い、当該基板は、シート工法、あるいは焼結体から切り出すなどによって用意する。
次に、図7に示すように、圧電基板62の上面を、印刷工法等により樹脂45Aとなるべき熱硬化性の樹脂64で覆う。それにより、圧電基板62の上面に形成された複数の溝62aそれぞれに樹脂64が充填される。充填後、所定の熱硬化温度(たとえば、80℃)で加熱して、樹脂64を硬化させる。
続いて、図8に示すように、樹脂64で覆われた圧電基板62の上面に、溝62aの延在方向に対して直交する方向(Y方向)に沿って、同一間隔G2で並列する複数の溝62bを形成する。複数の溝62bの延在方向が、作製される圧電素子40の短手方向(Y方向)に相当し、溝62bの間隔G2が圧電体43の長手方向長さ(X方向長さ)に相当する。溝62bの形成も、溝62aの形成同様、一般に利用される切削工具を用いることができ、溝62aと略同じ深さまで切削される。その際、図8に示すように、圧電基板62と樹脂64とが一体的に切削される。また、溝62bの形成も、溝62aの形成同様、切削工具として、1000番手やそれより細かい番手(たとえば、1500番手)のブレードを用い、溝62bの内側面をRa0.02〜1.0μmの滑らかな面にする。
そして、図9に示すように、樹脂64で覆われた圧電基板62の上面を、印刷工法等により樹脂45Bとなるべき熱硬化性の樹脂66で覆う。それにより、上述した複数の溝62bそれぞれに樹脂66が充填される。充填後、所定の熱硬化温度(たとえば、80℃)で加熱して、樹脂66を硬化させる。
さらに、圧電基板62を、たとえば研磨加工により、厚さ方向に直交する面(X−Y面)に沿って薄板化し、図10に示す厚さDの薄板68を取り出す。このときに得られる薄板68の厚さDが、作製される圧電素子40の圧電体43の厚さに相当する。薄板68は、圧電基板62に形成された溝62aおよび溝62bよりも浅い位置において取り出されるため、薄板68では、圧電基板62が樹脂64および樹脂66によって格子状に区切られる。
その後、薄板68の上下面を、スパッタリングあるいはメッキ等により、電極42A、42Bとなるべき電極膜(図示せず)を形成するとともに、樹脂64の中間線L1および樹脂66の中間線L2に沿って格子状に切断してチップ化する。それにより、図4に示した圧電素子40が得られる。電極形状はスパッタ、メッキ、焼付けなどの方法を適宜選択する。電極を形成後は、分極する。用途によっては、圧電素子アレイとすることもできる。
なお、図6においては、圧電基板62の溝62aを角溝の態様で図示しているが、本実施形態において用いる切削工具は、図11に示すような先端に向かって漸次幅狭となるように湾曲した先端U字状のブレード70が用いられるため、溝62aの内側面もブレード形状同様に湾曲する。すなわち、圧電基板62の溝62aは、深さ方向に向かって漸次幅狭となるように、深さ方向(Z方向)の軸線に対して湾曲している。したがって、圧電基板62から薄板68が取り出される際にも、その面は湾曲しており、圧電体43の側面43c(および側面43d)が湾曲することとなる。なお、図8に示した溝62bの形成にも同様の先端U字状のブレード70が用いられ、圧電体43の側面43e、43fも湾曲することとなる。
以上、詳細に説明したとおり、本実施形態に係る圧電素子40は、互いに対向する一対の主面(上面43aおよび下面43b)と、一対の主面間を連結するように延びる側面43c、43d、43e、43fと、を有する圧電体43と、圧電体43の側面を覆う樹脂44と、を備える圧電素子であって、樹脂44で覆われた圧電体43の側面が、算術平均粗さ(Ra)で0.02〜1.0μmの滑らかな面となっている。
図12に、算術平均粗さ(Ra)が0.5μmである圧電体の側面のSEM写真を示し、図13に、算術平均粗さ(Ra)が2.0μmである従来技術に係る圧電体側面のSEM写真を示す。図12に示すように、算術平均粗さ(Ra)で0.02〜1.0μmの範囲である滑らかな面では、図13に示す従来技術に係る圧電体側面に比べ、圧電体側面における微細な凹形状の数が極めて少ない。
そのため、圧電素子40においては、たとえ樹脂44が凹形状部分に入り込まない場合であっても、そもそも微細な凹形状の数が少ないため、樹脂44と圧電体側面43c、43d、43e、43fとが接触しない非接触領域が生じにくい。また、図12から、圧電体側面43c、43d、43e、43fは粗面ではない(すなわち、レーザ照射等で粗面化されていない)ため、図13に示す従来技術に係る圧電体側面に比べ、側面に存在する残渣が極めて少ないことも明らかである。
したがって、圧電素子40においては、凹形状部分における非接触領域や残渣に起因する樹脂の密着性低下が生じにくく、期待値どおりの樹脂密着力が得られる。その結果、圧電素子40では、素子間における密着力バラツキが効果的に抑制される。
その上、圧電素子40は、図11を用いて説明したとおり、圧電体43の各側面43c、43d、43e、43fは深さ方向(Z方向)の軸線に対して湾曲している。この場合、深さ方向(Z方向)の軸線に対して真っ直ぐな湾曲していない面に比べて、圧電体側面の面積拡大が実現されている。つまり、側面43c、43d、43e、43fは、粗面化されていないため、粗面化による面積拡大は得られないものの、上述のように湾曲化することによる面積拡大が図られ、それにより樹脂と圧電体側面との接触領域が増大して密着性向上が図られている。
発明者らは、上述した圧電体側面の表面粗さをより詳しく調べるために、以下に示すような実験をおこなった。
すなわち、図14に示すようなPZT(PbZrO−PbTiOの固溶体、55C)からなる焼成した圧電基板80を準備し、滑らかな面が露出するように1000番手のブレードにより格子状に溝を形成し、露出した側面80aの表面粗さを測定した(JISB 0601:2001準拠)。その比較対象には、自然面である基板表面80bを採用した。測定には、三次元測定機を用い、カットオフ波長0.08mm、測定長さ1mm、測定ピッチ1μmの条件で側面80aおよび表面80bの凹凸深さを測定した。
その測定結果は、図15のグラフに示すとおりであった。図15(a)に示す側面80aに関するグラフでは、深さ1μm以上の凹みの割合が低く、100μm長さ当たり6.8個の頻度であった。一方、図15(b)に示す表面80bに関するグラフでは、深さ1μm以上の凹みの割合が高く、100μm長さ当たり7.8個の頻度であった。この結果から、1000番手のブレードにより得られる滑らかな側面は、自然面に比べて、1μm以上の凹みの頻度が低いことがわかった。
また、側面80aおよび表面80bの表面粗さ(Ra、Rz)を求めたところ、図16、17のグラフのとおりであった。このように、算術平均粗さ(Ra)および最大高さ粗さ(Rz)はいずれも、側面80aのほうが表面80bよりも粗い結果となった。
さらに、走査型電子顕微鏡(SEM)により、表面を観察した結果は、図18、19に示すとおりである。図18のSEM写真は、1500番手のブレードにより得られた滑らかな側面を示している。図19のSEM写真は、自然面を示している。
10…サスペンション、40…圧電素子、42A、42B…電極、43…圧電体、43a…上面、43b…下面、43c、43d、43e、43f…側面、44、45A、45B…樹脂。

Claims (2)

  1. 互いに対向する一対の主面と、前記一対の主面間を連結するように延びる側面と、を有する圧電体と、
    前記圧電体の前記側面を覆う樹脂と、
    を備える圧電素子であって、
    前記樹脂で覆われた前記圧電体の側面が、算術平均粗さ(Ra)で0.02〜1.0μmの滑らかな面であり、
    前記樹脂で覆われた前記圧電体の側面が、一対の主面の対向方向の軸線に対して湾曲している、圧電素子。
  2. 前記樹脂で覆われた前記圧電体の側面における1μm以上の凹みの頻度が、前記圧電体の自然面における1μm以上の凹みの頻度よりも低い、請求項1に記載の圧電素子。
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