JP5620050B2 - (メタ)アクリル系独立粘着フィルム - Google Patents

(メタ)アクリル系独立粘着フィルム Download PDF

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Description

本発明は、(メタ)アクリル系粘着フィルムに関する。
ポスターなどの比較的軽量な物の掲示に適した透明両面粘着フィルムは存在する。ポスターなどの軽量物を貼るための粘着フィルム表面の接着力は低くてよいが、一般に、このような両面粘着フィルムは、ガラス等ある種の壁面に対する接着力が十分でない場合がある。また、このような粘着フィルムは、例えば塩化ビニル製等比較的表面の凹凸が大きい、あるいは表面が傷つきやすい壁紙が貼られた壁面やペンキが塗られた壁面に貼り付けた後に剥離しようとすると、壁紙が破損したりペンキがはがれたりすることがある。このため、色々な種類の壁面、例えばガラス等の壁面、金属、プラスチック等の壁面、塩化ビニル等比較的表面が傷つきやすい壁紙が貼られた壁面、またはペンキが塗られた壁面にポスターなどの掲示物を貼り付けることができ、かつ壁面を破損しない両面粘着フィルムが求められている。
特許文献1(特開2003−327935号公報)は、基材の片面に強粘着剤を設け、反対面には再剥離性粘着剤を設けた異粘着シールの強粘着面を、硬質又は軟質のツマミ版の両面に、該ツマミ板の一部を残して貼り付けたツマミ付き両面粘着テープを開示している。特許文献2(特開2005−48111号公報)は、紙製の基材シート、強粘着樹脂層、第一離けい用樹脂層及び離けい紙の4層からなる粘着紙の前記離けい紙の離けいコートされていない下面に第2離けい樹脂層を塗布形成し、前記粘着紙の基材シートの上面に弱粘着樹脂層を塗布形成して粘着テープ基材を形成する工程を含む紙製両面差異粘着テープの製造方法を記載している。このような、粘着テープでは、強粘着剤の層と、再剥離性粘着剤の層との間に基材が存在するので、比較的に剛直になる。このため、粘着テープを介してポスターなどの掲示物を壁面に接着した後に、粘着テープを壁面から剥離しようとする時に、粘着剤の伸長が抑制される。この場合、壁面の壁紙が破損することがある。
特開2003−327935号公報 特開2005−48111号公報
本発明は、軽量掲示物の貼り付け及び剥離を容易に行なうことができるとともに、色々な種類の被着体に対する接着力が高くかつ剥離の際には被着体を傷つけることがない粘着フィルムを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、第一の(メタ)アクリル系粘着剤の層(第一の粘着層)と、第二の(メタ)アクリル系粘着剤の層(第二の粘着層)とからなる、独立粘着フィルムであって、
前記第一の(メタ)アクリル系粘着剤の層はJIS−Z0238(2000)に従って測定した時のステンレススチールに対する第一の90°剥離接着力(第一の接着力)を有し、前記第二の(メタ)アクリル系粘着剤の層はJIS−Z0238(2000)に従って測定した時のステンレススチールに対する第二の90°剥離接着力(第二の接着力)を有し、かつ前記第一の接着力は前記第二の接着力よりも大きい独立粘着フィルムを提供するものである。
なお、本明細書において、「独立粘着フィルム」とは、紙や樹脂フィルムなどの基材を含まない、粘着剤の層のみからなる粘着フィルムを意味する。
また、(メタ)アクリルとはアクリルまたはメタクリルを意味する。
また、ガラス転移温度(Tg)は動的粘弾性測定器(DMA)によって測定される。
本発明の粘着フィルムは、軽量掲示物を種々の被着体、例えばガラス等の壁面、金属やプラスチック等の壁面、塩化ビニル等比較的表面が傷つきやすい壁紙が貼られた壁面、またはペンキが塗られた壁面に貼り付けることができ、かつ掲示物を剥離する際にこれら被着体を破損しない。
本発明の粘着フィルムはアクリル系であるから、耐光性が高く、透明性が高い。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の粘着フィルムは、第一の粘着層と第二の粘着層との積層体である。
前記第一の粘着層は第一の接着力を有し、前記第二粘着層は第二の接着力を有する。そして、前記第一の接着力は前記第二の接着力よりも大きい。
第一の(メタ)アクリル系粘着剤(第一の粘着剤)
前記第一の(メタ)アクリル系粘着剤は、ガラス等の壁面、金属やプラスチック等の壁面などの被着体に接着するために十分な接着力を有するとともに、剥離時に糊残りを生じないために十分な凝集力を有する。
具体的には、第一の(メタ)アクリル系粘着剤のための第一の(メタ)アクリル系重合体として、たとえば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと極性モノマーの共重合体を用いることができる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルと極性モノマーをいろいろな混合割合で共重合させて調製することができるが、この共重合体は、好ましくは、約45質量部〜約99.9質量部の(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び約0.1質量部〜約20質量部の極性モノマーを含むモノマー混合物を重合して得られる。
具体的に説明すると、第一の(メタ)アクリル系共重合体の調製に使用することのできる(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、好ましくは、アルキル基の炭素数が約1〜11の(メタ)アクリル酸エステルである。このような(メタ)アクリル酸エステルの典型的な例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−メチルブチルエステル、(メタ)アクリル酸t−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸イソオクチルエステル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルエステル、または(メタ)アクリル酸イソボロニルエステルなどである。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、極性モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸などのカルボキシル基またはその無水物を含有するモノマー、または、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、1−ビニルイミダゾールなどのアミド基又は第三級アミノ基を含有するビニルモノマーである。さらに別の極性モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基を含有するモノマーであってもよい。これらの極性モノマーは、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
さらに、モノマー混合物には、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレートなどの多官能アクリレートなどの架橋剤を含んでもよい。架橋剤はモノマー混合物の合計重量を基準として約0.05質量%〜約5質量%程度を用いることができる。
上記したような極性モノマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合の時、いろいろな割合で共重合させることができるけれども、通常、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと極性モノマーの合計を基準として約0.1質量%〜約20質量%の割合とすることができる。このビニルモノマーの割合が0.1質量%を下回ると、ガラス等ある種の被着体に対する接着力が不十分になる恐れがあるとともに、凝集力が低くなりすぎることがあり、反対に20質量%を上回ると、柔軟性が低くなる傾向にある。
上述の第一の(メタ)アクリル系粘着剤のための第一の(メタ)アクリル系共重合体は、上述のモノマー混合物を重合するための従来公知の手段で重合することができ、たとえば、溶液重合、塊重合などの適切な方法で、熱重合又は紫外線重合もしくは電子線照射などの電離線照射による重合を用いることができる。具体的な例としては、上述のモノマー混合物に、必要に応じて開始剤や他の添加剤を添加し、UV照射などの適切な手段により重合を行うことで、第一の(メタ)アクリル系共重合体を含む第一の(メタ)アクリル系粘着剤を得ることができる。
前記第一の接着力は、ガラス等ある種の被着体への十分な接着力を必要とし、前記第二の接着力よりも大きいことが必要とされる。具体的には例えば、約5N/10mm〜約15N/10mm、約8N/10mm〜約15N/10mm、または約8N/10mm〜約12N/10mmとすることができる。
第一の(メタ)アクリル系粘着剤の層の厚さは、被着体に掲示物を貼付できればよく特に限定されないが、例えば約0.01mm〜約2mm、約0.02mm〜約0.65mm、または約0.02mm〜約0.1mmとすることができる。
第二の(メタ)アクリル系粘着剤(第二の粘着剤)
第二の(メタ)アクリル系粘着剤は、塩化ビニル等比較的表面が傷つきやすい壁紙が貼られた壁面、またはペンキが塗られた壁面に対する十分であり、かつこれら壁面から本発明の粘着フィルムを剥離する際に壁面を破損しない程度の接着力を有すればよい。このため、前記第二の(メタ)アクリル系粘着剤は、第一の(メタ)アクリル系粘着剤と比較して低い第二の接着力を有する。
具体的には、前記第二の接着力は、例えば約0.5N/10mm〜約8N/10mm、または約0.6N/10mm〜約6.5N/10mmとすることができる。
具体的には、第二の(メタ)アクリル系粘着剤のための第二の(メタ)アクリル系重合体として、たとえば、アルキル基の炭素数が1〜11の(メタ)アクリル酸エステル及びホモポリマーガラス転移温度が約−50℃以下のモノマーを含む、第二の(メタ)アクリル系共重合体であって、第二の(メタ)アクリル系共重合体全体としてのガラス転移温度が約−60℃〜約−50℃である第二の(メタ)アクリル系共重合体を用いることができる。かかるガラス転移温度とすることにより、本発明の粘着フィルムを被着体から剥がす際に、粘着フィルムを引っ張って伸ばすことができ、そのため被着体を損傷せずかつ粘着フィルムを糊残りなく剥がすことができる。
上述の第二の(メタ)アクリル系粘着剤のための第二の(メタ)アクリル系共重合体は、上述のモノマー混合物を重合するためのいかなる手段で重合してもよく、たとえば、溶液重合、塊重合などの適切な方法で、熱重合又は紫外線重合もしくは電子線照射などの電離線照射による重合を用いてよい。具体的な例としては、上述のモノマー混合物に、必要に応じて開始剤や他の添加剤を添加し、UV照射などの適切な手段により重合を行うことで、第二の(メタ)アクリル系共重合体を含む第二の(メタ)アクリル系粘着剤を得ることができる。
第二の(メタ)アクリル系粘着剤の層の厚さは、被着体に掲示物を貼付できればよく特に限定されないが、例えば約0.01mm〜約2mm、約0.2mm〜約2mm、または約0.2mm〜約0.7mmとすることができる。第一の(メタ)アクリル系粘着剤の層の厚さと第二の(メタ)アクリル系粘着剤の層の厚さは、例えば1:5〜1:20、あるいは第一の粘着層の厚さを約0.02mm〜約0.1mmとし、かつ第二の粘着層の厚さを約0.2mm〜約0.7mmとすることができる。第二の粘着層の厚さを、第一の粘着層の厚さより厚くすると、第二の粘着剤の物性、すなわち第二の(メタ)アクリル系共重合体のガラス転移温度による特性である伸張性を粘着フィルム全体に生かすことができる。その結果、本発明の粘着フィルムを被着体から剥がす際に、被着体の破損や被着体への糊残りをより効果的に防止することが可能となる。
第一の粘着剤及び第二の粘着剤は、従来から使用されている添加剤を含んでよく、たとえば、二酸化珪素などのフィラー、酸化防止剤、紫外線吸収剤や香料などを添加してもよい。
粘着フィルムの製造方法
上述のとおりに第一の(メタ)アクリル系共重合体及び第二の(メタ)アクリル系共重合体の原料を剥離処理したポリエステルフィルム、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの適切な基材上にコンマコータ、ナイフコータなどの適切な塗布手段で塗布し、同様の基材を上に配置し、紫外線を照射するなどして重合を行い、それぞれ、第一の(メタ)アクリル系粘着剤の層及び第二の(メタ)アクリル系粘着剤の層を製造することができる。これらの第一の(メタ)アクリル系粘着剤の層及び第二の(メタ)アクリル系粘着剤の層の表面を、基材を除去することで露出させ、それらの表面を重ね合わせることで、本発明の粘着フィルムを形成することができる。また、第一の(メタ)アクリル系粘着剤の層及び第二の(メタ)アクリル系粘着剤の層の接着力を改良するために、プライマーを介して貼り合せることもできる。使用可能なプライマー処理としては、ホットメルト型接着剤などを用いた化学的処理、あるいはコロナ放電などの物理的処理であってもよい。
さらに、本発明の粘着フィルムは、第一の(メタ)アクリル系粘着剤の層及び第二の(メタ)アクリル系粘着剤の層の両方に親和性のある第三の(メタ)アクリル系粘着剤の層などの追加の層を含んでもよい。
本発明の粘着フィルムは両面に剥離ライナーを有したシートの形態で保管及び輸送することができる。また、ロール状に巻いたテープとすることもできる。さらに、接着力の高い第一の(メタ)アクリル系粘着剤の層の側に剥離ライナーを配置し、それをロール状に巻いたテープとすることもできる。
本発明の粘着フィルムは、たとえば、以下のとおりに使用することができる。
軽量掲示物をガラス等に貼付・剥離する場合
まず、粘着フィルムの第二の粘着層を露出させ、軽量掲示物(たとえば、ポスター)に貼り付ける。次に、粘着フィルムの第一の粘着層を露出させ、ガラス等(その他例えば、金属、プラスチック等)に貼り付ける。そして、軽量掲示物を剥離する際は、壁面から軽量掲示物を引き離すと粘着フィルムは接着力が大きい第一の粘着層が付着しているガラス等に残る。続いて、残った粘着フィルムを引っ張って伸ばし、ガラス等から取り除く。
軽量掲示物を塩化ビニル等の壁面に貼付・剥離する場合
まず、粘着フィルムの第一の粘着層を露出させ、軽量掲示物(たとえば、ポスター)を貼り付ける。続いて第二の粘着層を露出させ、塩化ビニル等(その他、例えば比較的表面の凹凸が大きい、あるいは表面が傷つきやすい壁紙が張られた壁面やペンキが塗られた壁面)の面に貼り付ける。そして、軽量掲示物を剥離する際は、壁面から軽量掲示物を引き離すと、粘着フィルムは接着力が大きい第一の粘着層が付着している軽量掲示物に残る。続いて、残った粘着フィルムを引っ張って伸ばし、軽量掲示物から取り除く。
その他、軽量掲示物と被着体の組合せに応じて、第一の粘着層を貼付する面、第二の粘着層を貼付する面を適宜入れ替えて使用することにより、種々の軽量掲示物を種々の被着体に貼付することができ、さらに剥離時には被着体を損傷せず、被着体への糊残りがほとんど生じない。また、剥離時には、ガラスや壁面などの被着体のみならずポスター等の軽量掲示物側への損傷や糊残りも少ない。
接着力の測定方法
本発明の粘着フィルムの粘着剤層の接着力はステンレススチールに対する90°剥離接着力によって評価する。90°剥離接着力はJIS−Z0238(2000)の第10項に従って測定される。具体的には、試験片は幅10mm、長さ250mmのものとし、JIS K 6253に規定する質量2Kgのゴムローラを使って試験片に圧着する。試験板はJIS G 4305に規定するSUS304鋼板を用いる。圧着した試験片を300mm/分の速度で90°方向に剥離し、その際に発生する応力を記録する。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明する。特に指示がない限り、百分率及び部は質量基準である。
実施例1〜7及び比較例
1.第一の粘着剤(PSA1)の合成
モノマーとして、イソオクチルアクリレート及びアクリル酸の9:1の混合物(アセトン、ヘプタン及びメチルヘキサン中の合計モノマー含有分40%の溶液)を約86部(溶液質量基準)、硬化剤として、1,1−イソフタロイルビス(2−メチルアジリジン)(トルエン中5%溶液を100部)を1.1部(溶液質量基準)、さらに、酢酸エチル12.9部をガラス容器に添加し、自転公転式ミキサーのあわとり練太郎ARE−250(商品名)(シンキー社製)を用いて攪拌し(2000rpm、1分)、脱泡し(2200ppm、1分)、BM形式のB型粘度計(東京計器社製)で溶液の粘度を測定した。この溶液からコンマコータを用いて90μmのシートサンプルを作製し、100℃のオーブンで15分間乾燥した。乾燥後の粘着剤層の厚さは45μmであった。
2.第二の粘着剤(PSA2)の合成
蓋のついたガラス容器に下記の表1に掲げる各成分を加え、自転公転式ミキサーのあわとり練太郎ARE−250(商品名)(シンキー社製)を用いて攪拌し(2000rpm、1分)、脱泡し(2200ppm、1分)、BM形式のB型粘度計(東京計器社製)で溶液の粘度を測定した。この溶液からコンマコータを用いて650μmのシートサンプルを作製し、1.3mWのUV(312nmの波長)を600秒間照射し、硬化させた。硬化後の粘着剤層の厚さは620μmであった。また、第二の粘着剤を構成する共重合体のガラス転移温度(Tg)は約−50〜約−56℃であった。なお、2−エチルヘキシルアクリレートのホモポリマーTgは約−50℃である。
Figure 0005620050
3.貼り合わせ
上述のPSA1の層の上にプライマー(トルエン中15質量%の塩素化ポリプロピレン)を10μmの厚さで塗布し、100℃のオーブンで15分間乾燥した。乾燥後のプライマー層の厚さは5μmであった。上述のPSA2の層を、PSA1の層のプライマー層に気泡が入らないように置き、100℃に加熱したアイロンで圧着した。室温に24時間放置した後に、貼り合わせ面のアンカー(投錨効果)を確認した。
4.粘着剤の90°剥離試験
引張試験機を用いてPSA1及び各々のPSA2の90°剥離力を測定した。測定はJIS−Z0238(2000)に従った。
5.引張試験
PSA1及び各々のPSA2の引張強度を引張試験機を用いて測定した。測定はJIS−Z0238(2000)に従った。試験片は1片が17mmの正方形であり、対向する2片の両端から5mmを試験機のジグに挟んだ(チャック間距離は7mm)。
6.塩化ビニル製の壁紙への付着
市販のアートポスト紙に粘着フィルムの第一の粘着層の露出面を貼り付け、2kgのゴムローラを1往復させることで圧着した。次に、粘着フィルムの第二の粘着層を露出させ、塩化ビニル製の壁面に貼り付け、2kgのローラを1往復させることで圧着した。50℃、80%相対湿度のオーブンで1週間養生した後に、壁紙からアートポスト紙を剥がし、その際の壁紙の破壊状況を観察した。使用した壁紙はサンゲツ社製のSPシリーズ、リリカラ社製のLBシリーズである。
7.ガラスに対する保持力の測定
粘着フィルムのガラス結露面に対する耐久性を確認するために以下のとおりの測定を行った。市販のアートポスト紙(幅25mm、厚さ50μm)に粘着フィルムの第二の粘着剤層の露出面を貼り付け、2kgのゴムローラを1往復させることで圧着した。次に、粘着フィルムの第一の粘着剤層を露出させ、ガラスの壁面に貼り付け、2kgのローラを1往復させることで圧着した。室温で1時間養生させた後、50℃、80%相対湿度及び50℃、100%相対湿度の条件下で65gの錘をかけ、その保持時間を測定した。
8.試験結果
上述の試験の結果を下記の表2に示す。なお、比較例として市販の両面粘着テープであるハイクリアー掲示用ポスター両面テープ(ポステL)(清和産業より入手可能)を用いた。このテープの厚さは0.5mmで粘着剤層は2エチルヘキシルアクリレート(2EHA)/アクリル酸(AA)系ポリマーを含み、接着力は両面とも同一である。
Figure 0005620050

Claims (2)

  1. 第一の(メタ)アクリル系粘着剤の層(第一の粘着層)と、第二の(メタ)アクリル系粘着剤の層(第二の粘着層)とからなる、独立粘着フィルムであって、
    前記第一の(メタ)アクリル系粘着剤の層はJIS−Z0238(2000)に従って測定した時のステンレススチールに対する第一の90°剥離接着力(第一の接着力)を有し、前記第二の(メタ)アクリル系粘着剤の層はJIS−Z0238(2000)に従って測定した時のステンレススチールに対する第二の90°剥離接着力(第二の接着力)を有し、かつ前記第一の接着力は前記第二の接着力よりも大きく、
    前記第一の(メタ)アクリル系粘着剤の層の厚さと前記第二の(メタ)アクリル系粘着剤の層の厚さの比が1:5〜1:20であり、前記第二の(メタ)アクリル系粘着剤は、アルキル基の炭素数が1〜11の(メタ)アクリル酸エステル及びホモポリマーガラス転移温度が−50℃以下のモノマーを含み、第二の(メタ)アクリル系共重合体全体としてのガラス転移温度が−60℃〜−50℃である第二の(メタ)アクリル系共重合体を含む、独立粘着フィルム。
  2. 前記第一の接着力が5N/10mm〜15N/10mmであり、前記第二の接着力が0.5N/10mm〜8N/10mmである請求項1に記載の独立粘着フィルム。
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