JP5620049B2 - バッテリプレートを一直線状に配置するための装置 - Google Patents

Description

本発明は、バッテリプレート積層体からバッテリプレートを直線状に配置するための装置に関する。

本出願人の同時係属中の国際出願第ＰＣＴ／ＧＢ０７／０００８３５号では、バッテリプレート積層体からバッテリプレートを一直線状に配置するための新規性がありかつ特に迅速な装置が記載されている。この出願の特定の実施形態は真空ヘッドの回転式コンベアに依存する。この装置は極めて適切に機能するが、高額な構成要素総数が多数であり、及び、特に複雑な制御を必要とする。

本発明は、バッテリプレート積層体からバッテリプレートを直線状に配置するための装置にあり、この装置は、バッテリプレート積層体を受け取るための、かつ、その後で、２つの互いに平行である概ね水平な平面の間に位置している基準領域(datum region)内にバッテリプレート積層体の一番上のプレートを使用時に保持するようにバッテリプレート積層体を上昇させるための昇降装置と、一番上のプレートを拾い上げてその後でそのプレートを解放位置に解放するために、基準範囲の上部平面からの固定された間隔を伴って昇降装置にわたって逐次的に通過するための、閉ループ状に配置されている複数の真空ヘッドとを有し、この装置は、それぞれに真空ヘッドを構成する複数の互いに間隔を置いて配置されている穴あき部分を有するエンドレス水平ベルトと、ある意味でこのバッテリプレート積層体から一番上のプレートを持ち上げる働きをするための、基準領域に隣接して配置されている真空チャンバと、この真空チャンバにわたって穴あき部分が逐次的に通過するように水平ベルトを回転させるためのモータとを有する。

この解決策は幾つかの利点を有する。第１に、特に真空チャンバが移動する必要がないので、構成要素の総数が著しく減少させられる。移動することが必要なのはエンドレスベルトだけである。第２に、厳密にバッテリプレート積層体の長手軸線に沿って真空が加えられ、一方、上述の国際出願では、真空がプレート全体にわたって移動する。利便的には、移動するベルトの空気力学的効果が、プレートの直ぐ上方の圧力を減少させることと、真空チャンバの上を穴あき部分が通過するのにつれて真空が加えられる前に、バッテリプレート積層体から一番上のプレートが分離することを引き起こすことである。

利便的には、真空チャンバは、穴あき部分が上を通過する開放壁又は穴あき壁を有し、及び、これに加えて、又は、この代わりに、真空チャンバが負圧にあるか否かを決定するために弁が備えられてもよい。

ベルトの移動方向において互いに間隔を置いて配置されている少なくとも２つの昇降装置が備えられてもよく、及び、真空チャンバが各々の昇降装置に関連付けられもよい。

特に利便的な構成では、この装置は、ベルトがその周りを通過する本体を有し、この本体は２つの組の真空チャンバを画定し、第１の組が１つ又は複数の第１の上述の真空チャンバを有し、第２の組が、基準領域から解放位置への連続した真空経路を第１の組と共に実現するための１つ又は複数のチャンバを有する。

第２の組の真空チャンバは、プレートが解放位置に移動する時にそのプレートがベルトに対して保持されるように、連続した一定不変の真空を実現するだろう。解放位置では、さらに別の切り替え可能な真空チャンバが存在し、したがってプレートが能動的に解放されるが、この解放位置が単純にその位置における真空チャンバの不在によって形成されることが可能であることが好ましい。

本発明が上述したように定義されているが、本発明が上述された特徴又は後述の説明において示されている特徴の任意の発明性のある組み合わせを含むことが理解されなければならない。

本発明は様々な形で実施されることが可能であり、及び、特定の実施形態が、添付図面を参照しながら例示的に説明されるだろう。

図１に最も適切に見られるように、全体として参照番号１０で示されているコンベアが、右から左にバッテリプレート積層体の中に送り込まれ、この結果としてプレートが昇降装置１１、１２の一方又は他方の上に捕獲される。

昇降装置１１、１２は、コンベア１０からそれぞれのバッテリプレート積層体を持ち上げるために、かつ、その後でバッテリプレート積層体中の一番上のプレートが基準領域１５内に位置しているようにそのバッテリプレート積層体を逐次的に上昇させるために、それぞれのモータ１３、１４によって駆動される。昇降装置１１、１２の制御は、好ましくは１回毎に１つだけのバッテリプレート積層体が基準領域内にプレートを有するような制御である。

拾い上げ及び解放ユニットが全体として参照番号１６で示されている。このユニットは、幾つかの互いに隣接した真空チャンバの形に分割されている中央の金属中空本体１７を備え、この中の１つの真空チャンバ１８が図３に例示的に示されている。各々の真空チャンバ１８は、穴あき床１９と出口２０とを有する中空のチャンバから成り、この出口２０は真空源２１に連結されている。より詳細に後述するように、第１の組のチャンバに関しては、チャンバ１８が負圧であるか否かが可能であるようにチャンバ１８と真空源２１との間に弁が備えられている。第２の組のチャンバが真空源２１に常時連結されている。床１９は任意の適切な格子の形であることが可能であり、及び、実際には、この床１９は名目上は開いていることが可能であるが、このことが、後述するように、真空システムの中に微粒子が入り込むという潜在的な問題とベルトの安定性に関する潜在的な問題を生じさせるだろう。

図１に見られるように、本体１７は、実際上は、細長い長方形の箱を形成する。スプロケット２２、２３が本体１７のそれぞれの端部に備えられており、及び、スプロケット２２はモータ２４によって駆動されることが可能である。エンドレスベルト２５が、そのエンドレスベルトの下側が右から左への方向に移動する形で本体１７の周りを駆動されることが可能であるように、本体１７の周りにかつスプロケット２２、２３上に取り付けられている。

図２に見られるように、ベルト２５は、その長さに沿って互いに間隔を置いて配置されている複数の穴あき部分２６を有する。この穴あき部分２６の横断面積は、バッテリプレート積層体２８内に示されているタイプのプレート２７の横断面と実質的に同じである。穴あき部分２６が真空チャンバ１８の穴あき床１９と整合させられる時に真空チャンバ１８の吸引がベルト２５の中を通過するということが理解されるだろう。

本体１７内の真空チャンバ１８の構成は、右から左に見た時に次の通りである。
（ａ）チャンバ２８が、弁２９を有する拾い上げチャンバである。
（ｂ）チャンバ３０が常時真空チャンバである。
（ｃ）チャンバ３１が、弁３２を有する第２の拾い上げチャンバである。
（ｄ）チャンバ３３が常時真空チャンバである。
（ｅ）チャンバ３４が、弁３５を有する解放チャンバである。

解放チャンバ３４は、当業者に公知であるタイプのグループ形成機械に進むための連続ラインを形成するためにプレートがその上に解放されるコンベア３６の上方に位置する。

さらに、後続のリード線鋳造作業のためにバッテリプレート２７上にラグ３８を用意するためのラグブラッシングステーション(lug brushing station)３７と、２つのプレートが誤って拾い上げられてしまったかどうかを検出するためのダブルプレートセンサ(double plate sensor)３９とが、その装置内に示されている。

動作時には、モータ２４が、ベルト２５の下側が本体１７の底部に沿って右から左に通過するようにベルト２５を回転させる。昇降装置１１、１２の一方又は他方が、バッテリプレート積層体の一番上のプレートが基準領域１５内に位置するまでバッテリプレート積層体を上昇させる。図１では、この状態にあるのが昇降装置１１である。穴あき部分２６が真空チャンバ３１を通過する時に、一番上のプレートは、チャンバ３１内の真空によって生じさせられる垂直方向の持ち上げ力を受け、及び、このプレートはベルト２５に押し付けられた形で保持されるだろう。このプレートは、穴あき部分２６がチャンバ３４に到達するまでチャンバ内の真空によってその位置に保持される。この穴あき部分２６が到着すると、弁３５が閉じられて、真空源２１を切り離し、及び、プレート２７がコンベア３６上に落とされることを可能にする。

理論的には弁２９、３２、３５を使用せずにこの装置を動作させることが可能であるが、漸進的な引っ張りではなく正確な垂直方向の昇降があるように、穴あき部分２６と床１９との間の完全な重なり合いがある瞬間にこれらの弁のチャンバを作動状態にするために、これらの弁が動作させられることが好ましい。ベルト２５がバッテリプレート積層体の一番上の部分に非常に接近して移動するので、ベルトによって周りに引き込まれる空気が、間隙の中を通って加速し、バッテリプレート積層体内で一番上のプレートをその次のプレートから分離させる作用を及ぼす一番上のプレート上の圧力の減少を生じさせる。昇降装置１１上のバッテリプレート積層体が概ね使い果たされると、昇降装置１２がそのバッテリプレート積層体をチャンバ２８に向けて上昇させることを開始し、及び、そのプレート２７がチャンバ２８の付近で拾い上げられるだろう。これが図２の平面図に実際に示されているこの状態であり、及び、プレート２７がベルト２５の下側においてそのチャンバの各々に隣接していることが見てとれるだろう。

この形状構成が、上述の国際出願で説明されている回転式コンベア構成と同じだけ迅速に動作することが可能であるが、真空チャンバが固定されているので、製造することが機能するよりも著しく安価であり、及び、その固定されたチャンバは、バッテリプレート積層体の長手軸線に沿ってだけ動作するので、改善された寿命を実現する。

プレートを持ち上げるための装置の部分断面側面図である。 図１の装置の平面図である。 １つの真空チャンバの断片の断面図である。

Claims (6)

1. バッテリプレート積層体からバッテリプレートを直線状に配置する装置において、
   バッテリプレート積層体を受け取るための、かつ、その後で、基準領域の上限および下限を構成する２つの互いに平行である概ね水平な平面の間に位置している基準領域内に前記バッテリプレート積層体中の一番上のプレートを保持するように前記バッテリプレート積層体を上昇させるための昇降装置と、
   前記一番上のプレートを拾い上げてその後で前記プレートを解放位置に解放するために、前記基準領域の上限を構成する平面から固定された間隔をあけて、前記昇降装置の上方を連続的に通過するための、閉ループ状に配置されている複数の真空ヘッドとを有し、
   それぞれに前記真空ヘッドを構成する複数の互いに間隔を置いて配置されている穴あき部分であって、複数の穴で構成される穴あき部分を有するエンドレス水平ベルトと、
   前記バッテリプレート積層体から前記一番上のプレートを持ち上げる働きをするための、前記基準領域に隣接して配置されている真空チャンバと、
   前記真空チャンバの下方を前記穴あき部分が連続的に通過するように前記エンドレス水平ベルトを回転させるためのモータとを有し、
   前記真空チャンバは、前記穴あき部分が通過する開放壁又は穴あき壁を有し、
   前記穴あき部分の横断面積は、前記プレートの横断面積と実質的に同じである、装置。
2. バッテリプレート積層体からバッテリプレートを直線状に配置する装置において、
   バッテリプレート積層体を受け取るための、かつ、その後で、基準領域の上限および下限を構成する２つの互いに平行である概ね水平な平面の間に位置している基準領域内に前記バッテリプレート積層体中の一番上のプレートを保持するように前記バッテリプレート積層体を上昇させるための昇降装置と、
   前記一番上のプレートを拾い上げてその後で前記プレートを解放位置に解放するために、前記基準領域の上限を構成する平面から固定された間隔をあけて、前記昇降装置の上方を連続的に通過するための、閉ループ状に配置されている複数の真空ヘッドとを有し、
   それぞれに前記真空ヘッドを構成する複数の互いに間隔を置いて配置されている穴あき部分であって、複数の穴で構成される穴あき部分を有するエンドレス水平ベルトと、
   前記バッテリプレート積層体から前記一番上のプレートを持ち上げる働きをするための、前記基準領域に隣接して配置されている真空チャンバと、
   前記真空チャンバの下方を前記穴あき部分が連続的に通過するように前記エンドレス水平ベルトを回転させるためのモータとを有し、
   前記真空チャンバは、前記穴あき部分が通過する開放壁又は穴あき壁を有し、
   前記真空チャンバは、負圧にあるか否かを決定するための弁をさらに有し、
   前記弁は、前記穴あき部分と前記開放壁又は前記穴あき壁との間に完全な重なり合いがある瞬間に前記真空チャンバを作動状態にするように動作させられる、装置。
3. 前記穴あき部分の横断面積は、前記プレートの横断面積と実質的に同じである、請求項２に記載の装置。
4. 前記ベルトの移動方向において互いに間隔を置いて配置されている少なくとも２つの昇降装置と、前記昇降装置の各々に関連付けられている真空チャンバとを有する、請求項１〜３のいずれか一項に記載の装置。
5. 前記ベルトがその周りを通過する本体を有し、前記本体は２つの組の真空チャンバを画定し、前記２つの組の中の第１の組が１つ又は複数の第１の上述の真空チャンバを有し、前記２つの組の中の第２の組が、拾い上げ領域から前記解放位置への連続した真空経路を前記第１の組と共に実現するための１つ又は複数のチャンバを有する、請求項１〜４のいずれか一項に記載の装置。
6. 切り替え可能な真空チャンバを前記解放位置においてさらに有する、請求項１〜５のいずれか一項に記載の装置。

Images