JP3689461B2 - 吸引保持具およびそれを用いた吸引保持装置ならびに物品移載装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は吸引保持具およびそれを用いた吸引保持装置ならびに物品移載装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、物品の製造から包装までの一連の作業を自動化するような場合、物品製造装置の出力側の搬送装置上を移動する物品を、包装装置の入力側の供給搬送装置上に移し替える必要があり、係る場合に両装置の間に物品移載装置を配置することがある。また、個別包装した包装体をさらに集積したりして集合包装することがあり、係る場合にも移載装置を設置する。
【0003】
そして、係る物品移載装置では、例えば特開平7−48027号等に開示されたように、移載対象の物品を一時的に保持可能なマニュピュレータと、そのマニュピュレータを2次元平面上の所定位置に移動するための移動装置とから構成される。このマニュピュレータは図8に示すように、シリンダ1等の昇降手段を備えた本体2の下面に吸引ノズル3を垂下形成し、吸引ノズル3がシリンダ1により所定のタイミングで昇降するようになっている。この吸引ノズル3の下端面が吸着面3aとなる。
【0004】
使用に際しては、マニュピュレータを上流側の搬送路上の所定の物品の上に移動させ、その状態で吸引ノズル3を下降移動させて吸着面3aを被包装物(例えばせんべい)4に密着させるとともに吸引し、吸着面3aにせんべい4を吸着保持させる。そしてその状態を保持しながら吸引ノズル3を一旦上昇させマニュピュレータを下流側の搬送路上の所定位置に移動し、吸引を停止する。すると、せんべい4は吸着面3aから離反し、下流側の搬送路に移載される。
【0005】
また、吸引ノズルに替えて、開閉する挟持爪を用い、移載対象物の外周を把持するようにしたものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のマニュピュレータに実装される保持手段は、吸引ノズル3の吸着面3aをせんべい4につき当てた状態で吸着していたため、一度に1枚しか保持できなかった。
【0007】
その結果、例えば複数枚を積層したい場合には、その移載装置の下流側に別途積層装置を設けなければならず、システムが大型化するとともに、一連の処理に必要な時間もかかるために生産性が悪くなるという問題を有する。
【0008】
本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、物品の移載工程と積層工程を単一の機械で一度に行うことができ、実装した包装システムの配置スペースを小型化するとともに高生産性を図ることができる吸引保持具およびそれを用いた吸引保持装置ならびに物品移載装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明に係る吸引保持具では、上流側の搬送手段上を搬送される物品を吸引保持するとともに、その物品を下流側の搬送手段に移し替える物品移載装置に用いられ、前記物品を一時的に吸引保持する吸引保持具であって、吸引力発生手段に接続可能な内筒と、その内筒の先端に取り付けられ、前記物品の外形状よりも大きな内形状を有する下端開口された外筒とを備え、前記内筒は、その先端側が所定量だけ前記外筒内に挿入されるとともに、その挿入された先端の側面に貫通孔を形成し、前記吸引力発生手段により発生する吸引力により、前記外筒の内周面と、前記物品の外周面との間の空間に存在する空気が、前記貫通孔を介して吸引されることにともない、前記空間部分の空気が上昇する流れが発生し、その上昇する流れを利用して前記物品を上昇可能に設定し、前記内筒の先端に積層状態で複数の物品を保持することが出来るように構成した。
また、前記内筒の下端は開口されても、開口されていなくても良いが、仮に開口された場合には、その開口されだ開口部分の形状が、前記物品の外形状よりも小さくし、前記吸引力発生手段により発生する前記開口部分の吸引力により、前記内筒の下端に前記物品を1個のみ吸引保持し、その1個の物品を吸引保持した状態では、前記開口部分が閉塞されるように構成し、2個目以降の物品は、前記吸引力発生手段により発生する吸引力により、前記外筒の内周面と、前記物品の外周面との間の空間に存在する空気が、前記貫通孔を介して吸引されることにともない、前記空間部分の空気が上昇する流れが発生し、その上昇する流れを利用して前記物品を上昇可能に設定し、すでに吸引保持されている物品の下面に突き当たってそれ以上の上昇を阻止することで上昇移動させた物品を吸引保持し、前記内筒の先端に積層状態で複数の物品を保持することが出来るように構成するとよい。
【0010】
すなわち、内筒に形成された貫通孔を介して内筒と外筒とは連通状態にある。従って、吸引力発生手段により発生する吸引力は、内筒を介して外筒の内部に至る。そこで、上流側の搬送手段上を搬送されている所望の物品の上に外筒を被せる。すると、外筒内にも上記吸引力が発生しているので、その吸引力により物品が吸い上げられて内筒の下端面等に突き当たり、吸引保持される。これにより1つの物品が一時的に保持される。
【0011】
そして、吸引状態を維持しながら外筒を次の物品の上に被せる。すると、内筒の側面に貫通孔が形成されているので、外筒内の空気は、貫通孔を介して内筒内に導かれる。その時の空気の流れにより、物品に上方への付勢力が加わり、吸引される。よって、複数個の物品が外筒内で積層状態で吸引保持される。従って、上記処理を繰り返し行うことにより、所定数の物品を保持したなら、その状態のまま下流側の搬送手段上に位置させ、吸引力を解除する。すると、物品は自然落下し、積層工程と移載工程が同時に行われる。
【0012】
また、上記した目的を達成するための別の手段としては、上流側の搬送手段上を搬送される物品を吸引保持するとともに、その物品を下流側の搬送手段に移し替える物品移載装置に用いられ、前記物品を一時的に吸引保持する吸引保持具であって、吸引力発生手段に接続可能な下端開口された外筒を有し、その外筒は、前記物品の外形状よりも大きな内形状からなり、かつ、その外筒の内部所定位置には、前記外筒内に吸引された前記物品の上昇を抑制するとともに、吸引された空気の通過を許容する係止部材を設け、前記吸引力発生手段により発生する吸引力により、前記外筒の内周面と、前記物品の外周面との間の空間に存在する空気が、吸引されることにともない、前記空間部分の空気が上昇する流れが発生し、その上昇する流れを利用して前記物品を上昇可能に設定し、前記係止部材或いは、すでに吸引された物品に突き当たってそれ以上の上昇を阻止されることで積層状態で複数の物品を保持することが出来るように構成するとよい。
【0013】
係る構成にすると、上記と同様に外筒を物品の上に被せた状態で吸引すると、その吸引力により物体は外筒内を上昇する。そしてその上方に位置する係止部材に突き当たると、それ以上の上昇は停止される。そして、係止部材はガス(通常は空気)の上昇は許容するので、外筒内の空気は、係止部材を介して吸引力発生手段に導かれる。よって、その吸引される空気により、物品は、係止部材に突き当たった状態を保持(吸着)する。
【0014】
さらに、物品の外形状よりも外筒の内形状の方が大きくしているので、上記のように1個目の物品を吸引保持している状態でも、物品の周囲と外筒の内側面との間の空間から上記係止部材を介して空気が吸引除去されるので、その空気の流れにより物品が上昇し、2個目以降の物品も吸引保持される。
【0015】
そして好ましくは、前記外筒の下方に切欠部または貫通孔を形成することである。すなわち、係る構成にすると、たとえ搬送手段の搬送面が平坦なシート状であったとしても、外筒の外部の空気が、その切欠部・貫通孔を介して外筒内に流入されるので、上記した吸引空気の流れが連続して発生し、所定数の物品の吸引保持状態が維持される。
また、本発明に係る吸引保持装置では、上述したいずれかの吸引保持具と、その吸引保持具に接続された吸引発生手段とを備えて構成した。
また、本発明に係る物品移載装置は、上流側の搬送手段上を搬送される物品を吸引保持するとともに、その物品を下流側の搬送手段に移し替える物品移載装置であって、上述した吸引保持具と、その吸引保持具に接続された吸引発生手段と、前記上流側の搬送手段上と前記下流側の搬送手段上との間を、前記吸引保持手段を移動させる手段とを備えて構成することである。
【0016】
なお、本明細書でいう「内筒」,「外筒」等の「筒」には、断面が円形(円筒)はもちろんのこと、断面が楕円形であったり、三角形,四角形,その他多角形など任意の形状をとることができ、要は、下方が開口された中空のものであればよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の好適な一実施の形態を示しており、同図に示すように、物品移載装置10は、移載対象の物品(本例では、せんべい)11の製造装置(図示省略)の搬出側に設けられた搬出コンベア(上流側の搬送装置)12と、その物品11を包装するための包装装置(図示省略)の搬入側の供給搬送コンベア(下流側の搬送装置)13との間に配置されている。
【0018】
そして、本例では係る搬出コンベア12と供給搬送コンベア13は、所定間隔(間隔ゼロを含む)をおいて平行に配置され、しかもその先端部位を所定距離だけオーバーラップさせた状態で配置している。
【0019】
この物品移載装置10は、上記したオーバーラップされた両コンベア12,13の上方に、そのコンベア12,13の搬送面と平行な2次平面上で移動可能なマニュピュレータ15を備えている。このマニュピュレータ15は、物品11を保持可能でかつ昇降可能となっている。
【0020】
また、マニュピュレータ15を2次平面上で移動させる手段としては、本例では両コンベア12,13の配置方向と平行でその一方の外側に配置されたXレール装置16と、そのXレール装置16と直行方向に延びるようにしてそのXレール装置16の軸方向に移動自在に配置されたYレール装置17とから構成され、そのYレール装置17に上記マニュピュレータ15がその軸方向に移動可能に装着される。
【0021】
さらに図省略するが、各レール装置16,17は、レールとそのレール上を移動する移動台を備えており、Xレール装置16の移動台の上にYレール装置17が取り付けられ、Xレール装置16のレールに沿ってYレール装置17が前後進移動し、さらにYレール装置17に設けられた移動台は、Yレール装置17のレールに沿って前後進移動し、この移動台にマニュピュレータ15が取り付けられる。従って、Yレール装置17の移動台(マニュピュレータ15)は、各レール装置16,17のレールにより規定される2次元平面上を移動可能となる。
【0022】
そして、搬出コンベア12の下流側所定位置の上方には、監視カメラ19が設置されており、搬出コンベア12上を搬送される物品11の位置を検出し、その検出結果に基づいて各レール装置16,17を駆動してYレール装置17の移動台(マニュピュレータ15)を先頭の物品11の位置に移動させるようになっている。
【0023】
なお、係る移動させる手段の具体的な構成は、特開平7−48027に記載された物品移載装置を構成する各レール装置と基本的に同様であり、また本発明の要部でもないのでその詳細な説明を省略する。また、本発明では、係る2次平面上を移動させるものに限らず、ロボットアームのように3次元空間上を移動する(例えば、特開平7−48027の従来技術の欄で示したもの)でもよく、その移動範囲・機構はそれらに限定されずに任意のものを適用できる。
【0024】
ここで本発明では、図2に示すように、Yレール装置17を構成する移動台17a(この移動台17は、図示省略するYレールに沿って前後進移動する)に対して、C型金具21を介してマニュピュレータ15の筐体22が取り付けられ、その筺体22の下面に突出するようにして吸引ノズル23が垂下されている。なおこの吸引ノズル23は、バキュームポンプ等の吸引力発生手段に連携されており、所定のタイミングで吸引したり、吸引を停止したりできるようになっている。
【0025】
そして、この吸引ノズル23の先端に本発明に係る吸引保持具30が取り付けられている。また、筺体22内には、エアシリンダ24が実装され、そのシリンダロッド24aの下端に、上記吸引保持具30が連携されており、吸引保持具30を昇降移動可能としている。
【0026】
ここで、吸引保持具30について説明すると、小径の内筒31と、その内筒31の下方に取り付けられた大径の外筒32とから構成され、各筒31,32はそれぞれ図3,図4に示すようになっている。
【0027】
まず、内筒31は、円筒状の本体31aの下方側面に貫通孔31bを形成し、その貫通孔31bを設けた部分が、外筒32内に挿入配置されるようになっている。さらに本例では、内筒31の下端31cを開口している。なお、下端31cは必ずしも開口する必要はなく閉塞していてもよく、また、側面に形成する貫通孔31bの設置間隔ならびに設置数も任意である。
【0028】
また、外筒32は、底部が開口された逆カップ状に形成され、その円筒状の本体32aの天面32bに内筒31の外径と同一径の内径を有する貫通孔32b′を形成しており、その貫通孔32b′に内筒31を挿入している。さらに外筒32の下端32cには、所定間隔毎に切欠部32dを形成している。
【0029】
また、外筒32の内径は、移載対象の物品11の外径よりも一回り大きくし、外筒32内に物品11が位置した状態でその物品11の外周囲と外筒32の内周面との間に所定の隙間が生じるようにしている。そして一例を示すと、物品11の外径が80mmに対し、外筒32の内径が85mm程度である。なお、この寸法の差は、物品11の寸法形状や重さなどにより適宜変更される。また、その外筒32の高さhは、物品11の積層枚数により異なり、好ましくは最大積層枚数の時の高さとほぼ等しくすることである。このように、外筒32の寸法形状は、対象とする物品の形状や積層枚数などにより変わるため、交換可能とし、所望の吸引保持具30をエアシリンダ24ならびに吸引ノズル23に取り付けるようにしている。
【0030】
なお、本例では下端32cに開放するようにして切欠部32dを設けたが、外筒32の下方側であれば、必ずしも下端32c側に開放されずに貫通孔(窓孔)のようにしてもよい。ただし効率を考えると、切欠部32dの方が外筒32の最下端から空気が流入してくるので好ましい。
【0031】
次に、上記した実施の形態の作用について説明する。搬出コンベア12上を物品11がランダムに搬送されているとする。この時、その物品11の状態(位置)をカメラ19で撮像して特定し、各レール装置16,17を駆動して先頭の物品11の上にマニュピュレータ15(吸引保持具30)を位置させる。
【0032】
そして、エアシリンダ24を伸張させて吸引保持具30を下降移動させ、外筒32を搬出コンベア12上の物品11の上に被せる(図5(A)参照)。すると、吸引ノズル23に接続された内筒31の下端31cから外筒32内の空気が吸引され、その吸引力により物品11が吸い上げられて、同図(B)に示すように、下端31cに密着され、吸引を停止するまでその位置を保つ。
【0033】
次に、上記した状態(物品11を1枚保持した状態)のままエアシリンダ24を収縮させて吸引保持具30を所定量(少なくとも物品11の高さ分)だけ上昇させる。そして、各レール装置16,17を駆動させて吸引保持具30を次に移載する物品11の上に位置させた後、吸引保持具30を下降させて外筒32を物品11の上に被せる(図6(A)参照)。
【0034】
すると、内筒31の下端31cは物品11により閉塞されているものの内筒31の側面に形成された貫通孔31bを介して外筒31内の空気が吸引される。しかも外筒32の下端32cには切欠部32dが設けられて外部と連通状態となっているので、同図中矢印で示すように、外筒32の外部から空気が導入され、さらにその流入された空気が物品11と外筒32の内側面との間の空間を通って上昇し、内筒31の貫通孔31bを介して内筒31内に流入される。この空気の流れに沿って物品11の外周面には上方への付勢力が働く。その付勢力により物品11が持ち上げられて、同図(B)に示すように、先に吸引保持された物品11の下に接触し、その位置をとどめる。
【0035】
これにより、複数枚の物品11を外筒32内に積層状態で保持でき、以後上記処理を繰り返し行うことにより、所定枚数の物品11を積層する。そして、所定枚数だけ積層保持したならば、各レール装置16,17を駆動させて吸引保持具30を供給搬送コンベア13上の所定位置に位置させる。その後、吸引処理を一旦停止すると、上記した吸引力がなくなるので、外筒32内に保持されていた各物品11は自然落下して、供給搬送コンベア13上の所定位置に積層状態で載置され、これにより移載処理が終了する。
【0036】
図7は、本発明の別の実施の形態を示している。同図に示すように、本形態では、上記した形態の外筒32のみを用いて構成し、この外筒32を図外の吸引ノズルに直接または間接的に接続して、バキュームポンプ等により、外筒32内の空気を吸引除去できるようになっている。内筒31を設けないようにしている。そして、外筒32の内部所定位置に、係止部材35を設けている。
【0037】
この係止部材35は、本例では、網状のものを用いており、外筒32内下方に存在する空気は、バキュームポンプにより吸引されると、その係止部材35を介して外筒32の上方空間に至り、さらに外筒32外に排出されるようになる。
【0038】
また、この外筒32の下端32cには、切欠部32dが形成されており、その切欠部32dを介して、外筒32内に空気を吸引可能としている。
【0039】
係る構成の吸引保持具では、上記した内筒の下端及び貫通孔の役割を係止部材35が行うため、外筒32が被された物品11は、吸引される空気にしたがって上昇し、係止部材35に突き当たり、そこにおいて吸引保持される。そして、2枚迷光の物品も、物品11と当接していない係止部材35の領域から上部に吸引される空気の流れにしたがって上昇され、吸引保持される。
【0040】
なお、図示した例では、係止部材を網状のものを用いて構成したが、本発明はこれに限ることはなく、例えば平板の所定位置に多数の貫通孔を形成したものを用いてもよく、或いは、複数の棒状体を外筒32の軸方向と直交する方向に配置し、(棒状体の配置間隔は、物品の外形状(幅)よりも小さくする)してもよく、要は、空気(ガス)が通過する流路を確保するとともに、物品の上昇を抑制する構造になっていればよい。
【0041】
また、外筒32を直接吸引ノズル(バキュームポンプ)に接続してもよいが、これに限ることなく、その途中に他の部材を介在してももちろんよい。そして、このことは、上記した内筒31と吸引ノズル23の関係にもいえる。
【0042】
なお、上記した各例では、外筒32の下端に切欠部を設けたが、本発明はこれに限ることはなく、例えば搬出コンベア12のベルト面がメッシュ状等の空気の通過を許容するものの場合には、切欠部などを設けなくてもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、内筒の側面に貫通孔を設けたため、1つの物品を吸引保持した状態でも、内筒の側面に設けた貫通孔を介して外筒内を上昇移動する空気の流れを利用することで他の物品を吸引することができるので、外筒内に複数の物品を積層状態で保持することが可能となる。
【0044】
また、外筒内に係止部材を設けた場合には、その係止部材が空気の通過を許容するため、吸引された物品は、係止部材に吸引保持され、さらに、1つの物品を吸引保持した状態でも、物品により覆われていない係止部材の周囲を通過する空気(吸引力)によって他の物品を吸引保持でき、外筒内に複数の物品を積層状態で保持することが可能となる。
【0045】
その結果、物品の移載工程と積層工程を単一の機械で一度に行うことができる。よって、高生産性を図ることができる。また、複数の装置(移載装置と積層装置)を配設する必要がなく、包装システムの配置スペースを小型化することができる。
【0046】
特に、外筒の下方に切欠部等を設けた場合には、搬送手段の種類を問わず外筒の外側の空気を内部に導入することができるので、確実に吸引することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施の形態を示す平面図である。
【図2】本発明に係る吸引保持具の実施の形態の一例を示す図である。
【図3】その断面図である。
【図4】その斜視図である。
【図5】作用を説明する図である。
【図6】作用を説明する図である。
【図7】本発明に係る吸引保持具の別の実施の形態を示す図である。
【図8】従来例を示す図である。
【符号の説明】
11 物品
12 搬出コンベア(上流側コンベア)
13 供給搬送コンベア(下流側コンベア)
31 内筒
31b 貫通孔
32 外筒
32b 切欠部
35 係止部材
Claims (6)
- 上流側の搬送手段上を搬送される物品を吸引保持するとともに、その物品を下流側の搬送手段に移し替える物品移載装置に用いられ、前記物品を一時的に吸引保持する吸引保持具であって、
吸引力発生手段に接続可能な内筒と、
その内筒の先端に取り付けられ、前記物品の外形状よりも大きな内形状を有する下端開口された外筒とを備え、
前記内筒は、その先端側が所定量だけ前記外筒内に挿入されるとともに、その挿入された先端の側面に貫通孔を形成し、
前記吸引力発生手段により発生する吸引力により、前記外筒の内周面と、前記物品の外周面との間の空間に存在する空気が、前記貫通孔を介して吸引されることにともない、前記空間部分の空気が上昇する流れが発生し、その上昇する流れを利用して前記物品を上昇可能に設定し、前記内筒の先端に積層状態で複数の物品を保持することが出来るように構成したことを特徴とする吸引保持具。 - 前記内筒の下端は開口され、その開口されだ開口部分の形状が、前記物品の外形状よりも小さくし、
前記吸引力発生手段により発生する前記開口部分の吸引力により、前記内筒の下端に前記物品を1個のみ吸引保持し、その1個の物品を吸引保持した状態では、前記開口部分が閉塞されるように構成し、
2個目以降の物品は、前記吸引力発生手段により発生する吸引力により、前記外筒の内周面と、前記物品の外周面との間の空間に存在する空気が、前記貫通孔を介して吸引されることにともない、前記空間部分の空気が上昇する流れが発生し、その上昇する流れを利用して前記物品を上昇可能に設定し、すでに吸引保持されている物品の下面に突き当たってそれ以上の上昇を阻止することで上昇移動させた物品を吸引保持し、前記内筒の先端に積層状態で複数の物品を保持することが出来るように構成したことを特徴とする請求項1に記載の吸引保持具。 - 上流側の搬送手段上を搬送される物品を吸引保持するとともに、その物品を下流側の搬送手段に移し替える物品移載装置に用いられ、前記物品を一時的に吸引保持する吸引保持具であって、
吸引力発生手段に接続可能な下端開口された外筒を有し、
その外筒は、前記物品の外形状よりも大きな内形状からなり、
かつ、その外筒の内部所定位置には、前記外筒内に吸引された前記物品の上昇を抑制するとともに、吸引された空気の通過を許容する係止部材を設け、
前記吸引力発生手段により発生する吸引力により、前記外筒の内周面と、前記物品の外周面との間の空間に存在する空気が、吸引されることにともない、前記空間部分の空気が上昇する流れが発生し、その上昇する流れを利用して前記物品を上昇可能に設定し、前記係止部材或いは、すでに吸引された物品に突き当たってそれ以上の上昇を阻止されることで積層状態で複数の物品を保持することが出来るように構成したことを特徴とする吸引保持具。 - 前記外筒の下方に切欠部または貫通孔を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸引保持具。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の吸引保持具と、その吸引保持具に接続された吸引発生手段とを備えた吸引保持装置。
- 上流側の搬送手段上を搬送される物品を吸引保持するとともに、その物品を下流側の搬送手段に移し替える物品移載装置であって、
請求項1から4のいずれか1項に記載の吸引保持具と、
その吸引保持具に接続された吸引発生手段と、
前記上流側の搬送手段上と前記下流側の搬送手段上との間を、前記吸引保持手段を移動させる手段とを備えたことを特徴とする物品移載装置。
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