〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態は、画像の変更中に表示画像を異ならせ、変更前後の画像を記憶部に保存する構成である。画面は、画像を表示又は生成するための手段である。画像又は表示画像は、画面に生成され又は投影される像である。表示画像は、画面に画像によって表示される文字、図形、写真等の情報であればよく、着色画像、陰影等の白黒画像の何れでもよく、音声を伴ってもよい。
この第1の実施の形態について、図1を参照する。図1は、第1の実施の形態に係る情報表示装置の一例を示す図である。図1に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
この情報表示装置2Aは、本開示の情報表示の装置、プログラム及び方法の一例であって、図1に示すように、第一の表示部41と、第二の表示部42と、情報変更部6と、表示切替部8と、記憶部10とを備える。これら機能部はコンピュータによって実現される。
表示部41、42は、画面に画像を表示させる手段の一例であって、音声出力手段を備えてもよい。
情報変更部6は、表示部41、42の画面に表示される画像又は該画像の原情報を変更する手段の一例である。
表示切替部8は、表示部41、42の画面に表示される表示情報(表示画像)を変更する手段の一例である。表示部41、42の各画面に同一の画像を表示し、情報変更部6による画像の変更に基づき、表示部41、42の各画面の表示画像を切り替える。表示画像の変更中、表示部41には変更中の画像を表示し、表示部42には変更前の画像を保持し又は変更中の画像とは異なる画像を表示する。そして、表示画像の変更後には、表示部42に変更後の表示部41と同一の画像を表示させる。
記憶部10は、表示画像の画像データ源であって、変更前後の表示情報(表示画像)を記憶する記憶手段の一例である。即ち、この記憶部10には、情報変更部6で変更前の画像を記憶するとともに、情報変更部6で変更後の画像を記憶する。
そこで、この情報表示の処理手順について、図2を参照する。図2は、情報表示の処理手順の一例を示すフローチャートである。
この処理手順は、本開示の情報表示のプログラム及び方法の一例である。そこで、この処理手順では、図2に示すように、記憶部10から読み出された表示情報を表示切替部8から表示部41、42に入力し、各画面に表示する。この場合、表示情報が変更中でなければ、各画面に同一の画像が表示される(ステップS11)。
表示情報を編集する等、表示情報(表示画像)に変更を生じる(ステップS12)。この場合、この表示情報(表示画像)の変更は、表示部41の画面を用いて行うものとする。変更された表示画像が記憶部10に記憶される(ステップS13)。この記憶部10に記憶される情報は、変更された表示画像の他、履歴情報を含んでもよい。その場合、表示画像の変更が完了したかを監視する(ステップS14)。表示画像の変更が完了しない場合(ステップS14のNO)では、表示画像の変更中であるから、表示部41、42には異なる画像が表示される(ステップS15)。この場合、表示部41の画面には、既述の通り、変更中の画像が表示され、表示部42の画面には、例えば、変更前の画像がホールドされる。即ち、固定画像となる。
表示画像の変更が完了すれば(ステップS14のYES)、表示部41、42の画面には同一の画像が表示され(ステップS16)、変更後の画像が表示部42の画面に表示され、ステップS11にリターンする。
この実施の形態において、表示情報(表示画像)の変更は、例えば、画面に表示された情報に対する追加、削除又は置替え等である。そこで、表示情報は例えば、文書作成ソフトウェア、表計算ソフトウェア、プレゼンテーションソフトウェアで作成されたファイルデータの他、写真又は動画等の画像データ等の何れであってもよい。
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態は、表示のホールドとホールド解除を実行する構成である。
この第2の実施の形態について、図3を参照する。図3は、情報表示の処理手順の一例を示すフローチャートである。
この実施の形態では、投影装置14(図4)を備えている。この投影装置14は既述の表示部42の一例である。そこで、この処理手順では、図3に示すように、投影装置14による資料投影を行う(ステップS21)。この資料投影は編集できない画像を表す情報表示の一例である。この資料投影の後、その投影画像のホールド操作を監視し(ステップS22)、ホールド操作を行わない場合には(ステップS22のNO)、ステップS21に戻る。
ホールド操作を行う場合には(ステップS22のYES)、投影画像ホールドを実行する(ステップS23)。投影画像ホールドは、投影中の画像の表示を保持することである。
このホールド操作中、ホールド解除操作を監視し(ステップS24)、ホールド解除操作を行わない場合には(ステップS24のNO)、ステップS23に戻る。ホールド解除操作を行った場合には(ステップS24のYES)、投影画像ホールド解除を実行し(ステップS25)、投影画像を変更し(ステップS26)、編集した表示情報(表示画像)を記憶部10に記憶し(ステップS27)、ステップS21に戻る。
次に、この処理手順について、図4、図5及び図6を参照する。図4は、ホールド操作時の情報表示装置を示す図、図5は、表示変更時の情報表示装置を示す図、図6は、ホールド解除時の情報表示装置を示す図である。
この情報表示装置2Bは、第一装置として情報処理装置12と、第二装置として既述の投影装置14とを備えている。情報処理装置12は例えば、携帯型コンピュータで構成され、入力部16と、ディスプレイ部18とを備えている。入力部16は情報入力手段の一例であり、ディスプレイ部18は表示部41の一例であって、表示画面20を備える。この表示画面20は、画像を生成又は表示するハードウェア手段である。
投影装置14は、表示部42の一例であって、本体装置22と、投影画面24とを備え、表示情報を投影画面24に投影する手段である。本体装置22は、ケーブル25で接続された情報処理装置12から提供される表示情報を投影画像に変換し、投影画面24に画像26を生成させる。投影画面24は、投影画像26を生成させるハードウェア手段である。この投影画面24に対する表示、表示のホールド又はホールド解除は、情報処理装置12によって制御される。
この情報処理装置12は、投影画面24に表示される投影画像26のホールド機能を有するので、情報処理装置12でホールド操作が行われた場合には、その時点での画像データをキャプチャし、ホールド状態が維持されている限り、投影装置14の投影画面24に表示する。この場合、ディスプレイ部18にはデータソースのデータが引き続き表示され、編集可能な状態である。そして、情報処理装置12では、表示情報の編集等の変更操作が終了した後、ホールド解除操作が行われると、ディスプレイ部18に表示されている編集後の画像データを投影装置14の投影画面24に表示する。
(1) 投影画像26のホールド(図4)
ディスプレイ部18の表示画面20には図4に示すように、画像の一例として「ABC」が表示される。この場合、投影装置14の投影画面24にも同一の画像として投影画像26である「ABC」が表示され、この投影画像26はホールドされる。
(2) 表示画面20による編集(図5)
情報処理装置12は、投影画像26のホールドの後、図5に示すように、表示情報を編集し、表示画面20の画像が「CBA」に修正されている。
(3) 投影画像26のホールド解除(図6)
情報処理装置12は、投影装置14に対し、投影画像26のホールド解除を指示すると、投影装置14は投影画面24の投影画像26を「ABC」(図5)から「CBA」に変更する。ホールド解除の後、図6に示すように、表示画面20の表示と投影画面24の表示が同一となる。
このような、表示のホールド、編集及びホールド解除を実行する情報処理装置12では、ホールド操作を契機にキャプチャした画像データを投影画面24に表示するため、投影装置14に送信する機能を有する。情報処理装置12は投影装置14に送信するデータを選択するので、投影装置14側に選択機能を備えなくてもよい。
次に、ホールド操作及びホールド解除操作のキーについて、図7を参照する。図7は、情報処理装置の一例を示す図である。
情報処理装置12にはキーボード28が備えられている。このキーボード28は、入力部16の一例である。そこで、このキーボード28にホールド又はホールド解除の機能を割り当て、ホールド又はホールド解除のための信号を生成させる。ホールド又はホールド解除の機能を持つキーとして例えば、ホールドキー30を設定してもよいし、Fnキー32とshift キー34とPrScキー36との組み合わせで構成してもよい。このような機能割当てキーは、JISキーボード、ASCIIキーボード等の全ての規格に準拠するものとする。操作性を考慮すれば、単一キーが有利であるが、誤操作を防止するには、複数のキーの組み合わせが有利である。
ホールド操作は、必要に応じてキーボード28のホールドキー30又はFnキー32とshift キー34とPrScキー36との各キー操作により行う。このキー操作により、投影装置14の投影画像26がホールドされる。情報処理装置12での変更を終了すれば、ホールド解除を行う。このホールド解除では、ホールドキー30の押下又はFnキー32とshift キー34とPrScキー36の押下により実行し、投影画像26のホールド状態を解除し、投影画像26を即時に変更する。
また、キーボード28の操作に代え、情報処理装置12が投影装置14を接続した場合に、表示画面20にホールドキー38を表示する。ホールドキー38はタスクキー(ソフトウェアキー)の一例である。この場合、マウス50によるカーソル操作でホールドキー38を操作してもよく、また、表示画面20上に備えられたタッチパネル52のホールドキー38の位置をタッチし、ホールド又はホールド解除を行ってもよい。マウス50、タッチパネル52は、キーボード28と同様に入力装置16の一例である。
次に、情報表示の機能部について、図8を参照する。図8は、情報表示装置の機能部の一例を示す図である。図8において、図4と同一部分には同一符号を付してある。
この情報表示装置2Bでは、図8に示すように、情報処理装置12側に画像データソース54と、表示切替部56と、送信部58と、表示制御部60と、データ処理部62と、情報記憶部64と、入力処理部66とを備え、投影装置14側に投影制御部68を備える。
画像データソース54は画像データの情報源であって、表示情報を供給する手段の一例である。画像データは表示情報(表示画像)の一例である。この画像データソース54にある画像データは編集等、変更可能である。
表示切替部56は、画像データの切替手段の一例である。この場合、画像データソース54から画像データを吸い上げ、該画像データを表示制御部60及び投影制御部68に提供する橋渡しをする機能部であるとともに、送信部58の送信をオンオフさせることにより、投影制御部68に送信される画像データの送信を制御する機能を有する。
送信部58は、画像データの送出手段の一例であって、表示切替部56から提供される画像データを投影制御部68に送信し、ホールド時にはデータ処理部62から提供されるキャプチャ画像を投影制御部68に送信する手段である。
表示制御部60は、画像データの表示を制御する手段の一例であって、表示切替部56から提供される変更前、変更中又は変更後の画像データを受け、この画像データによる画像を表示する。
データ処理部62は、画像データの処理手段の一例であって、例えば、画像データソース54から画像データの取得、画像データの変更、変更後の画像データ又はキャプチャ画像の提供等の機能を実行する。そこで、このデータ処理部62では、入力処理部66からデータ取得指示を受け、画像データソース54から取得した画像データを情報記憶部64に履歴情報とともに保存する処理を実行する。この場合、保存される画像データは、変更後の画像データ、ホールド指示された際のキャプチャ画像であり、履歴情報は画像データの変更履歴や表示履歴を表す情報である。編集等により変更中の画像データは画像データソース54から提供され、投影制御部68には、変更後の画像データが画像データソース54から提供される。
また、このデータ処理部62では、入力処理部66からのホールド指示を受け、その時点で、表示切替部56から投影制御部68に提供されている画像データの送信を停止するとともに、表示制御部60に提供されている画像データを取得する。そして、データ処理部62は、取得された画像データ(キャプチャ画像)を履歴情報とともに情報記憶部64に保存する。ホールド指示を受け、データ処理部62は、情報記憶部64にある画像データを送信部58から投影制御部68に提供する。
情報記憶部64は、画像データ等の各種の情報を記憶する手段であって、画像データソース54から読み取られた変更前の画像データ、ホールド時点のキャプチャ画像、変更後の画像データ、変更履歴等の情報を記録する。
入力処理部66は、入力情報の処理、入力情報に対応する表示制御を実行する手段の一例であるとともに、表示画像の変更即ち、情報変更部6の一例である。この場合、キーボード28(図7)からホールド指示を受けると、その時点で、表示制御部60に提供されている画像データの取得をデータ処理部62に指示する。入力処理部66は、データ処理部62に対して情報記憶部64から画像データを送信部58に送信するように指示し、画像データがファイルの場合にはそのファイルを開くように指示する。また、ホールド解除の指示を受けると、表示切替部56が送信部58の送信動作の切替えにより、画像表示を切り替え、送信部58に対して画像データソース54から変更後の画像データの送出を指示する。
そして、投影制御部68は、送信部58から提供される画像データを投影画像に変換し、投影画面24(図5)に展開する機能部である。この場合、投影制御部68には、ホールド時にはデータ処理部62からキャプチャ画像が提供され、ホールド解除時には変更後の画像が画像データソース54から提供される。
上記機能部を実現するハードウェアについて、図9及び図10を参照する。図9は、情報処理装置の構成例を示す図、図10は投影装置の構成例を示す図である。図9及び図10において、図4と同一部分には同一符号を付してある。
情報処理装置12は、図9に示すように、既述の入力部16と、ディスプレイ部18と、プロセッサ70と、出力部72と、メモリ部74とを備える。
入力部16は、キーボード28、マウス50、タッチパネル52等の入力装置の一例であって、プロセッサ70により制御される。この入力部16には既述のホールドキー38が含まれる。
ディスプレイ部18は画像データ等の表示手段の一例であって、既述の第1の表示部41(図1)を構成し、プロセッサ70により制御される。
プロセッサ70はメモリ部74にあるプログラムを実行し、データ処理、表示処理等の各種の演算や制御を実行する手段であって、例えば、CPU(Central Processing Unit )等により構成される。このプロセッサ70はRAM(Random-Access Memory)80とともに既述の表示切替部56、表示制御部60、データ処理部62又は入力処理部66等の機能部を実現する。
出力部72は、プロセッサ70により制御される出力手段であって、既述の送信部58等を構成する。
メモリ部74は、OS(Operating System)や各種プログラムの他、画像データ、履歴情報等の記憶又は記録手段の一例である。そこで、このメモリ部74には、プログラム記憶部76と、データ記憶部78と、既述のRAM80とを備える。
プログラム記憶部76は、例えば、ROM(Read Only Memory)で構成され、情報表示装置2Bの動作制御や表示情報の制御等を実行するためのプログラムを記憶する手段である。このプログラム記憶部76はOS(Operating System)や、ファームウェアプログラム、アプリケーションプログラム、表示制御プログラム等を格納する。プログラムは、プログラム記憶部76等に記憶されたものに限られない。例えば、フラッシュメモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク等のコンピュータで読出し可能な記録媒体に記憶されているものを利用してもよい。さらに、ネットワーク上にあるプログラムを読み込んで利用してもよい。
データ記憶部78は、既述の画像データや、プログラムの実行により生成されるデータを記憶する手段であって、例えば、フラッシュメモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記録媒体で構成すればよい。このデータ記憶部78は例えば、電気的に内容を書き替えることができるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )等で構成されてもよい。
このデータ記憶部78は、画像データ記憶部82及び履歴記憶部84を含んでいる。画像データ記憶部82は、既述の画像データソース54を構成し、ディスプレイ部18に表示し又は投影装置14が投影する画像のデータ又はこの画像データの基となるデータファイルを記憶し、保存する。画像データは、写真や動画等の画像データであり、文書作成ソフト、表計算ソフト又はプレゼンテーションソフト等のアプリケーションソフトウェアを用いて作成したファイルデータでもよい。また、画像データは、アプリケーションソフトウェアを用いて作成したデータファイルから取得される画像データであってもよい。
履歴記憶部84は、画像データの変更履歴や表示履歴等の履歴情報を格納する手段の一例である。また、RAM80は、各種プログラムを実行するためのワークエリアを構成する。
また、投影装置14の本体装置22には、図10に示すように、プロセッサ86と、投影部88と、入力部90とを備える。
プロセッサ86は、入力部90を通して情報処理装置12と協動する制御手段であって、既述の投影制御部68を構成する。
投影部88は、プロセッサ86により制御され、情報処理装置12から提供された画像データを投影画像26に変換し、投影画面24に展開する手段である。この場合、画像データにはホールド時のキャプチャ画像を含む。
入力部90は、情報の入力手段の一例であって、情報処理装置12から提供される画像データの他、プロセッサ86に対する制御情報を受ける手段である。
次に、情報表示の処理手順について、図11を参照する。図11は、画像データ表示の処理手順の一例を示すフローチャートである。
この処理手順は、本開示の情報表示のプログラム及び方法の一例である。この処理手順では、ホールド時、情報処理装置12(図4、図9)に取得されたキャプチャ画像が投影画像26として提供される処理を含んでいる。
そこで、この処理手順では、図11に示すように、画像データの変更前には、入力処理部66(図8)の指示により、画像データソース54にある画像データを表示切替部56からディスプレイ部18及び投影装置14の投影画面24に表示する(ステップS31)。この場合、ディスプレイ部18及び投影装置14に提供される画像データは共通であり、ディスプレイ部18及び投影画面24には同一の画像が表示される。
この画像データの表示中、入力処理部66ではホールド操作を監視し(ステップS32)、ホールド操作があるかを判断する。ホールド操作がなければ(ステップS32のNO)、投影装置14及びディスプレイ部18の表示画像の共通化が維持される。
ホールド操作があれば(ステップS32のYES)、操作時点で、入力処理部66がデータ処理部62に対し、その時点の画像データを画像データソース54から取得(キャプチャ)することを指示する(ステップS33)。
データ処理部62は、画像データを取得し、その画像データを履歴情報とともに情報記憶部64に格納し、保存する(ステップS34)。
そして、入力処理部66から表示切替部56にホールド信号を送り、表示切替部56から送信部58に対し、情報記憶部64にある画像データ(キャプチャ画像)を送信することを指示する(ステップS35)。
データ処理部62から送信部58に提供された画像データは送信部58から投影制御部68に送信され、投影画面24に表示される(ステップS36)。この場合、表示制御部60には画像データソース54から画像データがディスプレイ部18に提供され、表示される。ユーザは、入力処理部66から画像データを編集等、変更することができる。この変更はディスプレイ部18に表示されるが、この画像データの変更中、投影画面24にはキャプチャ画像が表示されているので、変更中の画像データやその作業は表示されない。
この場合、情報記憶部64に記憶された画像データがデータファイルであれば、データ処理部62はそのデータファイルを開いて画像データ(キャプチャ画像)を送信部58に供給し続ける。このホールド状態が保持されている限り、ディスプレイ部18には画像データソース54の画像データが表示され、編集可能な状態に維持される。画像データの編集操作等を行えば、ディスプレイ部18には編集された画像がリアルタイムに表示され、編集作業の確認ができる。投影装置14ではホールド状態で、表示中の投影画像26が固定されるので、入力処理部66による編集作業の経過やその遷移データは表示されない。
この画像データの変更中、即ち、投影画面24にキャプチャ画像の表示中、入力処理部66ではホールド解除操作を監視し(ステップS37)、ホールド解除操作があるかを判断する。ホールド解除操作がなければ(ステップS37のNO)、投影装置14はキャプチャ画像の表示を維持し、ディスプレイ部18は変更中の画像データによる表示となる。
入力処理部66にホールド解除操作があれば(ステップS37のYES)、入力処理部66は、表示切替部56にホールド解除信号を送り、表示切替部56は、送信部58に対し、画像データソース54の編集後の画像データを送信するように指示する(ステップS38)。
斯かる指示を受けた送信部58は、現在送信中のキャプチャ画像から画像データソース54の画像データに切り替え、投影制御部68に送信する。この結果、投影画面24には、画像データソース54の画像データが表示され(ステップS39)、投影画面24の表示がディスプレイ部18と共通化される。
そして、この表示処理の表示終了を監視し(ステップS40)、表示終了が選択されなければ(ステップS40のNO)、ステップS31にリターンされ、上記処理が継続して実行される。表示終了であれば(ステップS40のYES)、この処理を終了する。
次に、画像データの変更について、図12を参照する。図12は、画像データ履歴テーブルの一例を示す図である。
この画像データ履歴テーブル92には、画像データID94、変更日時96、変更箇所98、変更内容100が格納される。画像データID94には、画像データを識別する識別情報としてID(IDentification)が格納され、例えば、タイトル、著作者、著作日時の他、要約文やピックアップ画像等が格納される。変更日時96には、画像データの変更された日時が記録される。変更箇所98には、画像データの変更箇所を特定する情報が格納され、例えば、文書データであれば、その頁や行数、変更箇所の範囲等が格納される。また、変更内容100には、画像データの変更内容を表す情報が格納され、例えば、編集内容等が格納される。
上記した第2の実施の形態について、特徴事項、利点又は変形例等を列挙する。
(1) 情報処理装置12側に投影画面24に対する投影画像26のホールド機能を有する。ホールド操作が行われた場合、その時点で画像データをキャプチャし、ホールド状態が継続していれば、同一の投影画像26を投影装置14の投影画面24に表示する。このとき、プライマリモニタ(プライマリディスプレイ)としてのディスプレイ部18には画像データソース54の画像データが表示され、編集可能な状態である。編集等の変更操作が終了した後、情報処理装置12でホールド解除操作が行われると、編集後の画像データが投影装置14の投影画面24に表示される。このようなホールド及びホールド解除を実現するため、情報処理装置12は、ホールド操作を契機にキャプチャした画像データをセカンダリモニタ(セカンダリディスプレイ)である投影装置14に表示する画像データを送信する送信機能を有する。この場合、情報処理装置12側で投影装置14に送信する画像データを選択するので、投影装置14側にホールド機能や画像選択の機能を持たせる必要がない。
(2) ホールド操作及びホールド解除操作は、キーボード操作では、キーボードのキーに対してホールド(又はホールド解除)の機能を割り当てればよい。
(3) キーボード操作以外にも、投影装置14の接続時にタスクとして情報処理装置12のディスプレイ部18上にソフトキーを表示し、それをマウス操作やタッチ操作で操作し、投影画像26をホールドし、又はホールド解除をするようにしてもよい。
(4) データ処理部62は、入力処理部66からデータ取得の指示を受け、画像データソース54から取得した画像データを情報記憶部64に履歴情報とともに保存する。この情報記憶部64は、画像データ記憶部82及び履歴記憶部84で構成される。
(5) 表示切替部56は、入力処理部66からホールド解除の通知を受け、送信部58を介して画像データソース54の画像データを投影装置14に送信するように切り替える。この場合、ホールド操作によって取得される画像データは、静止画であるキャプチャ画像であって、ディスプレイ部18に展開される画像データに比較し、データ容量が小さく、キャプチャから表示までの一連の処理が容易である。また、静止画が展開される投影画面24にスクロール等の操作や修正を可能にしてもよい。
(6) 情報処理装置12は、パーソナルコンピュータや、携帯電話機等の情報処理端末、データ送信機能を有する電子装置で構成し、投影装置14は、画像モニタやテレビ受像機等、受信データを投影する機能を有する電子装置で構成すればよい。上記実施の形態では、本開示の情報表示装置として情報処理装置12に携帯用コンピュータ、投影装置14にプロジェクタを例示しているが、これに限定されない。
(7) 情報処理装置12と投影装置14の接続は、データ送信可能な機構であればよく、有線、無線を問わない。有線接続では、USB(Universal Serial Bus)ケーブルやLAN(Local Area Network))等を使用すればよく、無線接続では、Bluetooth 等の近距離無線接続を使用すればよい。
(8) 情報処理装置12側に待機した操作者がホールド操作を行うことにより、投影装置14の投影画面24に表示される投影画像26をホールド状態にすることができる。
(9) 表示の修正や編集等、表示情報の変更を、その変更内容を確定させるまで(即ち、ホールド解除まで)ディスプレイ部18の表示のみを用いて作業することができ、セキュリティ面で安全性が高い。
(10) 作業者は表示情報の変更にストレスを感じることなく処理ができ、参加者や閲覧者の監視状態から開放される。また、一定時間、同一資料を投影しておく場合等、一度投影画像26をホールドすれば、情報処理装置12側では別作業ができ、時間の有効利用を図ることができる。また、2画面操作で投影している場合では、プライマリモニタとセカンダリモニタに表示される画像が異なるので、その場での編集や操作がしづらいが、このような不都合から開放され、操作者の操作が行い易く、表示情報の変更を自由に行える等、利便性の高い情報表示システムを構築できる。
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態は、情報処理装置及び投影装置側で画像データをホールドする構成である。
この第3の実施の形態について、図13を参照する。図13は、情報表示の処理手順の一例を示すフローチャートである。
この実施の形態の情報表示装置2C(図14)においても、既述の情報表示装置2B(図4、図5、図6)が用いられ、情報処理装置12のハードウェア構成(図9)も同様である。
この実施の形態の情報表示装置2Cの処理手順は、本開示の情報表示のプログラム及び方法の一例であって、投影装置14側に画像データのホールド機能を備えた場合の処理である。
そこで、この処理手順では、図13に示すように、投影装置14による資料投影を行う(ステップS41)。この資料投影は情報表示の一例である。この資料投影の後、投影画像のホールド操作を監視し(ステップS42)、ホールド操作を行わない場合には(ステップS42のNO)、ステップS41に戻る。
ホールド操作を行う場合には(ステップS42のYES)、情報処理装置12及び投影装置14で投影画像ホールドを実行する(ステップS43)。即ち、この場合、投影画像ホールドは、投影装置14側で投影中の投影画像26の表示を保持することである。
このホールド操作中、ホールド解除操作を監視し(ステップS44)、ホールド解除操作を行わない場合には(ステップS44のNO)、ステップS43に戻る。ホールド解除操作を行う場合には(ステップS44のYES)、投影画像ホールド解除を実行し(ステップS45)、投影画像26を変更し(ステップS46)、編集した表示情報(表示画像)を情報記憶部64(画像データ記憶部82)に記憶し(ステップS47)、ステップS41に戻る。
斯かる処理によれば、情報処理装置12及び投影装置14の双方で画像データのホールド機能を有する。画像データのホールド操作を行った場合、情報処理装置12はホールド時点で表示されている画像データをキャプチャする。キャプチャされた画像データは投影装置14に送信する。投影装置14は、情報処理装置12から送信されたキャプチャ画像を投影画面24(図4)に投影する。
この場合、情報処理装置12はディスプレイ部18に対して画像データソース54から引き続き編集可能な画像データを表示し、投影装置14に送信するが、投影装置14側では表示する画像データを切り替えている。このため、投影画面24にはホールド時の画像データ(キャプチャ画像)が表示される。そして、情報処理装置12で画像データの変更操作が終了し、ホールド解除操作が行われると、投影装置14はディスプレイ部18に表示されている画像データの表示に切り替えられる。この場合、保持しているキャプチャ画像は情報記憶部64に履歴情報とともに保存する。
斯かる画像表示では、情報処理装置12側のホールド操作を契機に投影装置14にキャプチャした画像データを送信する機能と、投影装置14側の、ホールド操作を受け画像データを受信すると同時に画像データを保持及び表示する機能と、ホールド解除時の画像データの表示切替え機能とを備えればよい。キャプチャ画像の保持機能はUSBメモリ、Bluetooth メモリ、フラッシュメモリ等の記録媒体を用いてもよい。
次に、情報表示の機能部について、図14を参照する。図14は、第3の実施の形態に係る情報表示装置の機能部の一例を示す図である。図14において、図8と同一部分には同一符号を付してある。
この情報表示装置2Cの機能部は、図14に示すように、情報処理装置12側に画像データソース54と、送信部58と、表示制御部60と、データ処理部62と、情報記憶部64と、入力処理部66とを備える。また、投影装置14側には、投影制御部68と、データ処理部102と、情報記憶部104とを備える。即ち、この情報表示装置2Cの機能部は、第2の実施の形態(図8)の投影装置14側にデータ処理部102と情報記憶部104とを付加した構成であり、これ以外の機能部は、第2の実施の形態と同様である。
データ処理部102は、入力処理部66からの指示を受け、各種機能を実行する。この機能には、表示中の画像データのキャプチャ機能、情報記憶部104に対するキャプチャ画像の保存指示、画像切替え機能、情報記憶部104から情報記憶部64に対する画像データの転送、情報記憶部64に対する画像保存指示等の機能が含まれる。この場合、データ処理部102が情報処理装置12側のデータ処理部62を介してこれらの処理を実行する構成としてもよい。即ち、第2の実施の形態における表示切替部56による画像切替えの機能が例えば、入力処理部66、データ処理部62、画像データソース54及び送信部58により実行される。
情報記憶部104は、画像情報を記憶する機能部であって、データ処理部102からの指示に基づき、投影中の画像データを保存する。
この実施の形態のデータ処理部62は、第2の実施の形態と異なり、データ処理部102との間で制御情報の交換や、画像データの授受を行う構成としてもよい。
そこで、この情報表示装置2Cでは、入力処理部66はホールド指示を受け、その時点でデータ処理部62に対し、ディスプレイ部18に表示している画像データをキャプチャし、その画像データファイルとして取得することを指示する。同時に、投影装置14の投影制御部68にホールド通知をする。
データ処理部62は、入力処理部66から画像データファイル取得の指示を受け、取得した画像データファイルを情報記憶部104に転送する。このとき、転送方法としては赤外線や専用接続コード、Bluetooth 等がある。
投影装置14の投影制御部68は、入力処理部66からホールド通知を受けた後、情報記憶部104に画像データファイルが格納されたかを確認し、そのファイルを開き、送信部58から送信されている画像データの投影から情報記憶部104にある画像データファイルの投影に切り替える。
このとき、投影装置14の投影制御部68は投影する画像データを切り替えるので、情報処理装置12は、送信部58から画像データ送信を停止する必要はない。
また、入力部16からホールド解除の入力があれば、入力処理部66は投影装置14の投影制御部68にホールド解除を通知する。
投影制御部68は入力処理部66からホールド解除の通知を受けると、情報処理装置12から送信されている画像データの投影に切り替える。
入力処理部66はデータ処理部102にホールド解除の通知を行い、通知を受けたデータ処理部102は情報記憶部104内で保持・投影していた画像データファイルを情報記憶部64へ履歴情報とともに転送する。その際、情報記憶部104側の転送後の画像データを破棄し、情報記憶部104の効率的な活用を図る。ホールド操作が複数回行われた場合、データは上書きではなく、別ファイルとして自動的にリネームされ、全て保存される。
斯かる構成によれば、ホールド操作によって取得されるのは静止画であるキャプチャ画像であり、メリットとしては、データ容量が小さいこと、一連の処理が容易になることは既述の通りである。
また、この情報表示装置2Cでは、キャプチャ画像の保持機能が投影装置14側に移行し、ホールド解除時、情報記憶部104に記憶された画像データが情報記憶部64に転送されて保存される。画像データの記憶機能の分担により、情報処理装置12側の負担が軽減されている。
そして、このような機能部を実現するため、情報処理装置12のハードウェアは、第2の実施の形態(図9)と同様であるので、その説明を省略する。
この情報表示装置2Cでは、ディスプレイ部18はプライマリモニタ、投影画面24はセカンダリモニタに該当し、2画面操作は行わず、プライマリモニタとセカンダリモニタに同一の画像を表示する。投影装置14は例えば、プロジェクタで構成すればよいが、外付けのディスプレイ装置であってもよい。
この実施の形態においても、入力部16は、キーボードやポインティングデバイス等の入力手段であって、この入力部16にはホールド指示のためのキーを備えればよい。
次に、投影装置14の上記機能部を実現するハードウェアについて、図15を参照する。図15は、投影装置のハードウェア構成例を示す図である。図15において、図10と同一部分には同一符号を付してある。
この投影装置14には、既述の投影制御部68、データ処理部102及び情報記憶部104を実現するため、図15に示すように、メモリ部106を備え、このメモリ部106に画像データ記憶部108を備えている。
メモリ部106では、プロセッサ86によってデータの書込み又は読出しの制御が行われる。このメモリ部106には、画像データ記憶部108が設定され、この画像データ記憶部108には、キャプチャ画像や画像変更の履歴情報が保存される。このメモリ部106にある画像データや履歴情報は、既述の通り、ホールド解除を契機に、情報記憶部64側に転送される。
投影装置14について、その他の構成は第2の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、情報処理装置12側の情報表示の処理手順について、図16を参照する。図16は、画像データ表示の処理手順の一例を示すフローチャートである。
この処理手順は、本開示の情報表示のプログラム及び方法の一例である。この処理手順では、ホールド時、情報処理装置12(図4、図9)側の指示でデータ処理部62により取得されたキャプチャ画像が投影画像26として提供される処理を含んでいる。
そこで、この処理手順では、図16に示すように、ホールド操作前には、通常処理が実行される(ステップS51)。この通常処理とは、第2の実施の形態で既述した通り、画像データの変更前には、入力処理部66(図14)の指示により、画像データソース54にある画像データをディスプレイ部18及び投影画面24に表示する。この場合、ディスプレイ部18及び投影装置14に提供される画像データは共通であり、ディスプレイ部18及び投影画面24には同一の画像が表示される。
この通常処理による画像データの表示中、入力処理部66ではホールド操作を監視し(ステップS52)、ホールド操作があるかを判断する。ホールド操作がなければ(ステップS52のNO)、投影画面24及びディスプレイ部18の表示画像の共通化が維持される。即ち、通常処理(ステップS51)が維持される。
また、ホールド操作があれば(ステップS52のYES)、入力処理部66がデータ処理部62に対し、その時点で表示されている画像データを画像データソース54から取得(キャプチャ)することを指示する(ステップS53)。
データ処理部62は、画像データを取得し、その画像データを情報記憶部104に転送する(ステップS54)。
そして、入力処理部66は、投影制御部68にホールド信号を送る(ステップS55)。
表示制御部60は、ディスプレイ部18に対して画像データソース54の画像データを表示し、送信部58は、画像データソース54の画像データを投影制御部68に送信する(ステップS56)。ユーザは、入力処理部66から画像データを編集等、変更することができる。この変更はディスプレイ部18に表示されるが、この画像データの変更中、投影画面24にはキャプチャ画像が表示されているので、変更中の画像データやその作業は表示されない。
この画像データの変更中、即ち、投影画面24にキャプチャ画像の表示中、入力処理部66ではホールド解除操作を監視し(ステップS57)、ホールド解除操作があるかを判断する。ホールド解除操作がなければ(ステップS57のNO)、投影装置14はキャプチャ画像の表示を維持し、ディスプレイ部18は変更中の画像データによる表示となる。
入力処理部66にホールド解除操作があれば(ステップS57のYES)、入力処理部66から投影制御部68にホールド解除信号を送る(ステップS58)。入力処理部66からデータ処理部102にホールド解除信号を送る(ステップS59)。
情報記憶部64は、データ処理部102から送信されたデータファイルを編集履歴として保存する(ステップS60)。この結果、表示制御部60側の画像データによるディスプレイ部18の画像表示と、投影制御部68側の投影画面24に表示される投影画像26が同一となる。
そして、この表示処理の表示終了を監視し(ステップS61)、表示終了が選択されなければ(ステップS61のNO)、ステップS51にリターンされ、上記処理が継続して実行される。表示終了であれば(ステップS61のYES)、この処理を終了する。
次に、投影装置14側の処理手順について、図17を参照する。図17は、画像データ表示の処理手順の一例を示すフローチャートである。
ホールド操作前にあっては、投影装置14では、投影制御部68が画像データソース54の画像データを投影画面24に投影し、表示する(ステップS71)。データ処理部62から画像データが送られているかを監視し(ステップS72)、画像データが送られていれば(ステップS72のYES)、情報記憶部104に画像データを保持させる(ステップS73)。
入力処理部66から投影制御部68にホールド指示の通知があるかを監視し(ステップS74)、ホールド指示の通知があれば(ステップS74のYES)、投影制御部68は入力処理部66からのホールド信号を受け、情報記憶部104を参照する(ステップS75)。
投影制御部68は、情報記憶部104に画像データがあるかを確認する(ステップS76)。画像データがあれば(ステップS76のYES)、投影制御部68は、送信部58からの画像データよりも優先させて情報記憶部104にある画像データを投影画面24に表示する(ステップS77)。
入力処理部66から投影制御部68にホールド解除の通知があるかを監視する(ステップS78)。ホールド解除の通知があれば(ステップS78のYES)、投影制御部68は、入力処理部66からホールド解除信号を受け、送信部58からの画像データソース54の画像データを投影画面24に表示する(ステップS79)。即ち、画像データソース54からの画像データの表示に切り替える。
入力処理部66からデータ処理部102にホールド解除の通知があるかを監視する(ステップS80)。ホールド解除の通知があれば(ステップS80のYES)、データ処理部102は、入力処理部66からホールド解除信号を受け、情報記憶部104にある画像データファイルを情報記憶部64に保存する(ステップS81)。
次に、画像表示の処理シーケンスについて、図18を参照する。図18は、画像データ表示の処理シーケンスの一例を示すフローチャートである。
この処理シーケンスでは、情報処理装置12及び投影装置14の既述の処理手順(図16、図17)について、情報処理装置12と投影装置14の処理の関連性に言及している。
そこで、情報処理装置12及び投影装置14では、既述の通常処理を実行する(ステップS91)。この通常処理による画像データの表示中、情報処理装置12では、入力処理部66でホールド操作を監視し(ステップS92)、ホールド操作があるかを判断する。ホールド操作がなければ(ステップS92のNO)、通常処理(ステップS91)が維持される。
また、ホールド操作があれば(ステップS92のYES)、その操作時点で、入力処理部66がデータ処理部62に対し、表示されている画像データを画像データソース54から取得(キャプチャ)することを指示する(ステップS93)。
データ処理部62は、画像データ(キャプチャ画像)を取得し、その画像データを情報記憶部104に転送する(ステップS94)。これに対応し、投影装置14では、情報記憶部104が画像データを保持する(ステップS95)。
そして、情報処理装置12の入力処理部66は、投影制御部68とデータ処理部102にホールド信号を送る(ステップS96)。投影装置14側では、データ処理部102が入力処理部66からホールド信号を受け、情報記憶部104を参照する(ステップS97)。
データ処理部102は、情報記憶部104に画像データがあることを確認し、該当する画像データファイルを開く(ステップS98)。投影制御部68は、送信部58からの画像データよりも優先させてデータ処理部102からの画像データを投影画面24に表示する(ステップS99)。
この画像データの変更中、即ち、投影画面24にキャプチャ画像の表示中、情報処理装置12側では、入力処理部66でホールド解除操作を監視し(ステップS100)、ホールド解除操作があるかを判断する。
ホールド解除操作があれば(ステップS100のYES)、入力処理部66から投影制御部68にホールド解除信号を送る(ステップS101)。投影装置14側では、投影制御部68が入力処理部66からホールド解除信号を受け、送信部58からくる画像データを投影画面24に表示する(ステップS102)。即ち、通常処理(ステップS91)に戻る(ステップS106)。
情報処理装置12側では、入力処理部66からデータ処理部102にホールド解除信号を送る(ステップS103)。投影装置14側では、データ処理部102が、入力処理部66からホールド解除信号を受け、情報記憶部104にある画像データファイルと履歴情報を情報記憶部64に転送する(ステップS104)。
そして、情報処理装置12側では、情報記憶部64が画像データファイルをバックアップファイルとして保持し(ステップS105)、既述の通常処理にリターンする(ステップS106)。
この第3の実施の形態においても、既述の第2の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、画像データを投影装置14側の情報記憶部104に保存することができ、この画像データを変更履歴とともに情報記憶部64に転送でき、保存することができる。
〔第4の実施の形態〕
第4の実施の形態は、投影装置で表示された表示情報のスクロールや表示資料の切替え等の操作を可能にした構成である。
この第4の実施の形態について、図19を参照する。図19は、情報表示の処理手順の一例を示すフローチャートである。
この実施の形態では、投影装置14(図4)を備えている。この投影装置14は既述の表示部42の一例であり、セカンダリモニタを構成する。この場合、ディスプレイ部18はプライマリモニタを構成する。
そこで、この処理手順では、図19に示すように、投影装置14による資料投影を行う(ステップS111)。この資料投影は情報表示の一例である。この資料投影の後、投影画像のホールド操作を監視し(ステップS112)、ホールド操作を行わない場合には(ステップS112のNO)、ステップS111に戻る。
ホールド操作を行う場合には(ステップS112のYES)、アクティブなウィンドウのバックアップを実行する(ステップS113)。そして、投影画面24に投影画像26を読取り専用として表示する(ステップS114)。
このホールド操作中、ホールド解除操作を監視し(ステップS115)、ホールド解除を行わない場合には(ステップS115のNO)、ステップS114に戻る。ホールド解除を行う場合には(ステップS115のYES)、投影画面24の投影画像26を変更し(ステップS116)、ステップS111に戻る。
この実施の形態の情報表示装置2D(図20)においても、投影画面24に表示する投影画像26のホールド機能を有することは前記実施の形態と同様である。情報処理装置12(プライマリモニタ)でホールド操作を行うことを契機に、アクティブなファイル(例えば、エクセルやワードファイル等)のバックアップデータを取り、読み取り専用の記憶手段として情報記憶部110を構成する。そこで、投影装置14(セカンダリモニタ)では、情報記憶部110にあるバックアップファイルを開き、読み取り専用モニタとして投影画面24に表示させる。これにより、投影装置14の投影画面24(図22)上において、表示資料の編集はできないが、スクロールや表示資料の切替え等、編集以外の操作が可能となる。要するに、編集が可能な画像データを格納する画像データソース54に対し、情報記憶部110はバックアップ手段を構成している。
また、ホールド解除操作を行うと、投影装置14の投影画面24には情報処理装置12のディスプレイ部18の画像を表示する。即ち、セカンダリモニタの画像がプライマリモニタの画像に差し替えられる。このとき、ホールド操作時に取得した画像データはバックアップデータとして情報記憶部110に保存され、編集後の内容が不適当であった場合には元のデータを復元することができる。この場合、情報記憶部110のバックアップデータファイル部112にあるバックアップデータは情報記憶部64に転送し、バックアップしてもよい。
斯かる構成では、ホールド操作を行うことによって投影装置14側の表示を独立した読み取り専用モニタに切り替えられ、これによって、投影画面24ではスクロールや表示資料の切替え等の処理の操作が可能である。この結果、投影画面24での操作性を向上させることができる。その他、ホールド操作及びホールド解除操作については、第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、情報表示の機能部について、図20を参照する。図20は、情報表示装置の機能部の一例を示す図である。図20において、図14と同一部分には同一符号を付してある。
この情報表示装置2Dでは、投影装置14側にある情報記憶部110には、バックアップデータファイル部112を備える。このバックアップデータファイル部112は、データバックアップ手段であって、読み取り専用の記憶手段を構成している。
同様に、情報記憶部64にもバックアップデータファイル部114を備える。このバックアップデータファイル部114は、データバックアップ手段であって、読み取り専用の記憶手段を構成している。
入力処理部66は、入力部16からのホールド指示を受け、その時点でディスプレイ部18に表示されている画像データからアクティブなウィンドウ又は資料のファイル(バックアップデータ)を取得するようにデータ処理部62に指示する。同時に、投影制御部68にホールド通知を行う。
データ処理部62は、入力処理部66からデータ取得の指示を受け、取得した画像データファイルを情報記憶部110のバックアップデータファイル部112に転送する。このとき、転送方法としては赤外線や専用接続コード、Bluetooth 等がある。
投影装置14のデータ処理部102は、入力処理部66からホールドの通知を受けると、情報記憶部110に画像データが格納されたことを確認した後、その画像データファイルを読み取り専用で開き、投影制御部68に転送する。
投影制御部68は、データ処理部102から送信されてくる画像データを送信部58からの画像データの投影から切り替えて投影する。
入力部16からホールド解除の入力があった場合、入力処理部66は投影制御部68とデータ処理部102にホールド解除を通知する。
投影制御部68は入力処理部66からホールド解除の通知を受け、情報処理装置12から送信されている画像データの投影に切り替える。データ処理部102は、情報記憶部110内で保持・投影している画像データを情報記憶部64のバックアップデータファイル部114にバックアップデータとして保存する。このとき、情報記憶部110内の画像データはセキュリティのためデータ処理部102によって削除すればよい。
次に、上記機能部を実現するハードウェアについて、図21及び図22を参照する。図21は、情報処理装置のハードウェア構成例を示す図、図22は、投影装置のハードウェア構成例を示す図である。図21及び図22において、図9、図14と同一部分には同一符号を付してある。
このような機能部を実現するため、情報処理装置12には、図21に示すように、メモリ部74にあるデータ記憶部78にバックアップデータ記憶部118が備えられている。バックアップデータ記憶部118は、既述のバックアップデータファイル部114を構成する。
また、投影装置14には、図22に示すように、メモリ部106にある画像データ記憶部108にバックアップデータ記憶部120が備えられている。バックアップデータ記憶部120は、既述のバックアップデータファイル部112を構成する。
この情報表示装置2Dにおいても、ディスプレイ部18はプライマリモニタ、投影画面24はセカンダリモニタに該当し、2画面操作は行わず、プライマリモニタとセカンダリモニタに同一の画像を表示する。投影装置14は例えば、プロジェクタで構成すればよいが、外付けのディスプレイ装置であってもよい。
この実施の形態においても、入力部16は、キーボードやポインティングデバイス等の入力手段であって、この入力部16にはホールド指示のためのキーを備えればよい。その他の構成は第2の実施の形態及び第3の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、情報表示の処理手順について、図23を参照する。図23は、画像データ表示の処理手順の一例を示すフローチャートである。
この処理手順は、本開示の情報表示のプログラム及び方法の一例である。この処理手順では、ホールド時、情報処理装置12(図4、図9)側の指示でデータ処理部62により取得されたキャプチャ画像が投影画像26に提供される処理を含んでいる。
そこで、この処理手順では、図23に示すように、ホールド操作前には、通常処理が実行される(ステップS121)。この通常処理とは、第3の実施の形態で既述した通り、画像データの変更前には、入力処理部66(図20)の指示により、画像データソース54にある画像データをディスプレイ部18及び投影画面24に表示する。この場合、ディスプレイ部18及び投影装置14に提供される画像データは共通であり、ディスプレイ部18及び投影画面24には同一の画像が表示される。
この通常処理による画像データの表示中、入力処理部66ではホールド操作を監視し(ステップS122)、ホールド操作があるかを判断する。ホールド操作がなければ(ステップS122のNO)、投影装置14及びディスプレイ部18の表示画像の共通化が維持される。即ち、通常処理(ステップS121)が維持される。
また、ホールド操作があれば(ステップS122のYES)、操作時点で、入力処理部66がデータ処理部62に対し、表示されている画像データを画像データソース54から取得(キャプチャ)することを指示する(ステップS123)。
データ処理部62は、画像データとしてバックアップデータファイルを情報記憶部110のバックアップデータファイル部112に転送する(ステップS124)。
そして、入力処理部66は、投影制御部68にホールド信号を送る(ステップS125)。
表示制御部60は、ディスプレイ部18に対して画像データソース54の画像データを表示し、送信部58は、画像データソース54の画像データを投影制御部68に送信する(ステップS126)。ユーザは、入力処理部66から画像データを編集等、変更することができる。この画像データの変更はディスプレイ部18に表示されるが、この画像データの変更中、投影画面24にはキャプチャ画像が表示されているので、変更中の画像データやその作業は表示されない。
この画像データの変更中、即ち、投影画面24にキャプチャ画像の表示中、入力処理部66ではホールド解除操作を監視し(ステップS127)、ホールド解除操作があるかを判断する。ホールド解除操作がなければ(ステップS127のNO)、投影装置14はキャプチャ画像の表示を維持し、ディスプレイ部18は変更中の画像データによる表示となる。
入力処理部66にホールド解除操作があれば(ステップS127のYES)、入力処理部66から投影制御部68にホールド解除信号を送る(ステップS128)。入力処理部66からデータ処理部102にホールド解除信号を送る(ステップS129)。
情報記憶部64は、データ処理部102から送信されたデータファイルをバックアップデータファイルとして保存する(ステップS130)。この結果、表示制御部60側の画像データによるディスプレイ部18の画像表示と、投影制御部68側の投影画面24に表示される投影画像26が同一となる。
そして、この表示処理の表示終了を監視し(ステップS131)、表示終了が選択されなければ(ステップS131のNO)、ステップS121にリターンされ、上記処理が継続して実行される。表示終了であれば(ステップS131のYES)、この処理を終了する。
次に、投影装置14側の処理手順について、図24を参照する。図24は、画像データ表示の処理手順の一例を示すフローチャートである。
ホールド操作前にあっては、投影装置14では、投影制御部68が画像データソース54の画像データを投影画面24に投影し、表示する(ステップS141)。データ処理部62から画像データファイルが送られているかを監視し(ステップS142)、画像データファイルが送られていれば(ステップS142のYES)、情報記憶部110に画像データを保持させる(ステップS143)。
入力処理部66から投影制御部68にホールド指示の通知があるかを監視し(ステップS144)、ホールド指示の通知があれば(ステップS144のYES)、投影制御部68は入力処理部66からのホールド信号を受け、情報記憶部110を参照する(ステップS145)。
投影制御部68は、情報記憶部110に画像データファイルがあるかを確認する(ステップS146)。画像データファイルがあれば(ステップS146のYES)、投影制御部68は情報記憶部110に送られてきた画像データファイルを読み取り専用で開き、送信部58からの画像データよりも優先させて投影画面24に表示する(ステップS147)。
入力処理部66から投影制御部68にホールド解除の通知があるかを監視する(ステップS148)。ホールド解除の通知があれば(ステップS148のYES)、投影制御部68は、入力処理部66からホールド解除信号を受け、送信部58からの画像データソース54の画像データを投影画面24に表示する(ステップS149)。即ち、画像データソース54からの画像データの表示に切り替える。
入力処理部66からデータ処理部102にホールド解除の通知があるかを監視する(ステップS150)。ホールド解除の通知があれば(ステップS150のYES)、データ処理部102は、入力処理部66からホールド解除信号を受け、情報記憶部110にある画像データファイルを情報記憶部64に保存する(ステップS151)。
次に、画像表示の処理シーケンスについて、図25を参照する。図25は、画像データ表示の処理シーケンスの一例を示すフローチャートである。
この処理シーケンスでは、情報処理装置12及び投影装置14の既述の処理手順(図23、図24)について、情報処理装置12と投影装置14の処理の関連性に言及している。
そこで、情報処理装置12及び投影装置14では、既述の通常処理を実行する(ステップS161)。この通常処理による画像データの表示中、情報処理装置12では、入力処理部66でホールド操作を監視し(ステップS162)、ホールド操作があるかを判断する。ホールド操作がなければ(ステップS162のNO)、通常処理(ステップS161)が維持される。
また、ホールド操作があれば(ステップS162のYES)、その操作時点で、入力処理部66がデータ処理部62に画像データソース54のバックアップデータファイルを取るように指示する(ステップS163)。
データ処理部62は、画像データファイルを情報記憶部110に転送する(ステップS164)。これに対応し、投影装置14では、情報記憶部110が画像データファイルを保持する(ステップS165)。
そして、情報処理装置12の入力処理部66は、投影制御部68とデータ処理部102にホールド信号を送る(ステップS166)。投影装置14側では、データ処理部102が入力処理部66からホールド信号を受け、情報記憶部110を参照する(ステップS167)。
データ処理部102は、情報記憶部110に画像データがあることを確認した後、該当する画像データファイルを読み取り専用で開く(ステップS168)。投影制御部68は、送信部58からの画像データよりも優先させてデータ処理部102からの画像データを投影画面24に表示する(ステップS169)。
この画像データの変更中、即ち、投影画面24にキャプチャ画像の表示中、入力処理部66ではホールド解除操作を監視し(ステップS170)、ホールド解除操作があるかを判断する。
ホールド解除操作があれば(ステップS170のYES)、入力処理部66から投影制御部68にホールド解除信号を送る(ステップS171)。投影装置14側では、投影制御部68が入力処理部66からホールド解除信号を受け、送信部58からの画像データを投影画面24に表示する(ステップS172)。即ち、通常処理(ステップS161)に戻る(ステップS176)。
情報処理装置12側では、入力処理部66からデータ処理部102にホールド解除信号を送る(ステップS173)。投影装置14側では、データ処理部102が入力処理部66からホールド解除信号を受け、情報記憶部110にある画像データファイルを情報記憶部64に転送する(ステップS174)。
そして、情報処理装置12側では、情報記憶部64が画像データファイルをバックアップファイルとして保持し(ステップS175)、既述の通常処理にリターンする(ステップS176)。
この第4の実施の形態においても、第2の実施の形態で示した効果が得られるとともに、バックアップデータファイルとして保存された画像データは、書替え可能な画像データを保存する画像データソース54をバックアップできる。これにより、画像データの保存性を高めることができる。
〔他の実施の形態〕
(1) 上記実施の形態では、情報処理装置12に携帯用コンピュータ、投影装置14にプロジェクタを用いた構成例を示したが、これに限定されない。情報処理装置12に携帯電話機212を用いて情報表示装置2E(図26)、情報処理装置12に携帯情報端末機(PDA:Personal Digital Assistant)312又は電子ゲーム機を用いて情報表示装置2F(図27)を構成してもよい。投影装置14にパーソナルコンピュータや、テレビジョン受像機214を用いて情報表示装置2G(図28)を構成してもよい。また、情報処理装置12にディジタルカメラ412、投影装置14にテレビジョン受像機214を用いて情報表示装置2H(図29)を構成してもよい。これら情報表示装置2E〜2Hにおいて、上記実施の形態と共通部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
(2) 上記実施の形態では、投影装置14をホールドする側の装置として説明し、ディスプレイ部18を表示情報がリアルタイムに変更される側の装置として説明したが、これに限定されない。例えば、ディスプレイ部をホールドする側の装置とし、投影装置をリアルタイムに変更される側の装置としてもよい。また、ホールドする側の装置及びリアルタイムに変更される側の装置の双方をディスプレイ部又は投影装置で構成することも可能である。
(3) 上記実施の形態では、情報処理装置12と投影装置14とを以て情報表示装置2A、2B、2C、2Dとしたが、この情報表示装置2A、2B、2C、2Dで情報処理が可能な会議装置、プレゼンテーション装置、広告装置を構成してもよい。
(4) 上記実施の形態では、情報処理装置12にディスプレイ部18を合体させているが、これに限定されない。例えば、ディスプレイ部18と情報処理装置12とを分離し、ディスプレイ部18と情報処理装置12とをケーブルにより接続する構成としてもよい。
(5) 上記実施の形態では、情報処理装置12と投影装置14とをケーブル25(図4)により接続しているが、これに限定されない。例えば、電話回線、ネットワーク回線等で情報処理装置12と投影装置14とを接続してもよい。
(6) 入力部16又はディスプレイ部18は、情報処理装置12の外部装置として構成してもよい。
(7) 上記実施の形態の表示処理は、コンピュータにより実行可能なプログラムによって処理されてもよい。この場合、プログラムは、磁気ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記録媒体に格納される。コンピュータによる実行は、例えば、OSやアプリケーションソフトウェアを実行するプロセッサ等に読み取られて行われる。
(8) 第2の実施の形態では、表示切替部56(図8)を備え、第3の実施の形態及び第4の実施の形態では表示切替部56を用いることなく、画像切替えを実行しているが、これに限定されない。第3の実施の形態及び第4の実施の形態においても、同様に、表示切替部56を備えることにより、画像切替えの処理を実行する構成としてもよい。
(9) 第3の実施の形態及び第4の実施の形態では、投影装置14側にプロセッサ86やメモリ部106等を備えた構成としているが、斯かる構成に限定されない。投影装置14側に情報処理装置12と同様に、パーソナルコンピュータを接続し、プロセッサ86等を内蔵したと同様の処理を行うようにしてもよい。
〔比較例〕
画像情報を投影する投影装置を用いた会議では、リアルタイムで画像を投影している。この場合、2画面操作によって特定資料のみ投影しながら端末上で他操作を行ってきたが、投影中の資料を編集する場合にはその編集操作を隠すことはできない。このため、その場で資料に変更を加える必要がある場合、セキュリティ操作を含む全ての操作を常に周囲の人たちに見られてしまい、情報の漏洩等、安全性に欠ける。タイピング等の動作が全て見えるため、ミスをした場合に操作者のみならずその他の参加者に不快感を与える。また、投影資料の変更等、排他的な操作を行う場合、その間、出席者全員が待ち時間となり無駄な時間となる。
そこで、セカンダリモニタ上の資料を変更する際等に一度投影画面をホールドし、プライマリモニタ(端末)上で変更が確定した後、投影画面を変更後の画面に切り替えるというシステムを構築する。この場合、従来のセカンダリモニタを利用した投影方法には大きく分別して次の3つがある。第1に、プライマリモニタとセカンダリモニタ上を移動できるように設定している場合、第2に、プライマリモニタとセカンダリモニタに同一の画面を表示している場合、第3に、セカンダリモニタのみに表示している場合である。
第1の場合では、プライマリモニタとセカンダリモニタは異なる表示なので、そもそもダミーを表示する必要性はない。第2の場合では、変更中の情報がセカンダリモニタに表示され、これが問題である。また、第3の場合では、端末側からの操作性も低く、プレゼンテーション等でこの方式をとることは少ない。
次に、以上述べた実施の形態から抽出される技術的思想に関し、更に以下の付記を開示する。なお、以下の付記に本発明が限定されるものではない。
(付記1) 画面に画像を表示する第一の表示部及び第二の表示部と、
前記第一及び第二の表示部の表示画像を変更する情報変更部と、
前記第一及び第二の表示部の各画面に同一の画像を表示させ、前記情報変更部の変更に基づき、前記表示画像の変更中、前記第一の表示部には変更中の画像を表示させ、前記第二の表示部には変更前の画像を保持し又は変更中の画像とは異なる画像を表示させ、前記表示画像の変更後には、前記第二の表示部に変更後の前記第一の表示部と同一の画像を表示させる表示切替部と、
前記情報変更部で変更前の前記画像を記憶するとともに、前記情報変更部で変更後の前記画像を記憶する記憶部と、
を備えることを特徴とする情報表示装置。
(付記2) 前記表示画像の変更履歴を記録する履歴記録部を備えることを特徴とする、付記1に記載の情報表示装置。
(付記3) 前記第一の表示部と前記表示切替部とを含む第一の装置と、
前記第二の表示部を含み、前記第一の装置とは独立した第二の装置とで構成され、
前記表示切替部によって制御され、前記第二の表示部の表示を制御する制御部を前記第二の装置に備えることを特徴とする、付記1に記載の情報表示装置。
(付記4) 前記第二の装置に固定表示情報を格納し又は前記第一の装置から提供される表示情報を記憶する情報記憶部を備えることを特徴とする、付記3に記載の情報表示装置。
(付記5) 情報表示プログラムであって、第一の表示部及び第二の表示部が接続されるコンピュータに、
前記第一の表示部及び前記第二の表示部の各画面に同一の画像を表示させ、前記第一及び第二の表示部の表示画像の変更に基づき、表示画像の変更中、前記第一の表示部には変更中の画像を表示させ、前記第二の表示部には変更前の画像を保持し又は変更中の画像とは異なる画像を表示させ、前記表示画像の変更後には、前記第一の表示部及び前記第二の表示部に変更後の同一の画像を表示させる機能と、
変更後の画像を記憶する機能と、
を実現させるための情報表示プログラム。
(付記6) コンピュータを用いた情報表示方法であって、
第一の表示部及び第二の表示部に画像を表示させる機能を実行するステップと、
前記画像を変更する機能を実行するステップと、
前記第一の表示部及び前記第二の表示部の各画面に同一の画像を表示させ、画像変更に基づき、表示画像の変更中、前記第一の表示部には変更中の画像を表示させ、前記第二の表示部には変更前の画像を保持し又は変更中の画像とは異なる画像を表示させ、前記表示画像の変更後には、前記第一の表示部及び前記第二の表示部に変更後の同一の画像を表示させる機能を実行するステップと、
変更後の画像を記憶する機能を実行するステップと、
を前記コンピュータで実行させることを特徴とする情報表示方法。
以上説明したように、情報表示の装置、プログラム又は方法の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は発明を実施するための最良の形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。