JP5616266B2 - スイッチング電源回路 - Google Patents

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本発明は、例えば、太陽電池等の低電圧源の電圧を昇圧する、スイッチング電源回路に関する。
スイッチング電源回路は、電池等の電源電圧を電子機器等の負荷を駆動するための所要の電圧に変換するための回路であり、一般的には降圧型と昇圧型とに大別される。
降圧型のスイッチング電源回路は、例えば、パソコンにおいて、相対的に高電圧である蓄電池の出力電圧を、相対的に低電圧で駆動され大電流を消費するCPU等の集積回路用の電源電圧に変換するために利用される。
昇圧型のスイッチング電源回路は、例えば、太陽電池を用いた発電システムにおいて、相対的に低電圧である太陽電池の出力電圧を、相対的に高電圧である家庭用電源等の電源電圧に変換するために利用される。
スイッチング電源回路は、スイッチとインダクタにより構成され、パルス制御によるスイッチのオンオフとインダクタの逆起電力を利用して電圧の変換を行うため、ジュール熱を多く放出するシリーズ電源回路と比べて、変換効率が高いことが知られている。
その一方、スイッチング電源回路は、駆動する負荷が低インピーダンスのときや、入力側の電池から供給される電圧が変動して高くなったときに、スイッチやインダクタに過電流が流れることがある。スイッチやインダクタは、一定の限界を超えて電流が流れると発熱して高温になり、ひいては破壊に至るため、スイッチング電源回路では、これらの、スイッチやインダクタに過電流が流れないように制御する必要がある。
更に、スイッチング電源回路は、変換効率をもっと高めるために、スイッチやインダクタにおける電力損失を低減することが求められる。即ち、スイッチやインダクタに流れる電流を制御する必要がある。
スイッチやインダクタに流れる電流を制御するために、インダクタに流れる電流を監視して、その電流に応じてスイッチのオンオフを制御する降圧型のスイッチング電源回路は既に公知である(例えば、特許文献1参照)。
図6は、従来のスイッチング電源回路を示す回路図である。図6のスイッチング電源回路10は、入力端子14に接続された容量18の電圧VINを降圧するスイッチング回路15と、出力端子12に電圧VOUTを出力するリアクタンスフィルタ30と、スイッチング回路15のスイッチをオンオフするためのパルス信号を生成する制御回路35と、スイッチング回路15のスイッチを駆動する駆動回路20とを備えている。
上述のスイッチング回路15は、スイッチであるPチャネルMOSトランジスタ16とNチャネルMOSトランジスタ17からなり、PチャネルMOSトランジスタ16のソースとバルクが入力端子14に、ドレインがNチャネルMOSトランジスタ17のドレインに接続されている。また、NチャネルMOSトランジスタ17のソースとバルクはグラウンドに接地され、この構成によって、既述の如く、電圧VINを降圧する。
リアクタンスフィルタ30は、インダクタ32と容量34とを含んで構成されている。インダクタ32はその一端がスイッチング回路15のPチャネルMOSトランジスタ16のドレインに、他端が出力端子12に接続されている。また、容量34は、その一端が出力端子12に、他端がグラウンドに接地されている。そして、出力端子12には負荷14が接続されている。この構成によって、降圧した電圧を平滑化して出力端子12に電圧VOUTを出力する。
制御回路35は、抵抗36A、抵抗36B、相互コンダクタンス増幅器38、電流コンパレータ39、一定オフ時間ワンショット回路25を有し、出力端子12とグラウンドとの間に直列接続された抵抗36Aと抵抗36Bにより出力電圧VOUTを分圧し、分圧した電圧VFBにより出力電圧VOUTを監視している。また、相互コンダクタンス増幅器38は、基準電圧VREFと分圧した電圧VFBを入力して、基準電圧VREFから分圧した電圧VFBを引いた電圧に応じた基準電流を出力する。そして、電流コンパレータ39は、インダクタ32に流れる電流を監視して、インダクタ32に流れる電流に応じた電流IFBと相互コンダクタンス増幅器38が出力する基準電流とを比較して、比較結果を一定オフ時間ワンショット回路25に出力する。一定オフ時間ワンショット回路25は、電流IFBが基準電流よりも大きいとき、PチャネルMOSトランジスタ16を一定時間オフするためのパルス信号を生成する。
駆動回路20は、出力がPチャネルMOSトランジスタ16のゲートに接続されたドライバ26と、出力がNチャネルMOSトランジスタ17のゲートに接続されたドライバ27からなり、パルス信号に応じてスイッチング回路15のスイッチのオンオフを行う。
上述した構成により、例えば、インダクタ32に過電流が流れたとき、一定オフ時間ワンショット回路25が生成するパルス信号により、PチャネルMOSトランジスタ16をオフしてインダクタ32に流れる過電流を制限することができる。
特開平6−303766号公報
図6に示した従来のスイッチング電源回路10は、太陽電池等の低電圧源の電圧を昇圧する昇圧型のスイッチング電源回路として応用することも考えられる。
その場合には、負荷14を無くして、容量34を太陽電池に置き換え、容量18を出力側の容量として、一定オフ時間ワンショット回路25のパルス信号の極性を反転する。このようにすることによって、インダクタ32に流れる過電流を制限できる昇圧型のスイッチング電源回路を構成することができる。この構成では、NチャネルMOSトランジスタ17を一定時間オフすることができるため、太陽電池の出力からインダクタ32を介して、グラウンドに流れる過電流を制限することができる。
しかしながら、図6に示した従来の降圧型のスイッチング電源回路を、上述のように昇圧型のスイッチング電源回路に応用すると、次のような問題がある。
即ち、一定オフ時間ワンショット回路25が出力するパルス信号により、NチャネルMOSトランジスタ16をオフする時間は一定であるので、その時間が長いと、出力側の容量から太陽電池に電流が逆流するという問題がある。すなわち、太陽電池に電流が逆流すると、負担がかかり発熱が生じ、ひいては特性劣化を引き起こす。また、オフする時間が短いと、インダクタに流れる過電流を制限できなくなる。
本発明は上述のような状況に鑑みて行われたものであり、インダクタに流れる過電流を制限することができ、且つ、太陽電池等の相対的に低電圧の電源に電流が逆流することを防止できるスイッチング電源回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、ここに次に列挙する技術を提案する。
(1)入力端子に接続された電池の入力電圧を、一端が入力端子に接続されたインダクタを介して昇圧し、出力端子に接続された容量に該昇圧した電圧を出力するスイッチング電源回路であって、
前記入力電圧と既定の第1の基準電圧との差に応じたデューティの第1のPWM信号を生成する第1のPWM信号生成回路と、
前記インダクタの他端に非反転入力端子が接続され、前記インダクタに流れる電流の第1の限界電流値に応じた第2の基準電圧が反転入力端子に印加され、前記インダクタの他端の電圧と前記第2の基準電圧とを比較して第1の判定信号を出力する第1のコンパレータと、
前記第1のPWM信号、前記第1の判定信号、および、既定の第1のクロック信号を分周して生成された第2クロック信号が入力され、前記第1の判定信号が一方の論理値であるとき、前記第1のPWM信号を第2のPWM信号として出力し、前記第1の判定信号が他方の論理値であるとき、前記第1のPWM信号を反転した信号を第2のPWM信号として出力する第2のPWM信号生成回路と、
前記のクロック信号、前記第2のクロック信号、および、前記第2のPWM信号を反転した第3のPWM信号を入力し、前記第3のPWM信号をディレイさせたディレイ信号を生成するディレイ生成回路と、
一端が前記インダクタの他端に接続され、他端がグラウンドに接地され、前記第2のPWM信号に応じてオンオフを行い、MOSトランジスタで構成された前記第1のスイッチと、
一端が前記インダクタの他端に接続され、他端が前記出力端子に接続され、前記第2のPWM信号と、前記ディレイ信号との論理和をとった信号に応じてオンオフを行い、MOSトランジスタで構成された第2のスイッチとを備えたことを特徴とするスイッチング電源回路。
(2)前記ディレイ生成回路は、前記第1の限界電流値と前記インダクタの自己インダクタンス値との積を前記昇圧電圧で割った値だけ前記第3のPWM信号をディレイさせたディレイ信号を生成することを特徴とする(1)のスイッチング電源回路。
(3)前記インダクタの他端に非反転入力端子が接続され、前記インダクタに流れる電流の前記電池が低入力電力時における第2の限界電流値に応じた第3の基準電圧が反転入力端子に印加され、前記インダクタの他端の電圧と前記第3の基準電圧とを比較して第2の判定信号を出力する第2のコンパレータをさらに備え、
前記ディレイ生成回路は、前記第2の判定信号に基づいて、前記第3のPWM信号をディレイさせたディレイ信号を生成することを特徴とする(2)のスイッチング電源回路。
(4)前記ディレイ生成回路は、前記第2の判定信号に基づいて、前記第2の限界電流値と前記インダクタの自己インダクタンス値との積を前記昇圧電圧で割った値だけ前記第3のPWM信号をディレイさせたディレイ信号を生成することを特徴とする(3)のスイッチング電源回路。
本発明によれば、インダクタに流れる過電流を制限することができ、且つ太陽電池に電流が逆流することを防止できるので、過電流からインダクタを保護することができ、且つ逆流電流から太陽電池を保護することができるという効果を奏する。
発明の一つの実施形態としてのスイッチング電源回路の構成を示す回路図である。 図1のスイッチング電源回路におけるPWM信号生成回路の構成を示す回路図である。 図1のスイッチング電源回路におけるディレイ生成回路の構成を示す回路図である。 図1のスイッチング電源回路の過電流制限時の逆流防止動作を示すタイミングチャートである。 図1のスイッチング電源回路の低入力電力時の逆流防止動作を示すタイミングチャートである。 従来のスイッチング電源回路を示す回路図である。
以下に図面を参照して本発明の実施の形態につき詳述することにより本発明を明らかにする。
(構成)
図1は、本発明の一つの実施形態としてのスイッチング電源回路の構成を示す回路図である。
図1において、本発明の実施形態に係るスイッチング電源回路100は、太陽電池B1からの電力を受ける入力端子101、インダクタL1、NチャネルMOSトランジスタSW1、PチャネルMOSトランジスタSW2、容量C1、差動増幅器AMP1、鋸波生成回路SAWGEN、コンパレータCMP1〜CMP3、発振回路OSC、分周回路CNT1、インバータINV1、PWM信号生成回路PWMGEN、ディレイ生成回路DELAY、および、オア回路OR1を図示のような接続関係で備えている。
太陽電池B1は、光エネルギーを電気エネルギーに変換して得た電力を入力端子101に供給する。インダクタL1は、一端が入力端子101に接続され、他端がNチャネルMOSトランジスタSW1のドレインとPチャネルMOSトランジスタSW2のドレインと、コンパレータCMP2の非反転入力端子との接続点に接続されると共に、コンパレータCMP3の非反転入力端子に接続されている。
NチャネルMOSトランジスタSW1は、ソースとバルクがグラウンドに接地され、ゲートがPWM信号生成回路PWMGENの出力端子106に接続されている。PチャネルMOSトランジスタSW2は、ソースとバルクが出力端子102に接続され、ゲートがオア回路OR1の出力に接続されている。
容量C1は、一端が出力端子102に接続され、他端がグラウンドに接地され、太陽電池B1の電圧を昇圧した電圧を充電する。
差動増幅器AMP1は、反転入力端子が入力端子101に接続され、非反転入力端子には太陽電池B1が本来出力すべき電圧に対応した基準電圧VINREFが与えられる。そして、出力端子はコンパレータCMP1の非反転入力端子に接続されている。
コンパレータCMP1は、反転入力端子が鋸波生成回路SAWGENの出力に接続され、出力端子がPWM信号生成回路PWMGENの入力端子104に接続されている。鋸波生成回路SAWGENは、マルチバイブレータで実現することができる。
コンパレータCMP2は、反転入力端子に、インダクタL1に流れる電流IL1の限界電流値に対応する基準電圧ILIMREFが与えられる。そして、出力端子はPWM信号生成回路PWMGENの入力端子105に接続されている。
コンパレータCMP3は、反転入力端子に、光の照射が弱い低入力電力時において太陽電池B1が供給できる電流IL1の限界電流値に対応する基準電圧IDETREFが与えられる。そして、出力端子は、ディレイ生成回路DELAYの入力端子109に接続されている。
発振回路OSCは、クロック信号CLK1を生成し、生成したクロック信号CLK1を分周回路CNTとディレイ発生回路DELAYの入力端子108に入力する。
分周回路CNT1は、クロック信号CLK1を分周したクロック信号CLK2を生成し、インバータINV1に入力する。この分周回路CNT1は、カウンタで実現することができる。
そして、インバータINV1は、クロック信号CLK2を反転したクロック信号CLK2_Bを生成し、PWM信号生成回路PWMGENの入力端子103とディレイ生成回路DELAYの入力端子112とにそれぞれ入力する。
また、PWM信号生成回路PWMGENは、PWM信号PWM2を出力端子106から出力し、オア回路OR1の一方の入力端子とNチャネルMOSトランジスタSW1のゲートに入力する。また、PWM信号PWM2を反転したPWM信号PWM2_Bを出力端子107から出力し、ディレイ生成回路DELAYの入力端子110に入力する。
ディレイ生成回路DELAYは、PWM信号PWM2_Bを遅延させた遅延信号TDを出力端子111から出力し、オア回路OR1の他方の入力端子に入力する。
(PWM信号生成回路の構成)
次に、図面を参照してPWM信号生成回路について詳述する。
図2は、図1のスイッチング電源回路100におけるPWM信号生成回路PWMGENの構成を示す回路図である。
図2において、PWM信号生成回路PWMGENは、アンド回路AND1及びAND2、ナンド回路NAND1、NAND2、NAND3、インバータINV2及びINV3を図示のような接続関係で備えている。
入力端子103は、アンド回路AND1の一方の入力端子、ナンド回路NAND1の一方の入力端子、ナンド回路NAND3の一方の入力端子に接続されている。また、入力端子104は、アンド回路AND1の他方の入力端子に接続されている。そして、入力端子105は、ナンド回路NAND1の他方の入力端子に接続されている。
アンド回路AND1の出力端子は、アンド回路AND2の一方の入力端子に接続されている。また、アンド回路AND2の出力端子は、出力端子106とインバータINV3の入力端子に接続されている。そして、インバータINV3の出力端子は、本PWM信号生成回路PWMGENの出力端子107に接続されている。
また、ナンド回路NAND1の出力端子は、ナンド回路NAND2の一方の入力端子に接続され、ナンド回路NAND2の出力端子は、ナンド回路NAND3の他方の入力端子とインバータINV2の入力端子に接続され、ナンド回路NAND3の出力端子は、ナンド回路NAND2の他方の入力端子に接続されている。ナンド回路NAND1乃至3は、このような接続関係により、ラッチ回路を構成している。そして、インバータINV2の出力端子は、アンド回路AND2の他方の入力端子に接続されている。
(ディレイ生成回路の構成)
次に、図面を参照してディレイ生成回路DELAYについて詳述する。
図3は、図1のスイッチング電源回路100におけるディレイ生成回路DELAYの構成を示す回路図である。
図3において、ディレイ生成回路DELAYは、フリップフロップD1乃至D9、セレクタS1、ナンド回路NAND4乃至NAND6を備えている。フリップフロップD1乃至D9は、クロック端子がそれぞれ本ディレイ生成回路DELAYの入力端子108に接続され、この入力端子108を通してクロック信号CLK1が入力される。
フリップフロップD1は、入力端子が本ディレイ生成回路DELAYの入力端子110に接続され、出力端子がフリップフロップD2の入力端子に接続されている。フリップフロップD2の出力端子はフリップフロップD3の入力端子に、フリップフロップD3の出力端子はフリップフロップD4の入力端子に、フリップフロップD4の出力端子はフリップフロップD5の入力端子に、フリップフロップD5の出力端子はフリップフロップD6の入力端子に、フリップフロップD6の出力端子はフリップフロップD7の入力端子にそれぞれ接続されている。
フリップフロップD7の出力端子は、セレクタS1の制御端子の論理値が1でイネーブルとなる入力端子に接続されている。セレクタS1は、入力信号を選択するための制御端子がナンド回路NAND5の出力端子に接続され、制御端子の論理値が0でイネーブルとなる入力端子が上記の入力端子110に接続され、出力端子がフリップフロップD8の入力端子に接続されている。
フリップフロップD8の出力端子は、フリップフロップD9の入力端子に接続され、フリップフロップD9の出力端子は、本ディレイ生成回路DELAYの出力端子111に接続されている。
フリップフロップD1乃至D7は、クロック信号CLK1に同期して、上記の入力端子110より入力される入力信号を順次転送していくシフトレジスタSREG1を構成している。
また、フリップフロップD8及びD9は、クロック信号CLK1に同期して、セレクタS1の出力端子より入力される入力信号を順次転送していくシフトレジスタSREG2を構成している。
そして、ナンド回路NAND4は、本ディレイ生成回路DELAYの入力端子109に一方の入力端子が接続され、本ディレイ生成回路DELAYの入力端子112およびナンド回路NAND6の一方の入力端子に他方の入力端子が接続され、ナンド回路NAND5の一方の入力端子に出力端子が接続されている。ナンド回路NAND5の出力端子はナンド回路NAND6の他方の入力端子に接続され、ナンド回路NAND6の出力端子はナンド回路NAND5の他方の入力端子に接続されている。ナンド回路NAND4乃至6は、
このような接続関係により、ラッチ回路を構成している。
シフトレジスタSREG1及びSREG2は、クロック信号CLK1に同期して、上記の入力端子110より入力される入力信号を順次転送していくので、入力信号をディレイ(遅延)させる役割がある。また、ディレイ時間の長さは、上記の入力端子109より入力され、上述のナンド回路NAND4乃至6によるラッチ回路を経てセレクタS1の制御端子に供給される制御信号により変えることができる。
(動作)
次に、図1乃至図5を適宜参照しながら本発明の実施形態に係るスイッチング電源回路の動作を説明する。
まず、インダクタL1に過電流が流れておらず、且つ太陽電池B1に照射される光エネルギーが大きいとき、すなわち、高入力電力時の説明をする。
入力端子101には、太陽電池B1より安定した入力電圧VINが供給される。この入力電圧VINは、差動増幅器AMP1の反転入力端子に入力され、差動増幅器AMP1は、基準電圧VINREFから入力電圧VINを引いて増幅した誤差信号ERRを出力する。
基準電圧VINREFは、太陽電池から最大電力を引き出したときの電圧、すなわち、入力電圧VINが本来あるべき電圧である。誤差信号ERRは、入力電圧VINの基準電圧VINREFからの誤差情報を電圧信号として表した信号である。つまり、誤差信号ERRは、入力電圧VINと基準電圧VINREFとが等しくなるように制御するための制御電圧であり、入力電圧VINが基準電圧VINREFと等しいとき、誤差信号ERRは0となる。
一方、鋸波生成回路SAWGENは、鋸波SAWを生成する。そして、コンパレータCMP1は、非反転入力端子に誤差信号ERRを入力し、反転入力端子に鋸波SAWを入力して両入力の比較を行う。即ち、コンパレータCMP1は、デューティ(パルス信号の論理がローである区間の長さに対する論理がハイである区間の長さの比)が誤差信号ERRに対応したPWM信号PWM1を出力する。この誤差信号ERRが大きいとき、PWM信号PWM1のデューティは相対的に小さくなり、誤差信号ERRが小さいとき、PWM信号PWM1のデューティは相対的に大きくなる。PWM信号PWM1は、PWM信号生成回路PWMGENの入力端子104に入力される。
また、コンパレータCMP2の非反転入力端子には、インダクタL1とNチャネルMOSトランジスタSW1のオン抵抗とで形成される低域通過フィルタにより、インダクタL1に流れる電流IL1に対応した電圧が入力される。反転入力端子には、インダクタL1に流れる電流IL1の限界電流値に対応する基準電圧ILIMREFが与えられる。
コンパレータCMP2は、電流IL1に対応した電圧と基準電圧ILIMREFとを比較して、電流IL1が過電流であるかどうかを判定して、判定信号ILIMを出力する。
この判定信号ILIMは、PWM信号生成回路PWMGENの入力端子105に入力される。ここで、電流IL1は、過電流でないので、コンパレータCMP2の非反転入力端子の電圧は基準電圧ILIMREFより小さくなる。よって、判定信号ILIMは、論理値が0(すなわち、ローレベル)となる。
コンパレータCMP3の非反転入力端子には、コンパレータCMP2の非反転入力端子に入力される電圧と同じ電流IL1に対応した電圧が入力される。また、反転入力端子には、光の照射が弱い低入力電力時において太陽電池B1が供給できる電流IL1の限界電流値に対応する基準電圧IDETREFが与えられる。
ここで、IDETREF<ILIMREFであり、光の照射が強い高入力電力時には、コンパレータCMP3が出力する判定信号IDETは、論理値が1となる。
一方、光の照射が弱い低入力電力時には、コンパレータCMP3が出力する判定信号IDETは、論理値が0となる。
発振回路OSCは、クロック信号CLK1を分周回路CNT1に出力する。そして、分周回路CNT1は、クロック信号CLK1を分周したクロック信号CLK2をインバータINV1に出力する。また、インバータINV1は、クロック信号CLK2を反転したクロック信号CLK2_Bを出力する。このクロック信号CLK2_Bは、NチャネルMOSトランジスタSW1とPチャネルMOSトランジスタSW2を駆動するPWM信号のうち、デューティが最大のPWM信号であり、PWM信号生成回路PWMGENの入力端子103に入力される。
PWM信号生成回路PWMGENは、電流IL1が過電流であるかどうかを表す上述のコンパレータCMP2の判定出力として入力端子105に入力される判定信号ILIMの論理値が0のとき、PWM信号PWM1(図4参照)を出力端子106より出力し、判定信号ILIMの論理値が1のとき、クロック信号CLK2_Bを反転した信号(図4参照)を出力端子106より出力する。
アンド回路AND1(図2参照)において、クロック信号CLK2_BとPWM信号PWM1との論理積がとられ、アンド回路AND2に出力される。そして、入力端子105に入力される判定信号ILIMは、論理値が0であるので、ナンド回路NAND1の出力は1となり、ナンド回路NAND2及びNAND3、インバータINV2で構成される回路はクロック信号CLK2_Bに対するバッファとなる。従って、インバータINV2の出力信号は、CLK2_Bと同じとなる。よって、アンド回路AND2の出力信号は、アンド回路AND1の出力信号と同じとなる。
アンド回路AND1は、論理積をとるので、クロック信号CLK2_BとPWM信号PWM1のうち、デューティの小さい方の信号を出力する。この場合、クロック信号CLK2_Bのデューティは最大であるので(図4参照)、アンド回路AND1の出力信号は、PWM信号PWM1となる。従って、アンド回路AND2の出力信号PWM2は、PWM信号PWM1となる。このPWM信号PWM2が出力端子106より出力される。
また、インバータINV3によりPWM信号PWM2を反転したPWM信号PWM2_Bが出力端子107より出力される。
出力端子106より出力されたPWM信号PWM2は、NチャネルMOSトランジスタSW1のゲートに入力され、オア回路OR1を介してPチャネルMOSトランジスタSW2のゲートに入力される。
PWM信号PWM2の論理値が1(すなわち、ハイレベル)のとき、NチャネルMOSトランジスタSW1はオンして、PチャネルMOSトランジスタSW2はオフする。よって、インダクタL1には、入力端子101からグラウンドに向けて電流IL1が流れ、インダクタL1は充電される。
次に、PWM信号PWM2の論理値が0となったとき、NチャネルMOSトランジスタSW1はオフして、PチャネルMOSトランジスタSW2はオンする。よって、インダクタL1は、充電された電流IL1を入力端子101から出力端子102に向けて流す。そして、電流IL1は、容量C1に充電される。
上述のように、PWM信号PWM2のデューティに応じて、NチャネルMOSトランジスタSW1をオンに且つPチャネルMOSトランジスタSW2をオフにして、インダクタL1を充電する。また、NチャネルMOSトランジスタSW1をオフに且つPチャネルMOSトランジスタSW2をオンにして、インダクタL1に充電された電流を容量C1に充電する。そして、このようにインダクタL1および容量C1を交互に充電する動作を繰り返すことで、太陽電池B1より供給される入力電圧VINを昇圧した出力電圧VOUTを得ることができる。
(過電流制限時の逆流防止動作)
次に、本発明の実施形態に係るスイッチング電源回路の過電流制限時の逆流防止動作を説明する。
図4は、図1のスイッチング電源回路の過電流制限時の逆流防止動作を示すタイミングチャートである。
図4において、発振回路OSC(図1参照)より出力されるクロック信号CLK1は、周波数が20MHzのクロック信号である。また、クロック信号CLK2は、クロック信号CLK1を20分周した周波数が1MHzのクロック信号である。そして、クロック信号CLK2_Bは、クロック信号CLK2を反転した信号であり、周波数が1MHz、デューティが95パーセントのクロック信号である。
TDは、PWM信号PWM2の反転信号PWM2_Bをディレイさせたディレイ信号である。PGATEは、PWM信号PWM2とディレイ信号TDとの論理和をとった信号であり、PチャネルMOSトランジスタSW2の入力信号である。また、IL1はインダクタL1に流れる電流であり、縦軸が電流量、横軸が時間である。
ここでは、図1のスイッチング電源回路100において、インダクタL1に流れる電流IL1の限界電流値が1A、インダクタL1の自己インダクタンス値が2.25μH、昇圧した出力電圧VOUTが5Vの場合について説明する。
電流IL1が限界電流値に達するまで、コンパレータCMP2の出力である既述の判定信号ILIMは、論理値が0であり、上述のように、電流IL1は、PWM信号PWM2の論理値が1のとき、NチャネルMOSトランジスタSW1をオンに且つPチャネルMOSトランジスタSW2をオフにして、インダクタL1に電流を充電する。また、PWM信号PWM2の論理値が0のとき、NチャネルMOSトランジスタSW1をオフに且つPチャネルMOSトランジスタSW2をオンにしてインダクタL1に充電された電流IL1を容量C1に充電し、昇圧動作を行う。
ここで、電流IL1が増加して、限界電流値を超える瞬間、コンパレータCMP2が出力する判定信号ILIMの論理値は1となる。判定信号ILIMが1になると、PWM信号生成回路PWMGENのナンド回路NAND1乃至NAND3で構成されるラッチによって、ラッチ動作、すなわちデータの保持動作が行われる。判定信号ILIMがラッチされると、PWM信号PWM2は、論理値が0となる。一方、PWM信号PWM2_Bは、論理値が1となる。
上述のようにして論理値が0となったPWM信号PWM2はNチャネルMOSトランジスタSW1に入力され、NチャネルMOSトランジスタSW1はオフされて電流IL1は、容量C1に電荷を放電して、限界電流値より減少していく。
一方、論理値が1となったPWM信号PWM2_Bは、ディレイ生成回路DELAYの入力端子110に入力され、シフトレジスタSREG1を構成するフリップフロップD1の入力端子に入力される。
既述のように、光の照射が強い高入力電力時には、コンパレータCMP3が出力する判定信号IDETは論理値が1であり、この論理値が1の信号がディレイ生成回路DELAYの入力端子109より入力される。そして、クロック信号CLK2_Bが、入力端子112より入力され、論理値が1となったとき、ディレイ生成回路DELAYにおけるナンド回路NAND4乃至6で構成されるラッチ回路(図3参照)により保持されて、セレクタS1の制御端子に入力される。
判定信号IDETは、論理値が1であるので、ディレイ生成回路DELAYはフリップフロップD1乃至D9の各対応する入力端子と出力端子をそれぞれ接続したシフトレジスタとなる。即ち、ディレイ生成回路DELAYは、PWM信号PWM2_Bをクロック信号CLK1の9周期分だけディレイさせたディレイ信号TDを出力する。
上述のように、インダクタL1に流れる電流IL1の限界電流値が1A、インダクタL1の自己インダクタンス値が2.25μH、昇圧した出力電圧VOUTが5Vであるので、電流IL1が限界電流値に達する瞬間から、インダクタL1が容量C1に電荷を放電し終えるまでの時間は、次式となる。
(限界電流値)×(自己インダクタンス値)/(昇圧電圧値)
=1A×2.25μH/5V
=450ns ………………………………(1)
式(1)より、20MHz(周期が50ns)のクロック信号CLK1の9周期分の時間となる。即ち、クロック信号CLK1の9周期分の時間だけPWM信号PWM2により、NチャネルMOSトランジスタSW1をオフにし且つPチャネルMOSトランジスタSW2をオンにすることで、インダクタL1に充電された電流IL1を損失することなく、容量C1を充電できる。
クロック信号CLK1の9周期分の時間が経過すると、ディレイ生成回路の出力端子111よりPWM信号PWM2_Bをディレイさせたディレイ信号TDが出力され、オア回路OR1に入力される。PWM信号PWM2_Bの論理値が1となってから、クロック信号CLK1の9周期分の時間が経過すると、オア回路OR1には、論理値が1のディレイ信号TDが入力されるので、PチャネルMOSトランジスタSW2のゲートに入力される入力信号PGATEは、論理値が1となる。従って、PチャネルMOSトランジスタSW2はオフする。上述のようにしてPチャネルMOSトランジスタSW2がオフすることによって、太陽電池B1に電流が逆流しなくなる。
仮に、クロック信号CLK1の9周期分の時間が経過した後もPチャネルMOSトランジスタSW2をオンしたままにすると、図4に示した電流IL1の破線グラフより、容量C1からインダクタL1を介して太陽電池B1に電流が逆流する。そして、昇圧動作ができなくなる。
上述のように、本発明の実施形態に係るスイッチング電源回路では、電流IL1が限界電流値に達する瞬間から、PWM信号PWM2_Bをクロック信号CLK1の9周期分の時間だけディレイさせたディレイ信号TDとPWM信号PWM2との論理和をとった信号PGATEをPチャネルMOSトランジスタSW2に入力することで、太陽電池B1に電流が逆流することを防止できる。
主として図4を参照して説明した上述の場合においては、スイッチング電源回路100におけるクロック信号CLK1の周波数が20MHz、インダクタL1に流れる電流IL1の限界電流値が1A、インダクタL1の自己インダクタンス値が2.25μH、昇圧した出力電圧VOUTが5Vであるという仕様を設定した場合について説明したが、例えば、限界電流値が2Aのときは、電流IL1が限界電流値に達する瞬間から、インダクタL1が容量C1に電荷を放電し終えるまでの時間は、次式となる。
(限界電流値)×(自己インダクタンス値)/(昇圧電圧値)
=2A×2.25μH/5V
=900ns ………………………………(2)
式(2)より、クロック信号CLK1の18周期分の時間だけPWM信号PWM2_Bをディレイさせればよい。つまり、ディレイ生成回路DELAYのシフトレジスタSREG1を構成するフリップフロップの数を7個から16個にすればよい。すなわち、クロック信号CLK1の周波数、電流IL1の限界電流値、インダクタL1の自己インダクタンス値、昇圧電圧値に応じて、フリップフロップの数を変更すれば、容易にインダクタに流れる過電流を制限することができ、且つ太陽電池に電流が逆流することを防止できるスイッチング電源回路を実現できる。
本発明の実施形態に係るスイッチング電源回路は、インダクタに流れる過電流を制限することができ、且つ太陽電池に電流が逆流することを防止できるので、過電流からインダクタを保護することができ、且つ逆流電流から太陽電池を保護することができるという効果を奏する。
また、本発明の実施形態に係るスイッチング電源回路は、インダクタに流れる電流が限界電流値に達する瞬間から逆流が起こるまでの間、PチャネルMOSトランジスタをオンして、インダクタに充電された電流を出力側の容量に供給しこの容量を充電し続けることができるので、電力損失が小さい、すなわち、変換効率が高いという効果も奏する。
(低入力電力時の逆流防止動作)
太陽電池に入力される光の照射が弱い低入力電力時において、太陽電池が供給できる電流には限界がある。即ち、低入力電力時にも、限界電流値がある。低入力電力時において、限界電流値を超えると、光の照射量に対して電荷の供給量が過剰になり、入力電圧が下がって昇圧動作ができなくなる。そこで、低入力電力時においても、インダクタに流れる過電流を制限可能にし、且つ、太陽電池に電流が逆流することを防止する必要がある。
本発明の実施形態に係るスイッチング電源回路は、既述の構成により、太陽電池B1に入力される光の照射が弱い低入力電力時においても、インダクタに流れる過電流を制限することができ、且つ、太陽電池に電流が逆流することを防止することができる。
以下、本発明の実施形態に係るスイッチング電源回路の低入力電力時の逆流防止動作を説明する。
図5は、図1のスイッチング電源回路の低入力電力時の逆流防止動作を示すタイミングチャートである。
図5において、発振回路OSC(図1参照)より出力されるクロック信号CLK1は、周波数が20MHzのクロック信号である。また、クロック信号CLK2は、クロック信号CLK1を20分周した周波数が1MHzのクロック信号である。そして、クロック信号CLK2_Bは、クロック信号CLK2を反転した信号であり、周波数が1MHz、デューティが95パーセントのクロック信号である。
TDは、PWM信号PWM2の反転信号PWM2_Bをディレイさせたディレイ信号である。PGATEは、PWM信号PWM2とディレイ信号TDとの論理和をとった信号であり、PチャネルMOSトランジスタSW2の入力信号である。また、IL1はインダクタL1に流れる電流であり、縦軸が電流量、横軸が時間である。
ここでは、図1のスイッチング電源回路100において、インダクタL1に流れる電流IL1の限界電流値が0.1A、インダクタL1の自己インダクタンス値が2.25μH、昇圧した出力電圧VOUTが2.25Vの場合について説明する。
低入力電力時において、コンパレータCMP3の出力である既述の判定信号IDETは、論理値が0である。上述のように、電流IL1は、PWM信号PWM2の論理値が1のとき、NチャネルMOSトランジスタSW1をオンにし且つPチャネルMOSトランジスタSW2をオフにして、インダクタL1を充電する。一方、PWM信号PWM2の論理値が0のとき、NチャネルMOSトランジスタSW1をオフにし且つPチャネルMOSトランジスタSW2をオンにしてインダクタL1に充電された電流IL1を容量C1に充電し、昇圧動作を行う。
ここで、判定信号IDETは、論理値が0であるので、ナンド回路NAND4乃至6で構成されるラッチ回路(図3参照)により保持されて、ディレイ生成回路DELAYのセレクタS1の制御端子には、0が入力される。従って、ディレイ生成回路DELAYはフリップフロップD8及びD9で構成されるシフトレジスタSREG2となる。即ち、ディレイ生成回路DELAYは、PWM信号PWM2_Bをクロック信号CLK1の2周期分だけディレイさせたディレイ信号TDを出力する。
上述のように、インダクタL1に流れる電流IL1の限界電流値が0.1A、インダクタL1の自己インダクタンス値が2.25μH、昇圧した出力電圧VOUTが2.25Vであるので、電流IL1が限界電流値に達する瞬間から、インダクタL1が容量C1に電荷を放電し終えるまでの時間は、次式となる。
(限界電流値)×(自己インダクタンス値)/(昇圧電圧値)
=0.1A×2.25μH/2.25V
=100ns ………………………………(3)
式(3)より、20MHz(周期が50ns)のクロック信号CLK1の2周期分の時間となる。つまり、クロック信号CLK1の2周期分の時間だけPWM信号PWM2により、NチャネルMOSトランジスタSW1をオフして、PチャネルMOSトランジスタSW2をオンすることで、インダクタL1に充電された電流IL1を損失することなく、容量C1を充電できる。
クロック信号CLK1の2周期分の時間が経過すると、ディレイ生成回路の出力端子111よりPWM信号PWM2_Bをディレイさせたディレイ信号TDが出力され、オア回路OR1に入力される。PWM信号PWM2_Bの論理値が1となってから、クロック信号CLK1の2周期分の時間が経過すると、オア回路OR1には、論理値が1のディレイ信号TDが入力されるので、PチャネルMOSトランジスタSW2のゲートに入力される入力信号PGATEは、論理値が1となり、PチャネルMOSトランジスタSW2はオフする。PチャネルMOSトランジスタSW2が、オフすることで、太陽電池B1に電流が逆流しなくなる。
仮に、クロック信号CLK1の2周期分の時間が経過した後もPチャネルMOSトランジスタSW2をオンしたままにすると、図5に示した電流IL1の破線グラフより、容量C1からインダクタL1を介して太陽電池B1に電流が逆流する。そして、昇圧動作ができなくなる。
上述のように、本発明の実施形態に係るスイッチング電源回路では、電流IL1が限界電流値に達する瞬間から、PWM信号PWM2_Bをクロック信号CLK1の2周期分の時間だけディレイさせたディレイ信号TDとPWM信号PWM2との論理和をとった信号PGATEをPチャネルMOSトランジスタSW2に入力することで、太陽電池B1に電流が逆流することを防止できる。
主として図5を参照して説明した上述の場合においては、スイッチング電源回路100におけるクロック信号CLK1の周波数が20MHz、インダクタL1に流れる電流IL1の限界電流値が0.1A、インダクタL1の自己インダクタンス値が2.25μH、昇圧した出力電圧VOUTが2.25Vの場合について説明したが、例えば、限界電流値が0.2Aのときは、電流IL1が限界電流値に達する瞬間から、インダクタL1が容量C1に電荷を放電し終えるまでの時間は、次式となる。
(限界電流値)×(自己インダクタンス値)/(昇圧電圧値)
=0.2A×2.25μH/2.25V
=200ns ………………………………(4)
式(4)より、クロック信号CLK1の4周期分の時間だけPWM信号PWM2_Bをディレイさせればよい。つまり、ディレイ生成回路DELAYのシフトレジスタSREG1を構成するフリップフロップの数を7個から5個にして、シフトレジスタSREG2を構成するフリップフロップの数を2個から4個にすればよい。すなわち、クロック信号CLK1の周波数、電流IL1の限界電流値、インダクタL1の自己インダクタンス値、昇圧電圧値に応じて、フリップフロップの数を変更すれば、容易にインダクタに流れる過電流を制限することができ、且つ太陽電池に電流が逆流することを防止できるスイッチング電源回路を実現できる。
本発明の実施形態に係るスイッチング電源回路は、低入力電力時においても、インダクタに流れる過電流を制限することができ、且つ太陽電池に電流が逆流することを防止できるので、過電流からインダクタを保護することができ、且つ逆流電流から太陽電池を保護することができるという効果を奏する。
また、本発明の実施形態に係るスイッチング電源回路は、低入力電力時においても、インダクタに流れる電流が限界電流値に達する瞬間から逆流が起こるまでの間、PチャネルMOSトランジスタをオンして、インダクタに充電された電流を出力側の容量に供給し続けることができるので、電力損失が小さい、すなわち、変換効率が高いという効果も奏する。
本発明のスイッチング電源回路は、蓄電システムの分野で好適に利用できる。
100……………………………スイッチング電源回路
101……………………………(スイッチング電源回路の)入力端子
102……………………………(スイッチング電源回路の)出力端子
103……………………………(PWM信号生成回路の)入力端子
104……………………………(PWM信号生成回路の)入力端子
105……………………………(PWM信号生成回路の)入力端子
106……………………………(PWM信号生成回路の)出力端子
107……………………………(PWM信号生成回路の)出力端子
108……………………………(ディレイ生成回路の)入力端子
109……………………………(ディレイ生成回路の)入力端子
110……………………………(ディレイ生成回路の)入力端子
111……………………………(ディレイ生成回路の)出力端子
112……………………………(ディレイ生成回路の)入力端子

Claims (4)

  1. 入力端子に接続された電池の入力電圧を、一端が入力端子に接続されたインダクタを介して昇圧し、出力端子に接続された容量に該昇圧した電圧を出力するスイッチング電源回路であって、
    前記入力電圧と既定の第1の基準電圧との差に応じたデューティの第1のPWM信号を生成する第1のPWM信号生成回路と、
    前記インダクタの他端に非反転入力端子が接続され、前記インダクタに流れる電流の第1の限界電流値に応じた第2の基準電圧が反転入力端子に印加され、前記インダクタの他端の電圧と前記第2の基準電圧とを比較して第1の判定信号を出力する第1のコンパレータと、
    前記第1のPWM信号、前記第1の判定信号、および、既定の第1のクロック信号を分周して生成された第2のクロック信号が入力され、前記第1の判定信号が一方の論理値であるとき、前記第1のPWM信号を第2のPWM信号として出力し、前記第1の判定信号が他方の論理値であるとき、前記第1のPWM信号を反転した信号を第2のPWM信号として出力する第2のPWM信号生成回路と、
    前記のクロック信号、前記第2のクロック信号、および、前記第2のPWM信号を反転した第3のPWM信号を入力し、前記第3のPWM信号をディレイさせたディレイ信号を生成するディレイ生成回路と、
    一端が前記インダクタの他端に接続され、他端がグラウンドに接地され、前記第2のPWM信号に応じてオンオフを行い、MOSトランジスタで構成された前記第1のスイッチと、
    一端が前記インダクタの他端に接続され、他端が前記出力端子に接続され、前記第2のPWM信号と、前記ディレイ信号との論理和をとった信号に応じてオンオフを行い、MOSトランジスタで構成された第2のスイッチとを備えたことを特徴とするスイッチング電源回路。
  2. 前記ディレイ生成回路は、前記第1の限界電流値と前記インダクタの自己インダクタンス値との積を前記昇圧電圧で割った値だけ前記第3のPWM信号をディレイさせたディレイ信号を生成することを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源回路。
  3. 前記インダクタの他端に非反転入力端子が接続され、前記インダクタに流れる電流の前記電池が低入力電力時における第2の限界電流値に応じた第3の基準電圧が反転入力端子に印加され、前記インダクタの他端の電圧と前記第3の基準電圧とを比較して第2の判定信号を出力する第2のコンパレータをさらに備え、
    前記ディレイ生成回路は、前記第2の判定信号に基づいて、前記第3のPWM信号をディレイさせたディレイ信号を生成することを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源回路。
  4. 前記ディレイ生成回路は、前記第2の判定信号に基づいて、前記第2の限界電流値と前記インダクタの自己インダクタンス値との積を前記昇圧電圧で割った値だけ前記第3のPWM信号をディレイさせたディレイ信号を生成することを特徴とする請求項3に記載のスイッチング電源回路。
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